JPH059209A - オレフイン重合用触媒 - Google Patents

オレフイン重合用触媒

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JPH059209A
JPH059209A JP18344791A JP18344791A JPH059209A JP H059209 A JPH059209 A JP H059209A JP 18344791 A JP18344791 A JP 18344791A JP 18344791 A JP18344791 A JP 18344791A JP H059209 A JPH059209 A JP H059209A
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JP
Japan
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ethyl
catalyst
compound
methyl
titanium
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Application number
JP18344791A
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English (en)
Inventor
Masaki Fushimi
正樹 伏見
Tetsuo Nakajo
哲夫 中條
Hisayoshi Yanagihara
久嘉 柳原
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】高活性、高立体規則性でかつ極めて分子量分布
の広いオレフィン重合体を提供する。 【構成】触媒の存在下にオレフィン類を重合させてオレ
フィン重合体を製造する方法において用いる触媒が、成
分(A)チタン、マグネシウム、ハロゲンを必須成分と
して含有する固体触媒成分、成分(B)有機アルミニウ
ム化合物、および成分(C)一般式 【化1】 で表わされるアセタール化合物からなるオレフィン重合
用触媒。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、極めて分子量分布の広
いポリオレフィンを製造するための触媒に関する。更に
詳しくは特殊な構造の有機ケイ素化合物を外部ドナーと
して用いる担持型チーグラー型触媒およびオレフィン類
の重合に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィン重合体の特質である成形
性と剛性を決定する第一因子は分子量分布である。通
常、分子量分布を広げる手段としては、分子量調節剤
(たとえば、水素)の濃度などにより分子量をコントロ
ールする方法や、高分子量を有する重合体と低分子量を
有する重合体を重合系外でいわゆる樹脂ブレンドする方
法などが提案されており、特にエチレン系重合体につい
ては、これらの方法により種々の物性の改良が提案され
ている。
【0003】プロピレン系重合体についても、これらの
方法で製造した広い分子量を有する重合体を得ることが
できるが、これらの重合体は充分満足すべき物性を有し
てはいない。これらの原因としては、樹脂ブレンド等に
より得られる組成物ではミクロな分子鎖の混合状態が充
分ではないためと思われる。従来から、三塩化チタン型
チーグラー型触媒を用いて得られるプロピレン系重合体
は分子量分布が広く(重量平均分子量(Mw)と数平均
分子量(Mn)との比が7ないし12)、高い剛性を有
するプロピレン系重合体が得られることが知られてい
る。ところが、三塩化チタン型チーグラー型触媒は重合
活性が低いため、得られる重合体中に多量の触媒成分
(特に、ハロゲン)が残存し、ポリマー加工時に成形機
等の腐食を促すという欠点を有している。そのため腐食
作用をできるだけ押さえるためには、触媒を除去する工
程が不可欠であった。
【0004】一方、近年担持型チーグラー型触媒の助触
媒として電子供与体(外部ドナー)(例えば、特開昭5
4−94590、同55−36203、同57−633
12、同62−11705)を用いることにより触媒除
去工程を省いてもハロゲンの影響を無視し得る程度の高
活性かつ高立体規則性を満たす触媒が開発されてきた
が、反面このような触媒系により得られる重合体の分子
量分布の広さは、重量平均分子量(Mw)と数平均分子
量(Mn)との比においてたかだか4ないし6であり、
その剛性の値も不十分であった。したがって、高活性か
つ高立体規則性という性能を保持しながら分子量分布が
広い重合体を製造することが出来る触媒を開発すること
が要求されている。
【0005】近年、2種類の電子供与体(外部ドナー)
を混合して分子量分布を広げようという提案がある(特
開平2−70708、同3−7703)。このような方
法では少なくとも一方は立体規則性を低下させる電子供
与体(外部ドナー)を添加するため、充分な立体規則性
が得られない。その上、混合割合の管理を厳しく行わな
いと連続使用の際、生成するポリマーの物性が異なって
くる。また、t−ブトキシ基を有するケイ素化合物を用
いる方法が提案されている(特開平3−11900
4)。この方法では充分な分子量分布の広がりを持た
ず、剛性が不十分である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】担持型チーグラー型触
媒の助触媒として外部ドナーを用いて重合体の分子量分
布を、三塩化チタン型チーグラー型触媒により得られる
重合体と同程度に広くすることは著しく困難であり、し
たがって、得られる重合体の剛性も不十分な値に留まら
ざるを得なかった。これを解決するのが本発明の課題で
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上のことから、本発明
者等はこれらの問題点を解決したオレフィン重合体を得
るべく担持型チーグラー型触媒に用いる助触媒、特に外
部ドナーについて鋭意検討を行った結果、触媒の存在下
に、オレフィン類を重合させてオレフィン重合体を製造
する方法において用いる触媒が、成分(A)チタン、マ
グネシウム、ハロゲンを必須成分として含有する固体触
媒成分。成分(B)有機アルミニウム化合物、及び成分
(C)一般式
【化2】 (式中、R1は炭化水素基、R2〜R5は炭化水素基またはハ
ロゲン化炭化水素基、またはヘテロ原子である。R2〜R5
は全てまたは部分的に同じまたは全て相異なってもよ
い。さらに、R2〜R5全てまたは部分的に環を構成してい
てもよい。)で表わされるアセタール化合物からなるオ
レフィン重合用触媒によって前記課題が解決できた。
【0008】この効果は助触媒、特に外部ドナーとして
特定の構造を有するアセタール化合物を使用することに
よって得られるのであるが、このようなアセタール化合
物がこのような効果をもつことは従来の知見からは予測
できなかったことである。
【0009】以下、本発明を具体的に説明する。本発明
において使用されるマグネシウム化合物としては塩化マ
グネシウム、臭化マグネシウムのようなハロゲン化マグ
ネシウム;エトキシマグネシウム、イソプロポキシマグ
ネシウムのようなアルコキシマグネシウム;ラウリル酸
マグネシウム、ステアリン酸マグネシウムのようなマグ
ネシウムのカルボン酸塩;ブチルエチルマグネシウムの
ようなアルキルマグネシウム等を例示することができ
る。また、これらの化合物の2種類以上の混合物であっ
てもよい。好ましくは、ハロゲン化マグネシウムを使用
するのも、もしくは触媒形成時にハロゲン化マグネシウ
ムを形成するものである。さらに好ましくは、上記のハ
ロゲンが塩素であるものである。本発明において使用さ
れるチタン化合物としては、四塩化チタン、三塩化チタ
ン等のハロゲン化チタン;チタンブトキシド、チタンエ
トキシド等のチタンアルコキシド;フェノキシチタンク
ロライドなどのアルコキシチタンハライド等を例示する
ことが出来る。また、これらの化合物の2種以上の混合
物であってもよい。好ましくは、ハロゲンを含む4価の
チタン化合物であり、特に好ましくは四塩化チタンであ
る。
【0010】本発明において使用されるハロゲン含有化
合物は、ハロゲンが弗素、塩素、臭素、またはヨウ素、
好ましくは塩素であり、実際に例示される具体的化合物
は四塩化チタン、四臭化チタンなどのハロゲン化チタ
ン、四塩化ケイ素、四臭化ケイ素などのハロゲン化ケイ
素、三塩化リン、五塩化リンなどのハロゲン化リンなど
が代表的な例であるが、調製法によってはハロゲン化炭
化水素、ハロゲン分子、ハロゲン化水素酸(例、 HCl、
HBr、Hl等)を用いても良い。これらはチタン化合物や
マグネシウム化合物と共通であっても良い。
【0011】本発明に用いる固体触媒成分(A)を調製
するにあたり、各種電子供与体(内部ドナー)を添加し
ても良く、また好ましくもある。電子供与体としては、
含酸素化合物および含窒素化合物等が挙げられる。より
具体的には、(イ)メタノール、エタノール、プロパノ
ール、ブタノール、ヘプタノール、ヘキサノール、オク
タノール、ドデカノール、オクタデシルアルコール、2
−エチル−ヘキシルアルコール、ベンジルアルコール、
クミルアルコール、ジフェニルメタノール、トリフェニ
ルメタノールなどの炭素数1ないし20のアルコール
類、(ロ)フェノール、クレゾール、エチルフェノー
ル、プロピルフェノール、クミルフェノール、ノニルフ
ェノール、ナフトールなどのアルキル基を有してよい炭
素数6ないし25のフェノール類、(ハ)アセトン、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフ
ェノン、シクロヘキサノンなどの炭素数3ないし15の
ケトン類、(ニ)アセトアルデヒド、プロピオンアルデ
ヒド、トルアルデヒド、ナフトアルデヒドなどの炭素数
2ないし15のアルデヒド類。
【0012】(ホ)ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸オクチル、酢酸シ
クロヘキシル、酢酸メチルセロソルブ、酢酸セロソル
ブ、プロピオン酸エチル、n−酪酸メチル、イソ酪酸メ
チル、イソ酪酸エチル、イソ酪酸イソプロピル、吉草酸
エチル、吉草酸ブチル、ステアリン酸エチル、クロロ酢
酸メチル、ジクロロ酢酸エチル、メタクリル酸メチル、
メタクリル酸エチル、クロトン酸エチル、シクロヘキサ
ンカルボン酸エチル、フェニル酢酸メチル、フェニル酪
酸メチル、フェニル酢酸プロピル、フェニル酪酸プロピ
ル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピ
ル、安息香酸ブチル、安息香酸オクチル、安息香酸シク
ロヘキシル、安息香酸フェニル、安息香酸ベンジル、安
息香酸セロソルブ、トルイル酸メチル、トルイル酸エチ
ル、トルイル酸アミル、エチル安息香酸エチル、アニス
酸メチル、アニス酸エチル、エトキシ安息香酸エチル、
フタル酸ジエチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジ
ヘプチル、フタル酸ジネオペンチル、γ−ブチロラクト
ン、γ−パレロラクトン、クマリン、フタリド、炭酸ジ
エチル、オルトぎ酸トリメチル、オルトぎ酸エチルなど
の炭素数2ないし20の有機酸エステル類。
【0013】(ヘ)メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸
エチル、メトキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸フェニル、
エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、エトキシ酢
酸ブチル、エトキシ酢酸フェニル、n−プロポキシ酢酸
エチル、i−プロポキシ−酢酸エチル、n−ブトキシ酢
酸メチル、i−ブトキシ酢酸エチル、n−ヘキシルオキ
シ酢酸エチル、sec −ヘキシルオキシ酢酸オクチル、2
−メチルシクロヘキシルオキシ酢酸メチル、3−メトキ
シプロピオン酸メチル、3−メトシキプロピオン酸エチ
ル、3−メトキシプロピオン酸ブチル、3−エトキシプ
ロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸ブチル、
3−エトキシプロピオン酸n−オクチル、3−エトキシ
プロピオン酸ドデシル、3−エトキシプロピオン酸ペン
タメチルフェニル、3−(i−プロポキシ)プロピオン
酸エチル、3−(i−プロポキシ)プロピオン酸ブチ
ル、3−(n−プロポキシ)プロピオン酸アリル、3−
(n−ブトキシ)プロピオン酸シクロヘキシル、3−ネ
オペンチルオキシプロピオン酸エチル、3−(n−オク
チルオキシ)プロピオン酸ブチル、3−(2,6ジメチ
ルデシルオキシ)プロピオン酸オクチル、4−エトキシ
酢酸エチル、4−エトキシ酪酸シクロヘキシル、5−
(n−プロポキシ)吉草酸オクチル、12−エトキシラ
ウリン酸エチル、3−(1−インデノキシ)プロピオン
酸エチル、3−メトキシアクリル酸メチル、2−エトキ
シアクリル酸メチル、3−フェノキシアクリル酸エチ
ル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−(i−プロ
ポキシ)酪酸n−ブチル、2−エトキシイソ酪酸メチ
ル、2−シクロヘキシルオキシイソ吉草酸フェニル、2
−エトキシ,2−フェニル酢酸ブチル、3−ネオペンチ
ルオキシ酪酸アリル、3−エトキシ,3−(o−メチル
フェニル)プロピオン酸メチル、3−エトキシ,2−
(o−メチルフェニル)プロピオン酸エチル、4−エト
キシ,2−メチル,1−ナフチルノナン酸エチル、2−
メトキシシクロペンタンカルボン酸エチルエステル、2
−エトキシシクロヘキサンカルボン酸ブチルエステル、
3−(エトキシメチル)テトラリン−2−酢酸イソプロ
ピルエステル、8−ブトキシ,デカリン−1−カルボン
酸エチルエステル、3−エトキシノルボルナン−2−カ
ルボン酸メチルエステル、2−(フェノキシ)酢酸メチ
ル、3−(p−クレゾキシ)プロピオン酸エチル、4−
(2−ナフトキシ)酪酸メチル、5−カルバクロキシ吉
草酸ブチル、2−フェノキシプロピオン酸メチル、3−
(4−メチルフェノキシ)−2−フェニルプロピオン酸
エチル、2−フェノキシ,シクロヘキサンカルボン酸エ
チルエステル、チオフェン−3−オキシ酢酸エチル、2
−(2−ピコリノキシメチル)−シクロヘキサンカルボ
ン酸エチル、3−フルフリルオキシプロピオン酸エチル
等のアルコキシエステル類。
【0014】(ト)アセチル酢酸メチル、アセチル酢酸
エチル、アセチル酢酸ブチル、プロピオニル酢酸メチ
ル、アセチル酢酸フェニル、プロピオニル酢酸エチル、
プロピオニル酢酸エチル、プロピオニル酢酸フェニル、
プロピオニル酢酸ブチル、ブチリル酢酸エチル、i−ブ
タノイル酢酸エチル、ペンタノイル酢酸エチル、3−ア
セチルプロピオン酸メチル、3−アセチルプロピオン酸
エチル、3−アセチルプロピオン酸ブチル、3−プロピ
オニルプロピオン酸エチル、3−プロピオニルプロピオ
ン酸ブチル、3−プロピオニルプロピオン酸n−オクチ
ル、3−プロピオニルプロピオン酸ドデイシル、3−プ
ロピオニルプロピオン酸ペンタメチルフェニル、3−
(i−プロピオニル)プロピオン酸エチル、3−(i−
プロピオニル)プロピオン酸ブチル、3−(i−プロピ
オニル)プロピオン酸アリル、3−(i−プロピオニ
ル)プロピオン酸シクロヘキシル、3−ネオペンタノイ
ルプロピオン酸エチル、3−nラウリルプロピオン酸ブ
チル、3−(2,6ジメチルヘキサノイル)プロピオン
酸メチル、4−プロピオニル酪酸エチル、4−プロピオ
ニル酪酸シクロヘキシル、5−ブチリル吉草酸オクチ
ル、12−ブチリルラウリン酸エチル、3−アセチルア
クリル酸メチル、2−アセチルアクリル酸メチル、
【0015】3−ベンゾイルプロピオン酸エチル、3−
ベンゾイルプロピオン酸メチル、3−メチルベンソイル
プロピオン酸エチル、3−トルイル酪酸ブチル、o−ベ
ンゾイル安息香酸エチル、m−ベンゾイル安息香酸エチ
ル、p−ベンゾイル安息香酸エチル、o−トルイル安息
香酸ブチル、o−トルイル安息香酸エチル、m−トルイ
ル安息香酸エチル、p−トルイル安息香酸エチル、o−
(2,4,6トリメチルベンゾイル)安息香酸エチル、
m−(2,4,6トリメチルベンゾイル)安息香酸エチ
ル、p−(2,4,6トリメチルベンゾイル)安息香酸
エチル、o−エチルベンゾイル安息香酸エチル、o−ア
セチル安息香酸エチル、o−プロピオニル安息香酸エチ
ル、o−ラウリル安息香酸エチル、o−シクロヘキサノ
イル安息香酸エチル、o−ドデシル安息香酸エチル等の
ケトエステル類。
【0016】(チ)ホウ酸メチル、チタン酸ブチル、リ
ン酸ブチル、亜リン酸ジエチル、ジ(2−フェニルフェ
ニル)ホスホロクロリデイト等の無機酸エステル類、
(リ)メチルエーテル、エチルエーテル、イソプロピル
エーテル、ブチルエーテル、アミルエーテル、テトラヒ
ドロフランアニソール、ジフェニルエーテル、エチレン
グリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジフ
ェニルエーテル、2・2−ジメトキシプロパンなどの炭
素数2ないし25のエーテル類、(ヌ)酢酸アミド、安
息香酸アミド、トルイル酸アミド等の炭素数2ないし2
0の酸アミド類、(ル)アセチルクロリド、ベンゾイル
クロリド、トルイル酸クロリド、アニス酸クロリド、塩
化フタロイル、イソ塩化フタロイルなどの炭素数2ない
し20の酸ハライド類、(ヲ)無水酢酸、無水フタル酸
などの炭素数2ないし20の酸無水物類、(ワ)モノメ
チルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリ
ブチルアミン、ピペリジン、トリベンジルアミン、アニ
リン、ピリジン、ピコリン、テトラメチルエチレンジア
ミンなどの炭素数1ないし20のアミン類、(カ)アセ
トニトリル、ベンゾニトリル、トリニトリルなどの炭素
数2ないし20のニトリル類、(ヨ)エチルチオアルコ
ール、ブチルチオアルコール、フェニルチオールなどの
炭素数2ないし20のチオール類、(タ)ジエチルチオ
エーテル、ジフェニルチオエーテルなどの炭素数4ない
し25のチオエーテル類、(レ)硫酸ジメチル、硫酸ジ
エチルなどの炭素数2ないし20の硫酸エステル類、
(ソ)フェニルメチルスルホン、ジフェニルスルホンな
どの炭素数2ないし20のスルホン酸類、(ツ)フェニ
ルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、
フェニルトリブトキシシラン、ビニルトリエトキシシラ
ン、ジフェニルジエトキシシラン、フェニルジメチルメ
トキシシラン、フェニルジメチルモノエトキシシラン、
トリフェニルモノメトキシシラン、ヘキサメチルジシロ
キサン、オクタメチルトリシロキサン、トリメチルシラ
ノール、フェニルジメチルジラノール、トリフェニルシ
ラノール、ジフェニルシランジオール、ケイ酸低級アル
キル(特にケイ酸エチル)などの炭素数2ないし24の
ケイ素含有化合物などを挙げることができる。これらの
電子供与性化合物は2種以上用いることも出来る。これ
らのうちで好ましいものは有機酸エステル類、アルコキ
シエステル類、ケトエステル類等である。
【0017】本発明において用いられる触媒調製法は特
に限定されるものではないが、例えば以下の様な例を挙
げることができる。ハロゲン化マグネシウム、ハロゲン
化チタン、上記電子供与性化合物を共粉砕により、もし
くは溶媒中での分散または溶解により接触させて触媒成
分を得る方法。ハロゲン化マグネシウムと有機または無
機化合物(上記電子供与性化合物を含んでもよい)との
複合体を作り、これにハロゲン化チタンまたはそれと上
記電子供与性化合物の複合体を接触させて触媒成分を得
る方法。ハロゲン化マグネシウムと有機または無機化合
物(上記電子供与性化合物を含んでもよい)との複合体
を作り、これに上記電子供与性化合物とチタン化合物を
逐次的に接触(順は入れ替わっても可)させて触媒成分
を得る方法。マグネシウム化合物(またはさらにチタン
化合物を含む)に上記電子供与性化合物を接触させ、同
時にもしくはその後段でチタン化合物との接触及びまた
はハロゲン化処理を行って触媒成分を得る方法(いずれ
かの段階でチタン化合物の使用を含んでいること)。上
記の触媒成分の製造は、一般に触媒担体として用いられ
る物質、例えばシリカやアルミナ上に担持または含浸さ
せる方法で作られても良い。
【0018】成分(A)における各成分の量的関係は、
本発明の効果が認められる限り任意のものであるが、一
般的には次の範囲が好ましい。成分(A)におけるマグ
ネシウムの含量は、チタンに対するモル比で0.1〜1
000の範囲内、好ましくは2〜200の範囲内でよ
く、ハロゲンの含量はチタンに対するモル比で1〜10
0の範囲内でよく、電子供与性化合物を使用する場合に
その含量はチタンに対するモル比で10以下の範囲内、
好ましくは0.1〜5の範囲内でよい。
【0019】本発明における有機アルミニウム化合物
は、代表的なものの一般式として下式(2)式ないし
(4)式で表わされる。 AlR10R11R12 ・・・・・・・・・・ (2) R13R14Al-O-AlR15R16 ・・・・・・・・・・ (3)
【0020】
【化3】
【0021】
【化4】
【0022】(2)式、(3)式及び(4)式におい
て、 R10、 R11および R12は同一でも異種でも良く、炭
素数が多くとも12個の炭化水素基であり、 R13
R14、 R15および R16は同一でも異種でも良く、炭素数
が多くとも12個の炭化水素基である。また R17は、炭
素数が多くとも12個の炭化水素基であり、nは1以上
の整数である。
【0023】(2)式で示される有機アルミニウム化合
物のうち代表的なものとしては、トリエチルアルミニウ
ム、トリプロピルアルミニウム、トリブチルアルミニウ
ム、トリヘキシルアルミニウム及びトリオクチルアルミ
ニウムのごときトリアルキルアルミニウム、さらにジエ
チルアルミニウムハイドライドおよびジイソブチルアル
ミニウムハイドライドのごときアルキルアルミニウムハ
イドライドならびにジエチルアルミニウムクロライド、
ジエチルアルミニウムブロマイドおよびエチルアルミニ
ウムセスキクロライドおよびエチルアルミニウムセスキ
ブロマイドなどのアルキルアルミニウムハライドがあげ
られる。また、(3)式で示される有機アルミニウム化
合物のうち、代表的なものとしては、テトラエチルジア
ルモキサンおよびテトラブチルジアルモキサンのごとき
アルキルジアルモキサン類があげられる。また、(4)
式は、アルミノオキサンを表わし、アルミニウム化合物
の重合体である。 R17はメチル、エチル、プロピル、ブ
チル、ベンジルなどを含むが、好ましくはメチル、エチ
ル基である。nは1〜10が好ましい。これらの有機ア
ルミニウム化合物のうち、トリアルキルアルミニウム、
アルキルアルミニウムハイドライドおよびアルキルアル
モキサン類が特に好ましい結果を与えるため好適であ
る。
【0024】オレフィンの重合において、重合系内にお
ける有機アルミニウム使用量は、一般に10-4ミリモル
/l以上であり、10-2ミリモル/l以上が好適であ
る。また、固体触媒成分中のチタン原子に対する使用割
合は、モル比で一般には0.5以上であり、好ましくは
2以上、とりわけ10以上が好適である。なお、有機ア
ルミニウムの使用量が小さ過ぎる場合には、重合活性の
大幅な低下を招く。なお、重合系内における有機アルミ
ニウムの使用が20ミリモル/l以上で且つチタン原子
に対する割合が、モル比で1000以上の場合、更にこ
れらの値を高くしても触媒性能が更に向上することは見
られない。
【0025】本発明に用いられる触媒の成分(C)は、
一般式(1)式で表わされる飽和あるいは不飽和5員環
構造を有するアセタール化合物である。
【化5】 式中、R1は炭化水素基、好ましくは炭素数1〜6の脂肪
族炭化水素基、さらに好ましくは炭素数1〜3の直鎖脂
肪族炭化水素基であり、R1はお互いに鎖状脂肪族により
結合していてもよい。具体的にはメチル、エチル、プロ
ピル基またはエチレン鎖等をあげうる。またR1は全て同
じである必要はなく、これらは全てまたは部分的に同一
または全て相異なっていてもよい。
【0026】R2〜R5は炭化水素基またはハロゲン化炭化
水素基、水素原子またはヘテロ原子であり、R2〜R5は全
てまたは部分的に同じまたは全て相異なってもよい。さ
らに、R2〜R5は全てまたは部分的に環を構成していても
よい。好ましくは、炭素数1〜20の炭化水素基、1〜
20のハロゲン化炭化水素基、水素原子または長周期型
−周期表上の3B〜7Bのヘテロ原子、さらに好ましく
は炭素数1〜15の炭化水素基、1〜10のハロゲン化
炭化水素基、水素原子または長周期型−周期表上第二〜
第四周期で3A〜7A族のヘテロ原子である。具体例と
しては(イ)水素原子、(ロ)メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec −ブチ
ル、t−ブチル、ネオペンチル、フェニル、4−メチル
フェニル、4−フルオロフェニル、シクロヘキシル、ノ
ルボルナン、ノルボルネン等の炭化水素基、(ハ)モノ
フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチ
ル、モノクロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメ
チル、モノブロモメチル、ジブロモメチル、ヨウ化メチ
ル、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、
2,2,2−トリフルオロエチル、1,2,2,2−テ
トラフルオロエチル、1,1,2,2,2−パーフルオ
ロエチル、2−クロロエチル、2,2−ジクロロエチ
ル、2,2,2−トリクロロエチル、1,2,2,2−
テトラクロロエチル、1,1,2,2,2−パークロロ
エチル、2−ブロモエチル、1,2,−ジブロモエチ
ル、2−ヨウ化エチル等のハロゲン化炭化水素基、
(ニ)フッ素、塩素、臭素及びヨウ素原子、(ホ)メト
キシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、t−ブトキ
シ、フェノキシ等のアルコキシ基、(ヘ)トリメチルシ
リル、トリエチルシリル、トリクロロシリル、トリメチ
ルゲルミル、トリエチルゲルミル、トリクロロゲルミル
基等4Bb族元素基、(ト)シアノ、イソシアノ、カル
ボキシ、アミノ、チオール基等、(チ)1H−インデ
ン、9H−フルオレン、1H−シクロ[a]ペンタレ
ン、1H−ベンズ[f]インデン、1,4−メタノビフ
ェニレン等分子内において不飽和な5員環骨格を有する
化合物およびそれらから誘導される化合物。
【0027】このような化合物の具体例は下記に示され
るものであるが、それぞれが2分子以上融合した(例え
ば、ディールスアルダー生成物)化合物であってもよ
い。5,5−ジメトキシ−1,3−シクロペンタジエ
ン、5,5−ジエトキシ−1,3−シクロペンタジエ
ン、1,4−ジエチル−2,3−ジメチル−5,5−ジ
メトキシ−1,3−シクロペンタジエン、1,4−ジエ
チル−2,3−ジメチル−5,5−ジエトキシ−1,3
−シクロペンタジエン、2−t−ブチル−5,5−ジメ
トキシ−1,3−シクロペンタジエン、2−t−ブチル
−5,5−ジエトキシ−1,3−シクロペンタジエン、
1,2,3,4−テトラフェニル−5,5−ジメトキシ
−1,3−シクロペンタジエン、1,2,3,4−テト
ラフェニル−5,5−ジエトキシ−1,3−シクロペン
タジエン、1,4−トリメチルシリール−2,3−ジフ
ェニル−5,5−ジメトキシ−1,3−シクロペンタジ
エン、2,3−トリメチルシリル−1,4−ジフェニル
−5,5−ジメトキシ−1,3−シクロペンタジエン、
1,2,3,4−テトラフルオロ−5,5−ジエトキシ
−1,3−シクロペンタジエン、1,2,3,4−テト
ラフルオロ−5,5−ジエトキシ−1,3−シクロペン
タジエン、1,2,3,4−テトラクロロ−5,5−ジ
メトキシ−1,3−シクロペンタジエン、1,2,3,
4−テトラクロロ−5,5−ジエトキシ−1,3−シク
ロペンタジエン、1,2,3,4−テトラブロモ−5,
5−ジメトキシ−1,3−シクロペンタジエン、1,
2,3,4−テトラブロモ−5,5−ジエトキシ−1,
3−シクロペンタジエン、1,2,3,4−テトラキス
(トリフルオロメチル)−5,5−ジメトキシ−1,3
−シクロペンタジエン、1,2,3,4−テトラキス
(トリフルオロメチル)−5,5−ジエトキシ−1,3
−シクロペンタジエン、1,1−ジメトキシ−1H−イ
ンデン、1,1−ジエトキシ−1H−インデン、2,3
−ジフェニル−1,1−ジメトキシ−1H−インデン、
2,3−ジフェニル−1,1−ジエトキシ−1H−イン
デン、2,3,4,5,6,7−ヘキサクロロ−1,1
−ジメトキシ−1H−1インデン、2,3,4,5,
6,7−ヘキサクロロ−1,1−ジエトキシ−1H−1
インデン、9,9−ジメトキシ−9H−フルオレン、
9,9−ジエトキシ−9H−フルオレン、3−ブロモ−
9,9−ジメトキシ−9H−フルオレン、3−ブロモ−
9,9−ジエトキシ−9H−フルオレン、2,3,4,
5,6,7−ヘキサヒドリド−8,8−ジメトキシ−1
H−シクロ[a]ペンタレン、9,9−ジメトキシ−
1,4−メタノビフェニレン。成分(C)の使用量は、
モル比で成分(C)/成分(B)=0.01〜5、好ま
しくは0.02〜1である。
【0028】オレフィン 重合に使用されるオレフィンとしては、一般には炭素数
が多くとも12個のオレフィンであり、その代表例とし
ては、エチレン、プロピレン、ブテン−1、4−メチル
ペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1などが挙げ
られる。重合を実施するにあたり、これらのオレフィン
を単独重合してもよいが、2種以上のオレフィンを共重
合してもよい(例えば、エチレンとプロピレンとの共重
合)。
【0029】重合方法およびその条件 重合を実施するにあたり、本発明の固体触媒成分、有機
アルミニウム化合物あるいはこれらとアセタール化合物
は重合容器に個別に導入してもよいが、それらのうちの
2種類または全部を事前に混合してもよい。重合は、不
活性溶媒中、液体モノマー(オレフィン)中あるいは気
相のいずれでも行うことができる。また、実用可能の溶
融流れを有する重合体を得るために、分子量調節剤(一
般には、水素)を共存させてもよい。重合温度は、一般
には−10℃ないし180℃であり、実用的には20℃
以上130℃以下である。そのほか、予備重合の有無、
重合反応器の形態、重合の制御法、後処理方法などにつ
いては、本触媒系固有の制限はなく、公知のすべての方
法を適用することができる。
【0030】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に詳しく説
明する。なお、実施例および比較例について、荷重が
2.16kgにおけるメルトインデックス(すなわち、M
FI)および荷重が10kgにおけるメルトインデックス
(すなわち、HLMFI)はJIS K−6758−1
968にしたがって測定した。HLMFIをMFIで除
した値、すなわちHLMFI/MFIは値が大きいほ
ど、分子量分布が広いことを示す。ヘプタンインデック
ス(すなわち、H.R.)は沸騰n−ヘプタンで、得ら
れた重合体を6時間抽出した後の残量を%で表わしたも
のである。重量平均分子量(Mw)および数平均分子量
(Mn)はゲルパーミエーションクロマトグラフィー
(以下「GPC」という)により溶媒としてオルトジク
ロルベンゼンを用い温度が140℃で測定した。曲げ初
期弾性率(FM)はASTM−D−790−66に準じ
て行った。各実施例において、固体触媒成分の製造及び
重合に使用した各化合物(有機溶媒、オレフィン、水
素、チタン化合物、マグネシウム化合物、ケイ素化合物
など)はすべて実質的に水分を除去したものである。ま
た、固体触媒成分の製造および重合については、実質的
に水分が存在せず、かつ窒素の雰囲気下で行った。
【0031】実施例1 (固体Ti触媒成分(A)の調製)無水塩化マグネシウム
1.71g、デカン9mlおよび2−エチルヘキシルアル
コール8.4mlを130℃で2時間加熱反応を行い均一
溶液とした後、この溶液中に無水フタル酸0.39gを
添加し、130℃にて更に1時間撹拌混合を行い、無水
フタル酸を該均一溶液に溶解させる。このようにして得
られた均一溶液を室温に冷却した後、−20℃に保持さ
れた四塩化チタン72ml中に1時間にわたって全量滴下
装入する。装入終了後、この混合液の温度を4時間かけ
て110℃に昇温し、110℃に達したところでジブチ
ルフタレート0.96gを添加し、これより2時間同温
度にて撹拌下保持する。2時間の反応終了後熱濾過にて
固体部を採取し、この固体部を72ml TiCl4にて再懸濁
させた後、再び110℃で2時間、加熱反応を行う。反
応終了後、再び熱濾過にて固体部を採取し、110℃デ
カン及びヘキサンにて、洗液中に遊離のチタン化合物が
検出されなくなるまで充分洗浄後減圧下で乾燥した。
【0032】(重合)1.5lのステンレス製オートク
レーブに、以上の方法で製造された固体成分を9.7m
g、9,9−ジメトキシ−9H−フルオレン11.5m
g、トリエチルアルミニウム91mgを入れて、次いで3
40gのプロピレン及び0.03gの水素を入れた。オ
ートクレーブを昇温し、内温を80℃に保った。1時間
後、内容ガスを放出して重合を終結した。その結果14
6gのポリプロピレン粉末が得られた。このポリプロピ
レン粉末のヘプタン抽出残(H.R.)は92.9%で
あった。GPCによる重量平均分子量(Mw)および数
平均分子量(Mn)との比は12.6であった。MFI
は6.6g/10分、HLMFI/MFIは23.5、F
M=17800kg/cm2 であった。
【0033】比較例1、実施例2〜4 用いた触媒成分(C)の種類及びその使用量を表1に示
すように変えた以外は実施例1と同様に触媒の調製及び
重合を行った。結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】実施例5 (固体Ti触媒成分(A)の調製)窒素気流下、充分乾燥
した300mlの丸底フラスコに、ジエトキシマグネシウ
ム5g、3−イソブトキシ−2−フェニルプロピオン酸
エチル1.42g及び塩化メチレン25mlを加えた。還
流下1時間撹拌し、次にこの懸濁液を室温の200ml T
iCl4中へ圧送した。徐々に110℃まで昇温して2時間
撹拌しながら反応させた。反応終了後、析出固体を濾別
し、110℃のn−デカン200mlで3回洗浄した。新
たに TiCl4200mlを加え、120℃で2時間反応させ
た。反応終了後、析出固体を濾別し、110℃のn−デ
カン200mlで3回洗浄し、室温下、n−ヘキサンで塩
素イオンが検出されなくなるまでヘキサンで洗浄した。
【0036】(重合)1.5lのステンレス製オートク
レーブに、以上の方法で製造された固体成分を5.8m
g、1,2,3,4−テトラクロロ−5,5−ジメトキ
シ−1,3−シクロペンタジエン15.0mg、トリエチ
ルアルミニウム91mgを入れて、次いで340gのプロ
ピレン及び0.03gの水素を入れた。オートクレーブ
を昇温し、内温を80℃に保った。1時間後、内容ガス
を放出して重合を終結した。その結果164gのポリプ
ロピレン粉末が得られた。このポリプロピレン粉末のヘ
プタン抽出残(H.R.)は96.9%であった。GP
Cによる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(M
n)との比は15.0であった。MFIは8.7g/10
分、HLMFI/MFIは23.5、FM=18400
kg/cm2 であった。
【0037】比較例2、実施例6〜8 用いた触媒成分(C)の種類及びその使用量を表2に示
すように変えた以外は実施例5と同様に触媒の調製及び
重合を行った。結果を表2に示す。
【0038】
【表2】
【0039】実施例9 (固体Ti触媒成分(A)の調製)無水塩化マグネシウム
1.71g、デカン9mlおよび2−エチルヘキシルアル
コール8.4mlを130℃で2時間加熱反応を行い均一
溶液とした後、この溶液中に無水フタル酸0.39gを
添加し、130℃にて更に1時間撹拌混合を行い、無水
フタル酸を該均一溶液に溶解させる。このようにして得
られた均一溶液を室温に冷却した後、−20℃に保持さ
れた四塩化チタン72ml中に1時間にわたって全量滴下
装入する。装入終了後、この混合液の温度を4時間かけ
て110℃に昇温し、110℃に達したところで3−ベ
ンゾイルプロピオン酸メチル1.00gを添加し、これ
より2時間同温度にて撹拌下保持する。2時間の反応終
了後熱濾過にて固体部を採取し、この固体部を72ml T
iCl4にて再懸濁させた後、再び110℃で2時間、加熱
反応を行う。反応終了後、再び熱濾過にて固体部を採取
し、110℃デカン及びヘキサンにて、洗液中に遊離の
チタン化合物が検出されなくなるまで充分洗浄後減圧下
で乾燥した。
【0040】(重合)1.5lのステンレス製オートク
レーブに、以上の方法で製造された固体成分を9.7m
g、1,2,3,4−テトラクロロ−5,5−ジメトキ
シ−1,3−シクロペンタジエン15.0mg、トリエチ
ルアルミニウム91mgを入れて、次いで340gのプロ
ピレン及び0.03gの水素を入れた。オートクレーブ
を昇温し、内温を80℃に保った。1時間後、内容ガス
を放出して重合を終結した。その結果146gのポリプ
ロピレン粉末が得られた。このポリプロピレン粉末のヘ
プタン抽出残(H.R.)は97.2%であった。GP
Cによる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(M
n)との比は13.8であった。MFIは6.5g/10
分、HLMFI/MFIは22.6、FM=17000
kg/cm2 であった。
【0041】比較例3、実施例10〜12 用いた触媒成分(C)の種類及びその使用量を表3に示
すように変えた以外は実施例9と同様に触媒の調製及び
重合を行った。結果を表3に示す。
【0042】
【表3】
【0043】
【発明の効果】以上記したごとく、本発明の方法によ
り、高立体規則性かつ極めて広い分子量分布を有するオ
レフィン重合体を、著しく高い収率で得ることができる
ことがわかる。このことは極めて高い剛性を有するオレ
フィン重合体の経済的製造を可能にするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る触媒を調製するに当ってのフロー
チャート図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年7月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 オレフィン重合用触媒

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 触媒の存在下に、オレフィン類を重合さ
    せて、オレフィン重合体を製造する方法において用いる
    触媒が、 成分(A)チタン、マグネシウム、ハロゲンを必須成分
    として含有する固体触媒成分。 成分(B)有機アルミニウム化合物、及び 成分(C)一般式 【化1】 (式中、R1は炭化水素基、R2〜R5は炭化水素基またはハ
    ロゲン化炭化水素基、またはヘテロ原子である。R2〜R5
    は全てまたは部分的に同じまたは全て相異なってもよ
    い。さらに、R2〜R5全てまたは部分的に環を構成してい
    てもよい。)で表わされるアセタール化合物からなるオ
    レフィン重合用触媒。
JP18344791A 1991-06-28 1991-06-28 オレフイン重合用触媒 Pending JPH059209A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001342213A (ja) * 2000-03-30 2001-12-11 Sumitomo Chem Co Ltd オレフィン重合用触媒およびオレフィン重合体の製造方法
WO2002062855A1 (fr) * 2001-02-08 2002-08-15 Ube Industries, Ltd. Catalyseur pour polymerisation d'alpha-olefines et procede de polymerisation utilisant ce catalyseur
US6660957B1 (en) 2000-05-15 2003-12-09 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Apparatus for electric discharge machining
JP2012503678A (ja) * 2008-07-21 2012-02-09 テリム インダストリアル カンパニー リミテッド オレフィン重合触媒及びそれを用いたオレフィンの重合方法
JP2020526655A (ja) * 2017-07-19 2020-08-31 中国石油化工股▲ふん▼有限公司 シクロトリベラトリレン、およびその誘導体を含むオレフィン重合触媒 関連出願への相互参照 本出願は、中国特許出願番号201710591148.0、201710591173.9、201710592381.0、201710592384.4、201710592385.9、201710592383.x、201710591181.3、201710591859.8、201710591855.x、201710592386.3、201710592398.6(2017年7月19日出願)に基づく優先権を主張するものであり、その全体が全ての目的のために、参照により本明細書に組み込まれる。

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