JPH0558080B2 - - Google Patents

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JPH0558080B2
JPH0558080B2 JP6531286A JP6531286A JPH0558080B2 JP H0558080 B2 JPH0558080 B2 JP H0558080B2 JP 6531286 A JP6531286 A JP 6531286A JP 6531286 A JP6531286 A JP 6531286A JP H0558080 B2 JPH0558080 B2 JP H0558080B2
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JP
Japan
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less
pickling
sulfuric acid
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stainless steel
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Masayuki Hino
Shinji Sato
Masaaki Ishikawa
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Kawasaki Steel Corp
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  • Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)
  • Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)
  • Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、高Cr−Mo系ステンレス鋼帯の製造
方法に係り、特に高耐食性を保持すると同時に表
面疵のない冷延焼鈍酸洗調質(No.2B仕上)鋼帯
を製造する方法に関するものである。 〔従来の技術〕 最近、高Cr−Moを含有するフエライト系ステ
ンレス鋼(スーパーフエライト系ステンレス鋼)
が種々開発されてきており、JISG4305の「冷延
ステンレス鋼板」においてはSUSXM27(26%Cr
−1%Mo)が規格化されている。この他にも26
%Cr−4%Mo鋼、30%Cr−2%Mo鋼、26%Cr
−3.5%Mo−2%Ni鋼等がよく知られている。
これら高Cr−Mo系ステンレス鋼は応力腐食割れ
の心配がなく、耐孔食性、耐隙間腐食性および耐
薬品性に優れていることから、従来のオーステナ
イト系ステンレス鋼に代わつて化学プラントをは
じめとする高耐食性の要望される分野での部材と
して需要が増している。 これらの用途に使用される高Cr−Mo系ステン
レス鋼板は、その製造過程において圧延および焼
鈍を繰り返されながら所定の厚みの製品に製造さ
れる。ところがこの焼鈍の際に生じる酸化スケー
ルは、鋼自体が高耐食性材料であることからも類
推できるように、例えば特開昭59−59899に開示
されているような従来のステンレス鋼板に実施さ
れている酸洗プロセスを適用しても十分に脱スケ
ールできない問題がある。 特にスケール残りの問題は材料の耐食性を減ず
るのみならず、後工程の調質圧延工程ではスケー
ルによる押込、圧着疵を生じ商品価値を著しく低
下させる。 従来、この種のスケール残りの問題に対する対
策としては、酸洗後に研摩工程を追加してスケー
ルを研摩により除去していたがこの方法では、研
摩材料の消耗、材料の歩留り低下等コストアツプ
を余儀なくされていた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明は、焼鈍酸洗の結果生じるスケール残り
を皆無とすると同時に調質圧延時の表面疵を防止
することのできる高Cr−Mo系ステンレス鋼帯の
製造方法を提供するものである。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは高Cr−Mo系ステンレス鋼の諸特
性を十分に優れたものとすると同時にスケール残
りを生じないようにするため種々の研究を行つて
きた。とくに焼鈍工程では本来の目的である軟化
再結晶を十分に施した上で、後工程の脱スケール
が容易となるようにすることが肝要である。また
酸洗工程では酸の種類、その使用方法を高Cr−
Mo系ステンレス鋼の焼鈍スケール除去に効果的
に適合させることが必要である。本発明はこれら
を実現することのできる方法を見い出し、それら
の知見に基いて完成したものである。 すなわち、本発明は、重量比で、 C:0.030%以下 N:0.020%以下 Si:0.50%以下 Mn:0.50%以下 P:0.030%以下 S:0.008%以下 Cr:20.0〜35.0% Ni:3.0%以下 Mo:0.5〜6.0% を含み、さらにNbあるいはTiの1種または2種
を上記(C+N)%の5倍乃至0.60%、および不
可避的不純物を含有する高Cr−Mo系ステンレス
鋼を、冷間圧延後、焼鈍および酸洗する工程と、
引続き同鋼帯を調質圧延する工程とを包含する高
Cr−Mo系ステンレス鋼帯の製造工程において、 (1) 焼鈍温度を950℃〜1050℃とすること、 (2) 酸洗前処理としての溶融アルカリ塩処理を
400℃〜550℃の範囲で行うこと、 (3) 次いで、酸洗第一工程として下記()()
式を満足する条件の硫酸浴中で電流密度を下記
()式の範囲で板自身をアノード処理後カソ
ード処理を施す電解酸洗を行うこと、 5≦C≦50 ……() 20≦T1≦100 ……() 0.5≦d≦50 ……() ここで、 C:硫酸(H2SO4)の濃度 (W/V%) T1:硫酸浴の液温(℃) d:硫酸電解の電流密度(A/dm2) (4) 酸洗第二工程として下記()、()、()
式を満足する条件の硝弗酸浴中で浸漬すること 0.01N≦H≦10N ……() 5≦(N+H)≦30 ……() 20≦T2≦80 ……() ここで、 N:硝酸(HNO3)の濃度 (W/V%) H:弗酸(HF)の濃度 (W/V%) T2:硝弗酸浴の液温(℃) を特徴とする高Cr−Mo系ステンレス鋼帯の製造
方法である。 〔作用〕 本発明における焼鈍処理は材料の軟化再結晶と
脱スケール処理を容易とすることを目的として行
われる。 焼鈍温度を950℃〜1050℃としたのは、950℃未
満の温度では軟化再結晶が不十分なため硬く、加
工性も良くない。また1050℃を超える温度では組
織が粗大粒化して加工面に肌荒れを生じ易く、耐
食性も多少劣化する傾向が認められるからであ
る。第1図、第3図はこのことを具体的に示すグ
ラフであつて、第1図は第1表に示した組成をも
つ26%Cr−4%Mo鋼を冷間圧延により板厚0.8mm
とした後、ガス燃焼雰囲気中で種々の温度で焼鈍
した時の硬度変化および再結晶状態を調べた結果
を示したものである。
【表】 第1図から知られるように、軟化再結晶するた
めには950℃以上の焼鈍温度が必要である。 第2図はコニカルカツプ(CCVmm)試験によ
る加工性と焼鈍温度の関係を調べた結果である。
加工性は軟化再結晶温度の950℃〜1050℃では優
れているが、1050℃を超える温度になると、加工
後表面に肌荒れが認められる。この肌荒れは高温
のためにフエライト粒組織が著しく粒成長するた
めに生起したものと考えられる。要するに、加工
特性上からは必要以上(1050℃超)に高くするこ
とは避けるべきであり、950℃〜1050℃の温度範
囲とする。第3図は耐孔食性と焼鈍温度の関係を
調べた結果である。焼鈍温度が1050℃を越える
と、耐孔食性が多少劣化する傾向が認められる。 第1図、第2図および第3図の結果から焼鈍温
度は材料特性面から950℃〜1050℃の範囲が好適
であることがわかる。 次に、各温度で焼鈍して表面に酸化スケールの
付着した鋼板を第2表に示す種々の脱スケール条
件により脱スケール処理を施した。脱スケール程
度の評価は光顕等ではスケールの判別が困難なた
め、X線マイクロアナライザによりビーム径
(30μm)および分析時間を一定にして表面の酸
素量をカウントすることにより行つた。 つまりスケール残りが著しい程、表面の酸素量
は多く検出される。十分な耐食性を確保すること
ができ、かつ調質圧延での表面疵発生を防止する
ことができる表面酸素量は、70CPS以下である。 第2表には表面酸素量を測定した結果を併せて
示す。この結果から焼鈍温度を1030℃で行い、酸
洗前処理としての溶融アルカリ塩処理を400℃〜
500℃で施した後、硫酸および硝弗酸処理を順次
行つた後、硫酸での電解処理をアノード処理後、
カソード処理した場合に脱スケールが著しく促進
されることが判明した。(No.9、11、12、13、14、
18、19、20、21)。 これらの板は、その後調質圧延を施しても押込
み等の表面疵の発生もなく表面光沢も非常に優れ
ていた。これは硫酸中でのアノード処理によつ
て、まずスケール直下の地鉄が少し溶解されてス
ケールが一部剥離され、続いてカソード処理によ
り部分的にスケール除去された表面が活性化さ
れ、硝弗酸中での脱スケール反応が促進されるた
めではないかと考えられる。No.8、10の例のよう
に硫酸浴中で電解してもカソード処理後アノード
処理を施しても脱スケールは不完全である。 しかし、焼鈍温度が1100℃と高い場合には上述
のような硫酸電解処理を施してもスケール残りが
著しく、焼鈍温度を必要以上に高くすることは脱
スケールを著しく困難なものとすることがわかつ
た。
【表】
〔実施例〕
第3表に示す組成の高Cr−Mo系ステンレス鋼
の熱延鋼板を冷間圧延して、0.7mm厚の鋼板とし
た。これらの板をLPGを燃焼させた炉において
1000℃で30秒保持後空冷する焼鈍を施した。 次いで第2表のNo.13に示す酸洗条件にて脱スケ
ール処理を程し、その表面をX線マイクロアナラ
イザにて酸素分析を行つた所、いずれも61〜
63CPSの範囲内にあり、スケールは十分に除去さ
れ、かつ表面光沢も良好であることが認められ
た。 引続き調質圧延を施した所、スケール残りによ
り押込み、圧着疵の発生も全く生じなかつた。さ
らに調質圧延された板(2B仕上)についてプレ
ス成形加工、溶接性試験および耐食性試験を実施
したところ、No.2B仕上板として十分に適合する
ことを確認した。
〔発明の効果〕
本発明によれば、高Cr−Mo系ステンレス鋼帯
の焼鈍酸洗工程で発生していたスケール残りの問
題がなく、かつその後の調質圧延において押込み
疵、圧着疵等の表面疵を生じることなくすぐれた
ステンレス鋼帯を製造することができるようにな
つた。また得られた製品は耐食性および加工性に
優れていることから高耐食性ステンレス鋼として
問題なく実用に供することができ、産業上多大の
利益をもたらす。
【図面の簡単な説明】
第1図は26%Cr−Mo鋼冷延板の焼鈍温度と硬
度の関係を示すグラフ、第2図は同じく焼鈍温度
とコニカルカツプ試験値との関係を示すグラフ、
第3図は同じく焼鈍温度と塩化第二鉄による腐食
減量との関係を示すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重量比で、 C:0.030%以下 N:0.020%以下 Si:0.50%以下 Mn:0.50%以下 P:0.030%以下 S:0.008%以下 Cr:20.0〜35.0% Ni:3.0%以下 Mo:0.5〜6.0% を含み、さらにNbあるいはTiの1種または2種
    を上記(C+N)%の5倍乃至0.60%および不可
    避的不純物を含有する高Cr−Mo系ステンレス鋼
    を、冷間圧延後、焼鈍および酸洗する工程と、引
    続き当該鋼帯を調質圧延する工程とを包含する高
    Cr−Mo系ステンレス鋼帯の製造工程において、
    焼鈍温度を950℃〜1050℃とし、酸洗前処理とし
    ての溶融アルカリ塩処理を400℃〜550℃の範囲で
    行い、次いで、酸洗第一工程として下記()
    ()式を満足する条件の硫酸浴中で電流密度を
    下記()式の範囲で板自身をアノード処理後カ
    ソード処理を施す電解酸洗を行い、次に酸洗同第
    二工程として下記()()()式を満足する
    条件の硝弗酸浴中で浸漬することを特徴とする高
    Cr−Mo系ステンレス鋼帯の製造方法。 記 5≦C≦50 ……() 20≦T1≦100 ……() 0.5≦d≦50 ……() 0.01N≦H≦10N ……() 5≦(N+H)≦30 ……() 20≦T2≦80 ……() ここで、 C:硫酸(H2SO4)の濃度 (W/V%) T1:硫酸浴の液温(℃) d:硫酸電解の電流密度(A/dm2) N:硝酸(HNO3)の濃度 (W/V%) H:弗酸(HF)の濃度(W/V%) T2:硝弗酸浴の液温(℃)。
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