JPH055538U - 産業車両におけるエンジン冷却装置の取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 産業車両において、エンジン冷却装置である
ラジエータ４とラジエータ４に固着させたシュラウド７
とをエンジン１にラジエータ保持部材５を介して直接保
持させるようにした。 【効果】 車体やエンジン等による振動が発生した際、
ファンとシュラウドとは同じように振動するようにな
り、ファンの外周端とシュラウドの内周面との隙間を従
来の隙間より小さくしても、接触する恐れがなく、隙間
を小さくすることで、ファンによるラジエータへの送風
において、空気の乱流の発生を減少させ、送風能力の低
下を防止することができ、ラジエータ自身の冷却性能を
高めることができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はフォークリフトトラック、シャベルローダ等の産業車両におけるエン ジン冷却装置の取付構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、フォークリフトトラック等の産業車両の車体構造は、図４に示すように 、前車輪９、ミッション１０、エンジン１が一体に構成されているバックボーン 構造のものや、図５に示すように、ミッション１０およびエンジン１と前車輪９ とがプロペラシャフト１１を介して接続されているフルフロート構造のものが大 半であり、エンジン１が車体の左右のメインフレーム２の間に配置され、メイン フレーム２にエンジンサポート部材３を介して固定されている。このような構造 の産業車両において、エンジン１を冷却する為のラジエータ４がエンジン１の後 方に配置され、メインフレーム２にラジエータサポート部材１２を介して固定さ れており、エンジン１とラジエータ４の間には、ラジエータ４を冷却する為のフ ァン６がエンジン１側に装着されていると共に、このファン６の送風能力を高め る為にファン６の外周を覆っているシュラウド７がラジエータ４側に固着されて いる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の産業車両においては、エンジンとラジエータは独立してメインフレーム に固定されているので、エンジン側に装着されたファンとラジエータ側に固着さ れたシュラウドとにおいて、走行時の車体の振動やエンジン自身の振動等が発生 した際、ファンとシュラウドとで振動が異なり、ファンの外周端とシュラウドの 内周面とが接触する恐れがあった。この為、ファンの外周端とシュラウドの内周 面との隙間を大きめにしていたが、隙間が大きいため、空気の流れが乱れ、ラジ エータへのファンの送風能力が低下してしまい、ラジエータ自身の冷却性能も低 下させてしまうという問題が生じていた。 本考案は、これらの問題を解消することを、その課題としている。

【０００４】

【課題を解決するたの手段】

本考案は前記問題を解消する為、エンジン冷却装置であるラジエータとラジエ ータに固着させたシュラウドとをエンジンにラジエータ保持部材を介して直接保 持させるようにし、ファンの外周端とシュラウドの内周面との隙間を従来と比べ て小さくしても、振動発生時にファンの外周端とシュラウドの内周面とが接触す る恐れがないようにした。

【０００５】

【実施例】

本考案の一実施例について、図１、図２、図３を用いて説明を行う。 エンジン１は車体の左右のメインフレーム２間に配置され、この左右のメイン フレーム２にエンジンサポート部材３を介して固定されている。そして、冷却装 置であるラジエータ４はエンジン１の後方に配置されており、エンジン１に側面 視概略Ｌ字型の左右のラジエータ保持部材５を介して保持されている。エンジン １とラジエータ４との間においては、エンジン１の後面にラジエータ４を冷却す るためにエンジン１によって駆動されるファン６が装着されると共に、このファ ン６の外周を覆っているシュラウド７がラジエータ４の前面に固着されている。 また、エンジン１とラジエータ４とには、冷却水を循環させるホース８が上方と 下方とに装着されている。

【０００６】 このような構成により、ファン６をエンジン１によって駆動させると、空気が シュラウド７に覆われた内部を良好に流れ、ラジエータ４に送風されてラジエー タ４を冷却する。そして、ラジエータ４内で冷却された冷却水がエンジン１を冷 却するようになる。

【０００７】 なお、シュラウド７はラジエータ４に固着する代わりにラジエータ保持部材５ に固着しても良い。

【０００８】

【考案の効果】

本考案は、エンジン冷却装置であるラジエータ４とラジエータ４に固着させた シュラウド７とをエンジン１にラジエータ保持部材５を介して保持させたことで 、車体やエンジン１等による振動が発生した際、ファン６とシュラウド７とは同 じように振動するようになり、ファン６の外周端とシュラウド７の内周面との隙 間Ｓを従来の隙間より小さくしても、接触する恐れがなく、隙間Ｓを小さくする ことで、ファン６によるラジエータ４への送風において、空気の乱流の発生を減 少させ、送風能力の低下を防止することができ、ラジエータ４自身の冷却性能を 高めることができる。 また、車体へのエンジン１やラジエータ４等の組付け作業においては、車体の メインフレーム２にエンジン１を固定する前にエンジン１にラジエータ４を固定 することができると共に、エンジン１とラジエータ４とに接続しているホース８ の装着も車体のメインフレーム２にエンジン１を固定する前に装着することがで きる。よって、狭い左右のメインフレーム２間での作業を減らすことができ、そ の作業が容易なものとなり、組付け時の作業効率を向上することができるという 効果も奏せられる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例によるエンジン冷却装置の側
面図。

【図２】図１の上面図。

【図３】図１のＡ部詳細断面図。

【図４】従来例の説明図。

【図５】他の従来例の説明図。

【符号の説明】

１ エンジン、２ メインフレーム、３ エンジンサポ
ート部材、４ ラジエータ、５ ラジエータ保持部材、
６ ファン、７ シユラウド、８ ホース、９ 前車
輪、１０ ミッション、１１ プロペラシャフト、１２
ラジエータサポート部材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】産業車両において、エンジン冷却装置であ
   るラジエータ４とラジエータ４に固着させたシュラウド
   ７とをエンジン１にラジエータ保持部材５を介して直接
   保持させたことを特徴とする産業車両におけるエンジン
   冷却装置の取付構造。