JP4731498B2 - 自動二輪車用ラジエータ装置 - Google Patents
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Description
内燃機関の左右水平方向に指向したクランク軸の右クランクケースより右方に突出した右端部にACジェネレータが設けられ、同ACジェネレータのロータにはラジエータファンが一体に形成されている。
シュラウドのラジエータ側端部がリベットによりラジエータに固着され、シュラウドのクランクケース側端部がボルトにより右クランクケースに取付けられる構造をしている。
また、シュラウドの一端面がラジエータに取付く形状を有し、他端面がクランクケースに取付く形状を有するため、シュラウドの形状が複雑化するとともに、形状の設計自由度が低下する課題があった。
また、シュラウドはラジエータに取り付けられるので、ラジエータとシュラウドを小組みした状態で、ラジエータをクランクケースに取付けることができるため、組付作業を簡単化できる。
また、クランクケースよりラジエータ取付ボスがラジエータファンの外周を囲繞するシュラウドの外周囲に突出形成されるので、クランクケースよりシュラウドを間にして離れたラジエータをラジエータ取付ボスによりクランクケースを大型化することなくクランクケースに固定支持することができる。
図1は、本発明を適用した一実施の形態に係るスクータ型自動二輪車1の側面図である。
車体前部1fと車体後部1rとが、低いフロア部1cを介して連結されており、車体の骨格をなす車体フレームは、概ねダウンチューブ3とメインパイプ4とからなる。
一方車体前部1fにおいては、ヘッドパイプ2に軸支されて上方にハンドル11が設けられ、下方にフロントフォーク12が延びてその下端に前輪13が軸支されている。
この減速機構38の上端と前記メインパイプ4の上部屈曲部間にリヤクッション22が介装されている。
なお、吸気管23には吸気ポートに向けて燃料を噴射するインジェクタ24が装着されている(図4参照)。
マフラー28は、ブラケット29によりクランクケース31に吊設され、後輪21の右側に位置している。
フロア部1cはサイドカバー9eにより覆われ、また車体後部1rは左右側方からボデイカバー10によって覆われる。
内燃機関30は、シリンダブロック32のシリンダライナ44内を往復動するピストン42とクランク軸40のクランクピン40aとをコネクティングロッド43が連結している。
クランクケース31は、左右割りの左クランクケース31Lと右クランクケース31Rとを合体して構成されるもので、右クランクケース31Rは、クランクケース部の半体をなし、左クランクケース31Lは、前後に長尺で前部のクランクケース部31a,図1を参照して中央の伝動ケース部31b,後部の減速機ケース部31cからなる。
オイルストレーナ66の下方はオイル溜まり65cとなっている。
図4を参照して、大きく前傾したシリンダヘッド33の燃焼室33aから吸気ポート33iが上方に湾曲して延出し前記吸気管23に連結され、燃焼室33aから排気ポート33eが下方に湾曲して延出し前記排気管27に連結される。
吸気用ロッカシャフト57と排気用ロッカシャフト59は、互いに上下位置にあり、上側の吸気用ロッカシャフト57に揺動自在に枢着された吸気ロッカアーム58の一端に軸支されたローラ58rがカムシャフト53の吸気カム53iに接し、他端に螺合された調整ねじ58sが吸気バルブ56iのバルブステムの端部に接する。
したがって、カムシャフト53の回転により吸気カム53iと排気カム53eがそれぞれ吸気ロッカアーム58と排気ロッカアーム60を揺動して所定のタイミングで吸気バルブ56iと排気バルブ56eの開閉動作を行わせる。
右クランクケース31Rの若干縦長の周壁31RsがACジェネレータ72のアウタロータ74の外周を覆っている。
4本のラジエータ取付ボス31Rbの右端面は、同一平面上にある。
この前後に長尺の上側ラジエータタンク部82の前後端にそれぞれ取付けブラケット82c,82cが取付け孔を備えて形成されている。
そして、前寄り下部と後端にそれぞれ取付けブラケット83c,83cが取付け孔を備えて形成されている。
下側ラジエータタンク部83も中央部から下方に延出してシュラウド取付けブラケット83dが取付け孔を備えて形成されている。
周壁部92の下方の欠損部が排風口93を構成し、この排風口93に複数の整流板94がラジエータ風を円滑に排出する方向に角度をつけて矩形板部91から突出形成されている。
前側片95の上下に右端面に沿ってカバー取付け片96が前方に突出形成され、同様に後側片95の上下に右端面に沿ってカバー取付け片96が後方に突出形成されている。
この4つのカバー取付け片96にはそれぞれねじ孔96aが形成されている。
この3つの取付けブラケット97,98,99は、それぞれ取付け孔97a,98a,99aを備えている。
ラジエータ80のラジエータコア部81の前後側縁をシュラウド90の矩形板部91の前後側片95,95が挟むように案内してラジエータコア部81の裏側にシュラウド90の矩形板部91の表側を重ね、ラジエータ80の3つのシュラウド取付けブラケット82d,82d,83dのそれぞれにシュラウド90の3つの取付けブラケット97,98,99を合わせて互いの取付け孔にリベット100を貫通させて締結する。
ラジエータカバー105は、ラジエータ80のラジエータコア部81を右方から覆うルーバ106が形成されるコアカバー部105cと、コアカバー部105cの上側に上側ラジエータタンク部82の右側面および上面から前後面にかけて覆う上側タンクカバー部105uと、コアカバー部105cの下側に下側ラジエータタンク部83の右側面および下面から前後面にかけて覆う下側タンクカバー部105lとからなる。
したがって、ラジエータカバー105は、ラジエータ80の表面(右側面)に被せられ、シュラウド90の4つのカバー取付け片96にそれぞれ取付けブラケット107を合わせて各取付け孔にねじ108を挿入してカバー取付け片96のねじ孔96aに螺合緊締し(図2参照)、ラジエータカバー105はシュラウド90に取付けられる(図1参照)。
ラジエータ80は、裏側にシュラウド90を取り付けた状態で、右クランクケース31Rの右側開口にシュラウド90を介装して右クランクケース31Rにボルト86により直接固定されるので、重量物であるラジエータ80の重量がシュラウド90に加わらない構造であり、よってシェラウド90の肉厚を薄くして軽量化できるとともに、シェラウド90の形状の簡素化と設計の自由度の向上を図ることができる。
図2および図5を参照して、シリンダヘッド33の右側面にウォータポンプ120が取付けられている。
ウォータポンプ120のウォータポンプボディ121は、ポンプ駆動軸123をベアリング125を介して回転自在に軸支する軸方向に長尺の長尺円筒部121aと、その一方の開口端を径方向に延出しウォータポンプ駆動軸123に嵌着されるインペラ124を部分的に収容する径方向に拡大し軸方向に短尺の短尺円筒部121bとからなり、長尺円筒部121aがウォータポンプ駆動軸123を前記カムシャフト53と同軸にしてシリンダヘッド33の右側壁に嵌挿されて固着され、ポンプ駆動軸123の左端はカムシャフト53の右端面に穿設された嵌合穴に嵌入されて同軸一体に回転するように構成される。
また、インペラ124の外周囲の上部にエア抜き部122dが形成されて、エア抜き部122dから斜め後上方にエア抜き接続管128が突設されている。
サーモスタット130は、上部からバイパス接続管131が上方に延出し、下部から流入接続管132が下方に延出している。
この分岐接続管135の本管135aの上流側左右水平部からはバイパス分岐管136が分岐して後方に突出しており、さらに本管135aの下流側前後水平部からは細径のエア抜き分岐管137が下方に突出し、前方に屈曲して形成されている。
すなわち、分岐接続管135は、本管135aからバイパス分岐管136とエア抜き分岐管137が分岐し、全部で4つの接続部を有する分岐管である。
サーモスタット130に導かれた冷却水は、サーモスタット130から水吸込み筒部122bを経てウォータポンプ120に吸い込まれ、ウォータポンプ120の吐出ポート部122cから連結ホース144を介してシリンダブロック32のウォータジャケット32wに供給される。
40…クランク軸、72…ACジェネレータ、78…ラジエータファン、
80…ラジエータ、82c…取付けブラケット、82d,83d…シュラウド取付けブラケット、83c…取付けブラケット、
90…シュラウド、92…周壁部、93…排風口、94…整流板、96…カバー取付け片、96a…ねじ孔、97,98, 99…取付けブラケット、100…リベット。
Claims (4)
- 水冷式内燃機関のクランクケース(31)の側方にラジエータ(80)が配置され、前記ラジエータ(80)のクランクケース(31)側にラジエータファン(78)が設けられ、同ラジエータファン(78)により吸引されて前記ラジエータ(80)を通過した冷却風の排風口(93)を備えるシュラウド(90)が、前記ラジエータ(80)と前記クランクケース(31)との間で、前記ラジエータファン(78)を囲繞して配設される自動二輪車用ラジエータ装置において、
前記ラジエータ(80)には複数の第1の取付けブラケット(82c,83c)が形成され、同第1の取付けブラケット(82c,83c)に位置的に対応して、前記クランクケース(31)の周壁(31Rs)から前記ラジエータ(80)に向けて、複数のラジエータ取付けボス(31Rb)が前記シュラウド(90)の外周囲で突出形成され、前記第1の取付けブラケット(82c,83c)を、前記クランクケース(31)の前記ラジエータ取付けボス(31Rb)に取り付けることにより、前記ラジエータ(80)は前記クランクケース(31)に直接固定され、
前記ラジエータ(80)には、第2の取付けブラケット(82d,83d)が外方に延出するように設けられ、同第2の取付けブラケット(82d,83d)に前記シュラウド(90)が取り付けられる
ことを特徴とする自動二輪車用ラジエータ装置。 - 前記シュラウド(90)にはその上方および下方に延出して第3の取付けブラケット(97,98,99)が設けられ、同第3の取付けブラケット(97,98,99)が前記第2の取付けブラケット(82d,83d)に固定されることを特徴とする請求項1記載の自動二輪車用ラジエータ装置。
- 前記シュラウド(90)は、第2の取付けブラケット(82d,83d)により前記ラジエータ(80)の裏側から取り付けられることを特徴とする請求項1または2記載の自動二輪車用ラジエータ装置。
- 前記ラジエータ(80)は上側ラジエータタンク(82)および下側ラジエータタンク(83)を有し、上側ラジエータタンク(82)および下側ラジエータタンク(83)に前記第1の取付けブラケット(82c,83c)が形成されることを特徴とする請求項1、2または3記載の自動二輪車用ラジエータ装置。
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