JPH0553162U

JPH0553162U - コネクタケース

Info

Publication number: JPH0553162U
Application number: JP10629591U
Authority: JP
Inventors: 恵司大津
Original assignee: 昭和電線電纜株式会社
Priority date: 1991-12-24
Filing date: 1991-12-24
Publication date: 1993-07-13

Abstract

(57)【要約】【目的】本考案は、コネクタケースにケーブルを強固に
固定でき、しかも組立て作業を簡略化できるコネクタケ
ースを提供することを、目的とする。【構成】コネクタケース１のケーブル収納部２０の内周
面に凹部２２を設けるとともに、クランプ金具３に内周
面に凹部を形成する。そして、シース１２上に遮蔽層１
３を折返してなる遮蔽層付ケーブル１０の遮蔽層１３上
に、外周面に凸部４を形成してなる環状部材２を被せ
て、これをカシメ、この状態の遮蔽層付ケーブル１０を
ケーブル収納部２０に配置し、環状部材２の凸部４とケ
ーブル収納部２０の凹部２２，クランプ金具３の凹部が
嵌合するようにして、クランプ金具３を環状部材２うえ
に被せて、最後ネジ３Ａ，３Ｂにてネジ止めする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ケーブル端部を固定するケーブル固定部を備えたコネクタケースの改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に遮蔽層付ケーブルの端末を加工して、コネクタに接続し、これらを収納するコネクタケースは図７に示すように、コネクタケース４０の一方の端部に内側にコア線接続部２６，２６，…，２６を有し、外側にコンタクトピンを有するコネクタを収納し、他方の端部に湾曲したケーブル収納部２０を備え、このケーブル収納部２０に遮蔽層付ケーブル（ケーブル）１０を図示のように配置し、その上にクランプ金具３０を被せてネジ３Ａ，３Ｂを用いてコネクタケースに固定するようになっている。

【０００３】ここで遮蔽層付ケーブル１０をコネクタケース４０に固定する方法を図３乃至図５に基づいて説明する。

【０００４】遮蔽層付ケーブル１０は中心部に複数のコア線１５，１５，…，１５を配し、その外側に編組等で構成された遮蔽層１３およびシース１２を順次設けた構成となっており、◎ イ．まずはじめに、図３に示すようにシース１２を所定長切除してコア線１５，遮蔽層１３を露出させる。ロ．図４に示すように、露出した遮蔽層１３をシース１２上に折返し、その折返された遮蔽層１３上に、導電性シールドテープ１６を巻回する。ハ．そして、導電性シールドテープ１６を適当量巻回して（図５参照）、コネクタケースのケーブル収納部２０の口径と略一致させる。ニ．続いて図７に示すようにクランプ金具３０を導電性シールドテープ１６を巻回した遮蔽層１３上に被せてネジ３Ａ，３Ｂを使用してコネクタケース４０に遮蔽層付ケーブル１０を固定する。なお、１７はアース接続部を示す。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来例のコネクタケース４０ケーブル収納部２０の口径が固定的であるが、固定する遮蔽層付ケーブル１０はコア線１５の本数により外径が変わるため、特に遮蔽層付ケーブル１０の外径がケーブル収納部２０の口径に比べ細径である場合には、遮蔽層１３上に導電性シールドテープ１６を厚く巻回して遮蔽層付ケーブル１０の外径を前記口径２０に略一致させ、その導電性シールドテープ１６上にクランプ金具３０を被せてネジ３Ａ，３Ｂを用いてクランプ金具３０を締付けてコネクタケース４０に固定するために、経時変化により遮蔽層付ケーブル１０の外径が細径化して、緩みが生じ最悪の場合には、遮蔽層付ケーブル１０がクランプ金具３０より外れる事故を引起こすという不都合があった。また、緩みが生じるとクランプ金具３０との接触不良が起こり、遮蔽層付ケーブル１０のシールド効果が低下し、伝送特性が劣化する不都合もあった。加えて、導電性シールドテープ１６をコネクタケース４０のケーブル収納部２０の口径に合わせて、その都度適量巻回する作業は、手間が掛かりコネクタケース４０の組立て効率が非常に悪いという欠点があった。

【０００６】

【考案の目的】

本考案は上記従来例の有する不都合を改善し、コネクタケースにケーブルを強固に固定でき、しかも組立て作業を簡略化できるコネクタケースを提供することを、その目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

そこで本考案では、コネクタ収納部とケーブル固定部とを備え、ケーブル固定部にシールド層を露出してなるケーブルを配置し、その上部に湾曲構造を有するクランプ金具を被せて、当該ケーブルを固定するコネクタケースにおいて、前記シールド層が露出した部分でかつ前記クランプ金具が被せられる部分のシールド層上に円周面に沿って凸部を有する導電性部材を被せるとともに、前記ケーブル固定部の前記導電性部材を被せたシールド層が配される位置の内周面に当該凸部に対応する凹部を形成するという構成を採用することにより、前記目的を達成しようとするものである。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案に係る一実施例を図１及び図２に基づいて説明する。ここで、上記従来例と同一の構成部材には同一の付号を付すものとする。遮蔽層付ケーブルの端末を加工して、コネクタに接続し、これらを収納するコネクタケースは図１に示すように、コネクタケース１の一方の端部に内側にコア線接続部２６，２６，…，２６を有し、外側にコンタクトピンを有するコネクタ２４を収納し、他方の端部に湾曲したケーブル収納部２０を備え、このケーブル収納部２０に遮蔽層付ケーブル１０を図示のように配置し、その上にクランプ金具３を被せてネジ３Ａ，３Ｂを用いてコネクタケース１に遮蔽層付ケーブル１０を固定するようになっている。

【０００９】前記ケーブル収納部２０の内周面のクランプ金具３取付け位置に対応する部分には円周方向に凹部２２が設けられている。一方クランプ金具３には、それ自身の円周面の内側に凹部が形成され、その外側に凸部４Ａが形成されている。

【００１０】更に、シース１２上に遮蔽層１３を折返し、その上に導電性シールドテープ１６を巻回した遮蔽層付ケーブル１０上に、図６に示すように開口部を有するカシメ部材でそれ自身の円周面の外側に円周方向に沿って凸部４を設けた環状部材２を被せる。なおこの場合、環状部材２の凸部４とその外側に配されるクランプ金具３の凹部およびケーブル収納部２０の内周面の凹部２２は嵌合するようになっており、最終的には遮蔽層付ケーブル１０の外径に合わせてカシメる。

【００１１】この遮蔽層付ケーブル１をコネクタケース１に固定する方法を図３乃至図６に基づいて説明する。

【００１２】遮蔽層付ケーブル１０は中心部に複数のコア線１５，１５，…，１５を配し、その外側に編組等で構成された遮蔽層１３およびシース１２を順次設けた構成となっており、◎ イ．まずはじめに、図３に示すようにシース１２を所定長切除してコア線１５，遮蔽層１２を露出させる。ロ．図４に示すように、露出した遮蔽層１３をシース１２上に折返し、その折返された遮蔽層１３上に、導電性シールドテープ１６を巻回する。ハ．そして、導電性シールドテープ１６を適当量巻回し、その上に環状部材２を被せる（図６参照）。ニ．続いて図１に示すように遮蔽層付ケーブル１をケーブル収納部２０に配置する。この場合環状部材２の凸部４をケーブル収納部２０の凹部２２に嵌合させるようにする。そして、これをカシメる。

【００１３】ホ．そして環状部材２の凸部４の上に、クランプ金具３の凹部が嵌合するように被せ、ネジ３Ａ，３Ｂにてクランプ金具３を締付け、コネクタケース１に固定する。

【００１４】本実施例によると、遮蔽層付ケーブル１０の外径寸法にバラツキがあっても、環状部材２の凸部４の突出寸法および環状部材２の径を適時ケーブル収納部２０の口径２０に適合する寸法とすれば、細径の遮蔽層付ケーブル１０であってもクランプ金具３を使用して、コネクタケース１に強固に固定できるので、経時的に緩みを生じることなく、しかも遮蔽層付ケーブル１０のシールド状態を良好に保つことができる。また、導電性シールドテープ１６の巻回による遮蔽層付ケーブル１０の外径とケーブル収納部２０の口径との寸法合わせを厳密に行う必要がなくなったため、コネクタケース１の組立て作業を簡略化できるという利点がある。なお、ケーブル収納部２０の内周面及びクランプ金具３の内側面に、凹凸面を設けて、遮蔽層付ケーブル１０の位置ズレ防止効果を持たせてもよく、更に環状部材２の凸部４は必ずしも円周方向全面とは限らず、間欠的であってもよい。加えて、凸部４は円周方向に一か所と限るものではない。

【００１５】また、ケーブル収納部２０の凹部２２も円周面に一カ所とは限らず、複数箇所でもよい。一方、遮蔽層付ケーブル１０に導電性シールドテープ１６を必ずしも巻回しなくてもよい。

【００１６】

【考案の効果】

本考案は以上のように構成されているので、コネクタケースにケーブルを強固に固定でき、しかも組立て作業を簡略化できるコネクタケースを提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例に係るコネクタケースの斜視
図。

【図２】本考案の一実施例に係るコネクタケースの構造
を示す斜視図。

【図３】遮蔽層付ケーブルの端末加工状態説明図。

【図４】遮蔽層付ケーブルの端末加工状態説明図。

【図５】遮蔽層付ケーブルの端末加工状態説明図。

【図６】遮蔽層付ケーブルの端末加工状態説明図。

【図７】従来例に係るコネクタケースの斜視図。

【符号の説明】

１………コネクタケース２………環状部材３………クランプ金具４………凸部１０……ケーブル１２……シース１３……遮蔽層１５……コア線２０……ケーブル固定部２２……凹部４Ａ……凸部

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】コネクタ収納部とケーブル固定部とを備
え、ケーブル固定部にシールド層を露出してなるケーブ
ルを配置し、その上部に湾曲構造を有するクランプ金具
を被せて、当該ケーブルを固定するコネクタケースにお
いて、前記シールド層が露出した部分でかつ前記クラン
プ金具が被せられる部分のシールド層上に円周面に沿っ
て凸部を有する導電性部材を被せるとともに、前記ケー
ブル固定部の前記導電性部材を被せたシールド層が配さ
れる位置の内周面に当該凸部に対応する凹部を形成した
ことを特徴とするコネクタケース。