JPH0547748Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は自動車におけるルーフパネルの搭載構
造に関する。

〔従来技術〕

従来の自動車におけるルーフ構造の第１例とし
ては、第４図に示すようなものがある。すなわ
ち、図において、１はアウタパネル１ａとインナ
パネル１ｂとよりなるサイドルーフレール、２は
ガラスルーフパネルで、サイドルーフレール１側
の外側端末部分にモールデイング３が嵌合してお
り、このモールデイング３とサイドルーフレール
１との間に水切り部位となるドリツプモール４が
嵌挿されている。５はルーフガーニツシユであ
る。

また、ルーフ構造の第２従来例としては、第５
図に示すようなものがある。すなわち、図におい
て、１は第１従来例と同様アウタパネル１ａとイ
ンナパネル１ｂとよりなるサイドルーフレール、
６は側端末部が前記サイドルーフレール１のアウ
タパネル１ａを覆うよう延在する鉄板（又は樹
脂）製ルーフで、該アウタパネル１ａ上に位置す
る側端部に段状の水切りビード部７が形成されて
いる。８は基端が前記サイドルーフレール１に接
合されかつその上面に前記鉄板製ルーフ５の側端
末が接合したドリツプチヤンネル、９はこのドリ
ツプチヤンネル８の側端部に被冠したドリツプモ
ールである。

さらに、ルーフ構造の第３従来例としては実公
昭62−39937号公報がある。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら第１従来例にあつては、ガラスル
ーフパネル２の側端末がルーフ上面にありルーフ
側部（Ａ区間）はガラスとすることができず意匠
的に制限されてしまう。

また、第２従来例にあつては、ルーフ６の側端
末をルーフ側部まで延在することができるものの
鉄板や樹脂でなければ成型することができずガラ
スでは無理であり、これも又意匠的制限を受け
る。

さらに、第３従来例ではガラスルーフパネルの
側端末をルーフ側部まで延在することは出来るも
のの、該ガラスルーフパネルとドアウインドウパ
ネルの上端末をシールするウエザーストリツプの
リテーナとは個々に取り付けられるため、ガラス
ルーフパネルとドアウインドウパネルとの位置関
係の精度が出しにくく、フラツシユサーフエース
化に難点があるという課題があつた。

本考案はこのような従来の課題に着目してなさ
れたもので、ルーフパネルの側端末をルーフ側部
まで延在して意匠的自由度を大幅に増大するとと
もに、ルーフパネルとドアウインドウパネルの良
好なフラツシユサーフエース化を図り、しかもシ
ール性の向上を図つたガラスルーフの搭載構造を
提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本考案はかかる目的を達成するため、ルーフパ
ネルの外側端部をサイドルーフレールの形状に沿
つて該サイドルーフレールの下端部まで延長し、
該ルーフパネルとドアウインドウパネルとを滑ら
かに連続せしめるとともに、前記ルーフパネルの
端末部にモールデイングの基部を嵌着し、このモ
ールデイングの下端に平面当接部を形成する一
方、前記ドアガラスの上端末に弾接するウエザス
トリツプのリテーナを前記サイドルーフレールに
取り付け、このリテーナの該サイドルーフレール
の外側端部から張り出した張り出し部に前記モー
ルデイングの平面当接部を当接し、前記モールデ
イングの下端に突設した係止突起を前記張り出し
部に穿設した係止孔に挿入係止して構成したもの
である。

〔作用〕

ルーフパネルの外側端部がサイドルーフレール
を覆うよう車体ルーフサイド側に延びているた
め、車体色が見えず、かつサイドルーフレールが
ドアウインドウパネルと滑らかに連続してフラツ
シユサーエース化されている。また、ルーフパネ
ルはモールデイングの平面当接部をリテーナに当
接することにより上下方向の位置決めが決まり、
またモールデイングの係止突起をリテーナの係止
孔に挿入係止することにより前後左右方向の位置
決めが決まる。さらに、ルーフパネルとドアウイ
ンドウパネルは共に同一部材であるリテーナを基
準にして位置決めされるため、上記フラツシユサ
ーフエース化が精度良く確実に行われる。

〔実施例〕

以下図面を参照して本考案の一実施例を従来と
同一の部品には同一符号を付して説明する。

第１図において、１はアウタパネル１ａとイン
ナパネル１ｂとよりなるサイドルーフレール、２
はルーフパネルで、車体ルーフサイド側に位置す
る外側端部２ａが前記サイドルーフレール１のア
ウタパネル１ａの形状に沿つて弯曲し該サイドル
ーフレール１の端部まで延長している。

このルーフパネル２の端末部にはモールデイン
グ１０の基部が嵌着され、該モールデイング１０
の下端にはシール性を有する軟らかい発泡体１１
で形成した平面当接部１２が設けられ、かつ係止
突起１３が突設されている。これらモールデイン
グ１０および発泡体１１は２色インジエクシヨン
成形法により形成される（第２図参照）。

前記サイドルーフレール１の下端部にはドアウ
インドウパネル１４の上端末が弾接し車室内外を
シールするウエザストリツプ１５が嵌着したリテ
ーナ１６がビス２４により取り付けられている。

このリテーナ１６の外側端は前記サイドルーフ
レール１の側端部より張り出しており、この張り
出し部１７に前記モールデイング１０の平面当接
部１２が当接しているとともに、前記係止突起１
３が挿入係止される係止孔１８が穿設されてい
る。前記ルーフパネル２の前記サイドルーフレー
ル１に対応する裏面は黒色プリントが施されてお
り、該裏面は前記サイドルーフレール１に接着剤
１９により接着されている。前記ルーフパネル２
と前記ドアウインドウパネル１４は滑らかに連続
しフラツシユサーフエース化されている。前記ル
ーフパネル２およびドアウインドウパネル１４は
例えば樹脂又はガラス製である。

なお、２０はルーフレールガーニツシユであ
る。

次に作用を説明する。

ルーフパネル２の外側端部２ａがサイドルーフ
レール１を覆うよう車体ルーフサイ側に延びてい
るため、車体パネル色が見えず、かつ該ルーフパ
ネル２がドアウインドウパネル１４と滑らかに連
続してフラツシユサーフエース化されているた
め、意匠的自由度が大幅に増大し、かつ空力特性
も良好となり、また風切音も発しない訳である。

さらに、ルーフパネル２はモールデイング１０
の平面当接部１２をリテーナ１６に当接すること
により、上下方向の位置決めが容易に決まり、ま
たモールデイング１０の係止突起１３をリテーナ
１６の係止孔１８に挿入係止することにより、前
後左右方向の位置決めが容易に決まり、セツト作
業が極めて簡単である。

しかも、ルーフパネル２とドアウインドウパネ
ル１４は共に同一部材であるリテーナ１６を基準
にして位置決めがなされるため、上記フラツシユ
サーフエース化が精度良く確実に行われるもので
ある。

さらに、モールデイング１０とドアウインドウ
パネル１４に押圧されたウエザストリツプ１５が
リテーナ１６を挟むように配されているため、車
室内外のシール性が著しく良好である。

またさらに部品構成も簡単で、かつ部品点数も
少なくとコストも安価である。

第３図は本考案の他の実施例を示す。

この例はルーフパネル２をサイドルーフレール
１に接着しないで、サイドルーフレール１に固設
したウエルドナツト２１と取付ボルト２２とによ
りスペーサ２３を介して脱着式としたものであ
る。その他の構成は第１実施例と同様であり、作
用効果も全く同じである。

〔効果〕

以上説明してきたように本考案によれば、ルー
フパネルの外側端部をサイドルーフレールの形状
に沿つて該サイドルーフレールの下端部まで延長
し、該ルーフパネルとドアウインドウパネルとを
滑らかに連続せしめるとともに、前記ルーフパネ
ルの端末部にモールデイングの基部を嵌着し、こ
のモールデイングの下端に平面当接部を形成する
一方、前記ドアウインドウパネルの上端末に弾接
するウエザストリツプのリテーナを前記サイドル
ーフレールに取り付け、このリテーナの該サイド
ルーフレールの外側端部から張り出した張り出し
部に前記モールデイングの平面当設部を当接し、
前記モールデイングの下端に突設した係止突起を
前記張り出し部に穿設した係止孔に挿入係止して
構成したため、意匠的自由度が大幅に増大し、か
つ空力特性が良好で風切音を発しないとともに、
ルーフパネルのセツト作業も簡単でかつルーフパ
ネルとドアウインドウパネルのフラツシユサーフ
エース化も精度良く確実に行うことができ、しか
も車室内外のシール性も良好であり、さらに部品
構成も簡単でかつ部品点数も少なくコストも安価
であるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す縦断面図、第
２図はその要部の詳細説明図、第３図は本考案の
他の実施例を示す第１図相当縦断面図、第４図お
よび第５図は夫々第１および第２従来例を示す第
１図相当縦断面図である。 １……サイドルーフレール、２……ルーフパネ
ル、２ａ……外側端部、１０……モールデイン
グ、１２……平面当接部、１３……係止突起、１
４……ドアウインドウパネル、１５……ウエザス
トリツプ、１６……リテーナ、１７……張り出し
部、１８……係止孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ルーフパネルの外側端部をサイドルーフレール
   の形状に沿つてサイドルーフレールの下端部まで
   延長し、該ルーフパネルとドアウインドウパネル
   とを滑らかに連続せしめるとともに、前記ルーフ
   パネルの端末部にモールデイングの基部を嵌着
   し、このモールデイングの下端に平面当接部を形
   成する一方、前記ドアウインドウパネルの上端末
   に弾接するウエザストリツプのリテーナを前記サ
   イドルーフレールに取り付け、このリテーナの該
   サイドルーフレールの外側端部から張り出した張
   り出し部に前記モールデイングの平面当接部を当
   接し、前記モールデイングの下端に突設した係止
   突起を前記張り出し部に穿設した係止孔に挿入係
   止して構成したことを特徴とするルーフパネルの
   搭載構造。