JPH05320111A - 硬化性イミドオリゴマー - Google Patents

硬化性イミドオリゴマー

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JPH05320111A
JPH05320111A JP15598792A JP15598792A JPH05320111A JP H05320111 A JPH05320111 A JP H05320111A JP 15598792 A JP15598792 A JP 15598792A JP 15598792 A JP15598792 A JP 15598792A JP H05320111 A JPH05320111 A JP H05320111A
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JP
Japan
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formula
oligomer
group
aromatic group
imide oligomer
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JP15598792A
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Hiroyuki Furuya
浩行 古谷
Jiyunya Ida
純哉 井田
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式(1) 【化1】 (式中、Ar1 は4価の芳香族基、Ar2 は2価の芳香
族基を示す。Ar1 、Ar2 は同種であってもよく、異
種であってもよい。また、式中、Xは3価の結合様式
で、下記 【化2】 の中から選択され、同種であっても異種であってもよ
い。nは0〜15から選ばれる。Rは反応性を有する置
換基。)で示される硬化性イミドオリゴマー。 【効果】 高い耐熱性を有し、且つ機械的強度、寸法安
定性、耐吸湿性、及び加工性に優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な硬化性オリゴマー
に関する。更に詳しくは、特に耐熱性に優れ、また良好
な有機溶媒溶解性を示し、積層、成形用に好適な反応性
を有するポリイミドを提供するイミドオリゴマーに関す
る。
【0002】
【従来の技術と解決すべき課題】熱硬化性樹脂は、注
型、含浸、積層、成形用材料として各種電気絶縁材料、
構造材料などに使用されている。近年、これらの各使用
用途において材料の使用条件はますます厳しくなり、特
に、材料の耐熱性は重要な特性になっている。耐熱性を
必要とする用途には、従来、熱硬化型ポリイミド樹脂や
耐熱性エポキシ樹脂が用いられている。その中で、熱硬
化型ポリイミド樹脂は、ビスマレイミド系化合物とジア
ミノジフェニルメタンとの組合せを主成分とするケルイ
ミドが使用されている〔藤沢松生、プラスチックス、第
34巻、第7号、75ページ、1983年〕。
【0003】最近、例えば、第1級アミンとして3−ア
ミノフェニルアセチレンを用い、末端を停止した熱硬化
性ポリイミドがサーミッドとして上市されている(ヒュ
ーズ・エアクラフト、特開昭50−5348等)。ここ
で用いられている3−アミノフェニルアセチレンの合成
に関して幾つかの方法(例えば、USP4,125,563 号)
が知られているが、いずれも合成ルートが長く、しかも
合成試薬が高価であるという問題を有していた。また、
第1級アミンとしてプロパルギルアミンを用い末端を停
止した熱硬化性ポリイミドも提案されている(株式会社
宇部興産、特開平2−284923、特開平3−174
427)。しかし、プロパルギル基の熱反応開始温度は
250℃と高く、これを反応性基として用いたイミドオ
リゴマーも硬化温度が高く、加工性の点で劣ることが知
られている〔「ポリマー・エンジニアリング・サイエン
ス(Polym.Eng.Sci.)」,22(1),
9−14(1982)〕。また、一般的にポリイミド樹
脂は耐吸湿性が悪く、加工工程での寸法安定性の問題を
指摘されてきた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等はかかる実情
に鑑み、これらの技術的課題を解決すべく鋭意検討を重
ねた結果、本発明に到達したものである。即ち、本発明
は、一般式(1)
【0005】
【化7】
【0006】(式中、Ar1 は4価の芳香族基、Ar2
は2価の芳香族基を示す。Ar1 、Ar2 は同種であっ
てもよく、異種であってもよい。また、式中、Xは3価
の結合様式で下記
【0007】
【化8】
【0008】の中から選択され、同種であっても異種で
あってもよい。nは0〜15から選ばれる。Rは反応性
を有する置換基。)で示される硬化性イミドオリゴマー
を内容とするものである。
【0009】まず、本発明の熱硬化型オリゴマーの製造
方法について説明する。反応槽を充分に乾燥したアルゴ
ン又はチッ素などの不活性ガス雰囲気中、一般式(2)
【0010】
【化9】
【0011】で表される酸二無水物、(式中、Ar1
4価の芳香族基。)あるいは、一般式(3)
【0012】
【化10】
【0013】で表される酸二無水物誘導体(式中、
1 、Y2 、Y3 、Y4 は水素、C1〜5から選ばれる
アルキル基、Ar1 は4価の芳香族基。)を極性有機溶
媒中に溶解させ、その溶液中に一般式(4)で示される
有機ジアミン化合物
【0014】H2 N−Ar2 −NH2 (4)
【0015】(式中、Ar2 は2価の有機基。)及び/
又は一般式(5)
【0016】
【化11】
【0017】(式中、Ar3 は2価の有機基。)を上記
と同一の極性溶媒に溶解させるか、又は粉体で発熱及び
増粘に注意しながら添加し、両末端が酸無水物基である
テレケリックなオリゴマーを得る。この時の反応温度
は、−15〜120℃の範囲が好適であり、好ましくは
−15〜100℃、更に好ましくは−5〜50℃であ
る。反応時間は、1〜5時間程度が好ましい。この反応
溶液に、一般式(6)で表される熱硬化性基を有する1
級アミン
【0018】
【化12】
【0019】(式中、Rは反応性を有する置換基。)を
上記のオリゴマー末端を停止するために添加し、反応性
を有するイミドオリゴマーの前駆体であるオリゴアミッ
ク酸溶液を得る。この時の反応温度は、0〜120℃が
好適であり、好ましくは0〜100℃、更に好ましくは
40〜100℃である。反応時間は1〜5時間程度が好
ましい。そののち、ポリアミック酸溶液を熱的に閉環・
脱水するために非溶媒を加えたのち、還流・共沸下にポ
リイミドに変換する。ここで使用する非溶媒は芳香族炭
化水素であるキシレン、トルエン等が使用できるが、好
ましくはトルエンを使用する。反応は、共沸・留去する
水をディーン・スターク還流器を用いて反応理論量の水
が集められるまで還流させ。このイミド構造への脱水閉
環反応は化学的閉環法を併用することもできる。反応後
は、水あるいはアルコール系の溶媒中に激しく攪拌させ
ながらポリイミド溶液を注ぐことにより、ポリイミドを
パウダーとして沈澱させる。パウダーは濾過して集めた
のち、例えば80℃、減圧下に48時間乾燥させる。
【0020】本発明に用いられる有機テトラカルボン酸
二無水物としては、あらゆる構造の有機テトラカルボン
酸二無水物が使用可能であるが、上記一般式(2)、
(3)で表されるものが好ましく、Ar1 基は4価の有
機基であり、芳香族基であることが好ましい。このAr
1 基を具体的に例示すると、次の物を挙げることができ
る。
【0021】
【化13】
【0022】
【化14】
【0023】好ましくは、以下に示した少なくとも1種
が選択される。
【0024】
【化15】
【0025】本発明に用いられる一般式(5)で示され
るジアミンは、例えば下記の反応により合成することが
できる。
【0026】
【化16】
【0027】即ち、ニトロ安息香酸あるいは誘導体と対
応する一般式(7)
【0028】HO−Ar3 −OH (7)
【0029】(式中、Ar3 は2価の芳香族基を示
す。)で表されるジオールを三級アミン触媒存在下にジ
ニトロ化合物を得たのち、還元触媒によりニトロ基をア
ミノ基に誘導することにより得られる。ここで使用され
る一般式(7)のジオールのAr3 は本質的には2価の
有機基ならなんでも使用可能であるが、具体的には、
【0030】
【化17】
【0031】
【化18】
【0032】を例示することができる。特には芳香族基
が望ましく、具体的には、
【0033】
【化19】
【0034】の少なくとも1種を主成分とすることが好
適である。また、一般式(4)で示されるジアミン化合
物のAr2 は本質的には2価の有機基なら何でも使用可
能であるが、具体的には、
【0035】
【化20】
【0036】
【化21】
【0037】を例示することができる。特には、芳香族
基が望ましく具体的には、
【0038】
【化22】
【0039】の少なくとも1種類を主成分とすることが
好適である。末端停止用に本発明で使用される一般式
(6)で表される反応性を有する官能基Rを例示する
と、
【0040】
【化23】
【0041】等があるが、コスト及び取扱の点で、好ま
しくは、
【0042】
【化24】
【0043】である。ポリアミド酸溶液の生成反応に使
用される有機溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキ
シド、ジエチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、
N,N′−ジメチルホルムアミド、N,N′−ジエチル
ホルムアミド等のホルムアミド系溶媒、N,N′−ジメ
チルアセトアミド、N,N′−ジエチルアセトアミド等
のアセトアミド系溶媒等を挙げることができる。これら
を単独又は2種以上の混合溶媒として用いることもでき
る。更に、これらの極性溶媒とともに、メタノール、エ
タノール、イソプロパノール、ベンゼンメチルセロソル
ブ等のポリアミック酸の非溶媒との混合溶媒として用い
ることもできる。
【0044】また、本発明のオリゴマーは、その必要に
応じていわゆるB−ステージ化を併用することができ
る。B−ステージ化は、100℃以上、好ましくは15
0℃以上、更に好ましくは200℃以上で、1分以上、
好ましくは5分以上溶融下に熱風循環下あるいは真空下
に行うのがよい。
【0045】本発明になる反応性を有するポリイミドが
特に高い耐熱性を有することについての機構は明確では
ないが、アセチレン/アセチレンの熱硬化によるベンゼ
ン骨格形成あるいはプロパギルエーテルの〔3、3〕シ
グマトロピー転移によるクロメン骨格形成/開環熱硬化
によるポリマーの形成による効果であるといわれている
〔例えば、第3回国際サンピ・エレクトリック・コンフ
ァランス(3rd. Int.SAMPE Elect. Conf. )169ペ
ージ、1989年、ダウケミカル.,特開平2−8527
5〕。また、数平均重合度〔プリンシプルズ・オブ・ポ
リマー・ケミストリー(Principles of Polymer Chemis
try )91ページ、1953年〕をコントロールするた
めに、重合度nは0〜30、好ましくは0〜20、更に
好ましくは1〜15がよい。それ以上になると、有機溶
媒溶解性が低下し、また、それ以下であると、機械的強
度の点で問題が出る。
【0046】本発明の熱硬化性オリゴマーから熱硬化性
樹脂を得るに際し、必要に応じて、エポキシ樹脂やエポ
キシ樹脂硬化剤、硬化促進剤、充填剤、難燃剤、補強
剤、表面処理剤、顔料、各種エラストマーなどを単独又
は2種以上併用することができる。これらの熱硬化性樹
脂は、その使用用途に制限はなく各種の態様での応用が
可能である。その中で、電気用積層板いわゆるPWB
(プリンテッドワイヤリングボード)用マトリックス樹
脂として使用することも可能である。PWS用途に使用
する場合において、各種の充填剤や補強剤等を使用でき
る。充填剤としては、水酸化アルミ、三酸化アンチモ
ン、赤リンなどが例示できる。また補強材としては、炭
素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ベクトラ等の液晶
ポリエステル繊維、ポリベンゾチアゾール(PBT)繊
維、アルミナ繊維等からなる織布、不織布、マット、紙
(ペーパー)あるいはこれらの組み合わせが例示でき
る。
【0047】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるも
のではなく、また、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲
内で、当業者の知識に基づき種々の修正、改良変更を加
えた態様で実施し得るものである。
【0048】参考例1 4−ニトロフェニル−1−プロパルギルエーテルの合成 500mlの3口フラスコに200ml滴下ロート、三方コ
ック、シーラムキャップを取り付け、減圧下に乾燥、ア
ルゴン置換したのち、8.0g(0.2mol )の水酸化
ナトリウムを200mlの水に溶解して反応器に仕込ん
だ。27.82g(0.2mol )の4−ニトロフェノー
ルと6.45g(0.2mol )のテトラノルマルブチル
アンモニウムブロマイドを加えたのち、滴下ロートから
23.79g(15.1ml、0.2mol )のプロパルギ
ルブロマイドを約30分かけて添加し、80℃で4時間
反応させたのち、室温下で一夜攪拌を続けた。析出した
結晶を濾別し、トルエンから再結晶し、30.0g(収
率:92.0%)の4−ニトロフェニル−1−プロパル
ギルエーテルを得た。
【0049】〔元素分析値〕 計算値:C;61.02,H;3.95,N;7.9
1. 実測値:C;59.82,H;4.04,N;7.7
2. 〔スペクトルデータ〕 IR(neat,cm-1)ν=3600−3000,30
00,2950,1620,1600,1580,14
95,1450,1350,1295,1220,11
60,990,905,860,780,735,69
0.1 H−NMR(クロロフォルム−d,ppm)δ=3.
6(tr.,1H)5.7(d.,J=2.0Hz,2
H),7.1&8.2(dd.,J=6.0Hz,8
H)
【0050】参考例2 4−ニトロフェニル−1−アリルエーテルの合成 プロパルギルブロマイド23.79gをアリルブロマイ
ド24.79g(17.1ml、0.2mol )に変更した
以外は参考例1と同様に操作して30.9g(収率:9
4.2%)の4−ニトロフェニル−1−アリルエーテル
を得た。
【0051】〔元素分析値〕 計算値:C;60.34,H;5.03,N;7.8
2. 実測値:C;59.75,H;5.08,N;8.0
2. 〔スペクトルデータ〕 IR(neat,cm-1)ν=3600−3000,30
00,2950,1620,1600,1580,14
95,1450,1350,1295,1220,11
60,990,905,860,780,735,69
0.1 H−NMR(クロロフォルム−d,ppm)δ=3.
8(d.,J=2.0Hz,2H),5.1(m.,2
H),5.9(m,1H),7.9(m.4H)
【0052】参考例3 4−アミノフェニル−1−プロパルギルエーテルの合成 500mlの3口フラスコに200ml滴下ロート、三方コ
ック、シーラムギャップを取り付け、減圧下に乾燥、ア
ルゴン置換したのち、26.91g(0.16mol )の
参考例1で合成した4−ニトロフェニル−1−プロパル
ギルエーテルと270mlのジオキサンを反応容器に仕込
んだ。260.49g(1.16mol )の塩化スズと2
70mlの濃塩酸を2時間かけて氷冷下に滴下した。反応
溶液を氷冷下のまま1時間攪拌したのち、1リットルの
10wt% 水酸化ナトリウム水溶液内に滴下した。析出し
た水酸化スズを濾過したのち、濾液を塩化メチレンから
抽出した。脱水、濾過したのち、溶媒を留去し析出した
結晶を濾別し、トルエンから再結晶した。20.12g
(収率;89.2%)の4−アミノフェニル−1−プロ
パルギルエーテルを得た。
【0053】〔元素分析値〕 計算値:C;73.46,H;6.12,N;9.5
2. 実測値:C;73.85,H;5.98,N;9.8
6. 〔スペクトルデータ〕 IR(neat,cm-1)ν=3600−3000,30
00,2950,1620,1600,1580,14
95,1450,1350,1295,1220,11
60,990,905,860,780,735,69
0.1 H−NMR(クロロフォルム−d,ppm)δ=2.
5(tr.,1H),3.5(br.s.,2H),
4.75(d.,J=1.2Hz,1H),6.7
(m.,4H)
【0054】参考例4 4−アミノフェニル−1−アリルエーテルの合成 4−ニトロフェニル−1−プロパルギルエーテル26.
91g(0.16mol)を23.67g(0.14mo
l )の参考例2で合成した4−ニトロフェニル−1−ア
リルエーテルに変更した以外は参考例3と同様に操作し
て21.62g(収率;93.2%)の4−アミノフェ
ニル−1−アリルエーテルを得た。
【0055】〔元素分析値〕 計算値:C;80.74,H;5.81,N;13.4
5. 実測値:C;80.53,H;5.98,N;13.8
1. 〔スペクトルデータ〕 IR(neat,cm-1)ν=3600−3000,30
00,2950,1620,1600,1580,14
95,1450,1350,1295,1220,11
60,990,905,860,780,735,69
0.1 H−NMR(クロロフォルム−d,ppm)δ=3.
5(tr.,1H),4.2(br.s.,2H),
5.15(d.,J=1.2Hz,1H),6.7
(m.,4H)
【0056】参考例5 2,2−ビス(4−ニトロベンゾイルオキシフェニル)
プロパン 還流冷却器、温度計、攪拌機、滴下ロートを接着した1
リットルの4口フラスコに360mlの乾燥ピリジン、3
71g(2mol )のp−ニトロベンゾイルクロライドと
457g(2mol )のビスフェノールAを仕込んで、窒
素置換した。加熱還流下に3時間反応させた。反応液を
2リットルの氷水中に注ぎ、析出した固形物を濾過乾燥
した。トルエンから再結晶して、697g(89.6
%)の2,2−ビス(4−ニトロベンゾイルオキシフェ
ニル)プロパンを得た。 〔元素分析値〕 計算値:C;65.37,H;4.28,N;5.4
5. 実測値:C;65.05,H;4.38,N;5.6
5.
【0057】参考例6 2,2−ビス(4−アミノベンゾイルオキシフェニル)
プロパン 還流冷却器、温度計、攪拌機、滴下ロートを接着した1
リットルの4口フラスコに500mlのエタノールを加
え、参考例5で得た148.4(0.25mol )のジニ
トロ化合物を分散させ、10重量%坦持パラジウム−活
性炭素2.5gを添加した。滴下ロートより66g
(1.05mol )のヒドラジンを急激な還流に注意しな
がら、30分をかけて添加したのち、3時間還流を継続
した。反応後は、沈澱を濾過して取り除いたのち、濾液
をエバポレーターで濃縮し、更にエタノールから再結晶
した。111.5g(収率86.7%)の2,2−ビス
(4−アミノベンゾイルオキシフェニル)プロパンを得
た。 〔元素分析値〕 計算値:C;74.01,H;5.73,N;6.1
7. 実測値:C;73.84,H;5.83,N;6.5
1.
【0058】
【0059】実施例1 500mlの3口フラスコに200mlの滴下ロート、三方
コック、シーラムキャップを取り付け、減圧下に乾燥、
アルゴン置換した。6.44g(0.022mol )のベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物を反応器に仕込
んだ後、150mlのジメチルホルムアミド(DMF)を
加えた。1.47g(0.005mol )の1,3−ビス
(3−アミノフェノキシ)ベンゼンと、2.23g
(0.005mol )の参考例6で得た2,2−ビス(4
−アミノベンゾイルオキシフェニル)プロパンを30ml
のDMFに溶解したのち、滴下ロートから反応器に導入
した。80℃で2時間攪拌したのち、2.75g(0.
02mol )の参考例4で得た4−アミノフェニル−1−
アリルエーテルを20mlのDMFに溶解して加えた。得
られたオリゴアミック酸は、反応器を室温に反応温度を
戻したのち、11mlの無水酢酸と10mlのピリジンを添
加して化学的に脱水閉環し、下記の構造のイミドオリゴ
マーを得た。
【0060】
【化25】
【0061】反応後は1リットルのメタノール中に反応
溶液を投入し、生成したイミドオリゴマーを沈澱させ
た。アスピレーターで減圧下に濾過し、真空中、80℃
で48時間乾燥したところ、11.9g(収率;97.
5%)の淡黄色パウダーとしてオリゴマーを得た。
【0062】〔スペクトルデータ〕 IR(neat,cm-1)ν=3000,2950,17
80,1750,1700,1620,1600,15
80,1495,1450,1350,1295,12
20,1160,990,905,860,780,7
35,690.
【0063】220℃の真空オーブン中で溶融・脱泡し
てオリゴマーをB−ステージ化したところ、赤褐色のパ
ウダーとなった。8.3gのB−ステージ化イミドオリ
ゴマーを用いて、220℃・20分、250℃・30
分、270℃・1時間、接触圧下でプレスして、密度
1.39g/cm3 を有する12mm(幅)×12cm(長)
×3.4mm(厚)の注型板を得た。この注型板は、5
8.8Kg/mm2 の曲げ強さと、315Kg/mm2 の曲げ弾
性率と、35Kg・cm/cm2 の衝撃強度と、253℃のガ
ラス転移温度(Tg)を有する樹脂であった。吸湿率は
0.27%(C−96/20/65)であった。
【0064】実施例2 1.47g(0.005mol )の1,3−ビス(3−ア
ミノフェノキシ)ベンゼンの代わりに0.54g(0.
005mol )のメタフェニレンジアミンを用い、また
2.75g(0.02mol )の4−アミノフェニル−1
−アリルエーテルの代わりに参考例3で得た4−アミノ
フェニル−1−プロパルギルエーテルを用いた以外は実
施例1と同様にして、下記の構造のイミドオリゴマーを
得た。
【0065】
【化26】
【0066】〔スペクトルデータ〕 IR(neat,cm-1)ν=3000,2950,17
80,1750,1700,1620,1600,15
80,1495,1450,1350,1295,12
20,1160,990,905,860,780,7
35,690.
【0067】220℃の真空オーブン中で溶融・脱泡し
てオリゴマーをB−ステージ化したところ、赤褐色のパ
ウダーとなった。8.9gのB−ステージ化イミドオリ
ゴマーを用いて、220℃・20分、250℃・30
分、270℃・1時間、接触圧下でプレスして、密度
1.36g/cm3 を有する12mm(幅)×12cm(長)
×3.8mm(厚)の注型板を得た。この注型板は、3
8.8Kg/mm2 の曲げ強さと、425Kg/mm2 の曲げ弾
性率と、30Kg・cm/cm2 の衝撃強度と、239℃のガ
ラス転移温度(Tg)を有する樹脂であった。吸湿率は
0.18%(C−96/20/65)であった。
【0068】実施例3 1.47g(0.005mol )の1,3−ビス(3−ア
ミノフェノキシ)ベンゼンの代わりに1.06g(0.
005mol )のジアミノベンゾフェノンを用い、また4
−アミノフェニル−1−アリルエーテルの代わりに参考
例3で得た4−アミノフェニル−1−プロパルギルエー
テルを用いた以外は実施例1と同様にして、下記の構造
のイミドオリゴマーを得た。
【0069】
【化27】
【0070】〔スペクトルデータ〕 IR(neat,cm-1)ν=3000,2950,17
80,1750,1700,1620,1600,15
80,1495,1450,1350,1295,12
20,1160,990,905,860,780,7
35,690.
【0071】220℃の真空オーブン中で溶融・脱泡し
てオリゴマーをB−ステージ化したところ、赤褐色のパ
ウダーとなった。7.5gのB−ステージ化イミドオリ
ゴマーを用いて、220℃・20分、250℃・30
分、270℃・1時間、接触圧下でプレスして、密度
1.37g/cm3 を有する12mm(幅)×12cm(長)
×3.2mm(厚)の注型板を得た。この注型板は、4
6.8Kg/mm2 の曲げ強さと、315Kg/mm2 の曲げ弾
性率と、22Kg・cm/cm2 の衝撃強度と、248℃のガ
ラス転移温度(Tg)を有する樹脂であった。吸湿率は
0.23%(C−96/20/65)であった。
【0072】比較例 市販のイミドタイプ熱硬化型オリゴマー9.2gを用い
て、220℃・20分、250℃・30分、270℃・
1時間、接触圧下でプレスして、密度1.35g/cm3
を有する12mm(幅)×12cm(長)×3.5mm(厚)
の注型板を得た。この注型板は、38.2Kg/mm2 の曲
げ強さと、261Kg/mm2 の曲げ弾性率と、18Kg・cm
/cm2 の衝撃強度と、212℃のガラス転移温度(T
g)を有する樹脂であった。吸湿率は0.75%(C−
96/20/65)であった。
【0073】
【発明の効果】本発明に係る反応性を有する熱硬化性オ
リゴマーは、加工特性に優れ、且つ従来にない極めて高
い耐熱性を有する硬化物を提供することができる。更
に、本発明による反応性を有する熱硬化性オリゴマー
は、優れた機械的強度・寸法安定性・電気特性等を有
し、特に、成形品にボイドやクラックが発生しにくいポ
リイミドを提供することができる。以上の如く、本発明
の反応性を有するオリゴマーは数多くの特徴を有するこ
とから、積層板、耐熱性塗料、電子デバイス用高分子材
料、成形材料等の幅広い用途に、極めて工業的価値の高
い材料を提供することができ、その有用性は極めて大で
ある。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年7月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】削除
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0065
【補正方法】削除
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0069
【補正方法】削除

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、Ar1 は4価の芳香族基、Ar2 は2価の芳香
    族基を示す。Ar1 、Ar2 は同種であってもよく、異
    種であってもよい。また、式中、Xは3価の結合様式
    で、下記 【化2】 の中から選択され、同種であっても異種であってもよ
    い。nは0〜15から選ばれる。Rは反応性を有する置
    換基。)で示される硬化性イミドオリゴマー。
  2. 【請求項2】 Ar2 の少なくとも2モル%以上が、下
    記の構造 【化3】 (式中、Ar3 は2価の芳香族基を示す。)を有する請
    求項1記載のイミドオリゴマー。
  3. 【請求項3】 Ar1 が下記から選択される少なくとも
    1種である請求項1記載のイミドオリゴマー。 【化4】
  4. 【請求項4】 Ar3 が下記から選択される少なくとも
    1種である請求項2記載のイミドオリゴマー。 【化5】
  5. 【請求項5】 Rが下記から選択される少なくとも1種
    である請求項1記載のイミドオリゴマー。 【化6】
JP15598792A 1992-04-27 1992-05-22 硬化性イミドオリゴマー Pending JPH05320111A (ja)

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JP15598792A JPH05320111A (ja) 1992-05-22 1992-05-22 硬化性イミドオリゴマー
US08/051,683 US5397419A (en) 1992-04-27 1993-04-23 Thermosetting imide oligomer and manufacturing method of heat resistant laminated sheet using the same
DE69325613T DE69325613T2 (de) 1992-04-27 1993-04-27 Hitzehärtbare Imideoligomer und Verfahren zur Herstellung von hitzebeständiger laminierter Kunststoffschichtplatte und deren Verwendung
EP93106793A EP0567993B1 (en) 1992-04-27 1993-04-27 Thermosetting imide oligomer and manufacturing method of heat resistant laminated sheet using the same

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100700749B1 (ko) * 2000-11-02 2007-03-27 한학수 이미드 올리고머, 그 제조방법 및 상기 이미드 올리고머의 가교반응을 통해서 제조된 폴리이미드 박막

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KR100700749B1 (ko) * 2000-11-02 2007-03-27 한학수 이미드 올리고머, 그 제조방법 및 상기 이미드 올리고머의 가교반응을 통해서 제조된 폴리이미드 박막

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