JPH05315103A - 正特性サーミスタ - Google Patents

正特性サーミスタ

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Publication number
JPH05315103A
JPH05315103A JP11602592A JP11602592A JPH05315103A JP H05315103 A JPH05315103 A JP H05315103A JP 11602592 A JP11602592 A JP 11602592A JP 11602592 A JP11602592 A JP 11602592A JP H05315103 A JPH05315103 A JP H05315103A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode layer
thermistor
temperature coefficient
positive temperature
element body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11602592A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Sano
誠 佐野
Norimitsu Kito
範光 鬼頭
Takahiko Kawahara
隆彦 河原
Yoshiaki Abe
吉晶 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
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Publication of JPH05315103A publication Critical patent/JPH05315103A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フラッシュ耐圧特性の劣化を防止することが
でき、信頼性の向上を図ることができる正特性サーミス
タを提供する。 【構成】 3.8mm以上の厚みを有するサーミスタ素
体2の両主面上それぞれに金属めっき層3を形成し、か
つ、各金属めっき層3上には銀を主成分とする電極層4
を形成してなる正特性サーミスタ1であって、前記電極
層4の占有面積(SE)を前記主面表面積(SU)の7
0%以上で、かつ、95%以下としていることを特徴と
するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は正特性サーミスタ(以
下、PTC素子という)にかかり、詳しくは、その電極
構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、PTC素子は、電圧印加時に
大電流が流れると磁器であるサーミスタ素体の発熱によ
って抵抗が増加するという特性を有するものとして知ら
れており、その用途としては、温度検知、過熱検知、温
度制御、モータ起動、消磁用などがある。そして、例え
ば、TVブラウン管の残留磁気を消去するための自動消
磁回路においては、図3で簡略化して示すように、PT
C素子10をブラウン管コイル20と交流電源21との
間に直列接続した構成が採用されている。すなわち、こ
の自動消磁回路は、まず、残留磁気よりも大きな交流電
流を交流電源21からブラウン管コイル20に印加した
後、やがて電流を徐々に減衰させて磁束密度を零付近ま
で近づけることによって消磁を行うものであり、この自
動消磁回路ではPTC素子10によって電流を制御して
減衰させるようになっている。
【0003】ところで、このようなPTC素子10とし
ては、図4で示すように、円板状とされたサーミスタ素
体11の両主面上それぞれにニッケル(Ni)などから
なる金属めっき層12を形成し、かつ、各金属めっき層
12上に銀(Ag)を主成分とする電極層13を塗布・
焼き付けによって形成したものが一般的であり、例え
ば、消磁用のPTC素子10などにおいては、消磁時間
の調整あるいは静耐圧特性(電圧を徐々に印加した時の
破壊特性)を向上させるべくサーミスタ素体11の厚み
を厚く、例えば、3.8mm以上というように厚くする
ことが行われている。さらにまた、Agを主成分とした
電極層13を用いた場合には、このPTC素子10が使
用される場所における雰囲気、例えば、湿気や半田付け
実装時に発生するフラックスガスなどの影響によって銀
マイグレーションが引き起こされやすく、破壊が生じる
危険がある。そこで、このような不都合の発生を未然に
防止するために、電極層13の占有面積をサーミスタ素
体11の主面表面積よりも小さく設定し、サーミスタ素
体11の主面周縁部上にギャップ部分14を残しておく
ことが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来構
成とされたPTC素子10、特に、電圧印加時に大電流
が流れる消磁用やモータ起動用として使用されるPTC
素子10において、そのサーミスタ素体11の厚みを
3.8mm以上というように厚くし、かつ、Agを主成
分とした電極層13の占有面積をサーミスタ素体11の
主面表面積よりも小さく設定した場合には、フラッシュ
耐圧特性(F耐圧特性:突入電流に対する破壊特性)が
劣化することになる結果、サーミスタ素体11の電極層
13と対応する部分をえぐり取るような破壊(図4で
は、仮想線で示す)が生じ、PTC素子10に対する信
頼性の低下を招くという不都合が発生することになって
いた。そして、このようなF耐圧特性の劣化は、電流を
制限する際の発熱時における電極層13とギャップ部分
14の熱放散量が大きく異なることと、電極層13のエ
ッジ部分13aでの電流密度が他の部分よりも高くなる
ことが原因と考えられる。
【0005】本発明は、このような不都合に鑑みて創案
されたものであって、F耐圧特性の劣化を防止すること
が可能であり、信頼性の向上を図ることができるPTC
素子の提供を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、3.8mm以上の厚みを有するサ
ーミスタ素体の両主面上それぞれに金属めっき層を形成
し、かつ、各金属めっき層上には銀を主成分とする電極
層を形成してなるPTC素子であって、前記電極層の占
有面積を前記主面表面積の70%以上で、かつ、95%
以下としていることを特徴とするものである。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0008】図1は本実施例にかかるPTC素子の具体
的な構造を簡略化して示す外観斜視図であり、この図に
おける符号1はPTC素子である。
【0009】このPTC素子1は、3.8mm以上の厚
みを有する円板状とされたサーミスタ素体2の両主面上
それぞれにNiなどからなる金属めっき層3を形成し、
かつ、各金属めっき層3上にAgを主成分とする電極層
4を塗布して焼き付けてなるものであり、電極層4それ
ぞれはサーミスタ素体2の主面周縁部上にギャップ部分
5を残すようにして形成されている。そして、各電極層
4の占有面積(SE)はサーミスタ素体2の主面表面積
(SU)の70%以上で、かつ、95%以下と設定され
ている。なお、ここで、サーミスタ素体2の厚みを3.
8mm以上としたのは、その厚みが3.8mm未満の場
合、Agを主成分とした電極層4の占有面積(SE)が
サーミスタ素体2の主面表面積(SU)の70%未満で
あってもF耐圧特性が劣化しないからである。そして、
電極層4の占有面積(SE)がサーミスタ素体2の主面
表面積(SU)の70%未満であるとF耐圧特性が劣化
することになり、また、100%に近づくほど銀マイグ
レーション発生の危険性が高まるからである。
【0010】つぎに、本発明の発明者らが本実施例品で
あるPTC素子1及び従来例品であるPTC素子10の
各々30個ずつを用いて特性比較実験を行ったところ、
表1及び図2で示すような結果が得られた。なお、この
実験に用いる試料としてのPTC素子は、所定成分比で
調合されたセラミックスからなる直径18mmの円板状
とされたサーミスタ素体の両主面上それぞれにNiから
なる金属めっき層を形成し、かつ、各金属めっき層上に
Agを主成分とする所定面積比の電極層を形成してなる
ものである。そして、この表1及び図2中における面積
比(SE/SU)はサーミスタ素体2(11)の主面表
面積(SU)に対する電極層4(13)の占有面積(S
E)の比率を示しており、表1中における抵抗値(R2
5)は25℃における試料の抵抗値を示している。さら
に、表1中の符号*を付した試料は、本発明の範囲外の
ものである。
【0011】
【表1】
【0012】すなわち、これらの表1及び図2によれ
ば、素体厚みがともに3.8mm以上であるにも拘わら
ず、本発明の範囲外にある試料13,14,20,21
の方が本発明の範囲内にある試料15〜19,22〜2
5よりも低い電圧で破壊することが明らかであり、本発
明構造の採用がF耐圧特性の劣化防止に有効であること
が分かる。
【0013】ところで、試料1〜8のそれぞれは素体厚
みが3.0mm以下とされたものであるが、これらにあ
っては面積比の変化に伴うF耐圧特性の著しい差異は認
められない。また、試料9〜12では素体厚みが3.5
mmとされており、面積比を70%以上とした場合にお
いてF耐圧特性の改善が見られるが、未だ十分とはいえ
ない。そこで、本発明構造の採用、すなわち、電極層4
の占有面積(SE)をサーミスタ素体2の主面表面積
(SU)の70%以上としたことによってF耐圧特性が
著しく改善されるのは素体厚みが3.8mm以上の場合
であることになる。
【0014】さらにまた、サーミスタ素体2に対する電
極層4の面積比が100%とされた本発明の範囲外であ
る試料を別途用意し、この試料及び面積比が90%とさ
れた試料19それぞれに対する通電試験を3vol%の
塩素雰囲気中で行ってみたところ、面積比が100%の
試料では著しい銀マイグレーションが発生したにも拘わ
らず、試料19では銀マイグレーションの発生が全く認
められなかった。なお、この際の試験条件は、交流10
0V,30時間としている。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかるP
TC素子によれば、3.8mm以上の厚みを有するサー
ミスタ素体の両主面上それぞれに金属めっき層を介して
形成された銀を主成分とする電極層の占有面積を主面表
面積の70%以上で、かつ、95%以下としているの
で、フラッシュ耐圧特性の劣化を防止することが可能と
なり、その向上が図れることになる。その結果、PTC
素子における信頼性の向上を図ることができるという効
果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例にかかるPTC素子を簡略化して示す
外観斜視図である。
【図2】特性比較実験の結果を示す図である。
【図3】自動消磁回路の一例を示す説明図である。
【図4】従来例にかかるPTC素子を簡略化して示す側
面図である。
【符号の説明】
1 PTC素子(正特性サーミスタ) 2 サーミスタ素体 3 金属めっき層 4 電極層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 吉晶 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3.8mm以上の厚みを有するサーミスタ
    素体(2)の両主面上それぞれに金属めっき層(3)を
    形成し、かつ、各金属めっき層(3)上には銀を主成分
    とする電極層(4)を形成してなる正特性サーミスタで
    あって、 前記電極層(4)の占有面積(SE)を前記主面表面積
    (SU)の70%以上で、かつ、95%以下としている
    ことを特徴とする正特性サーミスタ。
JP11602592A 1992-05-08 1992-05-08 正特性サーミスタ Pending JPH05315103A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11602592A JPH05315103A (ja) 1992-05-08 1992-05-08 正特性サーミスタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11602592A JPH05315103A (ja) 1992-05-08 1992-05-08 正特性サーミスタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05315103A true JPH05315103A (ja) 1993-11-26

Family

ID=14676915

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11602592A Pending JPH05315103A (ja) 1992-05-08 1992-05-08 正特性サーミスタ

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JP (1) JPH05315103A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1681685A1 (en) * 2005-01-12 2006-07-19 LS Cable Ltd. PTC current limiting device having flashover prevention structure

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1681685A1 (en) * 2005-01-12 2006-07-19 LS Cable Ltd. PTC current limiting device having flashover prevention structure

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