JPH05308900A - 蛋白飲料の製造方法 - Google Patents

蛋白飲料の製造方法

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JPH05308900A
JPH05308900A JP4146986A JP14698692A JPH05308900A JP H05308900 A JPH05308900 A JP H05308900A JP 4146986 A JP4146986 A JP 4146986A JP 14698692 A JP14698692 A JP 14698692A JP H05308900 A JPH05308900 A JP H05308900A
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JP
Japan
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protein
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soybean
calcium
citric acid
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JP4146986A
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English (en)
Inventor
Kiyoteru Uemoto
清照 植本
Kiyoshi Koyasan
清 高野山
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Meiji Seika Kaisha Ltd
Original Assignee
Meiji Seika Kaisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 分離大豆蛋白溶液や種々の豆乳のpHを4.
5以下にしても固結することがなく、微細な蛋白粒子が
沈降し、上澄液と固形分が分離したまま長期間放置して
おいても、軽く振盪するだけで分散して飲みやすく、か
つざらつきのない酸性の植物性蛋白飲料の製造方法を提
供すること。 【構成】 分離大豆蛋白や種々の豆乳を原料として、こ
の原料に必要に応じて甘味料や添加物を加えて水に溶解
する工程と、得られた溶液にカルシウム分を添加し、加
熱処理をして蛋白質を凝固させた後に、均質化処理をす
る工程と、得られた均質液に酸味料を添加して均質化処
理をする工程と、得られた均質液を加熱して殺菌する工
程からなる蛋白飲料の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は植物性蛋白飲料の製造方
法に関するものであり、詳しくは分離大豆蛋白や種々の
豆乳を原料として、カルシウムを添加しかつ酸性にした
分離タイプの植物性蛋白飲料の製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来の植物性蛋白飲料としては、豆乳飲
料があり、そのpHは中性領域のものが殆どであり、酸
性領域のものとしては、大豆蛋白を主原料として乳酸発
酵させ安定剤を添加して凝集沈澱を防止したもの(特公
昭56-5497号公報)、あるいは大豆蛋白抽出液に安定剤を
加えて安定化させた後に、果汁や酸味料を加えたもの
(特公昭63-51662号公報)等がある。しかしこれらのもの
は、いずれも安定剤を加えて沈澱を防止している。また
酸性蛋白飲料としては、コラーゲンを利用した動物性蛋
白飲料があるが、酸性の植物性蛋白飲料で蛋白が沈澱し
た分離タイプのものはない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】分離大豆蛋白溶液や種
々の豆乳を原料として植物性蛋白飲料を製造せんとし
て、その溶液等をpH4.5以下の酸性にすると、蛋白
が変性し沈澱が生成するので製造工程中で問題となる。
そこでこの沈澱の沈降速度を遅らせるために安定剤を加
えると、長期間の保存によりかえって沈澱が固結して分
散性が悪くなるという問題がある。また、分離大豆蛋白
溶液および種々の豆乳をpH4.5以下の酸性にする
と、蛋白質が変性するので、これが舌にざらつき飲みに
くくなるという問題がある。
【0004】本発明は上記の問題に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、分離大豆蛋白溶液や種々の豆乳の
pHを4.5以下にしても固結することがなく、微細な
蛋白粒子が沈降し、上澄液と固形分が分離したまま長期
間放置していおても、軽く振盪するだけで分散して飲み
易く、かつざらつきのない酸性の植物性蛋白飲料の製造
方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段および作用】本発明者は、
上記の目的を達成せんとして種々検討したところ、(1)
分離大豆蛋白溶液や種々の豆乳中の蛋白を加熱凝固させ
るか、またはカルシウム塩を添加して加熱凝固させる
と、蛋白が豆腐状になるが、この豆腐状の凝固物に均質
処理を施すことにより、微細な蛋白のコロイド溶液がで
きること、(2)このコロイド溶液に酸味料を添加しても
急激に沈澱が生成しないことに着目し、分離タイプの酸
性植物性蛋白飲料の製造方法を見出した。
【0006】本発明は上記の知見に基づくものであり、
その要旨は、分離大豆蛋白と種々の豆乳の中から選ばれ
た1種または2種以上を原料として、この原料に必要に
応じて甘味料や添加物を加えて水に溶解する工程と、得
られた溶液にカルシウム分を添加し、加熱処理をして蛋
白質を凝固させた後に、均質化処理をする工程と、得ら
れた均質液に酸味料を添加して均質化処理をする工程
と、得られた均質液を加熱して殺菌する工程からなるこ
とを特徴とする蛋白飲料の製造方法である。
【0007】本発明において用いる主原料は、分離大豆
蛋白や大豆、そら豆、小豆、えんどう豆、グリーンピー
ス等から作られる種々の豆乳である。そしてこれらの分
離大豆蛋白や種々の豆乳は1種でも2種以上を混合して
用いてもよい。本発明における最初の工程は、上記の原
料に必要に応じて異性化糖等の甘味料や香料等の添加物
を加えて水に溶解する工程である。
【0008】さらに本発明においては、上記の工程で得
られた溶液にカルシウム分を添加し、これを加熱して蛋
白質を凝固させ、その凝固物を、高圧ホモゲナイザー等
の通常の手段を用いて均質化処理をすることにより、微
細な蛋白のコロイド状溶液からなる均質液ができる。そ
して次の工程では、得られた均質液に酸味料を添加して
さらに均質化処理をし、最後に得られた均質液を加熱し
て殺菌する工程からなるものである。ここで上記のカル
シウム分の添加は、乳酸カルシウム等のカルシウム塩を
用いるものであり、酸味料はクエン酸等を用いる。また
最終工程の加熱殺菌は、ビンに充填した後、巻締して密
封し85℃で30分加熱した後冷却する等の通常の手段
による。
【0009】つぎに酸性の植物性蛋白飲料の製造におい
ては、蛋白質の含量が商品の重要な要素となるが、殺菌
条件、pH、酸度との関係から蛋白質の含量は制約され
る。図1は、後述の実施例の配合例1の割合で蛋白質含
量とpH、酸度との関係を試験した結果である。そして
一般にpHが4.5より高い場合は、上記のような加熱
殺菌をしても、殺菌が不十分であり、経時に製品が変質
する可能性がある。従って製品のpHが4.5以下でな
いと商品価値がない。しかし図1から明かなように、蛋
白質の含量が6重量%を越えると、クエン酸含量を増加
させてもpHはそれほど下がらない。
【0010】一方、後述のようにクエン酸含量が1.0
重量%を越えると酸味の程度がすぎる味となり、可食に
耐えないものとなり、またクエン酸含量が0.2重量%
未満で、pHを4.5以下にするには溶液の緩衝能力が
不安定な状態であり好ましくない。表1は上記の試験と
同様に、後述の実施例の配合例1の割合で酸味の程度と
クエン酸量との関係を調べた結果である。表1から明か
なように、酸性の植物性蛋白飲料に適するクエン酸濃度
は、0.2〜1.0重量%が限界値である。従って、常温
保存が可能で香味を満足させる蛋白質の含量は、6重量
%以下である。
【0011】
【表1】
【0012】本発明においてカルシウムを添加する理由
は、蛋白飲料にカルシウム分を強化することと蛋白質を
変性凝固させるためである。そこで蛋白質の濃度とカル
シウム分の濃度を変えて、蛋白質が凝固する状態につい
て試験し、適当なカルシウム分添加量の範囲を調べた。
上記と同様に、後述の実施例の配合例1の割合に準拠し
て試験した。即ち、分離大豆蛋白を水に分散させ、蛋白
質濃度が0.5〜10重量%の溶液を調製し、そこに乳
酸カルシウムを用いてカルシウム分が10〜520mg
%になるように添加し、80℃で30分間加熱して凝固
状態を調べた。その結果を表2に示す。
【0013】
【表2】 (注)(−):変化なし、(±):かるい凝固分離、(+):凝
固分離 (++):ゆるい豆腐状に凝固、(×):凝固品が硬く、均
質化処理が不可
【0014】上記の表2に示す試験において、80℃で
30分間加熱としたのは、蛋白質を凝固させる最低の温
度であり、かつpH4.5以下で加熱殺菌するときの作
用効果がでる必要にして十分な条件である。さらに、で
きるだけ低い温度で短時間に殺菌することにより、ビタ
ミンの分解を防止するためである。つぎに表2で得た凝
固分離品またはゆるい豆腐状凝固品を、高圧ホモゲナイ
ザーによる通常の手段を用いて均質化処理を行った。そ
の結果、微細なコロイド状溶液を得ることができた。そ
して蛋白質含量が6%以上で、かつカルシウム分の含量
が500mg%を越えた凝固品の均質化処理は、技術的
に不可能であった。また、カルシウム分の含量が10m
g%では、蛋白質の凝固が起こらない。
【0015】
【実施例】表3に示す配合割合に基づき、植物性蛋白飲
料を製造した。
【表3】 (注)以下の( )内の数値はそれぞれの蛋白質の含量(重
量%)、分離大豆蛋白(86)、大豆豆乳(5)、そら豆豆乳
(1)、小豆豆乳(1)、えんどう豆豆乳(1)、グリーンピー
ス豆乳(1)
【0016】上記表3に示す配合料のうち、乳酸カルシ
ウムとクエン酸を除いた原料並びに甘味料等を混合して
水に溶解した後に、乳酸カルシウム溶液を添加し、80
℃で30分間加熱して蛋白質を凝固させた。そしてこの
凝固した蛋白質を、高圧ホモゲナイザーを用いて、15
0kg/cm2の圧力下で均質化処理を行った。つぎに
得られた均質液にクエン酸を添加して更に均質化処理を
した後に、120mlのビンに充填し、巻締めして密封
し、85℃で30分間殺菌処理をした後、40℃まで冷
却したところ、それぞれ良好な香味の植物性蛋白飲料が
得られた。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、分離大豆蛋白溶液や種
々の豆乳のpHを4.5以下にしても固結することがな
く、保存中は微細な蛋白粒子が沈降した状態となる。そ
して上澄液と固形分が分離したまま長期間放置していお
ても、飲用する際に軽く振盪するだけで分散するので飲
み易く、かつざらつきのない酸性の植物性蛋白飲料の製
造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、蛋白質含量とpH、酸度との関係を示
すグラフである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分離大豆蛋白と種々の豆乳の中から選ば
    れた1種または2種以上を原料として、この原料に必要
    に応じて甘味料や添加物を加えて水に溶解する工程と、
    得られた溶液にカルシウム分を添加し、加熱処理をして
    蛋白質を凝固させた後に、均質化処理をする工程と、得
    られた均質液に酸味料を添加して均質化処理をする工程
    と、得られた均質液を加熱して殺菌する工程からなるこ
    とを特徴とする蛋白飲料の製造方法。
  2. 【請求項2】 蛋白質の含量が、6重量%以下である請
    求項1に記載の蛋白飲料の製造方法。
  3. 【請求項3】 カルシウム分の含量が、20〜500m
    g%である請求項1または2に記載の蛋白飲料の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 酸味料の含量が、クエン酸含量に換算し
    て0.2〜1.0重量%である請求項1、2または3に記
    載の蛋白飲料の製造方法。
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