JPH05304680A - 映像信号磁気記録装置及び映像信号磁気再生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 放送設備の効率的利用を目的とする。 【構成】 送信側である放送局１にて、圧縮された映像
信号を連続又は間欠的な第１の疑似ＮＴＳＣ信号２３ａ
に変換した後、時間軸を詰めて得た第２の疑似ＮＴＳＣ
信号２４ａを従来の送信手段２５を用いて送信し、受信
側である家庭内のＶＴＲで圧縮された映像信号を本来の
時間と比較して同一又は短時間で記録し、連続又は間欠
的に圧縮された映像信号を再生し、その再生信号を伸長
するものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、映像信号を磁気記録又
は磁気記録再生する映像信号磁気記録装置、及び、映像
信号を磁気再生又は磁気記録再生する映像信号磁気再生
装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図１０は従来の放送方式とそれに用いら
れる映像信号磁気記録再生装置（以下「ＶＴＲ」と略
す）とを説明するための図である。以下、図面を参照し
つつ、従来の技術を説明する。

【０００３】図１０において、放送局１より変調された
送信映像信号が衛星放送用送信アンテナ２より衛星４を
介して、各家庭内の衛星放送用受信アンテナ６に供給さ
れる。また、通常のＶＨＦ，ＵＨＦ放送では通常放送用
送信アンテナ３より、変調された送信映像信号が各家庭
内の通常放送用受信アンテナ５に供給される。

【０００４】そして、通常放送用，衛星放送用受信アン
テナ５，６より変調された送信映像信号が点線で囲まれ
たＶＴＲ中の第１，第２のチューナ７，８に夫々供給さ
れる。この第１，第２のチューナ７，８は夫々通常放送
用，衛星放送用のチューナであって、映像信号を復調し
て第１の選択回路９に供給し、ここで操作者の選択指令
に基づいて、通常放送あるいは衛星放送に係る映像信号
が選択され、その信号が第１の記録系１０に供給され
る。

【０００５】この第１の記録系１０は映像信号を輝度信
号と色信号とに分離し、前者にプリエンファシス，ＦＭ
変調等の記録輝度信号処理を施すと共に後者にいわゆる
ＰＳ処理，低域変換等の記録色信号処理を施した後、そ
られの信号を周波数多重して得た第１の記録信号１０ａ
をヘッド選択回路１１に供給する。

【０００６】そして、ヘッド選択回路１１は図示せぬ制
御信号により、ヘッド幅の広い標準時間用の第１の磁気
ヘッド対Ｈａ、あるいは、ヘッド幅の狭い長時間用の第
２の磁気ヘッド対Ｈｂのいずれか一方を選択すると共に
選択された上記磁気ヘッドを第１の記録系１０に接続す
るか、第１の再生系１２に接続するかを決定する。そし
て、第１の記録信号１０ａは第１，第２の磁気ヘッド対
Ｈａ，Ｈｂのいずれか一方を介して磁気テープＴに記録
される。

【０００７】一方、再生時においては、磁気テープＴよ
り記録時に用いた磁気ヘッドと同一の磁気ヘッドを用い
て再生された再生信号１１ａが、上記ヘッド選択回路１
１を介して上記第１の記録系１０と相補的な関係にある
第１の再生系１２に供給され、ここで、再生信号１１ａ
に周波数分離を施して輝度信号に係る再生信号と色信号
に係る再生信号とに分離し，前者にはＦＭ復調，ディエ
ンファシス等の再生輝度信号処理を施し、後者には高域
変換，クロストーク除去等の再生色信号処理を施して再
生輝度信号と再生色信号とを得る。そして、これらを加
算して得た再生映像信号１２ａを図示せぬテレビジョン
受像機に供給していた。また、上記ＶＴＲはタイマー録
画機能を有しており、これをタイムシフト装置として用
いていた。 このようにして、操作者は記録時に要した
時間と同一の時間をかけて磁気テープＴを記録時と異な
る時間に再生していた。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た放送番組は映像信号をテレビジョン受像機に直接供給
して視聴することができるため、特定の者にのみ番組を
提供する秘匿性を有するものでなかった。また、放送局
１の設備，衛星４等の利用効率を高めるためには、短時
間で複数の番組を放送することが望まれる。

【０００９】そこで、本発明は、通常の映像信号を圧縮
して得た信号を従来と同様の設備を用いて放送し、各家
庭において短時間で上記信号を記録し、再生する際、こ
の信号を伸長して本来の時間で再生し、上記課題を解決
することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため以下の構成を提供するものである。

【００１１】映像信号と帯域圧縮された圧縮映像信号と
を選択的に記録する映像信号磁気記録装置であって、上
記圧縮映像信号中の第１の判別信号を検出する第１の検
出手段と、上記映像信号を記録信号処理して得た第１の
記録信号を出力する第１の記録系と、上記圧縮映像信号
を記録信号処理して得た第２の記録信号を出力する第２
の記録系とを備え、上記第１の検出手段の出力信号に応
じて第１，第２の記録信号を選択して磁気記録媒体に記
録することを特徴とする映像信号磁気記録再生装置。

【００１２】映像信号又は帯域圧縮された圧縮映像信号
が記録された磁気記録媒体より信号を選択的に再生する
映像信号磁気再生装置であって、所定期間中に上記信号
中に介挿された第２の判別信号を検出する第２の検出手
段と、上記映像信号を再生処理して得た第１の再生映像
信号を出力する第１の再生系と、上記圧縮映像信号を再
生処理して得た第２の再生映像信号を出力する第２の再
生系とを備え、上記第２の検出手段の出力信号に応じて
第１，第２の再生映像信号を選択出力することを特徴と
する映像信号磁気再生装置。

【００１３】所定の圧縮比で帯域圧縮された圧縮映像信
号が記録された磁気記録媒体より信号を再生する映像信
号磁気記録再生装置であって、上記圧縮映像信号よりそ
の圧縮比を表す圧縮比制御信号を分離する分離手段と、
上記圧縮比制御信号に基づいて機構系を連続又は間欠的
に駆動することを特徴とする映像信号磁気再生装置。

【００１４】

【実施例】図１は送信側である放送局の一実施例を示す
ブロック図、図２は図１を説明するための波形図、図３
は本発明に係るＶＴＲの一実施例を説明するためのブロ
ック図、図４は第２の記録系を説明するためのブロック
図、図５は第２の再生系を説明するためのブロック図、
図６は機構制御系の主要部を説明するためのブロック
図、図７〜図９は基準速度と再生トラックパターンとの
関係を説明するための概念図である。以下図面を参照し
つつ実施例を説明する。尚、図１０と同一の構成には同
一の符号を付しその説明を省略する。

【００１５】本発明の概要は、送信側である放送局に
て、圧縮された映像信号を連続又は間欠的な疑似ＮＴＳ
Ｃ信号に変換した後、時間軸を詰めて従来の送信手段を
用いて送信し、受信側である家庭内のＶＴＲで圧縮され
た映像信号を本来の時間と比較して同一又は短時間で記
録し、連続又は間欠的に圧縮された映像信号を再生し、
その再生信号を伸長するものである。

【００１６】先ず、図１，図２を用いて、送信側である
放送局より説明するに、図示せぬデジタルＶＴＲ等よ
り、入力音声信号，入力映像信号をデジタル化した略
１．５Ｍｂｐｓのデジタル音声信号２０ａと略１００Ｍ
ｂｐｓのデジタル映像信号２１ａが圧縮比制御信号ａａ
が供給される音声信号圧縮手段２０と映像信号圧縮手段
２１とに夫々供給され、これらで、圧縮比制御信号ａａ
に応じてＤＣＴ，ＤＰＣＭ，ウエーブレット等の周知の
帯域圧縮が施され得た圧縮音声信号２０ｂと圧縮映像信
号２１ｂとを出力する。ここで、圧縮比制御信号ａａは
信号圧縮の度合いを制御するものであり、例えば、後述
するエンコード信号２２ａの情報量が１０Ｍｂｐｓ，
３．３Ｍｂｐｓ，１Ｍｂｐｓの３種類の場合を本実施例
では想定し、夫々の所定の圧縮比を第１〜第３の圧縮比
と呼ぶこととする。即ち、白黒の番組等視聴者が高品質
をさして期待しない番組については第３の圧縮比を選択
して圧縮の度合いを高めて１Ｍｂｐｓとし、ニュース番
組等ある程度の品質が要求される場合は第２の圧縮比を
選択して３．３Ｍｂｐｓとし、更に、映画等の高品質が
要求される場合は第１の圧縮比を選択して１０Ｍｂｐｓ
として、番組の内容によって圧縮の度合いを切り換える
ものとする。尚、音楽番組等の音声信号について特に高
品質であることが要求される場合はデジタル音声信号２
０ａについては圧縮を行わずその分デジタル映像信号２
１ａの圧縮比を高めるよう制御しても良い。

【００１７】そして、圧縮音声信号２０ｂと圧縮映像信
号２１ｂとが、所定のデジタル処理を施すデジタルエン
コーダ２２中のスクランブル手段２２０に夫々供給さ
れ、ここで両入力信号が合成されると共にスクランブル
情報信号ｂｂによって特定される所定の規則に従って周
知のスクランブルを施して得た信号がＩＤ情報付加手段
２２１に供給される。そして、ＩＤ情報付加手段２２１
にて、後述する受信側のＶＴＲにて上記スクランブルに
対応したデスクランブルを施すためのスクランブル情報
信号ｂｂに基づくＩＤ情報、及び、受信側のＶＴＲにて
ラベル印刷のためのラベル情報信号ｃｃに基づくＩＤ情
報が、スクランブル手段２２０の出力信号に付加されて
誤り訂正符号付加手段２２２に供給される。そして、誤
り訂正符号付加手段２２２にて、上記出力信号に２重リ
ードソロモン符号等の周知の誤り訂正符号を生成付加し
て得たエンコード信号２２ａを疑似ＮＴＳＣ信号変換手
段２３に供給する。

【００１８】さてエンコード信号２２ａについて詳述す
るに、上記した如くその情報量は第１〜第３の圧縮比に
応じて１０，３．３，１Ｍｂｐｓとなり、図２（Ａ）〜
（Ｃ）に図示する如く、エンコード信号２２ａが１０Ｍ
ｂｐｓの情報量を有する場合はフレーム単位で見た際に
連続的な信号とし、３．３Ｍｂｐｓの場合は３フレーム
毎の間欠的な信号とし、更に圧縮比を高めて１Ｍｂｐｓ
とする場合は１０フレーム毎の間欠的な信号とする。従
って、同図（Ａ）〜（Ｃ）の信号部分の伝送レートは全
て同一となる。そして、同図（Ｃ）に図示する１Ｍｂｐ
ｓのエンコード信号２２ａを１水平走査期間に拡大した
ものを同図（Ｄ）に図示する。

【００１９】そして、エンコード信号２２ａが疑似ＮＴ
ＳＣ信号変換手段２３に供給され、ここでデジタル信号
たるエンコード信号２２ａが同期信号２６ａで定まる絵
柄期間を有効な信号期間とする多値変調された信号に変
換された後、これに同期信号発生手段２６より供給され
る水平，垂直の同期信号２６ａが付加されると共に、判
別信号発生手段２７より供給される受信側で第２の疑似
ＮＴＳＣ信号２４ａを判別するための３ＭＨｚの正弦波
を判別信号２７ａとしてカラーバースト信号の位置に付
加して得た第１の疑似ＮＴＳＣ信号２３ａを間欠記録が
可能なデジタルＶＴＲ２４に供給する。尚、本実施例に
おいては８値の多値変調とすることで第１の疑似ＮＴＳ
Ｃ信号２３ａの帯域を略４．２ＭＨｚとし、従来の設備
がそののまま利用できるものとしている。

【００２０】このＶＴＲ２４は、第１の疑似ＮＴＳＣ信
号２３ａの帯域を維持しつつ、間欠的に有効な信号期間
が存在する第１の疑似ＮＴＳＣ信号２３ａを時間軸圧縮
する役割を担うものであって、第１〜第３の圧縮比に応
じた連続又は間欠記録がフレーム単位で行われる。即
ち、第１の圧縮比に係る第１の疑似ＮＴＳＣ信号２３ａ
の場合は連続記録となり、第２の圧縮比に係る第１の疑
似ＮＴＳＣ信号２３ａの場合は１フレーム記録した後テ
ープ走行を２フレーム期間停止し、更に第３の圧縮比に
係る第１の疑似ＮＴＳＣ信号２３ａの場合は１フレーム
記録した後テープ走行を９フレーム期間停止する。尚、
圧縮アルゴリズムの区切りの単位及び疑似ＮＴＳＣ信号
変換手段２３中に設けられた図示せぬバッファメモリの
容量に応じて上記した記録の単位は定まるので、１フレ
ームに限定されるものでなく、１若しくは複数のフレー
ム単位、又は、１若しくは複数のフィールド単位であっ
ても良いことは勿論である。

【００２１】このようにして、磁気テープ上にはいずれ
にしても連続した記録トラックが形成され、この磁気テ
ープを連続再生することにより、図２（Ｅ）に図示する
時間軸圧縮された第２の疑似ＮＴＳＣ信号２４ａを得る
ことができる。尚、このＶＴＲ２４は時間軸上に有効な
信号を隙間無く揃えるためのものであるから、大容量の
メモリであっても良いことは勿論である。

【００２２】このようにして得られた第２の疑似ＮＴＳ
Ｃ信号２４ａは、例えばデジタル映像信号２１ａが１０
０Ｍｂｐｓであって、１時間の番組であれば、第３の圧
縮比を選択した場合は１／１０の時間に時間軸が圧縮さ
れ６分間の信号となる。そして、この信号は単に第１の
疑似ＮＴＳＣ信号２３ａの有効な信号期間を連続させた
ものに相当するため、その帯域は疑似ＮＴＳＣ信号２３
ａと同様の略４．２ＭＨｚであるので、従来の送信設備
がそのまま利用して送信手段２５を介し、各家庭に送信
される。尚、送信手段２５は電波の形態で各家庭に第２
の疑似ＮＴＳＣ信号２４ａを伝送しているが、ＣＡＴＶ
等のケーブル及びその送信設備であっても良いことは勿
論である。また、上記した送信側の同期関係は図示せぬ
周知の同期制御手段により制御されていることは勿論で
ある。

【００２３】次ぎに受信側である各家庭に設置された本
発明の要旨にかかるＶＴＲについて図３を用いて説明す
る。特に、このＶＴＲは通常の映像信号の記録再生と第
２の疑似ＮＴＳＣ信号２４ａの記録再生とを兼用しうる
ものである。尚、前述した図４と同一の構成には同一の
符号を付しその説明を省略する。

【００２４】先ず記録系より説明するに、通常のＶＨ
Ｆ，ＵＨＦ放送あるいは衛星放送によって図示せぬ通常
放送用，衛星放送用受信アンテナ５，６よりＶＴＲ中の
第１，第２のチューナ７，８に夫々供給された送信手段
２５の出力信号は、ここで復調されて、第２の疑似ＮＴ
ＳＣ信号２４ａとなり、第１の選択回路９より第１の検
出回路３０と第２の選択回路３１に供給される。そし
て、第１の検出回路３０は第２の疑似ＮＴＳＣ信号２４
ａ中の３ＭＨｚの正弦波である判別信号２７ａをその周
波数を判別することにより、第１の選択回路９の出力信
号が通常の映像信号であるか第２の疑似ＮＴＳＣ信号２
４ａあるかを検出し、前者の場合は“ハイレベル”とな
り、後者の場合は“ローレベル”となる第１の検出信号
３０ａを第２，第３の選択回路３１，３３に供給する。

【００２５】そして、第１の検出信号３０ａが“ハイレ
ベル”である場合は、通常の映像信号が第２の選択回路
３１、前述した第１の記録系１０、第３の選択回路３３
を介してヘッド選択回路１１に記録に供給される。一
方、第１の検出信号３０ａが“ローレベル”である場合
は第２の疑似ＮＴＳＣ信号２４ａが、第２の選択回路３
１、後述する第２の記録系３２、第３の選択回路３３を
介してヘッド選択回路１１に供給される。

【００２６】ここで、第２の記録系３２について図４を
用いて詳述するに、第２の選択回路３１より供給される
第２の疑似ＮＴＳＣ信号２４ａは、上記疑似ＮＴＳＣ信
号変換手段２３と相補的な関係にある疑似ＮＴＳＣ信号
復調手段３２０にて、多値（８値）変調が復調され、そ
の出力信号が誤り訂正手段３２１に供給される。そし
て、この誤り訂正手段３２１にて、送受信系で発生する
誤りが上記した第１の誤り訂正信号付加手段２２２にて
付加された誤り訂正信号を用いて訂正された後、第２の
誤り訂正信号付加手段３２２に供給され、ＶＴＲの記録
再生に適した誤り訂正信号が付加された後に周知の記録
変調手段３２３に供給される。この記録変調手段３２３
は４相ＰＳＫあるいは８−１０等の周知の変調を施して
記録変調信号を得た後、この信号とクロック信号に同期
したクロック再生に用いる一定周波数のプリアンブル信
号３２３ａを記録変調信号に先立ち付加して得た第２の
記録信号３２ａを第３の選択回路３３を介してヘッド選
択回路１１に供給する。そして、ヘッド選択回路１１に
て選択された第１又は第２の磁気ヘッド対Ｈａ，Ｈｂを
用いて第２の記録信号３２ａを記録して磁気テープＴ上
に連続した記録トラックが形成される。

【００２７】このようにして、通常の映像信号を記録す
るための第１，第２のチューナ７，８、第１選択回路
９、ヘッド選択回路１１、及び第１，第２の磁気ヘッド
Ｈ１，Ｈ２を第２の疑似ＮＴＳＣ信号２４ａを記録する
際にも兼用することができる。

【００２８】次ぎに再生系について再び図３を用いて説
明するに、磁気テープＴより第１又は第２の磁気ヘッド
対Ｈａ，Ｈｂより再生された信号はヘッド選択回路１１
を介して第２の検出回路３４と第４の選択回路３５とに
供給される。そして、第２の検出回路３４は第４の選択
回路３５より出力される出力信号中にプリアンブル信号
３２３ａが存在するか否かを所定期間中のその周波数成
分を検出して、再生している信号が第２の疑似ＮＴＳＣ
信号２４ａに係る再生信号である場合は“ローレベ
ル”、一方、通常の映像信号に係る再生信号である場合
は“ハイレベル”となる第２の検出信号３４ａを第４，
第５の選択回路３５，３８に供給する。

【００２９】そして、第２の検出信号３４ａが“ハイレ
ベル”である場合は、通常の映像信号に係る再生信号が
第４の選択回路３５、前述した第１の再生系１２を経て
得た再生映像信号１２ａが第５の選択回路３８を介して
図示せぬ伝送路に供給される。一方、第２の検出信号３
４ａが“ローレベル”である場合は第２の疑似ＮＴＳＣ
信号２４ａに係る再生信号が、第４の選択回路３５、後
述する第２の再生系３６、第５の選択回路３８を介して
図示せぬ伝送路に供給される。

【００３０】ここで、第２の疑似ＮＴＳＣ信号２４ａに
係る第２の再生系３６について図５を用いて詳述する
に、第４の選択回路３５より再生信号が第２の再生系３
６中の再生処理手段３６０に供給され、磁気記録再生系
の周波数特性を補正する周知の波形等化を入力信号に施
して得た信号を、ＰＬＬ回路を主要部とする周知のクロ
ック再生回路より得られる再生クロック信号を用いてラ
ッチして得た信号を復調手段３６１に供給する。

【００３１】そして、上記した変調手段３２３と相補的
な関係にあるに復調手段３６１にて再生処理手段３６０
の出力信号が復調された後、その信号が第２の誤り訂正
手段３２３に供給され、ここで上記した第２の誤り訂正
信号付加手段３２２にて付加された誤り訂正信号を用い
て誤り訂正を施した信号をＩＤ情報検出手段３６３に供
給する。

【００３２】このＩＤ情報検出手段３６３は第２の誤り
訂正手段３６２の出力信号より、上記ＩＤ情報付加手段
２２１で付加されたＩＤ情報を分離して得た圧縮比制御
信号ａａとラベル印刷情報信号ｃｃとを分離し、前者を
機構制御系３７に、後者をラベル印刷手段３９に供給す
ると共に、圧縮映像信号２１ｂと圧縮音声信号２０ｂと
スクランブル情報信号ｂｂとによりなる信号をデスクラ
ンブル手段３６４に供給する。

【００３３】そして、上記スクランブル手段２２０と相
補的な関係にあるデスクランブル手段３６４は操作者の
キーボード操作等により供給されるデスクランブル情報
信号ｄｄを用い、これと入力信号中のスクランブル情報
信号ｂｂとが一致する場合はは所定のデスクランブルを
施した後、圧縮映像信号２１ｂと圧縮音声信号２０ｂと
を上記映像信号圧縮手段２１，音声信号圧縮手段２０と
相補的な関係にある映像信号伸長手段３６５と音声信号
伸長手段３６６とに夫々供給し、これらで夫々伸長して
得た再生映像信号と再生音声信号とを第５の選択回路３
８を介してテレビジョン受像機等に供給する。

【００３４】さてここで、間欠的に磁気テープを駆動し
うる機構制御系３７の主要部について図６を用いて説明
するに説明するに、第２の再生系３６より圧縮比制御信
号ａａが、波形整形された再生トラックの位相情報を有
する周知のコントロール信号ＣＴＬが供給される制御回
路３７０に供給され、ここで、両入力信号に基づいて読
み出し制御信号３７０ａがＲＯＭ３７１に供給される。
このＲＯＭ３７１からは後述するキャプスタンモータ３
７４を駆動すべき速度の基準となる速度基準信号３７１
ａが減算回路３７２に供給される。そして、上記減算回
路３７２にて、キャプスタンモータ３７４の回転周波数
を検出する周波数検出回路３７５（ＦＧ）より出力され
る周波数情報信号３７５ａが周波数を電圧に変換するＦ
−Ｖ変換回路３７６を介して電圧に変換された速度情報
信号３７６ａを速度基準信号３７１ａから減算して得た
速度誤差情報信号３７２ａをモータ駆動回路３７３（Ｍ
ＤＡ）に供給し、このモータ駆動回路３７３の出力信号
によりキャプスタンモータ３７４が駆動される。

【００３５】このようにして、キャプスタンモータ３７
４はＲＯＭ３７１より出力される速度基準信号３７１ａ
で表される基準速度と同一の速度となるようフィードバ
ックループが形成されているので、速度基準信号３７１
ａを間欠的な信号とすることにより磁気テープの間欠駆
動が可能となる。

【００３６】さて、この速度基準信号３７１ａは圧縮比
制御信号に応じたものとなるが、上記速度基準信号３７
１ａによって表される基準速度と再生トラックパターン
との関係を記録と再生とに用いる磁気ヘッドのヘッド幅
で場合を分かち詳述する。

【００３７】先ず、記録再生で用いられる磁気ヘッドの
ヘッド幅が同一の場合について図７を用い、磁気テープ
の走行立ち下がりから走行立ち上がりまでの過程を説明
するに、理想的な基準速度は同図（Ａ）に点線で図示す
る如く、記録時と同一の速度である「Ｖo 」を例えば１
フレーム期間は再生速度とし、圧縮比に応じたＮフレー
ム期間は停止状態である速度「０」である。即ち、第２
の圧縮比（３．３Ｍｂｐｓ）の場合はＮ＝２となり、第
３の圧縮比（１Ｍｂｐｓ）の場合はＮ＝９となる。しか
し、機構系は一定の慣性を有するため、点線で図示する
如く基準速度を矩形波として変化させることは困難であ
る。そこで、同図（Ａ）中に実線で図示する如く矩形波
の高域成分を除去したものとする。

【００３８】ここで、実際の基準速度と理想的な基準速
度との差と、時間との積は磁気テープの走行距離の差と
なるが、実際の基準速度をとる場合の走行距離は理想的
な基準速度をとる場合の走行距離と一致することが必要
であるので、同図（Ａ）中の斜線で図示した面積Ｌ１〜
Ｌ４は「Ｌ１＋ Ｌ４＝Ｌ２＋Ｌ３」の関係にあること
を要する。尚、本実施例においては、制御の容易さを考
慮して「Ｌ１＝Ｌ４＝Ｌ２＝Ｌ３」として以下の説明を
進めることとする。

【００３９】同図（Ｂ）は標準再生用の幅の広いアジマ
ス角が相違するＨａ１，Ｈａ２とによりなる第１の磁気
ヘッド対Ｈａを用いて再生する再生トラックパターンを
図示したものであり、同図（Ａ）中の時間Ａ〜Ｇに対応
する第１の磁気ヘッドＨａ１，Ｈａ２の位置はａ１〜ｇ
２の位置となる。即ち、時間Ａにおける第１の磁気ヘッ
ドＨａ１は位置ａ１より、時間Ｂの時点で通常のトラッ
クパターンより距離Ｌ１だけずれた位置ｂ１に移動す
る。そして、時間Ｂの時点において第１の磁気ヘッドＨ
ａ１と１８０度対向した位置にある第１の磁気ヘッドＨ
ａ２は磁気テープＴと相対的に位置ｂ２にあり、時間Ｂ
より時間Ｃまでに距離Ｌ２だけ移動して位置ｃ２に位置
することとなる。そして、時間Ｃから時間Ｄの間は磁気
テープＴは停止しているため、時間Ｄの時点における第
１の磁気ヘッドＨａ２の位置は位置ｃ２と同一の位置ｄ
２であり、時間Ｄより時間Ｅまでの間に距離Ｌ３だけ磁
気テープＴは走行して位置ｅ２に移動する。そして、時
間Ｅより時間Ｆの期間は理想的な基準速度より実際の基
準速度が低速であるため、第１の磁気ヘッドＨａ２は位
置ｅ２より位置ｆ２に移動する。そして、時間Ｆより時
間Ｇの期間は磁気テープＴは記録時と同一の速度で走行
するため、長手方向に第１の磁気ヘッドＨａ２はずれる
ことなく走行するので、位置ｆ２より位置ｇ２に移動す
る。以下、これを繰り返し、間欠的に磁気テープＴを再
生する。

【００４０】次ぎに、記録時は幅広の第１の磁気ヘッド
対Ｈａを用いて記録し、再生時は幅狭の第２の磁気ヘッ
ド対Ｈｂを用いて再生する場合について、図８を用いて
説明する。係る場合の基準速度は上記した図７（Ａ）と
同一であって、図８（Ａ）に図示したものとなる。そし
て、上記した図７（Ｂ）と同様に磁気テープＴを駆動し
てＨａ１，Ｈａ２で記録された記録トラックを夫々同一
のアジマス角を有するＨｂ１，Ｈｂ２を用い、図８
（Ｂ）に図示する如く常にオントラックの状態で再生す
る。このことは、同図（Ｂ）中に一点鎖線で図示したＨ
ａ２の一部がＨｂ２であると想定すれば良い。

【００４１】尚、第２の磁気ヘッド対Ｈｂのヘッド幅
が、例えば、第１の磁気ヘッド対Ｈａの１／３である場
合は、従来の機構制御系を用いて、１／３倍速で再生す
れば、第２の圧縮比の場合は連続再生することができ、
直線的な再生トラックパターンを得ることができること
は勿論である。

【００４２】更に、記録時は幅狭の第２の磁気ヘッド対
Ｈｂを用いて記録し、幅広の第１の磁気ヘッド対Ｈａを
用いて再生する場合について図９を用いて説明する。
尚、この場合第１の磁気ヘッド対Ｈａのヘッド幅は第２
の磁気ヘッド対のそれと比較して１．５倍から２．２倍
程度あればよいが、１．５倍の場合を想定する。また、
磁気テープの駆動は１フレーム期間再生して、Ｍフレー
ム期間停止する間欠的な再生を考えるものとする。

【００４３】そして、理想的な基準速度は同図（Ａ）に
点線で図示する如く、１フレーム期間は記録時と同一の
速度である「Ｖo 」を再生速度とし、圧縮比に応じたＭ
フレーム期間は停止状態である速度「０」である。即
ち、第２の圧縮比（３．３Ｍｂｐｓ）の場合はＭ＝２と
なり、第３の圧縮比（１Ｍｂｐｓ）の場合はＭ＝９とな
る。しかし、図７（Ａ）の場合と同様に機構系は一定の
慣性を有するため、点線で図示する如く基準速度を矩形
波として変化させることは困難である。そこで、図９
（Ａ）中に実線で図示する如く矩形波の高域成分を除去
したものとする。また、実際の基準速度と理想的な基準
速度との差と、時間との積は磁気テープの走行距離の差
となるが、これを図７（Ａ）の場合と同様に図９（Ａ）
中のＬ１〜Ｌ４に図示する。以下、同図（Ｂ）に図示す
る再生トラックパターンを同図（Ａ）中の時間Ａ〜Ｊに
対応する第２の磁気ヘッドＨｂ１，Ｈｂ２の位置ａ１〜
ｊ２を用いて説明する。

【００４４】先ず、時間Ａから時間Ｂの期間は理想的な
基準速度より実際の基準速度が低速であるため、磁気テ
ープＴの走行距離はＬ１だけ短くなるので、Ｈａ１は位
置ａ１から位置ｂ１に移動し、記録トラックＴ１が再生
される。

【００４５】そして、時間ＢにおけるＨａ１と回転ドラ
ムの取り付け高さが重複するＨａ２は位置ｂ２にあり、
また、時間Ｂより時間Ｃの期間に磁気テープＴは距離Ｌ
２だけ走行するため、時間ＣでのＨｃ２の位置は位置ｃ
２となる。そして、時間Ｃから時間Ｄまでの期間は磁気
テープＴが停止しているため、Ｈｃ２の位置は位置ｃ２
と同一の位置ｄ２となる。そして、時間Ｄから時間Ｅの
期間に磁気テープＴは距離Ｌ３だけ走行するため、Ｈａ
２の位置は位置ｄ２より位置ｅ２に移動する。

【００４６】そして、時間Ｅから時間Ｆの期間は理想的
な基準速度より実際の基準速度が低速であるため、磁気
テープＴの走行距離はＬ４だけ短くなるので、Ｈａ２は
位置ｅ２から位置ｆ２に移動し、記録トラックＴ２を再
生する。

【００４７】そして、時間Ｆから時間Ｉまでの期間は実
際の基準速度と理想的な基準速度とが一致するため、第
１の磁気ヘッド対Ｈａは記録トラックと平行に移動して
記録トラックＴ２の残部と記録トラックＴ３の前部とを
再生する。

【００４８】そして、時間Ｉから時間Ｊまでの期間は理
想的な基準速度より実際の基準速度が低速であるため、
磁気テープＴの走行距離はＬ１だけ短くなるので、Ｈａ
１は位置Ｉ１から位置ｊ１に移動し、記録トラックＴ３
の残部を再生する。 このようにして、時間Ｚから時間
Ｂまでの期間は記録トラックＴ１を、時間Ｅから時間Ｘ
までの期間は記録トラックＴ２を、時間Ｘから時間Ｊま
での期間は記録トラックＴ３を再生する。以下、これを
繰り返すことにより順次磁気テープＴが間欠的に再生さ
れるので、第２の再生系に大容量のメモリを必要としな
い。

【００４９】尚、上述した実施例においては通常の映像
信号（入力映像信号）はＮＴＳＣ方式に係る信号を一例
として説明したが、ＰＡＬ方式、ＳＥＣＡＭ方式、又は
ハイビジョン方式（ミューズ方式を含む。）であっても
良く、係る場合において送信手段２５の入力信号の帯域
及び同期信号は夫々の方式に対応したものとすることは
勿論である。

【００５０】尚、上述した実施例においては第２，第４
の選択回路３３，３４を用いていたが、これらを用いる
こと無く構成しても良い。係る場合は、第１の選択回路
９の出力信号を第１，第２の記録系１０，３２に直接供
給し、第３の選択回路３３にてはそれらの出力信号を切
り換え、また、ヘッド選択回路１１の出力信号を第１，
第２の再生系１２，３６に直接供給し、第５の選択回路
３８にてはそれらの出力信号を切り換えるよう構成す
る。

【００５１】尚、上述した実施例において、判別信号２
７ａは同期信号２６ａによって特定されるバースト期間
に付加される３ＭＨｚの正弦波として説明したが、この
信号は受信側において第２の疑似ＮＴＳＣ信号２４ａか
通常の映像信号かを判別するためのものであるため、付
加される期間はバースト期間に限定されるものでなく、
絵柄期間であっても良く、更に、その信号形態は通常の
映像信号と同一又は狭い帯域を有するデジタル信号であ
っても良いことは勿論である。

【００５２】尚、上述した実施例において、第２の疑似
ＮＴＳＣ信号２４ａの帯域は、通常の映像信号を伝送す
るための送信手段２５によって制限されるものであるか
ら、通常の映像信号の帯域より狭いものであっても良
く、これは圧縮比を制御して適宜設定できることは勿論
である。

【００５３】尚、上述した実施例において、ＶＴＲの再
生時、プリアンブル信号３２３ａの周波数を検出するこ
とにより再生信号が第２の疑似ＮＴＳＣ信号２４ａに係
る信号であるか通常の映像信号に係る信号であるかを検
出していたが、第２の記録系３２中の誤り訂正手段３２
１の出力から記録変調手段３２３の入力に至る経路に第
２の判別信号を付加する判別信号付加手段を設け、この
第２の判別信号を再生時に検出し、その結果を用いて第
４、第５の選択回路３５，３８を切り換えても良いこと
は勿論である。

【００５４】上述したように、本実施例によれば、短時
間に所定の番組を従来の伝送路を用いて伝送できるの
で、放送設備の有効利用を図ることができ、また、特定
のＶＴＲを介さなければ視聴することができない番組の
秘匿性を提供することができる。更に、ＶＴＲ中の第
１，第２のチュ−ナ、従来の磁気ヘッド等を兼用するた
め、機器の構成を簡易にできる。

【００５５】

【発明の効果】上述したように本発明の構成によれば、
第１の検出手段の出力信号に応じて第１，第２の記録信
号を選択して磁気記録媒体に記録するので、映像信号と
帯域圧縮された圧縮映像信号とを選択的に記録する映像
信号磁気記録装置を提供することができると共に、圧縮
映像信号の記録された磁気記録媒体を提供できるので番
組の秘匿性を維持できるという効果がある。

【００５６】また、上述したように本発明の構成によれ
ば、第２の検出手段の出力信号に応じて第１，第２の再
生映像信号を選択出力するので、映像信号又は帯域圧縮
された圧縮映像信号が記録された磁気記録媒体より信号
を選択的に再生する映像信号磁気再生装置を提供するこ
とができると共に、圧縮映像信号の記録された磁気記録
媒体を再生しうるので、番組の秘匿性を解除できるとい
う効果がある。

【００５７】更に、上述したように本発明の構成によれ
ば、圧縮比制御信号に基づいて機構系を連続又は間欠的
に駆動するので、圧縮映像信号に係る再生系において大
容量のメモリを必要とせず、所定の圧縮比で帯域圧縮さ
れた圧縮映像信号を再生する映像信号磁気記録再生装置
を提供することができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】送信側である放送局の一実施例を示すブロック
図である。

【図２】図１を説明するための波形図である。

【図３】本発明に係るＶＴＲの一実施例を説明するため
のブロック図である。

【図４】第２の記録系を説明するためのブロック図であ
る。

【図５】第２の再生系を説明するためのブロック図であ
る。

【図６】機構制御系の主要部を説明するためのブロック
図である。

【図７】磁気ヘッドのヘッド幅が同一の場合の基準速度
と再生トラックパターンとの関係を説明するための概念
図である。

【図８】幅広の磁気ヘッドを用いて記録し幅狭の磁気ヘ
ッドを用いて再生する場合の基準速度と再生トラックパ
ターンとの関係を説明するための概念図である。

【図９】幅狭の磁気ヘッドを用いて記録し幅広の磁気ヘ
ッドを用いて再生する場合の基準速度と再生トラックパ
ターンとの関係を説明するための概念図である。

【図１０】従来の放送形態とＶＴＲを説明するためのブ
ロック図である。

【符号の説明】

１０ 第１の記録系、 １２ 第１の再生系 ３０ 第１の検出回路（第１の検出手段） ３２ 第２の記録系 ３４ 第２の検出回路（第２の検出手段） ３６ 第２の再生系 ３６３ ＩＤ情報検出手段（分離手段） １０ａ 第１の記録信号 １２ａ 第１の再生映像信号 ２４ａ 第２の疑似ＮＴＳＣ信号（圧縮映像信号） ２７ａ 判別信号（第１の判別信号） ３２ａ 第２の記録信号 ３２３ａ プリアンブル信号（第２の判別信号） Ｔ 磁気テープ（磁気記録媒体） ａａ 圧縮比制御信号

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】映像信号と帯域圧縮された圧縮映像信号と
   を選択的に記録する映像信号磁気記録装置であって、 上記圧縮映像信号中の第１の判別信号を検出する第１の
   検出手段と、 上記映像信号を記録信号処理して得た第１の記録信号を
   出力する第１の記録系と、 上記圧縮映像信号を記録信号処理して得た第２の記録信
   号を出力する第２の記録系とを備え、 上記第１の検出手段の出力信号に応じて第１，第２の記
   録信号を選択して磁気記録媒体に記録することを特徴と
   する映像信号磁気記録再生装置。
2. 【請求項２】映像信号又は帯域圧縮された圧縮映像信号
   が記録された磁気記録媒体より信号を選択的に再生する
   映像信号磁気再生装置であって、 所定期間中に上記信号中に介挿された第２の判別信号を
   検出する第２の検出手段と、 上記映像信号を再生処理して得た第１の再生映像信号を
   出力する第１の再生系と、 上記圧縮映像信号を再生処理して得た第２の再生映像信
   号を出力する第２の再生系とを備え、 上記第２の検出手段の出力信号に応じて第１，第２の再
   生映像信号を選択出力することを特徴とする映像信号磁
   気再生装置。
3. 【請求項３】所定の圧縮比で帯域圧縮された圧縮映像信
   号が記録された磁気記録媒体より信号を再生する映像信
   号磁気再生装置であって、 上記圧縮映像信号よりその圧縮比を表す圧縮比制御信号
   を分離する分離手段と、 上記圧縮比制御信号に基づい
   て機構系を連続又は間欠的に駆動することを特徴とする
   映像信号磁気再生装置。