JPH05196091A - 制振性能に優れる積層金属板 - Google Patents

制振性能に優れる積層金属板

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JPH05196091A
JPH05196091A JP4028950A JP2895092A JPH05196091A JP H05196091 A JPH05196091 A JP H05196091A JP 4028950 A JP4028950 A JP 4028950A JP 2895092 A JP2895092 A JP 2895092A JP H05196091 A JPH05196091 A JP H05196091A
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JP
Japan
Prior art keywords
laminated
metallic plate
metal plate
plates
metal
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP4028950A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiyuki Yuzutori
柚鳥善之
Yoshitoshi Onishi
大西俊寿
Akihito Nishijima
西島明史
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Publication of JPH05196091A publication Critical patent/JPH05196091A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 広範囲な金属、かつ、板厚で製造が可能であ
るばかりでなく、制振性、耐熱性にも優れ、広範囲な用
途に適用可能な積層金属板を提供する。 【構成】 金属板の片面又は両面に1層又は2層以上で
金属板を積層した構造において、各層間の隙間が50μ
m以下となる面積率が70%以上となるようにボルト接
合されていることを特徴としている。金属板の片面又は
両面に積層した少なくとも1層の金属板を複数枚に分割
した金属板で構成してもよい。既に構造部材として組み
立て施工が完了している部材にも適用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は積層金属板に係り、更に
詳しくは、構造物や産業機械などの構造部材に使用す
る、2層以上に金属板を積層した構造からなる制振性能
及び耐熱性に優れる積層金属板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、各種の分野において静音性、静粛
性の要求が高まってきており、船舶、重電、自動車、家
電製品などの分野では、制振鋼板の適用が積極的に進め
られている。
【0003】一般に、制振鋼板は、2枚の金属板の間に
粘弾性高分子樹脂を挾んだ積層金属板で振動エネルギー
を樹脂内で熱エネルギーに変換して振動を吸収するもの
である。
【0004】しかし、挾み込まれた高分子樹脂の粘弾性
特性は温度によって変化するため、制振性が温度依存性
を示し、適用できる用途が限定される。更に高分子樹脂
は耐熱性が劣るため、溶接を実施する場合、その部分の
樹脂を除去する必要があるなど、使用上大きな制約があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、高分子樹脂を
挾み込んだ制振金属板の欠点を解消する技術として、制
振合金、拡散接合型積層板、機械接合型積層板などの技
術が知られている。
【0006】このうち、制振合金(Mn−Cu合金、黒鉛
鋳鉄など)は、制振性に温度依存性がなく、一般的に耐
熱性が優れている。しかし、各種部品に加工すると、制
振性が損なわれるため、熱処理による組織調整が必要で
あり、適用できる用途が非常に制約される。
【0007】拡散接合型積層板としては、特開昭63−
140004号、特開昭63−242635号、特開昭
64−44288号、特開平1−258945号等にお
いて、半溶融圧延、粉末による拡散接合、溶射肉盛接合
などが提案されている。しかしながら、これらは、熱間
圧延を必要とするため、金属材料及びその特性に制約を
受ける。
【0008】機械接合型積層板としては、特開昭64−
5830号、特開昭64−5831号、特開昭64−4
9634号、特開平1−178338号などかあり、リ
ベットやかしめで接合し、金属板間の振動による摩擦エ
ネルギーを利用するものであるが、製造プロセスとして
複雑であり、厚板には適用が難しい。
【0009】本発明は、上記従来技術の欠点を解消し
て、広範囲な金属、かつ、板厚で製造が可能であるばか
りでなく、制振性、耐熱性にも優れ、広範囲な用途に適
用可能な積層金属板を提供することを目的とするもので
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述の種
々の問題点を解決するために鋭意研究を重ねた結果、金
属板の片面又は両面に1層又は2層以上で金属板をボル
ト接合により部分接合するに際して、各層間の隙間寸法
とその面積率を規制することにより、初めて高い制振性
が得られると共に各種用途に耐え得る耐熱性が得られる
ことを見い出し、ここに本発明をなしたものである。
【0011】すなわち、本発明は、金属板の片面又は両
面に1層又は2層以上で金属板を積層した構造におい
て、各層間の隙間が50μm以下となる面積率が70%
以上となるようにボルト接合されていることを特徴とす
る制振性能及び耐熱性に優れる積層金属板を要旨とする
ものである。
【0012】以下に本発明を更に詳述する。
【0013】
【作用】
【0014】本発明による積層金属板は、空気層を利用
した積層板や介在物などを介在させた拡散接合型金属板
と比較して、接合間隔が長いため、金属板間の摩擦エネ
ルギー吸収量が大きくなり、高い制振性が得られる。
【0015】このためには、金属板の片面又は両面に、
1層又は2層以上で金属板をボルト接合により部分接合
する。
【0016】しかし、金属板の隙間が50μmを超える
場合、金属板間の摩擦が小さくなり、制振性が低下す
る。このため、金属板の隙間は少なくとも50μm以下
である部分が最小限の面積率にて必要である。その場
合、金属板の隙間が50μm以下となる面積率が70%
未満では、制振性を高める金属板間の摩擦面積が小さく
なり、制振性が低下する。したがって、本発明による積
層金属板においては、各層間の隙間が50μm以下とな
る面積率が70%以上である必要がある。なお、このよ
うな隙間を有する部分(接合部分)は各層間において均一
に或いは等間隔に分布しているのが望ましい。
【0017】ボルト接合する各層の金属板は1枚でもよ
いが、分割して複数の金属板を用いることができ、この
方が高い制振性が得られる。これは、もとの金属板と接
合される金属板の剛性が異なり振動曲率が変化するた
め、金属板間の摩擦によるエネルギー吸収が増加し、高
い制振性が得られるためである。勿論、分割する金属板
は、1層でも2層以上でもよい。
【0018】なお、使用するボルトの種類は問わない。
また、金属板としては、鋼板は勿論のこと、あらゆる金
属板が可能であり、異種の金属板の接合も可能である。
被接合金属板及び積層金属板の各板厚も適宜決め得る。
【0019】また、本発明は、既に構造部材として組み
立て施工が完了している部材に適用して、簡単なボルト
接合にて制振性を向上させることも可能である。
【0020】次に本発明の実施例を示す。
【0021】
【実施例1】金属板として、8mm厚の熱延鋼板を使用
し、ボルト接合により、図1及び図2に示す要領にて部
分接合した積層金属板を製作した。その際、金属板間の
隙間が様々な値となるようにコントロールした。積層金
属板の隙間が50μm以下となる面積率及びハンマー法
で求めた損失係数を
【表1】 に示す。
【0022】同表より、本発明材は優れた制振性が得ら
れていることがわかる。なお、図3は、損失係数と鋼板
間の隙間が50μm以下となる面積率との関係を整理し
て示した図である。これより、隙間が50μm以下とな
る面積率が70%未満となると制振性が著しく低下する
ことがわかる。
【0023】
【実施例2】様々な板厚の鋼板を用いてボルト接合にて
製作した積層金属板の損失係数を
【表2】 に示す。本発明条件を満足するこれらの積層金属板は、
いずれも優れた制振性を有している。
【0024】なお、本発明の積層金属板は、高分子樹脂
等が用いられていないため、耐熱性に優れることは云う
までもない。
【0025】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
制振性に優れると共に、耐熱性にも優れた積層金属板を
提供できる。しかも、広範囲な金属材料及び板厚で製造
可能であり、船舶、重電、自動車、家電製品など広範囲
の用途に適用可能である。更に、既に構造部材として組
み立て施工が完了している部材にも適用できるという大
きな利点を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】積層鋼板をボルト接合により部分接合する要領
を説明する斜視図である。
【図2】図1のA−A´断面の一例を示す図である。
【図3】ボルト接合により部分接合した積層鋼板の制振
性と鋼板間の隙間が50μm以下となる面積率との関係
を示す図である。
【図4】実施例2における試験Aの部分接合要領を説明
する図である。
【図5】実施例2における試験Bの部分接合要領を説明
する図である。
【図6】実施例2における試験Cの部分接合要領を説明
する図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属板の片面又は両面に1層又は2層以
    上で金属板を積層した構造において、各層間の隙間が5
    0μm以下となる面積率が70%以上となるようにボル
    ト接合されていることを特徴とする制振性能及び耐熱性
    に優れる積層金属板。
  2. 【請求項2】 金属板の片面又は両面に積層した少なく
    とも1層の金属板が複数枚に分割した金属板で構成され
    ている請求項1に記載の積層金属板。
JP4028950A 1992-01-20 1992-01-20 制振性能に優れる積層金属板 Withdrawn JPH05196091A (ja)

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JPH05196091A true JPH05196091A (ja) 1993-08-06

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JP4028950A Withdrawn JPH05196091A (ja) 1992-01-20 1992-01-20 制振性能に優れる積層金属板

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020125772A (ja) * 2019-02-01 2020-08-20 昭和電線ケーブルシステム株式会社 制振シートの設置方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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Effective date: 19990408