JPH05208212A - 制振性能に優れる積層金属板の製造方法 - Google Patents

制振性能に優れる積層金属板の製造方法

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JPH05208212A
JPH05208212A JP4030192A JP4030192A JPH05208212A JP H05208212 A JPH05208212 A JP H05208212A JP 4030192 A JP4030192 A JP 4030192A JP 4030192 A JP4030192 A JP 4030192A JP H05208212 A JPH05208212 A JP H05208212A
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JP
Japan
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welding
area ratio
laminated
metallic plate
gap
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Withdrawn
Application number
JP4030192A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Nishikawa
西川廣士
Yoshitoshi Onishi
大西俊寿
Akihito Nishijima
西島明史
Kenichi Watanabe
渡辺憲一
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 広範囲な金属材料且つ板厚で製造が可能であ
るばかりでなく、各種性能、特に制振性、耐熱性に優
れ、広範囲な用途に適用可能な積層金属板を製造する。 【構成】 金属板の片面若しくは両面に、1層若しくは
2層以上にわたり複数の金属板を各層間の接合面積率が
0.2〜20%となるように溶接接合し、その後、圧
延、プレスなど適当な加圧方法にて各金属板間における
隙間が50μm以下となる面積率を70%以上とするこ
とにより、制振性及び耐熱性に優れる積層金属板が得ら
れる。溶接法は制限されず、被覆アーク溶接、シーム抵
抗溶接、レーザー溶接、電子ビーム溶接などが挙げられ
る。金属板が厚板の場合でも、溶接接合後に加圧するこ
とにより、所定の隙間をなす面積率のコトロールが容易
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、積層金属板の製造方法
に係り、更に詳しくは、構造物や産業機械などの構造部
材に使用する、2層以上に金属板を積層した構造からな
る制振性及び耐熱性に優れる積層金属板の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、各種の分野において静音性、静粛
性の要求が高まってきており、船舶、重電、自動車、家
電製品等々の分野では、制振鋼板の適用が積極的に進ら
れている。
【0003】一般に、制振鋼板は、2枚の金属板の間に
粘弾性高分子樹脂を挾んだ積層金属板で、振動エネルギ
ーを樹脂内で熱エネルギーに変換して振動を吸収するも
のである。
【0004】しかし、挾み込まれた高分子樹脂の粘弾性
特性は温度によって変化するため、制振性が温度依存性
を示し、適用できる用途が限定される。更に、高分子樹
脂は耐熱性が劣るため、溶接を実施する場合、その部分
の樹脂を除去する必要があるなど、使用上大きな制約が
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、高分子樹脂を
挾み込んだ制振金属板の欠点を解消する技術として、制
振合金、拡散接合型積層板、機械接合型積層板などの技
術が知られている。
【0006】このうち、制振合金(Mn−Cu合金、黒鉛
鋳鉄など)は、制振性に温度依存性がなく、一般的には
耐熱性に優れている。しかし、各種部品に加工すると、
制振性が損なわれるため、熱処理による組織調整が必要
であり、適用できる用途が非常に制約されるという問題
がある。
【0007】拡散接合型積層板については、特開昭63
−140004号、特開昭63−242635号、特開
昭64−44288号、特開平1−258945号等に
おいて、半溶融圧延、粉末による拡散接合、溶射肉盛接
合などが提案されている。しかしながら、これらは熱間
圧延を必要とするため、金属材料及びその特性に制約を
受けるという問題がある。
【0008】機械接合型積層板については、特開昭64
−5830号、特開昭64−5831号、特開昭64−
49634号、特開平1−178338号などで提案さ
れており、リベットやかしめで接合し、金属板間の振動
による摩擦エネルギーを利用するものであるが、製造プ
ロセスとして複雑であり、厚板には適用が難しいという
問題がある。
【0009】本発明は、上記従来技術の欠点を解消し、
広範囲な金属材料で且つ板厚で製造が可能であるばかり
でなく、各種性能、特に制振性、耐熱性に優れ、広範囲
な用途に適用可能な積層金属板の製造方法を提供するこ
とを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述の種
々の問題点を解決するため鋭意研究を重ねた結果、金属
の片面若しくは両面に1層若しくは2層以上にわたり複
数の金属板を溶接により部分接合するに際して、各層間
の接合面積率を規制し、その後の加圧方法により、各層
間の所定の隙間をなす面積率をコントロールすることに
より、初めて高い制振性が得られると共に各種用途に耐
え得る高い接合強度と耐熱性が得られることを見い出
し、ここに本発明をなしたものである。
【0011】すなわち、本発明は、金属板の片面若しく
は両面に、1層若しくは2層以上にわたり複数の金属板
を各層間の接合面積率が0.2〜20%となるように溶
接接合し、その後、圧延、プレスなど適当な加圧方法に
て各金属板間における隙間が50μm以下となる面積率
を70%以上とすることを特徴とする制振性及び耐熱性
に優れる積層金属板の製造方法を要旨とするものであ
る。
【0012】以下に、本発明を更に詳細に説明する。
【0013】
【作用】
【0014】本発明により得られる積層金属板は、空気
層を利用した積層板や介在物などを介在させた拡散接合
金属板と比較して、接合間隔が長いため、金属板間の摩
擦によるエネルギー吸収量が大きくなり、高い制振性が
得られる。
【0015】しかし、金属板間の隙間が50μmを超え
る場合、金属板間の摩擦が小さくなり、制振性が低下す
る。また、金属板間の隙間が50μm以下となる面積率
が70%未満では、制振性を高める金属板間の摩擦面積
が小さくなり、制振性が低下する。
【0016】また、各層間の接合面積率が0.2%未満
では、充分な接合強度が得られないため、剛性の著しい
低下を生じ、構造部材として不適となる。一方、接合面
積率が20%を超えると、制振性が低下すると共に、溶
接接合に長時間を要するため、生産性が大幅に低下す
る。
【0017】したがって、積層金属板としては、各層間
の隙間は50μm以下で、その面積率が70%以上で、
各層間の接合面積率が0.2〜20%である必要があ
る。
【0018】このような接合面積率、所定の隙間をなす
面積率を備えた積層金属板を製造するには、以下に説明
するように、複数の金属板を溶接接合し、その後、適当
な加圧方法によって加圧する方法によって得られる。
【0019】まず、金属板の片面又は両面に1層又は2
層にわたり金属板を重ね合わせて溶接接合するが、その
際、各層間の接合面積率が0.2〜20%となるように
溶接接合する。かゝる溶接手段としては、特に限定され
ず、例えば、被覆アーク溶接などのアーク溶接や、シー
ム抵抗溶接、スポット抵抗溶接などの抵抗溶接や、レー
ザー溶接、電子ビーム溶接などが挙げられる。狭い接合
面積で安定した高い強度が得られ、しかも金属板の特性
を損なわない溶接方法が好ましい。
【0020】これらの溶接法のうち、電子ビーム溶接
は、真空中で溶接されるため金属板表面の酸化が防止で
き、塗装金属板用に適している。また、溶接に際して鋼
板の予熱を必要とせず、また単位面積当たりの溶接入熱
が低いことから、熱による歪を生じにくいという特徴を
有している。更に、電子ビーム溶接は開先加工を実施せ
ずとも溶接が可能である。溶接を実施する際、最下層の
金属板は部分溶込みでも良い。
【0021】しかし、厚板の場合には溶接時の熱変形及
び熱応力により各層間の隙間のコントロールが難しい場
合が多い。かゝる場合においても、溶接接合後、圧延、
プレス等の適当な加圧方法を適用することにより、各層
間の隙間が50μm以下となる面積率を70%以上とす
ることが容易である。なお、圧延、プレスなどによる加
圧は、各層間の接合面積率を満足し得れば、冷間、温
間、熱間を問わない。
【0022】本発明において、金属板としては、鋼板は
勿論のこと、溶接接合さえ可能であれば、あらゆる材質
の金属板が可能であり、異種の金属板の接合も可能であ
る。
【0023】次に本発明の実施例を示す。
【0024】
【実施例1】金属板として、6mm厚の熱延鋼板を使用
し、被覆アーク溶接により、図1に示す要領にて部分接
合し、次いで冷間プレスを実施して積層鋼板を製作し
た。その際、溶接条件の変更及び冷間プレスにより金属
板間の隙間が様々な値となるようにコントロールした。
また、接合面積率も様々に変化させた。
【0025】積層鋼板の隙間が50μm以下となる接合
面積率及びハンマー法で求めた損失係数を
【表1】 に示す。同表より、本発明材は優れた制振性が得られて
いることがわかる。
【0026】なお、図2は、損失係数と鋼板間の隙間が
50μm以下となる面積率との関係を整理して示した図
である。これより、隙間が50μm以下となる面積率が
70%未満では制振性が著しく低下することがわかる。
また、図3は、損失係数と鋼板の接合面積率との関係を
整理して示した図である。これより、接合面積率が0.
2%よりも小さい場合並びに20%よりも大きい場合に
は制振性が低下することがわかる。
【0027】
【実施例2】金属板として、4.5mm厚の熱延鋼板を使
用し、電子ビーム溶接により、図1に示す要領にて部分
接合し、次いで冷間プレスを実施して積層鋼板を製作し
た。その際、電子ビーム溶接及び冷間プレスにより鋼板
間の隙間が様々な値となるようにコントロールした。ま
た、接合面積率も様々に変化させた。主な溶接条件は、
加速電圧:30kV、ビーム電流:100mA、溶接速
度:150cm/minである。
【0028】積層鋼板の隙間が50μm以下となる接合
面積率及びハンマー法で求めた損失係数を
【表2】 に示す。同表より、本発明材は優れた制振性が得られて
いることがわかる。
【0029】なお、図4は、損失係数と鋼板間の隙間が
50μm以下となる面積率との関係を整理して示した図
である。これより、隙間が50μm以下となる面積率が
70%未満では制振性が著しく低下することがわかる。
また、図5は、損失係数と鋼板の接合面積率との関係を
整理して示した図である。これより、接合面積率が0.
2%よりも小さい場合並びに20%よりも大きい場合に
は制振性が低下することがわかる。
【0030】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
制振性が優れると共に耐熱性も優れ、更には加工性、溶
接性等も優れた積層金属板を提供できる。しかも広範囲
な金属材料及び板厚で製造が可能であり、船舶、重電、
自動車、家電製品など広範囲の用途に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】積層鋼板を溶接により部分接合する要領を示す
説明図である。
【図2】実施例1で得られた積層鋼板の制振性と鋼板間
の隙間が50μm以下となる面積率との関係を示す図で
ある。
【図3】実施例1で得られた積層鋼板の制振性と鋼板間
の接合面積率との関係を示す図である。
【図4】実施例2で得られた積層鋼板の制振性と鋼板間
の隙間が50μm以下となる面積率との関係を示す図で
ある。
【図5】実施例2で得られた積層鋼板の制振性と鋼板間
の接合面積率との関係を示す図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属板の片面若しくは両面に、1層若し
    くは2層以上にわたり複数の金属板を各層間の接合面積
    率が0.2〜20%となるように溶接接合し、その後、
    圧延、プレスなど適当な加圧方法にて各金属板間におけ
    る隙間が50μm以下となる面積率を70%以上とする
    ことを特徴とする制振性及び耐熱性に優れる積層金属板
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 溶接法が被覆アーク溶接、シーム抵抗溶
    接、レーザー溶接又は電子ビーム溶接のいずれかである
    請求項1に記載の方法。
JP4030192A 1992-01-30 1992-01-30 制振性能に優れる積層金属板の製造方法 Withdrawn JPH05208212A (ja)

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JP4030192A JPH05208212A (ja) 1992-01-30 1992-01-30 制振性能に優れる積層金属板の製造方法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101596795A (zh) * 2008-03-27 2009-12-09 迪芬巴赫有限两合公司 用于压机制造板状制品的制造压制板的方法和压制板

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101596795A (zh) * 2008-03-27 2009-12-09 迪芬巴赫有限两合公司 用于压机制造板状制品的制造压制板的方法和压制板

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Effective date: 19990408