JPH0519263U - 糸継ぎ台車 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】糸継ぎに必要な充分な圧力の圧縮空気をスプラ
イサーに供給する。 【構成】スプライサー７を備え、更に、繊維機械の一端
との間に連結されたケーブルベア８内に収容さた圧縮空
気供給ホース及びスプライサー７へ空気を供給するホー
スにそれぞれ連結され、高圧力を維持したエアータンク
８を備え、給糸パッケージの交換や糸切れ時に、糸切れ
のあったユニットまで自走して糸継ぎを行なう。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、自動ワインダー、紡績装置、合糸機等の繊維機械においてその各 ユニットに沿って自走し、給糸パッケージの交換時及び糸切れ時に、当該ユニッ トで糸継ぎを行なう、特に、合糸機に適する糸継ぎ台車に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

合糸機の各ユニットに沿って移動し、２つの糸継装置（圧縮空気流により撚り 継ぐスプライサー）、巻取りパッケージ側の糸を吸引保持して糸継ぎ装置側へ導 くサクションマウス、給糸パッケージ側の糸を吸引保持して糸継ぎ装置側へ導く 中継パイプ等を備えた糸継ぎ台車は、この出願人によって先に出願されている（ 実願平３−４７１８号）。

【０００３】 その糸継ぎ台車における吸引空気、圧縮空気及び電力の供給は、糸継ぎ台車と 合糸機の一端との間に連結されたケーブルベア中に収められたエアーホース又は 電線によって行なわれている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

この糸継ぎ台車のケーブルベアは、合糸機のユニット数に応じた１５〜１６ｍ もの相当な長さを有するものであり、各スプライサーで糸継ぎをすに際に、各ス プライサーに供給される圧縮空気の圧力が下がり、糸継ぎ強度の低下が生じると いう問題がある。合糸機の糸継ぎ台車は、２本の糸別の２つのスプライサーを有 するので、圧縮空気の使用量も多く、他の自動ワインダーや紡績装置等に比べて 圧縮空気圧の低下の影響は特に大きい。

【０００５】 この考案は、糸継ぎ時にスプライサーに供給される圧縮空気として、糸継ぎに 必要な充分な圧力のものを確保することができる糸継ぎ台車を提供することを目 的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、この考案の糸継ぎ台車は、スプライサーを備え、 更に、繊維機械の一端との間に連結されたケーブルベア内に収容さた圧縮空気供 給ホース及びスプライサーへ空気を供給するホースにそれぞれ連結され、高圧力 を維持したエアータンクを備え、給糸パッケージの交換や糸切れ時に、糸切れの あったユニットまで自走して糸継ぎを行なうものである。

【０００７】

【作 用】

上記のように構成された糸継ぎ台車においては、糸継ぎが必要になると、その ユニットへ自走し、そこで上糸と下糸がスプライサーに案内されて糸継ぎがなさ れる。そのときスプライサーには、圧力の高められた圧縮空気がエアータンクか ら供給される。

【０００８】

【実施例】

図１及び図２を参照し、合糸機用の糸継ぎ台車を例にとって説明する。

【０００９】 糸継ぎ台車２は、合糸機１の各ユニットに沿って敷設された上下の各レールＬ ₁ 、Ｌ₂ 上を車輪３、４によって移動し、糸継ぎをするものであり、サクション マウス５、中継パイプ６及び合糸される２本の糸それぞれに対応する２つのスプ ライサー７等を備えている。また、この糸継ぎ台車２と合糸機１の一方の端部と の間には、ケーブルベア８が接続されている。更に、糸継ぎ台車２は、エアータ ンク９を搭載している。この外に、糸継ぎ台車２は、上糸用糸分け装置及び下糸 用糸分け装置等を備えているが、詳細は前述の出願（実願平３−４７１８号）に 譲り、ここでは省略する。

【００１０】 サクションマウス５は、中空軸５ａに１点鎖線に示すごとく回動可能に支持さ れており、パッケージの交換時や糸切れ時に、糸切れが検知され、糸継ぎ台車２ がそのユニットまで自走すると、そのユニットで巻取りパッケージＰ側の糸を吸 引保持して下方に回動し、スプライサー７側に案内する。

【００１１】 中継パイプ６は、２つの吸引開口部を有しており、各給糸パッケージとスプラ イサー７との間で、中空軸６ａに１点鎖線に示すごとく上下に回動可能に支持さ れており、パッケージの交換時や糸切れ時には、その吸引開口部を下方の給糸パ ッケージ側に回動し、各下糸を保持したまま上方に回動して各下糸をスプライサ ー７側に案内する。

【００１２】 こうして給糸パッケージ側の下糸がスプライサー７へ導入されると、前記した ように、前もってサクションマウス５によってスプライサー７へ導入されている 巻取りパッケージＰ側の糸と合わせ、糸継ぎがなされる。図２に実線で示したサ クションマウス５、中継パイプ６の位置は、それぞれ上糸、下糸をスプライサー ７へ導入し終えたときのものである。なお、左右のスプライサー７は、上下に若 干ずらして設置され、各糸継ぎ目が前後にずれるようにされている。また、Ｙは 通常の糸経路である。

【００１３】 ケーブルベア８は、容易に屈曲することのできるキャタピラ状の中空パイプで あり、その内部空間には、サクションマウス５や中継パイプ６に吸引空気を送る ための吸引空気供給ホース１０、各スプライサー７へ圧縮空気を送るための圧縮 空気供給ホース１１及び電力を供給するための電線１２が収容されている。

【００１４】 エアータンク９は、入口及び出口にそれぞれ圧縮空気供給ホース１１、各スプ ライサー７に連絡する図示しないホースが連結されており、少なくとも１回の糸 継ぎ時に各スプライサー７が作動するに充分な圧縮空気（２０ノルマルリットル 以上）を供給することのできる容量を有している。また、このエアータンク９内 は、例えば６気圧に維持されている。

【００１５】 このように、ケーブルベア８内の圧縮空気供給ホース１１から供給される圧縮 空気を一旦エアータンク９に貯留して圧力を高め、そこから糸継ぎ時に各スプラ イサー７に供給するようにすると、その空気圧は糸継ぎ操作をするのに充分なも のとなる。

【００１６】

【考案の効果】

この考案は、以上説明したように構成されているので、以下に記載するような 効果を奏する。

【００１７】 即ち、スプライサーに供給される圧縮空気の圧力低下を防ぐことができ、糸継 ぎに必要な充分な圧縮空気圧を確保することができる。従って、強力の大きい継 ぎ目の糸を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の糸継ぎ台車の斜視図である。

【図２】この考案の糸継ぎ台車及びその台車が走行する
合糸機の一部を破断した側面図である。

【符号の説明】

１ 繊維機械（合糸機） ２ 糸継ぎ台車 ５ サクションマウス ６ 中継パイプ ７ スプライサー ８ ケーブルベア ９ エアータンク １１ 圧縮空気供給ホース Ｐ パッケージ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】スプライサーを備え、更に、繊維機械の一
   端との間に連結されたケーブルベア内に収容さた圧縮空
   気供給ホース及びスプライサーへ空気を供給するホース
   にそれぞれ連結され、高圧力を維持したエアータンクを
   備え、給糸パッケージの交換や糸切れ時に、糸切れのあ
   ったユニットまで自走して糸継ぎを行なう糸継ぎ台車。