JPH05189815A - 光記録媒体用基板製造用ローラーの製造方法 - Google Patents

光記録媒体用基板製造用ローラーの製造方法

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JPH05189815A
JPH05189815A JP4021690A JP2169092A JPH05189815A JP H05189815 A JPH05189815 A JP H05189815A JP 4021690 A JP4021690 A JP 4021690A JP 2169092 A JP2169092 A JP 2169092A JP H05189815 A JPH05189815 A JP H05189815A
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resin
master
roller
resin liquid
base sheet
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JP4021690A
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English (en)
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Hitoshi Yoshino
斉 芳野
Hisanori Hayashi
久範 林
Hirofumi Kamitakahara
弘文 上高原
Osamu Shikame
修 鹿目
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Original Assignee
Canon Inc
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  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 パターン精度及び平面性が良い光記録媒体用
基板を製造することができるローラーを安価に提供す
る。 【構成】 光ビームの照射によって、光学特性を変化さ
せて情報の記録・再生を行なう光記録媒体の製造で、ロ
ーラー状の型を用いて成型を行なってプリフォーマット
付き透明基板を連続的に形成するローラーの製造方法に
おいて、記録すべき情報に対応した凹凸パターンが形成
された原盤の凹凸パターンを、一つまたは複数個、樹脂
シート表面に転写して樹脂スタンパーを形成する工程、
該樹脂スタンパーをロール基材表面に凹凸パターンを外
側にして固定する工程を有する光記録媒体用基板製造用
ローラーの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光記録媒体用基板製造用
ローラーの製造方法に関し、詳しくは光学的に情報の記
録・再生を行なう光記録媒体の透明基板の製造用ローラ
ーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、各種情報の記録には、磁気テー
プ、磁気ディスク等の磁気材料、各種半導体メモリー等
が主として用いられてきた。この様な磁気メモリー、半
導体メモリーは情報の書き込みおよび読みだしが容易に
行なえるという利点はあるが、反面、情報の内容を容易
に改ざんされたり、また高密度記録ができないという問
題点があった。かかる問題点を解決するために、各種多
様の情報を効率良く取り扱う手段として、光記録媒体に
よる光学的情報記録方法が提案され、そのための光学的
情報記録担体、記録再生方法、記録再生装置が提案され
ている。
【0003】かかる情報記録担体としての光記録媒体
は、一般にレーザー光を用いて情報記録担体上の光記録
層の一部を揮散させるか、反射率の変化を生じさせる
か、あるいは変形を生じさせて、光学的な反射率や透過
率の差によって情報を記録し、あるいは再生を行なって
いる。この場合、光記録層は情報を書き込み後、現像処
理などの必要がなく、「書いた後に直読する」ことので
きる、いわゆるDRAW(ダイレクト リード アフタ
ー ライト)媒体であり、高密度記録が可能であり、ま
た追加書き込みも可能であることから、情報の記録・保
存媒体として有効である。
【0004】図9(a),(b)は、従来の光記録媒体
(光ディスク、光カード)の模式的断面図であり、図9
(a)はディスク状の光記録媒体、図9(b)はカード
状の光記録媒体を示す。同図9において、31は透明基
板、32はトラック溝部、33は光記録層、34はスペ
ーサー、35は接着剤層、36は保護基板である。図9
において、情報の記録・再生は透明基板31およびトラ
ック溝部32を通して光学的に書き込みと読みだしを行
なう。この際、トラック溝部の微細な凹凸を利用してレ
ーザー光の位相差によりトラッキングを行なえる様にし
てある。
【0005】従来のビデオディスク、オーディオディス
クなどでは、熱可塑性樹脂であるポリ塩化ビニル樹脂
(PVC)やポリカーボネート樹脂(PC)を、情報が
記録されている成型ロールで加熱押圧して情報またはプ
リフォーマットパターンを転写して基板を連続成型して
いる(特開昭56−86721号公報)。あるいは、そ
の他の方法としては、射出成型法を用いて枚葉で成型す
る方法も用いられている。
【0006】連続成型するときの成型ロールの製造方法
としては、ロールにパターンを直接形成する方法と、枚
葉のパターンを形成したスタンパー(コマ)を作製し
て、接着剤などを用いてロールに接着などの方法で固定
する方法(特公昭50−11518号公報)、および磁
力や吸着、機械的な方法で枚葉のスタンパーをロールに
固定する方法(実公昭53−15825号公報、実開昭
50−9568号公報、実開昭57−164839号公
報)が用いられている。その他、樹脂型を用いた紫外線
硬化樹脂によるCDおよびCD−ROMの製造法が提案
されている。(WO88/03311号) しかしながら、上記した様な従来のビデオディスク、オ
ーディオディスクの方法と異なって、光ディスク、光カ
ード・光テープなどの光記録媒体では、オーディオディ
スクなどよりもパターンの精度が微細であるために、レ
ーザー描画装置などのフォトリソ関係の装置を用いるこ
とが必要となる。
【0007】ロールにパターンを直接形成する方法で
は、ロールの表面精度は精度良く加工することはできる
が、円筒状のロール表面に精度良くパターンを描画また
は転写するのは困難であるという問題点が生じている。
その他に、一般に、金属材料からなるロールに直接パタ
ーンが形成されているために、金属ロール表面が汚れた
り、傷が付いたりしたときに、ロールごと交換しなけれ
ばならないという問題点があり、ロール一本の製造費用
が高いという問題点もある。
【0008】枚葉のスタンパーを作製して、ロールに接
着などの方法で固定する方法では、一枚ごとにスタンパ
ーを作ることができるため、平面のスタンパーをフォト
リソを用いて作製することができて、パターン精度を良
く作製することは可能である。得られた枚葉のスタンパ
ーは接着剤または機械的な固定方法を用いてロール表面
に固定しているが、一般にこれらのスタンパーは金属材
料から形成されているために、スタンパーをロールに沿
わせて曲げ加工をしてから接着などを行なわなければな
らず、ロールの曲面にきっちりと沿うように加工するの
が困難であり、きっちりとロールの曲面に合わせてない
とロールの表面精度が悪くなるという問題点がある。そ
の他に、枚葉のスタンパーはフォトリソを用いて製造し
ているために、工程数が多く、生産性が良くないという
問題点があり、そのため製造費用も高くなるという問題
点もある。
【0009】いずれの方法でも、成型するロールスタン
パーの表面精度が悪いか不均一であると、押し出した樹
脂が、成型時に十分加圧された状態にならないために、
微細なパターンが精度良く転写されなかったり、ディス
クの面内でも基板の厚さが不均一になったりするという
問題点が生じている。また、成型時の圧力のムラは、例
えば樹脂にポリカーボネートなどを用いた場合には、複
屈折のムラになって現れてきて品質が低下してしまう。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題を
解決する目的でなされたものであり、パターン精度およ
び平面性が良い光記録媒体用基板を製造することができ
るローラーを安価に提供することを目的とするものであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、光
ビームの照射によって、光学特性を変化させて情報の記
録・再生を行なう光記録媒体の製造で、ローラー状の型
を用いて成型を行なってプリフォーマット付き透明基板
を連続的に形成するローラーの製造方法において、記録
すべき情報に対応した凹凸パターンが形成された原盤の
凹凸パターンを、一つまたは複数個、樹脂シート表面に
転写して樹脂スタンパーを形成する工程、該樹脂スタン
パーをロール基材表面に凹凸パターンを外側にして固定
する工程を有することを特徴とする光記録媒体用基板製
造用ローラーの製造方法である。さらに、本発明のロー
ラーの製造方法の第1の特徴は、記録すべき情報に対応
した凹凸パターンが形成された原盤の上に紫外線または
電子線などの放射線で硬化する樹脂液を塗布する工程、
必要に応じて前記樹脂液の厚さが均一になるように加熱
してレベリングする工程、前記塗布した樹脂液に気泡が
入らないように、樹脂からなるベースシートを合わせ
て、その間に樹脂液を充填させる工程、必要に応じて前
記樹脂液の厚さが均一になるように加圧する工程、前記
塗布した樹脂液に紫外線または電子線などの放射線を照
射して樹脂液を硬化させて原盤の凹凸パターンを樹脂液
に転写させる工程、前記硬化した樹脂液を原盤から剥離
する工程、前記原盤から剥離した樹脂液をベースシート
と共にローラーに固定する工程を行なうようにした点に
ある。
【0012】本発明のローラーの製造方法の第2の特徴
は、記録すべき情報に対応した凹凸パターンが形成され
た原盤の上に、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂からな
るベースシートを密着させる工程、前記ベースシートを
原盤と密着しながら加熱・加圧して原盤の凹凸パターン
をベースシートに転写させる工程、前記ベースシートを
原盤から剥離する工程、前記原盤から剥離したベースシ
ートをローラーに固定する工程を行なうようにした点に
ある。
【0013】また、前記ベースシートに、必要に応じて
成型性のよい樹脂層を設ける工程、前記成型用樹脂層を
設けたベースシートを原盤に密着させる工程、前記ベー
スシートを原盤と密着させたまま加熱・加圧して原盤の
凹凸パターンをベースシートに転写させる工程、前記ベ
ースシートを原盤から剥離する工程、前記原盤から剥離
したベースシートをローラーに固定する工程を行なうよ
うにした点にある。
【0014】本発明のローラーの製造方法の第3の特徴
は、記録すべき情報に対応した凹凸パターンが形成され
た原盤の上に紫外線または電子線などの放射線で硬化
し、かつ熱成型性を有する樹脂液を塗布して樹脂液の層
を形成する工程、必要に応じて前記樹脂液層の厚さが均
一になるように加熱レベリングする工程、前記塗布した
樹脂液層に気泡が入らないように、樹脂からなるベース
シートを合わせる工程、必要に応じて前記樹脂液層の厚
さが均一になるように加圧する工程、前記樹脂液を塗布
したベースシートを原盤と密着しながら加熱・加圧して
原盤の凹凸パターンをベースシート上の樹脂液層に転写
させる工程、前記ベースシート上の樹脂液層に紫外線ま
たは電子線などの放射線を照射して硬化させて原盤の凹
凸パターンを樹脂液に転写させる工程、前記硬化したベ
ースシート上の樹脂液層を原盤から剥離する工程、前記
原盤から剥離したベースシート上の樹脂液層をローラー
に固定する工程を行なうようにした点にある。
【0015】本発明のローラーの製造方法の第4の特徴
は、記録すべき情報に対応した凹凸パターンが形成され
た原盤の上に熱、圧力などで反応して重合して硬化する
樹脂液を塗布する工程、前記塗布した樹脂液に気泡が入
らないように、一定の大きさの隙間を開けて裏材料を合
わせて、その間に樹脂液を充填させる工程、必要に応じ
て前記樹脂液の厚さが均一になるように加熱または/お
よび加圧して樹脂液を硬化させて原盤の凹凸パターンを
樹脂液に転写させる工程、前記硬化した樹脂液を原盤か
ら剥離する工程、前記原盤から剥離した樹脂液をベース
シートと共にローラーに固定する工程を行なうようにし
た点にある。
【0016】本発明のローラーの製造方法の第5の特徴
は、記録すべき情報に対応した凹凸パターンが形成され
た可撓性原盤または/およびローラーの上に紫外線また
は電子線などの放射線または加熱、加圧で硬化性を有す
る樹脂液を塗布する工程、必要に応じて前記樹脂液の厚
さが均一になるようにレベリングする工程、前記塗布し
た樹脂液に気泡が入らないように、前記可撓性原盤とロ
ーラーを合わせて樹脂をその間に充填させる工程、必要
に応じて前記樹脂液の厚さが均一になるように加圧する
工程、前記樹脂液を充填した原盤とローラー密着させ
て、原盤の凹凸パターンをベースシートに転写させる工
程、前記原盤とローラーの間に充填した樹脂液に紫外線
または電子線などの放射線または熱、圧力を加えて硬化
させて原盤の凹凸パターンを樹脂液に転写させて樹脂液
をローラー表面に固定する工程、前記硬化した樹脂液か
ら原盤を剥離させる工程を行なうようにした点にある。
【0017】以下、本発明を詳細に説明する。本発明
は、レーザービームなどの光ビームの照射によって、反
射率、透過率などの光学特性を変化させて、情報の記録
・再生を行なう光記録媒体で、ローラー状の型を用いて
成型を行なってプリフォーマット付き透明基板を連続的
に形成する光記録媒体の製造方法において、外周表面
に、記録すべき情報に対応した凹凸パターンが、一つま
たは複数個形成された樹脂スタンパー(樹脂材料層)を
有する光記録媒体用基板製造用ローラーの製造方法であ
る。本発明のローラーを用いることによって、図7、図
8に示される、押し出し成型方法および紫外線または電
子線硬化樹脂方法において良好な光記録媒体用基板を安
価に得ることができる。
【0018】以下、本発明を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の方法により製造された光記録媒体用基板
製造用ローラーの実施態様を示す断面模式図である。同
図1に示すように、成型用ローラー1の外周表面に、樹
脂スタンパー2が形成されていて、その樹脂スタンパー
2には凹凸パターン3が形成されている。
【0019】図2〜図5は本発明の光記録媒体用基板製
造用ローラーに用いる樹脂スタンパーの製造方法を示す
説明図である。本発明では樹脂スタンパー2の製造方法
は図2〜図5の4種類を示している。いづれの方法を用
いるにしても、本発明の樹脂スタンパー2は可撓性の材
料から成るベースシート5の上にパターンが一つまたは
複数個形成されている。
【0020】本発明の樹脂スタンパー2の第1の製造方
法は、図2に示す様に、以下の一連の工程を経て樹脂ス
タンパーを製造する。記録すべき情報に対応した凹凸パ
ターンが形成された原盤4の上に、紫外線または電子線
などの放射線で硬化する樹脂液6を塗布する。必要に応
じて、前記樹脂液の厚さが均一になるように加熱レベリ
ングする。塗布した樹脂液に気泡が入らないように、樹
脂からなるベースシート5を合わせて、その間に樹脂液
を充填させる。必要に応じて、前記樹脂液の厚さが均一
になるように加圧する。塗布した樹脂液に紫外線または
電子線などの放射線を必要なだけ照射して樹脂液を硬化
させて原盤の凹凸パターンを樹脂液に転写させる。硬化
した樹脂液を原盤から剥離させる工程、前記原盤から剥
離した樹脂液をベースシートと共にローラーに固定す
る。このようにして硬化した樹脂は三次元架橋硬化をな
すため、耐熱性、耐溶剤性の高いものとなる。
【0021】本発明における、原盤4は、一般にCD
(コンパクトディスク)などに用いられている製法で作
成することができる。具体的には、ガラス原盤にレジス
トを塗布して、パターンを露光、現像してから、ニッケ
ルをスパッターで成膜して、電鋳して所定の厚さまでニ
ッケルを析出させる。こうして得られた第二原盤をファ
ーザーとして、第三原盤(マザー)および孫スタンパー
を作成しても良い。
【0022】その他の方法としては、剛性を持った基板
にフォトリソなどの方法でパターンを形成して、そのパ
ターンをレジストにして該剛性を持った基板を湿式また
は乾式エッチングで必要な深さまでパターンの溝を形成
する方法を用いることもできる。
【0023】原盤4の厚さは、本発明の第1の製造方法
では、原盤4とベースシート5の間に紫外線または電子
線硬化樹脂を充填して、ベースシート5にパターンを加
工するのに用いるため、紫外線または電子線樹脂の塗
布、レベリング、転写、硬化、剥離などの加工方法に必
要な機械的強度、耐久性が得られる厚さにする。原盤の
厚さとしては10μm〜20mmが好ましく、特に0.
1〜1mmが好ましい。必要に応じて原盤4の表面に窒
化チタンなどの硬化膜、シリコンなどの保護層を形成す
ることもできる。また必要に応じて、原盤4の裏面に保
護層を裏打ちすることも可能である。
【0024】ベースシート5は、可撓性があって、樹脂
の成型において十分な耐熱性および耐紫外線性と機械的
強度と可撓性を持つ樹脂材料であれば、いづれの材料で
も用いることができる。例えば、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリスチレ
ン、ポリビニルブチラール、ポリイミドポリメチルメタ
クリル酸メチル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリ
スチレン、ポリオレフィン、エポキシ樹脂などの重合体
または共重合体フィルムが適している。それに、ニッケ
ル、クロムなどの金属または金属化合物、金属の合金
類、ガラス、セラミクスなどを混合、混入して用いるこ
とができる。また、ベースシートのパターン面の反対側
に保護層を形成したり、または裏打ち材を貼り合わせる
ことも可能である。
【0025】本発明に用いる紫外線硬化樹脂あるいは電
子線硬化樹脂としては、分子中に不飽和結合を有するプ
レポリマー、オリゴマー、モノマーを用いることができ
る。たとえば、不飽和ポリエステル類、エポキシアクリ
レート、ウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリレ
ートなどのアクリレート類、エポキシメタクリレート、
ウレタンメタクリレート、ポリエーテルメタクリレー
ト、ポリエステルメタクリレートなどのメタクリレート
類を一種または二種以上と、分子中に不飽和結合を有す
るモノマーまたは官能性化合物とを混合したもの、ある
いは必要に応じてこれに感剤などが添加されたものが使
用できる。
【0026】これらの樹脂液の塗布方法は公知の方法を
用いることができる。たとえば、ロールコート、ナイフ
コート、バーコート、グラビアコート、スクリーン印刷
などを用いることができる。ベースシート5と樹脂スタ
ンパー2の密着性を高めるために、アンカー材からなる
プライマー層を設けても良い。原盤4とベースシート5
を密着させるために、硬化前には両者の間に0.1kg
/cm2 以上、好ましくは、1kg/cm2 の圧力をか
けるのが良い。また、必要に応じて硬化した樹脂スタン
パー2の上に金属層を設けても良い。用いる金属として
はアルミニウム、金、銀、クロム、ニッケルなどがあ
る。金属層の製造方法は蒸着、スパッター、イオンプレ
ーティング、メッキなどの方法を用いることができる。
【0027】その他に、樹脂スタンパー2をローラー1
に固定する大きさよりも大きく作成して、外側を打ち抜
き、バイト加工などの方法で切断することも可能であ
る。製造方法1で示される方法を、一枚のベースシート
5に複数回行なって多数個の凹凸パターン3を作製も良
い。
【0028】ローラー1は、硬度が高く、熱伝導率の良
いものであれば、どのような材料でも用いることができ
るが、例えば、鉄、クロム鋼などの金属、金属合金、金
属化合物、ガラス、セラミクスなどを用いることができ
る。ローラー表面の加工処理としては、脱錆、脱脂、水
分を除去して研磨する。表面精度は成型する光記録媒体
の面精度と、ほぼ同じかまたはそれよりも良い面精度が
必要である。好ましい面精度は1S以下で、より好まし
い面精度は0.1S以下である。また必要に応じて表面
に窒化チタンなどの硬化膜、シリコンなどの保護層を形
成することもできるし、クロムメッキなどのメッキを施
すことも可能である。
【0029】樹脂スタンパー2をローラー1に固定する
方法は、樹脂を成型するのに必要な面精度が得られて、
固定時または成型中に位置ずれが生じない方法であれ
ば、いづれの方法でも用いることができる。例えば、ネ
ジ止めなどの機械的な固定、接着剤や粘着剤を用いての
接着、はめ込み・か締めなどの方法を用いることができ
る。また、必要に応じて樹脂スタンパー2とローラー1
の間に金属などのシートなどを挟んでも良い。また、位
置合わせ用の切り欠きまたは凹凸部をローラーなどに設
けることもできる。
【0030】樹脂スタンパー2に継ぎ目ができる場合
は、その継ぎ目では両方の樹脂スタンパー2の端をきっ
ちり合わせて、段差ができるのを避けることが必要であ
る。接着剤を用いたときには、接着剤の硬化収縮による
樹脂スタンパー2の継ぎ目の隙間及び接着剤のはみだし
がないようにする必要がある。
【0031】本発明の樹脂スタンパーの第2の製造方法
は、図3に示す様に、以下の一連の工程を経て樹脂スタ
ンパー2を製造する方法である。記録すべき情報に対応
した凹凸パターンが形成された原盤4の上に、熱可塑性
樹脂または熱硬化性樹脂からなるベースシート5を密着
させる。ベースシート5を原盤4と密着しながら加熱・
加圧して原盤の凹凸パターンをベースシートに転写させ
る。ベースシート5が冷却した後に、ベースシートを原
盤4から剥離させる。原盤から剥離したベースシートを
ローラーに固定する。
【0032】原盤4は、第1の製造方法と同様に一般に
CD(コンパクトディスク)などに用いられている製法
で作製することができる。原盤4の材料及び厚さは、本
発明の第2の製造方法では、原盤4と加圧型8の間にベ
ースシート5を挟んで加熱、加圧してベースシート5に
パターンを加工するため、成型の加熱、加圧、剥離など
の加工方法に必要な機械的強度、耐久性が得られる材
料、厚さにする。用いる材料としては、第1の製造方法
と同じように、金属および金属化合物、セラミクス、ガ
ラスなどが好ましい、厚さの範囲としては10μm〜2
0mmが好ましく、特に0.1〜10mmが好ましい。
必要に応じて原盤4または加圧型8の表面に窒化チタン
などの硬化膜、シリコンなどの保護層を形成することも
できる。また、必要に応じて原盤4または加圧型8の裏
面に保護層を裏打ちすることも可能である。
【0033】ベースシート5は、可撓性があって、加
熱、加圧で凹凸パターンを形成できる材料で、樹脂の成
型において十分な耐熱性および耐紫外線性と機械的強度
を持つ材料であれば、いづれの材料でも用いることがで
きる。例えば、第1の製造方法と同じような材料を、用
いることができる。ポリエチレンテレフタレート、ポリ
イミドポリメチルメタクリル酸メチル、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリオレフィン、エ
ポキシ樹脂などの重合体または共重合体フィルムが適し
ている。第1の製造方法と同じように、混合物を加えて
も保護層または裏打ち層を加えても良い。
【0034】本発明でのベースシート5の成型は用いる
材料にもよるが、加える温度はTg点以上であれば良い
が、好ましくは80℃以上、より好ましくは100℃以
上が好ましい。加える圧力は0.1kg/cm2 以上が
良く、好ましくは1.0kg/cm2 以上が良い。
【0035】また、第1の方法と同じように、必要に応
じて硬化した樹脂スタンパー2の上に金属層を設けても
良い。その他に、樹脂スタンパー2をローラー1に固定
する大きさよりも大きく作成して外周部を切断すること
も可能である。製造方法1で示される方法と同じよう
に、一枚のベースシート5に複数回行なって多数個の凹
凸パターン3を作製も良い。ローラー1は、第1の製造
方法と同じようなものを用いることができる。樹脂スタ
ンパー2をローラー1に固定する方法は、第1の製造方
法と同じようなものを用いることができる。
【0036】本発明の樹脂スタンパーの第3の製造方法
は、図4に示す様に、以下の一連の工程を経て樹脂スタ
ンパー2を製造する方法である。記録すべき情報に対応
した凹凸パターンが形成された原盤4の上に紫外線また
は電子線などの放射線で硬化し、かつ熱成型性を有する
樹脂液6aを塗布して樹脂液層を形成する。必要に応じ
て、前記樹脂液の厚さが均一になるように加熱レベリン
グする。
【0037】塗布した樹脂液層に気泡が入らないよう
に、樹脂からなるベースシート5を合わせる。必要に応
じて、樹脂液層の厚さが均一になるように加圧する。樹
脂液を塗布したベースシートを原盤と密着しながら加熱
・加圧して原盤の凹凸パターンをベースシート上の樹脂
液層に転写させる(図4(a)参照)。ベースシート上
塗布した樹脂液層に紫外線または電子線などの放射線を
必要なだけ照射して硬化させて原盤の凹凸パターンを樹
脂液層に転写させる(図4(b)参照)。硬化したベー
スシート上の樹脂液層6bを原盤から剥離させる工程、
前記原盤から剥離したベースシート上の樹脂液層をロー
ラーに固定する。
【0038】原盤4は、第1の製造方法と同様に一般に
CD(コンパクトディスク)などに用いられている製法
で作成することができる。原盤4の材料、厚さは、本発
明の第3の製造方法では、ベースシート5を原盤4と加
圧型8の間に挟んで加熱、加圧してベースシートに5パ
ターンを加工するため、成型の加熱、加圧、剥離など
の、用いる加工方法に必要な機械的強度、耐久性が得ら
れる材料、厚さにする。用いる材料としては、第1の製
造方法と同じように金属および金属化合物、セラミク
ス、ガラスなどが好ましい、厚さの範囲としては10μ
m〜20mmが好ましく、特に0.1〜10mmが好ま
しい。必要に応じて原盤4または加圧型8の表面に窒化
チタンなどの硬化膜、シリコンなどの保護層を形成する
こともできる。また必要に応じて原盤4または加圧型8
の裏面に保護層を裏打ちすることも可能である。
【0039】ベースシート5は、可撓性があって、加
熱、加圧で凹凸パターンを形成できる材料で、樹脂の成
型において十分な耐熱性および耐紫外線性と機械的強度
を持つ材料であれば、いづれの材料でも用いることがで
きる。例えば、第1の製造方法と同じような材料を用い
ることができる。ポリエチレンテレフタレート、ポリイ
ミドポリメチルメタクリル酸メチル、ポリ塩化ビニル、
ポリエチレン、ポリスチレン、ポリオレフィン、エポキ
シ樹脂などの重合体または共重合体フィルムが適してい
る。第1の製造方法と同じように、混合物を加えても保
護層または裏打ち層を加えても良い。
【0040】本発明でのベースシート5上の樹脂液層
は、熱成型性を持つと同時に紫外線または電子線によっ
て硬化する樹脂である。常温では固体でベースシート5
の上に塗布するとベースシート5は一枚のシートとして
巻き取りをすることも可能である。このような材料とし
ては次のようなラジカル重合性不飽和基を有する熱成型
型物質がある。
【0041】(1)ガラス転移温度が0〜250℃のポ
リマー中に、ラジカル重合性不飽和基を有するもの。よ
り具体的には、ポリマーとしては以下の化合物〜を
重合もしくは共重合させたものに対し、後述する方法
(a)〜(d)によりラジカル重合性不飽和基を導入し
たもの。
【0042】 水酸基を有する単量体:N−メチルア
クリルアミド、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2
−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリ
レート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒド
ロキシブチルメタクリレート、2−ヒドロキシン、3−
フェノキシブチルアクリレート、3−フェノキシブチル
メタクリレートなど。
【0043】 カルボキシル基を有する単量体:アク
リル酸、メタクリル酸、アクロイルオキシエチルモノサ
クシネートなど。 エポキシ基を有する単量体:グリシジルメタクリレ
ートなど。 アジリジニル基を有する単量体:2−アジリジニル
エチルメタクリレート、2−アジリジニルオウロピオン
酸アリルなど。
【0044】 アミノ基を有する単量体:アクリルア
ミド、メタクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミ
ド、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルア
ミノエチルメタクリレートなど。 スルフォン基を有する単量体:2−アクリルアミド
−2−メチルプロパンスルフォン酸など。 イソシアネート基を有する単量体:2,4−トルエ
ンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチルアクリレー
トの1モル対1モル付加物などのジイソシアネートと活
性水素を有するラジカル重合性単量体の付加物など。
【0045】 さらに、上記共重合体のガラス転移点
を調整したり、硬化膜の物性を調整したりするために、
上記化合物と、この化合物と共重合可能な以下のような
単量体と共重合させることもできる。このような共重合
可能な単量体としては、たとえばメチルメタクリレー
ト、メチルアクリレート、エチルアクリレート、エチル
メタクリレート、プロピルアクリレート、ブチルメタク
リレート、ブチルアクリレート、イソブチルメタクリレ
ート、イソブチルアクリレート、t-ブチルメタクリレー
ト、t-ブチルアクリレート、イソアミルメタクリレー
ト、イソアミルアクリレート、シクロヘキシルアクリレ
ート、シクロヘキシルメタクリレート、N−メチロール
メラミンアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレ
ート、2−エチルヘキシルアクリレートなどが挙げられ
る。
【0046】次に、上述のようにして得られた重合体を
以下に述べる方法(a)〜(d)により反応させ、ラジ
カル重合性不飽和基を導入することによって、本発明に
係わる材料を得ることができる。
【0047】(a)水酸基を有する単量体の重合体、ま
たは共重合体の場合には、アクリル酸、メタクリル酸な
どのカルボキシル基を有する単量体を縮合反応させる。 (b)カルポキシル基、スルフォン基を有する単量体の
重合体、または共重合体の場合には、前述の水酸基を有
する単量体を縮合反応させる。 (c)エポキシ基、イソシアネート基、あるいはアジリ
ジニル基を有する単量体の重合体または共重合体の場合
には、前述の水酸基を有する単量体もしくはカルボキシ
ル基を有する単量体を付加反応させる。 (d)水酸基あるいはカルボキシル基を有する単量体の
重合体または共重合体の場合にはエポキシ基を有する単
量体あるいはアジリジニル基を有する単量体、あるいは
ジイソシアネート化合物と水酸基含有アクリル酸エステ
ル単量体の1モル対1モルの付加物を付加反応させる。
上記の反応を行なうには微量のハイドロキノンなどの重
合禁止剤を加え、乾燥空気を送りながら行なうことが好
ましい。
【0048】(2)熱成型性を有する樹脂として、本発
明に使用可能な別な材料は、融点が0〜250℃で、ラ
ジカル重合性不飽和基を有する化合物である。具体的に
は、ステアリルアクリレート、ステアリルメタクリレー
ト、トリアクリルイソシアヌレート、シクロヘキサンジ
オールジアクリレート、シクロヘキサンジオールジメタ
クリレート、スピログリコールジメタクリレート、スピ
ログリコールジアクリレートなどが挙げられる。このよ
うなラジカル重合性不飽和単量体は、電離放射線照射の
際、架橋密度を向上させ耐熱性を向上させるものであっ
て、前述の単量体の他にエチレングリコールジアクリレ
ート、エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチ
レングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコー
ルジメタクリレート、ヘキサンジオールジアクリレー
ト、ヘキサンジオールジメタクリレート、トリメチロー
ルプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパン
トリメタクリレート、トリメチロールプロパンジアクリ
レート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、ペ
ンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリス
リトールテトラメタクリレート、ペンタエリスリトール
トリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリ
レート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、
ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、エチレ
ングリコールジグリシジルエーテルジアクリレート、エ
チレングリコールジグリシジルエーテルジメタクリレー
ト、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテルジア
クリレート、ポリエチレングリコールジグリシジルエー
テルジメタクリレート、プロピレングリコールジグリシ
ジルエーテルジアクリレート、ポリプロピレングリコー
ルジグリシジルエーテルジメタクリレート、ポリプロピ
レングリコールジグリシジルエーテルジメタクリレー
ト、ソルビトールテトラジグリシジルエーテルアクリレ
ート、ソルビトールテトラジグリシジルエーテルメタク
リレートなどを用いることができ、前述した共重合体混
合物の固形分100重量部に対して、0.1〜100重
量部の割合で用いることが好ましい。
【0049】また、上記のものは電子線により十分に硬
化可能であるが、紫外線によって硬化させる場合には、
増感剤としてベンゾキノン、ベンゾイン、ベンゾインメ
チルエーテルなどのベンゾインエーテル類、ハロゲン化
アセトフェノン類、ピアチル類などの紫外線照射により
ラジカルを発生するものも用いることができる。
【0050】この樹脂液層の成型条件は、加熱温度は、
好ましくは50〜300℃、より好ましくは100〜2
00℃以上が好ましい。加える圧力は0.1kg/cm
2 以上が良く、好ましくは1.0kg/cm2 以上が良
い。また、第1の方法と同じように、必要に応じて硬化
した樹脂スタンパー2の上に金属層を設けても良い。そ
の他に、樹脂スタンパー2をローラー1に固定する大き
さよりも大きく作って外周部を切断することも可能であ
る。製造方法1で示される方法と同じように、一枚のベ
ースシート5に複数回行なって多数個の凹凸パターン3
を作製も良い。
【0051】ローラー1は、第1の製造方法と同じよう
なものを用いることができる。樹脂スタンパー2をロー
ラー1に固定する方法は、第1の製造方法と同じような
ものを用いることができる。
【0052】本発明の樹脂スタンパー2の第4の製造方
法は、図5に示す様に以下の一連の工程を経て樹脂スタ
ンパー2を製造する方法である。記録すべき情報に対応
した凹凸パターンが形成された原盤4の上に熱、圧力な
どで反応して重合して硬化する樹脂液6cを塗布する。
塗布した樹脂液に気泡が入らないように、一定の大きさ
の隙間を開けて裏材料10を合わせて、その間に樹脂液
を充填させる。必要に応じて、樹脂液の厚さが均一にな
るように加熱または/および加圧して樹脂液を硬化させ
て原盤の凹凸パターンを樹脂液に転写させる。硬化した
樹脂液6cを原盤4から剥離させる。原盤から剥離した
樹脂液をローラーに固定する。
【0053】原盤4は、第1の製造方法と同様に一般に
CD(コンパクトディスク)などに用いられている製法
で作成することができる。原盤4の材料、厚さは、本発
明の第4の製造方法では、原盤4と裏材料10の間にス
ペーサー9を介して、樹脂液を挟んで加熱、加圧して樹
脂液を重合させて硬化させるか、または樹脂の溶液を原
盤4と裏材料10の間にスペーサー9を介して注いで、
溶媒を除去させるために、これらの加熱、加圧、剥離な
どの、一連の加工方法に必要な機械的強度、耐久性が得
られる材料、厚さにする。用いる材料としては、第1の
製造方法と同じように金属および金属化合物、セラミク
ス、ガラスなどが好ましい、厚さの範囲としては10μ
m〜20mmが好ましく、特に0.1〜10mmが好ま
しい。必要に応じて原盤4または裏材料10の表面に窒
化チタンなどの硬化膜、シリコンなどの保護層を形成す
ることもできる。また必要に応じて原盤4または加圧型
8の裏面に保護層を裏打ちすることも可能である。
【0054】裏材料10は、原盤4との間に樹脂液を充
填させて、加熱または/および加圧して樹脂液を硬化さ
せて成型することに十分堪えることができる、耐熱性お
よび耐溶剤性と機械的強度を持つ材料であれば、いづれ
の材料でも用いることができる。例えば、原盤4と同じ
金属、金属化合物、ガラス、セラミクスなどを用いるこ
とができる。厚さも原盤4と同じように用いることがで
きる。
【0055】スペーサー9は原盤4と裏材料10を一定
の隙間を開けて固定できる材料であれば、いづれの材料
でも用いることができる。原盤4と同じ金属、金属化合
物、ガラス、セラミクス、ポリ塩化ビニル、ポリエチレ
ンテレフタレートなどの樹脂を用いることができる。ス
ペーサーの厚さは製造する樹脂スタンパーの厚さによる
が、10μm〜20mmが好ましく、特に0.1〜10
mmが好ましい。
【0056】樹脂スタンパー2を形成するのに用いる樹
脂液は加熱、加圧、紫外線または電子線で硬化すること
のできる樹脂であればいづれの樹脂、またはそのモノマ
ーでも用いる事ができる。たとえば、ポリメチルメタク
リル酸メチル、エポキシなどを用いることができる。そ
の他には溶剤に溶解させてから、溶媒を除去した後で硬
化できる樹脂も用いることができる。たとえば、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリカーボネー
ト、ポリスチレン、ポリビニルブチラール、ポリイミド
ポリメチルメタクリル酸メチル、ポリ塩化ビニル、ポリ
エチレン、ポリスチレン、ポリオレフィン、エポキシ樹
脂などの重合体または共重合体を用いることができる。
この樹脂液層の成型条件は、用いる樹脂の種類によって
最適な条件を選択することが好ましい。また、第1の方
法と同じように、必要に応じて硬化した樹脂スタンパー
2の上に金属層を設けても良い。
【0057】その他に、樹脂スタンパー2をローラー1
に固定する大きさよりも大きく作って外周部を切断する
ことも可能である。ローラー1は、第1の製造方法と同
じようなものを用いることができる。樹脂スタンパー2
をローラー1に固定する方法は、第1の製造方法と同じ
ようなものを用いることができる。
【0058】本発明の樹脂スタンパー2の第5の製造方
法は、図6に示す様に以下の一連の工程を経て樹脂スタ
ンパー2を製造する方法である。記録すべき情報に対応
した凹凸パターンが形成された可撓性原盤4aまたは/
およびローラー1の上に紫外線または電子線などの放射
線または加熱、加圧で硬化性を有する樹脂液6dを塗布
する。必要に応じて、前記樹脂液の厚さが均一になるよ
うに加熱レベリングする。塗布した樹脂液に気泡が入ら
ないように、可撓性原盤4aとローラー1を合わせて、
樹脂をその間に充填させる。必要に応じて、前記樹脂液
6dの厚さが均一になるように加圧する。樹脂液6dを
充填した原盤4aとローラーを密着させて、原盤の凹凸
パターンをベースシートに転写させる。原盤とローラー
の間に充填した樹脂液に紫外線または電子線などの放射
線または熱、圧力を必要なだけ加えて硬化させて原盤の
凹凸パターンを樹脂液に転写させて樹脂液をローラー表
面に固定する。硬化した樹脂液から原盤を剥離させる。
【0059】可撓性原盤4aは、第1の製造方法と同様
に一般にCD(コンパクトディスク)などに用いられて
いる製法で作成することができる。可撓性原盤4aの材
料、厚さは、本発明の第5の製造方法では、可撓性原盤
4aとローラー1の間に、樹脂液を挟んで加熱、加圧し
て樹脂液を重合させて硬化させるか、または樹脂の溶液
を可撓性原盤4aとローラー1の間に注いで、溶媒を除
去させるために、これらの紫外線または電子線照射、加
熱、加圧、剥離などの、一連の加工方法に必要な機械的
強度、耐久性が得られる材料、厚さにする。用いる材料
としては、第1の製造方法と同じように金属および金属
化合物、セラミクス、ガラス、樹脂などが好ましいが、
厚さの範囲としては10μm〜20mmが好ましく、特
に0.1〜10mmが好ましい。
【0060】特に、可撓性原盤4aをローラー1に沿わ
せて樹脂液を硬化させるために原盤4aは可撓性を持つ
ことが必要である。必要に応じて可撓性原盤4aの表面
に窒化チタンなどの硬化膜、シリコンなどの保護層を形
成することもできる。また必要に応じて原盤4の裏面に
保護層を形成することもできる。また必要に応じて可撓
性原盤4a裏面に保護層を裏打ちすることも可能であ
る。また必要に応じてローラー1と可撓性原盤4aの間
にスペーサーを介在させても良い。
【0061】樹脂スタンパー2を形成するのに用いる樹
脂液は加熱、加圧、紫外線または電子線で硬化すること
のできる樹脂であればいづれの樹脂、またはそのモノマ
ーでも用いることができる。たとえば、ポリメチルメタ
クリル酸メチル、エポキシなどを用いることができる。
その他には溶剤に溶解させてから、溶媒を除去した後で
硬化できる樹脂も用いることができる。たとえば、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリカーボネ
ート、ポリスチレン、ポリビニルブチラール、ポリイミ
ドポリメチルメタクリル酸メチル、ポリ塩化ビニル、ポ
リエチレン、ポリスチレン、ポリオレフィン、エポキシ
樹脂などの重合体または共重合体を用いることができ
る。この樹脂液層の成型条件は、用いる樹脂の種類によ
って最適な条件を選択することが好ましい。また、第1
の方法と同じように、必要に応じて硬化した樹脂スタン
パーの上に金属層を設けても良い。
【0062】その他に、樹脂スタンパー2をローラー1
に固定する大きさよりも大きく作って外周部を切断する
ことも可能である。ローラー1は、第1の製造方法と同
じようなものを用いることができる。
【0063】本発明の方法で製造されたローラーを用い
て、従来の押し出し成型あるいは紫外線・電子線硬化樹
脂を用いる方法で特性の良い光記録媒体用基板を安価に
製造することができる。得られた光記録媒体用基板は光
記録層または反射層、その他必要に応じて保護層などを
設けて光記録媒体を形成することができる。これらの方
法または材料は一般に光記録媒体に用いられているもの
を自由に選択して用いることができる。本発明のローラ
ーは、例えば、光ディスク、光カード、光テープ、光コ
イン等のあらゆる光記録媒体の製造に用いることができ
る。
【0064】
【実施例】以下、実施例を示し、本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明がこれらに限定されるものではな
い。
【0065】実施例1 ガラス板上にフォトレジストを塗布して、レーザー露光
機でパターンを形成してから、公知の導電化処理、電鋳
をして、1.6μmピッチ、0.6μm幅、深さ700
Åの連続溝が形成されたφ130mmのニッケル製原盤
(厚さ300μm)を作製した。その原盤を2mmのク
ロム鋼で裏打ちして、その上に、紫外線硬化樹脂(旭化
成工業社製、A.P.R.)をスクリーン印刷法を用い
て50μmの厚さに塗布した。その上にベースフィルム
として、100μm厚のポリエステルフィルム(東レ社
製、ルミラー)をのせて、ベースフィルム側から超高圧
水銀灯を用いて80W/cm、距離10cmの条件で紫
外線照射を行なって樹脂液を硬化させてパターンを転写
した。硬化した樹脂液をベースフィルムごと原盤から剥
離した。
【0066】線幅およびトラック深さの転写は100%
であり、(エリオニクス社、表面形状測定機で測定)、
パターン転写率は良好であった。また、パターンの転写
によるベースシート表面の皺などは見られなかった。
【0067】表面に1μmの厚さにクロムメッキした、
ロール径300mmφの鉄製ロールに、エポキシ樹脂
(ノザワケミカル社製、ダイヤボンド2000S)と硬
化剤としてジエチレントリアミン(キシダ化学社製)を
少量加えて均一に混合して、ローラーで20μmの厚さ
に均一に塗布した。その上から樹脂層が形成されたベー
スシートを片側の端からローラーの外周に貼り付けた。
【0068】実施例2 実施例1で用いた紫外線硬化樹脂の代わりに、電子線硬
化樹脂液(ウレタンアクリレート〔日本合成社製、XP
700B〕:オリゴエステルアクリレート〔東亜合成社
製、アロニックスM7300〕=30重量部:70重量
部)を用いて硬化条件を電子線180KeV、10Mr
adで照射して、他は実施例1と同じようにして樹脂液
を硬化させた。実施例1と同じ様にローラーに貼り付け
た。
【0069】実施例3 実施例1と同じ原盤を用いて、実施例1と同じように裏
打ちして、厚さ200μmのポリカーボネート(帝人化
成社製、パンライト202)を2mmのクロム鋼との間
に挟んで200℃で、10kg/cm2 の圧力を加え
て、2分間加熱・加圧してパターンを転写した。室温ま
で冷却した後に樹脂を原盤から剥離した。線幅およびト
ラック深さの転写は95%であり、パターン転写率は良
好であった。また、パターンの転写によるベースシート
表面の皺などは見られなかった。実施例1と同じように
ローラーに貼り付けた。
【0070】実施例4 実施例1と同じ100μm厚のポリエステルフィルムを
ベースフィルムとして、この上にアクリル系アンカー材
を2μm厚塗布してプライマー層を形成した。このプラ
イマー層の上に、N−メチロールアクリルアミド重合体
にアクリル酸を反応させて得られた化合物を厚さ20μ
mに塗布して樹脂液層として、実施例1と同じ原盤を用
いて、両者を気泡入らないように密着させて、温度11
0℃、圧力1kg/cm2 の条件で圧接し、紫外線を実
施例1と同じ条件で照射して樹脂液を硬化させてパター
ンを転写した。線幅およびトラック深さの転写は97%
であり、パターン転写率は良好であった。また、パター
ンの転写によるベースシート表面の皺などは見られなか
った。実施例1と同じようにローラーに貼り付けた。
【0071】実施例5 実施例4で用いた樹脂の代わりに樹脂液層としてN−メ
チロールメラミンとアクリル酸を反応させて得たN−メ
チロールメラミンアクリレートを用いて、実施例4と同
じ条件で成型、硬化させた。実施例4と同様なパターン
精度の樹脂層を得ることができた。実施例1と同じよう
にローラーに貼りつけた。
【0072】実施例6 実施例4で用いた樹脂の代わりに樹脂液層としてブチル
メタクリレートと2−ヒドロキシエチルメタクリレート
の3:7共重合物に2,4−トルエンジイソシアネート
を付加させて得られた化合物を用いて、実施例4と同じ
条件で成型、硬化させた。実施例4と同様なパターン精
度の樹脂層を得ることができた。実施例1と同じように
ローラーに貼りつけた。
【0073】実施例7 実施例1と同じ裏打ちした原盤を用いて、0.2mm厚
塩化ビニル樹脂のスペーサーを介して、2mm厚のガラ
ス板を設置した。その中にアクリル樹脂のモノマー(キ
シダ化学社製)を注ぎ、温度130℃、圧力1kg/c
2 の条件で15時間圧接して硬化させた。原盤から剥
離して測定すると、線幅およびトラック深さの転写は9
8%であり、パターン転写率は良好であった。実施例1
と同じようにローラーに貼りつけた。
【0074】実施例8 実施例1と同じ方法で100μm厚の原盤を作製した。
実施例1と同じローラーの表面に実施例4と同じプライ
マー層を実施例4と同じように形成した。実施例7と同
じ0.2mm厚塩化ビニル樹脂のスペーサーを原盤とロ
ーラーの間に挟んで固定した。その中に実施例7と同じ
アクリル樹脂モノマーを注ぎ込んで、実施例7と同じ条
件で硬化させた。その後原盤を剥離した。
【0075】このロールを押し出し成型機(日立造船社
製、SHT90−32DVG)に取り付けて、2.3m
/分の速度で、ダイ温度は250℃、ローラー温度15
0℃の条件で、ポリカーボネート(帝人化成社製、K−
1285)を1.2mm厚に押し出した。
【0076】押し出した基板を測定しすると、厚さのム
ラは最大値で50μmであり、十分小さかった。複屈折
の値はシングルパスで20nmでバラツキはすくなっか
た。(日本電子光学社製、複屈折測定機、λ=830n
mで測定)。光透過率は89%で十分に透明であった
(日立社製、U−3400、λ=830nmで測定)。
面振れ量はp−pで20μmで十分小さかった(カール
ツァイス社製、三次元測定機で測定)。長尺スタンパー
に形成されたプリフォーマットパターンの転写率は、深
さで97〜98%であった(テーラーホブソン社製、タ
リステップで測定)。線幅およびトラックピッチの転写
は100〜101%であった。(エリオニクス社製、表
面形状測定機で測定)。
【0077】この基板を86mmφに切断して、下記構
造式(I)で示される、光記録材料を溶剤塗布した。
【0078】
【化1】
【0079】保護基板には0.3mm厚のポリカーボネ
ート(帝人化成社製、パンライト251)を86mmφ
に切断したものを用いて、0.3mmのエアーギャップ
を持つように接着した。記録・再生を行なったところ、
ディスクの回転数1800rpm、書き込み周波数3M
Hz、書き込みパワー6mW、読み出しパワー0.5m
Wで、C/N比で50dBであった。(ナカミチ社製、
OMS−1000IIで測定)
【0080】実施例9 実施例1と同じポリエステルシートに、紫外線硬化樹脂
(日本火薬社製、INC118)を10μmの厚さに塗
布して、実施例1と同じニッケル製スタンパーを原盤に
用いて5KWの紫外線ランプ(ウシオ電気社製)を用い
て紫外線硬化樹脂を完全に硬化させて、実施例1と同じ
個数のパターンを転写して、長尺スタンパーを作製し
た。パターンの転写は深さで99%であり、線幅および
トラックピッチの転写は100%であり、パターン転写
率は良好であった。実施例1と同様にパターンの転写に
よるベースシート表面の皺などは見られなかった。
【0081】実施例1と同じクロムメッキしたロール径
300mmφの鉄製ロールに実施例1と同じ方法で固定
した。継ぎ目での段差は最大で10μmであった。表面
の凹凸は最大値(p−p)で3μmであり、表面精度は
実施例1と同様に良好であった。
【0082】このロールを実施例7と同じ押し出し装置
に取り付けて、実施例7と同じ樹脂を同じ条件で押し出
し成型を行なった。押し出した樹脂を測定したところ、
厚さのムラは最大値で50μmであり、十分小さかっ
た。複屈折の値はシングルパスで20nmでバラツキは
すくなかった。光透過率は89%で十分に透明であっ
た。面振れ量はp−pで50μmで十分小さかった。長
尺スタンパーに形成されていたプリフォーマットパター
ンの転写率は、深さで97〜98%以上であった。線幅
およびトラックピッチの転写は100〜101%であっ
た。
【0083】この基板を実施例7と同様に、86mmφ
に切断して、光記録層を形成してから、保護基板を接着
して光ディスクとして完成させた。記録・再生を行なっ
たところ、ディスクの回転数1800rpm、書き込み
周波数3MHz、書き込みパワー6mW、読み出しパワ
ー0.5mWで、C/N比で53dBであった。
【0084】実施例10 実施例1と同じ厚さ、大きさのアルミシートに、紫外線
硬化樹脂(日本火薬社製、INC118)を10μmの
厚さに塗布して、12μmピッチ、2.5μm幅、深さ
3000Åのカードパターンの溝が形成された99×7
1mmのガラス製スタンパー(厚さ2mm)を原盤に用
いて、5KWの紫外線ランプ(ウシオ電気社製)を用い
て紫外線硬化樹脂を完全に硬化させて、実施例1と同じ
個数のパターンを転写して、長尺スタンパーを作製し
た。パターンの転写は深さで99%であり、線幅および
トラックピッチの転写は100%であり、パターン転写
率は良好であった。実施例1と同様にパターンの転写に
よるベースシート表面の皺などは見られなかった。
【0085】実施例1と同じクロムメッキしたロール径
300mmφの鉄製ロールに実施例1と同じ方法で固定
した。継ぎ目での段差は最大で10μmであった。表面
の凹凸は最大値(p−p)で3μmであり、表面精度は
実施例1と同様に良かった。このロールを実施例7と同
じ押し出し装置に取り付けて、実施例7と同じ樹脂を同
じ条件で押し出し成型を行なった。押し出した樹脂を測
定してみたところ、厚さのムラは最大値で50μmであ
り、十分小さかった。複屈折の値はシングルパスで10
nmでバラツキはすくなかった。光透過率は90%で十
分に透明であった。面振れ量はp−pで20μmで十分
小さかった。長尺スタンパーに形成されていたプリフォ
ーマットパターンの転写率は、深さで97〜98%以上
であった。線幅およびトラックピッチの転写は100〜
101%であった。
【0086】この基板に実施例7と同じ光記録材料を溶
剤塗布した後に、0.25mm厚のポリカーボネート
(帝人化成社製、パンライト251)の裏材をホットメ
ルト系接着剤(ヒロダイン、エバフレックスEXP8
0)を用いて接着した。それから86×54mmのカー
ドサイズに切断して光カードを作製した。
【0087】次の条件で記録・再生してみたところ、C
/N比で50dBであった。 カードの送り速度:記録60mm/秒、再生400mm
/秒 記録周波数:7.65kHz レーザーパワー:書き込み3.5mW、読み出し0.2
mW、 スポット系3μm
【0088】比較例1 実施例1と同じポリエステルシートに、実施例1と同じ
ニッケルスタンパーを実施例1と同じ接着剤を用いて実
施例1と同じ方法で30個(3×10)貼り付けて長尺
スタンパーを作製した。実施例1と同じ方法で長尺スタ
ンパーを実施例1と同じローラーに貼りつけた。パター
ンの転写は深さで96%であり、線幅およびトラックピ
ッチの転写は100%であり、パターン転写率は良好で
あった。
【0089】実施例1と同様に、長尺スタンパーを片側
の端からロールの外周方向から順に貼り付けた。長尺ス
タンパーの継ぎ目の隙間は5μm以下の長さであり十分
な精度であった。しかしながら、各一つ一つのスタンパ
ーの端や継ぎ目での段差は最大で100〜300μm、
隙間は長さで300〜500μm程度あった。
【0090】このローラーを用いて実施例7と同じ条件
で樹脂基板を成型すると。この各一つ一つのスタンパー
の端や継ぎ目での段差や隙間が樹脂に転写してしまい、
面振れ量が大きすぎて樹脂基板としては不適当であっ
た。また、この段差や隙間の部分で樹脂の成型時の押し
圧力のムラが生じるため、樹脂基板の複屈折が実施例7
と同じ方法で測定して400nm程度あって基板として
不適当であった。その他に成型中に長尺スタンパーに貼
り付けた各一つ一つのスタンパーの端が剥がれてしま
い、この方法での樹脂成型は不適当であることが明らか
になった。
【0091】比較例2 実施例1と同じニッケルスタンパーを実施例1と同じ接
着剤を用いて同じ方法で30個(3×10)を実施例1
と同じローラーに貼り付けた。比較例1と同様に各一つ
一つのスタンパーの端や継ぎ目での段差は最大で100
〜300μm、隙間は長さで300〜500μm程度あ
り、このローラーを用いて実施例7と同じ条件で樹脂基
板を成型すると、この各一つ一つのスタンパーの端や継
ぎ目での段差や隙間が樹脂に転写してしまい、面振れ量
が大きすぎて樹脂基板としては不適当であった。
【0092】また、この段差や隙間の部分で樹脂の成型
時の押し圧力のムラが生じるため、樹脂基板の複屈折が
実施例7と同じ方法で測定して400nm程度あって基
板として不適当であった。比較例1と同様に成型中にロ
ーラーに貼り付けた各一つ一つのスタンパーの端が剥が
れてしまい、この方法での樹脂成型は不適当であること
が明らかになった。
【0093】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、樹
脂材料から成るスタンパーをローラー外周部に固定する
構成のため、パターン精度および平面性が良い光記録媒
体基板の製造用ローラーを安価に提供できる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法により製造された光記録媒体用基
板製造用ローラーの実施態様を示す断面模式図である。
【図2】本発明の樹脂スタンパーの第1の製造方法の概
略断面図である。
【図3】本発明の樹脂スタンパーの第2の製造方法の概
略断面図である。
【図4】本発明の樹脂スタンパーの第3の製造方法の概
略断面図である。
【図5】本発明の樹脂スタンパーの第4の製造方法の概
略断面図である。
【図6】本発明の樹脂スタンパーの第5の製造方法の概
略断面図である。
【図7】従来の押し出し成型による光記録媒体用基板の
製造方法の概略図である。
【図8】従来の紫外線硬化樹脂法による光記録媒体用基
板の製造方法の概略図である。
【図9】従来の光記録媒体の一般的な断面図である。
【符号の説明】
1 ローラー 2 樹脂スタンパー 3 凹凸パターン 4 原盤 4a 可撓性原盤 5 ベースシート 6,6a,6b,6c,6d 樹脂液(樹脂層) 7 紫外線、電子線源 8 加圧型 9 スペーサー 10 裏材料 11 基板樹脂 12 成型ローラー 13 加圧ローラー 14 Tダイ 15 ルーダー 16 ホッパー 17 引き取りローラー 21 基板樹脂シート 22 巻き出しローラー 23 巻き取りローラー 24 供給ローラー 25 加圧ローラー 26 成型樹脂塗布装置 31 透明基板 32 トラック溝部 33 光記録媒体 34 スペーサー 35 接着剤層 36 保護基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29L 17:00 4F (72)発明者 鹿目 修 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ビームの照射によって、光学特性を変
    化させて情報の記録・再生を行なう光記録媒体の製造
    で、ローラー状の型を用いて成型を行なってプリフォー
    マット付き透明基板を連続的に形成するローラーの製造
    方法において、記録すべき情報に対応した凹凸パターン
    が形成された原盤の凹凸パターンを、一つまたは複数
    個、樹脂シート表面に転写して樹脂スタンパーを形成す
    る工程、該樹脂スタンパーをロール基材表面に凹凸パタ
    ーンを外側にして固定する工程を有することを特徴とす
    る光記録媒体用基板製造用ローラーの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記樹脂スタンパーを有する光記録媒体
    用基板製造用ローラーは、記録すべき情報に対応した凹
    凸パターンが形成された原盤の上に紫外線または電子線
    などの放射線で硬化する樹脂液を塗布する工程、必要に
    応じて前記樹脂液の厚さが均一になるように加熱してレ
    ベリングする工程、前記塗布した樹脂液に気泡が入らな
    いように、樹脂からなるベースシートを合わせて、その
    間に樹脂液を充填させる工程、必要に応じて前記樹脂液
    の厚さが均一になるように加圧する工程、前記塗布した
    樹脂液に紫外線または電子線などの放射線を照射して樹
    脂液を硬化させて原盤の凹凸パターンを樹脂液に転写さ
    せる工程、前記硬化した樹脂液を原盤から剥離する工
    程、前記原盤から剥離した樹脂液をベースシートと共に
    ローラーに固定する工程を有することを特徴とする請求
    項1記載の光記録媒体用基板製造用ローラーの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記樹脂スタンパーを有する光記録媒体
    用基板製造用ローラーは、記録すべき情報に対応した凹
    凸パターンが形成された原盤の上に、熱可塑性樹脂また
    は熱硬化性樹脂からなるベースシートを密着させる工
    程、前記ベースシートを原盤と密着しながら加熱・加圧
    して原盤の凹凸パターンをベースシートに転写させる工
    程、前記ベースシートを原盤から剥離する工程、前記原
    盤から剥離したベースシートをローラーに固定する工程
    を有することを特徴とする請求項1記載の光記録媒体用
    基板製造用ローラーの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記ベースシートに、必要に応じて成型
    性のよい樹脂層を設ける工程、前記成型用樹脂層を設け
    たベースシートを原盤に密着させる工程、前記ベースシ
    ートを原盤と密着させたまま加熱・加圧して原盤の凹凸
    パターンをベースシートに転写させる工程、前記ベース
    シートを原盤から剥離する工程、前記原盤から剥離した
    ベースシートをローラーに固定する工程を有することを
    特徴とする請求項3記載の光記録媒体用基板製造用ロー
    ラーの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記樹脂スタンパーを有する光記録媒体
    用基板製造用ローラーは、記録すべき情報に対応した凹
    凸パターンが形成された原盤の上に紫外線または電子線
    などの放射線で硬化し、かつ熱成型性を有する樹脂液を
    塗布して樹脂液の層を形成する工程、必要に応じて前記
    樹脂液層の厚さが均一になるように加熱レベリングする
    工程、前記塗布した樹脂液層に気泡が入らないように、
    樹脂からなるベースシートを合わせる工程、必要に応じ
    て前記樹脂液層の厚さが均一になるように加圧する工
    程、前記樹脂液を塗布したベースシートを原盤と密着し
    ながら加熱・加圧して原盤の凹凸パターンをベースシー
    ト上の樹脂液層に転写させる工程、前記ベースシート上
    の樹脂液層に紫外線または電子線などの放射線を照射し
    て硬化させて原盤の凹凸パターンを樹脂液に転写させる
    工程、前記硬化したベースシート上の樹脂液層を原盤か
    ら剥離する工程、前記原盤から剥離したベースシート上
    の樹脂液層をローラーに固定する工程を有することを特
    徴とする請求項1記載の光記録媒体用基板製造用ローラ
    ーの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記樹脂スタンパーを有する光記録媒体
    用基板製造用ローラーは、記録すべき情報に対応した凹
    凸パターンが形成された原盤の上に熱、圧力などで反応
    して重合して硬化する樹脂液を塗布する工程、前記塗布
    した樹脂液に気泡が入らないように、一定の大きさの隙
    間を開けて裏材料を合わせて、その間に樹脂液を充填さ
    せる工程、必要に応じて前記樹脂液の厚さが均一になる
    ように加熱または/および加圧して樹脂液を硬化させて
    原盤の凹凸パターンを樹脂液に転写させる工程、前記硬
    化した樹脂液を原盤から剥離する工程、前記原盤から剥
    離した樹脂液をベースシートと共にローラーに固定する
    工程を有することを特徴とする請求項1記載の光記録媒
    体用基板製造用ローラーの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記樹脂スタンパーを有する光記録媒体
    用基板製造用ローラーは、記録すべき情報に対応した凹
    凸パターンが形成された可撓性原盤または/およびロー
    ラーの上に紫外線または電子線などの放射線または加
    熱、加圧で硬化性を有する樹脂液を塗布する工程、必要
    に応じて前記樹脂液の厚さが均一になるようにレベリン
    グする工程、前記塗布した樹脂液に気泡が入らないよう
    に、前記可撓性原盤とローラーを合わせて樹脂をその間
    に充填させる工程、必要に応じて前記樹脂液の厚さが均
    一になるように加圧する工程、前記樹脂液を充填した原
    盤とローラー密着させて、原盤の凹凸パターンをベース
    シートに転写させる工程、前記原盤とローラーの間に充
    填した樹脂液に紫外線または電子線などの放射線または
    熱、圧力を加えて硬化させて原盤の凹凸パターンを樹脂
    液に転写させて樹脂液をローラー表面に固定する工程、
    前記硬化した樹脂液から原盤を剥離させる工程を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の光記録媒体用基板製造
    用ローラーの製造方法。
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