JPH0547048A - 光記録媒体用基板製造用スタンパーの製造方法 - Google Patents

光記録媒体用基板製造用スタンパーの製造方法

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JPH0547048A
JPH0547048A JP22536491A JP22536491A JPH0547048A JP H0547048 A JPH0547048 A JP H0547048A JP 22536491 A JP22536491 A JP 22536491A JP 22536491 A JP22536491 A JP 22536491A JP H0547048 A JPH0547048 A JP H0547048A
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JP
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resin
stamper
manufacturing
master
curable resin
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JP22536491A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Yoshino
斉 芳野
Kyo Miura
協 三浦
Hisanori Hayashi
久範 林
Osamu Shikame
修 鹿目
Hirofumi Kamitakahara
弘文 上高原
Tetsuya Sato
哲也 佐藤
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Original Assignee
Canon Inc
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 微細な凹凸パターンが精度良く形成され、平
面性の良い樹脂スタンパーや金属スタンパーを安価に生
産性良く製造する方法を提供する。 【構成】 レーザービームなどの光ビームの照射によっ
て、反射率、透過率などの光学特性を変化させて、情報
の記録・再生を行なう光記録媒体において、可撓性材料
から成り、凹凸パターンがその少なくとも一方の面に1
個または複数個形成されている原盤をローラー表面に固
定する工程、該原盤の凹凸パターンを樹脂シートに転写
してプリフォーマット付き樹脂スタンパーを連続的に形
成する工程、必要に応じて樹脂スタンパーを切断する工
程からなる樹脂スタンパーの製造方法。得られた樹脂ス
タンパーを導電化処理する工程、電鋳を行なう工程など
の一連の工程を経て複製して金属スタンパーを製造する
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光記録媒体用基板製造用
スタンパーの製造方法に関し、詳しくは光学的に情報の
記録・再生を行なう光記録媒体用の基板の製造用スタン
パーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、各種情報の記録には磁気テープ、
磁気ディスク等の磁気材料、各種半導体メモリー等が主
として用いられてきた。この様な磁気メモリー、半導体
メモリーは情報の書き込みおよび読みだしを容易に行う
ことができるという利点はあるが、反面、情報の内容を
容易に改ざんされたり、また高密度記録ができないとい
う問題点があった。かかる問題点を解決するために、多
種多様の情報を効率良く取り扱う手段として、光記録媒
体による光学的情報記録方法が提案され、その為の光学
的情報記録担体、記録再生方法、記録再生装置等が提案
されている。
【0003】かかる情報記録担体としての光記録媒体
は、一般にレーザー光を用いて光記録媒体上の光記録層
の一部を揮散させるか、反射率の変化を生じさせるか、
あるいは変形を生じさせて、光学的な反射率や透過率の
差によって情報を記録し、あるいは再生を行なってい
る。この場合、光記録層は情報の書き込み後、現像処理
などの必要がなく、「書いた後に直読する」ことのでき
る、いわゆるDRAW(ダイレクト リード アフター
ライト;direct read afterwri
te)媒体であり、高密度記録が可能であり、また追加
書き込みも可能であることから、情報の記録・保存媒体
として有効である。
【0004】図7は、従来の光記録媒体(光ディスク、
光カード、光テープなど)の模式的断面図であり、図7
(a)はカード状の光記録媒体、図7(b)はディスク
状の光記録媒体を示す。図7において、31は透明基
板、32はトラック溝部、33は光記録層、34はスペ
ーサー、35は接着剤層、36は保護基板である。同図
7において、情報の記録・再生は透明基板31およびト
ラック溝部32を通して光学的に書き込みと読み出しを
行なう。この際、トラック溝部32の微細な凹凸を利用
してレーザー光の位相差によりトラッキングを行うこと
ができる様に構成されている。
【0005】スタンパーの製造方法としては、一般的
に、図8,図9に示す様に、平面性良く研磨されたガラ
スなどの基板41の上に(図8(a)参照)、レジスト
42を所定の厚さに塗布し(図8(b)参照)、パター
ンを露光光学系43を用いて露光した後(図8(c)参
照)、現像して所定の深さに凹凸パターン44を形成し
て原盤を作製する(図8(d)参照)。その原盤の凹凸
パターン44の形成された面に導電膜45を形成して導
電化処理した後(図9(e)参照)、導電膜45の上に
所定の厚さまで電鋳を行なって電鋳膜46を形成し(図
9(f)参照)、裏面研磨してレジスト42から電鋳膜
46を剥離して金属スタンパーを得ている(図9(g)
参照)。その他にレジスト、露光を用いないで、あらか
じめ凹凸パターンの形成されたマスターから紫外線硬化
樹脂でレプリカを取って原盤を作成してからスタンパー
を製造する方法も行なわれている。
【0006】一般的なビデオディスク、オーディオディ
スクなどでは、熱可塑性樹脂であるポリ塩化ビニル(P
VC)やポリカーボネート樹脂(PC)やポリメチルメ
タクリル樹脂(PMMA)を、上記の様なトラックや情
報に対応する凹凸パターンが記録されているスタンパー
を用いて、その凹凸パターンを転写して溝部を形成して
いる。
【0007】その他に、成形ロールで加熱押圧して情報
またはプリフォーマットパターンを樹脂シートに転写す
る方法(特開昭56−86721号公報)、紫外線・電
子線硬化樹脂を用いて成形ロールのプリフォーマットパ
ターンを樹脂シートに転写する方法(特開昭56−84
921号公報、特開昭56−84922号公報、特開昭
56−87203号公報、特開昭56−106829号
公報、特開昭56−126132号公報、特開昭67−
50304号公報、WO88/03311号公報)も用
いられている。
【0008】しかしながら、上記した様な従来のビデオ
ディスク、オーディオディスクなどの方法と異なって、
光ディスク、光カード、光テープなどの光記録媒体で
は、オーディオディスクなどよりも、はるかに高密度の
記録・再生を行なうために、従来の方法よりもはるかに
高い微細なパターン精度と表面精度が要求される。その
ために樹脂基板の成形装置にも良いパターン精度と表面
精度が要求されている。
【0009】特に、成形するロールの表面精度が悪いか
不均一であると、押し出した樹脂が、成形時に十分加圧
された状態にならないために、微細なパターンが精度良
く転写されなかったり、成形ムラで基板の厚さが不均一
になったり、用いる樹脂によっては透明性や複屈折など
の光学特性が低下する。凹凸パターンの精度が微細であ
るために、その精度でパターンを形成するいためには、
レーザーカッティング装置やEB描画装置などのフォト
リソ関係の装置を用いることが必要となる。
【0010】一方、ロールにパターンを直接形成する方
法では、ロールの表面は精度良く加工することは出来る
が、円筒状のロール表面に精度良くパターンを描画また
は転写するのは困難であるという問題点があり、成形の
際に樹脂の付着や焼き付きなどでロール表面が汚れる
と、一般に金属または金属化合物のロールを用いるため
に、その都度ロールを洗浄しなければならないため、操
作性が著しく悪くなってしまうという問題点も生じてい
る。
【0011】別な方法としては、枚葉のスタンパーを作
製して、ロールに接着などの方法で固定する方法では、
一枚ごとにスタンパーを作成することができるため、平
面状のスタンパーをフォトリソ関係の装置を用いて、パ
ターン精度を良く作製することは可能であるが、得られ
た枚葉のスタンパーは接着剤または機械的な固定方法を
用いてロール表面に固定する際に、通常の枚葉のスタン
パーは一枚のスタンパーに一つまたは少数のパターンを
形成しているために、小さい大きさのスタンパーしか製
造することができないため、一本のロールに複数枚のス
タンパーを固定しなければならず、スタンパーの端で段
差を生じてロールの表面精度が悪くなるという問題点が
ある。成型の際に同じ様にロール表面の汚れが付着した
ら交換する必要があるが、フォトリソ工程を用いると作
業性が良くないために、スタンパーを頻繁に交換した
り、使い捨てにしたりするためにコストが高くなるとい
う問題点がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題を
解決する目的でなされたものであり、レーザービームな
どの光ビームの照射によって、反射率、透過率などの光
学特性を変化させて、情報の記録・再生を行なう光記録
媒体において、可撓性材料から成り、凹凸パターンがそ
の少なくとも一方の面に1個または複数個形成されてい
る原盤をローラー表面に固定する工程、樹脂シートに原
盤の凹凸パターンを転写して、プリフォーマット付き樹
脂スタンパーを連続的に形成する工程、必要に応じて必
要な大きさに樹脂スタンパーを切断する工程からなるこ
とを特徴とするスタンパーの製造方法である。また、得
られた樹脂スタンパーを導電化処理する工程、電鋳を行
なう工程などの一連の工程を経て複製して、金属スタン
パーを製造するスタンパーの製造方法である。このスタ
ンパーの製造方法を用いることによって、大きさの制約
のない、凹凸パターンの転写性の良いスタンパーを安価
に大量に製造する方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、レーザ
ービームなどの光ビームの照射によって、反射率、透過
率などの光学特性を変化させて、情報の記録・再生を行
なう光記録媒体用の基板製造用スタンパーの製造方法に
おいて、可撓性材料から成り、凹凸パターンがその少な
くとも一方の面に1個または複数個形成されている原盤
をローラー表面に固定する工程、該原盤の凹凸パターン
を樹脂シートに転写してプリフォーマット付き樹脂スタ
ンパーを連続的に形成する工程、必要に応じて樹脂スタ
ンパーを切断する工程からなることを特徴とする光記録
媒体用基板製造用スタンパーの製造方法である。
【0014】また、本発明は、レーザービームなどの光
ビームの照射によって、反射率、透過率などの光学特性
を変化させて、情報の記録・再生を行なう光記録媒体用
の基板製造用スタンパーの製造方法において、可撓性材
料からなり、凹凸パターンがその少なくとも一方の面に
1個または複数個形成されている原盤をローラー表面に
固定する工程、該原盤の凹凸パターンを樹脂シートに転
写してプリフォーマット付き樹脂スタンパーを連続的に
形成する工程、必要に応じて樹脂スタンパーを切断する
工程、前記樹脂スタンパーの凹凸パターン面に導電化処
理を行なう工程、前記導電化処理した樹脂スタンパーを
元にして電鋳を行なって金属スタンパーを形成する工
程、必要に応じて金属スタンパーの凹凸パターンの形成
されていない面を鏡面研磨する工程、必要に応じて金属
スタンパーを切断する工程からなることを特徴とする光
記録媒体用基板製造用スタンパーの製造方法である。
【0015】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて、樹脂スタンパー製造方法は次の3つの方法が挙
げられる。
【0016】(1)樹脂を溶融させて押し出して樹脂シ
ートを形成しながら、同時に前記原盤が取り付けられた
ローラーを用いて、押し出した溶融樹脂に原盤の凹凸パ
ターンを転写して、プリフォーマット付き樹脂スタンパ
ーを連続的に形成する。
【0017】(2)樹脂シートと前記原盤の、両方また
は一方に紫外線硬化樹脂または電子線硬化樹脂などの放
射線硬化樹脂を塗布して、紫外線硬化樹脂または電子線
硬化樹脂などの放射線硬化樹脂を樹脂シートと前記原盤
が取り付けられたローラーの間で隙間なく挟んで密着さ
せてから、紫外線または電子線などの放射線を照射して
紫外線硬化樹脂または電子線硬化樹脂を硬化させて樹脂
シートに原盤の凹凸パターンを転写して、プリフォーマ
ット付き樹脂スタンパーを連続的に形成する。
【0018】(3)樹脂シートと前記原盤の両方または
一方に熱成型性を有する紫外線硬化樹脂または電子線硬
化樹脂を塗布して、熱成型性を有する紫外線硬化樹脂ま
たは電子線硬化樹脂などの放射線硬化樹脂を樹脂シート
と前記原盤が取り付けられたローラーの間で隙間なく挟
んで密着させてから、密着させたまま加熱・加圧して原
盤の凹凸パターンを樹脂液に転写して、その後に紫外線
または電子線を必要なだけ照射して樹脂液を硬化させて
樹脂シートに原盤の凹凸パターンを転写して、プリフォ
ーマット付き樹脂スタンパーを連続的に形成する。
【0019】次に、図面に基づいて本発明を説明する。
図1,2は、本発明の光記録媒体用基板製造用スタンパ
ーの製造方法に用いる原盤を示す模式図である。図3は
原盤を表面に設けた成形ロールを示す模式図である。図
1〜図3において、本発明の光記録媒体用基板製造用ス
タンパーの製造方法では、凹凸パターン2の形成され
た、可撓性材料からなる原盤1を成形ロール3に固定す
る。この成形ロール3を用いて樹脂スタンパーを形成す
る。
【0020】樹脂スタンパーの製造方法は後に示す3つ
の方法から適当な方法を選択することができる。得られ
たスタンパーは必要に応じて切断して用いることができ
る。外の部分を切り取って用いることも可能である。ま
た得られた樹脂スタンパーに導電化処理を行なってか
ら、電鋳を行なって金属スタンパーを作成することもで
きる。
【0021】本発明における原盤1の材料は可撓性を有
し、凹凸パターン2の形成できる材料であれば、いずれ
の材料でも用いることができる。例えば、ガラス、セラ
ミクス、ニッケル、クロムなどの金属、金属酸化物、金
属ハロゲン化物、金属カルコゲン化物などの金属化合
物、ポリイミド樹脂、テフロン樹脂などの有機高分子材
料、シリコン樹脂などの無機高分子材料等を用いること
ができる。
【0022】原盤1の厚さは、樹脂スタンパーの成形方
法、原盤1の材料によって最適な範囲を用いることがで
きる。通常1μm〜10mmの範囲で用いることができ
るが、好ましくは10〜500μmの範囲である。
【0023】また、原盤の表面には、必要に応じて、窒
化チタン、酸化シリコン、フルオロカーボンなどの硬化
膜、保護膜、離型層を形成することができる。
【0024】凹凸パターン2の形成方法は、一般にCD
(コンパクトディスク)などに用いられている製法で作
成することができる。具体的には、平らな材料にレジス
トを塗布して、パターンを露光、現像してから、ニッケ
ルをスパッターで成膜して、電鋳して所定の厚さまでニ
ッケルを析出させることにより得られる。その他の方法
としては、平らな材料にフォトリソなどの方法でパター
ンを形成して、そのパターンをレジストにして、平らな
材料の表面層を湿式または乾式エッチングで必要な深さ
までパターンの溝を形成する方法も用いることができ
る。
【0025】成形ロール3は、硬度が高く、熱伝導率の
良いものであれば、どのような材料でも用いることがで
きるが、例えば、鉄、クロム鋼などの金属、金属合金、
金属化合物、ガラス、セラミクスなどを用いることがで
きる。ロール表面の加工処理としては、脱錆、脱脂、水
分を除去して研磨する。表面精度は成型する光記録媒体
の面精度と、ほぼ同じかまたはそれよりも良い面精度が
必要である。好ましい面精度は1S以下で、より好まし
い面精度は0.1 S以下である。また必要に応じて表面に
窒化チタンなどの硬化膜、シリコンなどの保護層を形成
することもできるし、クロムメッキなどのメッキを施す
ことも可能である。
【0026】成形ロール3への原盤の固定方法は、ロー
ルの表面に凹凸なく固定できる方法であれば如何なる方
法でも用いることができる。例えば、接着剤を用いた方
法、原盤の両端をロールにネジ止めする方法、棒状また
はバンド状の治具で原盤をロールに押さえる方法を用い
ることができる。
【0027】成形ロール3の材質は、成形時に必要な強
度を持つ材料であれば如何なる材料でも用いることがで
きるが、例えば金属、金属化合物、セラミクス、ガラス
などが挙げられる。必要に応じて、ロール表面に原盤1
と同じように硬化膜、保護層、離型層を形成することが
できる。また、必要に応じて、原盤1の凹凸パターンの
反対側の面に保護層を形成しても良く、裏打ち材を貼り
合わせることも可能である。
【0028】本発明において、得られた樹脂スタンパー
または金属スタンパーは必要に応じて、必要な大きさに
切断して用いることができる。切断は特に樹脂スタンパ
ーまたは金属スタンパーの均一な厚さから外の、外周部
の縁を切り落とすと効果的である。切断方法は公知の方
法の中から自由に選択できる。例えば、シャーリング、
レーザー切断、プレスによる打ち抜き等を用いることが
できる。
【0029】また、得られた樹脂スタンパーを元にし
て、導電化処理、電鋳を行なって金属スタンパーを作る
ことができる。導電化処理は一般に用いられている方法
であれば、いずれの方法でも用いることができるが、ス
パッター、無電解メッキ、銀鏡等の方法を用いることが
できる。電鋳も一般的にニッケル電鋳の他にクロム、銅
などの電鋳、またはこれらの金属と他の金属の合金を電
鋳することもできる。
【0030】次に、樹脂スタンパーの3つの製造方法を
以下順に説明する。 (1)図4は本発明の光記録媒体用基板製造用スタンパ
ーの製造方法の一例を示す説明図である。図4で示す樹
脂スタンパーの第1の製造方法は、樹脂を溶融させて押
し出してシートを形成しながら、同時に前記原盤1が取
り付けられた成形ローラー3を用いて押し出した溶融樹
脂にスタンパーの凹凸パターン2を転写して、プリフォ
ーマット付き樹脂スタンパーを連続的に形成する。
【0031】この方法で成形に用いる樹脂は熱可塑性を
持つ樹脂であればいずれの樹脂でも用いることができ
る。例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリメチルメタク
リル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエ
チレンテレフタレート樹脂などを用いることができる。
樹脂の溶融温度は50〜500℃の範囲で用いる樹脂に
よって自由に選択できる。好ましい範囲は100〜40
0℃である。押し出して樹脂シートを形成する速度も
0.1〜1000m/分の間で自由に選択できるが、好
ましい範囲は2〜50m/分である。成形する樹脂スタン
パーの厚さはいずれでも良いが、0.01〜50mmの
範囲が好ましい。成形ロール3で凹凸パターン2を転写
時の、成形ロール3での押し圧は0.1Kg/cm2
上が望ましく、好ましくは1〜10Kg/cm2 の範囲
が良い。
【0032】(2)図5は本発明の光記録媒体用基板製
造用スタンパーの製造方法の他の例を示す説明図であ
る。図5で示す樹脂スタンパーの第2の製造方法は、樹
脂シート21と前記原盤1が取り付けられた成形ロール
27の、両方または一方に紫外線硬化樹脂または電子線
硬化樹脂などの放射線硬化樹脂を塗布して、紫外線硬化
樹脂または電子線硬化樹脂などの放射線硬化樹脂を樹脂
シート21と原盤1が取り付けられた成形ロール27の
間で隙間なく挟んで密着させる。紫外線または電子線な
どの放射線を照射して紫外線硬化樹脂または電子線硬化
樹脂を硬化させて樹脂シート21に原盤の凹凸パターン
を転写して、プリフォーマット付き樹脂スタンパーを連
続的に形成する。
【0033】用いる樹脂シート21は平面性が良いシー
トであれば、いずれの材料でも用いることができる。た
とえば、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリル、ポ
リエチレンテレフタレートなどの樹脂材料、アルミ、銅
などの金属材料またはそれらのハロゲン化物、カルコゲ
ン化物などの金属化合物、薄いガラス、セラミクスなど
を自由に用いることができる。
【0034】必要に応じて、樹脂シート21と紫外線ま
たは電子線硬化樹脂との密着性を高めるために、アンカ
ー材からなるプライマー層を設けても良い。
【0035】紫外線または電子線硬化樹脂は一般に用い
られている材料の中から自由に選択できる。分子中に不
飽和結合を有するプレポリマー、オリゴマー、モノマー
を用いることができる。たとえば、不飽和ポリエステル
類、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポ
リエーテルアクリレートなどのアクリレート類、エポキ
シメタクリレート、ウレタンメタクリレート、ポリエー
テルメタクリレート、ポリエステルメタクリレートなど
のメタクリレート類を一種または二種以上と、分子中に
不飽和結合を有するモノマーまたは官能性化合物とを混
合したもの、あるいは必要に応じてこれに感剤などが添
加されたものが使用できる。
【0036】樹脂シートの厚さの範囲としては、10μ
m〜20mmが好ましく、特に0.1〜1mmが好まし
い。成形ロール3と樹脂シート21を密着させるため
に、樹脂硬化前に両者の間に0.1Kg/cm2 以上、
好ましくは1〜10Kg/cm2 の範囲の圧力をかける
のが良い。
【0037】(3)図6は本発明の光記録媒体用基板製
造用スタンパーの製造方法の他の例を示す説明図であ
る。図6で示す樹脂スタンパーの第3の製造方法は、樹
脂シート21と前記原盤1の取り付けられた成形ロール
27の両方または一方に熱成型性を有する紫外線硬化樹
脂または電子線硬化樹脂を塗布して、紫外線硬化樹脂ま
たは電子線硬化樹脂などの放射線硬化樹脂を樹脂シート
21と原盤1が取り付けられた成形ロール27の間で隙
間なく挟んで密着させて、密着させたまま加熱または/
および加圧して原盤1の凹凸パターン2を樹脂液に転写
させて、その後に紫外線または電子線などの放射線を照
射して紫外線硬化樹脂または電子線硬化樹脂を硬化させ
て樹脂シート21に原盤の凹凸パターンを転写して、プ
リフォーマット付き樹脂スタンパーを連続的に形成す
る。
【0038】用いる樹脂シート21は平面性が良いシー
トであれば、いずれの材料でも用いることができる。た
とえば、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリル、ポ
リエチレンテレフタレートなどの樹脂材料、アルミ、銅
などの金属材料またはそれらのハロゲン化物、カルコゲ
ン化物などの金属化合物、薄いガラス、セラミクスなど
を自由に用いることができる。必要に応じて、樹脂シー
ト21と紫外線または電子線硬化樹脂との密着性を高め
るために、アンカー材からなるプライマー層を設けても
良い。
【0039】前記紫外線硬化樹脂または電子線硬化樹脂
は、熱成型性を持つと同時に紫外線または電子線によっ
て硬化する樹脂である。常温では固体で、成形ロール2
7の上に塗布すると樹脂シート21と樹脂液は一体化し
て一枚のシート状の樹脂スタンパーとして巻き取りをす
ることができる。このような材料としては次のようなラ
ジカル重合性不飽和基を有する熱成型型物質がある。
【0040】(1)ガラス転移温度が0〜250℃のポ
リマー中に、ラジカル重合性不飽和基を有するもの。よ
り具体的には、ポリマーとしては以下の化合物〜を
重合もしくは共重合させたものに対し、後述する方法
(a)〜(d)によりラジカル重合性不飽和基を導入し
たもの。
【0041】 水酸基を有する単量体:N−メチルア
クリルアミド、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2
−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリ
レート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒド
ロキシブチルメタクリレート、2−ヒドロキシン、3−
フェノキシブチルアクリレート、3−フェノキシブチル
メタクリレートなど。
【0042】 カルボキシル基を有する単量体:アク
リル酸、メタクリル酸、アクロイルオキシエチルモノサ
クシネートなど。
【0043】 エポキシ基を有する単量体:グリシジ
ルメタクリレートなど。
【0044】 アジリジニル基を有する単量体:2−
アジリジニルエチルメタクリレート、2−アジリジニル
オウロピオン酸アリルなど。
【0045】 アミノ基を有する単量体:アクリルア
ミド、メタクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミ
ド、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルア
ミノエチルメタクリレートなど。
【0046】 スルフォン基を有する単量体:2−ア
クリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸など。
【0047】 イソシアネート基を有する単量体:
2,4−トルエンジイソシアネートと2−ヒドロキシエ
チルアクリレートの1モル対1モル付加物などのジイソ
シアネートと活性水素を有するラジカル重合性単量体の
付加物など。
【0048】 さらに、上記共重合体のガラス転移点
を調整したり、硬化膜の物性を調整したりするために、
上記化合物と、この化合物と共重合可能な以下のような
単量体と共重合させることもできる。このような共重合
可能な単量体としては、たとえばメチルメタクリレー
ト、メチルアクリレート、エチルアクリレート、エチル
メタクリレート、プロピルアクリレート、ブチルメタク
リレート、ブチルアクリレート、イソブチルメタクリレ
ート、イソブチルアクリレート、t−ブチルメタクリレ
ート、t−ブチルアクリレート、イソアミルメタクリレ
ート、イソアミルアクリレート、シクロヘキシルアクリ
レート、シクロヘキシルメタクリレート、N−メチロー
ルメラミンアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリ
レート、2−エチルヘキシルアクリレートなどが挙げら
れる。
【0049】次に、上述のようにして得られた重合体を
以下に述べる方法(a)〜(d)により反応させ、ラジ
カル重合性不飽和基を導入することによって、本発明に
用いる熱成型型物質を得ることができる。
【0050】(a)水酸基を有する単量体の重合体、ま
たは共重合体の場合には、アクリル酸、メタクリル酸な
どのカルボキシル基を有する単量体を縮合反応させる。
【0051】(b)カルポキシル基、スルフォン基を有
する単量体の重合体、または共重合体の場合には、前述
の水酸基を有する単量体を縮合反応させる。
【0052】(c)エポキシ基、イソシアネート基、あ
るいはアジリジニル基を有する単量体の重合体または共
重合体の場合には、前述の水酸基を有する単量体もしく
はカルボキシル基を有する単量体を付加反応させる。
【0053】(d)水酸基あるいはカルボキシル基を有
する単量体の重合体または共重合体の場合にはエポキシ
基を有する単量体あるいはアジリジニル基を有する単量
体、あるいはジイソシアネート化合物と水酸基含有アク
リル酸エステル単量体の1モル対1モルの付加物を付加
反応させる。上記の反応を行なうには微量のハイドロキ
ノンなどの重合禁止剤を加え、乾燥空気を送りながら行
なうことが好ましい。
【0054】(2)熱成型性を有する樹脂として、本発
明に使用可能な別な材料は、融点が0〜250℃で、ラ
ジカル重合性不飽和基を有する化合物である。具体的に
は、ステアリルアクリレート、ステアリルメタクリレー
ト、トリアクリルイソシアヌレート、シクロヘキサンジ
オールジアクリレート、シクロヘキサンジオールジメタ
クリレート、スピログリコールジメタクリレート、スピ
ログリコールジアクリレートなどが挙げられる。このよ
うなラジカル重合性不飽和単量体は、電離放射線照射の
際、架橋密度を向上させ耐熱性を向上させるものであっ
て、前述の単量体の他にエチレングリコールジアクリレ
ート、エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチ
レングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコー
ルジメタクリレート、ヘキサンジオールジアクリレー
ト、ヘキサンジオールジメタクリレート、トリメチロー
ルプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパン
トリメタクリレート、トリメチロールプロパンジアクリ
レート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、ペ
ンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリス
リトールテトラメタクリレート、ペンタエリスリトール
トリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリ
レート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、
ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、エチレ
ングリコールジグリシジルエーテルジアクリレート、エ
チレングリコールジグリシジルエーテルジメタクリレー
ト、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテルジア
クリレート、ポリエチレングリコールジグリシジルエー
テルジメタクリレート、プロピレングリコールジグリシ
ジルエーテルジアクリレート、ポリプロピレングリコー
ルジグリシジルエーテルジメタクリレート、ポリプロピ
レングリコールジグリシジルエーテルジメタクリレー
ト、ソルビトールテトラジグリシジルエーテルアクリレ
ート、ソルビトールテトラジグリシジルエーテルメタク
リレートなどを用いることができ、前述した共重合体混
合物の固形分100重量部に対して、0.1〜100重
量部の割合で用いることが好ましい。
【0055】また、上記のものは電子線により十分に硬
化可能であるが、紫外線によって硬化させる場合には、
増感剤としてベンゾキノン、ベンゾイン、ベンゾインメ
チルエーテルなどのベンゾインエーテル類、ハロゲン化
アセトフェノン類、ピアチル類などの紫外線照射により
ラジカルを発生するものも用いることができる。
【0056】前記紫外線硬化樹脂または電子線硬化樹脂
の成型条件は、加熱温度は、好ましくは50〜300
℃、より好ましくは100〜200℃以上が好ましい。
加える圧力は0.1Kg/cm2 以上が良く、好ましく
は1〜10Kg/cm2 以上が良い。
【0057】本発明の方法で製造された樹脂スタンパー
または金属スタンパーを用いて、光記録媒体用基板を製
造することができる。この基板に光記録層または反射
層、その他必要に応じて保護層などを設けて、切断、検
査、梱包して、光記録媒体を得ることができる。これら
の方法または材料は一般に光記録媒体に用いられている
ものを自由に選択して用いることができる。
【0058】本発明の光記録媒体用基板製造用スタンパ
ーの製造方法は、例えば、光ディスク、光カード、光テ
ープ、光コイン等のあらゆる光記録媒体用基板の製造に
用いることができる。
【0059】
【作用】本発明の光記録媒体用基板製造用スタンパーの
製造方法は、レーザービームなどの光ビームの照射によ
って、反射率、透過率などの光学特性を変化させて、情
報の記録・再生を行なう光記録媒体において、可撓性材
料から成り、凹凸パターンがその少なくとも一方の面に
1個または複数個形成されている原盤をローラー表面に
固定する工程、樹脂シートに原盤の凹凸パターンを転写
して、プリフォーマット付き樹脂スタンパーを連続的に
形成する工程、必要に応じて必要な大きさに樹脂スタン
パーを切断する工程からなることを特徴とするスタンパ
ーの製造方法である。また、得られた樹脂スタンパーを
導電化処理する工程、電鋳を行なう工程などの一連の工
程を経て複製して、金属スタンパーを製造するスタンパ
ーの製造方法である。このスタンパーの製造方法を用い
ることによって、微細なパタ−ンが精度良く形成され
た、大きさの制約のない、凹凸パターンの転写性の良い
樹脂スタンパーまたは金属スタンパーを安価に大量に生
産性良く製造することができる。
【0060】
【実施例】以下、実施例を示し、本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明がこれらに限定されるものではな
い。
【0061】実施例1 図1に示すように、12μmピッチ、2.8μm幅、深
さ3000Åの平行溝の標準光カードフォーマットが1
2個形成された、厚さ5mm、大きさ300×320m
mのフォトマスク(HOYA)から、電鋳で、厚さ200μ
m、大きさ300×320mmのニッケル製スタンパー
を得た。
【0062】次に、図3に示すように、表面に1μmの
厚さにクロムメッキした、長さ400mm、ロール径3
00mmφの鉄製ロールに前記ニッケルスタンパーをネ
ジ止めして成型ロールを得た。
【0063】次に、図4に示すように、前記成形ロール
を押し出し成型機(日立造船、SHT90−320DV
G)に取り付けて、ポリカーボネート(帝人化成、K−
1285)を、押し出し速度4.0m/分、ダイ温度は
295℃、ローラー温度160℃の条件で、0.4mm
の厚さで押し出した。溶融樹脂を成型ロールと加圧ロー
ルで挟むようにして、溶融樹脂を冷却しながら成形ロー
ル上のニッケルスタンパーの凹凸パターンを溶融樹脂に
転写して樹脂スタンパーを得た。
【0064】得られた樹脂スタンパーを測定すると、厚
さのムラは最大値で50μmであり十分小さかった。パ
ターンの転写は深さで98%であり、(テーラーホブソ
ン社、タリステップ)、パターン転写率は良好であっ
た。線幅およびトラックピッチの転写は99〜100%
であり、押し出し方向に垂直方向と水平方向で線幅およ
びトラックピッチに差がなかった(エリオニクス社、表
面形状測定機)。また、樹脂スタンパー表面の皺などは
見られなかった。
【0065】得られた樹脂スタンパーを300×340
mmの大きさにプレスで打ち抜いて切断した。樹脂スタ
ンパーの凹凸面全面に真空蒸着でニッケルを1000Å
の厚さに成膜して導電化処理を行なった。その後、電鋳
を行なって300μmの厚さにニッケル電鋳膜を付け
た。電鋳膜の裏面を鏡面研磨した。200×301mm
の大きさにプレスを用いて切断した。電鋳膜と樹脂スタ
ンパーを剥離して、金属スタンパーを得た。樹脂スタン
パーと同じ方法で測定を行なったところ、パターンの転
写はマスクを基準にして、深さで97%、線幅およびト
ラックピッチの転写は99〜100%であり、パターン
転写率は良好であった。
【0066】実施例2 厚さ10μm、長さ100m、幅300mmのポリエス
テル(ルミラー、東レ)樹脂のシートに、図5に示す装
置を用いて、紫外線硬化樹脂(三菱レーヨン、MRA5
00)を10μmの厚さに塗布しながら、実施例1と同
じ成形ロールで密着するように挟んだ状態で、5KWの
紫外線ランプ(ウシオ電気社)を用いて、ベースフィル
ム側から80W/cm、距離10cmの条件で紫外線照
射を行なって紫外線硬化樹脂液を硬化させてパターンを
転写して樹脂スタンパーを得た。
【0067】実施例1と同じ方法で測定すると、パター
ンの転写は深さで99%であり、線幅およびトラックピ
ッチの転写は100%であり、パターン転写率は良好で
あった。進行方向に垂直方向と水平方向で線幅およびト
ラックピッチに差がなかった。紫外線硬化樹脂の厚さム
ラは最大値で3μmであり、十分小さかった。パターン
の転写によるベースシート表面の皺などは見られなかっ
た。
【0068】実施例1と同じように得られた樹脂スタン
パーを切断した。実施例1と同じように樹脂スタンパー
に導電化処理、電鋳、鏡面研磨した。実施例1と同じよ
うに切断した。実施例1と同じように電鋳膜と樹脂スタ
ンパーを剥離して、金属スタンパーを得た。実施例1と
同じ方法で測定を行なったところ、パターンの転写はマ
スクを基準にして、深さで97%、線幅およびトラック
ピッチの転写は99〜100%であり、パターン転写率
は良好であった。
【0069】実施例3 実施例2で用いた紫外線鋼か樹脂の代わりに、電子線硬
化樹脂液(ウレタンアクリレート[日本合成、XP70
0B]:オリゴエステルアクリレート[東亜合成アロニ
ックスM7300]=30重量部:70重量部)を用い
て硬化条件を電子線180KeV、10Mradで照射
して、実施例2と同じようにして樹脂液を硬化させて、
実施例2と同じような凹凸パターンが転写された樹脂ス
タンパーを作製した。
【0070】実施例1と同じように測定すると、パター
ンの転写は深さで99%であり、線幅およびトラックピ
ッチの転写は100%であり、パターン転写率は良好で
あった。進行方向に垂直方向と水平方向で線幅およびト
ラックピッチに差がなかった。電子線硬化樹脂の厚さム
ラは最大値で3μmであり、十分小さかった。実施例2
と同様にパターンの転写によるベースシート表面の皺な
どは見られなかった。
【0071】実施例1と同じように得られた樹脂スタン
パーを切断した。実施例1と同じように樹脂スタンパー
に導電化処理、電鋳、鏡面研磨した。実施例1と同じよ
うに切断した。実施例1と同じように電鋳膜と樹脂スタ
ンパーを剥離して、金属スタンパーを得た。実施例1と
同じ方法で測定を行なったところ、パターンの転写はマ
スクを基準にして、深さで97%、線幅およびトラック
ピッチの転写は99〜100%であり、パターン転写率
は良好であった。
【0072】実施例4 実施例2と同じポリエステルシートの上にアクリル系ア
ンカー材を2μmの厚さに塗布してプライマー層を形成
した。このプラスマー層の上に、N−メチロールアクリ
ルアミド重合体にアクリル酸を反応させて得られた化合
物を厚さ20μmに塗布して樹脂液層として、実施例1
と同じ成形ロールを用いて、図6に示す装置を用いて両
者を気泡入らないように密着させて、温度110℃、圧
力1Kg/cm2 の条件で圧接し、紫外線を実施例2と
同じ条件で照射して樹脂液を硬化させて凹凸パターンを
転写して樹脂スタンパーを得た。
【0073】実施例1と同じように測定すると、パター
ンの転写は深さで99%であり、線幅およびトラックピ
ッチの転写は100%であり、パターン転写率は良好で
あった。進行方向に垂直方向と水平方向で線幅およびト
ラックピッチに差がなかった。樹脂の厚さムラは最大値
で3μmであり、十分小さかった。実施例2と同様にパ
ターンの転写によるベースシート表面の皺などは見られ
なかった。
【0074】実施例1と同じように得られた樹脂スタン
パーを切断した。実施例1と同じように樹脂スタンパー
に導電化処理、電鋳、鏡面研磨した。実施例1と同じよ
うに切断した。実施例1と同じように電鋳膜と樹脂スタ
ンパーを剥離して、金属スタンパーを得た。実施例1と
同じ方法で測定を行なったところ、パターンの転写はマ
スクを基準にして、深さで97%、線幅およびトラック
ピッチの転写は99〜100%であり、パターン転写率
は良好であった。
【0075】実施例5 実施例2と同じポリエステルシートの上にアクリル系ア
ンカー材を2μmの厚さに塗布してプライマー層を形成
した。このプライマー層の上に、実施例4で用いた樹脂
の代わりに樹脂液層としてN−メチロールメラミンとア
クリル酸を反応させて得たN−メチロールメラミンアク
リレートを厚さ20μmに塗布して樹脂液層として、実
施例1と同じ成形ロールを用いて、実施例4と同じ装置
を用いて両者を気泡が入らないように密着させて、温度
110℃、圧力1Kg/cm2 の条件で圧接し、紫外線
を実施例2と同じ条件で照射して樹脂液を硬化させて凹
凸パターンを転写して樹脂スタンパーを得た。
【0076】実施例1と同じように測定すると、パター
ンの転写は深さで99%であり、線幅およびトラックピ
ッチの転写は100%であり、パターン転写率は良好で
あった。進行方向に垂直方向と水平方向で線幅およびト
ラックピッチに差がなかった。樹脂の厚さムラは最大値
で3μmであり、十分小さかった。実施例2と同様にパ
ターンの転写によるベースシート表面の皺などは見られ
なかった。
【0077】実施例1と同じように得られた樹脂スタン
パーを切断した。実施例1と同じように樹脂スタンパー
に導電化処理、電鋳、鏡面研磨した。実施例1と同じよ
うに切断した。実施例1と同じように電鋳膜と樹脂スタ
ンパーを剥離して、金属スタンパーを得た。実施例1と
同じ方法で測定を行なったところ、パターンの転写はマ
スクを基準にして、深さで97%、線幅およびトラック
ピッチの転写は99〜100%であり、パターン転写率
は良好であった。
【0078】
【発明の効果】本発明によれば、マスターを元にして原
盤を製作して、連続製造方法を用いて長尺の樹脂スタン
パーを製造することによって、微細な凹凸パターンが精
度良く形成されて、かつ平面性の良い樹脂スタンパーや
金属スタンパーを安価にかつ生産性良く製造することが
できる。マスターから多数のスタンパーを製造するた
め、マスターの使用回数を減らすことができ、マスター
の寿命を長くすることができる。大きさが小さいマスタ
ー、原盤を用いても大きいスタンパーを作ることができ
るなどの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光記録媒体用基板製造用スタンパーの
製造方法に用いる原盤の一例を示す模式図である。
【図2】本発明の光記録媒体用基板製造用スタンパーの
製造方法に用いる原盤の他の例を示す模式図である。
【図3】原盤を表面に設けた成形ロールを示す模式図で
ある。
【図4】本発明の光記録媒体用基板製造用スタンパーの
製造方法の一例を示す説明図である。
【図5】本発明の光記録媒体用基板製造用スタンパーの
製造方法の他の例を示す説明図である。
【図6】本発明の光記録媒体用基板製造用スタンパーの
製造方法の他の例を示す説明図である。
【図7】従来の光記録媒体の模式的断面図であり、図7
(a)はカード状の光記録媒体、図7(b)はディスク
状の光記録媒体を示す。
【図8】従来のスタンパーの製造方法の前半の工程を示
す概略部分工程図である。
【図9】図8の工程図の後半の工程を示す概略部分工程
図である。
【符号の説明】
1 原盤 2 凹凸パターン 3 成形ロール 11 樹脂シート 12 Tダイ 13 ルーダー 14 ホッパー 15 加圧ロール 16 引き取りロール 17 保護フィルム巻き出しロール 21 樹脂シート 22 巻き出しロール 23 巻き取りロール 24 供給ロール 25 加圧ロール 26 放射線硬化樹脂塗布装置 27 成形ロール 28 放射線ランプ 31 透明基板 32 トラック溝部 33 光記録層 34 スペーサー 35 接着剤層 36 保護基板 41 基板 42 レジスト 43 露光光学系 44 凹凸パターン 45 導電膜 46 電鋳膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鹿目 修 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 上高原 弘文 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 佐藤 哲也 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザービームなどの光ビームの照射に
    よって、反射率、透過率などの光学特性を変化させて、
    情報の記録・再生を行なう光記録媒体用の基板製造用ス
    タンパーの製造方法において、可撓性材料から成り、凹
    凸パターンがその少なくとも一方の面に1個または複数
    個形成されている原盤をローラー表面に固定する工程、
    該原盤の凹凸パターンを樹脂シートに転写してプリフォ
    ーマット付き樹脂スタンパーを連続的に形成する工程、
    必要に応じて樹脂スタンパーを切断する工程からなるこ
    とを特徴とする光記録媒体用基板製造用スタンパーの製
    造方法。
  2. 【請求項2】 樹脂を溶融させて押し出して樹脂シート
    を形成しながら、同時に前記原盤が取り付けられたロー
    ラーを用いて押し出した溶融樹脂に原盤の凹凸パターン
    を転写して、プリフォーマット付き樹脂スタンパーを連
    続的に形成する工程からなる請求項1記載の光記録媒体
    用基板製造用スタンパーの製造方法。
  3. 【請求項3】 樹脂シートと前記原盤の両方または一方
    に紫外線硬化樹脂または電子線硬化樹脂の放射線硬化樹
    脂を塗布する工程、紫外線硬化樹脂または電子線硬化樹
    脂の放射線硬化樹脂を樹脂シートと前記原盤が取り付け
    られたローラーの間で隙間なく挟んで密着させる工程、
    紫外線または電子線などの放射線を照射して紫外線硬化
    樹脂または電子線硬化樹脂を硬化させて樹脂シートに原
    盤の凹凸パターンを転写して、プリフォーマット付き樹
    脂スタンパーを連続的に形成する工程からなる請求項1
    記載の光記録媒体用基板製造用スタンパーの製造方法。
  4. 【請求項4】 樹脂シートと前記原盤の両方または一方
    に熱成型性を有する紫外線硬化樹脂または電子線硬化樹
    脂を塗布する工程、該紫外線硬化樹脂または電子線硬化
    樹脂の放射線硬化樹脂を樹脂シートと前記原盤が取り付
    けられたローラーの間で隙間なく挟んで密着させる工
    程、密着させたまま加熱・加圧して原盤の凹凸パターン
    を樹脂液に転写する工程、その後に紫外線または電子線
    の放射線を照射して紫外線硬化樹脂または電子線硬化樹
    脂を硬化させて樹脂シートに原盤の凹凸パターンを転写
    して、プリフォーマット付き樹脂スタンパーを連続的に
    形成する工程からなる請求項1記載の光記録媒体用基板
    製造用スタンパーの製造方法。
  5. 【請求項5】 レーザービームなどの光ビームの照射に
    よって、反射率、透過率などの光学特性を変化させて、
    情報の記録・再生を行なう光記録媒体用の基板製造用ス
    タンパーの製造方法において、可撓性材料からなり、凹
    凸パターンがその少なくとも一方の面に1個または複数
    個形成されている原盤をローラー表面に固定する工程、
    該原盤の凹凸パターンを樹脂シートに転写してプリフォ
    ーマット付き樹脂スタンパーを連続的に形成する工程、
    必要に応じて樹脂スタンパーを切断する工程、前記樹脂
    スタンパーの凹凸パターン面に導電化処理を行なう工
    程、前記導電化処理した樹脂スタンパーを元にして電鋳
    を行なって金属スタンパーを形成する工程、必要に応じ
    て金属スタンパーの凹凸パターンの形成されていない面
    を鏡面研磨する工程、必要に応じて金属スタンパーを切
    断する工程からなることを特徴とする光記録媒体用基板
    製造用スタンパーの製造方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001063015A1 (fr) * 2000-02-22 2001-08-30 Nikon Corporation Procede servant a fabriquer une matrice de pressage et substrat obtenu
JP2009143221A (ja) * 2007-10-19 2009-07-02 Showa Denko Kk 樹脂スタンパの製造方法及び製造装置とインプリント方法、並びに磁気記録媒体と磁気記録再生装置
JP2011025677A (ja) * 2009-06-22 2011-02-10 Soken Chem & Eng Co Ltd 金属製モールドの製造方法ならびに該金属製モールドを製造するための樹脂モールドおよび樹脂
JP2013049841A (ja) * 2011-08-02 2013-03-14 Dic Corp 樹脂モールド用硬化性樹脂組成物、樹脂モールド及びそれを用いて作製されたレプリカモールド
US8999220B2 (en) 2007-10-19 2015-04-07 Showa Denko K.K. Method and apparatus for manufacturing resin stamper, imprint method, magnetic recording medium, and magnetic recording/reproducing apparatus

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