JPH0516139Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、上合のような底壁に筒条の落し口が
突設されている雨樋の梱包構造に関する。

（従来の技術） 一般に、雨樋は、複数個を積み重ねた状態で一
括して段ボール箱に収め、梱包されていた。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら、上合のような底壁に筒条の落し
口が突設されている雨樋は、積み重ね状態に於け
る安定性が得られ難い。従つて、そのまま段ボー
ル箱に収めて梱包すると雨樋は少しの振動でも互
いに干渉して傷付け合い、又、落下等による衝突
時に於いては、上側の上合が下側の上合に対して
側壁を開くように食い付けて破損させるという問
題が生じていた。

そこで、段ボール箱内に於ける雨樋の位置を固
定させる為に、雨樋間や雨樋と段ボール箱との隙
間に発泡スチロールを介在させるといつたことも
行われているが、この場合は、発泡スチロールを
雨樋の形状に応じて成形しなければならず、手間
がかかり、コスト高になるという問題点があつ
た。

（課題を解決するための手段） 本考案雨樋の梱包構造は、上記の欠点を解消
し、低コストでありながら、雨樋の保護機能を備
えた梱包構造を提供する為になされたものであつ
て、その要旨は、底壁に筒条の落し口が突設され
ていると共に、底壁の側縁から側壁が立設されて
いる上合を、複数個積み重ねた状態で段ボール箱
に梱包する雨樋の梱包構造に於いて、前記各上合
の落し口に嵌着された段ボール製補強枠によつ
て、各上合の積み重ね間隔及び最も底側に設けら
れている上合と段ボール箱内面との間隔が保持さ
れていると共に、最も上側に設けられている上合
に嵌挿された補強枠によつて該上合と段ボール箱
内面との間隔が保持されていることを特徴とする
雨樋の梱包構造に存する。

（作用） 本考案に於いては、全ての上合は補強枠によつ
て積み重ね間隔が保持されているので、段ボール
箱に衝撃が作用しても、上側の上合が下側の上合
に食い付かず、又、最も底側に設けられている上
合と段ボール箱内面との間隔及び最も上側に設け
られている上合と段ボール箱内面との間隔が、補
強枠によつて保持されているので、上合は全体と
して段ボール箱内に於いて位置を固定される。

（実施例） 以下、本考案の実施例を図面を参照しながら説
明する。

本考案例の上合１は、第２図に示すように、底
壁１１の四側縁から側縁１２が稍斜め外方に立設
されており、底壁１１の略中央には、円筒状の落
し口１３が突設さている。

直方体状の段ボール箱２は、その内部に、第３
図に示すような偏平直方体状の段ボール箱３を２
個並列に収納出来るようになつており、段ボール
箱３に上合１を収納するに当たつては、上合１の
数に等しい５個の補強枠４と１個の補強枠５とが
使用される。補強枠４，５は、何れも、段ボール
を折り曲げて各筒状に形成されており、補強枠４
は、上合１の落し口１３の径よりも四辺が大きく
形成され、且つ落し口１３よりも僅かに長く形成
されている。又、補強枠５は、側壁１２よりも四
辺が小さく形成され、且つ僅かに長く形成されて
いる。

次に実施例の作用を説明する。

上合１を段ボール箱３に梱包するには、先ず上
合１の落し口１３に補強枠４を嵌着し、上合１内
に順次他の上合１を積み重ねる。即ち、これら補
強枠４によつて各上合１の積み重ね間隔は、落し
口１３よりも僅かに広い幅で一定に保持される。

次いで、最も上側に設けられている上合１に補
強枠５を嵌挿した後に、積み重ねられた上合１を
一括して段ボール箱３内に収容し、上合１を収容
し閉蓋した２個の段ボール箱３を段ボール箱２内
に収容して、蓋を閉じて開かないように留め、梱
包を終了する。

積み重ね状態に於いて、上合１は、積み重ね方
向の全体の高さが、段ボール箱３内面の長辺と略
一致する。即ち、これらの上合１を横にして段ボ
ール箱３内に収容すると、最も底側に設けられて
いる上合１の落し口１３に嵌着された補強枠４と
補強枠５とが、夫々段ボール箱３の内面に当接
し、且つ上合１の１組の側壁１２の外面が段ボー
ル箱３の内面に当接するので、各上合１は、全て
の方向にがたつくことなく段ボール箱３内で位置
固定される。

上合を二重に段ボール箱内に収納する代わり
に、段ボール板を用いて仕切りをしてもよい。

（考案の効果） 本考案雨樋の梱包構造に於いては、全ての上合
は補強枠によつて積み重ね間隔が保持されている
ので、落下等により段ボール箱に衝撃が作用して
も、上側の上合が下側の上合に食い付かず、又、
最も底側に設けられている上合と段ボール箱内面
との間隔及び最も上側に設けられている上合と段
ボール箱内面との間隔が、補強枠によつて保持さ
れているので、上合は全体として段ボール箱内に
於いて位置を固定され互いに干渉して傷付け合う
のを防止出来る。然も、補強枠は段ボール製であ
るので、安価に上記の効果を得ることが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例を示す横断面図、
第２図は実施例の上合を示す斜視図、第３図は実
施例の偏平直方体状の段ボール箱を示す斜視図、
第４図イ及びロは補強枠を示す斜視図である。 １……上合、２，３……段ボール箱、４，５…
…段ボール製補強枠、１１……底壁、１２……側
壁、１３……落し口。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 底壁に筒状の落し口が突設されていると共に、
   底壁の側縁から側壁が立設されている上合を、複
   数個積み重ねた状態で段ボール箱に梱包する雨樋
   の梱包構造に於いて、 前記各上合の落し口に嵌着された段ボール製補
   強枠によつて、各上合の積み重ね間隔及び最も底
   側に設けられている上合と段ボール箱内面との間
   隔が保持されていると共に、最も上側に設けられ
   ている上合に嵌挿された補強枠によつて該上合と
   段ボール箱内面との間隔が保持されていることを
   特徴とする雨樋の梱包構造。