JPH0414331Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はブラシレスモータの包装構造体に関す
る。

〔従来の技術〕

従来ブラシレスモータを包装する場合、１個づ
つクリーンルームで真空パツクして、発泡スチロ
ールの凹所に１個づつ保持させていた。

〔考案が解決しようとする課題〕

従つて、たいへん手間がかかると共に、その真
空パツクを破れば、ブラシレスモータは外部に露
出し、その露出したモータが外部から何らかの衝
撃を受けた場合、ベアリングから騒音が出る等の
不良品になる虞があつた。

本考案は従来のこのような問題点を解決して、
真空パツクを破つた後も外部にブラシレスモータ
が露出せず、しかも包装時間を短縮できるブラシ
レスモータの包装構造体を提供することを目的と
する。

〔課題を解決しようとする手段〕

本考案のブラシレスモータの包装構造体は、断
面凹形状の底壁部の左右の上端縁に、断面四半円
弧状の左右側壁を連設すると共に、前後の開口部
を夫々鉛直壁にて施蓋し、さらに、上方開口端周
縁に第１外鍔部を突設して、帯電防止部材からな
る上方開口状の収納本体部を形成し、かつ、断面
倒立凹形状の上壁部の左右の下端縁に、断面四半
円弧状の左右側壁を垂設すると共に、前後の開口
部を夫々鉛直壁にて施蓋し、さらに、上方開口端
周縁に第２外鍔部を突設して、帯電防止部材から
なる上方開口状の蓋部を形成し、上記第１外鍔部
の左側壁対応部を上記第２外鍔部の左側壁対応部
に揺動自在に連結して、蓋部の展開・折畳みを可
能としたブラシレスモータの包装構造体であつ
て、上記収納体の左右側壁の内面に相対向してブ
ラシレスモータの鍔部が嵌合する周方向下凹溝
を、長手方向に沿つて所定ピツチに複数個設ける
と共に、上記蓋部の左右側壁の内面に、上記周方
向下凹溝に嵌合したブラシレスモータの鍔部が嵌
合する周方向上凹溝を、長手方向所定ピツチに複
数個設け、さらに、収納本体部の第１外鍔部の右
側壁対応部に、複数個の突隆部を長手方向所定ピ
ツチに配設すると共に、蓋部の第２外鍔部の右側
壁対応部に、上記突隆部が嵌合する複数個の凹所
を長手方向所定ピツチに配設し、左右側壁が接触
するように複数個を千鳥状に積み上げた状態に於
て、下段の相隣接する２つの蓋部間に介装される
上段の１つの収納本体部の第１鍔部が、該下段の
２つの蓋部の上壁部の上面に載置状に当接すると
共に、該上段の１つの収納本体部の底壁部の下面
が、該下段の蓋部の第２外鍔部に載置状に当接す
るように構成したものである。

〔作用〕

上述の如く構成した包装構造体内にブラシレス
モータを収納して、その上から、真空パツクすれ
ば、その真空パツクを破つた場合でも、該モータ
を外部に露出させないで保持することができる。
つまり、ブラシレスモータは包装構造体により組
付直前まで保護されている。さらに、一度に複数
個のモータを包装することができる。

また、ブラシレスモータは、その鍔部が上下の
周方向凹溝に嵌合され、がたつくことなく収納さ
れる。しかも、収納本体部の底壁部は、断面凹形
状であるので、その下面は平坦面であり、安定よ
く載置することができ、また、逆に、蓋部が下方
となるように反転させた場合も、蓋部の上壁部の
上面が平面状であり、安定よく載置することがで
きる。

さらに、千鳥状に積み上げた場合、下段の相隣
位する２つの蓋部間に介装される上段の１つの収
納本体部の第１外鍔部が、該下段の２つの蓋部の
上壁部の上面に載置状に当接すると共に、上段の
１つの収納本体部の下壁部の下面が、該下段の蓋
部の第２外鍔部に載置状に当接するので、ブラシ
レスモータを収納した複数の包装構造体は安定し
た状態で保持される。

〔実施例〕

以下、実施例を示す図面に基づいて本考案を詳
説する。

第１図乃至第４図において、１は帯電防止材か
らなる包装構造体であつて、収納本体部２と、該
収納本体部２を施蓋する蓋部３とからなる。

即ち、断面凹形状の底壁部１２の左右の上端縁
に、順次相互に拡開するように断面四半円弧状の
左右側壁１０，１１を立設すると共に、前後の開
口部を夫々鉛直壁２５，２５にて施蓋し、上方開
口端周縁４に第１外鍔部５を水平方向に突出し
て、水平方向に突出する上方開口状の上記収納本
体部２を形成している。また、底壁部１２と左右
側壁部１０，１１と鉛直壁２５，２５と第１外鍔
部５とは一体成形される。

しかして、左右側壁１０，１１の内面６，７に
は、相対向してブラシレスモータＷの鍔部Waが
嵌合する周方向下凹溝８，９が、長手方向所定ピ
ツチに複数個設けられている。

また、第１外鍔部５の右側壁対応部１４には、
複数個の突隆部１３が長手方向所定ピツチに配設
されている。

次に、蓋部３は、収納本体部２と同様帯電防止
材からなり、下方開口状であつて、断面倒立凹形
状の上壁部２２と、該上壁部２２の左右の下端縁
部に順次相互に拡開するように垂設される断面四
半円弧状の左右側壁２６，２７と、前後の開口部
を施蓋する鉛直壁２８，２８と、下方開口端周縁
２９に水平方向に突出される第２外鍔部１５と、
からなり、上壁部２２と左右側壁２６，２７と鉛
直壁２８，２８と第２外鍔部１５とは一体成形さ
れる。

しかして、左右側壁２６，２７の内面３０，３
１には、上記周方向下凹溝８，９に嵌合されたブ
ラシレスモータＷの鍔部Waが嵌合する周方向上
凹溝２１，２０が、長手方向に沿つて所定ピツチ
に複数個設けられている。

また、第２外鍔部１５の右側壁対応部３２に
は、複数個の凹所１８が長手方向に沿つて所定ピ
ツチに配設されている。即ち、第１図に示すよう
に、第１外鍔部５と第２外鍔部１５とを当接させ
た際には、凹所１８に突隆部１３が嵌合し、その
状態を保持する。

そして、収納本体部２の第１外鍔部５の左側壁
対応部１７と、第２外鍔部１５の左側壁対応部１
６と、が揺動自在に連結され、蓋部３の展開・折
畳みを可能としている。

従つて、以上の如く構成された包装構造体１に
ブラシレスモータＷを収納して真空パツクすれ
ば、複数個（図例では３個）同時に包装すること
ができる。

しかも、この包装構造体１は、第５図に示すよ
うに、左右側壁１０，１１，２６，２７が接触す
るように、２つの構造体１，１の蓋部３，３に１
つの構造体１の収納本体部２を介装すれば、介装
される収納本体部２の底壁部１２の下面１２ａが
２つの構造体１，１の第２外鍔部１５に載置状に
当接すると共に、この２つの構造体１，１の上壁
部２２の上面２２ａに、介装される収納本体部２
の第１外鍔部５が載置状に当接することになる。
つまり、複数個の包装構造体を、左右側壁１０，
１１，２６，２７……が接触するように千鳥状に
積み上げることができる。また、収納本体部２及
び蓋部３の前後の開口部は夫々鉛直壁２５，２８
にて施蓋され、内部に無駄なスペースが形成され
ることがない。

〔考案の効果〕

本考案のブラシレスモータの包装構造体は、ブ
ラシレスモータＷを収納して真空パツクすれば、
その真空パツクを破つた場合でも、収納本体部２
の突隆部１３が蓋部３の凹所１８に嵌合している
ので、各モータＷを外部に露出させないで保持す
ることができ、外部からの衝撃（例えば、その包
装構造体１を載置した時、又は何かが当たつた
時）から該モータＷを保護することができる。し
かも、帯電防止材からなつているので静電気が発
生せず、埃が付かない。さらに、一度に複数個の
モータＷを包装することができるので、包装時間
を短縮することができる。

また、各包装構造体は、収納本体部２の底壁部
１２の下面１２ａ及び蓋部３の上壁部２２の上面
２２ａが平面状とされるので、どちらを下方にし
た場合も、安定した状態で載置することができ
る。

さらに、複数個を左右側壁１０，１１，２６，
２７が接触するように、千鳥状に積み上げた場
合、相隣位する２つの蓋部３，３間に介装される
上段の１つの収納本体部２の第１外鍔部５が、該
下段の２つの蓋部３，３の上壁部２２の上面２２
ａに載置状に当接すると共に、上段の１つの収納
本体部２の底壁部１２の下面１２ａが、該下段の
蓋部３，３の第２外鍔部１５，１５に載置状に当
接するので、各包装構造体は安定した姿勢で積み
上げられることになり、しかも、極めてコンパク
トに積み重ねることができ、嵩張らず載置場所に
困らない。

さらに、真空パツク状態において、モータＷは
夫々凹溝８，９，２０，２１に嵌合しているの
で、その包装構造体１を横積みした場合も各モー
タＷはがたついたりせず安定姿勢に保持され、破
損しない。

しかし、内部に無駄なスペースがほとんどな
く、有効にブラシレスモータを収納することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す斜視図、第２
図は正面図、第３図は展開状態の平面図、第４図
は第３図におけるＸ−Ｘ線断面図、第５図は載置
状態を示す簡略正面図である。 ２……収納本体部、３……蓋部、４……上方開
口端周縁、５……第１外鍔部、６，７……内面、
８，９……周方向下凹溝、１０……左側壁、１１
……右側壁、１２……底壁部、１３……突隆部、
１４……右側壁対応部、１５……第２外鍔部、１
６，１７……左側壁対応部、１８……凹所、２
０，２１……周方向上凹溝、２２……上壁部、２
２ａ……上面、２５，２８……鉛直壁、２６……
左側壁、２７……右側壁、２９……下方開口端周
縁、３０，３１……内面、３２……右側壁対応
部、Ｗ……ブラシレスモータ、Wa……鍔部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 断面凹形状の底壁部１２の左右の上端縁に、断
   面四半円弧状の左右側壁１０，１１を連設すると
   共に、前後の開口部を夫々鉛直壁２５，２５にて
   施蓋し、さらに、上方開口端周縁４に第１外鍔部
   ５を突設して、帯電防止部材からなる上方開口状
   の収納本体部２を形成し、かつ、断面倒立凹形状
   の上壁部２２の左右の下端縁に、断面四半円弧状
   の左右側壁２６，２７を垂設すると共に、前後の
   開口部を夫々鉛直壁２８，２８にて施蓋し、さら
   に、上方開口端周縁２９に第２外鍔部１５を突設
   して、帯電防止部材からなる上方開口状の蓋部３
   を形成し、上記第１外鍔部５の左側壁対応部１７
   を上記第２外鍔部１５の左側壁対応部１６に揺動
   自在に連結して、蓋部３の展開・折畳みを可能と
   したブラシレスモータの包装構造体であつて、 上記収納本体２の左右側壁１０，１１の内面
   ６，７に、相対向してブラシレスモータＷの鍔部
   Waが嵌合する周方向下凹溝８，９を、長手方向
   所定ピツチに複数個設けると共に、上記蓋部３の
   左右側壁２６，２７の内面３０，３１に、上記周
   方向下凹溝８，９に嵌合したブラシレスモータＷ
   の鍔部Waが嵌合する周方向上凹溝２１，２０
   を、長手方向所定ピツチに複数個設け、さらに、
   収納本体部２の第１外鍔部５の右側壁対応部１４
   に、複数個の突隆部１３……を長手方向所定ピツ
   チに配設すると共に、蓋部３の第２外鍔部１５の
   右側壁対応部３２に、上記突隆部１３……が嵌合
   する複数個の凹所１８……を長手方向所定ピツチ
   に配設し、 左右側壁１０，１１，２６，２７……が接触す
   るように複数個を千鳥状に積み上げた状態に於
   て、下段の相隣位する２つの蓋部３，３間に介装
   される上段の１つの収納本体部２の第１鍔部５が
   該下段の２つの蓋部３，３の上壁部２２の上面２
   ２ａに載置状に当接すると共に、該上段の１つの
   収納本体部２の底壁部１２の下面１２ａが、該下
   段の蓋部３，３の第２鍔部１５，１５に載置状に
   当接するように構成したことを特徴とするブラシ
   レスモータの包装構造体。