JPH0513705Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、包装箱内に嵌め込み内部の品物群
を仕切る厚紙製の仕切に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、この種の仕切として、第７図及び第８図
に示すように、直方体状包装箱Ａの内部の上段の
品物群と下段の品物群とを仕切るため、箱体底面
と略同形状の中仕切板５１と、水平方向に並んだ
品物群を１個ずつ仕切る例えば６個の品物群の場
合ではキの字形上位仕切枠５２と、同じキの字形
下位仕切枠５３との組合せからなるものが知られ
ている。

キの字形の仕切枠は、２箇所に縦切込み５４を
備えた１個の長尺の縦仕切板５５と、上記縦切込
み５４に噛合う縦切込み５６を備えた２個の短尺
の横仕切板５７とから組立てられていた。

〔考案が解決しようとする課題〕

ところが、この従来の仕切においては、形状の
違う３個の部品、即ち中仕切板５１、縦仕切板５
５、及び横仕切板５７が必要であり、包装現場で
の組立にかなり手間取ると共に、横仕切板が縦切
込みのところを支点にして揺動しやすく不安定で
あり、品物を詰め込む包装の作業性が悪い等の問
題点があつた。

この考案は、従来品の有するこのような問題点
に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、１個の打抜基板から組立てられると共
に、２個の横仕切板が揺動せず安定している仕切
を提供しようとするものである。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、この考案における
仕切は、中折目線を介して下方に向けて折り返し
た２個の縦仕切板の上縁に横仕切板嵌合用切込み
を設けると共に下縁にそれぞれ反対方向に延びる
対の中仕切板を連設し、両方又は一方の中仕切板
の自由端縁に起立する縦板を連設すると共にこの
縦板の端縁に上記縦仕切板の切込みと交差嵌合す
る切込みを備えた横仕切板を連設してなるもので
ある。

〔作用〕

この用に構成された仕切は、１個の打抜基板か
ら簡単に組立てられ、品物の重量を受けて動きに
くい中仕切板に縦仕切板が連なり、且つ横仕切板
は縦板を介して中仕切板に連なると共に縦仕切板
と交差嵌合しており縦横の各仕切板が非常に安定
している。

〔実施例〕 第１図〜第３図は、この考案の第１実施例を示
し、この仕切は、段ボールによつて形成された一
段に６個の同じ大きさの品物群を仕切るものであ
り、中央の中折目線１を介して下方に向けて折り
返した２個の縦仕切板２の下縁にそれぞれ反対方
向に延びる対の中仕切板３が連設され、両方の中
仕切板３の自由端縁の中央部に起立する縦板４が
連設されると共に、この縦板の両端縁に屈曲して
上記縦仕切板２と交差嵌合する対の横仕切板５が
連設されてなり、嵌め込むべき直方体状包装箱Ａ
の底面と略同形状を呈しており、第２図に示す一
個の打抜基板から屈曲して組立てられる。

打抜基板について詳細に説明する。中央の中折
目線１を介して２個の縦仕切板２が連設され、各
縦仕切板の中折目線に並行する端縁に折目線７を
介して対の方形状の中仕切板３が連設され、各中
仕切板の折目線７に並行する端縁中央部に折目線
８を介して上記縦仕切板２と同じ幅の縦板４が連
設され、この縦板の折目線８に直交する両端縁に
折目線９を介して対の横仕切板５が連設されてい
る。

更に対の縦仕切板２には、折目線９の延長線上
の位置で中折目線１に直交して切込み１０が設け
られている。各横仕切板５には折目線９から所要
寸法ｌ隔てた位置に端縁から直交して上記切込み
１０に噛合せる切込み１１が設けられている。こ
の寸法ｌは中仕切板３の幅寸法ｌとほぼ同じであ
る。

なお、上記切込み１０及び切込み１１は、２枚
の重合した仕切板がはめ込み可能となるように多
少大きく形成されている。

中折目線１は、半切り状切刃に形成されており
縦仕切板２，２を容易に180度屈曲させることが
できる。

この実施例の仕切は、一段の空間をほぼ同じ容
積に仕切るものであり、縦板４の長さ寸法も中仕
切板３の幅寸法ｌとほぼ同じになつている。

前記展開形の打抜基板より仕切を組立てる場合
には、第３図に示すように、中央の半切り状の中
折目線１から両縦仕切板２，２を重ね合せると共
に、両端の縦板４を起立させると共に対の横仕切
板５を直角に内向きに屈曲させ、縦仕切板２，２
の切込み１０に切込み１１を噛合せて縦仕切板
２，２と交差嵌合させる。

この仕切は、打抜基板のままで輸送・保管する
ため嵩張らず非常に有利であると共に、組立ても
簡単であり、組立形態においては、平面を分割し
て仕切るだけでなく、中仕切板により上下方向に
も仕切るものであり、縦仕切板と横仕切板とがし
つかりと交差嵌合すると共に、品物の重量で押さ
えられて動きにくい中仕切板に各仕切板が連なり
且つ両横仕切板が縦板４で連なつているため、非
常に安定したものとなる。

前記仕切を使用する場合、第１図に示すよう
に、包装箱Ａの底面上に１個の仕切を嵌め込むと
共に、これに下段の品物群を箱詰めし、次に別の
１個の仕切を嵌め込みこれに上段の品物群を箱詰
めする。

なお、この仕切は、包装箱の品物群の収容形態
に対応して上下方向に適宜の個数積み重ねて使用
することができることは勿論である。

第４図及び第５図は、この考案の第２実施例を
示し、この仕切は、大きさが違う６個の品物群を
仕切るものであり、中央の２重板状の縦仕切板２
の下縁両方に対の中仕切板３が連設され、一方の
中仕切板の自由端縁中央部に起立する短かい縦板
４が連設され、この縦板４の両端縁に屈曲して縦
仕切板２と交差嵌合すると共に先端が他方の中仕
切板の端縁に達する対の長い横仕切板５が連設さ
れてなるものであり、第５図に示す一個の打抜基
板から屈曲して組立てられる。

横仕切板５は、長さが中仕切板３の幅寸法ｌの
略２倍でありその中央に切込み１１が設けられて
いる。

更に縦仕切板２の中央部下縁の一方には、中仕
切板３側に小さい方形状の孔１２が設けられ、ま
た他方には、この孔１２に嵌まり込むコの字形切
込みで形成された舌片１３が設けられており、こ
の舌片１３が一方の縦仕切板の下縁に当接して縦
板４の無い方の中仕切板が固定される。

この実施例の仕切は、２個の小型の品物と４個
の大型の品物とを平面に並べてこれを多段重ねに
する時に都合がよい。

第６図は、この考案の第３実施例を示し、この
仕切は、同じ大きさの４個の品物群を仕切るもの
であり、両方の中仕切板３の自由端縁に互い違い
に起立する縦板４が連設され、この各縦板４の端
縁に縦仕切板２と交差嵌合する横仕切板５が連設
されてなるものである。

〔考案の効果〕

この考案は、上述の通り構成されているので、
次に記載する効果を奏する。

この仕切は１個の打抜基板から屈曲して組立て
られるものであつて、従来品のように形状の違う
３部品から組立てるものに比較して組立てが容易
であり、縦仕切板及び横仕切板がしつかりと固定
されているので、包装の作業性がよく箱詰作業が
能率アツプする等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案の第１実施例を示す斜視
図、第２図は同上の展開図、第３図は同上の組立
手順を示す説明図、第４図及び第５図はこの考案
の第２実施例を示す斜視図及びその展開図、第６
図はこの考案の第３実施例を示す斜視図である。
また第７図及び第８図は従来例を示す斜視図及び
その展開図である。 Ａ……包装箱、１……中折目線、２，５５……
縦仕切板、３，５１……中仕切板、４……縦板、
５，５７……横仕切板、１０，１１……切込み。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 中折目線を介して下方に向けて折り返した２個
   の縦仕切板の上縁に横仕切板嵌合用切込みを設け
   ると共に下縁にそれぞれ反対方向に延びる対の中
   仕切板を連設し、両方又は一方の中仕切板の自由
   端縁に起立する縦板を連設すると共にこの縦板の
   端縁に上記縦仕切板の切込みと交差嵌合する切込
   みを備えた横仕切板を連設してなる仕切。