JPS6116844Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は食器支持具に関し、更に詳しくは食
器類の売場に於いて食器を陳列（デイスプレイ）
したり、ストツクの食器を陳列したり、或いは食
器を包装箱に収納梱包する際に使用する支持具に
関する。

一般に食器売場に於ける食器類の陳列は平面的
に積み重ねている。

そのため、食器に施せる模様（柄）、特に皿類
にあつては縁部、或いは内部中央に施せる模様は
購買者の目に入らず、購買者は積み重ねられた皿
を手に取つて模様を見ているのが実状である。

従つて、購買意欲を高めるという点においては
難点があり、しかも積み重ねて陳列しているため
食器類に傷が付き易いといつた不具合もある。

そこで、本考案者は上述したような不具合を解
決し、購買者の購買意欲を高め得ると共に、食器
類に傷が付くのを防止するべく食器類を立てて陳
列する支持具を考案したものである。

又、この考案に係る食器支持具は陳列のみなら
ず、食器類を箱詰め梱包する際、該食器を立てた
状態で箱詰めするのに効果的な支持具を提供する
ことを目的とする。

斯る目的を達成せんとする本考案の支持具は、
段ボール紙を半折して矩形状に形成した左右一対
の側板の閉鎖側上端に適宜深さ及び幅の食器受け
溝を切欠形成し、反対側の開放側下端には上向き
の差込溝を複数個切欠し、この差込溝に、段ボー
ル紙を半折すると共に閉鎖側上端に嵌入溝を切欠
した連結脚板を、その嵌入溝を介して着脱可能に
組み付けたことを特徴とする。

この考案の食器支持具を構成する左右一対の側
板及び連結脚板の材質としては、段ボール紙（厚
板紙を含む）が使用され、段ボール紙、厚板紙は
半折して使用するものである。

又、左右一対の側板の形状は、長手方向に沿つ
て同一の幅を有した帯状でも、或いは長手方向の
一方端から他方端に向つて漸次幅広としたもの、
更には長手向の一方端から他方端に向つて階段状
に段差をつけたもの等が選げられる。

上記の側板に切欠形成する食器受け溝の形状と
しては立て掛ける食器、特に皿の深さによつて異
なり、深い皿用は食器受け溝の幅を大きくとり、
浅い皿用の場合は食器受け溝の幅を小さくする。

更に、左右の側板の対峙間隔は立て掛ける食器
の大きさ（径）によつて異なり、径の大きい皿の
時は間隔を広くし、径の小さい皿の時は間隔を小
さくする。

以下、本考案の一実施例を段ボール紙で形成し
た食器支持具について図面に基づき説明すると、
第１図は組立状態の斜視図で、１，２は側板、３
は連結脚板、４は食器受け溝、５は差込溝、６は
嵌入溝である。

側板１，２は打抜き機で所定の形状に打ちと共
に、その打ち抜きの形状は組立時の形状の線対称
に打ち抜き、半折して側板１，２が形成される。

側板１，２の上端、即ち半折個所から下方に向
けて適宜深か及び幅の食器受け溝４が等間隔をお
いて切欠形成してあり、反対側には上向きに差込
溝５が適宜間隔をおいて複数個切欠形成され、そ
の差込溝５に連結脚板３が嵌入溝６を介して直交
状に差込まれるようになつている。

連結脚板３は側板１，２と同様、段ボール紙を
矩形状に打抜くと共に、中央部で半折し、且つ半
折個所に適宜深さの嵌入溝６が側板１，２の対峙
間隔に合わせて切欠形成してある。

尚、連結脚板３に切欠する嵌入溝６の深さは、
嵌入溝６下端から脚板下端までの部分が側板１，
２に切欠せる差込み溝５の深さと同じくなるよう
にし、それによつて側板１，２間に連結脚板３を
差込んだ時、側板１，２の下端面と連結脚板３の
下端面とが面一となつて安定した状態を維持し得
るようになつている。

食器受け溝４はその前側を鉛直状にし、後ろ側
は後方上向きに傾斜させて皿ａが稍後方に倒れた
状態で立て掛けられるようにしてある。

第３図は他の実施例を示し、左右一対の側板
１′，２′を前後部の高さが異なつた階段状とし、
長手方向に沿つた略中央部に切断用のミシン目７
を施し、直線的な組立て状態（実線の状態）の他
に、一方の側板１′の後半部をミシン目７で切断
し、その切断した後半部１″を側板２′の外側に位
置させ、連結脚板３で連結すれば並列的な組立て
状態（仮想線の状態）を構成することが出来る。

上記の如き構成とした食器支持具は段ボール紙
であるため軽量で、しかも現場での組立が簡単に
出来ると共に、食器類に傷を付ける心配なく、立
てた状態で陳列することが出来る。

更に、側板１，２及び連結脚板を段ボール紙を
半折して構成したことにより、各部板には外側方
方へ拡開しようとする力が作用するため、側板と
連結脚板との差込み連結を弾発作用によつて強固
に行なうことが出来る。

本考案の食器支持具は以上説明したように、上
部に食器受け溝を適宜間隔をおいて切欠した左右
一対の側板と、その左右一対の側板を所定間隔を
おいて対峙起立させる着脱自在な連結脚板を段ボ
ール紙、厚板紙の半折材によつて構成したもので
あるから、設置現場での組立が非常に簡単で、食
器類に傷を付ける心配なく、立てた状態で陳列す
ることができ、且つ各部板には外側方へ拡開しよ
うとする力が作用するため、側板と連結脚板との
差込み連結を弾発作用によつて強固に行なうこと
が出来る。

しかも、支持具自体の保管、運搬は側板と連結
脚板とに分割して平板状態で行なえるため軽量で
嵩張らずに合理的に行うことが出来る。

又、本案支持具は陳列のみならず、食器類を包
装箱に箱詰め梱包する際、支持具に食器を立て掛
けたまま箱詰めできるため、食器類をいちいち紙
で包むといつた手数は不要となり、食器類の新し
い箱詰め梱包形態を可能とするものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は斜視
図、第２図は第１図のＡ−Ａ線に沿える断面図、
第３図は形状を異にした側板による支持具を示す
斜視図である。 図中、１，２，１′，２′：側板、３：連結脚
板、４：食器受け溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 段ボール紙を半折して矩形状に形成した左右一
   対の側板の閉鎖側上端に適宜深さ及び幅の食器受
   け溝を切欠形成し、反対側の開放側下端には上向
   きの差込溝を複数個切欠し、この差込溝に、段ボ
   ールを半折すると共に閉鎖側上端に嵌入溝を切欠
   した連結脚板を、その嵌入溝を介して着脱自在に
   組み付けた食器支持具。