JPH0338090Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案は、箱内側が複雑に区画されるように中
仕切板を設け、中仕切板と一緒に組み立てができ
る中仕切付箱に関し、高さの異なる内容物を収納
可能で、しかも緩衛効果、組立てが確実に行なう
ことができる中仕切付箱に関するものである。

＜従来技術＞ 箱に中仕切板を一体に設け、中仕切板の仕切部
を組み立てと同時に起立させることができる中仕
切付箱としては、実公昭54−40337号公報に示さ
れた箱にかぎらず多数存在している。

これらの箱は、多数のそれぞれ平行な斜切込線
の上下端部から夫々垂直な折曲線を設け構造の仕
切板を設けたものであった。

＜解決しようとする課題＞ 上記、従来技術の項に示した構造の中仕切板の
仕切部は、いずれも折曲線が斜切込線の中央部と
交わるように設けてあるため、箱の組立と同時に
中仕切板を起立させた場合、仕切板の起立不良が
生じる場合があつた。

また、仕切板により収納する内容物同士がぶつ
かり破損する事故は防止できるが、ガラス瓶のよ
うな内容物においては、底部にも緩衛効果を有す
るようにしなければならなかつた。

さらに、高さの異なる２種の内容物を収納する
場合、内容物の頂部が揃わなく、開封時の外観が
悪いばかりでなく、低い内容物が取り出し難い欠
点があつた。

＜課題を解決するための手段＞ 本考案は、側板、前板、後板、貼着板、中板、
底板、蓋板からなる箱において、中板の上端およ
び前板の上端に中仕切板を連設した中仕切付箱
で、前記中仕切板の一方が、下方および中央に帯
状の貼着部を有し、かつ側方、および上方に折曲
線を介して貼着片を連設するとともに、前記中央
の貼着部の上下には等間隔に複数の階段状の切目
を対称の位置に設け、しかもそれぞれ切目の始端
と終端が一つおきに一致させ、この一致した切目
の始端と終端とを結ぶ折曲線を階段状の切目の水
平部分と交わるように設けた仕切部を有し、中仕
切板の他方が、前記中仕切板の仕切部を形成する
切目を、一方の切目が他方切目に対して水平方向
に略1/2ずつずらした状態とした仕切部を有し、
前記中仕切板の貼着部の裏面に接着剤を塗布し、
仕切板および貼着片を手前に折り曲げ、前板およ
び中板に貼着し、中板を前板へ折り返し、さらに
貼着板と側板とを貼着、組立ててなる中仕切付箱
である。

＜作用＞ 仕切板の仕切部は、切目の形状を階段状とし、
切目の両端を上下に結ぶ折曲線が、切目の斜め部
分と交わらず水平部分で交わり、箱の組立時の仕
切部の起立を確実の行なうことができる。

また、帯状の貼着部を介して上下に設けた切目
の一方の切目を他方の切目を水平部分の略1/2ず
つずらした位置の設けることにより、仕切部を起
立させると、一方の仕切部の仕切が、他方に仕切
部の仕切間に形成できる。

さらに、２列の仕切板の一方は、底板までの深
さを有し、他方は、仕切部分までの深さとなり、
高さの異なる内容物を揃えて収納できる。

＜実施例＞ 本考案の実施例を図面に従つて説明すると、第
１図に示すように縦折曲線を介して左側より順に
側板１、前板２、側板３、後板４、側板１，３の
１／２の長さの貼着板５および中板６が連設され、
側板１，３の下端には、舌片７が、前、後板２，
４の下端には、底板８がそれぞれ横折曲線を介し
て連設されており、かつ側板１，３の上端には、
舌片９が、前板２の上端には、中仕切板１０、後
板４の上端には蓋板、中板６の上端にも中仕切板
１１が連設されている。

上記中仕切板１０は、下方に貼着部１２を有す
る仕切板１３および該仕切板１３の上方および側
方に折曲線を介して貼着片１４を連設してなり、
かつ、前記貼着部１２の上方中央に帯状の貼着部
１５を有し、該帯状の貼着部１５を介して上下に
等間隔に複数の階段状の切目１６を対称の位置
に、そして前記上下に設けた切目１６のそれぞれ
の両端を上下に結ぶ折曲線１７を設けた構造の仕
切部１８を設けてなる。

一方、中仕切板１１は、中仕切板１０と切目１
６を除き同じ構成からなつており、前記切目は、
帯状の貼着部１５を介して、上下に等間隔に複数
の階段状の切目１６ａ、１６ｂを、一方の切目１
６ａが他方の切目１６ｂに対して、水平部分の長
さの略1/2ずつずらして対称の位置に、そして前
記上下に設けた切目１６ａ，１６ｂのそれぞれの
両端を上下に結ぶ折曲線１７ａ，１７ｂを前記切
目１６ａ，１６ｂの水平部分と交わるように設け
た仕切部１８を設けてなる。

中仕切板１０，１１の連設する位置は、前板２
と中板６と逆に設けてもよい。

例えば、第１図に示した展開図の箱を組立てる
には、第２図に示すように中仕切板１０，１１の
貼着部１２，１５の裏面に接着剤を塗布した後、
仕切板１３および貼着片１４を手前に折り曲げ、
前板２および中板６を前板２側へ折り返し、さら
に貼着板５を側板１とを貼着し、第３図の順に組
立てる。そして第４図に示した中仕切の状態が形
成される。

＜効果＞ 本考案の中仕切付箱は、１つの中仕切板の設け
た仕切部が、帯状の貼着部を介して上下に等間隔
に複数の階段状の切目を一方の切目が他方の切目
に対して切目の水平部分の長さの略1/2ずつずら
して対称の位置に、そしてそれぞれの切目の両端
を上下に結ぶ折曲線を、前記切目の水平部分と交
わるように設けた仕切部を有しているから、仕切
板の仕切部を起立させると、仕切部が確実に起立
させることができるうえ、上下の仕切の位置が互
い違いに位置し、下方に位置した仕切が、緩衛材
の役目をし、収容する内容物がガラス瓶のような
破損しやすい物でもそのまま収納可能となつた。
他の中仕切板の設けた仕切部は、前述と同様な構
造で、帯状の貼着部を介して対称に設けた切目の
位置が同じ位置からなり、切目の両端を上下に結
ぶ折曲線は、同様に切目の水平部分と交わるよう
に設けているので、仕切部の起立不良が生じるこ
となく起立させることができることは勿論であ
る。

また、２つある仕切部の一方は、底まで到達す
る高さ、他方は、他方の仕切までの高さになるの
で、高さが異なる構造を有しているから、高さの
異なる２種の内容物を収容する場合でも、仕切ま
での高さを切目の巾により変えることにより調節
することができ、内容物の頂部を揃えて収納する
ことが可能となつた。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案の実施例を示すもので、第１図
は展開図、第２図および第３図は、第１図のもの
を組立てる順次を示す説明図、第４図は組立てた
状態を示す説明図である。 １，３……側板、２……前板、４……後板、５
……貼着板、６……中板、７，９……舌片、８…
…底板、１０，１１……中仕切板、１２，１５…
…貼着部、１３……仕切板、１６，１６ａ，１６
ｂ……切目、１７，１７ａ，１７ｂ……折曲線、
１８……仕切部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 側板、前板、後板、貼着板、中板、底板、蓋板
   からなる箱において、中板の上端および前板の上
   端に中仕切板を連設した中仕切付箱で、前記中仕
   切板の一方が、下方および中央に帯状に貼着部を
   有し、かつ側方、および上方に折曲線を介して貼
   着片を連設するとともに、前記中央の貼着部の上
   下には等間隔に複数の階段状の切目を対称の位置
   に設け、しかもそれぞれ切目の始端と終端が一つ
   おきに一致させ、この一致した切目の始端と終端
   とを結ぶ折曲線を階段状の切目の水平部分と交わ
   るように設けた仕切部を有し、中仕切板の他方
   が、前記中仕切板の仕切部を形成する切目を、一
   方の切目が他方の切目に対して水平方向に略1/2
   ずつずらした状態とした仕切部を有し、前記中仕
   切板の貼着部の裏面に接着剤を塗布し、仕切板お
   よび貼着片を手前に折り曲げ、前板および中板に
   貼着し、中板を前板へ折り返し、さらに貼着板と
   側板とを貼着、組立ててなる中仕切付箱。