JPH0432768Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (a) 産業上の利用分野 この考案は、テープレコーダー等における走行
テープの終端を検出する目的で、二つの受光素子
と組合せて用いられる二方向投光型発光ダイオー
ド組立体に関するものである。

(b) 従来の技術およびその問題点 従来、たとえばテープレコーダー装置は、第３
図に示すように、所定の間隔をへだてて配置され
ている二つの回転軸２４，２４に、それぞれリー
ル体２５，２５を装着し、該二つのリール体間に
磁気テープＴを巻取走行させるもので、該磁気テ
ープＴの走行に関連して、その両終端を検出する
検出装置が組み込まれている。前記テープの両終
端検出装置は、テープの長さ方向両端近傍に、透
光可能な領域を設けておき、該テープの走行路を
挟むように発光素子と受光素子を設置し、発光素
子と受光素子との間の光結合路にテープの透光部
が通過した際、発光素子の光信号を受光して電気
信号を出力し、テープ駆動を制御する構成のもの
である。このような構成のテープ駆動制御のため
のテープ端検出装置は、第３図に示すように、テ
ープレコーダー装置の構造上の特徴に対応し、テ
ープ迂回走行路の内側位置（I.P）に、背反する
二方向に集光部２２，２２を備えた一つの発光素
子２１を配置し、前記発光素子２１の二つの集光
線Ｌ，Ｌ上であつて、前記テープ迂回走行路の外
側位置（O.P）に二つの受光素子２３，２３を配
置して、テープＴの両終端を光電検出するものと
して知られている。上述する従来の磁気テープ両
終端検出システムにおいて、発光ダイオードを二
方向投光タイプとする目的において、該発光ダイ
オード素子を第４図および第５図に示すようなハ
ウジング部材に実装固定する手段がとられてい
る。発光ダイオード素子のハウジング部材への実
装例としては、 （） 背反面にそれぞれ集光レンズ部２２，２
２を備えた発光ダイオード素子２１と、ハウジ
ング部材２６との組み合せでなり、前記ハウジ
ング部材２６が、上端部側に発光ダイオード素
子挿入口２７を有し、該上部挿入口側２７に発
光ダイオード素子２１の両集光レンズ部２２，
２２のための切り欠き２８を設けた構成のもの
（第４図ＡおよびＢ参照）、 （） 背反面にそれぞれ集光レンズ部２２，２
２を備えた発光ダイオード素子２１と、幾つか
の部分に分離されるハウジング部材２９との組
み合せでなり、分離型ハウジング部材２９が、
発光ダイオード素子の集光レンズ部２２，２２
を受け入れる円形穴３０を備えていて、発光ダ
イオード素子２１を挟み込んで組み立てた際、
頭部に円錐部３１を形成する二つ割の上部ハウ
ジング体３２，３２と、二つ割の上部ハウジン
グ体と係合連結される下部ハウジング体３３と
によつて構成されるもの（第５図ＡおよびＢ参
照）がある。

上記する従来の構成のもののうち、構成例
（）のものは、該発光ダイオード組立体をテー
プレコーダーキヤビネツトの取付孔に差し込む
際、該発光ダイオード組立体の上端部に差込ガイ
ドが設けられていないために、組立体の上端コー
ナー部あるいは発光ダイオード素子が、キヤビネ
ツトの孔縁に衝突し、組立体の損傷を招き、かつ
組立作業を煩雑化させるものであつた。

一方、構成例（）のものは、組立体の上端に
円錐形の挿入ガイドを設けることができ、テープ
レコーダーキヤビネツトの取付孔に対する取付作
業を簡易化し、衝突による損傷を防ぐ。しかし、
ハウジング部材を幾つかの分離構成体によつて組
立てなければならない点、部品数ならびに組立工
数の増大によるコスト高の問題を有していた。

(c) 本考案の技術的課題 そこで、この考案は、無集光型の発光ダイオー
ド素子と、これを収容するための一つのハウジン
グ部材との組み合せによつて構成され、テープレ
コーダーキヤビネツトに対する組み立て作業を簡
易化する一方、多量生産に適合する少部品の経済
的に安価な二方向投光型発光ダイオード組立体を
提供することにある。

(d) 本考案の技術的手段 この考案は、上記する目的を達成するにあたつ
て、具体的には、無集光型の発光ダイオード素子
と、前記発光ダイオード素子を収容する発光ダイ
オード収容室を備えた透光樹脂製のハウジング部
材とから成り、前記ハウジング部材は、軸方向の
一端に円錐形又は球形の差込ガイドを備え、軸方
向他端に前記発光ダイオード収容室に通じる発光
ダイオード挿入口を備え、前記発光ダイオード収
容室に収容される発光ダイオードの発光部に対応
する径方向背反側部に、該側部から外方に突出し
ない大きさで、前記発光ダイオードの光を径方向
背反側外方向に向けて集光する集光レンズ部を設
けて成る二方向投光型発光ダイオード組立体であ
る。

(e) 本考案の実施例 以下、この考案に成る二方向投光型発光ダイオ
ード組立体について、図面に示す具体的な実施例
にもとづいて説明する。

第１図は、この考案に成る二方向投光型発光ダ
イオード組立体１の斜視図であり、第２図は、そ
の縦断面図である。発光ダイオード組立体１は、
無集光型の発光ダイオード素子２と、前記発光ダ
イオード素子２を収容するための透光樹脂製のハ
ウジング部材３とから成つている。前記発光ダイ
オード素子２は、リードフレーム４に結合された
発光ダイオード発光部５を透光性樹脂体６によつ
てモールド形成したものである。発光ダイオード
素子２の頭部を形成する透光性樹脂体６は、二つ
の広域で平坦な無集光面７，７を有している。一
方、ハウジング部材３は、透光性樹脂材によりイ
ンジエクシヨン成形されるものであり、基本的
に、横断面円形状あるいは多角形状の柱体部分８
と、板状の取付脚部分９とを有している。前記ハ
ウジング部材３は、柱状部分８の軸方向一端１０
に、円錐形又は球形の差込ガイド１１を有し、軸
方向他端１２に、前記発光ダイオード素子２の挿
入口１３を備えている。前記ハウジング部材３の
内部は、前記挿入口１３に連通する発光ダイオー
ド素子収容室１４によつて形成されている。一
方、ハウジング部材３の柱状部分８において、前
記発光ダイオード収容室１４に収容される発光ダ
イオード２の発光部５に対応する位置であつて、
柱状部分８の径方向背反側部に、前記発光ダイオ
ードの光を径方向背反側外方向に向けて集光する
集光レンズ部１５，１５が設けてある。前記集光
レンズ部１５，１５の突出先端１５ａ，１５ａ
は、ハウジング部材３における柱状部分８の外径
と同じか、もしくは内部に位置するように成形さ
れている。一方、前記ハウジング部材３における
取付脚部分９は、概して板状に成形されていて、
背反端部に、キヤビネツトに対するビス止め孔あ
るいはビス止めスリツト１６が設けてある。

以上の構成に成る二方向投光型発光ダイオード
組立体は、無集光発光ダイオード素子を、ハウジ
ング部材の収容室内に固定収容して組み立てるも
のである。このように組み立てられた二方向投光
型発光ダイオード組立体は、その柱状部分８の一
端ガイド１１をキヤビネツトに設けてある取付孔
に対して、その下端側から挿通し、ビス等の手段
を介してキヤビネツトに固着される。

(f) 本考案の効果 この考案に成る二方向投光型発光ダイオード組
立体は、透光性の樹脂を用いてインジエクシヨン
成形法により、一体的に安価に量産することが可
能であり、部品数の低減と併せて、経済的に有利
である。さらに、この考案の二方向投光型発光ダ
イオード組立体は、ハウジング部材の上端部に円
錐形の挿入ガイドが設けてあるので、テープレコ
ーダーのキヤビネツトに対する取付けがきわめて
容易である点、ハウジング部材に対する発光ダイ
オード素子の組み立てが単なるスライド挿入でよ
い点等、作成、組立て、ならびに取扱いにおいて
きわめて実効の高いものといえる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案に成る二方向投光型発光ダ
イオード組立体の具体例を概略的に示す斜視図、
第２図は、その縦断面図、第３図は、当該二方向
投光型発光ダイオード組立体の利用態様例を示す
平面図、第４図ＡおよびＢは、従来の二方向投光
型発光ダイオードの一例を示す側面図および斜視
図、第５図ＡおよびＢは、従来の二方向投光型発
光ダイオードの他の例を示す側面図および斜視図
である。 １……二方向投光型発光ダイオード組立体、２
……発光ダイオード素子、３……ハウジング部
材、５……発光ダイオード発光部、７……無集光
面、８……柱体部分、９……取付脚部分、１１…
…差込ガイド、１３……挿入口、１４……収容
室、１５……集光レンズ部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 無集光型の発光ダイオード素子と、 前記発光ダイオード素子を収容する発光ダイオ
   ード収容室を備えた透光樹脂製のハウジング部材
   とから成り、 前記ハウジング部材は、軸方向の一端に円錐形
   又は球形の差込ガイドを備え、軸方向他端に前記
   発光ダイオード収容室に通じる発光ダイオード挿
   入口を備え、前記発光ダイオード収容室に収容さ
   れる発光ダイオードの発光部に対応する径方向背
   反側部に、該側部から外方に突出しない大きさ
   で、前記発光ダイオードの光を径方向背反側外方
   向に向けて集光する集光レンズ部を設けたことを
   特徴とする二方向投光型発光ダイオード組立体。