JPH0421668B2 - - Google Patents

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JPH0421668B2
JPH0421668B2 JP60029119A JP2911985A JPH0421668B2 JP H0421668 B2 JPH0421668 B2 JP H0421668B2 JP 60029119 A JP60029119 A JP 60029119A JP 2911985 A JP2911985 A JP 2911985A JP H0421668 B2 JPH0421668 B2 JP H0421668B2
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JP
Japan
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methoxyphenyl
salt
benzothiazepine
cis
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JP60029119A
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Mikio Takeda
Atsuo Ooishi
Hiromichi Nakajima
Hiroshi Nagao
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Tanabe Seiyaku Co Ltd
Original Assignee
Tanabe Seiyaku Co Ltd
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Publication date
Application filed by Tanabe Seiyaku Co Ltd filed Critical Tanabe Seiyaku Co Ltd
Publication of JPS60185775A publication Critical patent/JPS60185775A/ja
Publication of JPH0421668B2 publication Critical patent/JPH0421668B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D281/00Heterocyclic compounds containing rings of more than six members having one nitrogen atom and one sulfur atom as the only ring hetero atoms
    • C07D281/02Seven-membered rings
    • C07D281/04Seven-membered rings having the hetero atoms in positions 1 and 4
    • C07D281/08Seven-membered rings having the hetero atoms in positions 1 and 4 condensed with carbocyclic rings or ring systems
    • C07D281/10Seven-membered rings having the hetero atoms in positions 1 and 4 condensed with carbocyclic rings or ring systems condensed with one six-membered ring
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system
    • A61P9/08Vasodilators for multiple indications
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system
    • A61P9/10Drugs for disorders of the cardiovascular system for treating ischaemic or atherosclerotic diseases, e.g. antianginal drugs, coronary vasodilators, drugs for myocardial infarction, retinopathy, cerebrovascula insufficiency, renal arteriosclerosis
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system
    • A61P9/12Antihypertensives

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  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Vascular Medicine (AREA)
  • Nitrogen- Or Sulfur-Containing Heterocyclic Ring Compounds With Rings Of Six Or More Members (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(技術分野) 本発明は医薬化合物として有用な新規1,5−
ベンゾチアゼピン誘導体及びその製法に関する。 (従来技術) 米国特許第3562257号には2−(4−メトキシフ
エニル)−3−ヒドロキシ(又はアセトキシ)−5
−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕−7−クロロ
−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン
−4(5H)−オンの如き7−クロロ−1,5−ベ
ンゾチアゼピン誘導体を含む種々のベンゾチアゼ
ピン誘導体が開示されており、またこれらベンゾ
チアゼピン誘導体が抗抑うつ作用、精神安定作用
及び/又は冠血管拡張作用を有することが示され
ている。 (発明の目的) 本発明の1つの目的は新規1,5−ベンゾチア
ゼピン誘導体及びその合成中間体を提供しようと
するものであり、他の目的は該1,5−ベンゾチ
アゼピン誘導体の製法を提供しようとするもので
あり、さらに他の目的は該化合物を有効成分とし
てなる医薬組成物を提供しようとするものであ
る。 (発明の構成及び効果) 本発明の目的化合物は次の一般式で示される
1,5−ベンゾチアゼピン誘導体又はその薬理的
に許容しうる酸付加塩である。 (但し、R1は水素原子又は低級アルカノイル、
R2及びR3は共に低級アルキル、R4及びR5は共に
低級アルキル、低級アルコキシ又はハロゲン原子
を表わす。) 本発明の化合物()又はその薬理的に許容し
うる酸付加塩は優れた降圧作用及び/又は脳・冠
血管拡張作用を有している。 とりわけ、本発明の化合物()は強力な降圧
作用と共にその作用の持続性に特徴がある。例え
ば、化合物()を自然発症高血圧ラツトに経口
投与した場合、本発明の化合物(±)−シス−2
−(4−メトキシフエニル)−3−アセトキシ−5
−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕−7,8−ジ
メチル−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)−オン・塩酸塩は30mg/Kg投与
により、該ラツトの血圧を投与1時間後に約90mm
Hg低下させるのみならず、投与4時間後におい
ても75mmHg低下させる。 また本発明の化合物()を麻酔犬に動脈内投
与して脳血管拡張作用を調べた場合、本発明の化
合物である(+)−シス−2−(4−メトキシフエ
ニル)−3−アセトキシ−5−〔2−(ジメチルア
ミノ)エチル〕−7,8−ジメチル−2,3−ジ
ヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−
オン・シユウ酸塩・1/2水和物はパパベリン〔6,
7−ジメトキシ−1−ヴエラトリルイソキノリ
ン〕より6.4倍強力な脳血管拡張作用を示す。一
方、モルモツト摘出心臓を用いランゲンドルフ法
で冠血管拡張作用を調べた場合、本発明の化合物
である(±)−シス−2−(4−メトキシフエニ
ル)−3−アセトキシ−5−〔2−(ジメチルアミ
ノ)エチル〕−6,7−ジメチル−2,3−ジヒ
ドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オ
ンはパパベリンより約10倍強力な冠血管拡張作用
を示す。 加えて、本発明の化合物()は優れた血小板
凝集抑制作用を示し、さらには毒性も低いため、
高血圧症;脳血管れん縮、脳梗塞、脳卒中の如き
脳疾患;狭心症、不整脈、心筋梗塞の如き心臓疾
患に対する予防、改善又は治療剤として有用であ
る。 本発明の化合物としては一般式()におい
て、R1が水素原子又はアセチル、プロピオニル、
ブチリルの如き低級アルカノイルであり、R2
びR3が共にメチル、エチル、プロピル、ブチル
の如き低級アルキルであり、R4及びR5が共にメ
チル、エチル、プロピル、ブチルの如き低級アル
キル;メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキ
シの如き低級アルコキシ;塩素原子、臭素原子、
フツ素原子の如きハロゲン原子である化合物を挙
げることができ、より好ましい化合物としては、
一般式()においてR1が水素原子又はアセチ
ルであり、R2及びR3が共にメチルであり、R4
びR5が共にメチル、メトキシ又は塩素原子であ
る化合物を挙げることができ、さらに好ましい化
合物としては一般式()においてR1がアセチ
ルであり、R2,R3,R4及びR5がすべてメチルで
ある化合物を挙げることができる。 本発明の化合物()はベンゾチアゼピン骨格
の2位及び3位に2個の不斉炭素原子を有するた
め、2種の立体異性体(即ち、シス及びトランス
異性体)もしくは4種の光学異性体(即ち、(+)
−シス,(−)−シス,(+)−トランス及び(−)
−トランス異性体〕が存在するが、本発明におい
てはこれら異性体もしくはそれらの混供物をも包
含するものである。しかしながら医薬用途に供す
る化合物としては、これら化合物のうちシス異性
体、とりわけ(+)−シス異性体が好ましい。 本発明によれば化合物()は一般式 (但し、R1,R4及びR5は前記と同一意味を有
する。) で示される化合物又はその塩と一般式 (但し、Xはハロゲン原子を表わし、R2及び
R3は前記と同一意味を有する。) で示される化合物又はその塩とを縮合反応させる
ことにより製することができる。 また、化合物()のうち、R1が低級アルカ
ノイルである化合物、即ち一般式 (但し、R6は低級アルカノイルを表わし、R2
R3,R4及びR5は前記と同一意味を有する。) で示される化合物は一般式 (但し、R2,R3,R4及びR5は前記と同一意味
を有する。) で示される化合物又はその塩と一般式 R6−OH () (但し、R6は前記と同一意味を有する。) で示される化合物又はその反応性誘導体とを反応
させることにより製することができる。 化合物()又はその塩と化合物()又はそ
の塩との縮合反応はアルカリ試薬の存在下又は非
存在下、適当な溶媒中で実施することができる。
化合物()の塩としては例えばナトリウム塩、
カリウム塩の如きアルカリ金属塩が挙げられ、化
合物()の塩としては例えば塩酸塩、臭化水素
酸塩の如き酸付加塩が挙げられる。化合物()
を遊離の形で使用する場合、当該縮合反応はアル
カリ試薬の存在下に実施するのが好ましい。アル
カリ試薬としては、例えば水酸化ナトリウム、水
酸化カリウムの如き水酸化アルカリ金属;炭酸カ
リウムの如き炭酸アルカリ金属;水素化ナトリウ
ムの如き水素化アルカリ金属等を好適に用いるこ
とができる。溶媒としては、例えばアセトン、酢
酸エチル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホル
ムアミド、アセトニトリル、テトラヒドロフラン
及びジオキサン等を用いるのが好ましく、該縮合
反応は0〜100℃、とりわけ20〜70℃で実施する
のが好ましい。 化合物(−a)又はその塩と化合物()の
反応性誘導体との反応は適当な溶媒中、脱酸剤の
存在下又は非存在下に実施することができる。化
合物(−a)の塩としては、例えば塩酸塩、臭
化水素酸塩の如き酸付加塩を挙げることができ
る。化合物()の反応性誘導体としては、無水
酢酸、無水プロピオン酸の如き酸無水物;アセチ
ルクロリド、プロピオニルクロリドの如き酸ハラ
イド等を挙げることができる。脱酸剤としては、
例えばピリジン、トリエチルアミン、N−メチル
ピペリジン、N−メチルモルホリン、N−メチル
ピロリジン、N−エチル−N,N−ジイソプロピ
ルアミンなどが挙げられる。溶媒としては、例え
ば酢酸、クロロホルム、ジクロロメタン、ジメチ
ルホルムアミド、テトラヒドロフランなどを用い
るのが好ましい。当該反応において、化合物
()の反応性誘導体として過剰の無水酢酸を用
いる場合には、該無水酢酸が溶媒としても作用す
るため他の溶媒を使用することは必ずしも必要で
ない。当該反応を実施するに際し、化合物()
の反応性誘導体として酸無水物を用いる場合は50
〜140℃で実施するのが好ましく、反応性誘導体
として酸ハライドを用いる場合は−10〜100℃で
実施するのが好ましい。 一方、化合物()を遊離酸の形で用いる場
合、該化合物と化合物(−a)もしくはその塩
との縮合反応は適当な溶媒中縮合剤の存在下に実
施することができる。縮合剤としては、例えばジ
シクロヘキシルカルボジイミド、N,N′−カル
ボニルジイミダゾール、1−メチル−2−ハロピ
リジニウム・ヨード塩(例えば、1−メチル−2
−ブロモピリジニウム.ヨード塩)、メトキシア
セチレン、トリフエニルホスフイン−四塩化炭素
などが挙げられる。溶媒としては、例えば、塩化
メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホル
ム、ベンゼン、トルエン、テトラヒドロフラン、
ジオキサンなどを用いるのが好ましい。本反応は
0〜50℃、とくに0〜20℃で実施するのが好まし
い。 本発明の原料化合物()及び(−a)はベ
ンゾチアゼピン骨格の2位及び3位に2個の不斉
炭素原子を有するため、4種の光学活性体〔即
ち、(+)−シス、(−)−シス、(+)−トランス及
び(−)−トランス異性体〕が存在するが、上記
反応は全てラセミ化を伴わずに進行するため、原
料化合物として化合物()又は(−a)の光
学活性体を用いることにより対応する光学活性な
化合物()又は(−b)を得ることができ
る。 本発明の原料化合物()は新規化合物であ
り、例えば下記反応式に従つて製することができ
る。 (但し、R7は低級アルキルを表わし、R4,R5
及びR6は前記と同一意味を有する。) (A法)によれば、化合物()は化合物
()と化合物()とを反応させて化合物(
−a)を製し、要すれば該化合物をアシル化して
化合物(−b)とすることにより製することが
できる。 (B法)によれば、化合物()は化合物
()と化合物()とを反応させて化合物()
を製し、要すれば該化合物を加水分解して化合物
()とし、次いで化合物()又は()を分
子内閉環させて化合物(−a)を製し、さらに
要すれば該化合物(−a)をアシル化して化合
物(−b)とすることにより製することができ
る。 (A法)の第1工程である化合物()と化合
物()との反応は、化合物()と化合物
()の混合物を適当な溶媒(例えば、キシレン、
ジフエニルエーテル、p−シメン)中又は無溶媒
で150〜165℃に加熱することにより実施すること
ができる。化合物(−a)が立体異性体(即
ち、シス及びトランス異性体)の混合物として得
られる場合、これらの混合物は低級アルカノール
(例えば、エタノール)の如き溶媒に対する溶解
度差を利用することにより、或いはカラムクロマ
トグラフイーにより各々の異性体に分離すること
ができる。当該反応において原料化合物()と
してそのトランス異性体を使用すれば、化合物
(−a)はシス異性体が主として得られる。 (B法)の第一工程である化合物()と化合
物()との反応は、化合物()と化合物
()との混合物を適当な溶媒(例えば、トルエ
ン、ベンゼン、アセトニトリル、ジオキサン)
中、25〜110℃に加熱することにより実施するこ
とができる。当該反応において原料化合物()
として、そのトランス異性体を使用すれば、化合
物()はスレオ異性体として得られる。 任意工程である化合物()の加水分解は該化
合物を適当な溶媒(例えば、メタノール、エタノ
ールの如きアルカノール又はこれらと水の混合溶
媒)中、アルカリ試薬(例えば、水酸化カリウ
ム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナト
リウム等)で処理することにより実施できる。当
該反応は0〜100℃にて行なうのがよい。 かくして得られる化合物()は、要すれば光
学活性p−ヒドロキシフエニルグリシンアルキル
エステル等の光学分割剤を使用することにより
各々の光学活性体に分けることができる。例えば
(±)−スレオ−2−ヒドロキシ−3−(2−アミ
ノ−4,5−ジメチルフエニルチオ)−3−(4−
メトキシフエニル)プロピオン酸の光学分割は該
化合物と光学活性p−ヒドロキシフエニルグリシ
ンメチルエステルとを反応させて、ジアステレオ
マー塩を形成させ、次いで該ジアステレオマー塩
を溶媒(例えば、メタノール、エタノール等)に
対する溶解度差の利用して分別結晶し、得られる
ジアステレオマー塩を酸(例えば、塩酸等)又は
イオン交換樹脂で処理することにより実施でき
る。 このようにして得られる化合物()又は
()のラセミ体又は光学活性体の分子内閉環反
応はこれら化合物を適当な溶媒(例えば、キシレ
ン、トルエン、ジフエニルエーテル、p−シメ
ン、酢酸等)中又は無溶媒で110〜160℃に加熱す
ることにより実施することができる。また化合物
()の分子内閉環反応はジメチルスルホキシド
中、メチルスルフイニルカルボアニオン
(CH3SOC H2)(ジメチルスルホキシド及び水
素化ナトリウムより調製)の存在下0〜50℃で実
施することもできる。さらに、化合物()の分
子内閉環反応は適当な溶媒(例えば、クロロホル
ム、ジメチルホルムアミド、四塩化炭素、ジクロ
ロメタン、1,2−ジクロロエタン、酢酸エチ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)中、縮合
剤の存在下−10〜70℃で実施することができる。
縮合剤としては、例えばジシクロヘキシルカルボ
ジイミド単独又はジシクロヘキシルカルボジイミ
ドと1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、4−ジ
メチルアミノピリジン、N−ヒドロキシフタルイ
ミド、N−ヒドロキシコハク酸イミド、トリクロ
ロフエノール、p−ニトロフエノール又は3−ヒ
ドロキシ−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−1,
2,3−ベンゾトリアジンとの組合せを用いるこ
とができる。またカルボニルイミダゾール、エト
キシアセチレン、1−メチル−2−ハロピリジニ
ウムハライド(例えば、1−メチル−2−クロロ
ピリジニウム・ヨード塩、1−メチル−2−ブロ
モピリジニウム・ヨード塩)も当該縮合剤として
用いることができる。さらに1−メチル−2−ハ
ロピリジニウムハライドはトリエチルアミン、ト
リブチルアミンの如き塩基と組合わせて当該縮合
剤として使用することができる。 上記の如くして得られた化合物(−a)のセ
ラミ体又は光学活性体のアシル化は該化合物を化
合物(−a)のアシル化と同様、式:R6−OH
(但し,R6は前記と同一意味を有する。)で示さ
れる化合物もしくはその反応性誘導体と反応させ
ることにより実施することができる。 本発明の化合物()は医薬として使用する場
合、遊離塩基としても、またその薬理的に許容し
うる酸付加塩としても使用することができる。薬
理的に許容しうる酸付加塩としては、例えば塩酸
塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、過塩素酸
塩、硫酸塩、リン酸塩の如き無機酸付加塩;シユ
ウ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、
メタンスルホン酸塩の如き有機酸付加塩などが挙
げられる。これら塩は、例えば化合物()を酸
で処理することにより容易に取得することができ
る。化合物()もしくはその薬理的に許容しう
る酸付加塩は経口的にも非経口的にも投与するこ
とができる。 本発明の化合物()もしくはその薬理的に許
容しうる酸付加塩を医薬として使用する場合、前
記化合物()を経口もしくは非経口投与に適し
た医薬賦形剤と混合した医薬製剤として使用する
ことができる。このような賦形剤としては、例え
ばデン粉、ラクトース、グルコース、リン酸カリ
ウム、とうもろこしデン粉、アラビアゴム、ステ
アリン酸、その他通常の医薬賦形剤などを好適に
使用することができる。医薬製剤は錠剤、丸剤、
カプセル、座剤の如き固型剤であつてもよく、ま
た溶液、けん濁液、乳液の如き液剤であつてもよ
い。さらに、非経口的に投与する場合は、この医
薬製剤は注射液として使用することもできる。 本発明の化合物()又はその薬理的に許容し
うる酸付加塩の1日当りの投与量は投与方法、患
者の年令、体重、状態及び疾患の種類によつても
異なるが、通常、約0.05〜10mg/Kgが好ましく、
経口投与では約0.2〜10mg/Kg、非経口投与(例
えば、静脈内注射)では約0.05〜5mg/Kgがとり
わけ好ましい。 尚、本明細書中、低級アルキル、低級アルカノ
イル及び低級アルコキシとはそれぞれ炭素数1〜
4のアルキル、炭素数2〜4のアルカノイル及び
炭素数1〜4のアルコキシを表わす。 また、本明細書において、“スレオ”とはプロ
ピオン酸の2位及び3位に置換している水酸基と
式:
【式】(但し、R4及びR5は前記 と同一意味を有する。)で示される基とがスレオ
型配置(即ち、フイツシヤー投影図において前記
2置換基が主鎖の反対側に位置する)を有するこ
とを意味する。 以下、実験例、実施例及び製造例を挙げてさら
に本発明を詳細に説明する。 実験例 1 (降圧作用) 水に溶解或いはけん濁した検体(投与量:30又
は100mg/Kg)を1夜絶食させた自然発症高血圧
ラツト(1群:3匹)に経口投与した。ラツトの
収縮期血圧をプレチスモグラフ法〔ザ・ジヤーナ
ル・オブ・ラボラトリー・アンド・クリニカル・
メデイシン.,第78巻、第957頁(1971年)〕によ
り測定した。検体の降圧作用は投与後1時間目及
び4時間目に求めた。その結果を下記第1表に示
す。
【表】 実験例 2 (脳血管拡張作用) 雄性犬(体重:約15Kg)をペントバルビター
ル・ナトリウム塩(静脈内投与、投与量:30mg/
Kg)で麻酔した。椎骨動脈の血流量を人工呼吸の
もとで電磁流量計を用いて測定した。検体を5%
グルコース水溶液に溶解し、該溶液を椎骨動脈内
に注射した。検体の脳血管拡張作用は用量作用曲
線から算出したパパベリンに対する効力比として
求めた場合、(+)−シス−2−(4−メトキシフ
エニル)−3−アセトキシ−5−〔2−(ジメチル
アミノ)エチル〕−7,8−ジメチル−2,3−
ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)
−オン・シユウ酸塩・1/2水和物はパパベリンの
6.4倍の脳血管拡張作用を示した。 実験例 3 (冠血管拡張作用) モルモツト(体重:約260〜320g)摘出心臓の
冠血流量に対する効果をランゲンドルフ法を用い
て調べた。摘出心臓を線維素を除去したウサギ血
液2%を含むロツクリンガー溶液(酸素95%と二
酸化炭素5%からなる混合ガスで飽和)で潅流し
た。潅流圧は40cm水柱に保つた。検体は5%グル
コース溶液に溶解し、心臓当り0.1mlの容量で潅
流液に注入した。流出潅流液を点滴計数器を用い
て測定し、冠血流量とした。 下記に示す化合物は冠血流量の増加が投与量
10μg/心臓で0.5ml/分以上であつた。一方、パ
パベリンは上記実験において、冠血流量の増加が
投与量100μg/心臓で0.5ml/分以上であつた。
【表】
【表】 実験例 4 (血小板凝集抑制作用) エーテルで麻酔したSD−系雄性ラツトの腹部
大動脈から血液を採取した。ラツト血液9容を
3.8W/V%クエン酸・三ナトリウム塩水溶液1
容と混和し、該混合物を遠心分離により血小板け
ん濁血漿(PRP)を調製した。残存血液を更に
遠心分離して血小板除去血漿(PPP)を調製し
た。PRPの血小板数をPPPを加えて0.8〜1×
106/mm3に調整した。稀釈PRP200μと検体溶液
25μ(検体の最終濃度:100μg/ml)との混合
物を37℃で2分間かく拌後、コラーゲン溶液〔ビ
オキミカ・エ・ビオフイジカ・アクタ.,第186
巻、第254頁(1969年)〕25μを加えて血小板凝
集を起こさせた。血漿板凝集能はボーンの方法
〔ネイチヤー.,第194巻、第927頁(1962年)〕に
より測定し、検体の血小板凝集抑制作用を求め
た。 下記に示す化合物はアセチルサリチル酸
(100μg/ml)と同等以上の血小板凝集抑制率を
示した。
【表】
【表】 実施例 1 (±)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−ヒドロキシ−7,8−ジメチル−2,3−ジ
ヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−
オン8.2g、水酸化カリウム3.1g及びジメチルス
ルホキシド100mlの混合物を室温にて30分間攪拌
する。該混合物に2−(ジメチルアミノ)エチル
クロリド・塩酸塩4gを加え、さらに室温にて20
時間攪拌する。反応液を氷水に注ぎ、酢酸エチル
で抽出し、さらに酢酸エチル層を20%塩酸で抽出
する。塩酸層を濃アンモニア水でアルカリ性とし
て、析出晶をろ取し、水洗、乾燥することによ
り、(±)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−ヒドロキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エ
チル〕−7,8−ジメチル−2,3−ジヒドロ−
1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン6.4g
を得る。 M.p.179〜181℃ 本品の塩酸塩: M.p.248〜250℃(分解)(クロロホルム、エタ
ノール及びエーテルの混液から再結晶) 実施例 2 (±)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−ヒドロキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エ
チル〕−7,8−ジメチル−2,3−ジヒドロ−
1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン1g
及び無水酢酸10mlの混合物を110℃にて4時間攪
拌する。該混合物を減圧濃縮し、さらに残査にベ
ンゼンを加えて溶媒を減圧留去する。残査を塩酸
塩とし、クロロホルム、エタノール及びエーテル
の混液から再結晶することにより、(±)−シス−
2−(4−メトキシフエニル)−3−アセトキシ−
5−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕−7,8−
ジメチル−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチ
アゼピン−4(5H)−オン・塩酸塩1.15gを得る。 M.p.209〜211℃(分解) 実施例 3 (±)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−ヒドロキシ−7,8−ジメチル−2,3−ジ
ヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−
オン4.4g,2−(ジメチルアミノ)エチルクロリ
ド・塩酸塩2.12g、炭酸カリウム4.06g及びアセ
トン200mlの混合物を20時間加熱還流する。反応
後、不溶物をろ去し、エタノールで洗浄する。ろ
液及び洗液を合わせ、溶媒を減圧留去する。残査
を酢酸エチルに溶解し、該溶液を水洗、乾燥後、
溶媒を減圧留去する。残査を酢酸エチル及びn−
ヘキサンの混液から再結晶することにより、(+)
−シス−2−(4−メトキシフエニル)−3−ヒド
ロキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕−
7,8−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1,5−
ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン4.85gを得る。 M.p.117〜118℃。 〔α〕20 D+149.7゜(C=0.68、メタノール) 実施例 4〜8 対応原料化合物を実施例3と同様に処理するこ
とにより、下記化合物を得る。
【表】
【表】 実施例 9 (+)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−ヒドロキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エ
チル〕−7,8−ジメチル−2,3−ジヒドロ−
1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン4.75
g、無水酢酸50ml及びピリジン1mlの混合物を4
時間110℃に加熱する。冷後、該混合物より溶媒
を減圧留去し、さらに残査にベンゼンを加えて溶
媒を減圧留去する。残査をシユウ酸塩とし、クロ
ロホルム及びエタノールの混液から再結晶するこ
とにより、(+)−シス−2−(4−メトキシフエ
ニル)−3−アセトキシ−5−〔2−(ジメチルア
ミノ)エチル〕−7,8−ジメチル−2,3−ジ
ヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−
オン・シユウ酸塩・1/2水和物5.37gを得る。 M.p.191〜192℃(分解) 〔α〕20 D+101.9゜(C=0.736、ジメチルホルムア
ミド) 実施例 10〜13 対応原料化合物を実施例9と同様に処理するこ
とにより下記化合物を得る。
【表】 実施例 14 (±)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−ヒドロキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エ
チル〕−6,7−ジメチル−2,3−ジヒドロ−
1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン・塩
酸塩0.618g、無水酢酸6ml及び酢酸6mlの混合
物を105℃に18時間加熱する。反応後、溶媒を減
圧留去し、さらに残査にベンゼンを加えて溶媒を
減圧留去する。残査をエタノール及びエーテルの
混液から再結晶することにより、(±)−シス−2
−(4−メトキシフエニル)−3−アセトキシ−5
−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕−6,7−ジ
メチル−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)−オン・塩酸塩・3/2水和物0.44
gを得る。 M.p.245℃(分解)(150〜152℃にて湿潤) 実施例 15及び16 対応原料化合物を実施例14と同様に処理するこ
とにより下記化合物を得る。
【表】 実施例 17 (±)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−ヒドロキシ−7,8−ジクロロ−2,3−ジ
ヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−
オン1.48g,2−(ジメチルアミノ)エチルクロ
リド・塩酸塩0.64g、炭酸カリウム1.66g、アセ
トン45ml及び水0.5mlの混合物を22時間加熱還流
する。反応後不溶物をろ去し、ろ液より溶媒を減
圧留去する。残査にジイソプロピルエーテルを加
え、析出晶をろ取し、酢酸エチルから再結晶する
ことにより、(±)−シス−2−(4−メトキシフ
エニル)−3−ヒドロキシ−5−〔2−(ジメチル
アミノ)エチル〕−7,8−ジクロロ−2,3−
ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)
−オン1.18gを得る。 M.p.178〜179.5℃ 本品の塩酸塩: M.p.232.5〜234℃(分解)(メタノールより再
結晶) 実施例 18 (±)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−ヒドロキシ−8,9−ジクロロ−2,3−ジ
ヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−
オン1.67g、2−(ジメチルアミノ)エチルクロ
リド・塩酸塩0.71g、炭酸カリウム1.87g、アセ
トン50ml及び水0.5mlの混合物を実施例17と同様
に処理することにより、(±)−シス−2−(4−
メトキシフエニル)−3−ヒドロキシ−5−〔2−
(ジメチルアミノ)エチル〕−8,9−ジクロロ−
2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−
4(5H)−オン0.91gを得る。 M.p.175.5〜176.5℃ 本品の塩酸塩・3/2水和物: M.p.172〜175℃(メタノール及びエーテルの
混液より再結晶)(156℃にて湿潤、230〜233
℃にて分解) 実施例 19 (±)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−アセトキシ−7,8−ジメチル−2,3−ジ
ヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−
オン190mg、2−(ジメチルアミノ)エチルクロリ
ド・塩酸塩81mg、炭酸カリウム180mg及びアセト
ン15mlの混合物を20時間還流する。冷後、無機物
をろ去し、温アセトンで洗浄する。ろ液及び洗浄
を合わせ、溶媒を減圧留去する。残査を塩酸塩と
し、クロロホルム、エタノール及びエーテルの混
液から再結晶することにより、(±)−シス−2−
(4−メトキシフエニル)−3−アセトキシ−5−
〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕−7,8−ジメ
チル−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼ
ピン−4(5H)−オン・塩酸塩177mgを得る。 M.p.209〜211℃(分解) 製造例 1 2−アミノ−4,5−ジメチル−チオフエノー
ル23.4g及び(±)−トランス−3−(4−メトキ
シフエニル)グリシツド酸メチルエステル31.8g
の混合物をアルゴンガス気流下160℃で16時間攪
拌する。冷後、反応液に熱エタノールを加え、析
出晶をろ取する。(ろ液を母液Iと称する)。結晶
をクロロホルム及びジメチルホルムアミドの混液
から再結晶することにより、(±)−シス−2−
(4−メトキシフエニル)−3−ヒドロキシ−7,
8−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1,5−ベン
ゾチアゼピン−4(5H)−オン15.7gを得る。 M.p.221〜224℃(分解) 一方、上記において得られる母液I(エタノー
ル溶液)より、溶媒を留去し、残査を酢酸エチル
に溶解する。この溶液を10%塩酸及び飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液で順次洗浄し、乾燥後溶媒を
留去する。残査をシリカゲルクロマトグラフイー
(溶媒:クロロホルム)で精製することにより、
(±)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−3−
ヒドロキシ−7,8−ジメチル−2,3−ジヒド
ロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン
1.4g及び(±)−トランス−2−(4−メトキシ
フエニル)−3−ヒドロキシ−7,8−ジメチル
−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン
−4(5H)−オン0.66gを得る。 トランス−異性体: M.p.235〜237℃(分解)(酢酸エチル及びn−
ヘキサンの混液より再結晶) 製造例 2 2−アミノ−4,5−ジメトキシ−チオフエノ
ール17.45g及び(±)−トランス−3−(4−メ
トキシフエニル)グリシツド酸メチルエステル
19.61gを製造例1と同様に処理することにより
(±)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−3−
ヒドロキシ−7,8−ジメトキシ−2,3−ジヒ
ドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オ
ン4.65gを得る。 M.p.240〜241.5℃(分解)(ジメチルホルムア
ミド及びエタノールの混液より再結晶) 製造例 3〜5 対応原料化合物を製造例1と同様に処理するこ
とにより下記化合物を得る。
【表】 *:酢酸エチルより再結晶
【表】 *:イソプロパノールより再結晶
製造例 6 2−アミノ−4,5−ジクロロチオフエノール
19.3g及び(±)−トランス−3−(4−メトキシ
フエニル)グリシツド酸メチルエステル20.7gの
混合物を165℃で16時間攪拌する。冷後、該混合
物にエタノールを加え、析出晶をろ取する。結晶
をエタノールで洗浄後、クロロホルム及びエタノ
ールの混液から再結晶することにより、(±)−シ
ス−2−(4−メトキシフエニル)−3−ヒドロキ
シ−7,8−ジクロロ−2,3−ジヒドロ−1,
5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン7.2gを得
る。 M.p.239〜243℃(分解)(210℃にて湿潤) 製造例 7 2−アミノ−5,6−ジクロロチオフエノール
18.03g及び(±)−トランス−3−(4−メトキ
シフエニル)グリシツド酸メチルエステル19.34
gの混合物を165℃にて19時間攪拌する。該混合
物にエタノール及びジイソプロピルエーテルを加
え、不溶物をろ去し、ろ液より溶媒を減圧留去す
る。残査にエタノールを加え、析出晶をろ取する
(ろ液を母液と称する)。結晶をクロロホルム及
びエタノールの混液から再結晶することにより、
(±)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−3−
ヒドロキシ−8,9−ジクロロ−2,3−ジヒド
ロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン
2.47gを得る。 M.p.207〜209℃ 上記において得られる母液(エタノール溶
液)より溶媒を留去し、残査をシリカゲルクロマ
トグラフイー〔溶媒:クロロホルム−メタノール
(19:1)〕で精製することにより、(±)−シス−
2−(4−メトキシフエニル)−3−ヒドロキシ−
8,9−ジクロロ−2,3−ジヒドロ−1,5−
ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン2.47g及び
(±)−トランス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−ヒドロキシ−8,9−ジクロロ−2,3−ジ
ヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−
オン1.01gを得る。 トランス−異性体: M.p.244〜249℃ 製造例 8 (1) 2−アミノ−4,5−ジメチル−チオフエノ
ール49.52g、(±)−トランス−3−(4−メト
キシフエニル)グリシツド酸メチルエステル
47.49g及びトルエン500mlの混合物を95〜100
℃にて23時間攪拌する。冷後、析出晶(結晶
と称する)をろ取し、ろ液より溶媒を留去す
る。残査をジイソプロピルエーテルより温浸
し、析出晶(結晶と称する)をろ取する。結
晶及び結晶を合せ酢酸エチル及びn−ヘキ
サンの混液から再結晶することにより、(±)−
スレオ−2−ヒドロキシ−3−(2−アミノ−
4,5−ジメチルフエニルチオ)−3−(4−メ
トキシフエニル)プロピオン酸メチルエステル
58.95gを得る。 M.p.111〜114℃ (2) (±)−スレオ−2−ヒドロキシ−3−(2−
アミノ−4,5−ジメチルフエニルチオ)−3
−(4−メトキシフエニル)プロピオン酸メチ
ルエステル58.9g、5%水酸化ナトリウム水溶
液590ml及びエタノール590mlの混合物を室温に
て2時間攪拌する。次いで、反応液を10%塩酸
でPH3とし、析出晶をろ取し、水洗、乾燥する
ことにより、(±)−スレオ−2−ヒドロキシ−
3−(2−アミノ−4,5−ジメチルフエニル
チオ)−3−(4−メトキシフエニル)プロピオ
ン酸54.2gを得る。 M.p.163〜168℃ (3) L−(p−ヒドロキシフエニル)グリシンメ
チルエステル・塩酸塩31.3gをメタノール750
mlに溶解する。該溶液に水酸化カリウム8.08g
のメタノール375ml溶液を加え、沈殿物(無機
物)をろ去する。ろ液に(±)−スレオ−2−
ヒドロキシ−3−(2−アミノ−4,5−ジメ
チルフエニルチオ)−3−(4−メトキシフエニ
ル)プロピオン酸25gを加え、さらにメタノー
ル375mlを加えて溶液とする。該溶液より溶媒
を減圧留去し、残査を3度エタノールから再結
晶する(母液を母液と称する)ことにより、
(+)−スレオ−2−ヒドロキシ−3−(2−ア
ミノ)−4,5−ジメチルフエニルチオ)−3−
(4−メトキシフエニル)プロピオン酸・L−
(p−ヒドロキシフエニル)グリシンメチルエ
ステル塩10.2gを得る。 M.p.173〜175℃(分解) 〔α〕20 D+290.8゜(C=0.410、ジメチルホルムア
ミド) 上記で得られた塩を10%塩酸に溶解し、該溶液
を炭酸カリウムでPH4に調整する。析出晶をろ取
し、水洗、乾燥することにより、(+)−スレオ−
2−ヒドロキシ−3−(2−アミノ−4,5−ジ
メチルフエニルチオ)−3−(4−メトキシフエニ
ル)プロピオン酸4.7gを得る。 M.p.167〜169℃(分解) 〔α〕20 D+361.2゜(C=0.556,1N−NaOH) 上記により得られる母液(エタノール溶液)
より、溶媒を減圧留去する。残査を10%塩酸に溶
解し、炭酸カリウムでPHに調整し、析出晶をろ取
する。この結晶13.3g、D−(p−ヒドロキシフ
エニル)グリシンメチルエステル・塩酸塩16.7g
及び水酸化カリウム4.3gの混合物を上記と同様
に処理し、粗生成物をエタノールから再結晶する
ことにより、(−)−スレオ−2−ヒドロキシ−3
−(2−アミノ−4,5−ジメチルフエニルチオ)
−3−(4−メトキシフエニル)プロピオン酸・
D−(p−ヒドロキシフエニル)グリシンメチル
エステル塩8.97gを得る。 M.p.170〜174℃(分解) 〔α〕20 D−222.1゜(C=0.664,ジメチルホルムア
ミド) 上記で得られた塩を前記と同様に処理すること
により、(−)−スレオ−2−ヒドロキシ−3−
(2−アミノ−4,5−ジメチルフエニルチオ)−
3−(4−メトキシフエニル)プロピオン酸2.66
gを得る。 M.p.154〜157℃(分解) 〔α〕20 D−316.8゜(C=0.512,1N−NaOH)(4) (a) (+)−スレオ−2−ヒドロキシ−3−(2−
アミノ−4,5−ジメチルフエニルチオ)−3
−(4−メトキシフエニル)プロピオン酸4.7g
及びキシレン80mlの混合物を24時間還流する。
冷後、溶媒を留去することにより、(+)−シス
−2−(4−メトキシフエニル)−3−ヒドロキ
シ−7,8−ジメチル−2,3−ジヒドロ−
1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン
3.95gを得る。 M.p.232〜234℃(分解) 〔α〕20 D+131.4゜(C=0.778,ジメチルホルムア
ミド) (b) (−)−スレオ−2−ヒドロキシ−3−(2−
アミノ−4,5−ジメチルフエニルチオ)−3
−(4−メトキシフエニル)プロピオン酸2.6g
及びキシレン45mlの混合物を上記(a)と同様に処
理することにより、(−)−シス−2−(4−メ
トキシフエニル)−3−ヒドロキシ−7,8−
ジメチル−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾ
チアゼピン−4(5H)−オン1.98gを得る。 M.p.225〜227℃(分解) 〔α〕20 D−127.2゜(C=0.66、ジメチルホルムア
ミド) 製造例 9 (±)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−ヒドロキシ−7,8−ジメチル−2,3−ジ
ヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−
オン226mgをピリジン2mlに懸濁させ、該懸濁液
に氷冷下アセチルクロリド59mgを加え、室温にて
2時間攪拌する。反応後、該混合物に酢酸エチル
及びクロロホルム(1:1)の混液を加え、10%
塩酸及び水で洗浄し、乾燥後溶媒を減圧留去す
る。残査を酢酸エチルから再結晶することによ
り、(±)−シス−2−(4−メチキシフエニル)−
3−アセトキシ−7,8−ジメチル−2,3−ジ
ヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−
オン219mgを得る。 M.p.227〜229℃。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 (但し、R1は水素原子又は低級アルカノイル、
    R2及びR3は共に低級アルキル、R4及びR5は共に
    低級アルキル、低級アルコキシ又はハロゲン原子
    を表わす。) で示される1,5−ベンゾチアゼピン誘導体又は
    その薬理的に許容しうる酸付加塩。 2 一般式 (但し、R1は水素原子又は低級アルカノイル、
    R4及びR5は共に低級アルキル、低級アルコキシ
    又はハロゲン原子を表わす。) で示される1,5−ベンゾチアゼピン誘導体又は
    その塩。 3 一般式 (但し、R1は水素原子又は低級アルカノイル、
    R4及びR5は共に低級アルキル、低級アルコキシ
    又はハロゲン原子を表わす。) で示される1,5−ベンゾチアゼピン誘導体又は
    その塩と一般式 (但し、R2及びR3は共に低級アルキル、Xは
    ハロゲン原子を表わす。) で示される化合物又はその塩とを縮合反応させ、
    要すればさらに生成物をその薬理的に許容しうる
    酸付加塩とすることを特徴とする一般式 (但し、R1,R2,R3,R4及びR5は前記と同一
    意味を有する。) で示される1,5−ベンゾチアゼピン誘導体又は
    その薬理的に許容しうる酸付加塩の製法。 4 一般式 (但し、R2及びR3は共に低級アルキル、R4
    びR5は共に低級アルキル、低級アルコキシ又は
    ハロゲン原子を表わす。) で示される1,5−ベンゾチアゼピン誘導体又は
    その塩と一般式 R6−OH () (但し、R6は低級アルカノイルを表わす。) で示される化合物又はその反応性誘導体とを反応
    させ、要すればさらに生成物をその薬理的に許容
    しうる酸付加塩とすることを特徴とする一般式 (但し、R2,R3,R4,R5及びR6は前記と同一
    意味を有する。) で示される1,5−ベンゾチアゼピン誘導体又は
    その薬理的に許容しうる酸付加塩の製法。
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