JPH04124514U - サンルーフ装置のフレーム構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 左右ガイドレール５の後部を補強材６で連結
し、前記左右ガイドレール５の横樋部３の後部を切り欠
いてルーフパネル案内レール部４の後端より短くし、こ
の切り欠き部７に左右ガイドレール５の横樋部３からの
水を後方突出状の排水口８に接続された排水管９を介し
て排水するドリップ１０を設け、このドリップ１０の取
り付け部１１をガイドレール５の後部と補強材６との上
下間で挟持し、排水口８をルーフパネル案内レール部４
の後端より前方に配置する。 【効果】 ドリップ１０は取り付け強度が高く、耐久性
を向上することが可能になり、補強材６と同時に取り付
けることができ、取り付けが極めて簡単であり、また、
排水口８をルーフパネル案内レール部４によって保護す
ることができ、フレーム取り付け時の破損を防止するこ
とができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ルーフパネルを前後摺動自在に支持しているサンルーフ装置のフレ ーム構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のサンルーフ装置のフレーム構造は、図８（実開平１−８９２２８号公報 ）に示すように、横樋部３とルーフパネル案内レール部４とを有する左右ガイド レール５の後部を補強材６で連結し、前記左右各ガイドレール５の横樋部３の後 部を切り欠いてルーフパネル案内レール部４の後端より短くし、この切り欠き部 ７にガイドレール５の横樋部３からの水を後方突出状の排水口８を介して排水す るドリップ１０を設けて構成されている。

【０００３】 前記ドリップ１０は排水口８を含めて合成樹脂で形成され、補強材６とは別個 にガイドレール５に締結具４１を介して固定されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

前記ドリップ１０はガイドレール５にのみ取り付けられているため、取り付け 強度が低く、耐久性が低くなる可能性があり、補強材６と別個に取り付けるので 、取り付けが面倒であり、また、その排水口８は、ガイドレール５よりも後方へ 突出しているため保護するものがなく、ドリップ１０をガイドレール５に取り付 けた状態で、フレームをルーフに取り付けていくと、ルーフなどに当たって破損 することがあるなどの問題点を有している。

【０００５】 本考案は、ドリップの取り付け部をガイドレールの後部と補強材との上下間で 挟持し、排水口をルーフパネル案内レール部の後端より前方に配置することによ り、前記従来技術の問題点を解決できるようにしたサンルーフ装置のフレーム構 造を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案における課題解決のための具体的手段は、前フレーム２の左右両端に、 横樋部３とルーフパネル案内レール部４とを有する左右ガイドレール５の前端を 連結し、この左右ガイドレール５の後部を補強材６で連結し、前記左右各ガイド レール５の横樋部３の後部を切り欠いてルーフパネル案内レール部４の後端より 短くし、この切り欠き部７にガイドレール５の横樋部３からの水を後方突出状の 排水口８に接続された排水管９を介して排水するドリップ１０を設けたサンルー フ装置のフレーム構造において、 前記ドリップ１０の取り付け部１１はガイドレール５の後部と補強材６との上 下間で挟持され、排水口８はルーフパネル案内レール部４の後端より前方に配置 されていることである。

【０００７】

【作用】

ドリップ１０の取り付け部１１をガイドレール５の後部と補強材６との上下間 に挟持して、これらを締結具４１を介して固定すると、ドリップ１０は前フレー ム２、ガイドレール５及び補強材６などで形成されるフレームに取り付けられる ことになり、ガイドレール５に対して補強材６と同時に取り付けがなされる。こ のドリップ１０の排水口８はルーフパネル案内レール部４の後端より前方に配置 されており、ルーフパネル案内レール部４の後部が保護部となって、ルーフなど に当たることが少なくなる。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図１〜６において、１４は乗用車のルーフ１５に取り付けられたサンルーフ装 置で、ルーフパネル１６をチルト動作及びスライド動作させることにより、ルー フ１５に形成した開口部１７を開閉するように構成されている。ルーフパネル１ ６は金属、ガラス又は合成樹脂で形成され、その下方にサンシェードが配置され くこともある。

【０００９】 ルーフ１５の下面側にはフレーム１８が取り付けられている。このフレーム１ ８は複数の部材が結合された枠構造体であり、前樋部１を有する前フレーム２の 左右両端に、横樋部３とルーフパネル案内レール部４とを有する左右ガイドレー ル５の前端を連結し、この左右ガイドレール５の後部を補強材６で連結し、左右 ガイドレール５の中途部を中途補強材１９で連結して構成されている。

【００１０】 前記前フレーム２には、モータ又はハンドルなどでケーブルを押し引き駆動す る駆動機構２０が取り付けられ、前ドレン部２１が形成されている。 ガイドレール５は横樋部３がルーフパネル案内レール部４より左右方向外側に 位置し、前フレーム２の前樋部１と連通するものであり、ルーフパネル案内レー ル部４には、前支持体２２と、前記ケーブルに連結されたカム体２３とが前後摺 動自在に支持されている。

【００１１】 前記ルーフパネル１６の下面にはブラケット２４が固定され、このブラケット ２４には前後支持部２５、２６が形成されている。前支持部２５は２本のピン２ ７、２８を介して前支持体２２に連結されており、前支持部２５にはピン２７に 嵌合する略前後方向の長孔と、ピン２８に嵌合する後上向き傾斜状の長孔とが形 成されている。

【００１２】 ブラケット２４の後支持部２６には、リフタ３１の先端がピン３２を介して枢 支連結されている。このピン３２にはカムフォロァ３３が枢支され、カム体２３ の上面に形成したカム面３４上を転動可能になっている。リフタ３１の基部に設 けた支持軸３５はカム体２３の溝３６内に挿入され、前後方向摺動自在に且つ回 動自在に支持されており、リフタ３１の中途部に設けたカム係合体３７はカム体 ２３のカム溝３８に摺動自在に挿入されている。

【００１３】 従って、カム体２３を図６の状態から前方移動すると、ルーフパネル１６は実 線で示す全閉状態からピン２７を中心にチルトアップ動作をし、逆に、カム体２ ３を図６の状態から後方移動すると、全閉状態からチルトダウン動作をし、図６ 点線で示すチルトダウン状態から更にカム体２３を後方移動させると、チルトダ ウン状態のままで１点鎖線で示す開口部１７全開位置まで移動するように構成さ れている。

【００１４】 ４４はドレンレールで、左右カム体２３間又はルーフパネル１６の後下部に連 結され、ルーフパネル１６と共に前後動する。 前記フレーム１８においては、左右ガイドレール５の横樋部３の後部を切り欠 いてルーフパネル案内レール部４の後端より短くしており、そして形成された切 り欠き部７にドリップ１０を配置している。このドリップ１０は本体部分の前方 側に取り付け部１１が、後方側に排水口８がそれぞれ突出され、合成樹脂で一体 成形されている。本体部分は内部空洞で、ガイドレール５の後端面に突き合わせ ると、その底面３９は横樋部３の底面と略段差の無い状態に接続される。

【００１５】 前記ドリップ１０の取り付け部１１は、ガイドレール５の後部と補強材６の側 部との上下間に配置し、その上面とガイドレール５との間にシール材４０を介在 し、リベット、かしめ又はビスなどの締結具４１を介して、挟持して取り付けら れている。従って、ドリップ１０はガイドレール５に対して補強材６を固定する 際に、締結具４１を兼用して取り付けられる。

【００１６】 ドリップ１０の取り付け部１１は、図４に示すように、ガイドレール５の略全 幅に亘る幅を有し、左右側部に締結具４１が貫通するように形成される他に、図 ７に示すように、ガイドレール５より幅を狭くして、締結具４１を貫通させなく 、ガイドレール５と補強材６とで挟むだけでも良い。 排水口８はルーフパネル案内レール部４の後端より前方に配置されていて、ホ ースなどの排水管９が接続され、ガイドレール５の横樋部３から後方に流れてく る水を排水管９を介して車外に排水する。前記ルーフパネル案内レール部４は、 後部が排水口８より後方へ突出していることと、排水口８の近傍にあることとに より、排水口８を保護している。

【００１７】 尚、本考案は前記実施例に限定されるものではなく、種々変形することがで きる。例えば、ドリップ１０を軽金属で形成したり、排水口８を別体に形成して 本体部分に取り付けたり、ルーフパネル１６をチルト動作及びスライド動作させ る機構は、従来技術のものを適用しても良く、中途補強材１９は設けないか又は 複数枚設けても良い。

【００１８】

【考案の効果】

以上詳述した本考案によれば、ドリップ１０の取り付け部１１はガイドレール ５の後部と補強材６との上下間で挟持され、排水口８はルーフパネル案内レール 部４の後端より前方に配置されているので、ドリップ１０は取り付け強度が高く 、耐久性を向上することが可能になり、補強材６と同時に取り付けることができ 、取り付けが極めて簡単であり、また、排水口８をルーフパネル案内レール部４ によって保護することができ、フレーム取り付け時の破損を防止することができ る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の要部の平面図である。

【図２】図１のＡーＡ線断面図である。

【図３】全体を示す平面図である。

【図４】図１のＢーＢ線断面図である。

【図５】フレームの分解斜視図である。

【図６】サンルーフ装置全体の断面側面図である。

【図７】ドリップの取り付け部の変形例を示す断面図で
ある。

【図８】従来技術を示す平面図である。

【符号の説明】

２ 前フレーム ３ 横樋部 ４ ルーフパネル案内レール部 ５ ガイドレール ６ 補強材 ７ 切り欠き部 ８ 排水口 ９ 排水管 １０ ドリップ １１ 取り付け部 １４ サンルーフ装置 １８ フレーム

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 前フレーム（２）の左右両端に、横樋部
   （３）とルーフパネル案内レール部（４）とを有する左
   右ガイドレール（５）の前端を連結し、この左右ガイド
   レール（５）の後部を補強材（６）で連結し、前記左右
   各ガイドレール（５）の横樋部（３）の後部を切り欠い
   てルーフパネル案内レール部（４）の後端より短くし、
   この切り欠き部（７）にガイドレール（５）の横樋部
   （３）からの水を後方突出状の排水口（８）に接続され
   た排水管（９）を介して排水するドリップ（１０）を設
   けたサンルーフ装置のフレーム構造において、前記ドリ
   ップ（１０）の取り付け部（１１）はガイドレール
   （５）の後部と補強材（６）との上下間で挟持され、排
   水口（８）はルーフパネル案内レール部（４）の後端よ
   り前方に配置されていることを特徴とするサンルーフ装
   置のフレーム構造。