JPH0411943Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （考案の産業分野） この考案は物品の包装用仕切りの分野とりわけ
横断面形状が三角形のびんなどの包装容器を保護
する仕切りに関する。

この考案の目的は、横断面形状が三角形である
包装容器を妄動することなく確実に保護し、併せ
て折りたゝみ自在な仕切りを得ることにある。

（従来技術） 仕切りの升目の形状は平面から見て方形が普通
であり周知である。

一部にはハニカム構造紙を採用して平面から見
て六角形の升目の仕切りが製造されている。

（考案が解決しようとする問題点） 我国ではびんなどの容器は、その横断面形状が
円形、方形が普通であり、三角形のびんなどの容
器は一般的ではない。

しかし欧米諸国のウイスキーメーカーなどでは
横断面形状が三角形であるびんなどの容器が使用
され、消費者のある種の趣向を図つている。

そこで我国でも一部の業者において横断面形状
が三角形であるびんなどの容器を使用して商品
（例えばウイスキー）を新規に市場に提供し、新
たな市場開拓の試みがなされようとしている。

しかしながら従来の形状の仕切りを採用しても
三角形の容器については問題が少なくない。

その理由は容器が仕切りの升目の形状に対応し
ていないため妄動し易く、安定性に欠ける。

この考案者が試みたが単に三角形の升目形状の
仕切りを製作しても依然として容器保護のバラン
スに欠けることが判明した。

つまり仕切り内に多数の三角形の容器を収容さ
せたとき仕切りに対する容器の荷重が仕切り全体
に均一化していなければ輸送や保管に際して欠点
を生ずる。

このことは三角形の形態の性質上仕切り内に収
容させたとき隣接する容器間に空白部分を生ずる
ことによる。

従つてこの考案では仕切り内に三角形の容器を
収容したとき隣接する三角形の容器の間に空白部
分を原則的に一切生じないようにして問題点の解
消を図つている。

この考案の特徴はこの点にあるというべきであ
る。

そこに予測される単なる三角形の升目を設けた
仕切りでない点に着目されるであろう。

またこの考案では上記の問題点のほかに三角形
の容器を収容する仕切りであつてもそれが折り
たゝみ自在な構造に設け、輸送や保管時における
嵩張りを一切なくしている。

（問題点を解消する手段） この考案の基本的構成は、対向配置された複数
枚の仕切り用基紙間に仕切り用の升目を設けてな
る包装用仕切りにおいて、 一定の間隔を設けて複数枚の仕切り用基紙を対
向配置させ、 両側と中央部に糊代部を幅方向に設け、かつ一
側の糊代部と中央部の糊代部との間の略中央部に
幅方向に折目を設けた長方形の仕切部材紙の中央
部の糊代部を外側に向け、両側の糊代部を夫々内
側に向けて横断面形状を略三角形となるように折
曲させて仕切り部材を設け、 仕切り部材の両側の糊代部を一側の仕切り用基
紙の内側に貼着させ、他方仕切り部材の中央部の
糊代部を他側の仕切り用基紙の内側に貼着させ、
前記の仕切り用基紙間において隣接する別の仕切
り部材が前記の仕切り部材の中央部の糊代部の幅
の分だけ一方にずらされると共に折目が隣接する
仕切り部材の折目と同一側に配置され、両側の糊
代部が一側の仕切り用基紙の内側に貼着され、中
央部の糊代部が他側の仕切り用基紙の内側に貼着
されてなるものである。

（実施例） 第１図に示される例は10本の横断面形状が三角
形であるびんなどの容器を収容する仕切りの斜視
図である。

一定の間隔を設けて対向配置された三枚のクラ
フト紙などによる仕切り用基紙１０ａ，１０ｂ，
１０ｃが設けられている。

これらの仕切り用基紙１０ａ，１０ｂ，１０ｃ
間に横断面形状が略三角形の仕切り部材１８が一
定の間隔毎に貼着されている。

更に具体的に説明すれば第２図に示されるよう
に両側と中央部に糊代部１４を夫々設け、かつ一
側の糊代部１４と中央部の糊代部１４との略中央
部に幅方向に折目１６を設けた長方形の仕切部材
紙１２の中央部の糊代部１４を外側に向け、両側
の糊代部１４を夫々内側に向けて横断面形状を略
三角形となるように折曲させて仕切り部材１８が
設けられている。

この仕切り部材１８の両側の糊代部１４が一側
の仕切り用基紙１０ａの内側に貼着され、他方中
央部の糊代部１４は他側の仕切り用基紙１０ｂの
内側に貼着されている。

そしてこの場合隣接する升目を構成する仕切り
部材１８は前記の両側の糊代部１４が同じように
一側の仕切り用基紙１０ａの内側に貼着され、中
央部の糊代部１４は他側の仕切り用基紙１０ｂの
内側に貼着されている。

そして仕切り用基紙１０ａ，１０ｂ間に仕切り
部材１８の両側の糊代部１４間は仕切り部材１８
の中央部に設けられた糊代部１４の幅ｄに対応さ
れてその幅ｄの分だけずらして夫々仕切り部材１
８が貼着されている。

このことは一つの仕切り部材１８によつて形成
される三角形の升目と隣接する仕切り部材１８と
の間に向きを反対にする升目を均一にして設ける
について意味がある。

このことは後述する使用状態を示す平面図を見
ることによつて理解されるであろう。

以上の説明は二枚の仕切り用基紙１０ａ，１０
ｂ間に仕切り部材１８を貼着させる要領について
説明したが、更に升目を増加させる場合は更に別
の仕切り用基紙１０ｃを対向配置させる。

そして中央部に位置する仕切り用基紙１０ｂと
別の仕切り用基紙１０ｃとの間に仕切り部材１８
を前記の要領で三角状に貼着させるが、この場合
図示したように仕切り部材１８の向きを向き合わ
せになるように設ける。

従つてその平面形状は臼の形を呈している。

つまり仕切り部材１８の中央部の糊代部１４を
隣接させるように仕切り用基紙１０ｂに貼着させ
る。

このことは容器を升目内に収容したとき仕切り
に対する荷重の平均化に寄与できる利益がある。

図示を省略したが更に別の仕切り用基紙１０ｃ
と対向配置させ、四枚目の仕切り用基紙を用いて
その間に仕切り部材１８を設ける場合は一側と他
側の仕切り用基紙１０ａ，１０ｂに仕切り部材１
８を設けた要領により実施すればよし、以下その
反復により升目の増加は自由に設定できることは
容易に理解されるであろう。

（考案の作用） 第３図に示すように第１図に示される仕切りの
両側の仕切り用基紙１０ａ，１０ｂから矢印Ａの
方向に圧力を加えることにより、仕切り部材１８
は一側に設けた折目１６を介してその折目１６側
に折曲され、仕切りは板状となる。

反対に第３図の板状の仕切りは矢印Ａ方向と反
対側に引く起こすことにより仕切りは展開されて
第１図の状態を呈する。

また第４図に示すように容器２０を収容した場
合各容器２０は仕切り部材１８によつて形成され
る向きが互い違いの升目内に収容される。

（考案の効果） この考案は上記の構成であるから、以下の利点
を有する。

(1) 横断面形状が三角形であるびんなどの容器を
妄動することなく確実にかつ安定させて保護で
きる。

とりわけ仕切り用基紙間に形成される複数個
の升目はその大きさが同じであつてかつその向
きが互い違いに位置しているから、びんなどの
容器の向きを交互に収容できるので妄動するこ
とがないし、仕切りに対する荷重を平均化でき
る。

従つて輸送や保管の際の持ち運びにも好都合
である。

(2) 仕切り用部材の同一側に折目が設けてあるか
ら、確実にその折目側に板状に折りたゝむこと
ができるから、嵩張ることがないので輸送や保
管に都合がよい。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例の斜視図、第２図は
第１図の仕切り部材紙の展開平面図、第３図は折
りたゝみ時の平面図、第４図は使用状態を略示的
に示す平面図である。 主要部分の符号の説明、１０ａ……仕切り用基
紙、１０ｂ……同上、１２……仕切部材紙、１４
……糊代部、１６……折目、１８……仕切り部
材、ｄ……仕切り部材の中央部の糊代部の幅。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 対向配置された複数枚の仕切り用基紙間に仕切
   り用の升目を設けてなる包装用仕切りにおいて、 一定の間隔を設けて複数枚の仕切り用基紙１０
   ａ，１０ｂを対向配置させ、 両側と中央部に糊代部１４を幅方向に夫々設
   け、かつ一側の糊代部１４と中央部の糊代部１４
   間の略中央部に幅方向に折目１６を設けた長方形
   の仕切部材紙１２の中央部の糊代部１４を外側に
   向け、両側の糊代部１４を夫々内側に向けて横断
   面形状を略三角形となるように折曲させて仕切り
   部材１８を設け、 仕切り部材１８の両側の糊代部１４を一側の仕
   切り用基紙１０ａの内側に貼着させ、他方仕切り
   部材１８の中央部の糊代部１４を他側の仕切り用
   基紙１０ｂの内側に貼着させ、前記の仕切り用基
   紙１０ａ，１０ｂ間において隣接する別の仕切り
   部材１８が前記の仕切り部材１８の中央部の糊代
   部１４の幅ｄの分だけ一方にずらされると共に折
   目１６が隣接する仕切り部材１８の折目１６と同
   一側に配置され、両側の糊代部１４が一側の仕切
   り用基紙１０ａの内側に貼着され、中央部の糊代
   部１４が他側の仕切り用基紙１０ｂの内側に貼着
   されてなることを特徴とする横断面形状が三角形
   の包装容器用の折りたゝみ自在な仕切り。