JPH04103896U - 衣類乾燥機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 除湿形の衣類乾燥機を部屋内に設置した場
合、熱交換後の排熱により室内温度が上昇するのを防
ぐ。 【構成】 外箱内に回転ドラムと、該回転ドラムに加熱
循環空気を供給する循環ファン及びヒーターとを設けた
衣類乾燥機において、前記循環ファン及びヒーターが配
設される循環風路中に、循環空気の除温手段として空冷
式熱交換器と水冷式熱交換器とを並設したことを特徴と
し、衣類乾燥機の設置条件に応じて、空冷式、水冷式い
ずれかの熱交換器を選択して使用する。 【効果】 閉め切った部屋内などに衣類乾燥機を設置す
るときは、水冷式の熱交換器を使用すれば、熱交換後の
排熱が室内に放出されないから、室温の上昇を防止でき
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、除湿形の衣類乾燥機に関する。

【０００２】

【従来の技術】

衣類乾燥機は、一例として、図４、図５、図６に示すように前面に被乾燥衣類 出入れ用の扉（16）を有する外箱（15）内の天井部片側に寄せてモーター（17） を吊支し、また、該モーター（17) により回転する乾燥室である回転ドラム（18 ) を外箱（15) 内の中央部分に配設する。そして、前記モーター（17) の回転軸 と回転ドラム（18) 背面の排気孔の背後に設けた両翼ファン（19）の回転軸とを それぞれプーリー(29)(30)を介してベルト（20) で連結する。

【０００３】 また、モーター（17) の回転軸に設けた他のプーリー（27) と回転ドラム(18) の外周とにベルト(28)を掛渡す。

【０００４】 前記回転ドラム(18)背面の排気孔には、回転ドラム(18)の前面開口から着脱で きるフィルター(21)を設ける。

【０００５】 両翼ファン(19)はその外周がフエルト状のシール材(22)で回転を阻害されない 状態でシールされ、その結果、該両翼ファン(19)の前面と背面とでは空気が交流 しないような隔室となる。

【０００６】 外箱(15)の背面に冷却用の外気を取入れる吸気口(23)を設け、下面には被乾燥 物から除去された水分を排出する排水口(24)を設け、回転ドラム(18)の前方位置 として外箱(15)の前側下面に、ＰＴＣヒーターなどの半導体ヒーター(25)を配設 する。

【０００７】 外箱(15)の前面の扉(16)の下方に、乾燥運転時間などの設定を行う制御スイッ チや乾燥運転の進行状況を表示する進行表示部を有する操作パネル(26)を設けた 。この操作パネル(26)内には、表示用のランプやマイクロコンピュータその他の 電子部品などを組込んだ制御基板を取付ける。

【０００８】 前記ファン(19)を収納するファンケース(21)には、ヒーター(25)に連通する排 気筒(32)を接合し，このファンケース(31)と排気筒(32)とで循環風路を形成して いるが、リントフィルター(21)を通過してしまう微細なごみ及びファン(19)の回 転によりシール材(22)がこすれてここから発生する細かい粉などがヒーター(25) に付着して目詰りを生じさせるのを防止するため、循環風路内途中にメッシュ状 の布を円筒袋状に形成した袋状フィルター(33)を軸着している。

【０００９】 また、図６に示すように外箱(15)の背面の開放面に設けた支持板(34)に、ファ ン(19)の羽根の周期を覆うドーナツ円盤上のファン当て板(35)を取付け、またフ ァンケース(31)の裏側面外周部にスポンジテープ(36)を貼る。

【００１０】 この外箱(15)の背面の開放面は、裏フタ(37)で閉塞するが、この裏フタ(37)に 前記吸気口(23)が形成され、その位置は裏フタ(37)の中央になり、裏フタ(37)を 取付けたときにファンケース(31)内のファン(19)の羽根に対向する。

【００１１】 このようにして裏フタ(37)を取付けた場合、前記スポンジテープ(36)が裏フタ (37)の面に当接してシールがなされる。

【００１２】 このようにして、乾燥運転を行うには、扉(16)を開いて回転ドラム(18)内に乾 燥物である被乾燥衣類を投入し、操作パネル(26)上の制御スイッチにより乾燥時 間や乾燥程度を設定すれば、モーター(17)に通電されこれが回転する。その結果 、ベルトにより回転ドラム(18)が回転を開始すると同時に、モーター(17)の回転 はベルト(20)を介して両翼ファン(19)にも伝わりこれが回転する。また、ヒータ ー(25)に通電され、これが発熱する。

【００１３】 そして、両翼ファン(19)の回転により外箱(15)内の空気はヒーター(25)で加熱 されて乾いた熱風となって回転ドラム(18)内に送り込まれ被乾燥物に当てられる 。これにより、被乾燥物が加熱されて前記熱風は被乾燥物から蒸発した水分を含 んで湿った温風となり、これは、吸気口(23)から取入れ、排気口(39)より出てい く冷たい外気と両翼ファン(19)を介して間接的に接触する。

【００１４】 このように、両翼ファン(19)が熱交換器機能を発揮して前記温風は、冷たい外 気で冷却され、これにより水分が除去されて再びヒーター(25)へと送られ、除去 された水分は排水口(24)から外箱(15)外へと排出され、この循環を繰り返して乾 燥運転が行われる。

【００１５】

【考案が解決しようとする課題】

このように回転ドラム背面の排気孔から排出される湿った温風に含まれている 水分を除去する手段として、両翼ファンを熱交換器として用い、該両翼ファンに より外箱内に取込んだ室内の冷たい外気を冷却空気としてこれで湿った温風を冷 却するようにしているため、循環空気を冷却した熱交換後の冷却空気は温度が上 昇し、この冷却空気が排気口から機外へ排出されると、衣類乾燥機を設置してあ る室の温度が上昇し、使用者に不快感を与える。

【００１６】 また、衣類乾燥機を閉め切った部屋などで使用した場合は、乾燥機内部が高温 となって、部品の変形をまねくおそれもある。

【００１７】 本考案の目的は前記従来例の不都合を解消し、衣類乾燥機を設置した室内の温 度上昇を防止し、また、閉め切った部屋などに設置した場合にも乾燥機内部が高 温となることを防止して安全性を確保できる衣類乾燥機を提供することにある。

【００１８】

【課題を解決するための手段】

本考案は、前記目的を達成するため、外箱内に回転ドラムと、該回転ドラムに 加熱循環空気を供給する循環ファン及びヒーターとを設けた衣類乾燥機において 、前記循環ファン及びヒーターが配設される循環風路中に、循環空気の除湿手段 として空冷式熱交換器と水冷式熱交換器とを並設したことを要旨とするものであ る。

【００１９】

【作用】

本考案によれば、衣類乾燥機の設置場所が閉め切った部屋内であるなど設置条 件により、空冷式熱交換器を使用せずに、水冷式熱交換器を使用して循環空気中 に含まれている水分を凝縮して除去すれば、高温の排気が室内に排出されること がないから、室内や乾燥機内部が高温にならない。

【００２０】

【実施例】

以下、図面について本考案の実施例を詳細に説明する。

【００２１】 図１は本考案の衣類乾燥機の説明図、図２は外観斜視図で、図中（５）は外箱 (15)内に回転自在に支承した回転ドラムを示し、該回転ドラム（５）背面の排気 孔の後方に循環ファン（７）を配設するとともに、回転ドラム（１）の前方下方 にヒーター（６）を配設し、循環ファン（７）を収納するファンケーシング（７ ａ）とヒーター（６）を収納するヒーターケース（６ａ）とを連通させて、循環 風路(14)を形成する。

【００２２】 そして、この循環風路(14)の途中で、循環ファン（７）とヒーター（６）との 間に循環空気の除湿手段として空冷式熱交換器（１）と水冷式熱交換器（２）と を並設した。図中（３）は空冷式熱交換器（１）に外気を送風するための空冷フ ァン、（４）は水道栓などに直結した給水管に設けた電磁バルブを示す。

【００２３】 この空冷式熱交換器（１）と水冷式熱交換器（２）とは選択的に作動させるこ とができるものとし、図２に示すように外箱(15)の前面に設けた操作パネル(26) に水冷式の選択スイッチ（８）と空冷式の選択スイッチ（９）とを設けた。

【００２４】 図３は運転制御装の回路図を示し、スイッチ (10ａ)(11ａ)(12ａ)(６ａ）(13 ａ) がそれぞれ直列接続された回転ドラム（５）回転用のドラムモーター(10)、 循環ファン（７）のモーター(11)、空冷ファン（３）のモーター(12)、ヒーター （６）、電磁バルブ（４）の開閉用リレー(13)が、それぞれ電源に並列に接続さ れる。

【００２５】 次に使用法及び動作について説明する。

【００２６】 衣類乾燥機が例えば広い室内に置かれているような場合、使用者の任意の選択 で、空冷式熱交換器（１）を使用しようとするときは、空冷式の選択スイッチ（ ９）を押して運転を開始すれば、空冷ファン（３）のモーター(12)のスイッチ (12ａ) がオンし、モーター(12)が回転する。

【００２７】 同時にドラムモーター(10)のスイッチ(10 ａ) 、循環ファン（７）のモーター (11)のスイッチ(11 ａ) がオンし、回転ドラム（５）及び循環ファン（７）が回 転する。

【００２８】 そして、ヒーター（６）のスイッチ（６ａ）がオンすると、ヒーター（６）へ 通電され、循環空気が加温され熱風が回転ドラム（５）内へ送られて乾燥運転が 行われる。

【００２９】 回転ドラム（５）内の被乾燥衣類から蒸発した水分を含んで湿った温風となっ た空気は、循環ファン（７）により空冷式熱交換器（１）へと送られ、ここで空 冷ファン（３）により外箱(15)内へ吸込まれた冷たい室内の外気と熱交換し、水 分は凝縮して結露し、排水口から機外へ排出される。

【００３０】 そして、熱交換器（１）内の循環空気と熱交換して温風となった冷却用外気は 排気口から機外へ排出される。

【００３１】 こうして除湿されて乾いた循環空気がヒーター（６）へと送られ、ここで再び 加熱されて回転ドラム（５）内へ送られる。

【００３２】 次に、衣類乾燥機が例えば閉め切った部屋内に設置されているような場合、使 用者の判断で水冷式熱交換器（２）を使用するには、水冷式の選択スイッチ（８ ）を押して運転を開始すれば、スイッチ(13 ａ) がオンし電磁バルブ開閉用リレ ー(13)に通電され電磁バルブ（４）が開き、水が水冷式熱交換器（２）へと供給 される。

【００３３】 回転ドラム（５）、循環ファン（７）、ヒーター（６）は、空冷式熱交換器（ １）を選択したときと同様に作動する。

【００３４】 よって、回転ドラム（５）内の被乾燥衣類から蒸発した水分を含んで湿った温 風となった空気は、循環ファン（７）により水冷式熱交換器（２）へと送られ、 ここで水冷式熱交換器（２）内を通る水によって冷却されて水分が凝縮し、水分 は排水口から機外へ排出される。熱交換して温まった冷却水は別途機外へ排出さ れる。

【００３５】

【考案の効果】

以上述べたように本考案の衣類乾燥機は、使用者の判断で設置条件に応じて空 冷式、水冷式いずれの熱交換器も使用可能であるから、例えば閉め切った部屋内 に衣類乾燥機を設置したような場合は、水冷式熱交換器を使用すれば、部屋内に 温かい空気が排出されることを回避でき、室温の上昇を防止できて使用者に不快 感を与えずにすむ。 また、乾燥機内部が高温になることも防止し、安全性も向上できるものである 。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の衣類乾燥機の説明図である。

【図２】本考案の衣類乾燥機の外観斜視図である。

【図３】本考案の衣類乾燥機の運転制御の回路図であ
る。

【図４】従来の衣類乾燥機の外観斜視図である。

【図５】従来の衣類乾燥機の縦断側面図である。

【図６】従来の衣類乾燥機の背面図である。

【符号の説明】

（１） 空冷式熱交換器 （２） 水冷式
熱交換器 （３） 空冷ファン （４） 電磁バ
ルブ （５） 回転ドラム （６） ヒータ
ー （６ａ） スイッチ （７） 循環フ
ァン （７ａ） ファンケーシング （８） 水冷式
の選択スイッチ （９） 空冷式の選択スイッチ （10) ドラム
モーター (10ａ) スイッチ (11)(12) モー
ター (11ａ)(12ａ) スイッチ (13) 開閉用リレー (13ａ) スイ
ッチ (14) 循環風路 (15) 外箱 (16) 扉 (17) モータ
ー (18) 回転ドラム (19) 両翼フ
ァン (20) ベルト (21) フィル
ター (22) シール材 (23) 吸気口 (24) 排水口 (25) 半導体
ヒーター (26) 操作パネル (27) プーリ
ー (28) ベルト (29) プーリ
ー (31) ファンケース (32) 排気筒 (33) 着脱フィルター (34) 支持板 (35) ファン当て板 (36) スポン
ジテープ (37) フタ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 石井 克典 千葉県船橋市山手一丁目１番１号 日本建 鐵株式会社船橋製作所内 (72)考案者 小山 喬資 千葉県船橋市山手一丁目１番１号 日本建 鐵株式会社船橋製作所内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 外箱内に回転ドラムと、該回転ドラムに
   加熱循環空気を供給する循環ファン及びヒーターとを設
   けた衣類乾燥機において、前記循環ファン及びヒーター
   が配設される循環風路中に、循環空気の除湿手段として
   空冷式熱交換器と水冷式熱交換器とを並設したことを特
   徴とする衣類乾燥機。