JPS6353839B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は回転ドラムより排出される湿気を含ん
だ空気を熱交換器で除湿して再び回転ドラム内に
供給するようにした乾燥機に関する。

従来、回転ドラムから排出される湿気を含んだ
空気を外箱外に排出せずに熱交換器で除湿し、熱
交換器を通過した後に再びヒータによつて加熱し
て前記回転ドラム内に供給するようにした乾燥機
においては、回転ドラムから排出される空気を熱
交換器に導びくダクトと、熱交換器を通過した空
気をヒータを介して回転ドラムに導びくダクトと
を夫々外箱内に設けた構成で、外箱内部の構造が
複雑で製造コストが高く、また、各ダクトの接続
部分や回転ドラムの軸受部分から湿気を含んだ空
気が一部外箱内に漏れ、外箱内に漏れた湿気を含
んだ空気は最終的に熱交換器を通過することなく
そのまま外箱内に放出されることとなり熱交換器
による除湿の効率が低く、室内の湿度を高め使用
者に不快感を与える欠点があつた。

本発明は上記した事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、構造が簡単で安価に製作でき
るとともに回転ドラムから排出される湿気を含ん
だ空気を充分に除湿できて除湿効率が高く、室内
の湿度が高くなることも極力防止できて快適に使
用できる乾燥機を提供するにある。

以下本発明の第１の実施例について第１図乃至
第５図を参照しながら説明する。１は矩形状をな
す外箱で、これの前面部１ａの中央部には衣類を
出し入れするための矩形状の開口部２が設けら
れ、この開口部２を開閉する横開き式の扉３の右
端部にはハンドル４が設けられ、且つ該扉２の中
央部には透明ガラスを嵌め込んだ窓５が設けられ
ている。６は外箱１の前面部１ａの裏面側に該前
面部１ａと所定の間隔を存して設置したドラム支
持板で、これの中央部には開口部２に連通する筒
状部６ａが形成され、外周部には外箱１の内方に
向けて突出された短円筒状をなすドラム支持部６
ｂが設けられている。７は略円筒状の回転ドラム
で、これの前端部には内周部に筒状部８ａを形成
した端板８が設けられていて、その筒状部８ａが
軸受部材９を介してドラム支持部６ｂの内周部に
回転自在に支承されている。そして、回転ドラム
７の後端板７ａの中央部には後方に突出する軸１
０が設けられ、この軸１０が外箱１の後部に配設
した支持板１１に軸受１２を介して回転自在に支
承されている。１３は外箱１内の左上方部に位置
させて外箱１の上面板１ｂに固着した両軸形のモ
ータで、これの回転軸１３ａの後端部には外周に
プーリ部１４ａを有する連結軸１４が連結され、
この連結軸１４にシロツコフアン１５が直結され
ている。１６はプーリ部１４ａと回転ドラム７の
外周部とに張設された平ベルト、１７はアーム１
８の先端にテンシヨンプーリ１９を備えたテンシ
ヨン機構で、これはアーム１８に例えば図示しな
いばねによつて回動力が与えられて平ベルト１６
に一定の張力が付与されるようにしたものであ
る。２０は支持板１１に固着された偏平な円形容
器状の拡風体で、これの外周部に設けたシール２
１が回転ドラム７の後面板７ａに摺接されてお
り、該後面板７ａには拡風体２０内に連通する多
数の通気孔２２が穿設されている。２３はシロツ
コフアン１５を被うフアンケーシングで、これの
吸入口２３ａは外箱１内に向けて開口しており、
これの吐出口２３ｂに連続するように設けられた
ダクト部２４は拡風体２０に穿設された連通孔２
５に連通されており、ダクト部２４内にはシロツ
コフアン１５にて送られる風を熱風化する熱風生
成装置としてのヒータ２６が配設されている。一
方、２７はモータ１３の回転軸１３ａの前端部に
固着したシロツコフアンで、これと対向するよう
に外箱１の前面部１ａの左上部にフイルタ２８を
装着した吸気口２９が穿設されている。３０は外
箱１の前面部１ａの裏面上部に配設したダクト
で、これの左端部にはシロツコフアン２７を被う
フアンケーシング部３１が設けられ、該ダクト３
０の右端部は外箱１の右側面に形成した排気口３
２に連通されている。３３は排気口３２の近傍に
位置させてダクト３０内に配設された熱交換器で
あり、これは平行に配置した複数本の断面円形な
通気管３４と、これら通気管３４が直角に貫通す
るようにして一定のピツチで複数枚平行に配置さ
れた放熱フイン３とからなるもので、各通気管３
４はダクト３０内とは非連通状態で該ダクト３１
と直角に交叉するように配置されている。一方、
３６及び３７は開口部２の右側近傍に位置させて
ドラム支持板６に回転ドラム７内と連通するよう
に穿設された第１の排気口及び第２の排気口で、
第２の排気口３７にはリントフイルタ３８が装着
されている。３９は開口部２の右側近傍に位置さ
せて外箱１の前面部１ａに穿設された開口部で、
ここに第１の排気口３６及び第２の排気口３７に
連通された例えばプラスチツク製の通風筒体４０
が装着されている。４１は通風筒体４０の前面開
口４０ａにセルフヒンジ部４１ａを介して開閉可
能に設けた点検蓋で、通風筒体４０内には第１の
排気口３６に連通する通風路４２と第２の排気口
３７に連通する通風路４３とに仕切る仕切壁４４
が設けられて通風路４２が前面開口４０ａに直接
連通されており、また、仕切壁４４の前面開口４
０ａと対向する部位には通風路４２及び４３を連
通する連通口４４ａが形成されて、そこにリント
フイルタ４５が着脱可能に装着されている。４６
は下端が通風路４３に連結された通風ダクトで、
これの上端部は熱交換器３３の各通気管３４の下
端に連通されている。そして、各通気管３４の上
端は直接外箱１内に開放されている。４７は通風
ダクト４６内に位置させて各通気管３４の下端部
に所定の間隔をもつて対向させた水受体、４８は
この水受体４７で受けられた結露水を集合させて
通風ダクト４６の外側面に沿つて下方に導びく排
水管で、この排水管４８の下端部は外箱１の底面
部に設けられた排水孔４９の若干上方に対向され
ている。５０は外箱１の前面部１ａの左下部に配
設された電装品たるタイマー、５１はそのタイマ
ー５０の操作摘み、５２はタイマー５０に隣接さ
せて配置した電装品たる切換スイツチ、５２ａ，
５２ｂはその切換スイツチ５２の押釦である。５
３はタイマー５０及び切換スイツチ５２の各本体
部分を被うように外箱１の前面部１ａの裏面側に
ねじ止めにより固定されたカバーである。尚、図
示はしないが外箱１内には扉３の開閉を検知する
電装品としてのドアスイツチが設けられており、
そのドアスイツチもカバー５３と同様なカバーに
て被われている。また、５４は外箱１の背面開口
部１ｃを閉塞するための背面板で、この背面板５
４にて密閉された外箱１内の空間部５５を介して
熱交換器３３の通気管３４の上端開放口とフアン
ケーシング２３の吸入口２３ａとが連通されてい
る。５６は扉３の左側近傍に位置させて外箱１の
前面部に装着された化粧パネルで、これは点検蓋
４１と略対称な形状になされている。

次に以上のように構成した本実施例の作用につ
いて説明する。開口部２から回転ドラム７内に衣
類等の被乾燥物を投入した後に扉３を閉塞してタ
イマー５０をセツトするとモータ１３及びヒータ
２６が通電され、該モータ１３によつてシロツコ
フアン１５及び２７が回転されるとともに平ベル
ト１６を介して回転ドラム７が回転され且つヒー
タ２６が発熱される。そして、切換スイツチ５２
はヒータ２６の強弱を設定するもので、押釦５２
ａが押操作されている時にはヒータ２６の全てが
発熱され、押釦５２ｂが押操作されている時には
ヒータ２６の一部のみが通電されるようになつて
おり、被乾燥物の量或いは布の種類に応じてタイ
マー５０をセツトする前に選択操作される。而し
て、シロツコフアン１５の回転によつて外箱１内
の空間部５５内の空気が吸入口２３ａからフアン
ケーシング２３内に吸入され、その吐出口２３ｂ
からダクト部２４内に送風されるが、このダクト
部２４内を通過する時にヒータ２６により加熱さ
れて熱風化し、第２図に矢印Ａで示すように連通
孔２５を介して拡風体２０内に入り通気孔２２か
ら回転ドラム７内に矢印Ｂで示すように供給され
る。そして、このようにして回転ドラム７内に供
給された熱風は、回転ドラム７の回転に基いて該
回転ドラム７内で上方にすくい上げられ且つ自然
落下されて撹拌されている被乾燥物及びその周囲
を通過し、該被乾燥物から湿気を奪つて多湿とな
り、その後、第３図に矢印Ｃ及びＤで示すように
第１の排気口３６及び第２の排気口３７から排出
され、第１の排気口３６から排出される空気は通
風路４２からリントフイルタ４５を介して通風路
４３に入り、第２の排気口３７から排出される空
気は直接リントフイルタ３８を介して通風路４３
に入り、通風路４３で合流した空気が通風ダクト
４６を介して熱交換器３３の通気管３４内に第４
図に矢印Ｅで示すように供給される。一方、シロ
ツコフアン２７の回転によつてフイルタ２８を介
して吸気口２９から外気がダクト３０のフアンケ
ーシング部３１内に吸入され、第１図及び第２図
に矢印Ｆで示すように熱交換器３３の放熱フイン
３５に沿つて通気管３４の周囲を通過して該通気
管３４内を第４図に矢印Ｅで示すように流通する
高温多湿な空気を冷却した後排気口３２から外箱
１外に放出されるが、通気管３４内を流通する高
温多湿な空気は外気により冷却されることにより
その空気中に含まれた湿気が通気管３４の内面に
結露して除去されて低温の乾燥空気となつて通気
管３４の上端から空間部５５内に放出され、この
ようにして熱交換器３３で除湿された低温の乾燥
空気が空間部５５内を通気路として流通して再び
フアンケーシング２３の吸入口２３ａからシロツ
コフアン１５にて吸入されてヒータ２６により熱
風化されて回転ドラム７内に循環され、回転ドラ
７内の被乾燥物は以上のようにして外箱１内を循
環される空気によつて乾燥される。そして、通気
管３４内を通過して空間部５５内に入つた空気は
外箱１が外気に直接接触して低温であるためにそ
の外箱１の内面に触れて更に冷却され、その空気
中の湿気は外箱１の内面に結露水として付着する
ことにより除去される。一方、通気管３４の内面
に付着した結露水は該通気管３４の内面を流下し
て水受体４７に滴下し、更に、排水管４８内を流
下して排水孔４９から外箱１外に排水され、ま
た、外箱１の内面に付着した結露水も外箱１の内
面に沿つて流下して排水孔４９から外箱１外に排
水される。

このように構成した本実施例によれば、回転ド
ラム７内で被乾燥物から湿気を奪つて多湿となつ
た空気が、熱交換器３３の通気管３４内を通過し
て該通気管３４の外側を流通する外気によつて冷
却除湿された後に、外箱１内の空間部５５内を通
気路としてシロツコフアン１５のフアンケーシン
グ２３の吸入口２３ａに吸入されてヒータ２６に
より再び熱風化されて回転ドラム７内に供給され
るようにしているから、熱交換器３３の通気管３
４の出口端から吸入口２３ａに到るダクトを省略
できて構成が簡単なものとなり、従来構造に比し
て部品点数の削減を図り得るとともに組立が容易
になり安価に製作できる。また、熱交換器３３の
通気管３４を通過した空気が空間部５５内におい
て外箱１の内面に触れて更に冷却されるから、従
来構造のものよりも除湿効率が向上され、また、
回転ドラム７の端板８の筒状部８ａ或いは通風筒
体４０と通風ダクト４６との接続部分等から回転
ドラム７内で被乾燥物から湿気を奪つて多湿とな
つた空気が外箱１内に漏れるが、外箱１内の空間
部５５には熱交換器３３にて除湿された湿度の低
い空気が充満されていて、外箱１内に漏れた多湿
な空気と混合してその湿度を低下させるから、仮
りに外箱１から外部に空気が漏れても室内の湿度
が高くなることが極力防止され、更に外箱１内の
空間部５５は常にシロツコフアン１５にて吸引さ
れているから、外箱１内の空間部５５を流通する
空気が外箱１外に漏れることも少なく、室内の湿
度が高くなることが一層良好に防止され、使用者
が快適に使用できる。また、上記実施例において
外箱１の空間部５５内は外気に比べて高温多湿で
あるが、タイマー５０及び切換スイツチ５２をカ
バー５３にて被い更に、図示しないドアスイツチ
もカバーで被うようにしているから、これらの電
装品に空間部５５内を流通する空気が触れて結露
することが確実に防止され、電装品が絶縁劣化等
を起すことも全く生じない。更に、本実施例で
は、通風筒体４０に回転ドラム７内の被乾燥物が
接触する位置にリントフイルタ３８を設けて該リ
ントフイルタ３８に付着したリントを被乾燥物の
接触によつて取り除くようにしているから、リン
トフイルタ３８が目詰り状態を起さず、仮りにリ
ントフイルタ４５が目詰り状態となつた場合でも
最小限の通風がリントフイルタ３８を介してなさ
れヒータ２６近傍が過熱状態となることを防止で
きる。

第６図は本発明の第２の実施例を示すものであ
り、第２図と異なる部分のみを説明すると、外箱
１の左側板の上部にモータ１３と対向する位置に
通気孔５７を設け、該通気孔５７に、フイルタ５
８を装着した構成であり、シロツコフアン１５の
吸引作用により外気が矢印Ｇで示すように空間部
５５内に吸入されてモータ１３の周囲を通過し、
空間部５５内から矢印Ｈで示すように吸入された
外気に見合う量の空気が外部に排出される。従つ
て、この実施例によれば、前述した実施例の効果
に併せて空間部５５内の湿気を含んだ空気が一部
外部に排出されて湿気の少ない外気と入れ換えら
れるから、回転ドラム７内で被乾燥物から湿気を
奪い易くなつて乾燥効率を向上し得るとともに通
気孔５７から吸入される外気によりモータ１３を
効率よく冷却し得る効果を奏する。

本発明は以上説明した実施例から明らかなよう
に、外箱内の空間部を熱交換器を通過した空気が
熱風生成装置に到る通気路としたから、構造が簡
単で安価に製作できるとともに回転ドラムから排
出される湿気を含んだ空気を熱交換器による冷却
作用と外箱の内面に触れることによる冷却作用と
の双方で充分に乗湿でき、熱交換器に付着する結
露水と外箱の内面に付着する結露水の双方を外箱
に設けた排水孔から外部に排出するので、除湿効
果が高く乾燥効率を頗る向上でき、且つ、室内の
湿度が高くなることも極力防止できて快適に使用
できる乾燥機を提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第５図は本発明の第１の実施例を示
すものであり、第１図は正面図、第２図は第１図
の−線に沿う断面図、第３図は第１図の−
線に沿う拡大断面図、第４図は一部切欠して示
す側面図、第５図は第１図の−線に沿う拡大
断面図であり、第６図は本発明の第２の実施例を
示す第２図相当図である。 図面中、１は外箱、７は回転ドラム、１３はモ
ータ、１５はシロツコフアン、２６はヒータ（熱
風生成装置）、２７はシロツコフアン、３３は熱
交換器、３８及び４５はリントフイルタ、５０は
タイマー（電装品）、５２は切換スイツチ（電装
品）、５３はカバー、５５は空間部、５７は通気
孔である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 略密閉された外箱内に回転ドラム及びこの回
   転ドラム内に熱風し供給する熱風生成装置を設
   け、前記回転ドラムから排出される湿気を含んだ
   空気を外気により冷却して該空気中の湿気を除去
   する熱交換器を設け、前記熱交換器を通過後の空
   気を前記熱風生成装置を介して再び前記回転ドラ
   ム内に供給し循環させるものにおいて、前記外箱
   と回転ドラムとの間の空間部を、前記熱交換器を
   通過後の空気が熱風生成装置に至る通気路とする
   と共に、前記外箱に前記熱交換器で結露した結露
   水及び外箱の内面で結露した結露水を外部に排出
   するための排水孔を設けたことを特徴とする乾燥
   機。 ２ 外箱内に、タイマー、切換スイツチ及びドア
   スイツチ等の電装品を空間から被うカバーを設け
   たことを特徴とする特許請求の範囲第１項に記載
   の乾燥機。 ３ 外箱に前記空間部に通じる通気孔を形成した
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の
   乾燥機。 ４ 通気孔は、外箱内に配設されたモータの近傍
   に位置されていることを特徴とする特許請求の範
   囲第３項に記載の乾燥機。