JPH036108B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はボビン処理装置に関し、ボビンをトレ
イに挿立した状態でワインダへ供給し、また、ワ
インダから排出する装置において、実ボビンの口
出し、或はワインダから排出される、空ボビン、
極少残糸付ボビン、残糸付ボビンの処理を行なう
のに適したボビン処理装置を提供するものであ
る。

精紡上がり管糸を口出ししてワインダに送る場
合、或はワインダから排出された空ボビン、極小
残糸付ボビン、残糸付ボビン等を選択して残糸付
ボビンを口出し装置に帰還させ再度口出しを行な
う場合などにおいて、一旦口出し処理をして、管
糸口出し装置から送り出したが、ボビンに原因が
あつて、糸の引き出しが完全に行なわれないこと
がある。このようなボビンでは、何度繰り返えし
口出しを行なつても満足に糸を捲き返えすことは
できない。そこでこのようなボビンは人手による
手直しが必要である。

ボビン口出し装置によりボビンの口出しを行な
い、ワインダにボビンを供給し、ワインダから、
空ボビン、極小残糸付ボビン、残糸付ボビンを帰
還され、それらを選別し、残糸付ボビンに対し口
出しを行なう場合、ワインダにボビンを送り出す
搬出路、ワインダからボビンを受け入れる帰還路
を主体に１つの閉ループを構成し、口出しミスの
あつたボビンをワインダに送り出すことなく、該
管糸及び残糸付管糸を、上記閉ループに平行して
設けたバイパス回路にプールして前記口出し不良
ボビンの人手による手直しを行ない得るようにし
たのが本発明の特徴である。

また、上記閉ループには、口出し装置の前位に
新ボビン供給ステーシヨンをその前位にはリムー
バーをそれぞれ設けることによつて各装置の直前
にリザーブ通路を形成することができ各装置への
ボビンの流れをスムースにすることも本発明の特
徴である。

本発明装置の実施例の一例を図面と共に次に説
明する。

本発明ボビン処理装置は、ボビン供給ステーシ
ヨン１で受け取つた新ボビンをボビン口出装置２
を経てトレイ搬出路によりワインダ４に送り込
み、ワインダ４で捲き取りの終つた空ボビン、極
少残糸付ボビン、残糸付ボビン等を帰還路５によ
つてボビン口出装置１に帰還させるようにした循
環路を搬送装置６によつて構成し、ボビン搬出路
３と帰還路５との間には口出しミスボビン排出路
７及びそれに続くバイパス回路８を設けて一つの
閉ループ１０を形成している。

搬送装置６は、ベルトコンベア１１の上位に１
対案内板１２，１２を間隔を有してベルトコンベ
ア１１と平行して設けたもので、ボビン１３を挿
立てたトレイ１４をベルトコンベア１１の上に載
置して搬送する。トレイ１４は円板状の基板１５
中央にペグ１６を植設してなり、ペグ１６にボビ
ン１３を挿立てペグ１６の基部１７を案内板１
２，１２の間に位置させてトレイ１４は搬送され
る。

前記した閉ループ１０の、バイパス回路８と帰
還路５との合流点に空ボビントレイ１４ａから空
ボビンを抜き取るためのリムーバー２０が設けら
れている。又、バイパス回路８の入口と、帰還路
５とを分岐路２１で連絡している。帰還路５から
分岐路２１への入口附近はフイーラー２２を設け
る。フイーラー２２は、残糸付ボビンか空ボビン
かを検知するためのもので、ボビン上の糸層の大
小を糸層面に接触した検知ワイヤーの振れの角度
が大であれば糸層有で振れがなければ糸層なしと
判断し、空ボビントレイ選別装置２３を作動させ
る。空ボビントレイ選別装置２３はソレノイド２
４にバー２５を設けたもので、上記フイーラ２２
による残糸有の信号により図面の如くバー２５を
帰還路５に突出し、帰還路５を進行して来た残糸
付ボビントレイ１４ｂを分岐路２１に送り込む。
同様のフイーラ２６をリムーバー２０の前位に設
け、空ボビントレイ１４ａを検出して空ボビント
レイ１４ａを発見したときはリムーバー２０の作
動させ空ボビントレイ１４ａから空ボビンを取り
去る。

口出しミスボビン排出路７の入口附近に口出ミ
スボビントレイ選別装置２７を設ける。口出ミス
ボビントレイ選別装置２７は空ボビントレイ選別
装置２３と同一構造であつて、ボビン口出し装置
２で口出しが完了したかどうか即ち、ボビンから
糸端が完全に引き出されたかどうかを糸端の有無
により検知し無の信号にもとずいてソレノイド２
８が作動しバー２９がトレイ搬出路３に突出して
口出しミスボビントレイ１４ｄを口出しミスボビ
ン排出路７に送り出す。

閉ループ１０のリムーバー２０とボビン口出し
装置２との間にはボビン供給ステーシヨン１を設
ける。図に示す例では２組のステーシヨン１，
１′が設けられており２種類のボビンを供給する
ことが可能である。ボビン供給ステーシヨン１，
１′にはバイパス３０，３０′が設けられておりバ
イパス３０，３０′の入口には空トレイのみバイ
パス３０，３０′に入れる選択装置３１，３１′が
設けられ、ボビン供給ステーシヨン１の入口に
は、ボビン供給ステーシヨス１でボビンを供給す
るトレイを選別する選別装置が設けられている。

それぞれのボビン供給ステーシヨン１，１′で
はそれぞれ特定のボビンをトレイ１４に挿し立て
るが、この場合トレイ１４に所定のマークが施さ
れており該当するマークのトレイがそれぞれのボ
ビン供給ステーシヨン１，１′でボビンの供給を
受ける。

次に本発明装置の作用につき説明する。

ボビン供給ステーシヨン１で第１の種類の新ボ
ビンの供給を受けたトレイ１４は選択装置３１′
ではバイパス３０′には入らずに直進し閉ループ
１０内をベルトコンベア１１の動きに乗つて移動
し、ボビン口出し装置２に入り口出しが行なわれ
る。ボビン供給ステーシヨン１′で第２の種類の
新ボビンの供給を受けたトレイ１４はバイパス３
０′を出て閉ループ１０に入り、ボビン口出し装
置２に入り口出しが行なわれる。口出しが終了し
たボビンを持つたトレイはトレイ搬出路３によつ
てワインダ４に送られるが、その間口出しが正し
く行なわれ完了したかを口出し糸端の有無で検知
されて口出しが正常に行なわれたボビンとトレイ
は口出しミスボビン選別装置２７の選別を受ける
ことなくトレイ搬出路３を直進し、図示しない選
別装置によつて選別され第１の種類のボビンを持
つトレイは第１の種類のボビンを捲き上げるワイ
ンダー４に、第２の種類のボビンを持つトレイは
第２の種類のボビンを捲き上げるワインダー４に
連なるボビン搬出路３ａ，３ｂにそれぞれ振り分
けられる。

ボビン口出し装置２によつて正しく口出しが行
なわれず口出し糸端の存在が確認されなかつたボ
ビンのトレイ１４ｄは、口出しが完全でなかつた
ことの信号を受けた口出ミスボビントレイ選別装
置２７のソレノイド２８の作動によつてバー２９
がボビン搬出路３に突出されているために直進で
きず口出しミスボビントレイ排出路７に入る。口
出しミストレイ排出路７に入つた口出しミスボビ
ントレイ１４ｄは円板３５の回転に乗つてバイパ
ス回路８に入りセンサーS₁がそれを感知してスト
ツパーを作動しバイパス回路８内に止められる。

一方、ワインダ４で糸を捲き取られたトレイ１
４はワインダ４より帰還路５に排出され、帰還路
５を戻つて来るが、その中には空ボビントレイ１
４ａと極少残糸付ボビントレイ１４a′残糸付ボビ
ントレイ１４ｂとが混在している。これらを空ボ
ビントレイ選別装置２３で選別する。

即ち、帰還路５をトレイ１４が戻つて来たこと
をセンサーS₂により検出すると、ストツパーによ
り所定時間（後述する空ボビントレイ選別装置２
３の選別に要する時間）トレイを停止させた後に
進行し、フイーラー２２がボビンに残糸があるの
を検出した場合、空ボビントレイ選別装置２３の
ソレノイド２４が作動し、バー２５を帰還路５に
突出させる。

残糸が検出されたボビンはボビンの状態が原因
で糸が捲き取られなかつたものと考えられるから
それをバイパス回路８に入れなければならない。
残糸付ボビントレイ１４ｂはバー２５に当たり分
岐路２１からバイパス回路８に入る。

このようにして、ボビン口出装置２とワインダ
ー４から口出しミスボビントレイ１４ｄと残糸付
ボビントレイ１４ｂが送り込まれたバイパス回路
８にトレイが満ちて、センサーS₃がそれを検出す
ると、センサーS₁位置にあるストツパーが開らき
センサーS₄位置にあるストツパーが閉じバイパス
回路８内のトレイ１４は進行を始め帰還路５のト
レイ１４は停止する。しかし上記のバイパス回路
８に停止している間に人手によつて口出しが完全
に行なわれるようにボビンの状態を修整されてい
る。進行したトレイ１４はフイーラー２６でボビ
ンに糸層があるのを検出されて、そのまゝボビン
供給用ステーシヨン１に向かう。そして選別装置
３１によつて糸層を持つ一ボビントレイかどうか
を選別されて直進し、次に選別装置３１′により
同様選別され糸層を持つボビントレイであるため
上記同様直進しボビン口出し装置２に送られここ
で再度口出しされる。

空ボビントレイ選別装置２３で選別され帰還路
５を直進した空ボビントレイ１４ａ及び極少残糸
付ボビン１４ｂは一旦センサーS₄でその到着を検
知され停止した後所定時間後（リムーバ２０の１
動作時間経過後）リムーバー２０に送り出され
る。こゝでフイーラー２６によりボビン糸層の有
無を検知され、空ボビン、極少残糸付ボビンの場
合リムーバ２０が作動しボビンを取り去り空トレ
イとなつてボビン供給用ステーシヨン１に向う、
そして選別装置３１によつて空トレイであること
及びボビン供給用ステーシヨン１で供給されるべ
き種類のボビンのトレイであることをトレイのマ
ークによつて検出されると該トレイはバイパス３
０に入りボビン供給ステーシヨン１において第１
の種類のボビンが供給され再度閉ループ１０に進
出する。選別装置３１で取り出されなかつた第２
の種類のボビンの空トレイは選別装置３１′で取
り出されボビン供給ステーシヨン１′で第２の種
類のボビンが供給されて閉ループ１０に送り出さ
れる。

以上詳述した如く本発明装置はボビン口出し装
置からワインダーに実ボビントレイを送り出すト
レイ搬出路、ワインダから空ボビントレイ極小残
糸付ボビントレイ、残糸付ボビントレイをボビン
口出し装置２に送り返えす帰還路を主体とし、ト
レイ搬出路から口出ミスボビントレイ排出路を分
岐し、それをバイパス回路に接続し、バイパス回
路の終端を帰還路に接続することによりトレイ搬
送路を１つの閉ループとし、口出しミスボビント
レイ排出路の分岐点には口出ミスボビントレイ選
別装置を設け、バイパス回路の始端と帰還路とを
分岐路で結び、帰還路と分岐路の交差位置には、
空ボビントレイ選別装置を設け、バイパス回路と
帰還路の合流点にはリルーバーを設け、リムーバ
ーとボビン口出し装置との間にはボビン供給ステ
ーシヨンを設けてなるものであるために、閉ルー
プ内に構成したバイパス回路に、口出しミスボビ
ン或はワインダから帰還した残糸付ボビン等を一
時待機させその間人手により口出しミスの原因或
は残糸付ボビンとなつた原因等を除去することが
できる。

またリムーバー及びボビン供給用ステーシヨン
の前位には搬送路が延びているために、該搬送路
がリザーブ通路を形成することになり、特にバイ
パス回路及びそれとパラレルの帰還路は長く延び
ているためにリザーブ通路としての効果が大き
く、リムーバー等でのトレイ処理が滞つてもリザ
ーブ通路でトレイを待機させればよく作業性を低
下させることがなく流れをスムースにする。

【図面の簡単な説明】

第１図は概略平面図、第２図は搬送路の断面図
である。 １，１′……ボビン供給ステーシヨン、２……
ボビン口出し装置、３……トレイ搬送路、４……
ワインダ、５……帰還路、６……トレイ搬送路、
８……バイパス回路、１０……閉ループ、１４…
…トレイ、２０……リムーバー、２１……分岐
路、２３……空ボビントレイ選別装置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ボビン口出し装置からワインダーに実ボビン
   トレイを送り込むトレイ搬出路と、空ボビン、極
   小残糸付ボビン、残糸付ボビン等を挿し立てたト
   レイをワインダからボビン口出し装置に送り返す
   帰還路とにより、ボビン口出し装置、ワインダを
   含むトレイ搬送用の循環路を構成し、帰還路に
   は、始端及び終端を帰還路に接続したバイパス回
   路を併設し、トレイ搬出路から口出ミスボビント
   レイ排出路を分岐し、それをバイパス回路の始端
   付近に接続することにより、ボビン口出し装置、
   口出しミスボビントレイ排出路、バイパス回路、
   帰還路、ボビン口出し装置と連なる１つの閉ルー
   プとし、口出しミスボビントレイ排出路の分岐点
   には口出ミスボビントレイ選別装置を、帰還路と
   バイパス回路入口との交差位置には、空ボビント
   レイ選別装置を、バイパス回路と帰還路の合流点
   にはリムーバーを、リムーバーとボビン口出し装
   置との間にはボビン供給ステーシヨンをそれぞれ
   設けてなるボビン処理装置。