JPH034329B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、弓鋸盤、冷間丸鋸盤、帯鋸盤あるい
はそれに類似した切断機において棒状の材料を送
る方法であつて、機械テーブル及び該機械テーブ
ルに材料送り方向で前置された供給装置に載つて
いる材料を、切断工程中は、材料送り方向に対し
て横方向に開閉可能でかつ材料送り方向で見ても
つぱら切断平面の後ろに配置された少なくとも２
つの緊締チヤツクの間に緊締し、切断工程の合間
は、材料送り方向に対して横方向に開閉可能でか
つ材料送り方向で供給装置において切断面のすぐ
そばまで移動可能な少なくとも２つの送りチヤツ
クにより、材料を送る形式のものに関する。

たいてい制御装置に於いて調節され、それに従
つて周期的に行なわれる自動的な材料送りに於て
は各棒状の材料を使い切つたときに残る残留長さ
をできるだけ短くして、大きすぎる材料屑を避け
るという問題がある。

公知の場合には緊締チヤツクは分割されている
か又は鋸刃の切断平面の範囲に切込みを有し、材
料の切断面の両側で掴むようになつている。この
場合には材料の送りは、切断作業が終つた後で送
りチヤツクが次に送ろうとする材料長さに相当す
る値だけ戻るために開き、材料の前端が材料供給
側にある緊締チヤツク部分に保持されている間に
戻り、材料を再び掴み、緊締チヤツクが開いた状
態で材料を送ることによつて行なわれる。次いで
緊締チヤツクが再び閉じられ、次の切断作業が行
なわれる。この場合には最小残留長さは材料供給
側にある緊締チヤツク並びに材料を送りチヤツク
によつて確実に掴むのに十分な最小長さによつて
決められる。

残留長さを減少するためには、材料供給側にあ
る緊締チヤツク部分に切欠きを設け、この切欠き
内に送りチヤツクが走入し、切断平面に向かつて
より近づくようにすることができる。しかしなが
らこの場合にも残留長さがまだ大きく、プログラ
ムに応じて切断しようとする残留長さの数倍の長
さを有している。従つてこの場合には少なくとも
１切断長さを含む残留長さが生じることがある。

本発明の課題は残留長さを著しく小さくし、こ
の残留長さを送りチヤツクが材料を確実に掴むた
めに最小限必要である長さに減少させることであ
る。この課題の解決は公知の手段を利用し、付加
的な費用をかけることなしに行ないたい。

本発明の課題は、昌頭に述べた形式の方法から
出発して、材料が送られかつ緊締チヤツクが閉じ
られてから切断工程が終了するまでに送りチヤツ
クを開き、次の材料送り長さに相当する値だけ切
断平面から離し、送りチヤツクを再び閉じること
によつて解決された。

本発明の方法によれば、切断作業が終了する前
に材料が既に送りチヤツクによつて送るために掴
まれるようになる。これによつて切断作業を行な
つた後で残つている材料の前端部を緊締チヤツク
が掴み、その間に送りチヤツクを戻し、送りチヤ
ツクで再び材料を掴むようにする必要はなくな
る。

本発明の方法の１実施例によれば、送りチヤツ
クを切断工程の開始前に開き、次の材料送り長さ
に相当する値だけ切断平面から離し、送りチヤツ
クを再び閉じることが有利であることか証明され
た。これによつて材料は切断作業の間に切断平面
から離れた個所でも保持され、振動及び傾倒力が
作用しなくなる。

さらに有利であるのは、材料の送り方向で見て
切断平面の前にある材料端部を、機械テーブルに
対して略平行に延びる切断力の作用方向に位置す
る材料側で、切断工程中に、切断力の作用に抗し
て支持することである。この処置は極めて長い材
料区分が切断され、送りチヤツクが切断作業の間
に緊締チヤツクから著しい間隔を有している場合
に特に有利である。送りチヤツクが切断作業の間
に緊締チヤツクから著しい間隔を有している場合
には切断作業の終りあたりに切断力によつて材料
の残留端部に、送りチヤツクでは十分に支えられ
ない横力が生じ、付加的な支持なしでは材料が傾
くことがある。

要するに本発明の方法では、材料が切断作業を
終了する前に既に送りチヤツクによつて再び掴ま
れることにより、既に述べたように、切断後に残
つている材料を緊締チヤツクで掴んでおく必要は
なくなるので、材料供給側にある緊締チヤツク部
分は不要になる。これは材料を送るときに送りチ
ヤツクを切断平面の直ぐ近くまでもたらすことを
可能とし、従つて材料の残留長さとしては送りチ
ヤツクが材料を確実に掴むために最小限必要な長
さしか残らなくなる。

次に図面について本発明を説明する： 第１図に示された弓鋸盤の形をした公知の切断
機は機械フレーム１と弓形鋸刃保持体２とそれに
緊締された鋸刃３とを有している。機械フレーム
１は図示されていない切断される材料を載せる機
械テーブル４を有している。切断される材料は緊
締チヤツク５と６によつて機械テーブル４の緊締
される。図示された実施例の場合には緊締チヤツ
ク５は機械に固定的に取付けられているのに対
し、緊締チヤツク６はそれと結合されたシリンダ
ピストン装置７を介して開閉可能である。

第２図には第１図の平面図が示されている。こ
の図面から判るように鋸断機には材料の送り方向
で全体として符号８で示された材料供給装置が前
置されている。この材料供給装置８はフレーム９
と、このフレーム９のうえに材料を載せるために
配置された、回転可能なローラ１０と、１対の送
りチヤツク１１と１２とから成つている。送りチ
ヤツク１１は送り方向に対して縦方向に固定的に
配置されるのに対し、送りチヤツク１２はシリン
ダピストン装置１３によつて開閉可能である。送
りチヤツク１１と１２との間には同様に材料を載
せる支持面１４が設けられている。送りチヤツク
はこの支持面１４と一緒に、鋸断機に向かつて又
はこれから離れる方向にフレーム９に沿つて例え
ばスピンドル駆動装置を介してモータ１５によつ
て第２図の鉛直方向に走行可能である。

同様に第２図から判るように緊締チヤツク５と
６は弓形鋸刃保持体の２の材料供給側に一体に結
合された緊締チヤツク部分１６，１７を有してい
る。この緊締チヤツク部分１６，１７は切断作業
を行なつた後で材料の前端を保持する。緊締チヤ
ツク部分１６，１７が材料の前端を保持している
間に、送りチヤツク１１，１２は開き、切断機か
ら離れ、再び閉じて材料を掴み、材料を切断機に
向かつて送る。しかしながらこの場合には緊締チ
ヤツク部分１６，１７は最早加工できない残留長
さに影響を及ぼす。すなわちこの残留長さは送り
チヤツク１１，１２で材料を掴むために最小限必
要な長さよりも、送り方向で見て緊締チヤツク部
分１６，１７の幅だけ大きくなくてはならなくな
る。

第３図に於ては本発明によつて構成された切断
機が棒状供給装置と共に示されている。この場
合、第１図と第２図に示された部分には第１図、
第２図と同じ符号が付けられており、もう一度こ
れについて説明することは省略する。

第３図に於ては弓形鋸刃保持体２の範囲に鋸刃
３によつて形成された切断平面２０が破線で示さ
れている。第３図から判るように緊締チヤツク２
１，２２は材料供給装置８に向かつては切断平面
２０の近くまで延びているが切断平面２０の材料
供給装置８に面した側には何にも有していない。
これによつて送りチヤツク１１と１２は材料を送
る際に切断平面２０まで接近できる。従つて加工
されない残つた材料長さは材料が送りチヤツク１
１と１２とによつて確実に掴まれるように選ばれ
ているだけでよい。

さらに第３図にはリミツトスイツチ２３と２４
が示されている。この場合、リミツトスイツチ２
３は送りチヤツク１１と１２の送りを送りチヤツ
ク１１と１２の前縁が切断平面２０の近くに達し
た瞬間に制限するのに対し、リミツトスイツチ２
４は調節可能でかつ送りチヤツク１１と１２の戻
り行程を制限し、その都度送ろうとする材料区分
の大きさを決定する。この大きさの調節は調節可
能なリミツトスイツチ２４を介して固定的に配置
された定規２５′を使つて行なわれる。

第４図は第２図の緊締チヤツク部分１６と１７
を省略することを可能にする材料送りの方法経過
を説明するための図である。この方法は棒状の材
料２５が送りチヤツク１１と１２によつて図示さ
れた位置に送られることによつて行なわれる。次
いで緊締チヤツク２１と２２が閉じ、送りチヤツ
ク１１と１２が切断作業の開始前に開かれ、破線
で示された新しい送り位置１１′と１２′に戻され
る。この送りチヤツク１１と１２は遅くとも切断
作業が終了する前に再び閉じ、材料を掴む。切断
作業が終了すると破線で示された位置２２′に移
動することによつて緊締チヤツク２２が開き、次
の送りが送りチヤツク１１と１２とを用いて行な
うことができるようになる。その後で次の工程が
前述の形式で繰返えされる。

第４図から判るように、加工することのできな
い残留長さＲは、棒状の材料２５を送りチヤツク
１１と１２が確実に掴むために必要である極めて
小さな長さに制限される。

作業サイクルごとに棒状の材料２５の大きな長
さが送らなければならない場合には、すなわち送
りチヤツク１１と１２が切断作業の終了時に切断
平面２０から大きな間隔を有している場合には、
棒状の材料２５を緊締チヤツク２１と２２の近く
で、しかも鋸刃３によつて生ぜしめられた切断力
が作用する側で支えることが有利である。何故な
らば切断平面２０から送りチヤツク１１と１２の
間隔が大きい場合には、切断過程の終りあたりで
は、棒状の材料２５に切断力によつて生ぜしめら
れる横力は、送りチヤツク１１と１２とでは材料
が切断平面の近くで傾くことを阻止できない程大
きくなることがあるからである。

この実施例では棒状の材料２５を支えるために
は構成部材２７の上に軸２８を中心として旋回可
能である係止爪２６が用いられている。この場
合、構成部分２７は緊締チヤツク２２を動かすシ
リンダピストン装置７と一体に結合されている。
従つてこの構成部分２７は緊締チヤツク２２を開
閉する運動を一緒に行なう。係止爪２６はばね２
９の作用下にあり、このばね２９は係止爪２６を
第４図に破線で示された位置に旋回させようとす
る。この破線で示された位置係止爪２６はストツ
パ３０に当接させられる。この位置に於て係止爪
２６の前縁３１と緊締チヤツク２２の緊締面とは
同一平面内に位置することになる。

前記係止爪２６は送りチヤツク１１と１２が位
置１１′と１２′とに戻ると、ばね２９の力によつ
て自動的に第４図に破線で示された位置に旋回す
る。これに対して材料２５が送られてくると、係
止爪２６は第４図に実線で示されているように送
りチヤツク１２によつて側方向に旋回させられる
ので、材料２５の送りは妨げない。

勿論、第４図にはばねは概略的に示されている
に過ぎず、実施に於ては第３図に示されているよ
うなスペースをとらない構成を可能にするために
トーシヨンばね又はそれに類似したものが用いら
れる。

又、係止爪２６は材料２５を支える有利な１実
施例でしかないことは言うまでもないことであ
る。例えば係止爪２６の代りに緊締チヤツク２２
のようにシリンダピストン装置を用いて作動可能
な支持体を用い、この支持体を切断作業の開始前
に、送りチヤツク１１，１２を位置１１′，１
２′に戻した後で材料２５に向かつて移動させ、
送りチヤツク１１，１２で次の材料送りを行なう
前に再び後退させることもできる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の１実施例を示すものであつて、
第１図は公知の弓鋸盤の側面図、第２図は第１図
に示された弓鋸盤の平面図、第３図は本発明の弓
鋸盤の拡大詳細図、第４図は第２図と第３図に相
当する部分的概略図である。 １…機械フレーム、２…弓形鋸刃保持体、３…
鋸刃、４…機械テーブル、５，６…緊締チヤツ
ク、７…シリンダピストン装置、８…材料送り装
置、９…フレーム、１０…ローラ、１１，１２…
送りチヤツク、１３…シリンダピストン装置、１
４…支持面、１５…モータ、１６，１７…緊締チ
ヤツク部分、２０…切断平面、２１，２２…緊締
チヤツク、２３，２４…リミツトスイツチ、２５
…材料、２５′…定規。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 弓鋸盤、冷間丸鋸盤、帯鋸盤あるいはそれに
   類似した切断機において棒状の材料を送る方法で
   あつて、機械テーブル及び該機械テーブルに材料
   送り方向で前置された供給装置に載つている材料
   を、切断工程中は、材料送り方向に対して横方向
   に開閉可能でかつ材料送り方向で見てもつぱら切
   断平面の後ろに配置された少なくとも２つの緊締
   チヤツクの間に緊締し、切断工程の合間は、材料
   送り方向に対して横方向に開閉可能でかつ材料送
   り方向で供給装置において切断面のすぐそばまで
   移動可能な少なくとも２つの送りチヤツクによ
   り、材料を送る形式のものにおいて、材料が送ら
   れかつ緊締チヤツクが閉じられてから切断工程が
   終了するまでに送りチヤツクを開き、次の材料送
   り長さに相当する値だけ切断平面から離し、送り
   チヤツクを再び閉じることを特徴とする、切断機
   に於て棒状の材料を送る方法。 ２ 送りチヤツク１１，１２を切断工程の開始前
   に開き、次の材料送り長さに相応する値だけ切断
   平面から離し、送りチヤツクを再び閉じる、特許
   請求の範囲の範囲第１項記載の方法。 ３ 材料送り方向で切断平面２０の前に位置する
   材料端部を、機械テーブル４に対してほぼ平行に
   延びる切断力の作用方向に位置する材料側で、切
   断工程中に、切断力の作用に抗して支持する、特
   許請求の範囲第１項又は第２項記載の方法。