JPH0320490A - 水酸化アルカリの製造方法 - Google Patents

水酸化アルカリの製造方法

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JPH0320490A
JPH0320490A JP1152143A JP15214389A JPH0320490A JP H0320490 A JPH0320490 A JP H0320490A JP 1152143 A JP1152143 A JP 1152143A JP 15214389 A JP15214389 A JP 15214389A JP H0320490 A JPH0320490 A JP H0320490A
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alkali hydroxide
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公二 鈴木
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哲司 下平
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義明 樋口
Yoshihiko Saito
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、イオン交換膜法電解により水酸化アルカリを
製造する方法に関する。更に詳しくは水酸化アルカリ濃
度が20〜52重量%の広範囲にわたり高い電流効率、
低い電圧で安定的に電解する方法に関わり、特には42
重量%以上の高濃度水酸化アルカリの製造する方法に関
する。
[従来の技術] 含フッ素樹脂イオン交換膜を隔膜として使用し、塩化ア
ルカリ水溶液を電解して水酸化アルカリと塩素を製造す
る所謂イオン交換膜法アルカリ電解は、高純度の水酸化
アルカリが、それまでの従来法に比べて低エネルギー消
費量にて製造できることから、近年、国際的に普及しつ
つある。
かかる、イオン交換膜法アルカリ電解においては、初期
の頃は、スルホン酸基をイオン交換基とする含フッ素イ
オン交換膜が使用されていたが、電流効率を高くするこ
とができないことから近年は、カルボン酸基をイオン交
換基とする陽イオン交換膜に変更され、この結果、電解
における電流効率は、ほぼ93〜97%までに達し、工
業的にはほぼ完成した域に達している。
しかしながら、上記のカルボン酸陽イオン交換膜を用い
た場合、長期にわたって優れた電流効率が得られるもの
の、濃度が36重量%までの水酸化アルカリを製造する
場合に適していることが見出された。本発明の研究によ
ると、製造される水酸化アルカリの濃度が、36重量%
を越えた場合、運転初期の頃は電流効率は高いものの1
ケ月〜1年の長期にわたって運転した場合、電流効率が
次第に低下していく現象が見られた。かくして、カルボ
ン酸陽イオン交換膜では、上記のような高濃度の水酸化
アルカリを工業的に製造するには必ずしも適していない
一方、含フッ素樹脂のスルホン酸陽イオン交換膜のスル
ホン酸基を使用して、濃度30重量%以上の水酸化アル
カリを製造する方法が提案されているが、この場合にも
やはり長期にわたり運転した場合には、電流効率は低下
する。即ち、初期の91〜93%の電流効率は、次第に
87〜90%に低下してしまう。
更に、米国特許4455210号(特開昭58− 17
9236)には、スルホン酸アミド基をもつ含フッ素重
合体フィルムの陰極側にスルホン酸基をもつ含フッ素重
合体フィルムを積層した陽イオン交換膜を使用して高濃
度の水酸化アルカリを製造することが提案されている。
しかし、この方法においては、そもそも初期の電流効率
が低いばかりでなく、長期にわたって運転した場合には
更に電流効率が低下してしまう。また、特開昭52− 
105598にはスルホン酸基をもつ含フッ素重合体層
の陰極側にスルホン酸基をもつ含フッ素重合体の多孔質
隔膜を設け、水酸化アルカリを製造することが例示され
ている。この場合、二つの隔膜からなる三室型電解のた
め電解電圧は高く、また高い電流効率を得るには、中間
室に希釈アルカリを加圧で供給する必要があり、電解操
作は非常に煩雑なものとなってしまう。
[発明の解決しようとする課題] 本発明は、幅広い濃度の水酸化アルカリを、初期におい
て高電流効率を与えるば゛かりでなく、長期間運転した
場合も高い電流効率が保持できるイオン交換膜を使用し
た水酸化アルカリの製造方法を提供することを目的とす
る。特に、従来技術では困難とされた42重量%以上の
水酸化アルカリの製造を提供することにより、蒸発缶に
よる電解液の濃縮プロセスを必要としない高濃度水酸化
アルカリの製造方法を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] かくして本発明は、イオン交換膜法電解により水酸化ア
ルカリを製造するに当たり、−COOM基をイオン交換
基とするイオン交換容量0,8〜2.0ミリ当量/g乾
燥樹脂、厚み5〜300μmからなるイオン交換層と、
その層の陰極側に存在させた非対称性多孔層との複層構
造を有する含フッ素陽イオン交換膜を用いることを特徴
とする水酸化アルカリの製造方法を提供するものである
本発明に使用される上記含フッ素樹脂陽イオン交換膜に
おいて、上記イオン交換層と非対称性多孔層との襟層構
造により、幅広い濃度の水酸化アルカリ、特には42重
量%以上の高濃度の水酸化アルカリが高電流効率、低い
電圧にて長期にわたって安定して製造される。上記の一
方の層が欠けてもこの目的は達成できない。イオン交換
層は、高電流効率を発現する層ではあるが、非対称性多
孔層がない場合には、経時的に電流効率は低下してしま
う。
上記−COOM基をもつイオン交換層は、イオン交換容
量0.8〜2.0/g乾燥樹脂及び、厚み5〜30OL
Lmから選ばれる。なかでも本発明ではイオン交換容量
が小さい方が長期運転にわたって安定性がよく、また厚
みは小さい方・が膜抵抗が小さいので、イオン交換容量
は好ましくは0.9〜1.5ミリ等量/g乾燥樹脂、厚
みは好ましくは10〜60μmから選ばれる。
上記イオン交換層の陰極側に存在させる非対称多孔層は
、好ましくは陰極側に行く程、透水性が小さい構造を有
し、また好ましくは少なくとも2層から形成される.イ
オン交換層の陰極側に存在させる多孔層が非対称構造を
有しない場合、多孔層の多孔度及び透水性が小さいと、
高い電流効率は得られるものの電解電圧は非常に高い。
また多孔度及び透水性が大きいと、電解電圧は低いが高
い電流効率は得られない。
非対称多孔層が2層から形成される場合、イオン交換層
に接する第一の多孔層は、好ましくは多孔度が5〜95
%、透水性がl X 10−2〜5×10”cc/hr
−c−・atomのものが用いられる。多孔度が5%以
下では、高い電流効率は得られず、電解電圧も高く又電
解条件によっては、イオン交換層との剥離をきたすので
、好ましくは10〜85%の多孔度を有するものが使用
される。更に透水性がIXIO−2以下では電解電圧が
高く又電解条件によってはイオン交換層との剥離をきた
すので、好ましくはl X 10−’〜I X 10”
hr−cm2・atomの透水性を有するものが使用さ
れる。
第一の多孔層はその陰極側に配置させる第二の多孔層に
比べて透水性が大きいので・電流は孔部分を通過するた
め、S03M基(Mは水素又はアルカリ金属を表わす)
を有する含フッ素イオン交換ポリマーを含有してもしな
くてもどちらでも良い。しかし、含有する場合には種々
の方法で製膜することができるので好ましい。例えば、
SO3M基を有する含フッ素ポリマーに無機物粒子を混
合、混練したあと薄膜化し、多孔性フィルムとする方法
や、分解、抽出が可能な造孔剤と含フッ素ポリマーを混
練した後薄膜化し、分解、抽出後多孔性フィルムとする
こともできる。その造孔剤としては、例えばアルカリ水
溶液による加水分解時に溶解できるものとして、SiO
。、ポリカーボネート、綿、レーヨン、ナイロン、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリアクリロニトリルなどが
、溶媒抽出できるものとして、エチルセルロース、アル
キルナフタレン、食塩など水溶性塩類、などが列挙され
る。多孔度や透水性は、無機物粒子や造孔剤の含量、粒
径によってコントロールされる。S03M基を含む含フ
ッ素ポリマーのイオン交換容量としては0.5〜1.5
ミリ当量/g乾燥樹脂が使われる。
多孔層の形成において含フッ素イオン交換ポリマーを含
有しない場合には、耐アルカリ性の多孔質体、例えば、
アスベストをフッ素樹脂で固めたもの,ポリテトラフル
才ロエチレンの多孔質膜、等を用いることができる。多
孔層の厚さは膜抵抗を小さくするために200μm以下
が採用され、好ましくは100μm以下が選ばれる。
非対称多孔層を形成する第一の多孔層の陰極側には、多
孔度が80%以下好ましくは60%以下又、透水性がI
 X 10−3〜5 cc/hrcm2−atom、好
ましくは、5 X LO’−3〜2 cc/hr−cm
”−atomを有する第二の多孔層が配置される。第二
の多孔層としては、第一の多孔層に比し透水性が小さい
ので、多孔層中孔以外の電流通過部分を形成させるため
好ましくはS03M基を有する含フッ素イオン交換ポリ
マーを含有する多孔層が使用される。
かかる第二の多孔層において多孔度が80%より大きい
場合や、透水性が5 cc/hr”cm”atomより
大きい場合には高い電流効率は得られず、又透水性がI
 X 10−3〜5 cc/hr−am”−atomよ
り小さい場合には、電流効率が低く、又電解条件によっ
ては剥離を生じてしまう。第二の多孔層は、前述の第一
の多孔層と同様の方法で製膜できるが、含フッ素イオン
交換ポリマーと他の成分(無機物粒子等)との複合体の
場合は、含フッ素ポリマーが多孔層形成物の30vol
%以上好ましくは50vol%以上含有される。30v
ol%以下の含フッ素ポリマー含有量では、例え多孔度
および透水性が、前述の範囲内でも高い電流効率を安定
して得難い。第二の多孔層の厚さは膜抵抗を小さくする
ために100μm以下が採用され好ましくは50μm以
下が選ばれる。かくして形成されたイオン交換層と、非
対称性多孔層との積層、及び非対称多孔層を形成する第
一及び第二の多孔層間の積層は通常の熱プレス等で行な
うことが可能である。又多孔層の形成にSO3M基を有
する含フッ素イオン交換ポリマーの溶液を用いた場合等
湿式製膜法により積層することもできる。
本発明の含フッ素イオン交換膜を形成するイオン交換層
としては、上記−〇〇〇M基を有する含フッ素重合体の
単層からも構成できるが、好ましくは、該一(1:oO
M基をもつ含フッ素重合体層と、その陽極側に存在させ
たイオン交換基含有含フッ素重合体の複層から形成する
ことが好ましい。
かかる陽極側層は、COOM基、及び/又はSO3M基
を有する含フッ素重合体の単層又は複層が用いられ、厚
みは10〜300μm、好ましくは50〜200μmが
選ばれる。大きい強度を付与するために、このイオン交
換層に、耐食性を有する含フッ素ポリマーからなる補強
布を採用することもできる。イオン交換層を構成する含
フッ素重合体は少なくとも二種の単量体の共重合体から
なり、好ましくは次の (イ)及び(ロ)の重合単位を
もつ共重合体からなる。
?コテ、x,x’は、一F、−Cl.−H又は−cF3
テあり、Aは−SO3M ,−CRfRf′OM  又
は一CO■M(Mは水素、アルカリ金属又は加水分解等
にょり、これらの基に転化する基を表す。Rf,Rf′
は炭素数1〜10のバーフルオロアルキル基、Yは、次
のものから選ばれるが、そこで、z , z’71  
−F又は炭素数1−10のパーフルオロアルキ’v ,
ISであり、X.Y,Zは1〜10の整数を表す。
lCFa)x− . −0−(CFg)x− . −(
0−CF2−CF>X−Z なお、上記重合体を形成する(イ)/(ロ)の組成比(
モル比)は、含フッ素重合体が上記イオン交換容量を形
成するように選゛ばれる。
上記含フッ素重合体は、好ましくはバーフルオロカーボ
ン重合体が適切であり、その好ましい例は、 CF2=CF2   と   CF2=CFOCF2C
F(CF!)OCF2CF!SO.Fとの共重合体、 CF2”CF2    と   CF2=CFO(CF
z)z−SSO2Fとの共重合体、 ?F.=CF.    と   CF.=CFO (C
F2).−ficOOcH3との共重合体、 CF.=CF.    と   CFz:CFO(CF
z)2〜,Co■CH3嬬の共重合体、 更には、CF2=CF2と CF2 =CFOCF2CF(CF 3)OCF2CF
2COOCH 3との共重合体が例示される。
上記含フッ素陽イオン交換膜は、そのままでも使用でき
るが、好ましくは、陽イオン交換膜の少なくとも一表面
に、特に好ましくは、少なくともイオン交換膜の陽極側
表面に塩素ガス開放のための処理を施すことにより、電
流効率の長期安定性を更に改良することができる。
イオン交換膜の陽極側表面の塩素ガス開放性が、電流効
率の長期安定性に寄与する理由は必ずしも明らかではな
いが、恐らく下記の理由によるものと信じられる。
すなわち、塩素ガスが陽極表面に付着していると、塩素
ガスが膜内に侵入し、陰極側がらの苛性アルカリと接触
し、塩化アルカリを生成する。苛性アルカリ濃度が低い
場合には、生成した塩化アルカリが膜内に析出すること
なく溶出されるが、水酸化アルカリ濃度が36重量%を
越える水酸化アルカリの製造時には、生成した塩化アル
カリが膜内に析出し、電流効率の長期安定性を損なわす
ものと説明される。しかし、がかる説明によって本発明
が何ら制限されないことは勿論である。
該イオン交換膜の表面にガス開放のための処理を施す方
法としては、膜表面に微細な凹凸を施す方法(特公昭6
0−26495号) 電解槽に鉄、ジルコニ′ア等を含
む液を供給して、膜表面に親水性無機粒子をデボッジト
する方法(特開昭56−152980号)、ガス及び液
透過性の電極活性を有しない粒子を含む多孔質層を設け
る方法(特開昭56−75583号及び特開昭57−3
9185号公報)等が例示される。かかるイオン交換膜
の表面のガス開放層は電流効率の長期安定性を改良する
効果のほかに電解下における電圧を更に改良することが
できる。
本発明の含フッ素陽イオン交換膜を使用して塩化アルカ
リ水溶液の電解を行なうプロセス条件としては、上記し
た特開昭54−112398号公報におけるような既知
の条件が採用できる。例えば陽極室には好まし《は2,
5〜5.0規定(N)の塩化アルカリ水溶液を供給し、
陰極室には水又は希釈水酸化アルカリを供給し、好まし
くは50〜120℃, 5 〜100 A/dm”で電
解される。がかる場合、塩化アルカリ中のカルシウム及
びマグネシウムなどの重金属イオンは、イオン交換膜の
劣化を招くので、可及的に小さくせしめるのが好ましい
。また、陽極における酸素の発生を極力防止するために
塩酸などの酸を塩化アルカリ水溶液に添加することがで
きる。
本発明において電解槽は、上記構成を有する限りにおい
て単極型でも複極型でもよい。また電解槽を構成する材
料は、例えば、塩化アルカリ水溶液の電解の場合には、
陽極室の場合には塩化アルカリ水溶液及び塩素に耐性が
あるもの、例えば弁金属、チタンが使用され、陰極室の
場合には水酸化アルカリ及び水素に耐性がある鉄、ステ
ンレス又はニッケルなどが使用される。
本発明において電極を配置する場合、電極は複層膜に接
触して配置しても、また適宜の間隔において配置しても
よいが、特に本発明の場合、隔膜に電極を接触して配置
した場合、支障を伴うことなく低い膜抵抗に伴う、有利
な槽電圧が達成できる。
[本発明の作用及び効果] 本発明において、イオン交換層と非対称多孔層との複層
構造をもつイオン交換膜が良好な電流効率、電解電圧の
長期安定性に寄与する理由理由は必ずしも明らかでない
が、恐らく下記の理由によるものと信じられる。イオン
交換層に接する第一の多孔層の陰極側にある相対的に透
水性の小さい第二の多孔層部分では電流は、主に抵抗の
高い含フッ素イオン交換ボリマ一部分を通過していると
考えられる。この含フッ素ポリマーを通過する電流とイ
オン交換層を通過する電流のバランスで、イオン交換層
に接する第一の多孔層の孔内アルカリ濃度が定まると考
えられるが、電流効率を長期に安定して発現させるには
、イオン交換層に接する水酸化アルカリ濃度を均一に保
つことが必要である。そのため、イオン交換層に接する
第一の多孔層には高多孔度、高透水性が求められると考
えられる。
また、第二の多孔層の透水性が大きいと、陰極室内の高
濃度アルカリが第一の多孔層内部に流入し、イオン交換
層が十分機能することができず、また第二の多孔層の透
水性が著しく小さいと前述のごとくイオン交換層と多孔
層の間に剥離が生じ、電流効率の低下が生じると思われ
る。
[実施例] 以下、実施例において更に説明するが、本発明はこれら
実施例によって何ら制限されるものではない。なお、実
施例及び比較例における電解は有効通電面積0. 25
dm2の電解槽を用い、陽極としてはチタンのパンチド
メタル(短径4?m、長径8 mm)に酸化ルテニウム
と酸化イリジウムと酸化チタンの固容体を被覆したもの
を用い、陰極としてはSUS 304製パンチドメタル
(短径4mm、長径8 mm)を52重量%の苛性ソー
ダ水溶液中、 150℃で52時間エッチング処理して
得られたものを用いた。なお電解は陽極・膜・陰極が接
触するように配置させ、陽極質に5Nの塩化ナトリウム
水溶液を、陰極室に水を供給しつつ、陽極室の塩化ナト
リウム濃度を3.5Nにまた陰極室の苛性ソーダ濃度を
20〜50重量%の任意の濃度に保ちつつ、90℃、電
流密度30A/dm”にて行なった。
実施例l CF2”CFz/CFz”CFOCFaCF2CFaC
O2Ct{a共重合体からなるイオン交換容量1.44
ミリ当量/g乾燥樹脂、厚み140μのフィルムにCF
.=CF./CF.=CFOCF.CF2CF.CO■
CH3共重合体からなるイオン交換容i1.25ミリ当
量/g乾燥樹脂20μを加熱圧着によりイオン交換層と
なる積層膜を得た。
一方、粒径5μのZrO■を30重量%含有する?チル
セルロース、水、シクロヘキサノールシクロヘキサンか
らなる混合物を混練し、ペーストを作成し、該ペースト
をマイラーフィルム上に塗布・乾燥することにより、Z
rO■粒子がフィルム面1 cm”あたり4mg付着し
た多孔質層を形成させた。かかる多孔H2つの間に、C
F2/CF. =CFOCF2CF (CF3 ) O
CFaCF2SO■F共重合体、イオン交換容量1.1
ミリ当量/g乾燥樹脂からなる厚さ20μのフィルムを
挟み、両側から加熱圧着してマイラーフィルム上の多孔
層を転写することにより多孔HAを形成した。
更に、CF2=CFa/CF2=CFOCFzCF (
CF3)OCF2CF2−SO■F共重合体、イオン交
換容量1.1ミリ当量/g乾燥樹脂にポリエチレンテレ
フタレートを体積比で35%混練した後、厚み20μm
に薄膜化し、ポリエチレンテレフタレートを溶出後多孔
層となる多孔層Bの前駆体を形成した。これら多孔層A
,Bを、前記イオン交換層となる積層膜のイオン交換容
量1.25ミリ当量/g乾燥樹脂側に、イオン交換層側
からA,Bの順序に配列?、積層した後25%Nail
{、70℃で16時間加水分群した。
なお、上記多孔層A,Bのそれぞれを別途単}士で加水
分解し、多孔度と透水性を調べたところ、多孔度はA=
24%、B=35%であり、透水j生はA = 20c
c/hr−cm2−atom, B = 0.2cc/
hr・c+h2atomであった。かくして得られた含
フッ素イオン交換膜を、多孔層A,Bの側を陰極側にe
けて配置した電解槽にて塩化ナトリウム水溶専の電解を
行なった。
電解の結果、陰極室から得られる水酸化ナトリウムの濃
度が49%のとき、電圧3.68V、電流効率95.5
%であった。
[実施例2] 実施例lにおいて、使用されたのと同じ含フッ素イオン
交換膜の両表面に、実施例1での多孔層Aと同様に製造
するが、ZrO■粒子がフィルム面L cm’当たりl
mg付着した多孔層からなる気泡開放層を加熱圧着によ
り形成した。
かくして得られた含フッ素イオン交換膜を、実施例1と
同様にして塩化ナトリウム水溶液の電解を行なった。そ
の結果を表−1に示す。
表−1 ?較例l 実施例2において、多孔層Bを設けないこと以外は、実
施例2と同様のイオン交換層の多層膜、ZrO■多孔質
層、多孔MAを用い膜を試作し、電解を行なった。結果
を表2に示す。
表−2 ?較例2 実施例2において、多孔層Bのポリエチレンテレフタレ
ート含有量が25vol%であること以外は、実施例2
と同様のイオン交換層の多層膜、ZrO■多孔質層、多
孔層Aを用い膜を試作した。
しかし陰極室苛性ソーダ濃度を49%で電解を行なった
ところ、多層膜と多孔層Aの間で剥離が生じ電圧は3.
57Vと高く、電流効率も89.5%と低かった。なお
多孔層Bの透水性を別に測定したところ8 X 10−
’cc/hr−cm2−atomであった。
?施例3 ポリテト口フルオロエチレン(以下PTFEと呼ぶ)の
ファインパウダーと液状潤滑材として白灯油の混合物を
膜状とした。白灯油を除去し、次いで直交する二方に延
伸させ、加熱処理によって安定化した多孔構造をもつ、
孔径2μ、気孔率70%、膜厚120μのPTFE多孔
体を得た。
次いで、上記PTFE多孔体/ CFz=CFg/CF
z=CFOCF2CFxCF2COzCHs共重合体膜
(イオン交換容量1.44ミリ当量/g乾燥樹脂、厚み
20μ)/CFa=CFJCFz=CFOCFzCFz
CFzCOaC}l3共重合体膜(イオン交換容量1.
25ミリ当m/g乾燥樹脂、厚み40μ)の加熱圧縮に
より積層し、厚さ 170μ層の三層隔膜を得た。
また、この三層隔膜のイオン交換容量l.25ミリ当量
/g乾燥樹脂の面に実施例1で用いた多孔層Aと、CF
.=CF2/CF.=CFOCF.CF (CF3)O
CF2CF2SO■F共重合体、イオン交換容量1.1
ミリ当量/g乾燥樹脂(共重合体A)に粒径2μのSi
O■粒?を体積比で50%混練した後、厚み15μに薄
膜化し、SiO■を溶出後多孔層となる多孔層Bの前駆
体をこの順に積層した。
次に共重合体A4部と塩化ジルコニル8部をエタノール
57部と水31部からなる混合溶媒に溶解し混合液を得
た。かかる混合液を前記積層膜の多孔質体に含浸した後
、直ちに、オレイン酸ナトリウム1部とエタノール65
部、水35部からなる界面活性剤溶液に混合液を含浸し
た積1層膜を浸漬、共重合体と無機化合物とを凝集固定
した。
更に、共重合体Aの酸型ポリマーの25エタノール溶液
に、平均粒径5μのZrO■を13%分散させた分散液
を調合し、この分散液をかかる積層膜の両面へ噴霧し、
l cm”当たり0. 9mgのZr0 2と共重合体
Aからなる被膜を付着させた。
この膜を25%NaO}1. 70℃で16時間加水分
解した後、PTFE多孔体の面を陽極側に向け、電気分
解を行なった。電流効率95。2%,電圧3.15Vで
49%の苛性ソーダが得られ、130日間電解?継続し
ても電流効率、電圧とも変化しなかった。
尚、多孔層Bを単独で分解し多孔度と透水性を調べたと
ころ多孔度50%、透水性0. 2cc/hr・cm”
atomであった。
実施例4 実施例2において、多孔層Aにアスベストにテロラフル
オ口エチレンとへキサフルオロブ口ビレンノ共重合体か
らなるエマルジョンを付着させて焼成して得た多孔度3
5%、透水性190cc/hrCm”・atom 、厚
み40μmの多孔層を用いた以外は実施例2と同じ多層
膜、ZrO■多孔質層、多孔層Bを用い膜を試作し電解
を行なった。電流効率も95.6%、電圧3.29Vで
49%の苛性ソーダが得られ、 130日間電解を継続
しても電流効率、電圧とも変化しなかった。
比較例3 実施例4において、多孔層Bを設けないこと以外は実施
例4と同様の多層膜、ZrO■多孔質層、アスベスト多
孔層を用い膜を試作し、電気分解?行なったところ、陰
極苛性ソーダ濃度49%で電流効率81%、電圧3. 
18Vであった。
実施例5 実施例2において、多孔層BにCFa=CFz/CF−
=CFOCF,.CF(CF.)OCF.CF.S02
F共重合体、イオン交換容量1.0ミリ当量/g乾燥樹
脂、厚み10μmのフィルムに、実施例lのZrO z
多孔質層で、ZrO■粒子の付着量が2 B/cm”の
多孔質層を加熱圧着した多孔層Bを用いたこと以外、実
施例2と同様の多層膜、Zr02多孔質層、多孔層Aを
用い膜を試作し、電解を行なった。結果を第3に示す。
表−3 ?、多孔層Bを単独で加水分解し多孔度、透水性を調べ
たところ多孔度12%、透水性0. 4cc/hr゜c
m2゛atomであった。
比較例4 実施例5において、多孔層Bを形成する含フッ素イオン
交換ポリマーフィルムの厚みが5μであること以外は、
実施例5と同様の多層膜、ZrO■多孔質層、多孔層A
を用い膜を試作し、電解を行なった。結果を表4に示す
表−4

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)イオン交換膜法電解により水酸化アルカリを製造
    するに当たり、イオン交換基として −COOM基(Mは水素又はアルカリ金属を表わす)を
    有するイオン交換容量0.8〜2.0ミリ当量/g乾燥
    樹脂、厚み5〜300μmからなるイオン交換層と、そ
    の陰極側に存在させた非対称性多孔層との複層構造を有
    する含フッ素陽イオン交換膜を用いることを特徴とする
    水酸化アルカリの製造方法。 (2)非対称多孔層が、陰極側に近い程、透水性の小さ
    い構造を有する特許請求の範囲(1)の方法。 (3)非対称多孔層が、多孔度および透水性が異なる複
    数の多孔層からなる特許請求の範囲 (1)又は(2)の方法。 (4)非対称多孔層が、イオン交換容量0.5〜1.5
    ミリ当量/g乾燥樹脂のSO_3M基(Mは上記と同じ
    )を有する含フッ素イオン交換ポリマーを含有する特許
    請求の範囲(1)、(2)又は(3)の方法。 (5)イオン交換層が−COOM基を有する第一の層と
    その陽極側に存在させた第一の層より含水率の大きな厚
    さ10〜300μmの−COOM基、−SO_3M及び
    又はそれらの混合系からなるイオン交換基を含む層から
    なる特許請求の範囲 (1)、(2)、(3)又は(4)の方法。 (6)無機物粒子からなる気泡解放層をイオン交換膜陽
    極側及び/又は陰極側の表面に結合させた特許請求の範
    囲(1)〜(5)のいずれか一つの方法。 (7)水酸化アルカリの濃度が、42重量%以上である
    特許請求の範囲(1)〜(6)のいずれか一つの方法。
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