JP2021075744A - 水素生成装置 - Google Patents

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Shinya Teranishi
真哉 寺西
亮平 山本
Ryohei Yamamoto
亮平 山本
舞 福井
Mai Fukui
舞 福井
哲也 堀
Tetsuya Hori
哲也 堀
郁奈 西川
Ikuna Nishikawa
郁奈 西川
今村 弘男
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弘男 今村
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征洋 長尾
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征洋 長尾
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Abstract

【課題】酸の浸透による水素生成量の低下を抑制することができる水素生成装置を提供する。【解決手段】水素生成装置1は、プロトン伝導体とフッ素樹脂とを含み、互いに積層された複数の電解質層21を有する電解質2と、電解質2の一方面に設けられた陽極3と、電解質2の他方面に設けられた陰極4と、陽極3と陰極4との間に電圧を印加可能に構成された電圧印加部5と、を有している。水素生成装置1は、陽極3に水と糖類と酸とを含む液体燃料LFを供給することができるように構成されている。複数の電解質層21は、フッ素樹脂の含有量が最も多い第1電解質層211と、第1電解質層211よりもフッ素樹脂の含有量が少ない第2電解質層212と、を有している。【選択図】図1

Description

本発明は、電気分解により水素を発生させる水素生成装置に関する。
従来、非特許文献1には、陽極の触媒としてのPOM(ポリオキソメタレート)溶液にセルロースやリグニン等の糖類を供給して光照射し、糖類を酸化させるとともにPOM分子を生成させ、これによって生じたHを用いて陰極側で水素を生成させる水素生成装置が開示されている。
Energy & Environmental Science 2016,9,p467-472
しかし、従来の水素生成装置においては、陽極に供給する溶液中に酸が含まれている。この酸が電解質に浸透し、陰極まで到達すると、陰極における電極反応が阻害される恐れがある。その結果、水素生成量の低下を招くおそれがある。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、酸の浸透による水素生成量の低下を抑制することができる水素生成装置を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、プロトン伝導体とフッ素樹脂とを含み、互いに積層された複数の電解質層(21、211、212、213)を備えた電解質(2)と、
前記電解質の一方面に設けられた陽極(3)と、
前記電解質の他方面に設けられた陰極(4)と、
前記陽極と前記陰極との間に電圧を印加可能に構成された電圧印加部(5)と、を有し、
前記陽極に、水と糖類と酸とを含む液体燃料(LF)が供給可能に構成されており、
複数の前記電解質層は、
前記フッ素樹脂の含有量が最も多い第1電解質層(211)と、
前記第1電解質層よりも前記フッ素樹脂の含有量が少ない第2電解質層(212)と、を有している、水素生成装置(1、102〜105)にある。
前記水素生成装置における電解質は、プロトン伝導体とフッ素樹脂とを含み、互いに積層された複数の電解質層を有している。複数の電解質層は、フッ素樹脂の含有量が最も多い第1電解質層を有している。フッ素樹脂は、優れた撥水性を有するとともに、耐酸性に優れている。そのため、電解質に第1電解質層を設けることにより、液体燃料中の酸が第1電解質層よりも陰極側へ浸透することを長期間にわたって抑制することができる。
したがって、上記態様によれば、酸の浸透による水素生成量の低下を抑制することができる水素生成装置を提供することができる。なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
図1は、実施形態1における水素生成装置の要部を模式的に示した説明図である。 図2は、実施形態2における、電流センサを備えた電圧印加部のブロック図である。 図3は、実施形態2における、タイマー部を備えた電圧印加部のブロック図である。 図4は、実施形態3における、液体燃料LFを連続的に供給可能に構成された水素生成装置の分解斜視図である。 図5は、実施形態3における加熱装置を模式的に示した説明図である。 図6は、実施形態4における加熱装置を模式的に示した説明図である。 図7は、実施形態5における、脱気部を備えた水素生成装置の要部を模式的に示した説明図である。 図8は、実験例1における電解質の導電率とフッ素樹脂の含有量との関係をプロットしたグラフである。 図9は、実験例1におけるセルの電流密度の低下率とフッ素樹脂の含有量の関係を示したグラフである。 図10は、実験例2における陽極の温度勾配の有無と電極反応抵抗の上昇率との関係を示したグラフである。 図11は、実験例3における再生モードの有無と電極反応抵抗の上昇量との関係を示したグラフである。 図12は、実験例3における再生モードの有無と電流密度の低下率との関係を示したグラフである。 図13は、実験例4における脱気の有無とセルの劣化率との関係を示したグラフである。
(実施形態1)
前記水素生成装置に係る実施形態について、図1を参照して説明する。図1に示すように、水素生成装置1は、プロトン伝導体とフッ素樹脂とを含み、互いに積層された複数の電解質層21を有する電解質2と、電解質2の一方面に設けられた陽極3と、電解質2の他方面に設けられた陰極4と、陽極3と陰極4との間に電圧を印加可能に構成された電圧印加部5と、を有している。水素生成装置1は、陽極3に水と糖類と酸とを含む液体燃料LFを供給することができるように構成されている。複数の電解質層21は、フッ素樹脂の含有量が最も多い第1電解質層211と、第1電解質層211よりもフッ素樹脂の含有量が少ない第2電解質層212と、を有している。以下、本形態の水素生成装置1について詳細に説明する。
電解質2は、互いに積層された複数の電解質層21(211、212、213)を有している。各電解質層21の厚みは、例えば、5μm以上50μm以下の範囲とすることができる。
各電解質層21には、プロトン伝導体とフッ素樹脂とが含まれている。プロトン伝導体としては、例えば、SnP、Sn1−XIn(ただし、0<X≦0.5、好ましくは0<X<0.5)、リン酸ドープポリベンズイミダゾール等のプロトン伝導性固体酸などを例示することができる。電解質層21は、これらのプロトン伝導体のうち1種を含んでいてもよいし、2種以上を含んでいてもよい。フッ素樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などを例示することができる。電解質層21は、これらのフッ素樹脂のうち1種を含んでいてもよいし、2種以上を含んでいてもよい。各電解質層21中のフッ素樹脂の含有量は、プロトン伝導体100質量部に対して、5質量部以上30質量部以下の範囲とすることができる。
電解質2は、電解質層21として、最もフッ素樹脂の含有量の多い第1電解質層211と、第1電解質層211よりもフッ素樹脂の含有量が少ない第2電解質層212と、を有している。すなわち、電解質2は、第1電解質層211と第2電解質層212との2層の積層体であってもよい。また、電解質2は、第1電解質層211及び第2電解質層212に加え、第1電解質層211よりもフッ素樹脂の含有量が少ない電解質層21を1層以上備えた3層以上の積層体であってもよい。
電解質2における電解質層21の積層順序は種々の態様を取り得る。例えば、電解質2が第1電解質層211と第2電解質層212との2層の電解質層21を有している場合、第1電解質層211は、陽極3側に配置されていてもよいし、陰極4側に配置されていてもよい。また、電解質2が第1電解質層211及び第2電解質層212を含む3層以上の電解質層21を有している場合、第1電解質層211は、最も陽極3に近い位置に配置されていてもよいし、最も陰極4に近い位置に配置されていてもよい。また、第1電解質層211を、最も陽極3に近い電解質層21と最も陰極4に近い電解質層21との間に配置することもできる。
陽極3における電極反応の反応効率をより高める観点からは、第1電解質層211以外の電解質層21に陽極3を設けることが好ましい。第1電解質層211以外の電解質層21は、第1電解質層211よりもフッ素樹脂の含有量が少ないため、陽極3との間の電極反応抵抗をより低減することができる。その結果、陽極3における電極反応の効率をより高めることができる。
また、陰極4における電極反応の反応効率をより高める観点からは、第1電解質層211以外の電解質層21に陰極4を設けることが好ましい。第1電解質層211以外の電解質層21は、第1電解質層211よりもフッ素樹脂の含有量が少ないため、陰極4との間の電極反応抵抗をより低減することができる。その結果、陰極4における電極反応の効率をより高めることができる。
陽極3及び陰極4の両方における電極反応の反応効率をより高め、水素生成量をより多くする観点からは、電解質2が、第1電解質層211と、第1電解質層211の一方面に積層された第2電解質層212と、第1電解質層211の他方面に積層された第3電解質層213と、を有しており、第3電解質層213中のフッ素樹脂の含有量は第1電解質層211よりも少ないことがより好ましい。
複数の電解質層21のうち、第1電解質層211中のフッ素樹脂の含有量は、プロトン伝導体100質量部に対して8質量部以上20質量部以下であることが好ましく、10質量部以上20質量部以下であることがより好ましく、15質量部以上20質量部以下であることがさらに好ましい。この場合には、フッ素樹脂によるプロトン伝導性の低下を抑制するとともに、陽極3側から陰極4側への酸の浸透をより効果的に抑制することができる。その結果、水素の生成効率をより向上させることができる。同様の観点から、第1電解質層211中のフッ素樹脂の含有量は、第1電解質層211以外の電解質層21中のフッ素樹脂の含有量の2倍以上であることが好ましい。
また、第1電解質層211の厚みは、複数の電解質層21の中で最も薄いことが好ましい。この場合には、陽極3側から陰極4側への酸の浸透を抑制する効果を得つつ、フッ素樹脂によるプロトン伝導性の低下をより効果的に抑制することができる。その結果、水素の生成効率をより向上させることができる。
陽極3は、電解質2の一方面に設けられている。陰極4は、電解質2の他方面に設けられている。陽極3および陰極4は、具体的には、電解質2に接合されていてもよいし、電解質2に接触していてもよい。好ましくは、オーミック抵抗の低減等の観点から、前者であるとよい。
陽極3および陰極4は、いずれも、Pt担持カーボン、Pt−Fe合金担持カーボン、MoC、または、カーボンを有する構成とすることができる。陽極3が上記構成を有する場合には、電気分解時の陽極3の電極反応抵抗を小さくすることができる。一方、陰極4が上記構成を有する場合には、電気分解時の陰極4の電極反応抵抗を小さくすることができる。陽極3および陰極4の両方が、上記構成を有する場合には、電気分解時の陽極3および陰極4の電極反応抵抗を小さくすることができるため有利である。なお、陽極3、陰極4における前記電極材料の組み合わせは、特に限定されない。陽極3、陰極4における前記電極材料の組み合わせは、同じ電極材料による組み合わせであってもよいし、異なる電極材料による組み合わせであってもよい。
前記電極材料としてPt−Fe合金担持カーボンを用いた場合には、Pt担持カーボンを用いた場合に比べ、水素生成量を向上させることができる。ここで、上記電極材料において、カーボンが選択される場合、カーボンの表面は、カルボニル基、および、カルボキシル基のうち少なくとも1つにより修飾されている構成とすることができる。この構成によれば、比較的低廉で、電極反応活性が高く、水素生成量の向上を図ることが可能な水素生成装置1が得られる。なお、カーボン表面のカルボニル基、カルボキシル基による修飾は、カーボンの酸化処理、酸化還元処理などによって実施することができる。酸化処理としては、例えば、硝酸処理など、酸化還元処理としては、例えば、硝酸処理後に水素還元する方法などを例示することができる。
ここで、水素生成装置1は、陽極3に、水と糖類と酸とを含む液体燃料LFが供給されるように構成されている。なお、水素ガスは、陰極4にて生成する。
糖類としては、具体的には、多糖類を好適なものとして挙げることができる。この構成によれば、多糖類の直接電気分解による水素の生成を確実なものとしやすくなる。多糖類としては、具体的には、セルロース類(ヘミセルロースを含む)、リグニンなどを挙げることができる。これらは単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。この構成によれば、従来水素が取り出し難いとされていたセルロース類、リグニンを直接電気分解して水素を生成させることができる。なお、セルロース類、リグニンとしては、例えば、バイオマス原料に含まれるものを好適に利用することができる。セルロース類、リグニンを含むバイオマス原料としては、例えば、木材、草類、新聞紙・雑誌等の紙類、稲・もみ殻などの農業廃棄物などを例示することができる。
なお、糖類としてセルロース類を用いた場合、陽極3では、下記式1に示すように、セルロースと水との反応によってH(プロトン)が生成する。また、糖類としてリグニンを用いた場合、陽極3では、下記式2に示すように、リグニンと水との反応によってHが生成する。このように生じたHを、電解質2を通じて陰極4へ引き抜くことによりで、陰極4にて水素を発生させることができる。
6n10n+2O5n+1+(7n−1)HO→6nCO+24nH+24ne・・・(式1)
(C313411+51nHO→31nCO+136nH+136ne・・・(式2)
酸としては、具体的には、リン酸、酢酸、硫酸などを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。過度な強酸では、糖類の構造自体を破壊してしまう場合があり、一方、過度な弱酸では、糖類の結合の一部を切断し難くなる場合がありうる。上記構成によれば、糖類の結合の一部を切断して糖類をほぐしやすいので、水素の生成を確実なものとしやすくなる。これらの酸のうち、イオン伝導性、熱安定性などの観点から、好ましくは、リン酸であるとよい。
本実施形態において、水素生成装置1は、具体的には、図1に例示されるように、外部から液体燃料LFを供給可能に構成された燃料供給口31と、燃料供給口31と連通しており、供給された液体燃料LFを陽極3に接触可能に構成された燃料接触部32と、燃料接触部32と連通しており、陽極反応後の液体燃料LFを排出可能に構成された燃料排出口33と、を有している。
また、水素生成装置1は、具体的には、図1に例示されるように、陰極4にて生成した水素を回収するためのキャリアガスCを供給するガス供給流路41と、ガス供給流路41と連通しており、生成した水素(H2)を存在させる水素生成部42と、水素生成部42と連通しており、キャリアガスCと水素との混合ガスを排出するガス排出流路43と、を有している。なお、キャリアガスCとしては、例えば、Arガス、窒素ガス等の不活性ガスなどを用いることができる。
電解質2は、第1電解質層211と、第1電解質層211の一方面に積層された第2電解質層212と、第1電解質層211の他方面に積層された第3電解質層213と、を有している。第1電解質層211には、100質量部のプロトン伝導体と、20質量部のフッ素樹脂とが含まれている。また、第1電解質層211の厚みは10μmである。第2電解質層212及び第3電解質層213には、100質量部のプロトン伝導体と、4質量部のフッ素樹脂とが含まれている。また、第2電解質層212及び第3電解質層213の厚みは50μmである。
陽極3は、電解質2における第2電解質層212の表面に設けられている。また、陰極4は、電解質2における第3電解質層213の表面に設けられている。
電圧印加部5は、陽極3と陰極4とのそれぞれに電気的に接続されており、両者の間に電圧を印加することができるように構成されている。図1では、具体的には、電圧印加部5は、外部電源51と、外部電源51の正極と陽極3との間を電気的に接続する導体線52と、外部電源51の負極と陰極4との間を電気的に接続する導体線53と、を有する例が示されている。
水素生成装置1において、糖類がセルロース類である場合、電圧印加部5は、具体的には、陽極3に、陰極4を基準として0V以上1V以下の電圧を印加するように構成することができる。電圧が0V以上であると、プロトン伝導性を有する電解質の劣化を抑制しやすくなる。電圧が1V以下であると、セルロース類を分解しやすくなる。
水素生成装置1において、糖類がリグニンである場合、電圧印加部5は、具体的には、陽極3に、陰極4を基準として0.25V以上−1.0V以下の電圧を印加するように構成することができる。電圧が0.25V以上であると、プロトン伝導性を有する電解質の劣化を抑制しやすくなる。電圧が−1.0V以下であると、リグニンを分解しやすくなる。
水素生成装置1の作動温度は、具体的には、100℃以上250℃以下とすることができる。この構成によれば、水素の生成をより確実なものとすることができる。作動温度は、電極反応速度の向上、電解質2の抵抗低減などの観点から、好ましくは、110℃以上、より好ましくは、120℃以上、さらに好ましくは、150℃以上とすることができる。作動温度は、構成部材の耐腐食性などの観点から、好ましくは、240℃以下、より好ましくは、220℃以下、さらに好ましくは、200℃以下とすることができる。
水素生成装置1において、陽極3に供給される液体燃料LF中の糖類は、酸によって結合の一部が切断され、水と加水分解する。電圧印加部5にて陽極3および陰極4間に電圧を印加すると、加水分解により生じたHがプロトン伝導性の電解質を介して引き抜かれ、陰極4側で水素が発生する。水素生成装置1によれば、水素源として糖類を使用し、光照射を行わなくても、比較的簡易な構成で電気分解によって水素を生成させることができる。
また、水素生成装置1の電解質2は、プロトン伝導体とフッ素樹脂とを含み、互いに積層された複数の電解質層21を有している。複数の電解質層21は、フッ素樹脂の含有量が最も多い第1電解質層211を有している。そのため、電解質2によれば、陽極3側から陰極4側への液体燃料LF中の酸の浸透を抑制することができる。そして、電解質2への酸の浸透を抑制することにより、水素生成量の低下を抑制することができる。
(実施形態2)
本形態においては、電圧印加部の他の態様を、図2及び図3を用いて説明する。本形態の水素生成装置102における電圧印加部502は、陽極3と陰極4との間に印加する電圧を第1の電圧設定値V1とする定常モードと、陽極3と陰極4との間に印加する電圧を第1の電圧設定値V1よりも高い第2の電圧設定値V2とする再生モードとを切り替え可能に構成されている。なお、実施形態2以降において用いられる符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
本形態の電圧印加部502は、定常モードと再生モードとを切り替え可能に構成されていれば、種々の態様を取り得る。例えば、電圧印加部502は、図2に示すように、陽極3及び陰極4に接続された外部電源51と、陽極3、外部電源51及び陰極4を含む回路に流れる電流の大きさを計測可能に構成された電流測定部54と、電流測定部54によって取得された電流の大きさに基づいて外部電源51を制御し、陽極3と陰極4との間に形成される電位差を変更可能に構成された電位差制御部55と、を有する構成とすることができる。電流測定部54は、陽極3、外部電源51及び陰極4を含む回路に接続された電流センサであってもよい。電位差制御部55は、電流測定部54と外部電源51とに接続されたマイクロプロセッサであってもよい。
また、電圧印加部502は、図3に示すように、陽極3及び陰極4に接続された外部電源51と、定常モード及び再生モードの継続時間を計測可能に構成されたタイマー部56と、タイマー部56によって計測された定常モードの継続時間及び再生モードの継続時間に基づいて外部電源51を制御し、陽極3と陰極4との間に形成される電位差を変更可能に構成された電位差制御部55と、を有する構成とすることができる。タイマー部56は、例えば、電位差制御部55を備えたマイクロプロセッサに含まれていてもよい。
定常モードにおいて陽極3と陰極4との間に印加される第1の電圧設定値V1は、液体燃料中の糖類からの水素の引き抜きが可能な電圧とすることができる。例えば、液体燃料が糖類を含む場合には、第1の電圧設定値V1は、陽極3に、陰極4を基準として0V以上0.7V以下の電圧が印加される範囲とすることができる。
再生モードにおいて陽極3と陰極4との間に印加される第2の電圧設定値V2は、水の電気分解により活性酸素を発生させることができる電圧とすることができる。液体燃料が糖類を含む場合には、第2の電圧設定値V2は、陽極3に、陰極4を基準として0.7V以上1.0V以下の電圧が印加される範囲とすることができる。その他は実施形態1と同様である。
本形態の電圧印加部502の動作の一例を説明する。電圧印加部502は、水素生成装置1の運転を開始した時には、定常モード、つまり、陽極3と陰極4との間に印加する電圧を第1の電圧設定値V1とするモードで動作する。定常モードでの動作を継続すると、陽極3上に、液体燃料中の不純物や、糖類の不完全な分解によって生じたススなどを含む残渣が堆積する。これらの残渣は、プロトン伝導体と糖類との接触の妨げとなり、水素生成量の減少を招くおそれがある。
電圧印加部502は、定常モードから再生モード、つまり、陽極3と陰極4との間に印加する電圧を第2の電圧設定値V2とするモードに切り替えることにより、液体燃料LF中の水を電気分解して活性酸素を発生させることができる。この活性酸素が陽極3上に堆積した残渣を分解することにより、陽極3上に堆積した残渣の量を低減することができる。
定常モードと再生モードとの切り替えの態様は、種々の態様を取り得る。例えば、電圧印加部502が電流測定部54を有している場合には、電位差制御部55は、電流測定部54によって取得される電流の大きさと、予め電位差制御部55内に保持された閾値との比較結果に基づいて定常モードと再生モードとの切り替えを行うことができる。すなわち、陽極3上に堆積した残渣の量が多くなると、前述したように、電流測定部54によって取得される電流の大きさが小さくなる。従って、電位差制御部55は、電流の大きさが閾値よりも低下した場合には、陽極3上に堆積した残渣の量を低減する必要があると判断し、定常モードから再生モードに切り替えればよい。また、電位差制御部55は、再生モードにおいて電流の大きさが閾値以上となった場合には、陽極3上に堆積した残渣の量が十分に低減されたと判断し、再生モードから定常モードに切り替えればよい。
また、電圧印加部502がタイマー部56を有している場合には、電位差制御部55は、タイマー部56によって計測される定常モードの継続時間または再生モードの継続時間と、予め電位差制御部55内に保持された閾値との比較結果に基づいて定常モードと再生モードとの切り替えを行うことができる。すなわち、定常モードの継続時間が長くなると、陽極3上に堆積した残渣の量が多くなる。従って、電位差制御部55は、定常モードの継続時間が閾値を超えた場合には、陽極3上に堆積した残渣の量を低減する必要があると判断し、定常モードから再生モードに切り替えればよい。また、電位差制御部55は、再生モードの継続時間が閾値を超えた場合には、陽極3上に堆積した残渣の量が十分に低減されたと判断し、再生モードから定常モードに切り替えればよい。
本形態のように、定常モードと再生モードとを切り替え可能に構成された電圧印加部502を備えた水素生成装置102によれば、陽極3上に堆積する残渣の量の増大を抑制することができる。その結果、より長期間にわたって水素生成量の減少を抑制することができる。その他、本形態の水素生成装置102は、実施形態1と同様の作用効果を奏することができる。
(実施形態3)
本形態においては、液体燃料LFを連続的に供給可能に構成された水素生成装置103を、図4及び図5を用いて説明する。本実施形態の水素生成装置103は、図4に示すように、陽極3、電解質2、陰極4がこの順に積層されてなるセル10と、陽極3の表面に接する多孔性の陽極集電体63と、陰極4の表面に接する多孔性の陰極集電体64と、一対のプレート部材73、74と、液体燃料LFと生成した水素とが混ざらないように両者を分離するセパレータ75と、連続的に液体燃料LFを送り出す燃料供給源9と、を有している。
陽極3側に配置される第1プレート部材73には、燃料供給口31と、燃料接触部32と、燃料排出口33とが形成されている。燃料供給口31には、燃料供給源9が接続されている。燃料接触部32では、連続的に供給された液体燃料LFを、多孔性の陽極集電体63の隙間を通じて陽極3に接触させることが可能とされている。
また、第1プレート部材73には、陽極3を加熱可能に構成された加熱装置76が設けられている。加熱装置76としては、例えば、抵抗加熱式のヒータや赤外線ヒータなどを使用することができる。図5に示すように、本形態の第1プレート部材73には、加熱装置76としての4本のカートリッジヒータ761が埋設されている。4本のカートリッジヒータ761は、燃料供給口31と燃料排出口33とを結ぶ方向に互いに間隔をあけて配置されている。
一方、図4に示すように、陰極4側に配置される第2プレート部材74には、生成した水素を存在させる管状の水素生成部42が連結されている。陰極4にて生成した水素は、多孔性の陰極集電体64の隙間を通って水素生成部42内に充満する。ガス供給流路41とガス排出流路43とは、管状に一体形成されており、この管状のガス供給流路41とガス排出流路43との間に、管状の水素生成部42が連結されている。これにより、ガス供給流路41にキャリアガスCが流れると、水素生成部42内の水素は、キャリアガスCとともにガス排出流路43から排出されるようになっている。なお、プレート部材73、74同士は、締結部材740により互いに締結可能とされている。これにより、セル10は、プレート部材73、74の間に挟持される。
セパレータ75は、陰極4と同程度の外形の開口部751を有している。開口部751内には、陰極4が配置される。セパレータ75は、例えば、フッ素樹脂シート(テトラフルオロエチレンシート等)などより構成することができる。なお、プレート部材73、74とセパレータ75との間には、液体燃料LFの漏れを防止するため、ゴムパッキン等のシール部材732が設けられている。
電圧制御部(図4では不図示)は、実施形態1と同様に、陽極3と陰極4との間に電圧を印加することができるように構成されていればよい。また、電圧制御部は、実施形態2に示したように、定常モードと再生モードとを切り替え可能に構成されていてもよい。
電圧印加部5における外部電源の正極は、陽極集電体63と電気的に接続されている。電圧印加部5における外部電源の負極は、陰極集電体64と電気的に接続されている。陽極集電体63及び陰極集電体64は、例えば、ステンレスメッシュ、Auメッシュ、Ptメッシュ等の金属製メッシュ部材であってもよい。その他は実施形態1と同様である。
本形態の水素生成装置103によれば、燃料供給源9から陽極3に連続的に液体燃料LFを供給することで、糖類を連続的に直接電気分解し、陰極側にて連続的に水素を生成させることができる。そして、連続的に生成した水素は、水素生成部42から流出し、キャリアガスCとともにガス排出流路43から排出される。その他、本形態の水素生成装置103は、実施形態1と同様の作用効果を奏することができる。
(実施形態4)
本形態においては、陽極3の温度分布を変更可能に構成された水素生成装置104を、図6を用いて説明する。本形態の水素生成装置104は、燃料排出口33に近づくほど陽極3の温度を高くすることができるように構成された加熱装置77を有している。
加熱装置77は、陽極3に、燃料供給口31側の温度が最も低く、燃料排出口33に近づくほど温度が高くなる温度勾配を形成することができれば、どのような態様であってもよい。例えば、本形態の加熱装置77は、第1プレート部材73に取り付けられた4本のカートリッジヒータ771と、これらのカートリッジヒータ771に接続されたヒータ制御部772と、を有している。本形態のヒータ制御部772は、4本のカートリッジヒータ771のうち、燃料供給口31に近い2本のカートリッジヒータ771の発熱量と、燃料排出口33に近い2本のカートリッジヒータ771の発熱量とを別々に制御することができるように構成されている。本例の加熱装置77は、燃料排出口33に近いカートリッジヒータ771の発熱量を燃料供給口31に近いカートリッジヒータ771の発熱量よりも大きくすることにより、燃料供給口31側における陽極3の温度が最も低く、燃料排出口33に近づくほど陽極3の温度が高くなる温度勾配を形成することができる。
また、図には示さないが、加熱装置は、例えば、燃料供給口31側におけるカートリッジヒータ771同士の間隔が最も狭く、燃料排出口33に向かうにつれてカートリッジヒータ771同士の間隔が広がるようにカートリッジヒータ771を配置する構成であってもよい。さらに、加熱装置は、表面上の位置に応じて温度を制御可能な面ヒータなどを有していてもよい。これらの構成によっても、燃料供給口31側における陽極3の温度が最も低く、燃料排出口33に近づくほど陽極3の温度が高くなる温度勾配を形成することができる。その他は実施形態3と同様である。
液体燃料LF中の糖類には、比較的分解されやすい分子と、比較的分解されにくい分子とが混在している。そのため、液体燃料LFが燃料供給口31から燃料排出口33へ向かって流れるように構成されている場合、陽極3における燃料供給口31に近い部分では、比較的分解されやすい分子が先に分解される。一方、比較的分解されにくい分子は、燃料排出口33側まで残存しやすい。
本形態の水素生成装置104のように、加熱装置77によって燃料排出口33に近づくほど陽極3の温度が高くなるような温度勾配を形成することにより、陽極3の燃料排出口33側における電極反応をより促進することができる。その結果、比較的分解されにくい分子を陽極3の燃料排出口33側において容易に分解し、水素生成量をより多くすることができる。さらに、比較的分解されやすい分子を陽極3の燃料供給口31側で分解し、比較的分解されにくい分子を陽極3の燃料排出口33側で分解することにより、陽極3全体で電極反応を起こすことができる。これにより、局所的な電極反応による電流の集中を抑制し、ひいては陽極3の劣化をより効果的に抑制することができる。これらの結果、水素生成量をより多くするとともに、より長期間にわたって陽極3の性能を維持することができる。その他、本形態の水素生成装置104は、実施形態3と同様の作用効果を奏することができる。
(実施形態5)
本形態においては、燃料排出口33から排出された液体燃料LFを再利用可能に構成された水素生成装置105を、図7を用いて説明する。本形態の水素生成装置105は、燃料排出口33と燃料供給口31との間に介在し、液体燃料LF中に溶存した気体を除去可能に構成された脱気部8を有している。
脱気部8は、液体燃料LF中に溶存した気体を除去することができれば、どのような態様であってもよい。例えば、脱気部8は、液体が透過せず、気体が透過可能に構成された脱気膜を有する、いわゆる膜脱気方式の脱気装置であってもよい。また、脱気部8は、液体燃料LFが貯留される燃料槽と、燃料槽内を減圧する減圧部と、を備えた、いわゆる真空脱気方式の脱気装置であってもよい。また、脱気部8は、液体燃料LFが貯留される燃料槽と、燃料槽内に超音波振動を印加する超音波発生部と、を備えた、いわゆる超音波脱気方式の脱気装置であってもよい。その他は実施形態3と同様である。
液体燃料LFは、陽極3での電極反応により、二酸化炭素や窒素酸化物などの気体を生じさせることがある。本形態の水素生成装置105のように、燃料供給口31、燃料接触部32及び燃料排出口33を含む環状の経路に液体燃料LFを流通させる場合、液体燃料LFが繰り返し陽極3と接触するため、前述した気体の溶存量が多くなりやすい。また、例えば、実施形態2の電圧印加部502のように、陽極3に堆積した残渣を分解する際にも、これらの気体がより生じやすくなる。そして、二酸化炭素などの溶存量が多くなると、陽極3の腐食が進行しやすくなるおそれがある。
これに対し、本形態の水素生成装置105のように、燃料供給口31と燃料排出口33との間に脱気部8を設けることにより、陽極3と接触した液体燃料LFから二酸化炭素等の気体を除去することができる。そして、脱気部8によって溶存気体の量が低減された液体燃料LFを燃料供給口31に再び供給することにより、陽極3の腐食をより長期間にわたって抑制することができる。その結果、水素生成量をより多くするとともに、より長期間にわたって陽極3の性能を維持することができる。その他、本形態の水素生成装置105は、実施形態3と同様の作用効果を奏することができる。
(実験例1)
実施形態3に係る水素生成装置103における、第1電解質層211の組成を種々変更したセルを作成し、水素生成量の測定を行った。以下に、具体的な実験方法を説明する。
−電解質2の準備−
Sn0.9In0.127とPTFE粉との混合比率が、質量比においてSn0.9In0.127:PTFE粉=100:4、100:10、100:20、100:35、100:40となる混合粉末を作製した。圧延機を用いてこれらの混合粉末を圧延し、厚み10μmのシートを得た。得られたシートを直径16mm〜20mmの円形に切り取り、これを第1電解質層211とした。
また、前述した第1電解質層211の作製とは別に、Sn0.9In0.127とPTFE粉との混合比率が、質量比においてSn0.9In0.127:PTFE粉=100:4となる混合粉末を作製した。圧延機を用いてこの混合粉末を圧延し、第1電解質層211よりも厚い50μmのシートを得た。得られたシートを直径16mm〜20mmの円形に切り取り、これを第2電解質層212及び第3電解質層213とした。
以上により得られた電解質層21を、第2電解質層212、第1電解質層211、第3電解質層213の順に積層した後、これらの電解質層21を圧着して一体化させた。以上により電解質2を得た。
図8に、各電解質2の25℃における導電率を示す。なお、図8の縦軸は25℃における導電率(S/cm)であり、横軸はSn0.9In0.127に対するPTFEの質量比(質量%)である。
−陽極3の準備−
陽極3を構成する材料として、Pt担持量が2.0mg/cm-2であるPt担持カーボン(以下、Pt/Cということがある。)を使用した。まず、Pt/Cを直径12mmとなるようにくり抜いた。このPt/Cを85%リン酸水溶液に浸漬し、超音波を15分間当て続けた。その後、Pt/Cを120℃で1時間乾燥させた。これにより、陽極3を得た。
−陰極4の準備−
陰極4を構成する材料として、Pt担持量が2.0mg/cm-2であるPt/Cを使用した。まず、Pt/Cを直径8mmとなるようにくり抜いた。このPt/Cを85%リン酸水溶液に浸漬し、超音波を15分間当て続けた。その後、Pt/C120℃で1時間乾燥させた。これにより、陰極4を得た。
−セル10の組み立て−
以下の方法により、実施形態3に示される構成に従う水素生成装置103を準備した。第1プレート部材73の燃料接触部32上に、陽極集電体63としてのステンレスメッシュ、陽極3及び電解質2を順次配置した。なお、電解質2としては、前述した、Sn0.9In0.127とPTFE粉との混合比率が異なる電解質のいずれかを用いた。次いで、第1プレート部材73上にセパレータ75を載置し、開口部751から電解質2を露出させた。なお、本例のセパレータ75は、具体的には、厚み1.5mmのテトラフルオロエチレンシートから構成されている。また、開口部751の形状は、直径12mmの円形である。
次に、開口部751において露出した電解質2上に、陰極4と陰極集電体64としてのAuメッシュとを順次積層した。そして、セパレータ75、陰極4及び陰極集電体64を第2プレート部材74で覆い、締結部材740で第1プレート部材73と第2プレート部材74とを締結した。以上により、第1プレート部材73と第2プレート部材74との間にセル10を形成した。
−各種測定方法−
第1プレート部材73の燃料供給口31に、新聞紙由来のセルロースおよびリグニンの混合物、水、リン酸からなる液体燃料LFが充填されたシリンジポンプを接続し、燃料供給口31から0.07〜0.44mLmin-1の流量で連続的に液体燃料LFを供給した。また、第2プレート部材74のガス供給流路41に、キャリアガスCとしてのアルゴンを100mLmin-1の流量で連続的に供給した。加熱装置76を用いて陽極3の温度を所定の温度まで加熱した後、電圧印加部5により陽極3と陰極4との間に0.5Vの電圧を印加して水素生成反応を開始した。
そして、水素生成反応が起こっている間の電流−電圧曲線、インピーダンス特性、定電流時の電圧変化を評価した。なお、測定には、電気化学的インターフェイス(Solartron社製、「SI1287」)と周波数応答アナライザ(Solartron社製、「SI1260」)を使用した。
<電流−電圧曲線の測定>
ポテンショスタットを使用し、20mVsec-1ごと、0〜0.5Acm-2の電流密度の範囲でスキャンすることにより、電流−電圧曲線を測定した。なお、電流密度は、陰極の面積で統一した。
<インピーダンス特性>
インピーダンススペクトルは、0.1〜106Hzの周波数範囲、バイアス電圧は、0〜0.4Vの範囲で記録した。
上記の評価(定電圧試験)に基づき、反応開始から50時間経過した時点におけるセルの電流密度の低下率を算出した。なお、電流密度の低下率は、反応開始時点におけるセルの電流密度から、反応開始から50時間が経過した時点におけるセルの電流密度を差し引いた値を、反応開始時点におけるセルの電流密度に対する百分率(%)で表した値である。
図9に、一例として、Sn0.9In0.127とPTFE粉との混合比率が、質量比においてSn0.9In0.127:PTFE粉=100:4である第1電解質層211を有するセルの電流密度の低下率と、Sn0.9In0.127:PTFE粉=100:20である第1電解質層211を有するセルの電流密度の低下密度を示す。なお、図9の縦軸は、反応開始から50時間が経過した時点における各セルの電流密度の低下率(%)である。また、図9の右側にはSn0.9In0.127とPTFE粉との混合比率が、質量比においてSn0.9In0.127:PTFE粉=100:20である第1電解質層211を有するセルの電流密度の低下率、左側にはSn0.9In0.127:PTFE粉=100:4である第1電解質層211を有するセルの電流密度の低下率を示す。
図9に示すように、第1電解質層211中のPTFEの質量比が第2電解質層212及び第3電解質層213よりも大きい電解質2は、第1電解質層211中のPTFEの質量比が第2電解質層212及び第3電解質層213と同一である電解質2に比べて電流密度の低下を抑制することができた。
また、図8に示すように、第1電解質層211の導電率は、PTFEの含有量が多くなるほど低下する傾向を有している。図8及び図9の結果から、プロトン伝導体に対するPTFEの質量比が8質量%以上20質量%以下であれば、電解質2への酸の浸透を抑制するとともに、PTFEによる導電率の低下を抑制することができることが理解できる。第1電解質層211の導電率は、少なくとも1×10−3S/cm以上であることが好ましい。
(実験例2)
本例では、実施形態4に示される構成に従う加熱装置77を備えた水素生成装置104を準備した。本例の水素生成装置104における電解質2は、Sn0.9In0.127とPTFE粉との混合比率がSn0.9In0.127:PTFE粉=100:4であり、厚みが0.2mmである単一の電解質層から構成されている。また、本例の加熱装置77は、燃料排出口33に近づくほど陽極3の温度を高くすることができるように構成されている。なお、本例の水素生成装置104における、これら以外の構成は、実験例1と同様である。
本例では、陽極3における、燃料供給口31に最も近い部分の温度が180℃となり、燃料排出口33に最も近い部分の温度が200℃となるように陽極3を加熱し、水素生成反応を開始した。そして、実験例1と同様に、水素生成反応が起こっている間の電流−電圧曲線、インピーダンス特性、定電流時の電圧変化を評価した。
上記の評価(インピーダンス特性評価)に基づき、反応開始時からのセルの電極反応抵抗の上昇率を算出した。なお、電極反応抵抗の上昇率は、反応開始時点を基準としたときのセルの電極反応抵抗の上昇量を、反応開始時点におけるセルの電極反応抵抗に対する百分率(%)で表した値である。
また、本例では、前述したように、陽極3に温度勾配を与えたセルとの比較のため、陽極3の温度を一定にしたセルにおける電極反応抵抗の上昇率を算出した。
図10に、各セルの電極反応抵抗の上昇率を示す。なお、図10の縦軸は、電極反応抵抗の上昇率(%)であり、横軸は水素生成反応が開始した時点からの経過時間(秒)である。
図10に示すように、陽極3に、燃料排出口33に近づくほど温度が高くなる温度勾配を与えることにより、陽極3の温度が均一である場合に比べて電極反応抵抗の上昇率を低減することができた。
(実験例3)
本例では、実施形態2に示される構成に従う電圧印加部502を備えた水素生成装置を準備した。本例の水素生成装置は、陽極3及び陰極4に接続された外部電源51と、定常モード及び再生モードの継続時間を計測可能に構成されたタイマー部56と、タイマー部56によって計測された定常モードの継続時間及び再生モードの継続時間に基づいて外部電源51を制御し、陽極3と陰極4との間に形成される電位差を変更可能に構成された電位差制御部55と、を備えた電圧印加部を有している。
本例の電位差制御部55における第1の電圧設定値V1は、陽極3と陰極4との間に印加される電圧が0.5Vとなるように設定されている。また、第2の電圧設定値V2は、陽極3と陰極4との間に印加される電圧が1.0Vとなるように設定されている。なお、本例の水素生成装置における電圧印加部502以外の構成は、実験例2と同様である。
本例では、陽極3における、燃料供給口31に最も近い部分の温度が180℃となり、燃料排出口33に最も近い部分の温度が200℃となるように陽極3を加熱し、定常モードで水素生成反応を開始した。また、電圧印加部502は、定常モードを115分間継続した後に再生モードに切り替え、再生モードの継続時間が5分に到達した時点で定常モードに切り替えるサイクルを繰り返し実施した。そして、水素生成反応が起こっている間の電流−電圧曲線、インピーダンス特性、定電流時の電圧変化を評価した。
上記の評価に基づき、反応開始時及び反応開始から200時間経過した時点におけるセルの電極反応抵抗を算出した。また、反応開始時から200時間経過した時点におけるセルの電流密度の低下率を算出した。なお、電流密度の低下率は、反応開始時点におけるセルの電流密度から反応開始から200時間経過した時点におけるセルの電流密度を差し引いた値を、反応開始時点におけるセルの電流密度に対する百分率(%)で表した値である。
また、本例では、定常モードと再生モードとを交互に実施したセルとの比較のため、再生モードを実施せず、定常モードのみで水素生成反応を行ったセルにおける電極反応抵抗及び電流密度の低下率を算出した。
図11に、反応開始時及び反応開始から200時間経過した時点における各セルの電極反応抵抗を示す。なお、図11の縦軸は、電極反応抵抗(Ωcm2)である。また、図12に、反応開始時から200時間経過した時点における各セルの電流密度の低下率を示す。なお、図12の縦軸は、反応開始から200時間が経過した時点における各セル10の電流密度の低下率(%)である。
図11及び図12に示すように、電圧印加部において、定常モードと再生モードとを交互に実施することにより、再生モードを実施しない場合に比べて連続運転時の電極反応抵抗の上昇を抑制するとともに、電流密度の低下率を低減することができた。
(実験例4)
本例では、実施形態5に示される構成に従う脱気部8を備えた水素生成装置105を準備した。本例の水素生成装置105における電解質2は、Sn0.9In0.127とPTFE粉との混合比率がSn0.9In0.127:PTFE粉=100:4であり、厚みが0.2mmである単一の電解質層から構成されている。また、本例の水素生成装置105は、液体燃料LF中に溶存した気体を除去可能に構成された脱気部8を有しており、燃料供給口31、燃料接触部32、燃料排出口33及び脱気部8を含む環状の経路に液体燃料LFを循環させることができるように構成されている。なお、本例の水素生成装置105における、これら以外の構成は、実験例1と同様である。
本例では、実験例1と同様の方法により、水素生成反応が起こっている間の電流−電圧曲線、インピーダンス特性、定電流時の電圧変化を評価した。
上記の評価(インピーダンス特性評価)に基づき、反応開始時からのセルの劣化率を算出した。なお、セルの劣化率は、反応開始時点におけるセル抵抗を基準とした場合のセルの電極反応抵抗の上昇量を、反応開始時点におけるセルの電極反応抵抗に対する百分率(%)で表した値である。
また、本例では、前述したように、セル内を循環する液体燃料LF中の溶存気体を脱気した場合との比較のため、液体燃料LF中の溶存気体を脱気せずにセル内に循環させた場合のセルの劣化率を算出した。
図13に、セルの劣化率を示す。なお、図13の縦軸は、電極反応抵抗である。なお、図13の縦軸は、セルの劣化率(%)であり、横軸は水素生成反応が開始した時点からの経過時間(時間)である。
図13に示すように、脱気部8において、燃料排出口33から排出された液体燃料LF中の溶存気体を脱気することにより、液体燃料LF中の溶存気体を脱気しない場合に比べて連続運転時のセルの劣化を抑制することができた。
本発明は上記各実施形態及び各実験例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。
なお、実施形態2の水素生成装置102は、陽極3上に堆積した残渣を低減する、という観点から見れば、以下の態様の水素生成装置として把握することも可能である。
すなわち、水素生成装置は、プロトン伝導性を有する電解質2と、
前記電解質2の一方面に設けられた陽極3と、
前記電解質2の他方面に設けられた陰極4と、
前記陽極3と前記陰極4との間に電圧を印加可能に構成された電圧印加部502と、を有し、
前記陽極3に、水と糖類と酸とを含む液体燃料LFを供給可能に構成されており、
前記電圧印加部502は、前記陽極3と前記陰極4との間に印加する電圧を第1の電圧設定値V1とする定常モードと、前記陽極3と前記陰極4との間に印加する電圧を前記第1の電圧設定値V1よりも高い第2の電圧設定値V2とする再生モードとを切り替え可能に構成されている。
かかる構成を備えた水素生成装置は、定常モードと再生モードとを切り替え可能に構成された電圧印加部502を有している。それ故、この水素生成装置によれば、陽極3上に堆積する残渣の量の増大を抑制することができる。その結果、より長期間にわたって水素生成量の減少を抑制することができる。
また、実施形態4の水素生成装置104は、陽極3の劣化を抑制する、という観点から見れば、以下の態様の水素生成装置としてとらえることも可能である。
すなわち、水素生成装置は、プロトン伝導性を有する電解質2と、前記電解質2の一方面に設けられた陽極3と、前記電解質2の他方面に設けられた陰極4と、を備えたセル10と、
前記陽極3と前記陰極4との間に電圧を印加可能に構成された電圧印加部5と、
前記陽極3に水と糖類と酸とを含む液体燃料LFを供給する燃料供給口31と、
前記陽極3に接触した前記液体燃料LFを前記セル10から排出する燃料排出口33と、
前記燃料排出口33に近づくほど前記陽極3の温度を高くすることができるように構成された加熱装置77と、を有している。
かかる構成を備えた水素生成装置は、燃料排出口33に近づくほど陽極3の温度を高くすることができるように構成された加熱装置77を有している。それ故、この水素生成装置によれば、陽極3における電極反応のムラを低減し、陽極3の劣化をより効果的に抑制することができる。その結果、より長期間にわたって水素生成量の減少を抑制することができる。
また、実施形態5の水素生成装置105は、液体燃料LF中の溶存気体を除去する、という観点からみれば、以下の態様の水素生成装置としてとらえることも可能である。
すなわち、水素生成装置は、プロトン伝導性を有する電解質2と、前記電解質2の一方面に設けられた陽極3と、前記電解質2の他方面に設けられた陰極4と、を備えたセル10と、
前記陽極3と前記陰極4との間に電圧を印加可能に構成された電圧印加部5と、
前記陽極3に水と糖類と酸とを含む液体燃料LFを供給する燃料供給口31と、
前記陽極3に接触した前記液体燃料LFを前記セル10から排出する燃料排出口33と、
前記燃料排出口33に接続され、前記液体燃料LF中に溶存した気体を除去可能に構成された脱気部8と、を有しており、
前記脱気部8は、前記燃料供給口31に接続されている。
かかる構成を備えた水素生成装置は、燃料供給口31と燃料排出口33との間に介在し、液体燃料LF中の溶存気体を除去可能に構成された脱気部8を有している。それ故、この水素生成装置によれば、液体燃料LF中の溶存気体による陽極3の腐食をより効果的に抑制することができる。その結果、より長期間にわたって水素生成量の減少を抑制することができる。
前述した各態様の水素生成装置において、電解質2は、具体的には、プロトン伝導体を含んで構成されることができる。電解質2は、より具体的には、プロトン伝導体より構成されていてもよいし、プロトン伝導体と非プロトン伝導体とによって構成されていてもよい。非プロトン伝導体は、例えば、プロトン伝導体とともに用いて電解質を膜状に形成する役割などを有することができる。プロトン伝導体としては、例えば、SnP、Sn1−XIn(ただし、0<X<1)、リン酸ドープポリベンズイミダゾール等のプロトン伝導性固体酸などを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。非プロトン伝導体としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂などを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。
また、水素生成装置は、前述した態様のうち2種以上の態様を組み合わせた構成を有していてもよい。
1、102〜105 水素生成装置
2 電解質
21 電解質層
211 第1電解質層
212 第2電解質層
3 陽極
4 陰極
5、502 電圧印加部

Claims (8)

  1. プロトン伝導体とフッ素樹脂とを含み、互いに積層された複数の電解質層(21、211、212、213)を備えた電解質(2)と、
    前記電解質の一方面に設けられた陽極(3)と、
    前記電解質の他方面に設けられた陰極(4)と、
    前記陽極と前記陰極との間に電圧を印加可能に構成された電圧印加部(5)と、を有し、
    前記陽極に、水と糖類と酸とを含む液体燃料(LF)が供給可能に構成されており、
    複数の前記電解質層は、
    前記フッ素樹脂の含有量が最も多い第1電解質層(211)と、
    前記第1電解質層よりも前記フッ素樹脂の含有量が少ない第2電解質層(212)と、を有している、水素生成装置(1、102〜105)。
  2. 前記電解質は、前記第1電解質層と、前記第1電解質層の一方面に積層された前記第2電解質層と、前記第1電解質層の他方面に積層された第3電解質層と、を有し、前記第3電解質層中の前記フッ素樹脂の含有量は前記第1電解質層よりも少ない、請求項1に記載の水素生成装置。
  3. 前記第1電解質層の厚みは、複数の前記電解質層の中で最も薄い、請求項1または2に記載の水素生成装置。
  4. 前記第1電解質層中の前記フッ素樹脂の含有量は、前記プロトン伝導体100質量部に対して8質量部以上20質量部以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の水素生成装置。
  5. 前記電圧印加部(502)は、前記陽極と前記陰極との間に印加する電圧を第1の電圧設定値(V1)とする定常モードと、前記陽極と前記陰極との間に印加する電圧を前記第1の電圧設定値よりも高い第2の電圧設定値(V2)とする再生モードとを切り替え可能に構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の水素生成装置(102)。
  6. 前記水素生成装置は、前記陽極に前記液体燃料を供給可能に構成された燃料供給口(31)と、前記陽極に接触した前記液体燃料を排出可能に構成された燃料排出口(33)と、を有している、請求項1〜5のいずれか1項に記載の水素生成装置。
  7. 前記水素生成装置(104)は、前記燃料排出口に近づくほど前記陽極の温度を高くすることができるように構成された加熱装置(77)を有している、請求項6に記載の水素生成装置(104)。
  8. 前記水素生成装置(105)は、前記燃料排出口と前記燃料供給口との間に介在し、前記液体燃料中に溶存した気体を除去可能に構成された脱気部(8)を有している、請求項6または7に記載の水素生成装置(105)。
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