JPH03173717A - プレス成形性に優れた銅系ろう付け用冷延鋼板の製造方法 - Google Patents
プレス成形性に優れた銅系ろう付け用冷延鋼板の製造方法Info
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- JPH03173717A JPH03173717A JP31071189A JP31071189A JPH03173717A JP H03173717 A JPH03173717 A JP H03173717A JP 31071189 A JP31071189 A JP 31071189A JP 31071189 A JP31071189 A JP 31071189A JP H03173717 A JPH03173717 A JP H03173717A
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21B—ROLLING OF METAL
- B21B3/00—Rolling materials of special alloys so far as the composition of the alloy requires or permits special rolling methods or sequences ; Rolling of aluminium, copper, zinc or other non-ferrous metals
- B21B3/02—Rolling special iron alloys, e.g. stainless steel
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
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- Metal Rolling (AREA)
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は、純Cuろうや黄銅ろう等のCu系ろう付け施
工において優れた耐ろう付け割れ性を有し、プレス成形
性に優れた冷延鋼板を連続焼鈍工程で得る製造方法に関
するものである。
工において優れた耐ろう付け割れ性を有し、プレス成形
性に優れた冷延鋼板を連続焼鈍工程で得る製造方法に関
するものである。
従来から、純Cuろうや黄銅ろう等のCu系ろう付け施
工に適し、プレス加工にも適した冷延鋼板として、低度
AQキルド冷延鋼板がある。これは、たとえば、熱延に
おいては1150℃以上の高温に加熱してAQNを固溶
させた後、 Ara点以上の温度で仕上圧延を終え、次
いで550℃以下の低温捲取によりAQNを固溶させた
まま熱延鋼板とした後、50〜90%の圧下率で冷間圧
延を行ない、さらに、焼鈍初期に450〜550℃の温
度範囲に30分〜3時間保持してAl1Nを微細析出さ
せた後、再結晶温度以上Ac、点未満の温度で1時間以
上均熱保持した後炉冷する箱焼鈍により製造される。こ
の方法で製造される低炭素AQキルド冷延鋼板は焼鈍中
に前駆析出するAQNにより板面に平行な(111)面
再結晶集合組織が発達するため、r値が大きくプレス加
工性に優れることから、様々な加工用途に使用されて来
た。
工に適し、プレス加工にも適した冷延鋼板として、低度
AQキルド冷延鋼板がある。これは、たとえば、熱延に
おいては1150℃以上の高温に加熱してAQNを固溶
させた後、 Ara点以上の温度で仕上圧延を終え、次
いで550℃以下の低温捲取によりAQNを固溶させた
まま熱延鋼板とした後、50〜90%の圧下率で冷間圧
延を行ない、さらに、焼鈍初期に450〜550℃の温
度範囲に30分〜3時間保持してAl1Nを微細析出さ
せた後、再結晶温度以上Ac、点未満の温度で1時間以
上均熱保持した後炉冷する箱焼鈍により製造される。こ
の方法で製造される低炭素AQキルド冷延鋼板は焼鈍中
に前駆析出するAQNにより板面に平行な(111)面
再結晶集合組織が発達するため、r値が大きくプレス加
工性に優れることから、様々な加工用途に使用されて来
た。
また、理由は明らかではないが、この箱焼鈍された低炭
素Allキルド冷延鋼板は、 Cu系ろう付けの際に溶
融金属による脆化割れが起き難い材料として、種々のC
u系ろう付け施行に適用されて来た。一方、冷延鋼板の
焼鈍コストを低減させる製造方法として連続焼鈍方法が
開発さ九、それに伴い連続焼鈍可能な低炭素Al2キル
ド鋼板も種々開発されている。
素Allキルド冷延鋼板は、 Cu系ろう付けの際に溶
融金属による脆化割れが起き難い材料として、種々のC
u系ろう付け施行に適用されて来た。一方、冷延鋼板の
焼鈍コストを低減させる製造方法として連続焼鈍方法が
開発さ九、それに伴い連続焼鈍可能な低炭素Al2キル
ド鋼板も種々開発されている。
たとえば、通常よりもCおよびN含有量を低くした低炭
素Afiキルド鋼スラブを、1150℃以上の高温に加
熱した後、Ar、点色上に温度で仕上圧延を終え、次い
で650℃以上の高温捲取によりAQNを粗大に析出さ
せ、さらにセメンタイトを塊状に析出させて熱延鋼板と
した後、 50〜90%の圧下率で冷間圧延を行ない、
さらに、650℃〜900℃の短時間焼鈍工程と引き続
き350℃〜450℃に急冷して該温度域に短時間保持
する過時効工程とを組み合せた連続焼鈍を施すことによ
り、軟質でプレス加工性に優れた低炭素AQキルド冷延
鋼板が製造されている。
素Afiキルド鋼スラブを、1150℃以上の高温に加
熱した後、Ar、点色上に温度で仕上圧延を終え、次い
で650℃以上の高温捲取によりAQNを粗大に析出さ
せ、さらにセメンタイトを塊状に析出させて熱延鋼板と
した後、 50〜90%の圧下率で冷間圧延を行ない、
さらに、650℃〜900℃の短時間焼鈍工程と引き続
き350℃〜450℃に急冷して該温度域に短時間保持
する過時効工程とを組み合せた連続焼鈍を施すことによ
り、軟質でプレス加工性に優れた低炭素AQキルド冷延
鋼板が製造されている。
しかしながら、前述の連続焼鈍法により製造された低炭
素Aflキルド冷延鋼板は、箱焼鈍法により製造された
低炭素Al2キルド冷延鋼板と比較すると、プレス加工
性に関しては同等であるが、銅系ろう付けの際の溶融金
属による脆化割れがより起き易く、銅系ろう付け用途に
は適さない欠点があった。
素Aflキルド冷延鋼板は、箱焼鈍法により製造された
低炭素Al2キルド冷延鋼板と比較すると、プレス加工
性に関しては同等であるが、銅系ろう付けの際の溶融金
属による脆化割れがより起き易く、銅系ろう付け用途に
は適さない欠点があった。
本発明者らは、低炭素Aflキルド冷延鋼板の銅系ろう
付け割れ性に及ぼす合金成分の影響を系統的に調べ、B
の微量添加が有効であることを見出だし、本発明を完成
するに到った。
付け割れ性に及ぼす合金成分の影響を系統的に調べ、B
の微量添加が有効であることを見出だし、本発明を完成
するに到った。
本発明の目的は、プレス成形性に優れた銅系ろう付け用
低炭素AQキルド冷延鋼板を、製造コストの安価な連続
焼鈍法で製造することにある。
低炭素AQキルド冷延鋼板を、製造コストの安価な連続
焼鈍法で製造することにある。
本発明は、化学組成が、重量%で、C: 0.015〜
0.035%、にn : 0.05〜0.5%、AQ
: soQ、AQとして0.015〜0.1%、N :
0.001〜0.004%、B : 0.001〜0
.004%、残部二Feおよび不可避的不純物から成る
鋼のスラブを、加熱温度: 1,000℃〜1 、30
0℃、仕上温度: Ar、点〜950℃、捲取温度二捲
取温度−750℃で熱間圧延したのち圧下率50〜90
%で通常の冷間圧延を施し、さらに650〜900℃で
1秒〜120秒の均熱処理を行なう焼鈍工程と、引き続
き350℃〜450℃に急冷して該温度域で60秒〜6
00秒の均熱保持を行なう過時効工程とを組み合せた連
続焼鈍を施すことを特徴とするプレス成形性に優れた銅
系ろう付け用冷延鋼板の製造方法である。
0.035%、にn : 0.05〜0.5%、AQ
: soQ、AQとして0.015〜0.1%、N :
0.001〜0.004%、B : 0.001〜0
.004%、残部二Feおよび不可避的不純物から成る
鋼のスラブを、加熱温度: 1,000℃〜1 、30
0℃、仕上温度: Ar、点〜950℃、捲取温度二捲
取温度−750℃で熱間圧延したのち圧下率50〜90
%で通常の冷間圧延を施し、さらに650〜900℃で
1秒〜120秒の均熱処理を行なう焼鈍工程と、引き続
き350℃〜450℃に急冷して該温度域で60秒〜6
00秒の均熱保持を行なう過時効工程とを組み合せた連
続焼鈍を施すことを特徴とするプレス成形性に優れた銅
系ろう付け用冷延鋼板の製造方法である。
まず組成の限定理由について述べる。
Cは侵入型元素でありプレス成形性には一般的に有害な
成分であるが、含有量と熱延捲取条件とを組み合せるこ
とにより、無害化することができる。すなわち、C含有
量を0.015〜0.035%とし、熱延捲取温度を6
50〜750℃とすることにより、Cのほとんどは塊状
のセメンタイトとなり、後の連続焼鈍での固溶量を最少
限に抑えることができる。
成分であるが、含有量と熱延捲取条件とを組み合せるこ
とにより、無害化することができる。すなわち、C含有
量を0.015〜0.035%とし、熱延捲取温度を6
50〜750℃とすることにより、Cのほとんどは塊状
のセメンタイトとなり、後の連続焼鈍での固溶量を最少
限に抑えることができる。
Cが0.015%未満の場合には、熱延で高温捲取を行
なっても塊状のせメンタイトとして析出させることが困
難であり、侵入型に固溶するCの量がかえって、増加し
、プレス成形性を損ねる。さらにろう付けの際にオース
テナイト結晶粒の粗大成長を起こし易く、材質の劣化を
招く。一方、Cが0.035%を超える場合には、熱延
の高温捲取により生じた塊状セメンタイトが大型化し、
その数量が増えるため、プレス加工性を劣化する原因と
なる。
なっても塊状のせメンタイトとして析出させることが困
難であり、侵入型に固溶するCの量がかえって、増加し
、プレス成形性を損ねる。さらにろう付けの際にオース
テナイト結晶粒の粗大成長を起こし易く、材質の劣化を
招く。一方、Cが0.035%を超える場合には、熱延
の高温捲取により生じた塊状セメンタイトが大型化し、
その数量が増えるため、プレス加工性を劣化する原因と
なる。
以上の理由からCは0.015〜0.035%を規定し
た。
た。
Mnは、プレス成形性に対してもCu系ろう付け性に対
しても、とくに有効な元素ではない。プレス成形性に対
してはMn含有量は少ない方が良い。しかしながら、熱
延における硫化物脆化割れを防ぐために0.05%以上
は必要である。ただし0.5%を超えてもその結果は飽
和するのみであり、さらに多量の添加はいたずらに製造
コストを高めるのみである6以上の理由からMn含有量
は0.05〜0.5%と規定した。
しても、とくに有効な元素ではない。プレス成形性に対
してはMn含有量は少ない方が良い。しかしながら、熱
延における硫化物脆化割れを防ぐために0.05%以上
は必要である。ただし0.5%を超えてもその結果は飽
和するのみであり、さらに多量の添加はいたずらに製造
コストを高めるのみである6以上の理由からMn含有量
は0.05〜0.5%と規定した。
AQは重要な脱酸元素であるとともに、AQNとしてN
を固定しBの作用を有効とするための重要な元素である
。本発明においてはAQNを熱延工程の捲取以後の徐冷
中に析出させる。Aflが0.015%未満の場合には
、BNの生成を招き、有効B量を低下させる。一方、A
Qが011%を超えて添加してもその作用は増加するこ
となく、かえって表面疵の増加や製造コストの上昇を招
くのみである。よってAQ含有量を0.015〜0.1
%と規定した。
を固定しBの作用を有効とするための重要な元素である
。本発明においてはAQNを熱延工程の捲取以後の徐冷
中に析出させる。Aflが0.015%未満の場合には
、BNの生成を招き、有効B量を低下させる。一方、A
Qが011%を超えて添加してもその作用は増加するこ
となく、かえって表面疵の増加や製造コストの上昇を招
くのみである。よってAQ含有量を0.015〜0.1
%と規定した。
Nは、侵入型元素としてプレス成形性を著しく損なう元
素であり、できるだけ低くしなければならい。Nが0.
00/I%を超えるとAΩN析出量が増加する一方、
BNの析出を生じてしまい、材料の硬質化と有効B量の
低下を招いてしまう。この理由がらNは0.004%以
下と規定した。
素であり、できるだけ低くしなければならい。Nが0.
00/I%を超えるとAΩN析出量が増加する一方、
BNの析出を生じてしまい、材料の硬質化と有効B量の
低下を招いてしまう。この理由がらNは0.004%以
下と規定した。
Bは、本発明の構成の根幹を為す重要な元素であり、銅
系ろう付けの際の溶融金属脆化限界応力を高める元素で
ある。Bが銅系ろう付けの際の溶融金属脆化割れの抑制
に有効である真の理由は、未だ判然とはしないが、次の
2点にあると本発明者らは考えている。第一に、銅系ろ
う付げにおいて材料はオーステナイト域にまで加熱され
るが、その際Bはオーステナイト結晶粒界に偏析し粒界
エネルギーを低下させ、溶融金属の粒界浸透を抑制する
。第二に、Bは冷延鋼板のフェライト結晶粒を微細化す
る作用がある。フェライト結晶粒径は急速加熱時のオー
ステナイト初期結晶粒径に引き継がれることから、Bの
添加によりろう付けの際のオーステナイト初期結晶粒径
が微細化され。
系ろう付けの際の溶融金属脆化限界応力を高める元素で
ある。Bが銅系ろう付けの際の溶融金属脆化割れの抑制
に有効である真の理由は、未だ判然とはしないが、次の
2点にあると本発明者らは考えている。第一に、銅系ろ
う付げにおいて材料はオーステナイト域にまで加熱され
るが、その際Bはオーステナイト結晶粒界に偏析し粒界
エネルギーを低下させ、溶融金属の粒界浸透を抑制する
。第二に、Bは冷延鋼板のフェライト結晶粒を微細化す
る作用がある。フェライト結晶粒径は急速加熱時のオー
ステナイト初期結晶粒径に引き継がれることから、Bの
添加によりろう付けの際のオーステナイト初期結晶粒径
が微細化され。
溶融金属脆化割れ感受性を低下させる。
Bが0.001%未満の場合には、銅系ろう付けの際の
溶融金属脆化割れ限界応力の増加はわずかであり、大き
な効果は得られない、また、Bの効果は0.004%で
ほぼ飽和し、それを超えて添加してもその効果は漸減す
る傾向にあり、一方では冷延鋼板の硬質化を招く。以上
の理由から、B含有量は0.001%〜0.004%に
現定した。
溶融金属脆化割れ限界応力の増加はわずかであり、大き
な効果は得られない、また、Bの効果は0.004%で
ほぼ飽和し、それを超えて添加してもその効果は漸減す
る傾向にあり、一方では冷延鋼板の硬質化を招く。以上
の理由から、B含有量は0.001%〜0.004%に
現定した。
次に製造条件の限定理由について述べる。
熱間圧延の加熱条件は通常の1000〜1300℃の範
囲でよい。加熱温度が1300℃を超えると、スラブの
スケールロスやエネルギーコストがいたずらに増加する
ばかりである。一方、 1000’C未満の場合にはA
r、〜950℃の仕上温度とすることが困難となる。よ
って加熱温度は1000〜1300℃と規定した。
囲でよい。加熱温度が1300℃を超えると、スラブの
スケールロスやエネルギーコストがいたずらに増加する
ばかりである。一方、 1000’C未満の場合にはA
r、〜950℃の仕上温度とすることが困難となる。よ
って加熱温度は1000〜1300℃と規定した。
熱間圧延の仕上温度はAr3点〜950℃とする。仕上
温度がAr、未満である場合には、熱間変形抵抗の急激
な変化による板厚変動を起こし易く、さらには熱延鋼板
の材質異常を招く恐れが大きい。仕上温度が950℃を
超えても、得られる熱延鋼板の材質上の利点はなく、か
えって圧延ロールの摩耗を早める欠点を生ずる。これら
の理由から、熱間圧延の仕上温度はAr、点〜950℃
と規定した。
温度がAr、未満である場合には、熱間変形抵抗の急激
な変化による板厚変動を起こし易く、さらには熱延鋼板
の材質異常を招く恐れが大きい。仕上温度が950℃を
超えても、得られる熱延鋼板の材質上の利点はなく、か
えって圧延ロールの摩耗を早める欠点を生ずる。これら
の理由から、熱間圧延の仕上温度はAr、点〜950℃
と規定した。
熱間圧延の捲取温度は、650℃〜750℃とする。
これは(1)Allを粗大に析出させるためと、(2)
セメンタイトを塊状に析出させるためで、捲取温度が6
50℃未満の場合には、AflNの析出が不十分となり
、後の焼鈍工程で、微細なAl’HNの析出により再結
晶不十分となる恐れがある。さらにセメンタイトが微細
化することにより冷延鋼板が硬質化してしまう。捲取温
度が750℃を超える場合には。
セメンタイトを塊状に析出させるためで、捲取温度が6
50℃未満の場合には、AflNの析出が不十分となり
、後の焼鈍工程で、微細なAl’HNの析出により再結
晶不十分となる恐れがある。さらにセメンタイトが微細
化することにより冷延鋼板が硬質化してしまう。捲取温
度が750℃を超える場合には。
BNの析出を招き、有効B量の低下をきたしてしまう。
これらの理由から、熱間圧延の捲取温度は650℃〜7
50℃に規定した。
50℃に規定した。
冷間圧延は常法によるが、その圧下率は50〜90%と
する。冷延率が50%未満の場合には、(111)面再
結晶集合組織の発達が十分でなく、良好なプレス加工性
が得られない、冷延率が90%を超えても、 (111
)面再結晶集合組織を発達させる作用は増加せず、かえ
って表面直下に(110)方位の結晶の発達を招く恐れ
がある。これらの理由から、冷間圧延の圧下率は50%
〜90%と規定した。
する。冷延率が50%未満の場合には、(111)面再
結晶集合組織の発達が十分でなく、良好なプレス加工性
が得られない、冷延率が90%を超えても、 (111
)面再結晶集合組織を発達させる作用は増加せず、かえ
って表面直下に(110)方位の結晶の発達を招く恐れ
がある。これらの理由から、冷間圧延の圧下率は50%
〜90%と規定した。
連続焼鈍は常法により行ない、その焼鈍条件は650℃
〜900℃で1秒〜120秒の均熱とし、引き続き行な
う過時効処理条件は350℃〜450℃で60〜600
秒の均熱保持とする。
〜900℃で1秒〜120秒の均熱とし、引き続き行な
う過時効処理条件は350℃〜450℃で60〜600
秒の均熱保持とする。
焼鈍温度が650℃未満では再結晶が不十分である。ま
た焼鈍温度が900℃を超えると、変態により(111
)面再結晶集合組織の発達が抑制される。
た焼鈍温度が900℃を超えると、変態により(111
)面再結晶集合組織の発達が抑制される。
焼鈍の均熱は1秒以上で十分である。焼鈍均熱時間が1
20秒を超えても、冷延鋼板の材質上とくに効果はなく
、徒らに製造コストを増加するのみである。
20秒を超えても、冷延鋼板の材質上とくに効果はなく
、徒らに製造コストを増加するのみである。
過時効処理温度が350℃未満の場合には、セメンタイ
トの時効析出に長時間を要し、連続焼鈍に不適である。
トの時効析出に長時間を要し、連続焼鈍に不適である。
過時効処理温度が450℃を超える場合には、フェライ
トへのCの固溶限が高いため、実質的に過時効処理が不
可能となる。350℃〜450℃の過時効処理の均熱時
間は約60秒以上必要である。約60秒未満の場合には
セメンタイトの時効祈出が不十分となり易い。600秒
を超えても時効析出量はほとんど増加しないので、60
0秒を超える均熱は不要である。
トへのCの固溶限が高いため、実質的に過時効処理が不
可能となる。350℃〜450℃の過時効処理の均熱時
間は約60秒以上必要である。約60秒未満の場合には
セメンタイトの時効祈出が不十分となり易い。600秒
を超えても時効析出量はほとんど増加しないので、60
0秒を超える均熱は不要である。
以上の理由から、連続焼鈍においては、焼鈍温度650
℃〜900℃で1秒〜120秒均熱し、過時効処理温度
350℃〜450℃で60秒〜600秒均熱保持すると
規定した。
℃〜900℃で1秒〜120秒均熱し、過時効処理温度
350℃〜450℃で60秒〜600秒均熱保持すると
規定した。
実施例1
第1表に示す化学組成の鋼の常法で製造されたスラブを
、 1250℃で30分加熱後、熱間圧延仕上温度90
0℃で4mに熱間圧延し、700℃の塩浴炉に1時間保
持したのち、室温まで空冷した。さらに酸洗によってデ
スケールしたのち、圧下率75%でII厚の冷間圧延板
としたのち、2基の塩浴炉で、850℃で60秒の焼鈍
と引き続き400℃で180秒の過時効処理を組み合せ
た連続焼鈍を行なった。次にこれらの冷延鋼板の両表面
に厚さ5≦の銅めっきを施した。冷延鋼板および銅めっ
き板、平行部幅30nnの引張試験片を採取し、高温引
張試験に供した。また冷延鋼板よりJIS 5号引張試
験片を採取し、引張試験に供した。高温引張試験は、N
2雰囲気中で、加熱温度を銅の融点1083℃直上の1
100℃として行ない、銅めっき材の破断応力を溶融用
脆化応力と定義した。結果を第2表と第1図にまとめて
示す。
、 1250℃で30分加熱後、熱間圧延仕上温度90
0℃で4mに熱間圧延し、700℃の塩浴炉に1時間保
持したのち、室温まで空冷した。さらに酸洗によってデ
スケールしたのち、圧下率75%でII厚の冷間圧延板
としたのち、2基の塩浴炉で、850℃で60秒の焼鈍
と引き続き400℃で180秒の過時効処理を組み合せ
た連続焼鈍を行なった。次にこれらの冷延鋼板の両表面
に厚さ5≦の銅めっきを施した。冷延鋼板および銅めっ
き板、平行部幅30nnの引張試験片を採取し、高温引
張試験に供した。また冷延鋼板よりJIS 5号引張試
験片を採取し、引張試験に供した。高温引張試験は、N
2雰囲気中で、加熱温度を銅の融点1083℃直上の1
100℃として行ない、銅めっき材の破断応力を溶融用
脆化応力と定義した。結果を第2表と第1図にまとめて
示す。
第1表
第2表
本試験においては、冷延鋼板はすべて延性破断し、銅め
っき材はすべて粒界脆化割れを示した。
っき材はすべて粒界脆化割れを示した。
本試験の目的は1粒界脆化割れを起こす場合の破断応力
を比較することにより、溶融銅脆化割れ感受性を相対評
価することにある。
を比較することにより、溶融銅脆化割れ感受性を相対評
価することにある。
第1図により、溶融銅脆化割れ応力は、Bが0.001
%未満の場合には低いが、Bが0.001%以上で著し
く上昇し、Bが0.001%と0.002%の範囲で最
高値を示し、s IJs 0.002%を超えると、’
s減減肉向示すことが明らかである。
%未満の場合には低いが、Bが0.001%以上で著し
く上昇し、Bが0.001%と0.002%の範囲で最
高値を示し、s IJs 0.002%を超えると、’
s減減肉向示すことが明らかである。
第2表より、引張性質はBが0.004%以下の場合に
は軟質であるが、Bが0.004%を超えると急激に硬
質となることが明らかである。
は軟質であるが、Bが0.004%を超えると急激に硬
質となることが明らかである。
本発明によれば、プレス成形性に優れた銅系ろう付け用
冷延渭板を製造コストの安価な連続焼鈍法で製造するこ
とが可能であり、製造費低下の寄与が大きい。
冷延渭板を製造コストの安価な連続焼鈍法で製造するこ
とが可能であり、製造費低下の寄与が大きい。
第1図は、第1表に示す組成の鋼を実施例に記載の方法
で製造した低炭素AQキルド冷延鋼板の1100℃にお
ける引張強さと溶VA鋼脆化割れ応力とを、B含有量と
の関係において示した図である。
で製造した低炭素AQキルド冷延鋼板の1100℃にお
ける引張強さと溶VA鋼脆化割れ応力とを、B含有量と
の関係において示した図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1、化学組成が、重量%で、 C:0.015〜0.035%、 Mn:0.05〜0.5%、 Al:sol.Alとして0.015〜0.1%、N:
0.004%以下、 B:0.001〜0.004%、 残部:Feおよび不可避的不純物 からなる鋼のスラブを、加熱温度:1000℃〜130
0℃、仕上温度:Ar_3点〜950℃、捲取温度:6
50℃〜750℃で熱間圧延したのち、次いでデスケー
ルの後で圧下率50〜90%で通常の冷間圧延を施し、
さらに650℃〜900℃で1秒〜120秒の均熱を行
なう焼鈍工程と、引き続き350℃〜450℃に急冷し
て該温度域で60秒〜600秒の均熱保持を行なう過時
効工程を組合わせた連続焼鈍を施すことからなる、プレ
ス成形性に優れた銅系ろう付け用冷延鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31071189A JPH03173717A (ja) | 1989-12-01 | 1989-12-01 | プレス成形性に優れた銅系ろう付け用冷延鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31071189A JPH03173717A (ja) | 1989-12-01 | 1989-12-01 | プレス成形性に優れた銅系ろう付け用冷延鋼板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03173717A true JPH03173717A (ja) | 1991-07-29 |
Family
ID=18008551
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31071189A Pending JPH03173717A (ja) | 1989-12-01 | 1989-12-01 | プレス成形性に優れた銅系ろう付け用冷延鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH03173717A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5773132A (en) * | 1980-10-24 | 1982-05-07 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | Production of cold rolled mild steel plate of superior deep drawability and aging resistance by continuous annealing |
JPS63243225A (ja) * | 1987-03-31 | 1988-10-11 | Nisshin Steel Co Ltd | 耐ろう接割れ性に優れた冷延鋼板の製造法 |
JPS644456A (en) * | 1987-06-26 | 1989-01-09 | Nisshin Steel Co Ltd | Copper plate steel plate having excellent weld cracking resistance and its production |
-
1989
- 1989-12-01 JP JP31071189A patent/JPH03173717A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5773132A (en) * | 1980-10-24 | 1982-05-07 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | Production of cold rolled mild steel plate of superior deep drawability and aging resistance by continuous annealing |
JPS63243225A (ja) * | 1987-03-31 | 1988-10-11 | Nisshin Steel Co Ltd | 耐ろう接割れ性に優れた冷延鋼板の製造法 |
JPS644456A (en) * | 1987-06-26 | 1989-01-09 | Nisshin Steel Co Ltd | Copper plate steel plate having excellent weld cracking resistance and its production |
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