JPH0314932A - ダンパの製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、自動車エンジンのプロペラシャフトなど各種
の回転駆動系に生起される振動を吸収するダンパに関す
るものである。

〔従来の技術〕

従来から、ダンパの一種として、第６図に示すように、
互いに同心になるハブ（１）と質量体（２）を有し、こ
のハブ（１）と質量体（２）を複数の弾性体（３）を介
して相互に接続したダイナミックダンパ（ティルガーま
たは動的吸振器とも称する）が知られている。ハブ（１
）と質量体（２）はそれぞれ所定の金属、弾性体（３）
は所定のゴムによって成形され、このゴムを加流成形と
同時にハブ（１）と質量体（２）のそれぞれに接着して
いる。図示するようにハブ（１）は正面形状を方形に成
形され、その各辺中央に前記ゴムを接着している。

〔発明が解決しようとする課題１ 上記ダンパは、ブロベラシャフトに対し一種の共振系を
構成して該シャフトに生じる振動（捩り振動）を吸収す
るものであるが、弾性体（３）が成形後の縮みにより引
張り状態で使用されることがら、該弾性体（３）の耐久
性に問題を有している。

また径方向の共振や遠心力の作用により一定の回転数域
において質量体（２）がハブ（１）すなわち回転中心に
対して大きく偏心する事態を生じることから、新たな振
動を発生させる問題を有している。上記ダンパはこの偏
心を抑えるようにハブ（１）を方形に成形してその角部
をストッパ（１ａ）として機能させているが、加流型と
金属部品（ｌ）（２）を組み合わせて弾性体（３）を加
流成形する関係上、ストッパ（１ａ）と質量体（２）の
間隙（ａ）を小さく設定することができず、前記偏心に
対して十分に機能し得ない問題を有している。

本発明は以上の点に鑑み、弾性体を圧縮で使用して耐久
性を高めるとともに、質量体の偏心を有効に抑えて該偏
心による振動の発生を防止するダンパを提供することを
目的とする。

〔課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するため、本発明の第１請求項によるダ
ンパの製造方法は、ハブの外周に円周方向に複数個に分
割成形したスリーブを配置し、該スリーブの各分割体を
互いに離した状態で該分割体と前記ハブの間に弾性体を
成形接着し、前記分割体を閉じ合わせて前記弾性体を圧
縮した状態で前記分割体の外周に質量体を嵌着するもの
である。

また第２Ｍ求項による製造方法は、上記第１請求項を引
用して、前記ハブの一部を前記スリーブの近くに配置し
てストツバとして機能させるダンパにおいて、前記スリ
ーブとストッパの間隙を微小に設定することを特徴とす
る。

また第３請求項による製造方法は、ハブの軸方向両側に
同方向に複数個に分割成形した質量体を配置し、該質量
体の各分割体と前記ハブの間に弾性体を成形接着し、前
記分割体を互いに近付け前記弾性体を圧縮した状態で前
記分割体を一体に組み付けるものである。

また第４請求項による製造方法は、上記第３請求項を引
用して、前記質量体の分割体を前記ハブの外周に配置し
た他の分割体を介して組み合わせ、該他の分割体と前記
ハブの間隙を微小に設定することを特徴とする。

また第５請求項による製造方法は、上記第３請求項を引
用して、前記質量体の分割体、ハブおよび質量体に軸方
向に連なる孔を穿け、前記分割体をこの孔に貫挿した連
結部材によって組み合わせ、該連結部材と前記孔内壁の
間隙を微小に設定することを特徴とする。

［作　用］ 上記従来技術において、ハブと質量体の間に介装した弾
性体が引張り状態で使用されていたのは、該弾性体を、
成形後の収縮を考慮せずに初めから製品状態の大きさに
成形していたからである。これに対し、第１および第３
請求項による製造方法は、成形後に収縮を生じても、な
お、圧縮が残る程度に弾性体を大きく成形して該弾性体
を圧縮状態で使用することにした。

弾性体を製品状態より大きく成形するためには、該弾性
体の外側に位置する金属部品を複数個に分割成形し、各
分割体を互いに離すように拡げた状態で弾性体を成形す
る。戊形後、分割体を製品状態に組み合わせることによ
り弾性体に十分な圧縮をかけることができる。

弾性体の外側の金属部品を複数に分割して弾性体を成形
するのに伴って、該成形時、この外側の部品と弾性体の
内側の金属部品の位置関係は製品状態と異なることにな
り、両部品の間に、加流型の一部を組み込む十分な裕り
が生じる。これにより両部品の近接部分に設定していた
偏心ストッパ機構の間隙を、この加流型の組み込みとは
無関係として微小なものに設定することができる。

〔実　施　例〕

つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説明する。

第１図に示すように、正面形状を方形に成形したハブ（
１）の外周に円周方向に２つ割にした金属製のスリーブ
（４）を配置し、該スリーブ（４）の各分割体（４ａ）
　（４ｂ）を互いに離した状態で、該各分割体（４ａ）
　（４ｂ）とハブ（１）の間に複数の弾性体（３）を成
形接着する。次いで第２図に示すように前記分割体（４
ａ）　（４ｂ）を閉じ合わせて各弾性体（３）を圧縮し
、この状態から前記分割体（４ａ）　（４ｂ）の外周に
円環形の質量体（２）を嵌着する。各弾性体（３）は、
● 成形後に収縮を生じても依然圧縮状態を保つ大きさに成
形され、これにより該弾性体（３）の耐久性を高めるこ
とができる。正面方形に成形したハブ（１）の角部は従
来同様、質量体（２）の偏心を抑えるストッパ（１ａ）
として機能するが、上記した成形手順の変更に伴ってス
トッパ（１ａ）とスリーブ（４）の間隙（ａ）を微小に
設定してストッパ機能を高めることができる。

上記実施例において、弾性体（３）は略径方向に圧縮さ
れるが、これを軸方向の圧縮どすることが可能である。

すなわち、第３図に示すように、円環形のハブ（１）の
軸方向両側に同方向に２つに分割成形した質量体（２）
を配置し、該質量体（２）の各分割体（２ａ）　（２ｂ
）とハブ（１）の間にそれぞれ弾性体（３）を成形接着
する。質量体（２）の各分割体（２ａ）　（２ｂ）は円
環形に成形され、また各弾性体（３）も円環形に成形さ
れているが、弾性体（３）については第１実施例と同様
に円周方向に等配分割してもよい。また各弾性体（３）
の軸方向幅（厚さ）は、これを図示した製品状態より大
きく（厚く）成形する。次いで、両分割体（２ａ）　（
２ｂ）を互いに近付けて各弾性体（３）を軸方向に圧縮
し、この状態がら分割体（２ａ）　（２ｂ）を一体に組
み付ける。各弾性体（３）は、成形後に収縮を生じても
依然圧縮状態を保つ太きさに成形され、これにより該弾
性体（３）の耐久性を高めることができる。図示したダ
ンパにおいて、この組み付けは第３の分割体（２Ｃ）を
用いて行なわれている。すなわち、各部品の外周側に鉤
形断面になる第３の分割体（２ｃ）を配置し、該分割体
（２ｃ）の鉤端を左側の分割体（２ａ）に係合し、該分
割体（２ｃ）を右側の分割体（２ｂ）とボルト（５）止
めしている。この第３の分割体（２ｃ）の、ハブ（１）
外周における内径寸法はハブ（１）の外径寸法より極く
僅かに大きく設定され、該部に、間隙（ａ）を微小とし
た有効なストッパが設けられている。

第４図のダンパにおいて、質量体（２）の分割体（２ａ
）　（２ｂ）の組み付けは円周方向に複数配した連結部
材（６）を用いて行なわれている。すなわち、各部品（
２ａ）　（２ｂ）　（１）　（３）に軸方向に連なる孔
（７）を穿け、この孔（７）に連結部材（６）を貫挿し
、該部材（６）の先端ボルト部を反対側に配置したナッ
ト部材（８）に螺合し、この螺合の度合を深めて弾性体
（３）に軸方向の圧縮をかけている。この連結部材（６
）と孔（７）内壁の外径部または内径部との径方向の間
隙（ａ）は極く小さく設定され、これにより有効な径方
向ストッパが設けられている。また、この孔（７）は第
５図に示すように扇形に穿孔され、これに伴って、ハブ
（１）と質量体（２）の捩れを一定の角度　（θ）まで
に抑えて弾性体（３）の過度の捩れを防止する円周方向
ストッパを構成している。（９）はカラーである。

［発明の効果］ 以上説明したように本発明によれば、弾性体を圧縮状態
で使用するため、該弾性体の耐久性を高めることができ
る。また質量体の偏心を抑えるストッパ機構の間隙を微
小に設定し得ることに伴って、質量体の偏心を効果的に
抑えて振動の発生を防止することができる。また加流成
形品に対して後付けする部品（第１実施例における質量
体（２）、第２実施例における第３の分割体（２ｃ）　
）の大きさを変えるだけで固有振動数を変更することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１実施例に係るダンパの製造中途の
状態を示す正面図、第２図は完成状態を示す正面図、第
３図は本発明の第２実施例に係るダンパの完成状態を示
す半裁断面図、第４図は本発明の第３実施例に係るダン
パの完成状態を示す半裁断面図、第５図は第４図におけ
るＡ−Ａ断面図、 第６図は従来例に係るダンパの正面図である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、ハブ（１）の外周に円周方向に複数個に分割成形し
   たスリーブ（４）を配置し、該スリーブ（４）の各分割
   体（４ａ）（４ｂ）を互いに離した状態で該分割体（４
   ａ）（４ｂ）と前記ハブ（１）の間に弾性体（３）を成
   形接着し、前記分割体（４ａ）（４ｂ）を閉じ合わせて
   前記弾性体（３）を圧縮した状態で前記分割体（４ａ）
   （４ｂ）の外周に質量体（２）を嵌着するダンパの製造
   方法。 ２、前記ハブ（１）の一部を前記スリーブ（４）の近く
   に配置してストッパ（１ａ）として機能させるダンパに
   おいて、前記スリーブ（４）とストッパ（１ａ）の間隙
   （ａ）を微小に設定することを特徴とする第１項記載の
   ダンパの製造方法。 ３、ハブ（１）の軸方向両側に同方向に複数個に分割成
   形した質量体（２）を配置し、該質量体（２）の各分割
   体（２ａ）（２ｂ）と前記ハブ（１）の間に弾性体（３
   ）を成形接着し、前記分割体（２ａ）（２ｂ）を互いに
   近付け前記弾性体（３）を圧縮した状態で前記分割体（
   ２ａ）（２ｂ）を一体に組み付けるダンパの製造方法。 ４、前記質量体（２）の分割体（２ａ）（２ｂ）を前記
   ハブ（１）の外周に配置した他の分割体（２ｃ）を介し
   て組み合わせ、該他の分割体（２ｃ）と前記ハブ（１）
   の間隙（ａ）を微小に設定することを特徴とする第３項
   記載のダンパの製造方法。 ５、前記質量体（２）の分割体（２ａ）（２ｂ）、ハブ
   （１）および質量体（３）に軸方向に連なる孔（７）を
   穿け、前記分割体（２ａ）（２ｂ）をこの孔（７）に貫
   挿した連結部材（６）によって組み合わせ、該連結部材
   （６）と前記孔（７）内壁の間隙（ａ）を微小に設定す
   ることを特徴とする第３項記載のダンパの製造方法。