JPH03103670A - 車輌の走行駆動構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は車輌の走行駆動に関し、詳しくは、エンジンで
駆動される油圧ポンプと、この油圧ポンプから供給され
る圧油によって車輪を駆動する油圧モータとを備えて成
る構造の改良に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、上記の如く構成される走行駆動構造としては実開
昭５６−６２２８３号公報に示されるものが存在し、こ
の引例ではエンジンで駆動される２つのポンプと、前輪
を駆動する油圧モータと後輪を駆動する油圧モータとで
成る走行駆動構造を有している。

〔発明が解決しようとする課題〕

ここで、前車輪及び後車輪夫々を駆動する四輪駆動型の
車輌について考えるに、この種の車輌では、前後車輪の
うちのいずれか一方のみを駆動する二駆動状態と、前後
車輪とも駆動する四駆動状態との二種の駆動形態のいず
れかを選択できるよう駆動系を構成する場合があり、又
、駆動系の簡素化と、コストの低下を図るため単一の油
圧ポンプで前後車輪とも駆動するよう駆動系を構成する
場合もある。

つまり、単一のポンプを備え、前後車輪のいずれか油圧
モータに対する油路に開閉弁を備えて、四駆動状態で走
行する際には開閉弁を開放側（連通側）に設定して、い
ずれの油圧モータも駆動し、又、二駆動状態で走行する
際には開閉弁を閉塞側（遮断側）に設定して一方の油圧
モータのみを駆動するよう構成することも可能であるが
、このように開閉弁の操作によって二駆状態を現出する
構成では、開閉弁を閉塞側に設定した状態においても、
その油圧モータと車輪とは機械的に連係したままであり
、この二駆状態で走行した場合には、油圧モータに作動
油が供給されにいにも拘らず、車輪からの動力が油圧モ
ータに伝えられることになる。

このことは、二駆状態で走行する際には、作動油が供給
されない側の油圧モータが車輪からの動力で回転して油
圧ポンプのように作動油の給排を行うことを意味し、エ
ネルギーロスに繋がるばかりで無く、油圧モータを傷め
やす《改善の余地がある。

本発明の目的は、合理的な改良により、単一の油圧ポン
プによって前後車輪夫々に備えた油圧モータを駆動する
よう四輪駆動型の車輌を構戊すると共に、この車輌を二
駆状態で走行させる際には非駆動側の油圧モータでエネ
ルギーロスを生じさせること無く、しかも、この油圧モ
ータを傷め難い走行駆動構造を得る点にある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明の第ｌの特徴は、前車輪駆動用の第１油圧モータ
と後車輪駆動用の第２油圧モータとに対して単一の油圧
ポンプからの作動油を供給する油路を備え、かつ、第１
油圧モータ、あるいは第２油圧モータに対する油路に遮
断可能な開閉弁を備えて車輌の走行駆動系を構戊すると
共に、この開閉弁の遮断位置への操作時において、前車
輪あるいは、後車輪の回転に伴う第１油圧モータ、ある
いは第２油圧モータの作動油の吸排作動を阻止する吸排
阻止手段を備えて成る点にあり、又、 本発明の第２の特徴は、前記第１油圧モータ、あるいは
第２油圧モータが回転シリンダ式のラジアルピストン型
に構威されると共に、前記吸排阻止手段が、圧油供給に
よりラジアルピストン夫々を、偏芯スラストリングの内
面と離間する位置まで退入させる圧油供給型に構成され
て成る点にあり、又、 本発明の第３の特徴は、前記吸排阻止手段が、油圧モー
タと車輪との間の伝動軸に対して介装させ、かつ、該車
輌の前進時に空転状態となる一方向クラッチで成る点に
あり、その作用及び、効果は次の通りである。

〔作　用〕

上記第２の特徴を例えば第１図乃至第３図に示すように
構成すると、四駆動状態で駆動する場合には、油圧ポン
プ（４）からの圧油を第１油圧モータ（７）に供給する
ための油路（５）．　（５）に介装された開閉弁（１０
）を連通位置に設定し、又、二駆状態で駆動する場合に
は開閉弁（１０）を遮断位置に設定する操作を行うこと
になり、更に、二駆状態に設定された場合には、開閉弁
（１０）が遮断位置に設定されたことをスイッチ（２０
）が検出すると共に、この検出結果に基づいて制御装置
（２１）が電磁弁（２３）を操作して第ｌ油圧モータ（
７）にチャージポンプ（ｌ８）からの圧油を供給するこ
とで、第１油圧モータ（７）のラジアルピストン（１４
）・・を偏芯スラストリング（１６）の内面と離間する
位置で押し込むことになる。

又、上記第３の特徴を第４図及び第５図に示すように構
成すると、前述と同様に開閉弁（１０）の操作で四駆状
態と二駆状態との切換えが可能となると共に、四駆状態
では第１油圧モータ（７）からの動力が一方向クラッチ
（３２）を介して前車輪（１）に伝えられ、二駆状態で
は前車輪（１）からの動力が一方向クラッチ（３２）の
空転により第１油圧モータ（７）に伝えられることがな
い。

つまり、第２、第３の特徴は、第１の特徴を具体化した
ものであり、第１の特徴による吸排阻止手段（Ａ）を備
えることによって、二駆状態で走行する際には車輪が転
勤することがあっても、その車輪と連係する油圧モータ
は作動油の吸排阻を行わないのである。

〔発明の効果〕

従って、二駆状態で走行させる際には、非駆動側の油圧
モータでエネルギーロスを生ずること無く、しかも、そ
の油圧モータを傷め難い走行駆動構造が得られたのであ
る。

〔第１実施例〕 以下、本発明の第１実施例を図面に基づいて説明する。

第１図に示すように、ステアリング操作自在な左右一対
の前車輪（１），（１）と左右一対の後車輪（２），　
（２）とを備えると共に、エンジン（３）で駆動される
可変容量型の油圧ポンプ（４）と、この油圧ポンプ（４
）から作動油が一対の第１油路（５）．（５）を介して
供給され、その出力を差動装置（６）を介して前車輪（
１），（１）に伝える第ｌ油圧モータ（７）と、この油
圧ポンプ（４）からの作動油が一対の第２油路（８），
（８）を介して供給され、その出力を後車輪（２），（
２）に独立に伝える一対の第２油圧モータ（９），（９
）とを備えて車輌の走行駆動系が構成されている。

又、この走行駆動系では第１油圧モータ（７）に対する
第ｌ油路（５），（５）に、この第１油路（５），（５
）を連通状態と遮断状態に切換る開閉弁（１０）を介装
して、前後車輪とも駆動する四駆動状態と、後車輪のみ
駆動する二駆状態との二種の駆動形態のいずれかを選択
できるように構成してあり、更に、二駆状態での走行時
には、前車輪（１），（１）の転勤が第１油圧モータ（
７）に伝えられることに起因して第１油圧モータ（７）
が作動油を吸排することを阻止するための吸排阻止手段
（Ａ）が備えられている。

又、第１油圧モータ（７）は第２図に示すように、一対
のポート（１１），　（１２）を有したロータリ型の弁
機構（１３）と、この弁機構（１３）を中心として転勤
し、かつ、複数のラジアルピストン（１４）‥を有した
出力ロータ（ｌ５）と、この出力ロータ（１５）の回転
軸芯（Ｘ）と偏芯する軸芯（Ｙ）を中心として配置され
た偏芯スラストリング（１６）とで、回転シリンダ式の
ラジアルピストン型に構或され、例えば、同図において
左側のポート（Ｉｔ）に圧油を供給し、右側のポート（
１２〉から排油を行った場合にはラジアルピストン（１
４）・・が偏芯スラストリング（１６）の内面に摺接し
乍ら伸長する際に出力ロータ（１５）に対して回転力を
作用させるので、回転動力を取出せるようになっている
。

尚、このモータを逆転させる場合には圧油を供給するポ
ートを切換ることで済み、又、偏芯スラストリング（１
６）にはリークオイルを排するためのドレンポート（１
７）が備えられている。

又、前記エンジン（３）には油圧回路に対して作動油の
補給を行うためのチャージポンプ（１８）が備えられ、
このチャージポンプ（ｌ８）からの圧油はリリーフ弁（
１９）によって圧力が設定されている。

前記吸排阻止手段（Ａ）は、前記開閉弁（ｌＯ）が遮断
位置に設定されたことを検出するスイッチ（２０）と、
このスイッチ（２０）からの信号が伝えられる制御装置
（２１）と、この制御装置（２１）からの信号で操作さ
れ、かつ、チャージポンプ（１８）と、前記第１油圧モ
ータ（７）の偏芯スラストリング（１６）のドレンポー
ト（ｌ７）との間の油路（２２）に介装された電磁弁（
２３）と、この油路（２２）の圧力を調節する減圧弁（
２４）とで戒り、二駆状態で走行する際には第１図に示
す位置に電磁弁（２３）が操作されることで、ラジアル
ピストン（１４）・・夫々には、第３図に示す如く、チ
ャージポンプ（ｌ８）の圧力が作用して、偏芯スラスト
リング（１６）の内面に接触しない位置まで押し込むよ
うになっている。

そして、このようにラジアルピストン（１４）‥が押し
込まれた状態では前車輪（１），（１）からの動力が出
力ロータ（１５）を回転させても作動油の給排は行われ
ず、作動油の油温を上昇させる等の不都合を生じないの
である。

〔第２実施例〕 以下、本発明の第２実施例を図面に基づいて説明する。

第４図には第１実施例と同様に、前車輪（ｌ），（１）
、後車輪（２），（２）、エンジン（３）、油圧ポンプ
（４）、第１油路（５），（５）、差動装置（６）、第
ｌ油圧モータ（７）、第２油路（８），（８）、第２油
圧モータ（９），（９）、開閉弁（１０）夫々を備えて
、四駆動状態と二駆状態との二種の駆動形態のいずれか
を選択できるよう車輌の走行駆動系が構成され、この走
行駆動系においても、二駆状態での走行時には前車輪（
１），（１）の転勤が第ｌ油圧モ一タ（７）に伝えられ
ることに起因して第１油圧モータ（７）の作動油の吸排
を阻止するための吸排阻止手段（Ａ）が備えられている
。

つまり、この吸排阻止手段（Ａ）は第４図及び第５図に
示すように差動装置（６）と第１油圧モータ（７）との
間の伝動軸（３１）に対して介装され、かつ、該車輌の
前進時に空転状態となる一方向クラッチ（３２）で成り
、二駆状態での走行時には、この一方向クラッチ（３２
）の空転により第１油圧モータ（７）には回転力が伝え
られないようになっている。

尚、第１油圧モータ（７〉から差動装置（６）への伝動
系は第５図のように、車体〈図示せず）に対してロッド
（３３〉を介してローリング自在に支持される伝動ケー
ス（３４）に収められ、この系では第１油圧モータ（７
〉の出力軸（７ａ）に対してスプライン嵌合する第ｌ軸
（３１ａ）に対してトロコイド型の潤滑用ポンプ（３５
）を備え、この第１軸（３１ａ）とデフピニオンギャ（
６ａ）を有した第２軸（３１ｂ）との間に前記一方向ク
ラッチ（３２）が介装されている。

因みに、この第ｌ軸（３１ａ）と第２軸（３１ｂ）とを
併せて前記伝動軸（３１）が構成されている。

〔別実施例〕

本発明は上記実施例以外に例えば、二駆状態では前車輪
のみを駆動するよう伝動系を構威したものに適用するこ
とも可能であり、又、吸排阻止手段を車輪と油圧モータ
との間に電磁クラッチを介装し、二駆状態での走行時に
はこの電磁クラッチを刈り操作するよう構成することも
可能であり、又、本発明を農用トラクタ、芝刈機に適用
する等、様々に実施可能である。

尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にする為
に符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構造
に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係る車輌の走行駆動構造の実施例を示し
、第１図は第１実施例における該駆動構造の油圧回路図
、第２図は駆動状態におけるラジアルピストンモータの
断面図、第３図はドレンポートから圧力が作用している
状態におけるラジアルピストンモータの断面図、第４図
は第２実施例における該駆動構造の油圧回路図、第５図
は前輪駆動用の伝動ケースの断面図である。 （１）・・・・・・前車輪、（２）・・・・・・後車輪
、（４）・・・・・・油圧ポンプ、（７）・・・・・・
第１油圧モータ、（９）・・・・・・第２油圧モータ、
（ｌＯ）・・・・・・開閉弁、（１４）‥・・・・ラジ
アルピストン、（１６）・・・・・・偏芯スラストリン
グ、（３１）・・・・・・伝動軸、（３２）・・・・・
・一方向クラッチ、（Ａ）・・・・・・吸排阻止手段。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、前車輪駆動用の第１油圧モータ（７）と後車輪駆動
   用の第２油圧モータ（９）とに対して単一の油圧ポンプ
   （４）からの作動油を供給する油路を備え、かつ、第１
   油圧モータ（７）、あるいは第２油圧モータ（９）に対
   する油路に遮断可能な開閉弁（１０）を備えて車輌の走
   行駆動系を構成すると共に、この開閉弁（１０）の遮断
   位置への操作時において、前車輪（１）あるいは、後車
   輪（２）の回転に伴う第１油圧モータ（７）、あるいは
   第２油圧モータ（９）の作動油の吸排作動を阻止する吸
   排阻止手段（Ａ）を備えて成る車輌の走行駆動構造。 ２、前記第１油圧モータ（７）、あるいは第２油圧モー
   タ（９）が回転シリンダ式のラジアルピストン型に構成
   されると共に、前記吸排阻止手段（Ａ）が、圧油供給に
   よりラジアルピストン（１４）‥夫々を、偏芯スラスト
   リング（１６）の内面と離間する位置まで退入させる圧
   油供給型に構成されて成る請求項１記載の車輌の走行駆
   動構造。 ３、前記吸排阻止手段（Ａ）が、油圧モータと車輪との
   間の伝動軸（３１）に対して介装させ、かつ、該車輌の
   前進時に空転状態となる一方向クラッチ（３２）で成る
   請求項１記載の車輪の走行駆動構造。