JPH0288478A - コンクリートの含浸処理法とその装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （技術分野） この発明は、コンクリートの含浸処理法とその装置に関
するものである。さらに詳しくは、この発明は、防水剤
、コーティング剤、攬水剤などのコンクリート組織内へ
の含浸を容易とし、施工効率に優れた新しいコンクリー
ト含浸処理法とそのための装置に関するものである。

（従来の技術とその課題） 従来より、コンクリートの表面には塗布法、吹付は法な
どによって様々な処理剤が施されてきている。たとえば
防水剤、硬化剤、促水剤、その他化粧用コーティング材
などが施されてきている。

しかしながら、これら従来の方法の場合には、コンクリ
ート表面に処理剤を被覆して付着させるだけであって、
これら処理剤とコンクリート組織との強固な結合を形成
することは困難であり、処理剤による被覆層は耐久性に
乏しいものであった。

このため、耐候性、耐水性、耐熱性、付着強度などが実
用上満足できるものではなかった。

この問題を解決するために、処理剤そのものにコンクリ
ートへの浸透作用を持たせるべく検討も進められている
が、これまでに握索されている無機質系および有機質系
のいずれのものも充分に満足できる浸透作用を有しては
いないのが実状である。

（発明の目的） この発明は以上の通りの事情に鑑みてなされたものであ
り、従来のコンクリート表面の処理方法の欠点を改善し
、コンクリート内部組織との結合か強固に形成でき、コ
ンクリート空隙への浸透性に優れた新しいコンクリート
含浸処理法を提供することを目的としている。

（発明の開示） この発明は、上記の目的を実現するために、コンクリー
ト表面を負圧にし、液体処理剤を供給してコンクリート
に含浸させることを特徴とするコンクリートの含浸処理
法を提供する。

また、この発明は、コンクリート表面を負圧とする真空
吸引面に液体処理剤の供給路を接続してなることを特徴
とするコンクリートの含浸処理装置をも提供するもので
ある。

コンクリート表面の負圧化は真空吸引によって行うこと
ができ、この吸引によって形成される負圧で、コンクリ
ート表面近傍の内部組織、特にその空隙部を負圧にし、
液体処理剤を内部組織にまで含浸させることをこの発明
は特徴としている。

この場合の液体処理剤の種類については特に制限はなく
、コンクリート改質剤、防水処理剤、攬水処理剤、硬化
剤、硬化促進剤、表面化粧材などの任意の組成の溶液、
あるいはスラリー液を適用することができる。

この方法によって、−瞬にして液体処理剤の含浸が可能
となり、短時間のうちに表面近傍のコンクリートＭｍに
浸透させることができる。負圧度は、対象とするコンク
リート組織によっても相異するが、たとえば０．５気圧
の真空度によって５００ｍｍＨｇ／２分間処理程度の浸
透効果を得るととができる。このため、コンクリート表
面にクラックが生じている場合には、その補修も容易で
ある。

添付した図面に沿ってさらに詳しくこの発明について説
明する。

第１図は、この発明の方法に用いる処理装置の概要を示
したものである。

この第１図に示したように、この発明の方法においては
、コンクリート表面（１）に接し、コンクリート表面（
１）を真空吸引して負圧にする真空吸引面（２）と、こ
れを真空吸引する真空ポンプ（３）を有する真空系とパ
ルプ（４）、さらに液体処理剤を供給するタンク（５）
と供給路（６）およびバルブ（７）とを有している装置
を用いることができる。この場合、真空吸引面（２）に
は、液体処理剤の供給路（６）を接続している。

この装置により、真空ポンプ（３）を作動させてパルプ
（４）を開き、パルプ（７）を閉じてコンクリート表面
（１）の真空吸引面（２）を負圧吸引する。

次いでバルブ（４）を閉じ、パルプ（７）を開いてタン
ク（５）からの液体処理剤を供給路（６）を通してコン
クリート表面（１）から浸透させる。

この時、真空吸引面（２）の周縁はもれのないようにし
ておく。

以上のような構成を有する装置においては、真空吸引面
（２）の大きさ、その移動手段等を適宜なものとするこ
とができ、現場施工に適した種々の態様とすることがで
きる。バルブ（４）（７）は電磁バルブとしてもよい。

たとえば、第１図の装置を用いてコンクリート表面にシ
ラン系化合物の水溶液を含浸させる場合には、次のよう
な結果が得られる。この結果は、この発明による浸透性
を示すための例の一つであって、この発明を何ら限定す
るものではない。

試験体としてφ１５０Ｘ４０ｒａｍモルタル片を用い、
これを８０℃で乾燥したものを使用する。処理剤タンク
の水頭を５００ａ＋ｍとし、２分間の浸透を行う。

なお、真空吸引面以外のコンクリート表面はタールエポ
キシ樹脂によってシールしておく。

真空ポンプによって真空度を０．８．０．５．０．２気
圧として浸透性を評価する。真空吸引しないで常圧下で
浸透させた場合（比較例）とともにその結果を示したも
のが表１である。

この表１から明らかなように、わずか２分間の処理によ
っても、常圧浸透の２倍以上の含浸効果があり、２回塗
りするところを１回塗りにしてもよい程の効果が得られ
る。

この効果は、さらに第１図に示した装置の真空吸引面の
工夫によってさらに大きなものとすることができる。た
とえば第２図（ａ）（ｂ）に示したように、コンクリー
ト表面（１）に接する真空吸引面（２）の接触部に複数
の孔や清（８）を設けて負圧効果を大きくし、含浸作用
を増大させることも容易である。

あるいはコンクリート表面（１）に、第３図に示したよ
うにラバーシート（９）を覆って、より大面積の処理を
可能とすることもできる。

（発明の効果） この発明によって、コンクリートへの液体処理剤の含浸
は高効率で可能となり、速硬性、速乾性の処理剤であっ
ても短時間のうちにコンクリート組織内へと効果的に含
浸させることができる。

施工効率に極めて優れた簡便な方法が実現される。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明の一例を示した装置構成の斜視図で
ある。第２図＜ａ）（ｂ）は、各々、真空吸引面につい
て例示した要部断面図と底面図である。 第３図は、さらに別の例を示した要部断面図である。 １・・・コンクリート表面　　２・・・真空吸引面３・
・・真空ポンプ　４・・・バルブ ５・・・液体処理剤タンク　　６・・・供　給　路７・
・・バ　　ル　　ブ　　　　　　８・・・溝９・・・ラ
バーシート 代理人　弁理士　　西　　澤　　利　　夫第 図 （ａ） 第 図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）コンクリート表面を負圧にし、液体処理剤を供給
   してコンクリートに含浸させることを特徴とするコンク
   リートの含浸処理法。
2. （２）コンクリート表面を負圧とする真空吸引面に液体
   処理剤の供給路を接続してなることを特徴とするコンク
   リートの含浸処理装置。