JPH026938Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はミシンの布台の面積を拡大して被縫布
物の支持を安定させる縁かがりミシンの補助ベツ
ドに関するものである。

［従来の技術］ 従来のミシンの補助テーブルに関する技術とし
ては、例えば実公昭60−26791号がある。これは
ミシンの補助ベツドを縫製時にミシンのフリーア
ーム部に装着し、非縫製時にはミシンから取りは
ずすものであつた。

［考案が解決しようとする問題点］ しかしながら、このように取りはずすものでは
その取り扱いが使用者に不便であつた。

この考案はミシンの補助ベツドをミシンの布台
に装着して、補助ベツド使用時は布台と同一高さ
にしつかりと固定し、非使用時は下方に退避して
収納に便利性を備え、いずれの位置においてもミ
シンの振動に遊動することがなく、さらに縁かが
りミシンにおいてルーパー関係の糸かけ、または
縫製中の糸切れ作業により布台を開閉する場合
に、ベツドが前記水平位置、下方位置のいずれに
あつても支障がなく容易に行える縁かがりミシン
の補助ベツドを得ることを目的とする。

［実施例］ 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。

第１図乃至第３図において、１はオーバーロツ
クミシンの布台であり、後方にもうけた垂直方向
のヒンジ（図示しない）によつて前方が左方に回
動可能に配置されている。

上面は被縫物を載置してミシン縫合部によつて
縫製及び布送りされる被縫物を支持するものであ
る。２はミシンの布台１の左方に装着したベツド
であり、ベツド裏面に前後に配置した基板３のヒ
ンジ４と布台１に装着した支持板５のヒンジ６と
を連結して、ミシンの布送り方向との平行軸線を
中心に上面が布台と同一高さの水平位置と、上面
が布台側面に添う下方位置とに回転可能に枢着さ
れている。このベツド２は布台１の上面とベツド
の上面とを加えて支持面積を拡大するものであ
り、被縫物が比較的大きな面積を有するものにお
いて、その移送に伴う被縫物の支持を布台１と共
に協同して安定的支持するものである。このた
め、このベツド２は針落点から左方と前後に布送
りに必要な面積を備えている。

７は略コ字形に形成された支持腕であり、一端
を支持板５の作業者側に配置したブラケツト８
（第一支持部）に前記ベツド２の回動軸線との平
行軸を中心に回動可能に装着され、他端は中間部
に止め輪を嵌合させた中間係止部９から先端方向
へ太径部１０、段部１１及び細径部１２に形成さ
れている。この段部１１は太径部１０から細径部
１２にかけて傾斜した面に形成されている。

１３は前記基板３の作業者側から起立させたス
リツト片（第二支持部）であり、前記ベツドの軸
線と直交方向に支持腕７の細径部１２と略同幅の
スリツト１４を形成し、さらにこのスリツト１４
の布台側端には支持腕７の太径部１０と略同径の
支持孔１５（係止部）を穿設する。このスリツト
１４には前記支持腕７の中間係止部９から先端部
を嵌挿させ、ベツド２の回動に従動して摺動する
ものである。前記支持板５に形成したブラケツト
８と、支持腕の他端７ａの先端に設けた止め輪１
６との間にばね１７を介在させ、この弾性力によ
り前記支持腕の中間係止部９から先端がスリツト
１４に嵌合するように付勢されている。

なお、１８は支持板５の布台側面に固定するネ
ジ、１９は支持腕７の細径部１２先端に嵌合さ
れ、少なくともスリツト１４の支持孔１５よりも
大きな径をもつ止め輪である。

このような構成になるミシンを補助ベツドにつ
いて、動作を説明する。

前記ベツド２が下方位置または中間位置にある
場合は、支持腕７の段部１１がスリツト１４に弾
性力により圧接する。段部１１の傾斜面はスリツ
ト１４に密接嵌合するので、たとえベツド２を下
方位置のままミシン布台だけを使用してミシンを
駆動しても、ベツド２は振動したり遊動すること
がない。

次にベツド２を下方位置から上昇させると、前
記段部１１がスリツト１４に圧接するとともに細
径部１２がスリツトを摺動するので、ベツドの移
動が円滑に行うことができる。

さらに、前記ベツドを水平位置にした場合に
は、前記バネ１７の弾性力により支持孔１５に太
径部１０が嵌合して係止部９がスリツト片１３に
弾性力により圧接される。支持腕８とスリツト片
１３はバネ１７によつてゆるみなく圧接されるの
で、ベツド２に下方への押圧力が働いても、はず
れることなくこれをしつかりと受けとめられるも
のである。

そして、前記ベツドを水平位置から下降させる
には、作業者が支持腕７をバネ１７の付勢に抗し
て手前に引くことで太径部１０との嵌合をはず
し、つづいてスリツト１３に細径部１２を嵌合す
るように左方に移動することにより、ベツドを降
すことができる。

［他の実施例］ 上記実施例では、支持腕７を支持するブラケツ
ト８を布台１に設けたが、バネ１７とともに、こ
れをベツド２に配置し、スリツト片１３を布台１
に配置してもよい。

［考案の効果］ 本考案は以上のような構成、作用になるもので
あり、布台の左側に布台と同一高さにベツドを設
けたことにより、広い面積をゆうする被縫物をも
ミシンによつて布送りされつつ安定して支持する
ことができる。

しかもこのベツドを布台に使用時の水平位置と
非使用時の下方位置とに移動可能としたので、収
納等に便利である。

また、その取り付け方法として布台に直接支持
したので、従来の布台の左方への回動による縫製
前後のルーパ関係の糸かけ等内部調整作業には何
ら支障を起こすことがない。

【図面の簡単な説明】

第１図はベツドを布台にたいして水平位置にし
た状態を示す正面図、第２図は同下方位置にした
状態を示す正面図、第３図はベツドの裏面図であ
る。 ２……ベツド、５……支持板、７……支持腕、
１３……スリツト片（部）、１４……スリツト、
１７……バネ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 布台１の左側面に設け上部にヒンジ６を有する
   支持板５と、 ミシンの布台１左方に布送り方向との平行軸線
   を中心に、上面が布台と略同一高さの水平位置
   と、上面が布台側面に添う下方位置とに回転可能
   に上記ヒンジ６に枢着するヒンジ４を設けたベツ
   ド２と、 支持板５の下部に設けた第一支持部８とベツド
   下面に設けた第二支持部１３との間に支持して常
   時布台から外方に配置し、一端を一方の支持部
   ８，１３に回動可能に装着し、他端を他方の支持
   部１３，８に設けたスリツト１４に慴動自在に嵌
   挿すると共にベツドの水平位置のときに係止部１
   ５に係止する支持腕７と、 支持腕７が第一支持部８および第二支持部１３
   に圧接するように配置したバネ１７とを備えたこ
   とを特徴とするミシンの補助ベツド。