JPH0729975Y2

JPH0729975Y2 - ミシンのパイピングテープ案内装置

Info

Publication number: JPH0729975Y2
Application number: JP1989061643U
Authority: JP
Inventors: 州司藤田; 資郎里麻
Original assignee: ジューキ株式会社
Priority date: 1989-05-26
Filing date: 1989-05-26
Publication date: 1995-07-12
Anticipated expiration: 2004-05-26
Also published as: JPH03976U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、パイピングテープを縫い付けるためのミシン
のパイピングテープ案内装置に関する。

［従来技術］一般に、袋物の底部の縫合部の見栄えを良くするため
に、パイピングテープ芯を二つ折りにした布の折れ目の
部分で挟み、パイピングテープ芯に近接した重なる布の
部分を縫合して形成したパイピングテープを袋物の底部
の縫合部に縫い込むようにしている。このパイピングテ
ープを袋物の底部に縫い込むために、ミシンにパイピン
グテープガイド装置を備えたものが第５図に示すように
提案されている。第５図において、ミシン１の布台２の
上に止めねじ３によってパイピングテープガイド装置４
のガイド台５が固定されている。このガイド台５の上に
Ｕ字状のガイド部６と、このガイド部６の一部が開放し
た開放部７からなるパイピングテープガイド８がガイド
台５と適当な隙間をあけて固着されている。また、パイ
ピングテープガイド装置４の布送り方向の後部に、押え
9a及び針9bが装着され、さらに、押え9aの側部に上メス
9cが装着されている。また、9dは針板である。

従来のこの種のパイピングテープ案内装置では、パイピ
ングテープガイド８のガイド部６にパイピングテープの
芯部を挿入し、開放部７にパイピングテープの裾部を挿
入し、パイピングテープガイド８の上下に袋物の合わせ
布地を合わせ、パイピングテープとともに押え9aの下部
に送り込んで針9bにより縫合している。

［考案が解決しようとする課題］しかしながら、従来の装置では、パイピングテープと上
下の袋物の縫合部の位置がずれないように送りために、
パイピングテープガイド８のガイド部６はパイピングテ
ープの芯部の径とほぼ一致させているため、芯部の太さ
が異ったパイピングテープを使用する場合は、それぞれ
芯部の太さに合った専用の太さのガイド部６を持つパイ
ピングテープガイド８を用意しなければならず、従っ
て、芯部の径の異なったパイピングテープを使用するた
びにパイピングテープガイド装置４を交換しなければな
らず、この交換のための装置の着脱操作が煩わしいとい
う問題があった。また、針落に対する合わせ布地のガイ
ドがないため、上下の合わせ布地がずれて仕上がりが見
苦しくなり易いという欠点があり、さらに、カーブ縫い
において、パイピングテープが左右にずれる恐れがあ
り、初心者には技術を要するという問題があった。

本考案は、芯部の径の太さの異なったパイピングテープ
を使用することができるミシンのパイピングテープ案内
装置を提供することを目的とするものである。

［課題を解決するための手段］本考案は、上記目的を達成するために、ミシン縫合部よ
り布送り方向手前に配置し、芯部と裾部とからなるパイ
ピングテープを縫合布と合わせて送るようにしたミシン
のパイピングテープ案内装置において、ガイド台上に、
パイピングテープの芯部を挿入するＵ字状のガイド部及
び裾部が通される開放部を有するパイピングテープガイ
ドと、該パイピングテープガイドの前記開放部に挿入さ
れる先端部及び前記開放部における前記先端部の位置を
調整できるガイド調節つまみを設けたガイド調節板とを
装着してなるものである。

［作用］本考案によれば、パイピングテープガイドの開放部にお
いてガイド調節板の先端部の位置を調整することによ
り、パイピングテープの芯部の太さがある程度異って
も、ガイド調節板の先端部でパイピングテープをガイド
部に押し付けてガイドするため、上布地と下布地とパイ
ピングテープと相対位置がずれることがなく、さらに、
上布地と下布地をカッティングガイドでガイドすること
により、パイピングテープと上布地及び下布地の相対的
位置がずれず、仕上がりが奇麗な袋物を形成することが
できる。

［実施例］第１図及び第２図を参照すると、本考案の１実施例のパ
イピングテープ案内装置において、ガイド台10は端部10
aが直角に下方に曲げられ、この端部10aの縁に並行に細
孔10bが設けられ、この細孔にねじを挿入してガイド台1
0をミシンにねじ止めし、ガイド台10を横方向の位置に
調節して針落ち調節をする。また、ガイド台10の上にＵ
字状のガイド部11aとこのガイド部11aに開放部11bを設
けたパイピングテープガイド11がねじ12により固着され
ている。また、ガイド台10の直立部10cにねじ軸14が固
着され、ねじ軸14に螺合する調節つまみ13が回動可能に
装着されるとともに、調節板15の端部15aに設けた穴が
ねじ軸14に遊嵌されている。さらに、調節板15の端部15
aとねじ軸14の先端に設けたばね座金16の間にばね17が
設けられている。また、調節板15の中間部分はわん曲
し、その先端に例えば円形状の先端部15bが設けられ、
この先端部15bの一部がパイピングテープガイド11の開
放部11bに挿入されている。さらに、パイピングテープ
ガイド11の開放部11bに向き合い、調節板15の先端部15b
が移動される距離をあけて円筒状のカッティングガイド
18が支え軸19で回動可能に支持され、止め輪20で抜けな
いように支持されている。なお、支え軸19はカッティン
グガイド18の偏心位置に設けられた孔を通してガイド台
10に固着されているため、カッティングガイド18を回動
すると、針落ち位置と上布地の縁の距離が調整され、か
がり縫いの布送りのガイドになり、カッティング位置を
決めることができる。

このように構成された本実施例のパイピングテープ案内
装置では、第３図及び第４図に示すようにパイピングテ
ープガイド11のガイド部11aにパイピングテープ21の芯
部21aを挿入し、パイピングテープ21の裾部21bを開放部
11bに挿入し、パイピングテープ21の裾部21bの間に調節
つまみ13を回動して、調節板15の先端部15bがパイピン
グテープ21の芯部21aと接触するまで挿入し、さらに、
カッティングガイド18を回動して上布地22の下布地23の
端部の位置決めを行った後、上布地22と下布地23でパイ
ピングテープ21を挟持し、上布地22と下布地23をカッテ
ィングガイド18と接触させながらパイピングテープ21と
ともにミシンの布押えの下に挿入し縫製を行う。また、
芯部21aが細いパイピングテープ21を使用した場合は、
調節つまみ13を回動して調節板15の先端部15bをパイピ
ングテープ21の芯部21aと接触するまで移動することに
より、パイピングテープ21はパイピングテープガイド11
のガイド部11aと調節板15の先端部15bとで確実に保持さ
れる。

本実施例では、このようにパイピングテープ21は一般に
使用されている芯部21aの大小にかかわらずパイピング
テープガイド11で確実に保持され、上布地22と下布地23
はカッティングガイド18で常に均等のかがり幅でパイピ
ングテープ21に縫い付けることができ、カーブ縫いなど
における上下の布地22、23のずれを防止することができ
る。また、支え軸19をカッティングガイド18の偏心位置
に設けられた孔を通してガイド台10に固着し、針落ち位
置と上下布地の縁の距離を調整するようにしたが、例え
ばＬ字状のカッティングガイドをスライド可能として距
離を調整してもよく、さらに、カッティングガイド18、
Ｌ字状のスライド可能なカッティングガイド部６と押え
9aとの間の針板9d等に設けてもよい（便宜上第５図を参
照する）。

［考案の効果］本考案は、以上のように構成されているので、パイピン
グテープはパイピングテープの芯部の大小にかかわらず
確実に保持することができ、また、調節作業において、
工具などを用いずに、つまみ部を回動させることで簡単
に調節でき、そして、カッティングガイドは常に均等の
かがり幅で、上布地と下布地の間にパイピングテープを
縫い付けることができ、綺麗な縫い目の袋物を形成する
ことができ、さらに、カッティングガイドは円筒状に構
成されているので布端が小さなカーブ状のものでも確実
にガイドできるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の１実施例のミシンのパイピングテープ
案内装置の平面図、第２図は第１図の装置の正面図、第
３図は第１図の装置の使用状態を説明するための斜視
図、第４図は第３図の状態の一部断面図、第５図は従来
のパイピングテープ案内装置を装着したミシンの一部斜
視図である。 10……ガイド台、11……パイピングテープガイド、12…
…ねじ、13……調節つまみ、14……ねじ軸、15……調節
板、16……ばね座金、17……ばね、18……カッティング
ガイド、19……支え軸、20……止め輪、21……パイピン
グテープ、22……上布地、23……下布地。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】ミシンの縫合部より布送り方向手前に配置
し、芯部と芯部よりひろがる一対の裾部とからなるパイ
ピングテープを縫合布と合わせて送るようにしたミシン
のパイピングテープ案内装置において、ガイド台上に、
パイピングテープの芯部を挿入するように側方に開放し
たＵ字状のガイド部及びガイド部に連通し裾部が通され
る開放部を有するパイピングテープガイドと、該パイピ
ングテープガイドの前記開放部に挿入される先端部を有
するガイド調節板と、該ガイド調節板の基部に設けら
れ、つまみ部を回動させることで布送り方向に対し、直
角方向に前記先端部の位置を調整可能にする調節手段
と、前記パイピングテープガイドの開放部に対向して、
偏心軸に回動可能に設けられた円筒状のカッティングガ
イドとを装着したことを特徴とするミシンのパイピング
テープ案内装置。