JPH026121Y2

JPH026121Y2 -

Info

Publication number: JPH026121Y2
Application number: JP2171285U
Authority: JP
Priority date: 1985-02-18
Filing date: 1985-02-18
Publication date: 1990-02-14
Also published as: JPS61141347U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）この考案は、擁壁を構築するのに用いるコンク
リートブロツクに関する。

（従来技術）擁壁用のコンクリートブロツクとして、第６図
に示すようなものが、従来から広く使われてい
る。しかし、このものは、いわば天然石材の代用
品に過ぎず、施工にあたつては、熟練した労働力
を要する。

（考案が解決しようとする問題点）この考案は、熟練した労働力を必要とせず、し
かも、工事の省力化を図れるコンクリートブロツ
クを得ることを目的とする。

（問題点を解決するための手段）この考案のコンクリートブロツクは、矩形の表
板と同じく矩形の左右側板が水平断面で見たと
き、コの字形に一体に連なつている。そして該表
板は、左右側板の内面から内面の間が、側板から
上下にそれぞれ、側板の高さの２分の１だけ突出
している。

（作用）この考案のコンクリートブロツクを積み上げる
と、上下のブロツクの側板と側板の間にすき間が
でき、このすき間に隣りの列のブロツクの側板が
ぴつたりと嵌合する。こうして積み上げたコンク
リートブロツクの側板と側板を上下につなぎ、ブ
ロツクの裏に型板を当て、ブロツクの内部に胴込
めコンクリートを打設する。

（実施例）この考案の実施例を図面に基づいて説明する
と、この考案のコンクリートブロツク１は、第１
図に示すように、長方形の表板２と長方形の左右
側板３が水平断面で見たとき、コの字形に一体に
連なつている。

表板２は、左右側板３の内面から内面の間が、
側板３の上下縁から上下にそれぞれ、側板３の高
さの２分の１だけ突出している。したがつて、第
２図に示すように、積み上げた上下のコンクリー
トブロツクの側板と側板３の間にすき間４がで
き、このすき間に隣りの列のブロツクの側板３が
ぴつたりと嵌合する。

側板３には貫通孔５，６があけられており、ま
た、その上下面には有底孔７があけられている。
表板２には、必要に応じ水抜き孔２ａをあける。

ブロツク１を積み上げるときは、孔７を利用し
て、第３図に示すように、重なり合う側板と側板
３の間にピン８を入れ、相対移動を防ぐ。同時
に、第２図に示すように、上下の側板３を帯金具
９とボルト１０で結合し、一体性をもたせる。

こうして積み上げられた複数のブロツク１の裏
に型板（図示しない）を当て、各ブロツクの表板
２と型板の間に胴込めコンクリートを打つ。

第４，５図にはこうしてできた擁壁が示されて
おり、１１は基礎、１２は胴込めコンクリート、
１３は裏込め材（砕石）、１４は天端コンクリー
トである。さらに、第４図で１′は、通常のブロ
ツク１を縦または横に分割した異型ブロツクであ
る。

なお、第２図に示すように、ブロツクの表板２
の裏に鉄筋１５を露出させると、ブロツク１と胴
込めコンクリート１２との付着がよくなる。同じ
く第２図に示すように、孔６を利用して、いくつ
かのブロツク１にわたつて横方向に鉄筋１６を通
すようにしても、同様の効果が得られる。

（効果）以上説明したようにこの考案のコンクリートブ
ロツクによれば、上下のブロツクの側板と側板の
間に隣りの列のブロツクの側板が嵌合するので、
積み上げ作業がやり易い。また、胴込めコンクリ
ートを打つときは、ブロツクの裏に型板を当てれ
ばよく、立体的な型枠は必要ない。また、このブ
ロツクは全体がコの字形をしており、中が空なの
で重量が軽くでき、したがつて運搬に便利であ
り、製造コストも安い。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案のコンクリートブロツクの前
方から見た斜視図、第２図は積み上げられた同ブ
ロツクの後方から見た斜視図、第３図はピンの説
明図、第４図は同ブロツクを用いた擁壁の正面
図、第５図は同じ擁壁の断面図、第６図は従来の
コンクリートブロツクの斜視図である。１……コンクリートブロツク、２……表板、３
……側板。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

矩形の表板と同じく矩形の左右側板が水平断面
で見たときコの字形に一体に連なつており、表板
は、左右側板の内面から内面の間が、側板から上
下にそれぞれ、側板の高さの２分の１だけ突出し
ている擁壁用コンクリートブロツク。