JPH024313Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案はホースを接続固定するためのホースカ
ツプリングセツトに関するものである。

＜従来の技術＞ 従来ホースを接続固定する際に用いられる接続
金具は第４図に示す如く、曲面状の凹凸を設けた
継手本体２のニツプル２ａにホース４を接続し、
この接続部分に鋳型で成型された略半円弧状の２
つの固定具１を湾曲部を対向させて当接し、該固
定具１同士を螺子３止めすることにより、ホース
を継手本体２に締付け固定していた。

ところがこの方法では、結合部２ｂをコンプレ
ツサーに連結して継手本体２を使用する際、この
圧力によつてホース４がニツプル２ａよりはずれ
た場合、ホース４は固定具１を固着したまま振れ
回り、作業者等が負傷する危険性があつた。

＜考案が解決しようとする技術的課題＞ 本考案が解決しようとする技術的課題は、ホー
スを接続金具に接続する際、ホースが万が一はず
れても作業者等に危険を与えないようにすること
にある。

＜技術的課題を解決するための手段＞ 上記課題を解決するために本考案が講じる技術
的手段は、同一に形成した対向する略半円弧状の
固定具と該固定具の湾曲部間に挾入した中空管状
の連結器本体及び上記固定具相互を螺合する螺子
とから成り、該固定具は湾曲部の一方の側縁に掛
止爪を内面方向へ突設し、且つ湾曲部両起端縁に
平面部を延設し、一方の平面部の一部を該固定具
内面方向へ切截突出せしめると同時に開口してそ
れぞれ係合爪及び前記螺子に対応する螺子孔とな
し、更に湾曲部の中心軸に対して前記係合爪と対
称位置に該係合爪と対応する係合孔を、そして前
記螺子孔と対称位置に該螺子孔と対応する螺子孔
を開口すると共に、上記連結器本体の管軸方向の
一側に結合部を、他側に接続部を設け、且つ該結
合部と接続部間の円周上に前記掛止爪を掛止する
掛止溝を凹設したことを特徴とする。

＜作用＞ 連結器本体の接続部にホースを嵌合接続した状
態で、二つの固定具の掛止爪を対向させて本体の
掛止溝に掛止すると共に係合爪と係合孔を相互に
係合して湾曲部内面を接続部にホースを介して当
接し、相互の固定具の螺子孔を合致させてボルト
及びナツトを用いて螺着結合するため対向する固
定具は連結器本体に強固に掛止固定される。

従つてコンプレツサーなどの圧力によつてホー
スの接続部への嵌合力が限界に達した場合、固定
具は連結器に固定されたままで、ホースだけが接
続部より外れる。

また螺子を外して対向する固定具の相互の係合爪
を係合孔から抜き取ることにより掛止爪が掛止溝
より離れ固定具は連結器本体から外れる。

＜実施例＞ 本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

ホースカツプリングセツトＡは対向する略半円
弧状の固定具１と該固定具１の湾曲部１ａ間に挾
入した中空管状の連結器本体２及び上記固定具１
相互を着脱自在に螺合する螺子３とからなる。

固定具１は金属材で対向する一組を同一にプレ
ス成形したもので、中央の湾曲部１ａと両側の平
面部１ｂ，１ｂからなつている。また該固定具１
は長手方向側縁に適度な高さのフランジ１ｃを外
面方向へ突設し、該フランジ１ｃの湾曲部１ａ位
置を後述する連結器本体２の接続部２ａの段部高
ｈより若干高くして水平方向に延設し、先端に掛
止爪１ｄを内面方向へ突設すると共に、湾曲部起
端縁１１，１１の一方より平面部１ｂを内面方向
へ所定の大きさのＵ字状に切截突出せしめると同
時にＵ字状に開口してそれぞれ係合爪１ｅ及び前
記螺子３に対応する螺子孔１ｆとなし、更に他方
の湾曲部起端縁１ｆより湾曲部１ａ側に上記係合
爪１ｅに相対する係合孔１ｇを開口し、該係合孔
１ｇ側の平面部１ｂには後述するＴ字ボルト３ａ
に対応する螺子孔１ｈを開口する（上記係合爪１
ｅと係合孔１ｇ及び２つの螺子孔１ｆ，１ｈはそ
れぞれ湾曲部１ａの中心軸Ｂに対して対称の位置
をなす）。

連結器本体２は管軸方向の一側にコンプレツサ
ー等と連結する結合部２ｂ及び他側にホース４を
接続する曲面状の凹凸を有した接続部２ａを設け
ると共に、両者２ａ，２ｂ間の円周上に前記固定
具１の掛止爪１ｄと対応する掛止溝２ｃを凹設
し、対向する固定具１，１が掛止爪１ｄ，１ｄを
介して該掛止溝２ｃを有する任意の円周上で上記
本体２に掛止するようになつている。

螺子３は頭部３a′を幅が固定具１の内幅Ｗと略
同じ寸法の四角形に形成したＴ字ボルト３ａ及び
六角ナツト３ｂそして台リング３ｃから構成され
ており該Ｔ字ボルト３ａは第３図の如く頭部３
a′が対向する２辺を固定具１の対向するフランジ
１ｃの間に略接した状態で固定具同士１，１を螺
着固定するようになつている。

而して斯る実施例は、連結器本体２の接続部２
ａにホース４を嵌合接続した状態で、二つの固定
具１，１の掛止爪１ｄ，１ｄを対向させて上記本
体２の掛止溝２ｃに掛止すると共に対向する係合
爪１ｅと係合孔１ｇを相互に係合して湾曲部１ａ
内面を接続部２ａにホース４を介して当接し、相
互の固定板１，１の螺子孔(1)ｆ，１ｈを合致させ
第３図の如くＴ字ボルト３ａ、ナツト３ｂ及び台
リング３ｃの２組を対向する固定具１，１に対し
て立体的に対称位置になるように固定具同士１，
１を螺着結合することにより、ホースカツプリン
グセツトＡにホース４が締付け固定される。

上述の如く本実施例においては、固定具１をプ
レス成形しているため、従来の鋳型成形と異なり
肉薄で弾力性に富んでおり、ホース４が連結器２
の接続部２ａにより強く締付け固定されると共
に、該固定具１の側縁にフランジ１ｃを一体に突
設しているため、固定具１自体の撓み強度がより
強くなつている。

またＴボルト３ａは頭部３a′が、対向する２辺
を固定具１の対向するフランジ１ｃ間に略接した
状態で固定具１，１同士を螺着固定するため回動
せず、またＴボルト３ａ及びナツト３ｂの２組は
対向する固定具１，１に対して立体的に対称位置
の螺子孔１ｆ，１ｈに螺合するため、螺子３が緩
み難い。

＜考案の効果＞ 本考案は叙上の如く、連結器の接続部にホース
を嵌合した状態で、対向する固定具は該連結器の
掛止溝に掛止して螺着固定するため、固定具は連
結器に強固に掛止固定される。

従つてコンプレツサーなどの圧力によつてホー
スの接続部への嵌合力が限界に達した場合、固定
具は連結器に固定されたままで、ホースだけが接
続部より外れるようになり、従来の如く固定具を
固着したまま連結器より外れて振れ回り、作業者
等が負傷するという危険性を防止できる。

依つて所期の目的を達成し得る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は要部
を示す縦断正面図、第２図は同側面図、第３図は
分解斜視図、第４図は従来例を示す縦断正面図で
ある。 図中、Ａ：ホースカツプリングセツト、Ｂ：中
心軸、１：固定具、１ａ：湾曲部、１ｂ：平面
部、１ｄ：掛止爪、１ｅ：係合爪、１ｆ，１ｈ：
螺子孔、１ｇ：係合孔、１ｆ：湾曲部起端縁、
２：連結器本体、２ａ：接続部、２ｂ：結合部、
２ｃ：掛止溝、３：螺子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 同一に形成した対向する略半円弧状の固定具と
   該固定具の湾曲部間に挾入した中空管状の連結器
   本体及び上記固定具相互を螺合する螺子とから成
   り、該固定具は湾曲部の一方の側縁に掛止爪を内
   面方向へ突設し、且つ湾曲部両起端縁に平面部を
   延設し、一方の平面部の一部を該固定具内面方向
   へ切截突出せしめると同時に開口してそれぞれ係
   合爪及び前記螺子に対応する螺子孔となし、更に
   湾曲部の中心軸に対して前記係合爪と対称位置に
   該係合爪と対応する係合孔を、そして前記螺子孔
   と対称位置に該螺子孔と対応する螺子孔を開口す
   ると共に、上記連結器本体の管軸方向の一側に結
   合部を、他側に接続部を設け、且つ該結合部と接
   続部間の円周上に前記掛止爪を掛止する掛止溝を
   凹設したホースカツプリングセツト。