JPH0241132B2 - - Google Patents

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JPH0241132B2
JPH0241132B2 JP59132451A JP13245184A JPH0241132B2 JP H0241132 B2 JPH0241132 B2 JP H0241132B2 JP 59132451 A JP59132451 A JP 59132451A JP 13245184 A JP13245184 A JP 13245184A JP H0241132 B2 JPH0241132 B2 JP H0241132B2
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kraft paper
paper
power cable
layer
film
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JP59132451A
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JPS6110811A (ja
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Kenji Tsunashima
Tosha Yoshii
Satoru Horiuchi
Shosuke Yamanochi
Ryosuke Hata
Masayuki Hirose
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication of JPH0241132B2 publication Critical patent/JPH0241132B2/ja
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B9/00Power cables
    • H01B9/06Gas-pressure cables; Oil-pressure cables; Cables for use in conduits under fluid pressure
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B9/00Power cables
    • H01B9/06Gas-pressure cables; Oil-pressure cables; Cables for use in conduits under fluid pressure
    • H01B9/0611Oil-pressure cables
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B3/00Insulators or insulating bodies characterised by the insulating materials; Selection of materials for their insulating or dielectric properties
    • H01B3/18Insulators or insulating bodies characterised by the insulating materials; Selection of materials for their insulating or dielectric properties mainly consisting of organic substances
    • H01B3/30Insulators or insulating bodies characterised by the insulating materials; Selection of materials for their insulating or dielectric properties mainly consisting of organic substances plastics; resins; waxes
    • H01B3/44Insulators or insulating bodies characterised by the insulating materials; Selection of materials for their insulating or dielectric properties mainly consisting of organic substances plastics; resins; waxes vinyl resins; acrylic resins
    • H01B3/441Insulators or insulating bodies characterised by the insulating materials; Selection of materials for their insulating or dielectric properties mainly consisting of organic substances plastics; resins; waxes vinyl resins; acrylic resins from alkenes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B7/00Insulated conductors or cables characterised by their form
    • H01B7/02Disposition of insulation
    • H01B7/0241Disposition of insulation comprising one or more helical wrapped layers of insulation

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Organic Insulating Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔技術分野〕 本発明は、電気絶縁油に浸された電気絶縁ケー
ブルの改良に関するものである。 〔従来技術とその問題点〕 油浸電気ケーブルの油浸絶縁層(または誘電
層)として、従来は電気絶縁紙が使われてきた
が、最近になつて、ポリプロピレンフイルムが使
われるケースが出てきた。このフイルムは電気絶
縁紙よりも電気絶縁耐圧がはるかに高いというだ
けでなく、誘電正接が小さいこと、あるいは誘電
率が絶縁油の誘電率に近いことなど、いくつかの
利点を有している。しかし、従来のポリプロピレ
ンフイルムをまいたケーブルは、絶縁油による膨
潤が極めて大きいという欠点を有しており、その
ために油浸絶縁用途に用いる場合、各種の制限が
あつた。例えば、ポリプロピレンフイルムを巻い
てケーブルを作り、これを絶縁油に浸す場合、油
によつてフイルムが膨潤し、ケーブルは巻き締つ
て固くなつてしまい、層間の絶縁油の流通性が悪
くなつてしまうというトラブルを生じる。これを
避ける応急策として、はじめにケーブルを巻く
時、緩く巻いておくという手法があるが、緩く巻
くと、巻きずれを起しやすく、また、巻きじわも
発生しやすい。 従来のポリプロピレンフイルムをまいたケーブ
ルの別の欠点は、表面の粗さが不十分であるた
め、フイルムを重ね巻きした時、その層間で絶縁
油の流通性が不十分になりやすく、それに起因す
る絶縁破壊を起しやすいということであつた。 又ポリプロピレンは絶縁油としてEHV級OFケ
ーブルで主流を占めるアルキルベンゼン系の油を
使用すると、高温になるにつれて膨潤してフイル
ム厚さが厚くなり、フイルム間の面圧が著しく大
きくなり、ケーブルの熱伸縮等でフイルムが裂け
たり、一層下のテープ間のギヤツプに落ちこんで
しわを作つたりして損傷をうけ、電気的性能を低
下させる恐れが大きかつた。 本発明の目的は、上記した3つの欠点の原因と
なる膨潤性と油の流通性不良の双方を、改良した
ポリプロピレンフイルムとクラフト紙を交互に、
あるいはポリプロピレンフイルム2枚とクラフト
紙1枚を交互に巻いて絶縁層を形成した低損失高
絶縁耐力のすぐれた油浸電気絶縁ケーブルを提供
せんとするものである。 〔発明の開示〕 本発明は、上記目的を達成するため、次の構
成、すなわち、密度0.905〜0.915g/cm3、複屈折
0.020〜0.035、両軸方向の強度比(長手方向引張
強度/幅方向引張強度)5〜15の範囲にある油浸
電気絶縁用ポリプロピレンフイルムとクラフト紙
を一定の組合せの繰返しでまいたことを特徴とす
るケーブルである。 ここでいうポリプロピレン(以下PPと略称す
る)とは、アイソタクチツク度90%以上、好まし
くは95%以上、さらに好ましくは97%以上有する
ものであり、メルトインデツクス0.5〜40g/10
分、好ましくは1〜20g/10分の範囲のものであ
る。アイソタクチツク度が上記より少なくなる
と、絶縁油による膨潤が大きくなり好ましくな
い。また、メルトインデツクスが上記範囲より小
さいと、やはり絶縁油による膨潤が大きくなる
し、逆に、上記範囲より大きいと、絶縁油中への
溶出分が増加し、絶縁油の粘度上昇を起したりす
るので好ましくない。上記したPPの中でも、特
に本発明ケーブルに用いるPPフイルムに好まし
いものは、溶融結晶化温度(Tmc)が105〜120
℃の範囲、さらに好ましくは108〜118℃の範囲に
あるものである。Tmcが上記範囲より低いPPで
は、絶縁油による油膨潤が大きくなるし、また逆
に、Tmcが上記範囲より高いPPでは、成膜性が
悪化するため、均質なPPフイルムを作ることが
難しくなり、その結果として、絶縁欠陥などが増
加するので好ましくない。 次に本発明ケーブルに用いるPPフイルムの密
度は0.905〜0.915g/cm3、特に好ましくは0.907〜
0.912g/cm3の範囲にあることが必要である。密
度が上記範囲より小さい場合は、絶縁油による膨
潤が大きくなつてしまうし、また逆に、上記範囲
より大きい場合は、PPフイルムが脆くなり、絶
縁層の機械的強度が不足する。次に、本発明ケー
ブルに用いるPPフイルムの複屈折は、0.020〜
0.035、好ましくは、0.025〜0.032の範囲にあるこ
とが必要である。 複屈折がこの範囲より小さいと、絶縁油による
膨潤が大きくなつてしまうし、また逆に、この範
囲より複屈折が大きくなると、PPフイルムが割
れやすくなつて、絶縁破壊の原因となるので、本
発明目的に合致しない。次に、本発明ケーブルに
用いるPPフイルムの両軸方向の強度比、すなわ
ち、フイルムの長手方向の引張強度を幅方向の引
張強度で割つた値は、5〜15、好ましくは、7〜
12の範囲にあることが必要である。この強度比が
この範囲より小さくなると、絶縁油による膨潤が
大きくなつてしまうし、また逆に、この範囲より
大きくなると、PPフイルム面内の方向による特
性差が大きくなりすぎるため、絶縁層を巻く時の
作業性が著しく劣つたものとなつてしまう(例え
ば、巻く時に、伸びを生じたり、しわが入りやす
くなつたり、あるいは裂けやすくなつたりする)。 次に、本発明ケーブルに用いるPPフイルムの
製造方法の一例を述べる。PP樹脂を溶融押出し
て、口金からシート状に押出し、これを冷却ドラ
ムに巻きつけて冷却固化せしめる。このPPシー
トを、一組の圧延ロールの間に挿入して、圧延倍
率(圧延前のシート厚さを圧延後のシート厚さで
割つた値)5〜12倍、好ましくは7〜10倍になる
ように圧延する。 圧延圧力は、10〜3000Kg/cm、より好ましくは
100〜1000Kg/cmの範囲が好適であり、圧延ロー
ルの温度は60〜160℃、好ましくは80〜150℃の範
囲が好適である。圧延時に、PPシート表面を液
体(水、界面活性剤水溶液、アルキレングリコー
ル、ポリアルキレングリコール、グリセリン、電
気絶縁油など)で濡らしてから圧延すると、均一
な高倍率圧延が容易になる。 圧延されて得られたフイルム(通常、厚さは10
〜300μmの範囲)を、100〜150℃に再加熱して、
長手方向に原寸の0.5〜10%弛緩を与えつつ、1
〜20秒間熱処理する。 本発明は以上に述べたような特性を持つことを
特徴とするものであるが、この発明ケーブルに用
いるPPフイルムの長手方向の熱収縮率を0.1〜5
%、好ましくは0.5〜3%の範囲にすることによ
つて、さらに油浸電気絶縁ケーブルとすることが
できる。熱収縮率がこの範囲より大きいと、絶縁
層が巻き締つて、しわなどを生じやすいもので好
ましくなく、また逆に、この範囲より小さいと、
絶縁油の中では長手方向に伸びが生じる傾向とな
り、巻かれた絶縁層が緩むので好ましくない。長
手方向の熱収縮率をこの範囲に納めるための方法
の1例をあげると、前記したような方法で作つた
PPフイルムを、80〜140℃、好ましくは90〜130
℃に加熱し、緊張状態あるいは長手方向に原寸の
0.1〜5%の弛緩を許容しつつ、0.5〜50時間、好
ましくは1〜20時間保持する。このエージング熱
処理によつて、長手方向の熱収縮率を0.1〜5%、
好ましくは0.5〜3%の範囲に納めることができ
る。 PPフイルムシートの厚さを70μm〜300μmに限
定するのは70μmより薄いとPPシートの切断及び
切断されたPPテープの絶縁層としての巻回作業
にとつて必要な機械強度が出にくく、著しく作業
性が落ちるばかりか、OFケーブルに仕上つた後
のケーブルの曲げに対しても必要な強度が保て
ず、“しわ”“ぼこ”“座くつ”等の異状を生じて
電気性能を低下させる恐れが大きいためである。
又、必要絶縁厚をテープ巻きによつて得るのであ
るが、テープ厚さが薄いとテープ巻き枚数が増加
するため設備も大きくなり、又テープの装着、か
けかえ、接続作業も増加して作業性が悪くなり、
いずれにしても経済性を損ねることになる。逆に
300μmより厚いと、PPテープの腰が強すぎて絶
縁層としてテープ巻回時、積層した状態で円筒形
状にきわめてなじみにくくなり、やはりOFケー
ブルとして曲げた場合、“テープ層間離れ”“テー
プ間のギヤツプ乱れ”等の異状を生じて電気性能
を低下させる恐れが大きい。又ケーブル絶縁層と
してテープはギヤツプ巻きされてゆく訳である
が、そうするとギヤツプに生じる油層の厚さもテ
ープ厚さが大きくなる程大きくなる。OFケーブ
ルでは、油層の電気強度はテープ部分の絶縁強度
より低いから弱点部となる油層が著しく大きくな
ることは好ましくない。 以上より70μm〜300μm内のシート厚さのPPフ
イルムを適当巾にスリツトしたPPテープを、絶
縁層の内側(導体側で電気ストレスの厳しい側)
では機械的にはやや弱いが、電気的に勝る薄いテ
ープを、外側では(外側に向う程ケーブルに加わ
る電気ストレスが下るが、一方、曲げ影響を強く
受ける様になるので)、電気的にはやや劣るが、
機械的に強い厚いテープを巻く様にしてOFケー
ブルは製造される。 次に本発明でいうクラフト紙とは、従来の
EHV級OFケーブルに使用されてきた通常の絶縁
紙のことで前述のPPフイルムについてと同一の
理由により70〜300μmの厚さのものである。 絶縁油に関しては、我々は鋭意研究を続けた結
果、芳香族を有するアルキルベンゼン、中でも通
常の絶縁紙のみのケーブルに多く使用される
DDB(ドデシルベンゼン)が最適であることを見
出した。一般に絶縁油を選定する基準としては、
次の各項が上げられる。 (イ) 市場性が豊かで低コストかつ入手容易である
こと。 (ロ) 電気的に優れていて、安定していること。 (ハ) ケーブルに使用される絶縁層構成材料と相容
性がいいこと。ここではPPフイルムと絶縁油
の相容性がいいこと。 (イ)(ロ)に関して、DDBは極めて優秀な絶縁油で
あるが、(ハ)に関しては、PPフイルムを膨潤させ
るという点で検討を要する油であつた。一般にフ
イルムと絶縁油の相容性はSP値(溶解度指数)
で表現され、フイルムと絶縁油のSP値が近い程、
その組合せの類似性が大きく、よく膨潤すること
になる。PPとDDBはともに、SP≒8で、他の組
合せ例えばPPとポリブテン油、PPとシリコン油
等の組合せより相容性が高く、膨潤の程度が大き
くて良くない組合せであるとされてきた。しかし
ながら本発明者の研究によれば、膨潤はPPフイ
ルムの非晶質の部分に絶縁油が浸入することによ
つて生じるから、PPフイルムの電気的弱点とな
る非晶質を強化することになり、電気的には膨潤
の大きい組合せの絶縁油の方が好ましいことを知
るに至つた。しかもDDBは中にガス吸収性及び
耐コロナ性の極めて優れたベンゼン環を有するか
ら電気的には一層好ましい。本発明者の試験
Dataによると1枚のフイルムのインパルス破壊
値は、PPフイルムとDDBの組合せを1とする
と、ポリブテンとPPフイルムで略0.8、シリコン
油とPPフイルムでは0.6〜0.7であり、この傾向は
AC破壊強度でも同様であつた。そこでこの優れ
た電気特性を維持するために絶縁油はDDBとし、
それによる相容性の劣化は次の様にして解決する
ことにした。 尚、前述の通りPPフイルムはDDBで十分含浸
されることが電気特性上好ましいことから、ケー
ブルを出荷前に使用最高温度(一般に85〜95℃)
で24〜48時間保ちPPフイルムを飽和するまで膨
潤させること、すなわち、いわゆるコンデイシヨ
ニングを施すことが、使用開始時からケーブルに
高い電気特性をもたせるためにも効果的である。 まず、すでに述べた様にPPフイルム材質を徹
底的に研究し、フイルム密度、複屈折率、両軸方
向の強度比をすでに述べた様な値で最適化し、膨
潤量がDDBとの組合せで抑制できるところまで
下げたこと、具体的には本発明者の実測データー
ではホモカーステイングPPフイルムとDDBとの
組合せに対してPPフイルムとDDBの組合せの場
合はフイルムの膨潤による厚さ増加率を半減させ
ている。ケーブルにする場合は、これだけでは不
十分であつたので、次に述べるクラフト紙とPP
フイルムの組合せのどちらか一方、又は必要に応
じて両方の表面にエンボス加工等により必要な大
きさの凸凹をつけておき、PPフイルムの膨潤に
よる厚さ増加を、これらの凸凹がその分だけつぶ
れることによつて吸収するようにし、絶縁テープ
層内の内圧を異常に高くならぬ様に、又絶縁油の
流通性が損なわれないようにした。 本発明ケーブルに用いるPPフイルム又はクラ
フト紙の片面又は両面に凸凹をつけて粗大化する
場合の表面粗さ(Rmax)は、1〜50μm、好ま
しくは2〜40μmの範囲にあることが必要であ
る。この範囲より小さい場合は、PPフイルムの
膨潤吸収量が小さ過ぎて、例えば絶縁油の層間流
通性を悪くして絶縁破壊の原因となるし、また逆
に、この範囲より大きくなると、PPフイルムそ
のものを粗面加工で痛めてしまうこともあるし、
又凸凹量が大き過ぎて、膨潤后でもテープの凸凹
が大きいまま残存し、テープ間にオイルギヤツプ
を作つて電気強度低下を生じる恐れがあるために
好ましくない。PPフイルムの表面を粗大化する
には例えばエンボス加工法がある。この方法では
フイルムを、90〜140℃に加熱されたエンボスロ
ールの間を通して、PPフイルムの片面または両
面を粗面化して、表面粗さ(Rmax)が1〜50μ
m、好ましくは2〜40μmの範囲になるようにす
る。本発明ケーブルに用いるPPフイルムの製法
としては、圧延とエンボス加工の組合せが最も好
ましい方法であるが、その他の方法を用いて作つ
てもよい。例えば、圧延のかわりに、圧延と延伸
の組合せや密間隔ロール延伸を用いてもよく、ま
たエンボス加工のかわりに、サンドブラスト加工
やエツチング法などで表面を粗面化してもよい。 クラフト紙の粗面化法としては、やはりエンボ
スロールによるエンボス加工が最も好ましいが、
他に例えば水滴散布法等を応用してもよい。 クラフト紙とPPフイルムを交互巻きにするの
は次の2つの理由による。 1つは全PPフイルム絶縁ケーブルでは仲々実
現困難なケーブルの機械強度を改善すること。 今1つは、極性基を有するクラフト紙をPPフ
イルム表面に介在させ、かつ全絶縁層内に分散配
置することによつて未だその理由はよく解明され
ていないが、電気強度中でもインパルス強度、特
にプラスインパルス強度を改善することにある。 クラフト紙は、熱膨張率が非常に小さく、PP
フイルムより2桁程小さい。又厚さ方向のヤング
率もフイルムに比して小さく、積層して一体化
し、負荷変動による温度変化を与えても非常にな
じみのいい性質をもつている。又、テープにカツ
テイングする場合の端面も非常にスムーズであ
り、PPフイルムのカツテイング端面の様に固い
カツテイングエツヂを作らない。以上よりクラフ
ト紙をPPフイルムと少なくとも1面で接するよ
うに組合せると、クラフト紙のクツシヨン効果に
よりテープ間の内圧コントロールが極めて容易と
なり、製造条件が極めて広くとれて作りやすくな
ること及び出来上つたケーブルを布設に至るまで
に曲げてもテープ同志のすべりがきわめて容易で
テープの不整を作らないこと及び膨潤及び熱膨張
によるPPテープの厚さ増加を極めてスムースに
吸収してテープ間内圧を適性値に保ちやすく、又
はテープ間にギヤツプを作りにくくすること等の
利点を発揮する。又、ケーブルの接続部ではケー
ブルの絶縁層に続けて接続部のテープ巻きを人手
によつて行なうのが一般的であるが、この場合も
全層フイルム層であると手巻きで内層をきつくし
めあげにくいのに対して交互巻きであると、クラ
フト紙層でその内側を極めて容易にしめあげて、
かつ、その状態を保ちやすく、作業が極めて容易
となり、品質を安定して向上させることができ
る。これらの効果はすべて絶縁層の機械的状況を
適性な状態に保つことになり、これによつて電気
的特性を良好に保つことになる。 一方純電気的に見ても、未だ理由は明確でない
が、炭素、水素原子が極めて秩序よく並んだ極性
基のないプラスチツクフイルムは、これらがラン
ダムに配置されて酸性基を有するクラフト紙に比
して耐コロナ性、耐ストリーマー性においてやや
劣る。特にインパルス強度、それも特にプラスイ
ンパルス強度において、この傾向は著しい。本発
明者等は鋭意研究を続けた結果、この面からもク
ラフト紙と本発明になるPPフイルムとの組合せ
はクラフト紙による均等に多分割された積層バリ
アを存在させることによつて優れた特性を示すこ
とを見出し、電気強度上も優れたケーブルを発明
するに至つた。 尚、材料コストの面から見ると、一般にプラス
チツク材料の中では安価な方のPPを利用したフ
イルムでもクラフト紙に比すと材料コストは2倍
以上であり、誘電率(ε)と誘電正接(tanδ)の
許す限りクラフト紙を多くする方がケーブルは経
済的となる。従つてケーブルの性能(ε×tanδ)
と経済性を十分整合させるためにも本発明になる
交互巻ケーブルは威力を発揮することになる。 次に本発明の実施例を図面によりり説明する。 第2図は油浸絶縁電力ケーブルの横断面図であ
り、1は油通路、2は導体、3は導体上に巻回さ
れた油浸絶縁層、4は油浸絶縁層の外方に施され
たアルミ、鉛等からなる金属シース、5は金属シ
ース4の上に設けた防食層である。 交互巻きの形態としては、第1図の場合があ
る。第1図は本発明の絶縁構成例を示す横断面図
で、第2図中のZo部分を模式的に拡大したもの
である。第1図イの場合は、PPフイルム3aと
クラフト紙3bが1枚づつで1組となり、この組
合せが繰返されて全絶縁層を形成する。従つて
PPフイルム3aとクラフト紙3bの構成比はほ
ぼ1対1となるからケーブルとしてのε・tanδは
両材料の中間的なものとなる。すなわち一般的に
クラフト紙はε×tanδ=3.4×0.2%、PPフイルム
はε×tanδ=2.2×0.02%位であるからケーブル
としては、ε×tanδ=2.8×0.1%相当となる。こ
の構成でも全クラフト紙の従来ケーブルに比す
と、誘電体損は(2.8×0.1%)/(3.4×0.2%)=
0.41にまで低下させることができ、275〜500KV
のEHV級では極めて有用である。 又PPフイルム間にクツシヨン効果の優れたク
ラフト紙が存在するのであるから、この構造は
PPフイルムの膨潤による厚さ増加対策が最も容
易である。すなわち、PPフイルム又はクラフト
紙の粗面化の量及びテープ巻きテンシヨンのコン
トロールの巾ともに裕度がとれて最も作りやす
く、又完成されたケーブルの曲げ等による機械特
性にとつてもクラフト紙層が見事なクツシヨン効
果を示して好ましいケーブルである。又クラフト
紙がフイルム間に介在し、全絶縁層に分散されて
配置されているから電気破壊に対してバリヤーの
効果を生ずるために電気破壊強度低下、特にイン
パルス破壊強度の低下、中でもストレスの高くな
る導体側をプラス極性としたプラスインパルス破
壊強度の低下が殆んど認められない。又、PPフ
イルムのみを積層して厚さを増加させた場合に認
められる破壊強度低下、すなわちプラスチツクフ
イルムの厚さ効果も殆んど認められず、電気的に
も優れたケーブルである。 以上の通り、第1図イの構成のケーブルは機械
的にも電気的にも安定して優れたケーブルであ
り、例えば275〜1000KVの、すなわちEHVから
UHV級のケーブルに適している。 しかしながら送電々圧の2乗とε×tanδに比例
して発生する誘電体損をこれらEHVからUHV級
で更に減ずるには尚一層低いε×tanδのケーブル
が求められる。これにどう対処すべきか、本発明
者は苦吟し、更に検討を進め、実験を重ねた結
果、第1図ロの発明をなすに至つた。すなわち、
PPフイルム3aの少くとも1面にクラフト紙3
bを配置すること、すなわちPPフイルム2枚と
クラフト紙1枚を1組としてこの組合せを繰返し
て全絶縁層を形成すると、クラフト紙によるクツ
シヨン効果も、クラフト紙の多分割された積層バ
リアーによる耐コロナ、耐ストリーマー特性も尚
十分なだけ引き出すことが可能であることを見出
した。この組合せによるケーブルのεは(2×
2.2+3.4)/3=2.6、ケーブルのtanδは(2×
0.02%+0.2%)/3=0.087%となり、全クラフ
ト紙ケーブルに比すとεtanδを(2.6×0.087)/
(3.4×0.2)=0.33まで減じることが出来、他の機
械的特性、電気的特性を殆んど減じることなく低
損失化した優れたケーブルを実現させることがで
きた。 この構成ではクツシヨン層としてのクラフト紙
が第1図イのものに比して、部分的にも全体的に
も2/3に減じているので、前述のPPフイルムやク
ラフト紙表面の粗面化量をやや増大せしめ、テー
プ巻テンシヨンコントロールも第1図イよりゆる
い側にやや厳しくコントロールしてやる必要があ
るが、PPフイルムは必らずクラフト紙と接して
いて、尚クラフト紙のクツシヨン効果を利用する
ことができるために製造の面からも、又ケーブル
の曲げ特性の面からも実用性の十分にあるケーブ
ルを得ることができた。電気的にもプラスインパ
ルス特性がやや下る程度でクラフト紙のバリヤー
効果、耐コロナ、耐ストリーマー特性も尚期待通
りのものを有していることが確認できた。 本ケーブルに使用するクラフト紙のテープ巻き
までの状況について説明すると、従来の全クラフ
ト紙ケーブルに適用されていた様な、あらかじめ
例えば水分1%以下に乾燥されたクラフト紙を用
いるいわゆる乾紙巻きは採用せず、大気と平衡す
る水分、例えば3〜6%を含んだいわゆる生紙
や、あらかじめ水分を含ませて厚さを増してある
クラフト紙、すなわちいわゆる調湿紙を用いる方
が、クラフト紙のクツシヨン効果をより確実にで
きて好ましい。しかも乾紙巻きの時の様に乾紙製
造工程、同特殊保管庫、乾紙状態を保つてのテー
プ巻き装置等極めて高価で作業性の悪い製造方法
をとる必要がなく、容易な製造方法で、製造コス
トも大きく下げることが可能である。 本発明者は更に次の様なケーブルの破壊特性の
改善も行なつた。すなわち、OFケーブルの電気
破壊にとつて、最も厳しい電気ストレスを受ける
導体側の数枚すなわち、略3〜10枚を耐ストリマ
ー性、耐コロナ性に優れたεの大きいクラフト紙
にしたことである。こうすることによつてケーブ
ル全体としてのε×tanδを殆んど上昇させずに特
にプラスインパルス強度を改善することが可能で
あつた。 第3図は油浸絶縁電力ケーブルの油浸絶縁層の
外観斜視図を示す。図において6は下層(左巻
層)油浸絶縁層;7は上層(右巻層)油浸絶縁層
であり、8はギヤツプ巻き油浸絶縁層の層の変り
目(テープ巻きヘツドの変り目)のオイルギヤツ
プの深さがテープ2枚分に相当する所であり、こ
の部分がOFケーブルのもう一つの弱点である。 この弱点を改良するために本発明では、第4図
に示す通り油浸絶縁層の層の変り目(第4図中の
矢印←ケ所)のオイルギヤツプの深さがテープ2
枚分に相当するケ所8aに面するテープをクラフ
ト紙3bとすることによるクラフト紙のバリヤー
効果によつて、当該オイルギヤツプ8aの部分破
壊のケーブル全破壊への発展をしにくくした。第
4図では、層のかわり目を各々PPフイルムとし
ているが、場合によつてはこの2枚もクラフト紙
にし、層のかわり目は都合上下各2枚計4枚をク
ラフト紙にすることも効果的であつた。しかもこ
ういつた層変り目のクラフト紙の配置の配慮は電
気ストレスの強い導体側の層変り目で実施する程
効果的であり、この点から考察すると、できるだ
けクラフト紙を少なくしてεtanδを下げたい場合
には導体直上から数えて略5層位の層変り目まで
に実施するのが好ましい。 以上の如く、PPフイルムを実ケーブルに応用
する場合に検討を要する、特にプラスインパルス
の低下についてはクラフト紙を巧みに配すること
でかなりの改善効果を得て、本発明のケーブルの
実用性をいよいよ高めることに成功した。 本発明ケーブルに用いるPPフイルム及びクラ
フト紙表面の粗面化量については、ケーブルの電
圧階級、サイズ、ケーブルの種類及び使用絶縁油
によつて大きく異なる、特に絶縁油との組合せに
は大きく影響される。 本発明のケーブルは特にDDBとの組合せで電
気的に優れた性能を示すことを示してきたが、そ
れ以外の絶縁油で使用できない訳ではもちろんな
い。ケーブルの種類によつては、例えばPOFケ
ーブルの如く粘度の高いポリブテン系の絶縁油の
使用が主流になるものもある。この様な場合には
PPフイルムの膨潤量が少ないので第1図イの構
造の場合にはクラフト紙のみに例えば2〜10μm
程度の凸凹を付与するのみで十分である。無論
PPフイルム側のみに5μm内外の凸凹を付与する
ことでも十分であつた。逆にDDBとの組合せの
第1図ロの場合では、すべてのPPフイルムに5
〜20μmの凸凹をつけること、あるいは2枚のう
ちの1枚のみに20〜40μmの凸凹をつけること、
あるいはすべてのPPフイルムに5〜10μmの凸凹
をつけ、更にクラフト紙に1〜5μmの凸凹をつ
けても十分であつた。これらの範囲の凸凹であれ
ばテープの巾とテープ巻きテンシヨンをコントロ
ールすることによつて全絶縁層内のテープ間面圧
を適性に保つことが可能であつた。尚適性である
かどうかの判断は実ケーブルを最大使用温度(例
えば85゜〜95℃)で24時間保ち、PPフイルム層を
十分膨潤させたのちに絶縁層最外層の直径の略20
倍で2往復曲げを実施し、しかるのちにケーブル
を解体して絶縁テープに異常が無いかどうかで行
なう。尚本発明者は絶縁層の固さでその適性を判
断するよう技術を開発中で、PPフイルムの膨潤
后に絶縁層が適度の固さを有することでケーブル
絶縁層の健全性を、ひいてはPPフイルム及びク
ラフト紙の粗面化量及びテープ巻き条件の適性の
判断ができるようにしつつある。いずれにしても
1〜50μmの範囲内の粗面化量をケーブルの種
類、絶縁油の種類等で選択し、それとテープ巻き
条件を適性に組合せ、ケーブルを製作した後に
PPフイルムを使用最大温度まで膨潤させて曲げ
試験を実施し、絶縁層の健全性をチエツクするこ
とが望ましく、かつ必要である。 本発明ケーブルは、ケーブルに用いるPPフイ
ルムの密度、複屈折、両軸方向の強度比および表
面粗さの特定範囲値を組合せたこと及び、この
PPフイルムとクラフト紙を巧みに組み合せて積
層し、そのどちらか又は両方のテープの両面又は
片面を適度に粗面化したことによつて、次のよう
にすぐれた特徴を有するケーブルとなつた。 (1) 絶縁油による膨潤が少ない。 (2) 絶縁層間の絶縁油の流通性が良好である。 (3) 絶縁層としての機械特性および巻く時の作業
性にすぐれている。 (4) 絶縁層の巻き締りおよび巻き緩みともに起り
にくい。 (5) 接続部の絶縁層形成が容易となり、信頼性が
上る。 (6) 誘電率(ε)、誘電正接(tanδ)ともにすぐ
れている。特に必要な性能と経済性を両立させ
る組合せが可能である。 (7) 耐圧特性にすぐれている。特にプラスチツク
フイルム使用時に低下の恐れのあるプラスイン
パルス特性が良好である。 なお、本発明で用いている用語および測定法を
以下にまとめて説明しておく。 (1) アイソタクチツク度 PPを沸騰n−ヘプタンで抽出して、抽出残
分重量を原重量で割り、100を乗じて%表示す
る。 (2) メルトインデツクス:ASTM D−1238−73
の条件Lで測定する。 (3) 溶融結晶化温度(Tmc):パーキンエルマー
社製DSC−型に試料5mgを入れ。雰囲気を
窒素置換する。次に、昇温速度20℃/分で200
℃まで昇温させ、この200℃の状態で5分間保
持する。次いで、20℃/分の速度で降温し、試
料の結晶化に伴なう発熱ピークを描かせる。こ
のピークの頂上部の温度をTmcとする。 (4) 密度:ASTM D1505による。 (5) 複屈折:アツベの屈折計を用いて、フイルム
の長手方向の屈折率(Ny)および幅方向の屈
折率(Nx)を測定し、NyからNxを差し引い
た値を複屈折とする。なお、測定時の光源に
は、ナトリウムD線を用い、マウント液として
は、サリチル酸メチルを用いる。 (6) 両軸方向の強度比:フイルムの長手方向の引
張強度σy(Kg/mm2)および幅方向の引張強度σx
(Kg/mm2)を、ASTM D−882−67の方法で測
定し、σyをσxで割つた値を強度比とする。 (7) 表面粗さ(Rmax):JIS B0601−1976記載
の方法により、Rmaxを測定する。カツトオフ
値は0.8mmとする。 (8) 熱収縮率:フイルムから、長さ200mm、幅10
mmの試料を切りとる(熱収縮率を測定する方向
を長さ方向とする)。この試料を120℃の熱風循
環オブン中に15分間保持した後、室温中に取り
出し、その長さを測定する。その長さをL(mm)
とすれば、熱収縮率は次式で求められる。 熱収縮率(%)=100×(200−L)/200 (9) ケーブル絶縁層の絶縁油による膨潤度:所定
の組合せによる略10枚の30mm×30mmの試料の積
層体にバネにより略1Kg/cm2の圧力を常時加え
る。紙巻状態での試料の全厚さをt1、この状態
で所定の通り乾燥し、絶縁油を含浸させる。更
に評価しようとする温度(例えば85〜95℃)に
昇温し、その状態で4〜24H保持し、PPフイ
ルムを十分に膨潤させた時の試料の全厚さをt2
とする時、膨潤度は次式で求められる。 膨潤度(%)=t1−t2/t2×100 (10) 絶縁油の流通性:フイルム導体上にまき、ケ
ーブルを作る。これを絶縁油中に浸して、油を
真空含浸せしめる。しかる後、ケーブルを解体
してケーブルのあらゆる層間に、絶縁油がいき
わたつているかどうかを肉眼で判定する。 ランクA:全面に均一にいきわたつている ランクB:微かに油のない点が存在する ランクC:油のない部分が面状に存在する 油浸絶縁材料としては、ランクAであること
が必要であるが、低電圧ケーブルの用途ではラ
ンクBでも使える場合がある。ランクCでは、
油浸絶縁材料として不適格である。 (11) 電気絶縁油:鉱油、ヒマシ油、綿実油、アル
キルベンゼン、ジアリルアルカン、ポリブテン
油、シリコン油など、各種公知の電気絶縁油の
総称である。 次に実施例に基づいて、本発明の実施態様を説
明する。 実施例 1 アイソタクチツク構造含有率97.6%、メルトイ
ンデツクス6g/10分、Tmc110.5℃のPP樹脂ペ
レツトを、押出機に供給して、260℃で溶融押出
し、T字型口金からシート状に吐出せしめた。こ
の溶融シートを、30℃の冷却ドラムに巻きつけて
冷却固化し、厚さ約1000μmのシートを作つた。
このシートを一組の圧延ロール(ロール直径250
mm)の間に挿入して、約9倍に圧延した。 圧延圧力は500Kg/cm、圧延ロールの温度140℃
とし、ポリエチレングリコールでシート表面を濡
らしつつ圧延した。85〜95℃の温水で洗い、ポリ
エチレングリコールを徐却して得られた90μm厚
みのフイルムを、130℃の雰囲気中に入れ、長手
方向に1%の弛緩を与えつつ、10秒間熱処理し
た。次に、このフイルムを130℃に加熱されたエ
ンボスロールの間を通して、フイルムの両面に、
約100メツシユのサンドブラスト加工パターンを
転写せしめた。次に、このフイルムを緊張状態の
まま、120℃の雰囲気中に10時間保持して、エー
ジング熱処理し、これを室温まで徐冷した。かく
して得られたフイルムを22mmに切つたテープを作
つた。この時のPPフイルムの特性は次の通りで
ある。 密度(g/cm3):0.910 複屈折:0.030 両軸方向の強度比:10.2 熱収縮率(%):1.3 表面粗さ(Rmax)(μm):12.5 フラツトなPPフイルムのみの80℃での膨潤度
(%):3.1 PPフイルム平均厚さ(μm):100 比較のために市販の無延伸PPフイルムおよび
油浸コンデンサー用として市販されている二軸延
伸PPフイルムを用いた。これらの特性は次の通
りである。
【表】
【表】 組み合せるクラフト紙の特性は次の通りであ
り、テープ巾は22mmである。 密度(g/cm3):0.80 気密度(ガーレ・sec):約3000 厚さ(μm):100 これらのテープを200mm2の撚線導体に1/3重ねで
表−1の構造で巻きつけた。 通常の乾燥後常温でDDBを含浸し、そののち
に100℃で48時間保ちPPフイルムを十分に膨潤さ
せた。ケーブルを常温にもどし、絶縁外径の略20
倍で2往復の曲げを実施后、電気破壊試験と解体
試験を実施した。結果をまとめると表−1の通り
である。
【表】 この結果から、本発明ケーブル用絶縁層が絶縁
油による膨潤が小さく、しかも絶縁油の流通性も
すぐれており、かつ曲げ特性もすぐれており、
又、高インパルス強度を有するばかりか、プラス
インパルス強度の低下も少なく、更には設計通り
のε×tanδを導き出すことができるので、油浸電
気絶縁ケーブルとして極めて有用であることがわ
かる。 本発明者等はこれまでに述べた様にPPフイル
ムとクラフト紙の巧みな組合せによる極めて高品
質で実用性の高い油浸絶縁電力ケーブルの考案及
び実用化に成功した。 しかしながら、更に低損失(低ε・tanδ)のケ
ーブルが実現すれば尚、好ましいにもかかわらず
前記のケーブルでは前述の通りのε・tanδの限界
を越えることはできない。そこで本発明者は、前
述の発明の本質にまで溯つて深く考察を進めた結
果、更に一歩発展させた、全く新しい油浸絶縁電
力ケーブルを発明するに至つた。 前記発明の本質をまとめると以下の通りであ
る。 低膨潤、高機械特性の新しいPPフイルムを
用いていること。 上記PPフイルムの片面もしくは両面に耐電
気特性及びクツシヨン効果の優れたクラフト紙
を配したこと。 これらの本質を生かしながら、更に低損失化す
るにはクラフト紙層を全体として減らすことが必
要であり、それには分散配置されるクラフト紙1
枚1枚の厚さを減ずる必要がある。しかるに既に
述べた通り絶縁テープをケーブルに適用する場合
には、1枚のテープ厚は略70μm以上にする必要
があり、この面からクラフト紙をそれ単独の形で
ケーブルに適用することは殆んど不可能である。
そこで本発明者は1枚1枚のクラフト紙はうすい
ものであるが、1枚の絶縁テープとしては略70μ
m以上の厚さを有する、両面がクラフト紙よりな
る積層絶縁テープを単独のクラフト紙にかえて採
用することを着想するに到つた。幸いなことに本
発明者の一部は、この積層絶縁テープとして最適
のホモカーステイングポリプロピレンを2枚のク
ラフト紙の間に溶融押出しして積層一体化したテ
ープ、すなわちクラフト/PPフイルム/クラフ
ト構造のテープ(通称これをポリプロピレンラミ
ネート紙と称するので、以下PPラミネート紙と
略称する)を用いた油浸電力ケーブル製造の経験
があつた。このPPラミネート紙に用いられるホ
モカーステイングPPフイルムは前述の無延伸PP
フイルムと同一性能を示し、特に膨潤特性におい
て特性が著して劣り、そのために例えPPラミネ
ート紙としても、交互に巻かれるPPフイルムテ
ープが従来のものでは膨潤特性の面からケーブル
に適用することは殆んど不可能である。 しかるに本発明者等の発明した低膨潤のPPフ
イルムを用いて、しかもその表面に粗面化々工を
施せば、前記PPラミネート紙と組み合せて用い
ても実用的なケーブルの製造が可能となり、前記
の通りの二つの発明の本質をそのまま利用し、生
かすことが可能となるのである。 本発明に用いたPPラミネート紙の特性例を示
すと、下表の通りである。
【表】 これらのPPラミネート紙のε×tanδを代表値
として2.8×0.1%とすると、これらのPPラミネー
ト紙と本発明のPPフイルムを1枚おきに交互に
巻いた場合のケーブルとしてのε×tanδは、 {(2.2+2.8)/2}×{(0.02%+0.1
%)/2}=2.5×0.06% となる。 又、本発明のPPフイルム2枚とこれらのPPフ
イルム1枚を最小の1組として、この組合せを繰
返して絶縁層を形成する場合のケーブルとしての
ε×tanδは、 {(2.2×2+2.8)/3}×{(0.02%×2+
0.1%)/3}=2.4×0.047% となる。 各々、全クラフト紙のケーブルに比しての低損
失化率は、 (2.5×0.06)/(3.4×0.2)=0.22 又は、 (2.4×0.047)/(3.4×0.2)=0.17 と飛躍的に向上することになる。 一方、これらのPPラミネート紙を使用して、
表−1と同一のモデルケーブルを製作してインパ
ルス強度を調査した所、表−1のサンプル番号1
を基準として表−2の通りであり、予期した通り
の実用性ある結果を得た。
【表】 尚、これらPPラミネート紙を使用して絶縁厚
の厚い実ケーブルを製造する場合には、例えば
PPフイルムに20〜40μmの凸凹をつけるか、PP
フイルムに5〜10μm及びPPラミネート紙に3〜
10μmの凸凹をつけて、かつテープ巻き張力をか
なり低い側にコントロールするなど、PPフイル
ムとクラフト紙の組み合せケーブルよりはやや製
造条件の裕度が少なくなり、作りにくくはなるも
のの十分に実用的な製造が可能であることが確認
できている。 さて、ここまで発明を発展させてくると、これ
までプラスチツクフイルムを使用した油浸絶縁電
力ケーブルでは実用不可能であつた。もう一つの
発明も可能となつてくる。すなわち導体側にεの
高い絶縁層を、導体から遠ざかるにつれて、より
低いεの絶縁層を配置する、いわゆる段絶縁(ε
−grading)の採用することによつて、交流用ケ
ーブルの導体近傍の高ストレスを、低減させて、
更に絶縁耐力を向上させ、結果的にはその分だけ
低減された絶縁厚のよりコンパクトなケーブルの
実現を可能にすることである。絶縁厚を低減して
コンパクトなケーブルを作ることは、EHVから
UHV級では、ε×tanδの低損失化と殆んど同じ
位重要かつ効果的なことは説明を要しないことで
ある。本発明者は、ε×tanδ≒3.4×0.2%のクラ
フト紙、ε×tanδ≒2.8×0.1%のPPラミネート
紙、ε×tanδ=2.2×0.02%の低膨潤PPフイルム
を用いて、十分に制御された膨潤性能とインパル
ス性能を有し、低損失でかつ高絶縁耐力のケーブ
ルを以下の表−3通りに実現するに到つた。
【表】 これらの(1)〜(5)層はケーブルの絶縁階級によつ
ては一部を省略してもいいことは言うまでもな
い。(表−3)の様な構成のケーブルを設計する
と、 ε×tanδ=(2.4×0.5%)〜(2.8×0.1%) 位の範囲で、ε−gradingしないものに比して、
絶縁耐力を更に3〜10%高めることが可能であ
る。 斯くの如く、本発明になる低膨潤、高機械特性
のPPフイルムを用いて、その片面又は両面に有
極性の天然材料よりなるクラフト紙を配し、これ
らの一部又は全部に表面粗面化加工を施こし、ク
ラフト紙として、クラフト紙そのものはもちろん
のこと、更には両面がクラフト紙で中央がホモカ
ーステイングPPよりなるPPラミネート紙をその
一部又は全部に採用すれば、低損失、高絶縁耐力
の極めて信頼性及び有用性の高い油浸絶縁電力ケ
ーブルが実現でき、本発明の効果の絶大なること
が判る。
【図面の簡単な説明】
第1図−イ,ロは本発明の絶縁構成例を示す横
断面図で、第2図中のZ部分を模式的に拡大した
ものである。第2図は油浸絶縁電力ケーブルの横
断面図である。第3図は油浸絶縁電力ケーブルの
油浸絶縁層の外観斜視図である。第4図は本発明
の絶縁構成例を示す横断面図で油浸絶縁層の層の
変り目部分を模式的に拡大したものである。 1……油通路、2……導体、3……油浸絶縁
層、4……金属シース、5……防食層、6,6a
……下層(左巻層)油浸絶縁層、7,7a……上
層(右巻層)油浸絶縁層、8,8a……オイルギ
ヤツプ、3a……PPフイルム、3b……クラフ
ト紙。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 密度0.905〜0.915g/cm3、複屈折0.020〜
    0.035、両軸方向の強度比(長手方向引張強度/
    幅方向引張強度)5〜15の範囲にあり、厚さ70〜
    300μmのポリプロピレンフイルムとクラフト紙
    を交互に巻回した絶縁層により構成され、かつ絶
    縁油を含浸してなることを特徴とする電力ケーブ
    ル。 2 ポリプロピレンフイルムとクラフト紙の交互
    に巻回される最小の状態がポリプロピレンフイル
    ム1枚とクラフト紙1枚の組合せよりなることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の電力ケー
    ブル。 3 ポリプロピレンフイルムとクラフト紙の交互
    に巻回される最小の状態がポリプロピレンフイル
    ム2枚とクラフト紙1枚の組合せよりなることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の電力ケー
    ブル。 4 絶縁体を構成するポリプロピレンフイルムあ
    るいはクラフト紙の一部またはすべてのポリプロ
    ピレンフイルムまたはクラフト紙の片面または両
    面の表面粗さが1〜50μmの範囲にあることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項ないし第3項のい
    ずれかに記載の電力ケーブル。 5 クラフト紙として、生紙あるいは調湿紙を使
    用したことを特徴とする特許請求の範囲第1項な
    いし第4項のいずれかに記載の電力ケーブル。 6 出荷前にケーブルを使用最高温度で24〜48時
    間保つコンデイシヨニングを施したことを特徴と
    する特許請求の範囲第1項ないし第5項のいずれ
    かに記載の電力ケーブル。 7 絶縁油としてDDB(ドデシルベンゼン)を用
    いたことを特徴とする特許請求の範囲第1項ない
    し第6項のいずれかに記載の電力ケーブル。 8 導体直上に3〜10枚のクラフト紙を巻回し、
    これと同時にまたは別に導体側から数えて、高々
    5層以内の絶縁テープ層の巻き方向が変る層変り
    目の少くとも層変り目から数えて上層の上側方向
    の2枚目、下層の下側方向の2枚目の各1枚のテ
    ープをクラフト紙とし、あるいは層変り目から数
    えて上層の上側方向の2枚、下層の下側方向の2
    枚をすべてクラフト紙としたことを特徴とする特
    許請求の範囲第1項ないし第7項のいずれかに記
    載の電力ケーブル。 9 密度0.905〜0.915g/cm3、複屈折0.020〜
    0.035、両軸方向の強度比5〜15の範囲にあり、
    厚さ70〜300μmのポリプロピレンフイルムと両
    面がクラフト紙で、中央に溶融押出しによるホモ
    カーステイングポリプロピレンフイルムを有して
    積層一体化されたポリプロピレンラミネート紙を
    交互に巻回した絶縁層により構成され、かつ絶縁
    油を含浸してなることを特徴とする電力ケーブ
    ル。 10 ポリプロピレンフイルムと前記ラミネート
    紙の交互に巻回される最小の状態がポリプロピレ
    ンフイルム1枚と前記ラミネート紙1枚の組合せ
    よりなることを特徴とする特許請求の範囲第9項
    記載の電力ケーブル。 11 ポリプロピレンフイルムと前記ラミネート
    紙の交互に巻回される最小の状態がポリプロピレ
    ンフイルム2枚と前記ラミネート紙1枚の組合せ
    よりなることを特徴とする特許請求の範囲第9項
    記載の電力ケーブル。 12 絶縁体を構成するポリプロピレンフイルム
    あるいは前記ラミネート紙の一部またはすべての
    ポリプロピレンフイルムまたは前記ラミネート紙
    の片面または両面の表面粗さが1〜50μmの範囲
    にあることを特徴とする特許請求の範囲第9項な
    いし第11項のいずれかに記載の電力ケーブル。 13 前記ラミネート紙として生紙あるいは調湿
    紙を使用したことを特徴とする特許請求の範囲第
    9項ないし第12項のいずれかに記載の電力ケー
    ブル。 14 出荷前にケーブルを使用最高温度で24〜48
    時間保つコンデイシヨニングを施したことを特徴
    とする特許請求の範囲第9項ないし第13項のい
    ずれかに記載の電力ケーブル。 15 絶縁油としてDDB(ドデシルベンゼン)を
    用いたことを特徴とする特許請求の範囲第9項な
    いし第14項のいずれかに記載の電力ケーブル。 16 導体直上に3〜10枚のクラフト紙を巻回
    し、これと同時にまたは別に導体側から数えて、
    高々5層以内の絶縁テープ層の巻き方向が変る層
    変り目の少くとも層変り目から数えて上層の上側
    方向の2枚目、下層の下側方向の2枚目の各1枚
    のテープをクラフト紙とし、あるいは層変り目か
    ら数えて上層の上側方向の2枚、下層の下側方向
    の2枚をすべてクラフト紙としたことを特徴とす
    る特許請求の範囲第9項ないし第15項のいずれ
    かに記載の電力ケーブル。 17 導体直上から絶縁体の外側に向つて、絶縁
    層を複数に分割して、(イ)クラフト紙、(ロ)クラフト
    紙1枚と密度0.905〜0.915g/cm3、複屈折0.020〜
    0.035、両軸方向の強度比5〜15の範囲にあり、
    厚さ70〜300μmのポリプロピレンフイルム1枚
    の組合せよりなる絶縁層、(ハ)クラフト紙1枚と前
    記ポリプロピレンフイルム2枚の組合せよりなる
    絶縁層、(ニ)ポリプロピレンラミネート紙1枚と、
    前記ポリプロピレンフイルム1枚の組合せよりな
    る絶縁層、(ホ)ポリプロピレンラミネート紙1枚
    と、前記ポリプロピレンフイルム2枚の組合せよ
    りなる絶縁層をすべてまたは、(イ)から(ホ)の内の一
    部を採用し、(イ)から(ホ)の順序はくずさずに組合せ
    て形成した絶縁層を有し、絶縁油を含浸させたこ
    とを特徴とする電力ケーブル。 18 絶縁体を構成するポリプロピレンフイル
    ム、あるいはポリプロピレンラミネート紙、ある
    いはクラフト紙の一部またはすべてのポリプロピ
    レンフイルムまたはポリプロピレンラミネート紙
    またはクラフト紙のそれぞれの片面または両面の
    表面粗さが1〜50μmの範囲にあることを特徴と
    する特許請求の範囲第17項記載の電力ケーブ
    ル。 19 クラフト紙およびポリプロピレンラミネー
    ト紙として生紙あるいは調湿紙を使用したことを
    特徴とする特許請求の範囲第17項または第18
    項のいずれかに記載の電力ケーブル。 20 出荷前にケーブルを使用最高温度で24〜48
    時間保つコンデイシヨニングを施したことを特徴
    とする特許請求の範囲第17項ないし第19項の
    いずれかに記載の電力ケーブル。 21 絶縁油としてDDB(ドデシルベンゼン)を
    用いたことを特徴とする特許請求の範囲第17項
    ないし第20項のいずれかに記載の電力ケーブ
    ル。 22 導体上に3〜10枚のクラフト紙を巻回し、
    これと同時にまたは別に導体側から数えて、高々
    5層以内の絶縁テープ層の巻き方向が変る層変り
    目の少くとも層変り目から数えて上層の上側方向
    の2枚目、下層の下側方向の2枚目の各1枚のテ
    ープをクラフト紙とし、あるいは層変り目から数
    えて上層の上側方向の2枚、下層の下側方向の2
    枚をすべてクラフト紙としたことを特徴とする特
    許請求の範囲第17項ないし第21項のいずれか
    に記載の電力ケーブル。
JP59132451A 1984-06-26 1984-06-26 電力ケ−ブル Granted JPS6110811A (ja)

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