JPH02305925A - 延性の優れた高強度熱延鋼板の製造方法 - Google Patents
延性の優れた高強度熱延鋼板の製造方法Info
- Publication number
- JPH02305925A JPH02305925A JP12736789A JP12736789A JPH02305925A JP H02305925 A JPH02305925 A JP H02305925A JP 12736789 A JP12736789 A JP 12736789A JP 12736789 A JP12736789 A JP 12736789A JP H02305925 A JPH02305925 A JP H02305925A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steel sheet
- strength
- hot rolled
- cooling
- cooling rate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 229910000831 Steel Inorganic materials 0.000 title claims abstract description 33
- 239000010959 steel Substances 0.000 title claims abstract description 33
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 title claims description 7
- 238000001816 cooling Methods 0.000 claims abstract description 30
- 229910001566 austenite Inorganic materials 0.000 claims abstract description 5
- 238000005096 rolling process Methods 0.000 claims abstract description 5
- 239000012535 impurity Substances 0.000 claims abstract description 3
- 229910052742 iron Inorganic materials 0.000 claims abstract description 3
- 238000000034 method Methods 0.000 claims description 6
- 238000004804 winding Methods 0.000 claims description 5
- XEEYBQQBJWHFJM-UHFFFAOYSA-N Iron Chemical compound [Fe] XEEYBQQBJWHFJM-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 4
- 238000010583 slow cooling Methods 0.000 claims description 4
- 230000000717 retained effect Effects 0.000 claims description 2
- BTCSSZJGUNDROE-UHFFFAOYSA-N gamma-aminobutyric acid Chemical compound NCCCC(O)=O BTCSSZJGUNDROE-UHFFFAOYSA-N 0.000 abstract 1
- 229940084388 gammar Drugs 0.000 abstract 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 11
- 238000005098 hot rolling Methods 0.000 description 6
- 230000009466 transformation Effects 0.000 description 6
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 4
- 229910001562 pearlite Inorganic materials 0.000 description 4
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 description 3
- 229910000734 martensite Inorganic materials 0.000 description 3
- 230000001105 regulatory effect Effects 0.000 description 3
- 230000000087 stabilizing effect Effects 0.000 description 3
- 239000000126 substance Substances 0.000 description 3
- 229910000859 α-Fe Inorganic materials 0.000 description 3
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 2
- 239000000463 material Substances 0.000 description 2
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 2
- 230000001737 promoting effect Effects 0.000 description 2
- 238000007670 refining Methods 0.000 description 2
- 239000006104 solid solution Substances 0.000 description 2
- 238000005728 strengthening Methods 0.000 description 2
- 230000002411 adverse Effects 0.000 description 1
- 229910045601 alloy Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000000956 alloy Substances 0.000 description 1
- 229910001563 bainite Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 1
- 239000012141 concentrate Substances 0.000 description 1
- 239000004035 construction material Substances 0.000 description 1
- 238000009792 diffusion process Methods 0.000 description 1
- 230000009977 dual effect Effects 0.000 description 1
- 238000010791 quenching Methods 0.000 description 1
- 230000000171 quenching effect Effects 0.000 description 1
- 238000000844 transformation Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
- Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
(産業上の利用分野)
本発明は、特にホイールディスク、各種メンバー類を始
めとする自動車用部材或いは建設用材等に使用され、延
性に優れた6 Q kgf / mm”以上の強度を有
する高強度熱延鋼板及びその製造方法に関する。 (従来の技術及び解決しようとする課題)近年、自動車
用部材の軽量化のため、高強度で且つ高延性の熱延鋼板
の要求が強いが、従来は、二相(D ual P ha
se)鋼(以下、rDP鋼」と称す)、すなわち、フェ
ライト+マルテンサイト鋼が高強度と高延性を兼備した
鋼として使用されてきた。 しかし、DPtRといえども、強度−延性バランスがT
SXEQ≧2000を安定して得ることは困難であり、
更なる高強度化、又は複雑な成形を要する部材への適用
が可能な鋼材が求められている。 さて、最近になってγRのTRIP効果を利用した熱延
鋼板がTSXEI2>2000を可能にする鋼として注
目されるようになり、多くの提案がなされているが、C
量が高いため、溶接性に問題があるものが多い。
” すなわち、例えば、特開昭60−184664号ではγ
、を残留させる目的からCが規制されており、C含有量
は0.15%超え、0.8%以下とされている。しかし
ながら、実際にはC含有量は0.38%超えであり、多
量のγ、が得られので延性は良好なものの、溶接が困難
であり、自動車用としては問題がある。 本発明は、か)る事情に鑑みてなされたものであって、
強度−延性バランスに優れると共に溶接性の良好な熱延
鋼板を製造し得る方法を提供することを目的とするもの
である。 (課題を解決するための手段) 前記目的を達成するため、本発明者らは、強度−延性バ
ランスに優れ、且つ溶接性も良好な熱延鋼板が得られる
方策について鋭意検討した。 その結果、C量を低く抑え、溶接性に悪影響を及ぼさぬ
程度のSiとMnを添加して成分調整すると共に、熱延
仕上げ温度を規制し、更に熱延後の冷却過程において、
α+γ2相域で緩冷却を行うことによりC濃度の低い軟
質なαを生成させ、且つ未変態オーステナイト中にCの
濃化を図ることによってγ□を積極的に生成せしめるこ
とにより、可能であることを知見した。また、更にNb
の添加により組織を微細化し、安定したyHを微細に分
散させることにより、強度−延性バランスに優れ、より
高強度の鋼板が得られることも知見し、ここに本発明を
完成するに至ったものである。 すなわち1本発明は、C:0.15〜0.25%、Si
:2.0〜4.0%及びMn:1.0〜2.0%を含有
し、必要に応じて更にNb:0.01〜0.07%及び
Ca:0.005〜0.01%の1種又は2種を含有し
、残部が鉄及び不可避的不純物よりなる鋼につき、仕上
げ温度750〜950℃にて圧延を行った後、冷却速度
20〜200℃/secにてAr3〜600℃まで急冷
し、続いて冷却速度30℃158C以下にて3〜4Qs
acの間を緩冷却した後、300℃〜450℃までを冷
却速度20℃/sec以上で冷却して巻取ることにより
、YR(残留オーステナイト)を面積率で5〜20%有
する組織を得ることを特徴とする延性の優れた高強度熱
延鋼板の製造方法を要旨とするものである。 以下、本発明について更に詳細に説明する。 (作用) まず、本発明における化学成分の限定理由について説明
する。 C: Cは鋼の強化及びYRの安定化に不可欠な元素である。 しかし、0.15%未満では充分なγ、が得られず、ま
た0、25%を超えると溶接性が劣化するので、C量は
0.15〜0.25%の範囲とする。 Si: Siは少ないCfで充分なγ、量を得るために非常に重
要な元素である。すなわち、γ→α(フェライト)変態
を促進し、且つα中のC′a度を低下することによりα
の延性を向上させると共にγ中のC濃度を高めて安定化
し、YRを得やすくする効果がある。所要の効果を得る
ためには2.0%以上が必要であるが、4.0%を超え
て含有させてもそれ以上効果が上がらないだけでなく、
溶接性を劣化させるので、Si量は260〜4.0%の
範囲とする。 Mn: Mnは固溶強化元素として強度(TS)上昇に効果があ
るだけでなく、γを安定化し、独を得るのに重要な元素
である。所要の効果を得るためには1.0%以上が必要
であるが、2.0%を超えて含有させるとバンド状組織
を生成し、加工性が劣化する。したがって、M n f
iは1.0〜2.0%の範囲とする。 本発明ではに記の元素を必須成分とするが、必要に応じ
て以下の元素Nb、Caの1種又は2種を適量で添加す
ることができる。 Nb: Nbは、変態前のγを細粒化するため、熱延板組織を微
細化すると共に、仕上げ圧延後の冷却時に残留するオー
ステナイト中へのCの濃化を促進するので、YRの生成
を助長する効果がある。また、γ、を微細に分散せしめ
ることにより、強度−延性バランスを向上させるのに重
要な元素である。このような所要の効果を得るには0.
01%以上が必要であるが、0.07%を超えて添加し
てもそれ以上効果は上がらないだけでなく、延性(EQ
)の劣化が著しいので、Nb量は0.01〜0゜07%
の範囲とする。 Ca: Caは加工性の改善、特に局部延性の改善に有効である
。しかし、0.0005%未満では所要の効果が得られ
ず、また0、01%を超えて加えてもそれ以上の効果が
なく、逆に介在物となり、加工性を劣化させるので、C
a量は0.0005〜0.01%の範囲とする。 次に1本発明により得られる熱延鋼板の組織について述
べる。 本発明で得られる鋼は、加工時のγ2の加工誘起マルテ
ンサイト変態を利用した高強度高延性型鋼板であり、第
1図にγR面積率と強度−延性バランス(TSXEQ)
の関係を示すように、所要の特性を得るには、5%以上
のYRが必要である。 しかし、本成分系においては、20%以上のYRを得る
のは困難であり、20%以上のYRを得るべく更に合金
を添加すると、伸びフランジ性及び溶接性が劣化する。 したがって、YRの面積率を5〜20%とする。 か)る組織を有する熱延鋼板を得るための製造条件(熱
延、冷却条件)は以下のとおりである。 仕上げ温度は、γを微細化することによりα変態の促進
及び微細化を図り、強度−延性バランスを向上すると共
に、未変態γを微細1分散させて安定化するために規制
する必要がある。そのためには、第2図に示すように、
950℃以下とする必要がある。しかし、仕上げ温度が
750℃未満では、加工αが混入するため、強度−延性
バランスが劣化する。したがって、仕上げ温度は750
〜950℃の範囲とする。 なお、他の熱間圧延条件は特に制限する必要はない。 次に、熱延後の冷却条件の第1として、仕上げ後Ar3
〜600℃まで(望ましくはフェライト変態ノーズ近傍
まで)を冷却速度20℃/sec以上にて急冷し、続い
て冷却速度30℃/sec以下にて3〜40secの間
緩冷却を行うことにより、α(フェライト)の生成を助
長すると共に、未変態γ中にCを濃縮させ、安定化を図
る。 ここで、急冷速さが20℃/sec未満では粗大αの生
成を招くため、強度−延性バランスが劣化するので好ま
しくない。また、冷却速度の上限を200℃/secと
定めたのは設備上の制約によるものである。 また、上記緩冷却域を30℃/secを超える冷却速度
又は3 sec未満の冷却時間とすると、αの充分な生
成並びにαからのCの拡散と未変態γ中へのCの濃縮が
充分行われないため、強度−延性バランスが劣化するの
で好ましくない。更に、緩冷却時間が40secを超え
ると、パーライトの生成により未変態γ中の固溶Cが消
費され、γ、量が減少するので好ましくない。 緩冷却の後、300〜450℃までを冷却速度20℃/
sec以上で冷却して巻き取るのは、パーライトの生成
を抑制し、5%以上のYRを得るためである。 しかし、冷却速度が20℃/sec未満ではパーライト
の生成によりYR量が減少する。 また、巻取り温度とYR量の関係は、第3図に示すよう
に、300°C未満又は4E)0℃より高温域ではYR
が所要の5%を得ることができない。 すなわち、300℃未満では、未変態γがマルテンサイ
トに変態するため、所要のYR量が得られず、また、4
50°Cより高温域では、パーライト、ベイナイト変態
が必要以上に進むため、所要のγ、量が得られない。 以下に本発明の実施例を示す。 (実施例) 第1表に示す化学成分を有する供試鋼に対し、第2表に
示す条件で熱間圧延を行い、冷却して巻取った。なお、
第2表中の各条件記号T工〜、T3、JI、C工〜C1
は第4図に示す温度ヒストグラムでの記号に対応してい
る。 得られた熱延鋼板の特性を第2表に併記する。 第2表より明らかなように、本発明例のNα1〜Nα4
は、いずれも適正なγR量を有し、良好な強度−延性バ
ランス(TSXEQ)を示している。勿論、C量が少な
いので溶接性(穴拡げ率)は良好である。 一方、Nα5〜Nα11は比較例で、Nα5〜Nα7は
化学成分範囲が本発明範囲外の例、Nα8〜Nα11は
冷却条件が本発明範囲外の例であり、いずれも強度−延
性バランスがTSxEQ<2000と劣っている。
めとする自動車用部材或いは建設用材等に使用され、延
性に優れた6 Q kgf / mm”以上の強度を有
する高強度熱延鋼板及びその製造方法に関する。 (従来の技術及び解決しようとする課題)近年、自動車
用部材の軽量化のため、高強度で且つ高延性の熱延鋼板
の要求が強いが、従来は、二相(D ual P ha
se)鋼(以下、rDP鋼」と称す)、すなわち、フェ
ライト+マルテンサイト鋼が高強度と高延性を兼備した
鋼として使用されてきた。 しかし、DPtRといえども、強度−延性バランスがT
SXEQ≧2000を安定して得ることは困難であり、
更なる高強度化、又は複雑な成形を要する部材への適用
が可能な鋼材が求められている。 さて、最近になってγRのTRIP効果を利用した熱延
鋼板がTSXEI2>2000を可能にする鋼として注
目されるようになり、多くの提案がなされているが、C
量が高いため、溶接性に問題があるものが多い。
” すなわち、例えば、特開昭60−184664号ではγ
、を残留させる目的からCが規制されており、C含有量
は0.15%超え、0.8%以下とされている。しかし
ながら、実際にはC含有量は0.38%超えであり、多
量のγ、が得られので延性は良好なものの、溶接が困難
であり、自動車用としては問題がある。 本発明は、か)る事情に鑑みてなされたものであって、
強度−延性バランスに優れると共に溶接性の良好な熱延
鋼板を製造し得る方法を提供することを目的とするもの
である。 (課題を解決するための手段) 前記目的を達成するため、本発明者らは、強度−延性バ
ランスに優れ、且つ溶接性も良好な熱延鋼板が得られる
方策について鋭意検討した。 その結果、C量を低く抑え、溶接性に悪影響を及ぼさぬ
程度のSiとMnを添加して成分調整すると共に、熱延
仕上げ温度を規制し、更に熱延後の冷却過程において、
α+γ2相域で緩冷却を行うことによりC濃度の低い軟
質なαを生成させ、且つ未変態オーステナイト中にCの
濃化を図ることによってγ□を積極的に生成せしめるこ
とにより、可能であることを知見した。また、更にNb
の添加により組織を微細化し、安定したyHを微細に分
散させることにより、強度−延性バランスに優れ、より
高強度の鋼板が得られることも知見し、ここに本発明を
完成するに至ったものである。 すなわち1本発明は、C:0.15〜0.25%、Si
:2.0〜4.0%及びMn:1.0〜2.0%を含有
し、必要に応じて更にNb:0.01〜0.07%及び
Ca:0.005〜0.01%の1種又は2種を含有し
、残部が鉄及び不可避的不純物よりなる鋼につき、仕上
げ温度750〜950℃にて圧延を行った後、冷却速度
20〜200℃/secにてAr3〜600℃まで急冷
し、続いて冷却速度30℃158C以下にて3〜4Qs
acの間を緩冷却した後、300℃〜450℃までを冷
却速度20℃/sec以上で冷却して巻取ることにより
、YR(残留オーステナイト)を面積率で5〜20%有
する組織を得ることを特徴とする延性の優れた高強度熱
延鋼板の製造方法を要旨とするものである。 以下、本発明について更に詳細に説明する。 (作用) まず、本発明における化学成分の限定理由について説明
する。 C: Cは鋼の強化及びYRの安定化に不可欠な元素である。 しかし、0.15%未満では充分なγ、が得られず、ま
た0、25%を超えると溶接性が劣化するので、C量は
0.15〜0.25%の範囲とする。 Si: Siは少ないCfで充分なγ、量を得るために非常に重
要な元素である。すなわち、γ→α(フェライト)変態
を促進し、且つα中のC′a度を低下することによりα
の延性を向上させると共にγ中のC濃度を高めて安定化
し、YRを得やすくする効果がある。所要の効果を得る
ためには2.0%以上が必要であるが、4.0%を超え
て含有させてもそれ以上効果が上がらないだけでなく、
溶接性を劣化させるので、Si量は260〜4.0%の
範囲とする。 Mn: Mnは固溶強化元素として強度(TS)上昇に効果があ
るだけでなく、γを安定化し、独を得るのに重要な元素
である。所要の効果を得るためには1.0%以上が必要
であるが、2.0%を超えて含有させるとバンド状組織
を生成し、加工性が劣化する。したがって、M n f
iは1.0〜2.0%の範囲とする。 本発明ではに記の元素を必須成分とするが、必要に応じ
て以下の元素Nb、Caの1種又は2種を適量で添加す
ることができる。 Nb: Nbは、変態前のγを細粒化するため、熱延板組織を微
細化すると共に、仕上げ圧延後の冷却時に残留するオー
ステナイト中へのCの濃化を促進するので、YRの生成
を助長する効果がある。また、γ、を微細に分散せしめ
ることにより、強度−延性バランスを向上させるのに重
要な元素である。このような所要の効果を得るには0.
01%以上が必要であるが、0.07%を超えて添加し
てもそれ以上効果は上がらないだけでなく、延性(EQ
)の劣化が著しいので、Nb量は0.01〜0゜07%
の範囲とする。 Ca: Caは加工性の改善、特に局部延性の改善に有効である
。しかし、0.0005%未満では所要の効果が得られ
ず、また0、01%を超えて加えてもそれ以上の効果が
なく、逆に介在物となり、加工性を劣化させるので、C
a量は0.0005〜0.01%の範囲とする。 次に1本発明により得られる熱延鋼板の組織について述
べる。 本発明で得られる鋼は、加工時のγ2の加工誘起マルテ
ンサイト変態を利用した高強度高延性型鋼板であり、第
1図にγR面積率と強度−延性バランス(TSXEQ)
の関係を示すように、所要の特性を得るには、5%以上
のYRが必要である。 しかし、本成分系においては、20%以上のYRを得る
のは困難であり、20%以上のYRを得るべく更に合金
を添加すると、伸びフランジ性及び溶接性が劣化する。 したがって、YRの面積率を5〜20%とする。 か)る組織を有する熱延鋼板を得るための製造条件(熱
延、冷却条件)は以下のとおりである。 仕上げ温度は、γを微細化することによりα変態の促進
及び微細化を図り、強度−延性バランスを向上すると共
に、未変態γを微細1分散させて安定化するために規制
する必要がある。そのためには、第2図に示すように、
950℃以下とする必要がある。しかし、仕上げ温度が
750℃未満では、加工αが混入するため、強度−延性
バランスが劣化する。したがって、仕上げ温度は750
〜950℃の範囲とする。 なお、他の熱間圧延条件は特に制限する必要はない。 次に、熱延後の冷却条件の第1として、仕上げ後Ar3
〜600℃まで(望ましくはフェライト変態ノーズ近傍
まで)を冷却速度20℃/sec以上にて急冷し、続い
て冷却速度30℃/sec以下にて3〜40secの間
緩冷却を行うことにより、α(フェライト)の生成を助
長すると共に、未変態γ中にCを濃縮させ、安定化を図
る。 ここで、急冷速さが20℃/sec未満では粗大αの生
成を招くため、強度−延性バランスが劣化するので好ま
しくない。また、冷却速度の上限を200℃/secと
定めたのは設備上の制約によるものである。 また、上記緩冷却域を30℃/secを超える冷却速度
又は3 sec未満の冷却時間とすると、αの充分な生
成並びにαからのCの拡散と未変態γ中へのCの濃縮が
充分行われないため、強度−延性バランスが劣化するの
で好ましくない。更に、緩冷却時間が40secを超え
ると、パーライトの生成により未変態γ中の固溶Cが消
費され、γ、量が減少するので好ましくない。 緩冷却の後、300〜450℃までを冷却速度20℃/
sec以上で冷却して巻き取るのは、パーライトの生成
を抑制し、5%以上のYRを得るためである。 しかし、冷却速度が20℃/sec未満ではパーライト
の生成によりYR量が減少する。 また、巻取り温度とYR量の関係は、第3図に示すよう
に、300°C未満又は4E)0℃より高温域ではYR
が所要の5%を得ることができない。 すなわち、300℃未満では、未変態γがマルテンサイ
トに変態するため、所要のYR量が得られず、また、4
50°Cより高温域では、パーライト、ベイナイト変態
が必要以上に進むため、所要のγ、量が得られない。 以下に本発明の実施例を示す。 (実施例) 第1表に示す化学成分を有する供試鋼に対し、第2表に
示す条件で熱間圧延を行い、冷却して巻取った。なお、
第2表中の各条件記号T工〜、T3、JI、C工〜C1
は第4図に示す温度ヒストグラムでの記号に対応してい
る。 得られた熱延鋼板の特性を第2表に併記する。 第2表より明らかなように、本発明例のNα1〜Nα4
は、いずれも適正なγR量を有し、良好な強度−延性バ
ランス(TSXEQ)を示している。勿論、C量が少な
いので溶接性(穴拡げ率)は良好である。 一方、Nα5〜Nα11は比較例で、Nα5〜Nα7は
化学成分範囲が本発明範囲外の例、Nα8〜Nα11は
冷却条件が本発明範囲外の例であり、いずれも強度−延
性バランスがTSxEQ<2000と劣っている。
(発明の効果)
以上詳述したように、本発明によれば、特に低いC含有
量により、γRを多量に生成させることができるため1
強度−延性バランス(TSXEI2)が優れていると共
に、溶接性も良好な熱延鋼板を容易に得ることができる
。
量により、γRを多量に生成させることができるため1
強度−延性バランス(TSXEI2)が優れていると共
に、溶接性も良好な熱延鋼板を容易に得ることができる
。
第1図はγR面積率と強度−延性バランス(TSXEn
)の関係を示す図。 第2図は強度−延性バランス(TSXEn)に及ぼす仕
上げ温度の影響を示す図、 第3図は78面積率に及ぼす巻取り温度の影響を示す図
。 第4図は熱間圧延における温度ヒストグラムを示す図で
ある。 特許出願人 株式会社神戸製鋼所 代理人弁理士 中 村 尚 第1図 第2図
)の関係を示す図。 第2図は強度−延性バランス(TSXEn)に及ぼす仕
上げ温度の影響を示す図、 第3図は78面積率に及ぼす巻取り温度の影響を示す図
。 第4図は熱間圧延における温度ヒストグラムを示す図で
ある。 特許出願人 株式会社神戸製鋼所 代理人弁理士 中 村 尚 第1図 第2図
Claims (3)
- (1)重量%(以下、同じ)で、C:0.15〜0.2
5%、Si:2.0〜4.0%及びMn:1.0〜2.
0%を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物よりなる鋼
につき、仕上げ温度750〜950℃にて圧延を行った
後、冷却速度20〜200℃/secにてAr_3〜6
00℃まで急冷し、続いて冷却速度30℃/sec以下
にて3〜40secの間を緩冷却した後、300℃〜4
50℃までを冷却速度20℃/sec以上で冷却して巻
取ることにより、γ_R(残留オーステナイト)を面積
率で5〜20%有する組織を得ることを特徴とする延性
の優れた高強度熱延鋼板の製造方法。 - (2)前記鋼が更にNb:0.01〜0.07%を含有
するものである請求項1に記載の方法。 - (3)前記鋼が更にCa:0.005〜0.01%を含
有するものである請求項1又は2に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1127367A JP2559272B2 (ja) | 1989-05-20 | 1989-05-20 | 延性の優れた高強度熱延鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1127367A JP2559272B2 (ja) | 1989-05-20 | 1989-05-20 | 延性の優れた高強度熱延鋼板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02305925A true JPH02305925A (ja) | 1990-12-19 |
JP2559272B2 JP2559272B2 (ja) | 1996-12-04 |
Family
ID=14958214
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1127367A Expired - Fee Related JP2559272B2 (ja) | 1989-05-20 | 1989-05-20 | 延性の優れた高強度熱延鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2559272B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04341523A (ja) * | 1991-05-17 | 1992-11-27 | Kobe Steel Ltd | 延性、加工性に優れた高強度熱延鋼板の製造方法 |
KR100450613B1 (ko) * | 1999-12-28 | 2004-09-30 | 주식회사 포스코 | 충격인성이 우수한 후판용접용 선재의 제조방법 |
KR100711476B1 (ko) * | 2005-12-26 | 2007-04-24 | 주식회사 포스코 | 가공성이 우수한 고강도 열연강판의 제조방법 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6479345A (en) * | 1987-06-03 | 1989-03-24 | Nippon Steel Corp | High-strength hot rolled steel plate excellent in workability and its production |
-
1989
- 1989-05-20 JP JP1127367A patent/JP2559272B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6479345A (en) * | 1987-06-03 | 1989-03-24 | Nippon Steel Corp | High-strength hot rolled steel plate excellent in workability and its production |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04341523A (ja) * | 1991-05-17 | 1992-11-27 | Kobe Steel Ltd | 延性、加工性に優れた高強度熱延鋼板の製造方法 |
KR100450613B1 (ko) * | 1999-12-28 | 2004-09-30 | 주식회사 포스코 | 충격인성이 우수한 후판용접용 선재의 제조방법 |
KR100711476B1 (ko) * | 2005-12-26 | 2007-04-24 | 주식회사 포스코 | 가공성이 우수한 고강도 열연강판의 제조방법 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2559272B2 (ja) | 1996-12-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH07278656A (ja) | 低降伏比高張力鋼の製造方法 | |
JPH08176659A (ja) | 低降伏比高張力鋼の製造方法 | |
JP2001020039A (ja) | 伸びフランジ性および疲労特性に優れた高強度熱延鋼板およびその製法 | |
JP2588421B2 (ja) | 延性に優れた超高強度鋼材の製造方法 | |
JPH02305925A (ja) | 延性の優れた高強度熱延鋼板の製造方法 | |
JPH05222450A (ja) | 高張力鋼板の製造方法 | |
JP2001020035A (ja) | 耐食性と耐腐食疲労特性に優れた構造用鋼とその製造方法 | |
JPH0665636A (ja) | 溶接性の優れた降伏比の低い570N/mm2級以上の高張力鋼板の製造方法 | |
JPS63312917A (ja) | ばね性と延性の優れた高強度鋼板の製造方法 | |
JPS6299417A (ja) | 高延性高強度冷延鋼板の製造方法 | |
JP2706159B2 (ja) | 溶接性の良好な低降伏比高張力鋼の製造方法 | |
JPH02101117A (ja) | 成形性良好な高強度鋼板の製造方法 | |
JP3462922B2 (ja) | 強度・靭性に優れた高張力鋼板の製造方法 | |
JPS6320414A (ja) | 高靭性高張力鋼板の製造法 | |
JPH083636A (ja) | 低降伏比高靱性鋼の製造方法 | |
JP3267653B2 (ja) | 高張力鋼板の製造法 | |
JPH0428821A (ja) | 延性の優れた高強度熱延鋼板の製造方法 | |
JP2820773B2 (ja) | 延性及び溶接性の優れた高強度熱延鋼板とその製造方法 | |
JPS5828327B2 (ja) | 極めて優れた延性を有する極低炭素高張力鋼の製造方法 | |
JPS61170518A (ja) | 成形性にすぐれた高強度熱延鋼板の製造方法 | |
JPH08283838A (ja) | 強度、靱性および延性に優れた低降伏比高延性鋼の製造方法 | |
JP2820774B2 (ja) | 延性の優れた高強度熱延鋼板の製造方法 | |
JPH0941040A (ja) | 伸びフランジ性にすぐれる高強度冷延鋼板の製造方法 | |
JPH0445227A (ja) | 低降伏比鋼材の製造法 | |
JPS6046318A (ja) | 耐硫化物割れ性の優れた鋼の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |