JPH0227054Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、コンクリート構築物に断熱材等よ
り成る絶縁板を介してPC板（プレキヤストコン
クリート板）等の外壁板を弾力的に取付けるコン
クリート構築における外壁板取付装置に係るもの
である。

（従来の技術） 従来のこの種の技術は見当らない。

（考案が解決しようとする問題点） 地震等のときに、コンクリート構築物の振動が
セパレーターを介して外壁板に伝わる問題を解決
することにある。

（問題点を解決するための手段） この考案は、上記の問題点を解決するために、
丸棒鋼より成るセパレーター１の中間部にストツ
パー２を設け、そのストツパー２の外側におい
て、セパレーター１に外側拡開のラツパ状の筒体
３を嵌合して該筒体３の内側端をストツパー２に
係止させ、その筒体３内において、芯出し弾性支
持片４の中心孔５をセパレーター１に嵌合してそ
の支持片４の外縁を筒体３の内周面に接触させ
る。

そこで、セパレーター１の外側端部のねじ６を
発泡合成樹脂等より成る絶縁板Ａの通孔７に挿通
し、コンクリート外壁板Ｂ内に埋設したインサー
ト８のねじ孔９に螺合してセパレーター１のスト
ツパー２と絶縁板Ａとにより筒体３を挟持する。

次いで、セパレーター１の内側端部に連結した
内型枠締付金具ａにより内型枠の堰板Ｃ、縦横の
ばた材Ｄ，Ｅ，Ｅ等を固定してコンクリート型枠
を形成し、その後、その型枠の絶縁板Ａと堰板Ｃ
との間の空室内にコンクリートを打設してコンク
リート構築物のコンクリート壁Ｆを作成する。

（作用） 地震等によりコンクリート構築物が振動して変
形するときには、丸棒鋼より成るセパレーター１
の筒体３内および通孔７内に位置する部分の、空
間内に位置することによる彎曲可能の融通性と丸
棒鋼による弾性に、支持片４および絶縁板Ａの弾
性が相俟つて、コンクリート構築物の変形に応じ
て適宜に、絶縁板Ａの筒体３が当接する部分およ
び支持片４が弾性変形してセパレーター１の筒体
３内および通孔７内に位置する部分が弾性彎曲
し、その変形および彎曲の撓みにより、コンクリ
ート壁Ｆの振動がセパレーター１および絶縁板Ａ
に吸収されて外壁板Ｂに伝わらない。

（実施例） 図面はこの考案の１実施例を示し、１０は必要
に応じて取付ける筒体３の係止用座金で、丸棒鋼
より成るセパレーター１のストツパー２の外側に
順次、座金１０、硬質合成樹脂より成る筒体３、
ゴム等より成る円板状の芯出し弾性支持片４の中
心孔を嵌合し、そのストツパー２、座金１０、筒
体３および芯出し弾性支持片４を互いに接触させ
てそれらを固定する。そして、そのセパレーター
１の外側端部のねじ６を発泡合成樹脂の断熱材等
より成る絶縁板Ａの通孔７に挿通し、モザイクタ
イル等の外装材１１付きコンクリート外壁板内に
埋設したインサート８のねじ孔９に螺合してセパ
レーター１のストツパー２と絶縁板Ａとにより座
金１０および筒体３を挟持すると共に、外壁板Ｂ
にセパレーター１の外側端部を取付ける。

１２はセパレーター１の内側端部に設けたねじ
で、その基端にストツパー１３を形成して該ねじ
１２には端子１４の中心ねじ孔をストツパー１３
まで螺合する。ａは内型枠締付金具を示し、１５
は内型枠締付金属ａの締付杆で、その基端面中心
にねじ孔１６を設けて先端部にねじ１７を装設す
る。

而して、セパレーター１のねじ１２を内型枠の
堰板Ｃの通孔１８に挿通し、そのねじ１２の突出
部に締付杆１５のねじ孔１６を螺合して端子１４
と締付杆１５とにより堰板Ｃを挟持すると共に、
絶縁板Ａと堰板Ｃとの間隔を所定に保持する。

次いで、堰板Ｃの内側に縦ばた材Ｄを配置した
後、その内側に横ばた材Ｅ，Ｅを締付杆１５の上
下に配置して組合わせ、その後、締付杆１５のね
じ１７に押え座金１９の中心孔を嵌合しナツト２
０を螺合して端子１４と押え座金１９とにより堰
板Ｃ、縦横のばた材Ｄ，Ｅ，Ｅを締付け、内型枠
締付金具ａにより内型枠を固定して型枠を構成す
る。

そこで、絶縁板Ａと堰板Ｃとの間の空室内にコ
ンクリートを打設してコンクリート壁Ｆを作製す
る。

（考案の効果） この考案は、次のような顕著な効果を有する。

(1) 地震等によつてコンクリート構築物の振動、
変形が生じても、その変形に応じて適宜に、セ
パレーターの筒体内および絶縁板の通孔内に位
置する部分が、その弾性と彎曲可能にの融通性
および上記筒体の芯出し弾性支持片の弾性によ
り弾性彎曲すると共に、絶縁板が弾性変形し、
その変形および彎曲の撓みにより、コンクリー
ト壁の振動がセパレーターおよび絶縁板に吸収
されて外壁板に伝わらなく、振動による外壁板
の損傷を防止してその寿命を増大できる。

(2) 外壁板の破損がなくて安全上有益である。

(3) 構造が簡単で、容易安価に製作できる。

(4) 軽快円滑に作動する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の１実施例に係るコンクリート
構築における外壁板取付装置により型枠を組立て
た状態の外側要部の縦断正面図、第２図はその筒
体および芯出し弾性支持片の斜面図、第３図は同
上外壁板取付装置によつて型枠を組立てた状態の
正断面図である。 １……セパレーター、２……ストツパー、３…
…筒体、４……芯出し弾性支持片、５……中心
孔、６……ねじ、７……通孔、８……インサー
ト、９……ねじ孔、Ａ……絶縁板、Ｂ……外壁
板、ａ……内型枠締付金具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 丸棒鋼より成るセパレーターの中間部にストツ
   パーを設け、そのストツパーの外側において、上
   記セパレーターに外側拡開のラツパ状の筒体を嵌
   合して該筒体の内側端をストツパーに係止させ、
   上記筒体内において、芯出し弾性支持片の中心孔
   を上記セパレーターに嵌合してその芯出し弾性支
   持片の外縁を上記筒体の内周面に接触させ、上記
   セパレーターの外側端部のねじを発泡合成樹脂等
   より成る絶縁板の通孔に挿通しコンクリート外壁
   板内に埋設したインサートのねじ孔に螺合して該
   セパレーターのストツパーと上記絶縁板とにより
   上記筒体を挟持し、上記セパレーターの内側端部
   に連結した内型枠締付金具により内型枠を固定し
   てなるコンクリート構築における外壁板取付装
   置。