JPH0333879Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、建物の床を支持するのに利用され
る床支持装置に関するものである。

（従来技術） 従来、建物の床を支持するための支持装置とし
ては、種々の構成のものが考えられ、例えば、基
礎上に土台を設け、この土台に大引および根太を
かけわたすようにしたものや、基礎に束柱を設
け、この束柱上に緩衝部材を介して大引および根
太をかけわたすようにしたものなどがある。

しかしながら、従来の床支持装置においては、
構造が簡単で施工性に優れていると同時に量産性
にも優れているという要求からいつて、いまだ改
善の余地を有するものであつた。

（考案の目的） この考案は、上記したような従来の要望に鑑み
てなされたもので、構造が簡単で施工性に優れて
いると同時に量産性にも優れている建物の床支持
装置を提供することを目的としている。

（考案の構成） この考案による建物の床支持装置は、基礎上に
配設した弾性部材に、調整ボルトの下端に設けた
受板を設置し、前記調整ボルトに貫通させた板材
成形ボルト支持金具に設けた折曲成形下向き嵌合
片を前記受板を貫通して前記弾性部材に嵌合し、
前記調整ボルトに螺合した平板状床支持金具の上
面に合板を載置し、前記合板の側端面の中間部分
に設けた水平方向溝に嵌挿した押え板と前記平板
状床支持金具との間でボルト締めして前記合板の
前記水平方向溝よりも下方側の部分を挟着固定し
たことを特徴としている。

（実施例） 第１図および第２図は、この考案の一実施例に
よる床支持装置の各々正面説明図および分解斜面
説明図である。

図において、１は基礎、２は成形ゴムよりなる
弾性部材、３は受板、４はナツト、５は調整ボル
ト、６は板材成形ボルト支持金具、７は平板状床
支持金具、８は押え板、９は止めボルト、１０は
合板、１１は仕上床材である。

これらのうち、弾性部材２はゴム成形型によつ
て製作されたものであつて、この実施例の場合に
は円柱形状をなしていると共に、平行する二つの
嵌合孔２１，２２を有するものである。

また、受板３は、前記弾性部材２とほぼ同じ直
径を有するものであつて、この場合にも前記弾性
部材２に形成した嵌合孔２１，２２と同じ位置に
貫通孔３１，３２を有していると共に、略中央部
分にナツト４が溶接固定してある。

さらに、調整ボルト５は、前記受板３の上面に
固定されるものであつて、上端に溝５１が形成し
てあると共に、下端側をナツト４にねじ込むこと
によつて前記受板３に固定してある。

さらにまた、板材成形ボルト支持金具６は、そ
の中央部分に前記調整ボルト５が貫挿可能である
バーリング成形貫通孔６１が形成してあると共
に、両端には折曲成形による下向きフランジ６
２，６３を設けてあり、この下向きフランジ６
２，６３にはそれぞれ延長方向に下向き嵌合片６
４，６５が形成してある。この折曲成形下向き嵌
合片６４，６５は、前記受板３に形成した貫通孔
３１，３２および弾性部材２に形成した嵌合孔２
１，２２に各々嵌合可能なものとなつており、
各々に抜け止め用爪部６６，６７が形成してあ
る。

さらにまた、平板状床支持金具７には、その略
中央部分に、前記調整ボルト５がねじ込み可能で
あるめねじ孔７１がバーリング成形およびタツピ
ング加工によつて形成してあり、このめねじ孔７
１の両側部分には前記止めボルト９，９をねじ込
むためのめねじ孔７２，７３が形成してあり、さ
らに両端側には下向きフランジ７４，７５が形成
してある。

また、押え板８には、その略中央部分に前記調
整ボルト５が嵌挿可能である貫通孔８１が形成し
てあると共に、この貫通孔８１の両側には、前記
止めボルト９，９が嵌挿可能である貫通孔８２，
８３が形成してある。

さらにまた、合板１０の側端面の中間部分に
は、上記押え板８を嵌挿するための水平方向溝１
０１が設けてある。

次に、このような構成の各部品を用いて床の支
持を行うに際しては、まず、弾性部材２を基礎１
の所定位置に配設したのち、あらかじめナツト４
を溶接固定しかつ調整ボルト５を螺合して固定し
た受板３を弾性部材２上に置き、次いでボルト支
持金具６の下向き嵌合片６４，６５を前記受板３
に設けた貫通孔３１，３２および弾性部材２に設
けた嵌合孔２１，２２に嵌合して調整ボルト５と
弾性部材２とを固定する。なお、上記のように、
ボルト支持金具６を用いて弾性部材２と調整ボル
ト５とを固定したものを、基礎１の所定位置に配
設することももちろん可能である。

次に、前記調整ボルト５に床支持金具７のめね
じ孔７１を螺合し、床支持金具７を適宜回転させ
ることによつて、基礎１からの床支持金具７の高
さを調整する。

次いで、床支持金具７上に合板１０の端部を載
置したのち、合板１０の側端面の中間部分に設け
た水平方向溝１０１内に押え板８を差し込み、押
え板８に形成した貫通孔８２，８３より止めボル
ト９，９を挿入して前記床支持金具７のめねじ孔
７２，７３にねじ込む。そして、この止めボルト
９，９のねじ込みによつて、合板１０の前記水平
方向溝１０１よりも下方側の部分が押え板８と床
支持金具７との間ではさみ付けられることによ
り、合板１０が床支持金具７上で固定される。そ
の後、合板１０，１０間に埋木１２を設けたの
ち、仕上床材１１を張ることによつて施工を完了
する。

したがつて、建物における床の施工が良好にな
されると同時に、床面で発生する振動等は弾性部
材２によつて十分吸収させることができるように
なる。

（考案の効果） 以上説明してきたように、この考案による床支
持装置によれば、基礎上に配設した弾性部材に、
調整ボルトの下端に設けた受板を設置し、前記調
整ボルトに貫通させた板材成形ボルト支持金具に
設けた折曲成形下向き嵌合片を前記受板を貫通し
て前記弾性部材に嵌合し、前記調整ボルトに螺合
した平板状床支持金具の上面に合板を載置し、前
記合板の側端面の中間部分に設けた水平方向溝に
嵌挿した押え板と前記平板状床支持金具との間で
ボルト締めして前記合板の前記水平方向溝よりも
下方側の部分を挟着固定した構成としたから、受
板、板材成形ボルト支持金具，平板状床支持金
具，押え板はプレス成形等により簡単に成形する
ことができることから床支持装置の構成部品が簡
便に製作されるものとなり、また、調整ボルトに
貫通させた板材成形ボルト支持金具に設けた折曲
成形下向き嵌合片を受板を貫通して弾性部材に嵌
合しているため、弾性部材と受板と調整ボルトと
の相互位置決めが正確になされると共に、弾性部
材と受板との間での回動方向の位置ずれが生じな
い一体的な構造のものとなり、さらに、合板は平
板状床支持金具の上面に載置されるため局所的な
圧力を受けにくいものとなると共に、合板の側端
面の中間部分に設けた水平方向溝に押え板を嵌挿
して前記押え板と平板状床支持金具との間でボル
ト締めすることにより前記合板の前記水平方向溝
よりも下方側の部分が挟着固定されることによつ
て、合板の上面部分は平らな状態のままにするこ
とが可能であり、このような床支持装置の構成と
することによつて床面で発生する振動や騒音等の
吸収を良好なものにすることができるという実用
的価値大なる非常に優れた効果がもたらされる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図はこの考案の一実施例によ
る床支持装置の各々正面説明図および斜面説明図
である。 １……基礎、２……弾性部材、３……受板、４
……ナツト、５……調整ボルト、６……板材成形
ボルト支持金具、７……平板状床支持金具、８…
…押え板、９……止めボルト、１０……合板、１
１……仕上床材、６４，６５……折曲成形下向き
嵌合片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基礎上に配設した弾性部材に、調整ボルトの下
   端に設けた受板を設置し、前記調整ボルトに貫通
   させた板材成形ボルト支持金具に設けた折曲成形
   下向き嵌合片を前記受板を貫通して前記弾性部材
   に嵌合し、前記調整ボルトに螺合した平板状床支
   持金具の上面に合板を載置し、前記合板の側端面
   の中間部分に設けた水平方向溝に嵌挿した押え板
   と前記平板状床支持金具との間でボルト締めして
   前記合板の前記水平方向溝よりも下方側の部分を
   挟着固定したことを特徴とする床支持装置。