JPH1068232A - 仮囲い支柱支持金具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 仮囲いの設置において、擁壁やブロック塀等
があれば、これら擁壁やブロック塀等に取り付けて、仮
囲いの支柱の倒れを防止し、従来必要とされた場所がな
くても、仮囲いの設置を可能とする仮囲い支柱支持金具
を提供すること。 【解決手段】 本発明の仮囲い支柱支持金具１は、間隔
を開けて相対向する２つの挟持片３ａ，３ｂからなる断
面がコの字型の支持金具３と、一方の挟持片３ｂの外側
面に固定した中空パイプ２と、他方の挟持片３ａの内側
面に離接近自在に設けられた押圧板５とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、住宅等の建築物が
建築中に必要となる仮囲いの支柱をその底部で支持する
金具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、住宅等の建築物が密集する都市
内で建築物を建築する場合、その建築現場では、近隣に
対する安全対策として、その建築物の周囲に仮囲いを設
置する。この仮囲いを設置するには、まず、仮囲いの支
柱を立てる必要がある。そこで、従来より、様々な方法
で、仮囲いの支柱が立てられてきた。例えば、地面が土
である場合、この支柱は、土中に打ち込まれることによ
って立てられるが、地面がセメント等であるため、支柱
を地面に打ち込むことができない場合は、図５に示すよ
うに、支柱４０の底部４０ａ間を横材４１で繋いで固定
し、更に、支柱４０が倒れないように、支え材４２を支
柱４０に針金４３等で固定して、支柱４０が立てられ
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
において、支柱を地面に打ち込まずに仮囲いの支柱を立
てる場合、図５に示すように、支え材４２は各支柱４０
に必要となり、且つ、支柱４０は多数立てられるので、
必要な支え材４２の数は多くなる。これら多数の支え材
４２の作成および支柱４０への固定には、多くの材料と
労働時間が必要となる。更に、仮囲いが撤去された後、
支え材４２は不要となって廃棄されるので、資材の無駄
使いにもなる。また、支え材４２は、仮囲いから突出し
ているので、建築作業者が歩行中に足を支え材４２に引
っかけて、こけるおそれがあり、危険である。また、仮
囲いは、支え材４２を備えていても、強風で倒れる心配
があるので、定期的に支え材４２の状態をチェックする
必要があり、支え材４２の状態が悪ければ、メンテナン
スしなければならない。これら定期的チェックおよびメ
ンテナンスは、煩わしく、時間も要し、可能であれば、
削除したい作業である。また、擁壁やブロック塀等があ
る場合は、仮囲いを設置する場所が確保できないことも
ある。

【０００４】本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、仮囲いの設置において、擁
壁やブロック塀等があれば、これら擁壁やブロック塀等
に取り付けて、仮囲いの支柱の倒れを防止し、従来必要
とされた場所がなくても、仮囲いの設置を可能とする、
仮囲い支柱支持金具を提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の仮囲い支柱支持金具は、間隔を開けて相対
向する２つの挟持片からなる断面がコの字型の支持金具
と、一方の挟持片の外側面に固定した中空パイプと、他
方の挟持片の内側面に離接近自在に設けられた押圧板と
を有している。

【０００６】また、前記一方の挟持片の内側面および前
記押圧板には、弾性材を装着することが好ましい。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に従って説明する。図１において、仮囲い支柱支持金具
１は、中空パイプ２，支持金具３，ボルト４および押圧
板５を備えている。

【０００８】支持金具３は、コの字型の断面を有する直
方型をしており、且つ、この断面コの字を形成して相対
向する２つの挟持片のうちの一の挟持片３ａには、貫通
雌螺子６ａおよび貫通孔６ｂが設けられている。この貫
通雌螺子６ａには、前記一の挟持片３ａの外側からボル
ト４が螺合している。ボルト４は、本数が４本で、これ
らが均等にバランス良く配置されていることが好ましい
が、本数は１本以上あればよい。

【０００９】また、押圧板５の一平面には、挿通棒５ａ
がこの一平面に垂直に溶接等で固定されている。押圧板
５は、この挿通棒５ａが前記一の挟持片３ａの内側から
前記貫通孔６ｂに挿通されて、装着されている。この挿
通棒５ａには、雄螺子を螺刻してもよく、この場合は、
ナット５ｂを前記一の挟持片３ａの外側から挿通棒５ａ
に螺合させる方がよい。このナット５ｂは、挿通棒５ａ
が貫通孔６ｂから抜けて、押圧板５が落下しないように
する役割のものであり、同様の役割をしていれば、ナッ
ト５ｂは他のものでもよい。

【００１０】一方、前記支持金具３の一の挟持片３ａに
相対向する他の挟持片３ｂの外側には、中空パイプ２
が、支持金具３の断面コの字の開口方向Ｐと中空パイプ
２の中心軸の方向が一致するように、溶接等で固定され
ている。この中空パイプ２は、中空円柱でも中空角柱で
もよい。また、図２に示すように、中空パイプ２の側面
には、貫通孔２ａが設けられ、この貫通孔２ａの開口部
外側には、溶接ナット２ｂが溶接され、この溶接ナット
２ｂには、ボルト８が中空パイプ２の外側から螺合して
貫通孔２ａを挿通していることが好ましく、これら貫通
孔２ａ，溶接ナット２ｂおよびボルト８を１組とした組
の数は、１組以上あることが好ましい。貫通孔２ａおよ
び溶接ナット２ｂの代わりに貫通雌螺子を設けてもよ
い。

【００１１】また、支持金具３の他の挟持片３ｂの内側
には、押圧板５と同様に、ゴム板等の弾性材７が接着剤
等で接着されていることが好ましい。

【００１２】次に、仮囲い支柱支持金具１の使用手順に
ついて説明する。仮囲い支柱支持金具１は、図３および
図４に示すように、擁壁１０やブロック塀等に取り付け
て使用される。

【００１３】まず、支持金具３の他の挟持片３ｂと押圧
板５との間の距離が、擁壁１０等の幅以上になるよう
に、押圧板５を移動させる。この後、支持金具３の断面
コの字を形成して相対向する２つの挟持片を連結する連
結面３ｃの内面を、擁壁１０等の上面に当接させて、仮
囲い支柱支持金具１を擁壁１０等上に載置する。この
後、全ボルト４を均等に締めてボルト４の軸力を押圧板
５に加え、挟持片３ｂと押圧板５とで擁壁１０等を挟持
する。このとき、挟持片３ｂおよび押圧板５の擁壁１０
等に当接する面には、擁壁１０等に傷やクラック等を生
じさせることがないように、ゴム板等の弾性材７が接着
されていることが好ましい。以上で、１つの仮囲い支柱
支持金具１の擁壁１０等への取り付けが終了し、後は、
同様にして、必要な位置に仮囲い支柱支持金具１を取り
付ける。

【００１４】仮囲い支柱支持金具１の擁壁１０等への取
り付けが完了した後は、仮囲いの支柱４０を中空パイプ
２に挿入し、ボルト８を締めて支柱４０を固定する。以
上で仮囲いの支柱４０を立てる作業が完了する。なお、
中空パイプ２の底部２ｃは、開口されていても、鉄板等
を溶接する等して閉口されてもよい。底部２ｃが開口さ
れている場合は、仮囲いの支柱４０の底部が地面に達す
るが、底部２ｃが閉口されている場合は、この閉口部で
仮囲いの支柱４０の底部が止まる。この底部２ｃが閉口
されている場合は、この閉口部に、貫通孔２ｄを設け
て、中空パイプ２の中に入った水や砂等を排出するよう
にするのがよい。

【００１５】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の仮囲い支
柱支持金具は、擁壁等に取り付けられるので、従来必要
とされた場所が確保されなくても、仮囲いの支柱を立て
ることができ、更に、支え材が不要なので、歩行中の建
築作業者の足元には、仮囲いから突出するものがなく、
安全で、無駄となる資材がない。また、仮囲いの支柱を
立てる作業は、支柱を中空パイプに挿入するだけなの
で、短時間で簡単に行える。また、仮囲い支柱支持金具
は、ボルトの強い軸力で擁壁等に挟持されるので、仮囲
いの支柱が倒れる心配がなく、このため、支柱の定期的
チェックおよびメンテナンスを必要としない。更に、挟
持片および押圧板の擁壁等に当接する面には、ゴム板等
の弾性材が接着されているので、擁壁等に傷やクラック
等を生じさせることがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態を示す仮囲い支柱支持金具
の斜視図である。

【図２】同仮囲い支柱支持金具の側面図である。

【図３】同仮囲い支柱支持金具の使用状況を示す斜視図
である。

【図４】同仮囲い支柱支持金具の使用状況を示す側面図
である。

【図５】仮囲いの支柱設置の従来技術を示す斜視図であ
る。

【符号の説明】

１ 仮囲い支柱支持金具 ２ 中空パイプ ３ 支持金具 ３ａ 一の挟持片 ３ｂ 他の挟持片 ５ 押圧板 ７ 弾性材

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 間隔を開けて相対向する２つの挟持片か
   らなる断面がコの字型の支持金具と、 一方の挟持片の外側面に固定した中空パイプと、 他方の挟持片の内側面に離接近自在に設けられた押圧板
   とを有することを特徴とする仮囲い支柱支持金具。
2. 【請求項２】 前記一方の挟持片の内側面および前記押
   圧板に、弾性材を装着したことを特徴とする請求項１に
   記載の仮囲い支柱支持金具。