JPH0224529Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 技術分野 本考案は、タイバー引抜装置付きトグル式型締
装置に関するものである。

(ロ) 従来技術 型締装置としては、大径の油圧シリンダによつ
て直接金型を締付ける方式の直圧式型締装置とト
グルリンク機構を用いたトグル式型締装置とがあ
る。直圧式型締装置においては、金型の取り付け
時及び取り出し時に４本のタイバーのうち１又は
２本を引き抜いて、より大型の金型を取り付け及
び取り外し可能としたものがある。すなわち、タ
イバーを取り外せない場合には、タイバーの間隔
を通過することができる外形寸法の金型しか取り
付けることができないが、タイバーを取り外し可
能とすることにより、より大きな外形寸法の金型
の取り付けが可能となる。第１〜３図にタイバー
引抜装置が設けられていない従来のトグル式型締
装置を示す。固定盤１２とエンドハウジング１４
とが４本のタイバー１６によつて連結されてい
る。タイバー１６に対して軸方向に移動自在に支
持された可動盤１８は、エンドハウジング１４に
取り付けられた型締シリンダ２０のロツド２２先
端のクロスヘツド２４とトグル機構２６を介して
連結されている。トグル機構２６はリンク２８，
３０及び３２から構成されており、これらのリン
クはピン３４によつて互いに連結されると共にそ
れぞれクロスヘツド２４、エンドハウジング１４
及び可動盤１８とピン３６，３８及び４０によつ
て連結されている。固定盤１２には固定型４２が
取り付けられ、また可動盤１８には可動型４４が
取り付けられる。エンドハウジング１４はフレー
ム４６上に移動可能に設けられており、第３図に
拡大して示す型厚調整装置４８によつてタイバー
１６に対する固定位置を調節可能である。型厚調
整装置４８は、タイバー１６の端部に形成したね
じ５０と、このねじ５０とかみ合う調整ナツト５
２と、調整ナツト５２をエンドハウジング１４に
対して軸方向へ拘束するナツトカバー５４と、調
整ナツト５２の外周に設けられたスプロケツト５
６と、第２図に示すように４個のスプロケツト５
６を連結するチエーン５８と、チエーン５８とか
み合うスプロケツト６０を駆動する駆動モータ６
２とから構成されている。

型締時には、型締シリンダ２０を作動させてロ
ツド２２を突き出し、この力をトグル機構２６に
よつて倍力させて可動盤１８に伝え可動型４４を
固定型４２に押し付ける。型締シリンダ２０の力
をトグル機構２６によつて最も効率良く倍力する
ためには、型締した状態においてトグル機構２６
のリンク３０とリンク３２とが一直線になる直前
の状態にあることが必要である。固定型４２及び
可動型４４の厚さは金型の種類に応じて相違する
ため、トグル機構２６が最も伸びた状態における
固定盤１２と可動盤１８との間の距離を調整する
ことが必要となる。この調整は型厚調整機構４８
によつて行なわれる。すなわち、モータ６２を駆
動しチエーン５８を介して各調整ナツト５２を回
転させ、エンドハウジング１４を軸方向に移動さ
せる。４本のタイバー１６のねじ５０とかみ合う
各調整ナツト５２は１本のチエーン５８を介して
駆動されるため、各調整ナツト５２はすべて同期
した状態で回転する。このため、各タイバー１６
に対する調整ナツト５２の相対的位置は、４本の
タイバー１６及び４個の調整ナツト５２について
それぞれ同一である。従つて、エンドハウジング
１４の固定盤１２に対する平行度は、エンドハウ
ジング１４の軸方向への移動後も確実に保持され
る。

上記のようなトグル式型締装置にはタイバー引
抜装置が設けられていないので、外形寸法の大き
い金型を取り付け可能とするためには、タイバー
の間隔を大きくしなければならず、型締装置全体
が大型化し価格が高くなつていた。また、金型交
換の際に金型がタイバーに接触して損傷すること
を避けるために、非常に慎重な作業が要求され、
金型交換の作業時間が非常に長くなつていた。

なお、特公昭52−30370号公報には、タイバー
引抜装置付きのトグル式型締装置が示されてい
る。すなわち、引抜くべきタイバーをナツトに連
結し、両者を一体に回転させながらタイバーを固
定盤側から引抜くようにした構造のものが示され
ている。しかし、このタイバー引抜装置の場合に
は、タイバーを回転させながら引抜くため、タイ
バーの表面にらせん状の傷がついて案内動作が阻
害される場合があり、またタイバーを回転させる
ために型厚調整装置の駆動力を大きくする必要が
ある。また、引抜いたタイバーを再設定する場
合、引抜かれたタイバーは圧縮荷重を受けた状態
となり、その他のタイバーは引張荷重を受けた状
態となり、型締時にタイバーの伸びが不均一とな
つて型締力が一定でなくなるという問題点があ
る。これは、タイバー再設定時に、引抜いていた
タイバーは固定盤側のナツトにかみ合つて停止さ
せられるため圧縮荷重を受け、これ以外のタイバ
ーは可動盤を移動させるために引張荷重を受けた
状態となる。このため、バツクラツシユ、可動部
の遊びも引抜いていたタイバーとこれ以外のタイ
バーとでは逆向きに発生し、型締時にタイバーの
伸びが不均一となる。

また、実公昭57−1015号公報には、上側２本の
タイバーを引抜きシリンダによつて同時に引抜く
方式のものが示されている。しかし、これの場合
には、型厚調整機構が設けられておらず、型厚調
整を行なうことができない。

また、実開昭55−55255号公報には、モーター、
ピニオン及びラツクによつてタイバーを引抜く方
式のものが示されている。しかし、これの場合に
は、タイバーを同期させる機構が設けられていな
いため、引抜いたタイバーを再設定する場合に発
生する型締力を他のタイバーと同調させることが
困難である。

(ハ) 考案の目的 本考案は、簡単な操作及び構造によりトグル式
型締装置のタイバーを引抜き可能にし、同じタイ
バー間隔に対して従来よりも大きいい外形寸法を
有する金型を取付可能にすると共に金型交換作業
を容易にし、また上記のような従来の問題点を同
時に解決することを目的としている。

(ニ) 考案の構成 本考案は、駆動機構によつて回転する回転筒に
調整ナツトを一体回転するように連結可能とする
ことにより、上記目的を達成する。すなわち、本
考案によると、タイバーのうちの所定の本数のも
のは固定盤に対してタイバーを固定又は解放する
ことが可能なタイバー固定機構によつて固定盤に
連結されており、タイバー固定機構が設けられて
いないタイバーには型厚調整機構が設けられてお
り、型厚調整機構は、タイバーの外周に設けたね
じとかみ合う第１調整ナツトと、第１調整ナツト
をエンドハウジングに対して軸方向に拘束するナ
ツトカバーとを有しており、タイバー固定機構が
設けられたタイバーには型厚調整・引抜機構が設
けられており、型厚調整・引抜機構は、タイバー
の外周に設けたねじとかみ合う第２調整ナツト
と、第２調整ナツトとの軸方向相対位置に応じて
これと一体に回転する状態と互いに独立に回転可
能な状態とを切換わり可能な回転筒と、回転筒の
軸方向への移動を拘束するカバーと、第２調整ナ
ツトの軸方向への移動を拘束する位置と解放する
位置との間を移動可能なロツキングプレートと、
タイバーを軸方向に移動させる引抜駆動機構とを
有しており、回転筒及び第１調整ナツトを同期し
た状態で回転駆動する回転駆動機構が設けられて
いる。

(ホ) 実施例 以下、本考案の実施例を添付図面の第４〜１０
図に基づいて説明する。

固定盤１１２とエンドハウジング１１４とがタ
イバー１１６によつて連結されている。タイバー
１１６に対して軸方向に移動自在に支持された可
動盤１１８は、エンドハウジング１１４に取り付
けられた油圧式型締シリンダ１２０のロツド１２
２先端のクロスヘツド１２４とトグル機構１２６
を介して連結されている。トグル機構１２６はリ
ンク１２８，１３０及び１３２から構成されてお
り、これらのリンクはピン１３４によつて互いに
連結されると共にそれぞれクロスヘツド１２４、
エンドハウジング１１４及び可動盤１１８とピン
１３６，１３８及び１４０によつて連結されてい
る。固定盤１１２には固定型１４２が取り付けら
れ、また可動盤１１８には可動型１４４が取り付
けられる。エンドハウジング１１４はフレーム１
４６上に移動可能に設けられている。４本のタイ
バー１１６のうち、第５図中で右上のものを除く
３本には第６図下側に示すような型厚調整機構１
４８が設けられている。型厚調整機構１４８は、
タイバー１１６の端部に形成したねじ１５０とか
み合う調整ナツト１５２（第１調整ナツト）と、
調整ナツト１５２をエンドハウジング１１４に対
して軸方向へ拘束するナツトカバー１５４と、調
整ナツト１５２の外周に設けられたスプロケツト
１５６とを有しており、スプロケツト１５６には
チエーン１５８が連結されている。チエーン１５
８はスプロケツト１６０を回転駆動するモータ１
６２によつて駆動される。残りのタイバー１１６
（第５図中で右上のもの）には第６図で上部に示
すように型厚調整・引抜機構１６４が設けられて
いる。型厚調整・引抜機構１６４は、タイバー１
１６のねじ１５０とかみ合い外径部にキー１６８
を取付けた調整ナツト１６６（第２調整ナツト）
と、調整ナツト１６６とキー１６８によつて一体
回転するように連結可能な回転筒１７０と、回転
筒１７０の外周に固着されたスプロケツト１７２
と、エンドハウジング１１４に取り付けられてエ
ンドハウジング１１４との間に回転筒１７０をは
さみ込むカバー１７４と、カバー１７４に取り付
けられたロツキングブロツク１７６と、カバー１
７４とロツキングブロツク１７６との間に案内さ
れたロツキングプレート１７８と、ロツキングプ
レート１７８を第６図中で上下方向に移動させる
ことが可能な油圧式ロツキングシリンダ１８０
と、ロツキングプレート１７８に常に第６図中で
上向きの力を作用するスプリング１８２と、タイ
バー１１６の端面とプレート１８４を介して連結
された引抜シリンダ１８６（引抜駆動機構）とを
有している。カバー１７４及びロツキングブロツ
ク１７６には調整ナツト１６６の通過を許す穴が
設けられている。ロツキングプレート１７８は、
タイバー１１６の通過は許すが調整ナツト１６６
の通過は許さないＵ字状のみぞを有している。回
転筒１７０の外周に設けられたスプロケツト１７
２は、スプロケツト１５６と同数の歯を有してお
り、前述のチエーン１５８と連結されている。こ
の型厚調整・引抜機構１６４が設けられたタイバ
ー１１６の反対側の端部（すなわち、固定盤１１
２を貫通した端部）には、タイバー固定機構１８
８が設けられている。タイバー固定機構１８８
は、タイバー１１６に設けた切欠きみぞ１９０
と、切欠きみぞ１９０に係合可能なＵ字状のみぞ
を有するロツキングプレート１９２と、ロツキン
グプレート１９２を第９図中で上下動させる油圧
式ロツキングシリンダ１９４と、ロツキングプレ
ート１９２に第９図中で常に上向きの力を作用す
るスプリング１９６とを有している。なお、ロツ
キングプレート１９２は、固定盤１１２に取り付
けられたガイドブロツク１９８によつて案内され
ている。

次に上記のような構成を有するトグル式型締装
置のタイバー引抜装置による金型交換作業につい
て説明する。金型を取り付ける場合には、まずモ
ータ１６２を回転させてチエーン１５８を介して
調整ナツト１５２及び１６６を回転させる。な
お、調整ナツト１６６はスプロケツト１７２、回
転筒１７０及びキー１６８を介して回転させられ
る。調整ナツト１５２及び１６６が回転すると、
これらの調整ナツト１５２及び１６６はエンドハ
ウジング１１４に対する軸方向への相対的移動が
阻止されているため、エンドハウジング１１４が
軸方向へ移動する。こうすることによつて、トグ
ル機構１２６が最も伸びた状態における固定盤１
１２と可動盤１１８との間の距離を固定型１４２
及び可動型１４４の厚さよりも５〜10mm小さくす
る。次いで、型締シリンダ１２０を作動させてロ
ツド１２２を引き込ませ、可動盤１１８を固定盤
１１２から最も離れた状態とする。この状態にお
いてロツキングシリンダ１８０及び１９４に油圧
を供給し、ロツキングプレート１７８及び１９２
を下方の解除位置に移動させる。こうすることに
よつて、調整ナツト１６６は第６図中で左への移
動が可能となり、また切欠きみぞ１９０に対する
ロツキングプレート１９２の係合が解除されるた
めタイバー１１６が軸方向へ移動可能となる。次
いで、引抜シリンダ１８６に油圧を供給し、ピス
トンロツド１８６ａを第６図中で左方向へ移動さ
せる。ピストンロツド１８６ａとタイバー１１６
とはプレート１８４によつて連結されているた
め、タイバー１１６は第６図中で左方向へ移動す
る。このとき、調整ナツト１６６もタイバー１１
６と共に左方向へ移動する。カバー１７４及びロ
ツキングブロツク１７６には調整ナツト１６６の
通過を許す穴が設けられているため、ナツト１６
６はカバー１７４及びロツキングブロツク１７６
によつて拘束されることなく左方向へ移動する。
なお、この場合、回転筒１７０は、エンドハウジ
ング１１４及びカバー１７４によつて拘束されて
いるためそのままの位置を維持する。こうしてタ
イバー１１６を金型交換に必要な長さだけ左方向
へ引き抜く。次いで、固定型１４２及び可動型１
４４を組み合わせた状態でクレーン等によつて固
定盤１１２と可動盤１１８との間に搬入し、まず
固定型１４２を固定盤１１２に取り付けボルトに
よつて取り付ける。次いで、引抜シリンダ１８６
に油圧を供給してピストンロツド１８６ａを引き
込ませ、タイバー１１６を最初の位置に戻す。タ
イバー１１６が最初の位置に復帰すると、調整ナ
ツト１６６は再びキー１６８によつて回転筒１７
０と連結される。次いで、ロツキングシリンダ１
８０及び１９４のピストンロツド１８０ａ及び１
９４ａを突き出し、ロツキングプレート１７８に
よつて調整ナツト１６６を拘束し、またロツキン
グプレート１９２によつてタイバー１１６を固定
盤１１２に固定する。なお、ロツキングプレート
１７８及び１９２がロツク位置に復帰後は、ロツ
キングシリンダ１８０及び１９４への油圧の供給
を停止し、以後はスプリング１８２及び１９６の
力によつてロツキングプレート１７８及び１９２
をロツク位置に保持する。次いで、型締シリンダ
１２０に油圧を供給してトグル機構１２６を伸長
させ、可動盤１１８を固定盤１１２側へ移動させ
る。可動盤１１８が可動型１４４に接触すると、
取付ボルトによつて可動型１４４を可動盤１１８
に固定する。次いで、固定型１４２及び可動型１
４４のクレーン等との連結を解除する。その後、
トグル機構１２６を短縮させて可動型１４４を固
定型１４２から離し、次いでモータ１６２を作動
させて調整ナツト１５２及び１６６を回転させ、
所定の型締力が得られる位置までエンドハウジン
グ１１４を移動させる。これによつて金型取り付
け作業が完了する。

次に、取り付けられている金型を取り外す場合
の作業について説明する。まず、固定型１４２と
可動型１４４とを締め付けた状態でクレーン等に
よつて支持する。この状態で固定型１４２及び可
動型１４４をそれぞれ固定盤１１２及び可動盤１
１８に固定している取付ボルトを外す。次いで、
型締シリンダ１２０に油圧を供給して可動盤１１
８を固定盤１１２から最も離れた位置まで移動さ
せる。このとき、可動型１４４は固定型１４２と
組み合わせれた状態で固定盤１１２側に残され
る。次いで、ロツキングシリンダ１８０及び１９
４のロツド１８０ａ及び１９４ａを引き込ませ、
ロツキングプレート１７８及び１９２による調整
ナツト１６６及びタイバー１１６の拘束を解除す
る。この状態で引抜シリンダ１８６に油圧を供給
してピストンロツド１８６ａを突き出す。こうす
ることによつて、タイバー１１６を金型取り出し
に必要な長さだけ引き抜く。タイバー１１６を引
き抜いた状態で固定型１４２及び可動型１４４を
クレーン等によつて外部に取り出す。次いで、引
抜シリンダ１８６を作動させてタイバー１１６及
び調整ナツト１６６を最初の位置まで復帰させ
る。次いで、ロツキングシリンダ１８０及び１９
４を作動させロツキングプレート１７８及び１９
２によつて調整ナツト１６６及びタイバー１１６
を拘束する。その後、ロツキングシリンダ１８０
及び１９４への油圧の供給を停止し、金型取り外
し作業が完了する。

上記のように本考案によるトグル式型締装置の
タイバー引抜装置では、タイバー１１６と調整ナ
ツト１６６とを一体の状態で引き抜き、金型の取
り付け又は取り外し作業後は再びそのままの状態
でタイバー１１６及び調整ナツト１６６を最初の
位置まで復帰させるので、調整ナツト１６６は他
の型厚調整機構１４８の調整ナツト１５２との同
期状態を維持する。従つて、モータ１６２を回転
させるとチエーン１５８を介して調整ナツト１５
２及び１６６は同一条件で回転し、エンドハウジ
ング１１４は平行度を維持したまま移動する。

以上、本考案の１実施例について説明したが、
本考案はこの実施例に次のような変更を加えて実
施することもできる。

説明した実施例では、第５図中で右上のタイバ
ー１１６のみを引き抜き可能としたが、必要に応
じてどのタイバー１１６を引き抜き可能としても
差し支えない。また、引き抜き可能なタイバー
は、１本だけではなく２本以上とすることもでき
る。

説明した実施例では、引抜シリンダ１８６、ロ
ツキングシリンダ１８０及びロツキングシリンダ
１９４は油圧シリンダとしたが、これ以外の流体
圧シリンダ、又はラツク及びピニオン等を使用す
ることもできる。

説明した実施例では、ロツキングプレート１９
２はＵ字状のみぞを有する１枚の板によつて構成
されているが、半円径のみぞを有する一対の割型
プレートによつて構成することもできる。この場
合、タイバー１１６をより確実に保持することが
できる。ロツキングプレート１７８についても同
様である。

また、説明した実施例では、調整ナツト１６６
と回転筒１７０とはキー１６８によつて連結され
ているがこれはスプラインとしても差し支えな
い。

(ヘ) 考案の効果 以上説明してきたように本考案によると、タイ
バーのうちの所定の本数のものは固定盤１１２に
対してタイバーを固定又は解放することが可能な
タイバー固定機構１８８によつて固定盤に連結さ
れており、タイバー固定機構が設けられていない
タイバーには型厚調整機構１４８が設けられてお
り、型厚調整機構はタイバーの外周に設けたねじ
１５０とかみ合う第１調整ナツト１５２と、第１
調整ナツトをエンドハウジング１１４に対して軸
方向に拘束するナツトカバー１５４とを有してお
り、タイバー固定機構が設けられたタイバーには
型厚調整・引抜機構１６４が設けられており、型
厚調整・引抜機構は、タイバーの外周に設けたね
じ１５０とかみ合う第２調整ナツト１６６と、第
２調整ナツトとの軸方向相対位置に応じてこれと
一体に回転する状態と互いに独立に回転可能な状
態とを切換わり可能な回転筒１７０と、回転筒の
軸方向への移動を拘束するカバー１７４と、第２
調整ナツトの軸方向への移動を拘束する位置と解
放する位置との間を移動可能なロツキングプレー
ト１７８と、タイバーを軸方向に移動させる引抜
駆動機構１８６とを有しており、回転筒及び第１
調整ナツトを同期した状態で回転駆動する回転駆
動機構（モータ１６２、スプロケツト１６０、チ
エーン１５８、スプロケツト１７２）が設けられ
ているので、必要に応じてタイバーを簡単に除去
することができるようになり、より大きい外形寸
法の金型の取付が可能となる。また、金型の取付
及び取外し作業も容易になる。また、タイバーを
引抜く際にこれを回転させることがないので、タ
イバーの外周に傷を付けることはない。更に引抜
かれたタイバーは引抜き前と引抜き後の再設定時
とで同じ位置にあるので、このタイバーにのみ圧
縮荷重が作用するといつた不具合は発生しない。
従つて、型締力は４本のタイバーについて均等に
作用する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のトグル式型締装置を示す図、第
２図は第１図の−線に沿う断面図、第３図は
第２図の−線に沿う断面図、第４図は本考案
の１実施例であるトグル式型締装置のタイバー引
抜装置を示す図、第５図は第４図の左側面図、第
６図は第５図の−線に沿う断面図、第７図は
第６図の−線に沿う断面図、第８図は第４図
の右側面図、第９図は第８図の−線に沿う断
面図、第１０図は第９図の−線に沿う断面図
である。 １１２……固定盤、１１４……エンドハウジン
グ、１１６……タイバー、１１８……可動盤、１
２０……型締シリンダ、１２２……ロツド、１２
４……クロスヘツド、１２６……トグル機構、１
２８，１３０，１３２……リンク、１３４，１３
６，１３８，１４０……ピン、１４２……固定
型、１４４……可動型、１４６……フレーム、１
４８……型厚調整機構、１５０……ねじ、１５２
……調整ナツト（第１調整ナツト）、１５４……
ナツトカバー、１５６……スプロケツト、１５８
……チエーン、１６０……スプロケツト、１６２
……モータ、１６４……型厚調整・引抜機構、１
６６……調整ナツト（第２調整ナツト）、１６８
……キー、１７０……回転筒、１７２……スプロ
ケツト、１７４……カバー、１７６……ロツキン
グブロツク、１７８……ロツキングプレート、１
８０……ロツキングシリンダ、１８２……スプリ
ング、１８４……プレート、１８６……引抜シリ
ンダ（引抜駆動機構）、１８８……タイバー固定
機構、１９０……切欠きみぞ、１９２……ロツキ
ングプレート、１９４……ロツキングシリンダ、
１９６……スプリング、１９８……ガイドブロツ
ク。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 固定盤に連結されたタイバーに可動盤が軸方向
   に移動自在に支持されており、可動盤はタイバー
   に支持されたエンドハウジングにトグル機構によ
   つて連結されており、エンドハウジングのタイバ
   ーに対する軸方向固定位置は調節可能であるトグ
   ル式型締装置において、 タイバーのうちの所定の本数のものは固定盤に
   対してタイバーを固定又は解放することが可能な
   タイバー固定機構によつて固定盤に連結されてお
   り、タイバー固定機構が設けられていないタイバ
   ーには型厚調整機構が設けられており、型厚調整
   機構は、タイバーの外周に設けたねじとかみ合う
   第１調整ナツトと、第１調整ナツトをエンドハウ
   ジングに対して軸方向に拘束するナツトカバーと
   を有しており、タイバー固定機構が設けられたタ
   イバーには型厚調整・引抜機構が設けられてお
   り、型厚調整・引抜機構は、タイバーの外周に設
   けたねじとかみ合う第２調整ナツトと、第２調整
   ナツトとの軸方向相対位置に応じてこれと一体に
   回転する状態と互いに独立に回転可能な状態とを
   切換わり可能な回転筒と、回転筒の軸方向への移
   動を拘束するカバーと、第２調整ナツトの軸方向
   への移動を拘束する位置と解放する位置との間を
   移動可能なロツキングプレートと、タイバーを軸
   方向に移動させる引抜駆動機構とを有しており、
   回転筒及び第１調整ナツトを同期した状態で回転
   駆動する回転駆動機構が設けられていることを特
   徴とするタイバー引抜装置付きトグル式型締装
   置。