JPH0221039B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (a) 発明の技術分野 本発明は現金を一括して搬送、出納する現金一
括処理システムの現金収納装置に係り、特に自動
的に紙幣一括収納できる紙葉類収納装置に関す。

(b) 技術の背景 近来、金融機関等における業務の合理化を達成
する為の各種の現金取扱装置が開発、実用化され
ている。特に省力化機器として現金一括処理シス
テムが提案されている。これは窓口での現金の計
数、搬送及び出納業務を装置化して現金管理を集
中して行うもので、各窓口ステーシヨンに現金挿
入口と現金放出口とを備え、また現金収納ステー
シヨンに現金払出装置と現金収納装置を備え、窓
口ステーシヨンと現金収納ステーシヨンを搬送路
で接続した構成になつている。そして搬送路上を
現金が搬送されて、現金収納ステーシヨンで自動
的に収納箱に収納されるが、紙幣は整列した状態
で迅速に収納されることが望ましい。

(c) 従来技術と問題点 以下従来方法について、第１図及び第２図を参
照して説明する。第１図は従来方法を示す斜視
図、第２図は異なる従来例を示す側面図である。
第１図に示すように、コンベア１６上に紙幣１０
及び硬貨１０ａが載せられており、コンベア１６
の終端部に収納箱２１が配置されている。従つて
コンベア１６を駆動させれば紙幣１０及び硬貨１
０ａを搬送して収納箱２１に収納することができ
る。

また第２図に示すように、紙幣１０を収容した
搬送箱１が搬送され、収納ステーシヨンの上部に
設けられた取出しローラ１５が降下し、紙幣１０
は取出しローラ１５の回転で繰出されて、スプリ
ング７１に付勢された押え板７２を内蔵する収納
箱７の図において上方のプール部７４に総てプー
ルされると、上方よりプツシヤ７３で収納箱７に
押込まれて収納される。

しかしながら、前者は後刻例えば営業時間終了
後等に、収納された紙幣１０を整理する時に手間
が掛るという欠点があり、後者は繰出しに処理時
間が掛るばかりでなく、繰出しが確実性に乏しい
という欠点がある。

(d) 発明の目的 本発明の目的は、上記の欠点を解決する為のも
ので、紙幣を一括して自動的に収納できる紙幣収
納装置を提供するにある。

(e) 発明の構成 本発明は、紙葉類を積層収納した搬送体から前
記紙葉類を一括して取り出す取出し部と、前記紙
葉類を収納する収納部とを有し、装置外部から前
記搬送体に収納され搬送されてきた前記紙葉類を
前記取出し部で一括取出し、連結搬送部を介して
前記収納部に一括収納する紙葉類収納装置であつ
て、前記搬送体は収納底面に切欠部を有し、前記
切欠部の上に前記紙葉類を積層して収納し、前記
取出し部は、所定間隙で対向した送りベルトと、
前記対向間隙を増減する駆動手段と、前記対向し
た送りベルトを互いに同期して搬送する手段とを
有する把持手段及びアーム部から成り、前記アー
ム部は前記把持手段を前記搬送体と前記連結搬送
部との間で移送する移送手段を有し、前記移送手
段で前記把持手段を前記搬送体側に移送し、前記
搬送体に一括収納された前記紙葉類を、前記搬送
体の切欠部を介し、前記対向した送りベルト間隙
を減じることで一括把持し、前記対向した送りベ
ルトを互いに同期搬送することで一括把持した紙
葉類を引込むとともに、前記移送手段によつて、
前記把持手段を前記連結搬送部側に移送し、前記
連結搬送部を介して一括把持した前記紙葉類を前
記収納部に一括収納するよう構成したことを特徴
とする紙葉類収納装置であり、かくすることによ
り目的を達成することができる。

(f) 発明の実施例 以下本発明の一実施例について、第３図〜第５
図を参照して説明する。第３図は本発明による実
施例を示す側面図、第４図は第３図のアーム部を
示す側面図、第５図は第４図の作用を示す説明図
である。全図を通じ同一符号は同一対象物を示
す。第３図は収納ステーシヨンに設けられている
紙幣収納装置で、図示省略した窓口ステーシヨン
より搬送箱１を載せた例えばリニアモータの台車
１１を走行させるレールが、図中２点鎖線で示す
位置の中央部に配置されている。搬送箱１に搬送
箱ベース３、紙幣収容部４及びカバ２より構成さ
れており、紙幣収容部４には先端部に第５図ｂに
斜視図で示すように切欠部Ｓが設けられており、
紙幣１０が収容されている。収納ステーシヨンに
搬送された搬送箱１は図示省略した昇降機構によ
り図中１点鎖線で示す位置迄上昇し、同時に図示
省略したレバ機構によつてカバ２が開き、つれて
紙幣収容部４が略45度の上方を向くようになつて
いる。

紙幣収容部４の前方、図において左方にアーム
部５が設けられており、第４図に示すように、ア
ーム部５は左右（紙面に垂直方向）一対からな
り、夫々把持部５３とギヤ部５１１を有するアー
ム５１と、モータ５２１に結合されたギヤ５２で
構成されている。把持部５３は取付け部材５３
１，５３２に取付けられたローラＲ１〜Ｒ４にベ
ルト５３３，５３４が掛けられている。取付け部
材５３１はアーム部５１に固定されたエアシリン
ダ５４に連結され、取付け部材５３２はアーム５
１に取付けられている。ローラＲ４の軸はアーム
５１の反対側に固定されたモータ５３５の軸に結
合されている。従つてエアシリンダ５４の図中矢
印Ａ，Ｂ方向への作動により、取付け部材５３１
は移動して取付け部材５３２との間隔を広げた
り、狭めたりする。またモータ５３５の矢印Ｃ方
向への回動により、ベルト５３４は矢印Ｄ方向に
駆動する。アーム５１の図において下端部には軸
５１１を中心とするギヤ５１２が形成され、これ
を噛み合うギヤ５２が配置されている。ギヤ５２
の軸５２１にはモータ５２２が直結されている。
モータ５２２の矢印Ｅ，Ｆ方向への駆動により、
アーム５１は矢印Ｇ，Ｎ方向に回転する。

第５図に示すように、アーム５１が矢印Ｃ方向
に回転した時、把持部５３はローラＲ１，Ｒ３の
間に紙幣収容部４の先端部を狭む位置で停止す
る。

第３図のアーム部５のホームポジシヨンの左方
には多数のローラとベルトを上下に備える送り機
能をもつ搬送路を構成している搬送部６が設けら
れている。搬送部６は図示省略した駆動機構に連
結されており、その駆動により図中右端より挿入
された紙幣１０を矢印Ｊ方向に左端下方の収納箱
７迄搬送する機能を有している。搬送部６の終端
部下方には収納箱７が位置している。収納箱７は
第２図で説明したように、送られてきた紙幣１０
を整列して収納する機能を有している。また装置
の下部には制御部８及び電源９が配置されてい
る。

このような構成及び機能を有するので、紙幣１
０を収納する時は、搬送されてきた搬送箱１が第
３図に１点鎖線で示すように略45度の上方を向く
と、第５図に示すように、ギヤ５２２が矢印Ｅ方
向に駆動してアーム５１が矢印Ｇ方向に傾き把持
部５３が紙幣収容部４を挾む位置で停止し、エア
シリンダ５４が矢印Ｂ方向に作動して、紙幣収容
部４の切欠部で紙幣１０を把み、所定の把握力に
なると図示省略した圧力センサに検知されてエア
シリンダ５４の作動が止る。するとギヤ５２２が
矢印Ｆ方向に回転して、アーム５１が矢印Ｎ方向
に回転し搬送部６の先端部直前のホームポジシヨ
ンで止る。ここでモータ５３３が矢印Ｃ方向に駆
動すると共に搬送部６が駆動すると、把持された
紙幣１０はベルト５３１，５３２に送られて矢印
Ｄ方向へ移動して搬送部６に送られ、そのまま矢
印Ｊ方向に搬送されて収納部７に収納される。

このようにして、紙幣１０を一括して迅速に整
列した状態で収納することができる。

紙幣収納部７の紙幣１０が整列して収納されて
いるので、図に示していない紙幣鑑別収納機に、
この紙幣収納箱７を挿入して、紙幣１０を金種別
に分類収納することもでき、一層現金処理が容易
にできる。

また、紙幣１０の金種鑑別収納装置と前記実施
例を組合わせた変形例を第６図に示している。図
において、アーム部５の先端部左方に、繰出し部
１８、搬送ベルト１９及び鑑別部２０が配置され
ている。鑑別部２０の下方に金種別紙幣収納箱７
ｂが設けられている。従つてアーム部５が紙幣１
０を把持して繰出し部１８に運ぶと、繰出し部１
８は紙幣１０を一枚ずつ繰出して搬送ベルト１９
で送り、鑑別部２０で金種鑑別して各金種別収納
箱７ｂに収納することができる。

(g) 発明の効果 以上説明したように本発明によれば、紙幣を一
括して把持し搬送して、収納箱に収納できるの
で、処理が迅速で確実であるばかりでなく、営業
時間後等に紙幣を整理する手間も削減できるとい
う効果がある。また金種鑑別収納装置と組合わせ
ることにより一層省力効果が得られるという効果
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来方法を示す斜視図、第２図は異な
る従来例を示す側面図、第３図は本発明による実
施例を示す側面図、第４図は第３図のアーム部を
示す側面図、第５図は第４図の作用を示す説明
図、第６図は金種鑑別収納装置を備えた変形例を
示す側面図である。 図において、１は搬送箱、２，１２はカバ、
４，１１は紙幣収容部、５はアーム部、６は搬送
部、７は紙幣収納箱、１０は紙幣、１０ａは硬
貨、１７は硬貨収納部、５１はアーム、５２はギ
ヤ、５３は把持部、５４はエアシリンダ、Ｓは切
欠部を示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 紙葉類を積層収納した搬送体から前記紙葉類
   を一括して取り出す取出し部と、前記紙葉類を収
   納する収納部とを有し、 装置外部から前記搬送体に収納され搬送されて
   きた前記紙葉類を前記取出し部で一括取出し、連
   結搬送部を介して前記収納部に一括収納する紙葉
   類収納装置であつて、 前記搬送体は収納底面に切欠部を有し、前記切
   欠部の上に前記紙葉類を積層して収納し、 前記取出し部は、所定間隙で対向した送りベル
   トと、前記対向間隙を増減する駆動手段と、前記
   対向した送りベルトを互いに同期して搬送する手
   段とを有する把持手段及びアーム部から成り、 前記アーム部は前記把持手段を前記搬送体と前
   記連結搬送部との間で移送する移送手段を有し、 前記移送手段で前記把持手段を前記搬送体側に
   移送し、前記搬送体に一括収納された前記紙葉類
   を、前記搬送体の切欠部を介し、前記対向した送
   りベルト間隙を減じることで一括把持し、前記対
   向した送りベルトを互いに同期搬送することで一
   括把持した紙葉類を引込むとともに、前記移送手
   段によつて、前記把持手段を前記連結搬送部側に
   移送し、前記連結搬送部を介して一括把持した前
   記紙葉類を前記収納部に一括収納するよう構成し
   たことを特徴とする紙葉類収納装置。