JPH02118242A - 歯車変速装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は自動車用自動変速機の副変速機として好適な遊
星歯車機構を用いた歯車変速装置に関する。

［従来の技術］ この種の歯車変速装置は、プラネタリギヤセットとクラ
ッチ手段やブレーキ手段等の係合手段とを組合せて構成
され、係合手段を制御することで変速がなされるように
なっている。変速段は、例えば自動車では前進４段後退
１段のものが一般的となっているが、さらに多段化する
ことでより円滑な変速が可能となる。

多段化は容易に可能であるが、プラネタリギヤセットや
係合手段の数が増加して構造が複雑となるとともに、大
型となる。

そこで、構造の複雑化や大型化をできるだけ抑えて前進
５段以上の変速段を成立させることができる歯車変速装
置として、２組のシンプルプラネタリギヤセットと、１
組のダブルピニオンシンプルプラネタリギヤセットとを
組合せたものが提案されている（特開昭５１−１０８１
６８号、同５１−１０８１７０号、等）。

このような組合せの歯車変速装置は、係合手段との組合
せを含めて、きわめて多数の構造を考え得るが、以下に
列挙する条件を全て満足するものは少なく、いづれかの
条件を欠くものがほとんどである。

（１）条件の一つとして、オーバードライブを除く通常
の前進段における変速比が等比級数に近い配列となるこ
と。

（２）条件の一つとして、オーバードライブの変速比が
動力性能を確保できるものであること。

（３）条件の一つとして、各プラネタリギヤセットのギ
ヤ比が適切で歯車列の外径を小さくできること。

（４）条件の一つとして、前輪駆動及び後輪駆動の双方
に容易に対応可能なように、入力軸と同一軸線上に出力
可能なこと。

（５）条件の一つとして、次段への変速が二つの係合手
段を制御することで可能なこと。

例えば、上記特關昭５１−１０８１６８号及び同５１−
１０８１７０号では、前記（５）項の条件を満足してお
らず、最大で四つの係合手段を制御しなければ、次段へ
の変速ができないようになっている。このため、多数の
係合手段の作動タイミングを正確に同期させることが困
難であることから、変速ショックを発生する原因となる
。

［発明が解決しようとする課題］ 本発明は上記に鑑み、上記諸条件を全て満足して２組の
シンプルプラネタリギヤセットと、１組のダブルピニオ
ンシンプルプラネタリギヤセットとを組合せて前進５段
以上の変速段を成立させることができる歯車変速装置の
提供を課題としている。

［課題を解決するための手段］ 第１発明になる歯車変速装置では、収容ケースに対して
回転可能に支承された入力軸と、収容ケースに対して回
転可能に支承された出力軸と、収容ケースに対して回転
可能に支承された第１サンギヤと第１サンギヤに噛合す
る第１ピニオンを回転可能に支承して収容ケースに対し
て回転可能に配置された第１キヤリヤと第１サンギヤに
同軸的に配置されるとともに収容ケースに対して回転可
能に配置されて第１ピニオンに噛合する第１リングギヤ
との組合せのシンプルプラネタリギヤセットからなる第
１プラネクリギヤセツトと、第１プラネタリギヤセツト
と同様の組合せのシンプルプラネタリギヤセットからな
る第２プラネタリギヤセツトと、収容ケースに対して回
転可能に支承された第３サンギヤと第３サンギヤに噛合
する第３ピニオン及び第３ピニオンに噛合する第４ピニ
オンを回転可能に支承して収容ケースに対して回転可能
に配置された第３キヤリヤと第３サンギヤに同軸的に配
置されるとともに収容ケースに対して回転可能に配置さ
れて第４ピニオンに噛合する第３リングギヤとの組合せ
のダブルピニオンシンプルプラネタリギヤセットからな
る第３プラネタリギヤセツトと、第１〜第３のクラッチ
手段と、第１〜第３のブレーキ手段と、を備え、第１キ
ヤリヤと第２キヤリヤと第３リングギヤとが連結され、
第１リングギヤと第２サンギヤとが連結され、第２リン
グギヤと第３キヤリヤとが連結され、第３サンギヤと出
力軸とが連結され、第１クラッチ手段は入力軸を第１リ
ングギヤと第２サンギヤとに連結可能に配置され、第２
クラッチ手段は入力軸を第１キヤリヤと第２キヤリヤと
第３リングギヤとに連結可能に配置され、第３クラッチ
手段は入力軸を第１サンギヤに連結可能に配置され、第
１ブレーキ手段は第１キヤリヤと第２キヤリヤと第３リ
ングギヤを収容ケースに対して拘束可能に配置され、第
２ブレーキ手段は第２リングギヤと第３キヤリヤを収容
ケースに対して拘束可能に配置され、第３ブレーキ手段
は第１サンギヤを収容ケースに対して拘束可能に配置さ
れている。

第２発明になる歯車変速装置では、収容ケースに対して
回転可能に支承された入力軸と、収容ケースに対して回
転可能に支承された出力軸と、収容ケースに対して回転
可能に支承された第１サンギヤと第１サンギヤに噛合す
る第１ピニオンを回転可能に支承して収容ケースに対し
て回転可能に配置された第１キヤリヤと第１サンギヤに
同軸的に配置されるとともに収容ケースに対して回転可
能に配置されて第１ピニオンに噛合する第１リングギヤ
との組合せのシンプルプラネタリギヤセットからなる第
１プラネタリギヤセツトと、第１プラネタリギヤセツト
と同様の組合せのシンプルプラネタリギヤセットからな
る第２プラネタリギヤセツトと、収容ケースに対して回
転可能に支承された第３サンギヤと第３サンギヤに噛合
する第３ピニオン及び第３ピニオンに噛合する第４ピニ
オンを回転可能に支承して収容ケースに対して回転可能
に配置された第３キヤリヤと第３サンギヤに同軸的に配
置されるとともに収容ケースに対して回転可能に配置さ
れて第４ピニオンに噛合する第３リングギヤとの組合せ
のダブルピニオンシンプルプラネタリギヤセットからな
る第３プラネタリギヤセツトと、第１〜第３のクラッチ
手段と、第１〜第３のブレーキ手段と、を備え、第１キ
ャリヤと第２リングギヤと第３リングギヤとが連結され
、第１リングギヤと第２サンギヤとが連結され、第２キ
ヤリヤと第３サンギヤと出力軸が連結され、第１クラッ
チ手段は入力軸を第１リングギヤと第２サンギヤとに連
結可能に配置され、第２クラッチ手段は入力軸を第１キ
ヤリヤと第２リングギヤと第３リングギヤとに連結可能
に配置され、第３クラッチ手段は入力軸を第１サンギヤ
に連結可能に配置され、第１ブレーキ手段は第１キヤリ
ヤと第２リングギヤと第３リングギヤを収容ケースに対
して拘束可能に配置され、第２ブレーキ手段は第３キヤ
リヤを収容ケースに対して拘束可能に配置され、第３ブ
レーキ手段は第１サンギヤを収容ケースに対して拘束可
能に配置されている。

［作用］ 上記手段になる第１及び第２発明では、第１クラッチ手
段による連結と第１ブレーキ手段による拘束とで第１速
が選択され、第１クラッチ手段による連結と第２ブレー
キ手役による拘束とで第２速が選択され、第１クラッチ
手段による連結と第３ブレーキ手段による拘束とで第３
速が選択され、第１クラッチ手段及び第２クラッチ手段
による連結で第４速が選択され、第２クラッチ手役によ
る連結と第３ブレーキ手段による拘束とで第５速が選択
され、第２クラッチ手段による連結と第２ブレーキ手段
による拘束とで第６速が選択され、第３クラッチ手段に
よる連結と第２ブレーキ手段による拘束とで第１の後退
段が選択され、第３クラッチ手段による連結と第１ブレ
ーキ手段による拘束とで第２の後退段が選択され得る。

［実施例］ 第１図には第１発明の歯車変速装置の実施例である第１
実施例が、下半分を省略したスケルトン図で示されてい
る。

歯車変速装置は収容ケースとしてのトランスミッション
ケース１０　（図では周壁の一部のみが図示されている
。）に構成部品が収容されている。

入力端となる入力軸１２と、出力端となる出力軸１４と
、入力軸１２と出力軸１４との間に配置された第１中間
軸１６とは、互に軸線方向に離隔して共通の軸線を有し
、夫々トランスミッションケース１０に対して回転可能
に支承されている。

出力軸１４には出力ギヤ１５が固着されている。

第１中間軸１６の外方には第１中間軸１６と同軸的に第
２中間軸１８が配置され、第１中間軸１６とは独立して
トランスミッションケース１０に対して回転可能に支承
されている。また、第２中間軸１８の外方には第２中間
軸１８と同軸的に第３中間軸２０が配置され、第２中間
軸１８とは独立してトランスミッションケース１０に対
シて回転可能に支承されている。

第１プラネタリギヤセツト２２は、第３中間軸２０に同
心的に固着された第１サンギヤ２４と、第１サンヤヤ２
４に噛合する複数の第１ピニオン２６と、第１ピニオン
２６に噛合する第１リングギヤ２８と、第１ピニオン２
・６を回転可能に支承する第１キヤリヤ３０とを備えた
シンプルプラネタリギヤセットである。第１リングギヤ
２８及び第１キヤリヤ３０はトランスミッションケース
１０に対して回転可能に配置されている。

第２プラネタリギヤセツト３２は、第１中間軸１６に同
心的に固着された第２サンギヤ３４と、第２サンギヤ３
４に噛合する複数の第２ピニオン３６と、第２ピニオン
３６に噛合する第２リングギヤ３８と、第２ピニオン３
６を回転可能に支承する第２キヤリヤ４０とを備えたシ
ンプルプラネタリギヤセットである。第２リングギヤ３
８及び第２キヤリヤ４０はトランスミッションケース１
０に対して回転可能に配置されている。

第３プラネタリギヤセツト４２は、出力軸１４に同心的
に固着された第３サンギヤ４４と、第３サンギヤ４４に
噛合する複数の第３ピニオン４６と、第３ピニオン４６
に噛合する複数の第４ピニオン４８と、第４ピニオン４
８に噛合する第３リングギヤ５０と、第３ピニオン４６
及び第４ピニオン４８を回転可能に支承する第３キヤリ
ヤ５２とを備えたダブルピニオンシンプルプラネクリギ
ャセットである。第３リングギヤ５０及び第３キヤリヤ
５２はトランスミッションケース１０に対して回転可能
に配置されている。

ここで、第１キヤリヤ３０は第２中間軸１８に連結され
、この第１キヤリヤ３０と第２キヤリヤ４０と第３リン
グギヤ５０とは連結されて一体回転するようになってい
る。また、第１リングギヤ２８は第１中間軸１６に連結
されて第２サンギヤ３４と一体回転するようになってい
る。さらに、第２リングギヤ３８と第３キヤリヤ５２と
は連結されて一体回転するようになっている。

第１クラッチ手段５４は入力軸１２と第１中間軸１６と
を連結可能に配置されている。第２クラツチ手−段５６
は入力軸１２と第２中間軸１８とを連結可能に配置され
ている。第３クラッチ手段５８は入力軸１２と第３中間
軸２０とを連結可能に配置されている。これら第１クラ
ッチ手段５４〜第３クラッチ手段５８は図示しない油圧
制御装置に作動が制御され、作動して上記のように各部
品を連結するようになっている。

第１ブレーキ手段６０は第１キヤリヤ３０と第２キヤリ
ヤ４０と第３リングギヤ５０をトランスミッションケー
ス１０に対して回転不能に拘束できるように配置されて
いる。第２ブレーキ手段６２は第２リングギヤ３８及び
第３キヤリヤ５２をトランスミッションケース１０に対
して回転不能に拘束できるように配置されている。第３
ブレーキ手段６４は第３中間軸２０を介して第１サンギ
ヤ２４をトランスミッションケース１０に対して回転不
能に拘束できるように配置されている。これら第１ブレ
ーキ手段６０〜第３ブレーキ手段６４は図示しない油圧
制御装置に作動が制御され、作動して上記のように各部
品を拘束するようになっている。

なお、本実施例では第１プラネタリギヤセツト２２はギ
ヤ比ρ１が０．６２６であり、第２プラネタリギヤセツ
ト３２はギヤ比ρ２が０．３１７であり、第３プラネタ
リギヤセツト４２はギヤ比ρ３が０．５２６である。

また、第１クラッチ手段５４〜第３クラッチ手段５８及
び第１ブレーキ手段６０〜第３ブレーキ手段６４は摩擦
多板形式のもので構成されている。

次に本実施例の作動を説明する。

なお、第２図には各変速段における第１クラッチ手段５
４〜第３クラッチ手段５８及び第１ブレーキ手段６０〜
第３ブレーキ手段６４の作動状況（○が作動状態）と変
速比が示されている。

第　　１　　速 第１速では、第１クラッチ手段５４及び第１ブレーキ手
段６０が作動される。これにより、入力軸１２と第１中
間軸１６が連結されるとともに、第１キヤリヤ３０、第
２キヤリヤ４０及び第３リングギヤ５０が回転を拘束さ
れる。

入力軸１２から人力された動力は、第１中間軸１６を介
して第２サンギヤ３４へ伝達され、第２サンギヤ３４か
ら第２ピニオン３６を介して第２リングギヤ３８及び第
３キヤリヤ５２へ伝達され、第３キヤリヤ５２から第３
ピニオン４６を介して第３サンギヤ４４へ伝達され、第
３サンギヤ４４から出力軸１４に伝達される。

この時、第１プラネタリギヤセツト２２では、第１サン
ギヤ２４が入力軸１２と逆方向に回転し、第１キヤリヤ
３０が回転を停止し、第１中間軸１６に連結された第１
リングギヤ２８が入力軸１２と一体に回転している。ま
た、第２プラネタリギヤセツト３２では、第１中間軸１
６に連結された第２サンギヤ３４が入力軸１２と一体に
回転し、第２キヤリヤ４０が回転を停止し、第２リング
ギヤ３８が入力軸１２と逆方向に回転している。また、
第３プラネタリギヤセツト４２では、第３サンギヤ４４
が入力軸１２と同方向に回転し、第３キヤリヤ５２が第
２リングギヤ３８と一体となって入力軸１２と逆方向に
回転し、第３リングギヤ５０が回転を停止している。

この第１速では、第１プラネタリギヤセツト２２は変速
比には関与せず、第２プラネタリギヤセツト３２及び第
３プラネクリギヤセツト４２によって、ρ３／ρ２（１
−ρ３）の変速比が得られ、本実施例では３．５０１の
数値を得ている。

第２速 第２速では、第１クラッチ手段５４及び第２ブレーキ手
段６２が作動される。即ち、前記第１速からの変速では
、第１クラッチ手段５４が作動したままで、第１ブレー
キ手段６０の作動が解除されて代わりに第２ブレーキ手
段６２が作動される。

これにより、入力軸１２と第１中間軸１６が連結された
ままで、新に第２リングギヤ３８及び第３キヤリヤ５２
が回転を拘束される。

入力軸１２から入力された動力は、第１中間軸１６を介
して第２サンギヤ３４へ伝達され、第２サンギヤ３４か
ら第２ピニオン３６を介して第２キヤリヤ４０及び第３
リングギヤ５０へ伝達され、第３リングギヤ５０から第
４ピニオン４８及び第３ピニオン４６を介して第３サン
ギヤ３４へ伝達され、第３サンギヤ３４から出力軸１４
に伝達される。

この時、第１プラネタリギヤセツト２２では、第１サン
ギヤ２４が入力軸１２と逆方向に回転し、第１キヤリヤ
３０が入力軸１２と同方向に回転し、第１中間軸１６に
連結された第１リングギヤ２８が入力軸１２と一体に回
転している。また、第２プラネタリギヤセツト３２では
、第１中間軸１６に連結された第２サンギヤ３４が入力
軸１２と一体に回転し、第２キヤリヤ４０が第１キヤリ
ヤ３０と一体となって入力軸１２と同方向に回転し、第
２リングギヤ３８が回転を停止している。また、第３プ
ラネタリギヤセツト４２では、第３サンギヤ４４が入力
軸１２と同方向に回転し、第３キヤリヤ５２が回転を停
止し、第３リングギヤ５０が第１キヤリヤ３０及び第２
キヤリヤ４０と一体となって入力軸１２と同方向に回転
している。

この第２速では、第１プラネタリギヤセツト２２は変速
比には関与せず、第２プラネタリギヤセツト３２及び第
３プラネタリギヤセツト４２によって、ρ３　（１＋ρ
２）／ρ２の変速比が得られ、本実施例では２．１８５
の数値を得ている。

第３速 第３速では、第１クラッチ手段５４及び第３ブレーキ手
段６４が作動される。即ち、前記第２速からの変速では
、第１クラッチ手段５４が作動したままで、第２ブレー
キ手段６２の作動が解除されて代わりに第３ブレーキ手
段６４が作動される。

これにより、入力軸１２と第１中間軸１６が連結された
ままで、新に第１サンギヤ２４が回転を拘束される。

入力軸１２から入力された動力は、第１中間軸１６を介
して第２サンギヤ３４へ伝達され、第２サンギヤ３４か
ら第２ピニオン３６を介して第２°キヤリヤ４０及び第
３リングギヤ５０へ伝達され、第３リングギヤ５０から
第４ピニオン４８及び第３ピニオン４６を介して第３サ
ンギヤ４４へ伝達され、第３サンギヤ４４から出力軸１
４へ伝達される。また、入力軸１２から入力された動力
の一部は、第１中間軸１６を介して第１リングギヤ２８
へ伝達され、第１リングギヤ２８から第１ピニオン２６
を介して第１キヤリヤ３０及び第３リングギヤ５０へ伝
達され、第３リングギヤ５０から前記同様にして出力軸
１４へ伝達される。また、第３リングギヤ５０に伝達さ
れた動力の一部は、第３ピニオン４６及び第４ピニオン
４８を介して第３キヤリヤ５２及び第２リングギヤ３８
へ伝達され、第２リングギヤ３８から第２ピニオン３６
を介して第２キヤリヤ４０及び第３リングギヤ５０へ伝
達される。

１１の時、第１プラネタリギヤセツト２２では、第１サ
ンギヤ２４が回転を停止し、第１キヤリヤ３０が入力軸
１２と同方向に回転し、第１中間軸１６に連結された第
１リングギヤ２８が入力軸１２と一体に回転している。

また、第２プラネタリギヤセツト３２では、第１中間軸
１６に連結された第２サンギヤ３４が入力軸１２と一体
に回転し、第２キヤリヤ４０が第１キヤリヤ３０と一体
となって入力軸１２と同方向に回転し、第２リングギヤ
３８が入力軸１２と同方向に回転している。また、第３
プラネタリギヤセツト４２では、第３サンギヤ４４が入
力軸１２と同方向に回転し、第３キヤリヤ５２が第２リ
ングギヤ３８と一体となって入力軸１２と同方向に回転
し、第３リングギヤ５０が第１キヤリヤ３０及び第２キ
ヤリヤ４０と一体となって入力軸１２と同方向に回転し
ている。

この第３速では、第１プラネタリギヤセツト２２、第２
プラネタリギヤセツト３２及び第３プラネタリギヤセツ
ト４２が変速比に関与し、これらによって、ρ３　（１
＋ρ１）／（ｐ３＋ρ１ρ２（１−ρ３））の変速比が
得られ、本実施例では１．３７９の数値を得ている。

第４速 第４速では、第１クラッチ手段５４及び第２クラッチ手
段５６が作動される。即ち、前記第３速からの変速では
第１クラッチ手段５４が作動゛７たままで、第３ブレー
キ手段６４の作動が解除されて代わりに第２クラッチ手
段５６が作動される。

これにより、入力軸１２と第１中間軸１６が連結された
ままで、新に入力軸１２と第２中間軸１８が連結される
。

入力軸１２から第１中間軸１６を介して人力された動力
は、第２サンギヤ３４へ伝達され、第２サンギヤ３４か
ら第２ピニオン３６を介して第２キヤリヤ４０及び第３
リングギヤ５０へ伝達され、第３リングギヤ５０から第
４ピニオン４８及び第３ピニオン４６を介して第３サン
ギヤ４４へ伝達され、第３サンギヤ４４から出力軸１４
に伝達される。また、入力軸１２から第２中間軸１８を
介して入力された動力は、第３リングギヤ５０へ伝達さ
れ、第３リングギヤ５０から前記同様にして出力軸１４
に伝達される。また、第３リングギヤ５０へ伝達された
動力の一部は、第３ピニオン４６及び第４ピニオン４８
を介して第３キヤリヤ５２及び第２リングギヤ３８へ伝
達され、第２リングギヤ３８から第２ピニオン３６を介
して第２キヤリヤ４０及び第３リングギヤ５０へ伝達さ
れる。

この時、第１プラネタリギヤセツト２２では、第１サン
ギヤ２４、第１キヤリヤ３０及び第１リングギヤ２８が
全て入力軸１２と一体に回転している。また、第２プラ
ネタリギヤセツト３２では、第２サンギヤ３４、第２キ
ヤリヤ４０及び第２リングギヤ３８が全て入力軸１２と
一体に回転している。また、第３プラネタリギヤセツト
４２では、第３サンギヤ４４、第３キヤリヤ５２及び第
３リングギヤ５０が全て入力軸１２と一体に回転してい
る。

この第４速では、第１プラネタリギヤセツト２２、第２
プラネタリギヤセツト３２及び第３プラネタリギヤセツ
ト４２は各要素が全て一体となって入力軸１２と一体に
回転するので、１の変速比が得られる。

第５速 第５速では、第２クラツチ手段５．６及び第３フレーキ
手段６４が作動される。即ち、前記第４速からの変速で
は、第２クラッチ手段５６が作動したままで、第１クラ
ッチ手段５４の作動が解除されて代わりに第３ブレーキ
手段６４が作動される。

これにより、入力軸１２と第２中間軸１８が連結された
ままで、新に第１サンギヤ２４が回転を拘束される。

入力軸１２から人力された動力は、第２中間軸１８を介
して第１キヤリヤ３０へ伝達され、第１キヤリヤ３０か
ら第１ピニオン２６を介して第１リングギヤ２８へ伝達
され、第１リングギヤ２８から第１中間軸１６を介して
第２サンギヤ４４へ伝達され、第２サンギヤ４４から第
２ピニオン３６を介して第２キヤリヤ４０及び第３リン
グギヤ５０へ伝達され、第３リングギヤ５０から第４ピ
ニオン４８及び第３ピニオン４６を介して第３サンギヤ
４４へ伝達され、第３サンギヤ４４がら出力軸１４に伝
達される。まｔこ、第３リングギヤ５０へ伝達された動
力の一部は、第３ピニオン４６及び第４ピニオン４８を
介して第３キヤリヤ５２及び第２リングギヤ３８へ伝達
され、第２リングギヤ３８から第２ピニオン３６を介し
て第２キヤリヤ４０及び第３リングギヤ５０へ伝達され
る。

この時、第１プラネタリギヤセツト２２では、第１サン
ギヤ２４が回転を停止し、第２中間軸１８に連結された
第１キヤリヤ３０が入力軸１２と一体に回転し、第１’
Ｊングギヤ２８が入力軸１２と同方向へ回転している。

また、第２プラネクリギヤセツト３２では、第２サンギ
ヤ３４が第１リングギヤ２８と一体となって入力軸１２
と同方向に回転し、第２キヤリヤ４０が第１キヤリヤ３
０とともに入力軸１２と一体に回転し、第２リングギヤ
３８が入力軸１２と同方向に回転している。

また、第３プラネタリギヤセツト４２では、第３サンギ
ヤ４４が入力軸１２と同方向に回転し第３キヤリヤ５２
が第２リングギヤ３８と一体となって入力軸１２と同方
向に回転し、第３リングギヤ５０が第１キヤリヤ３０及
び第２キヤリヤ４０とともに入力軸１２と一体に回転し
ている。

この第５速では、第１ブラネクリギヤセツト２２、第２
プラネタリギヤセツト３２及び第３プラネタリギヤセツ
ト４２が変速比に関与し、これらによって、ρ３／（ρ
３＋ｐ１ρ（１−ρ３））の変速比が得られ、本実施例
では０．８４８の数値を得ている。

第６速 第６速では、第２クラッチ手段５６及び第２ブレーキ手
段６２が作動される。即ち、前記第５速からの変速では
、第２クラッチ手段５６が作動したままで、第３ブレー
キ手段６４の作動が解除されて代わりに第２ブレーキ手
段６２が作動される。

これにより、入力軸１２と第２中間軸１８が連結された
ままで、新に第２リングギヤ３８及び第３キヤリヤ５２
が回転を拘束される。

入力軸１２から人力された動力は、第２中間軸１８を介
して第３リングギヤ５０へ伝達され、第３リングギヤ５
０から第４ピニオン４８及び第３ピニオン４６を介して
第３サンギヤ４４へ伝達され、第３サンギヤ４４から出
力軸１４に伝達される。

この時、第１プラネタリギヤセツト２２では、第１サン
ギヤ２４が入力軸１２と逆方向に回転し、第２中間軸１
８に連結された第１キヤリヤ３０が入力軸１２と一体に
回転し、第１リングギヤ２８が入力軸１２と同方向へ回
転している。また、第２プラネタリギヤセツト３２では
、第２サンギヤ３４が第１リングギヤ２８と一体となっ
て入力軸１２と同方向に回転し、第２キヤリヤ４０が第
１キヤリヤ３０とともに入力軸１２と一体に回転し、第
２リングギヤ３８が回転を停止している。また、第３プ
ラネタリギヤセツト４２では、第３サンギヤ４４が入力
軸１２と同方向に回転し、第３キヤリヤ５２が回転を停
止し、第３リングギヤ５０が第１キヤリヤ３０及び第２
キヤリヤ４０とともに入力軸１２と一体に回転している
。

この第６速では、第１プラネタリギヤセツト２２及び第
２プラネタリギヤセツト３２は変速比には関与せず、第
３プラネタリギヤセツト４２によって、ρ３の変速比が
得られ、本実施例では０゜５２６の数値を得ている。

後　　　退くその１） 後退では、第３クラッチ手段５８及び第２ブレーキ手段
６２が作動される。これにより、入力軸１２と第３中間
軸２０が連結されるとともに、第２リングギヤ３８及び
第３キヤリヤ５２が回転を拘束される。

入力軸１２から入力された動力は、第３中間軸２０を介
して第１サンギヤ２４へ伝達され、第１サンギヤ２４か
ら第１ピニオン２６を介して第１キヤリヤ３０及び第３
リングギヤ５０へ伝達され、第３リングギヤ５０から第
４ピニオン４８及び第３ピニオン４６を介して第３サン
ギヤ４４へ伝達され、第３サンギヤ４４から出力軸１４
に伝達される。また、第１サンギヤ２４へ伝達された動
力の一部は、第１ピニオン２６を介して第１リングギヤ
２８へ伝達され、第１リングギヤ２８から第１中間軸１
６を介して第２サンギヤ３４へ伝達され、第２サンギヤ
３４から第２ピニオン３６を介して第２キヤリヤ４０及
び第３リングギヤ５０へ伝達され、第３リングギヤ５０
から前記同様にして出力軸１４に伝達される。

この時、第１プラネタリギヤセツト２２では、第３中間
軸２０に連結された第１サンギヤ２４が入力軸１２と一
体に回転し、第１キヤリヤ３０が入力軸１２と逆方向に
回転し、第１リングギヤ２８が入力軸１２と逆方向へ回
転している。また、第２プラネタリギヤセツト３２では
、第２サンギヤ３４が第１リングギヤ２８と一体となっ
て入力軸１２と逆方向へ回転し、第２キヤリヤ４０が第
１キヤリヤ３０と一体となって入力軸１２と逆方向へ回
転し、第２リングギヤ３８が回転を停止している。また
、第３プラネタリギヤセツト４２では、第３サンギヤ４
４が入力軸１２と逆方向へ回転し、第３キヤリヤ５２が
回転を停止し、第３リングギヤ５０が第１キヤリヤ３０
及び第２キャリヤ４０と一体となって入力軸１２と逆方
向に回転している。

この後退では、第１プラネタリギヤセツト２２、第２プ
ラネタリギヤセツト３２及び第３プラネクリギヤセツト
４２が変速比に関与し、これらによって、−ρ３（１−
ρ１ρ２）／ρ１ρ２の変速比が得られ、本実施例では
−２，１２５の数値を得ている。

後　　　退くその２） また、本実施例では後退をより大きな変速比とすること
ができ、前述の後退と組合せて後退２段とするか、乃至
はいずれか一方を任意に選択可能となっている。

この後退では、第３クラッチ手段５８及び第１ブレーキ
手段６０が作動される。これにより、入力軸１２と第３
中間軸２０が連結されるとともに、第１キヤリヤ３０、
第２キヤリヤ４０及び第３リングギヤ５０が回転を拘束
される。

入力軸１２から入力された動力は、第３中間軸２０を介
して第１サンギヤ２４へ伝達され、第１サンギヤ２４か
ら第１ピニオン２６を介して第１リングギヤ２８へ伝達
され、第１リングギヤ２８から第１中間軸１６を介して
第２サンギヤ３４へ伝達され、第２サンギヤ３４から第
２ピニオン３６を介して第２リングギヤ３８及び第３キ
ヤリヤ５２へ伝達され、第３キヤリヤ５２から第３ピニ
オン４６及び第４ピニオン４８を介して第３サンギヤ４
４へ伝達され、第３サンギヤ４４から出力軸１４に伝達
される。

この時、第１ブラネクリギヤセツト２２では、第３中間
軸２０に連結された第１サンギヤ２４が入力軸１２と一
体に回転し、第１キヤリヤ３０が回転を停止し、第１リ
ングギヤ２８が入力軸１２と逆方向へ回転している。ま
た、第２プラネタリギヤセツト３２では、第２サンギヤ
３４が第１リングギヤ２８と一体となって入力軸１２と
逆方向に回転し、第２キヤリヤ４０が回転を停止し、第
２リングギヤ３８が入力軸１２と同方向へ回転している
。また、第３プラネタリギヤセツト４２では、第３サン
ギヤ４４が入力軸１２と逆方向へ回転し、第３キヤリヤ
５２が第２リングギヤ３８と一体となって入力軸１２と
同方向に回転し、第３リングギヤ５０が回転を停止して
いる。

この後退では、第１プラネタリギヤセツト２２、第２プ
ラネタリギヤセツト３２及び第３プラネタリギヤセツト
４２が変速比に関与し、これらによって、−ρ３／ρ１
ρ２（１−ρ３）の変速比が得られ、本実施例では−５
，５９２の数値を得ている。

なお、上記実施例では係合手段としての第１クラッチ手
段５４〜第３クラッチ手段５８及び第１ブレーキ手段６
０〜第３ブレーキ手段６４をいずれも単一の摩擦多板形
式のもので構成したが、以下に説明する構成等とするこ
ともできる。

第１クラッチ手段５４は第３図に示される構成とするこ
とができる。即ち、前述の摩擦多板形式のものである多
板クラッチ６６にワンウェイクラッチ６８を直列に結合
して、入力軸１２から第１中間軸１６へのみトルク伝達
を可能とした構成とすることができる。

このため、第１クラッチ手段５４が作動状態とされてい
る第１速〜第４速においては、第１中間軸１６から入力
軸１２ヘトルク伝達がなされないので、エンジンブレー
キが解放されて燃費及び静画性が向上する利点を有する
。

また、第１速〜第４速と第５速又は第６速との間での変
速の際には、第５速又は第６速においては第１中間軸１
６が入力軸１２よりも速く回転し、第１速〜第４速にお
いては第１中間軸１６が入力軸１２と同等乃至は同等未
満の速さとなるので、シフトアップの際にはワンウェイ
クラッチ６８の作用で第１クラッチ手段５４が自動的に
作動解除状態となり、シフトダウンの際には第１中間軸
１６と入力軸１２０回転が同期してから作動状態となる
ことから、第１クラッチ手段５４の作動開始又は作動解
除のタイミングを精密に設定せずとも変速ショックを抑
制することができ、変速制御が容易となる。

また、第１クラッチ手段５４は第４図に示される構成と
することができる。即ち、前記第３図のように多板クラ
ッチ６６とワンウェイクラッチ６８を直列に結合した構
成に、さらに多板クラッチ７０を並列に結合した構成と
することができる。

このため、第３図のものと同様の利点を有するとともに
、多板クラッチ７０を選択的に作動させることで、降板
走行の際等に必要に応じてエンジンブレーキを作用させ
ることができる。

第２クラッチ手段５６は上記第３図及び第４図に示され
るのと同等の構成とすることができ、第２クラッチ手段
５６が作動状態となる第４速、第５速及び第６速におい
てはエンジンブレーキが解放されて燃費及び静粛性が向
上し、構成によっては必要に応じてエンジンブレーキを
作用させることもできる。

第３クラッチ手段５８は前記第３図及び第４図に示され
るのと同等の構成のもの、第５図に示されるように直列
に結合された多板クラッチ６６及びワンウェイクラッチ
６８にワンウェイクラッチ６８とは係合方向が逆のワン
ウェイクラッチ７２を並列に結合して構成されるもの、
第６図に示されるように互に並列に結合された多板クラ
ッチ６６とワンウェイクラッチ７２とから構成されるも
のとすることができ、これらの場合にも第３クラッチ手
段５８が作動される後退（その１及びその２）において
燃費及び静粛性が向上するとともに、構成によっては必
要に応じてエンジンブレーキを作用させることもできる
。

また、この第３クラッチ手段５８は第１クラッチ手段５
４又は第２クラッチ手段５６と同時に作動させられるこ
とにより、第４速において前記実施例とは異なる動力伝
達経路をとらせることができる。このような第１クラッ
チ手段５４との同時作動による第４速では、上記と同様
にワンウェイクラッチ６８の解放作用により燃費及び静
粛性が向上する。また、第２クラッチ手段５６との同時
作動による第４速では、ワンウェイクラッチ７２の自動
的な解放作用により、燃費及び静粛性が向上するととも
に、第４速と第５速又は第６速との間における変速制御
が容易となる。

第１ブレーキ手段６０は前記第３図及び第４図に示され
るのと同等の構成のもの、第７図に示されるように直列
に結合された多板クラッチ６６とワンウェイクラッチ６
８に直列に結合された多板クラッチ７０とワンウェイク
ラッチ７２を並列に結合した構成のもの、第８図に示さ
れるように直列に結合された多板クラッチ６６とワンウ
ェイクラッチ７２に多板クラッチ７０を並列に結合した
構成のもの、第９図に示されるように一方向に制動力が
作用するバンドブレーキ７４とした構成のもの、第１０
図に示されるようにバンドブレーキ７４と並列にバンド
ブレーキ７４とは制動方向が逆のバンドブレーキ７６を
結合した構成のもの、第１１図に示されるように多板ク
ラッチ６６とバンドブレーキ７４を並列に結合した構成
のものとすることができる。

これらの場合にも、第１ブレーキ手段６０が作動する第
１速及び後退くその２）において、燃費及び静粛性が向
上するとともに、構成によっては必要に応じてエンジン
ブレーキを作用させることもでき、さらに第１速と第２
〜６速との間における変速制御が容易となる。

第２ブレーキ手段６２は前記第４図、第７図、第８図、
第９図、第１０図及び第１１図に示されるのと同等の構
成とすることができ、第２ブレーキ手段６２が作動する
第２速、第６速及び後退（その１）において、燃費及び
静粛性が向上するとともに、構成によっては必要に応じ
てエンジンブレーキを作用させることもでき、さらに第
２速と第３〜６速との間における変速制御が容易となる
。

第３ブレーキ手段６４は第２ブレーキ手段６２と同様に
前記第４図、第７図、第８図、第９図、第１０図及び第
１１図に示されるのと同等の構成とすることができ、第
３ブレーキ手段６４が作動する第３速及び第５速におい
て、燃費及び静粛性が向上するとともに、構成によって
は必要に応じてエンジンブレーキを作用させることもで
き、さらに第３速と第４速、そして第５速と第６速との
間における変速制御が容易となる。

第１２図には上記に説明した前記第１実施例とは異なる
係合手段を備えた一例としての第２実施例が示されてい
る。

この第２実施例の歯車変速装置では、第１クラッチ手段
５４が第４図に示される構成のものとされ、第１ブレー
キ手段６０が第３図に示される構成のものとされ、第２
ブレーキ手段６２が第４図に示される構成のものとされ
、第３ブレーキ手段６４が第４図に示される構成のもの
とされている。

また、第１３図には第１発明をエンジン横置の前輪駆動
車に適用する場合の第３実施例が示されている。

この実施例では、前記実施例の第２中間軸１８が廃され
、第１中間軸１６と第３中間軸２０が軸線方向に離隔し
て配置され、これら中間軸１６．２０の内方に入力軸１
２が通され、これに伴って第１クラッチ手段５４、第２
クラッチ手段５６及び第１ブレーキ手段６０の配設位置
が変更されている。出力ギヤ１５は中間ギヤ８０を介し
てデファレンシャルギヤ８２と連係され、デファレンシ
ャルギヤ８２は軸８４が駆動軸に連結される。

この実施例の場合にも、係合手段を上記のような構成等
とすることができる。

第１４図には第２発明の歯車変速装置の実施例である第
４実施例が示されている。

歯車変速装置は収容ケースとしてのトランスミッション
ケース１０　（図では周壁の一部のみが図示されている
。）に構成部品が収容されている。

入力端となる入力軸１２と、出力端となる出力軸１４と
、入力軸１２と出力軸１４との間に配置された第１中間
軸１６とは、互に軸線方向に離隔して共通の軸線を有し
、夫々トランスミッションケース１０に対して回転可能
に支承されている。

出力軸１４には出力ギヤ１５が固着されている。

第１中間軸１６の外方には第１中間軸１６と同軸的に第
２中間軸１８が配置され、第１中間軸１６とは独立して
トランスミッションケース１０に対して回転可能に支承
されている。また、第２中間軸１８の外方には第２中間
軸１８と同軸的に第３中間軸２０が配置され、第２中間
軸１８とは独立してトランスミッションケース１０に対
して回転可能に支承されている。

第１プラネタリギヤセツト２２は、第１ザンギヤ２４が
第３中間軸２０に同心的に固着されて、前記第１実施例
と同様の組合せから構成されている。第２プラネタリギ
ヤセツト３２は、第２サンギヤ３４が第１中間軸１６に
同心的に固着されて、前記第１実施例と同様の組合せか
ら構成されている。第３プラネタリギヤセツト４２は、
第３サンギヤ４４が出力軸１４に同心的に固着されて、
前記第１実施例と同様の組合せから構成されている。

ここで、第１キヤリヤ３０は第２中間軸１８に連結され
、この第１キヤリヤ３０と第２リングギヤ３８と第３リ
ングギヤ５０とは連結されて、体回転するようになって
いる。また、第１リングギヤ２８は第１中間軸１６に連
結されて、第２サンギヤ３４と一体回転するようになっ
ている。また、第２キヤリヤ４０は出力軸１４に連結さ
れて第３サンギヤ４４と一体回転するようになっている
。

第１クラツヂ手段５４は入力軸１２と第１中間軸１６と
を連結可能に配置されている。第２クラッチ手段５６は
入力軸１２と第２中間軸１８とを連結可能に配置されて
いる。第３クラッチ手段５８は入力軸１２と第３中間軸
２０とを連結可能に配置されている。これら第１クラッ
チ手段５４〜第３クラッチ手段５８は図示しない油圧制
御装置に作動が制御され、作動して上記のように各部品
を連結するようになっている。

第１ブレーキ手段６０は第１キヤリヤ３０と第２リング
ギヤ３８と第３リングギヤ５０をトランスミッションケ
ース１０に対して回転不能に拘束できるように配置され
ている。第２ブレーキ手段６２は第３キヤリヤ５２をト
ランスミッションケース１０に対して回転不能に拘束で
きるように配置されている。第３ブレーキ手段６４は第
３中間軸２０を介して第１サンギヤ２４をトランスミッ
ションケース１０に対して回転不能に拘束できるように
配置されている。これら第１ブレーキ手段６０〜第３ブ
レーキ手段６４は図示しない油圧制御装置に作動が制御
され、作動して上記のように各部品を拘束するようにな
っている。

なお、本実施例では第１プラネタリギヤセツト２２はギ
ヤ比ρ１．が０．６２６であり、第２プラネタリギヤセ
ツト３２はギヤ比ρ２が０．４０［１であり、第３プラ
ネタリギヤセツト４２はギヤ比ρ３が０．５２６である
。

また、第１クラッチ手段５４〜第３クラッチ手段５８及
び第１ブレーキ手段６０〜第３ブレーキ手段６４は摩擦
多板形式のもので構成されている。

次に本実施例の作動を説明する。

なお、第１５図には各変速段における第１クラッチ手段
５４〜第３クラッチ手段５８及び第１ブレーキ手役６０
〜第３ブレーキ手段６４の作動状況（Ｏが作動状態）と
変速比が示されている。

第１速 第１速では、第１クラッチ手段５４及び第１ブレーキ手
段６０が作動される。これにより、入力軸１２と第１中
間軸１６が連結されるとともに、第１キヤリヤ３０と第
２リングギヤ３８と第３リングギヤ５０が回転を拘束さ
れる。

入力軸１２から人力された動力は、第１中間軸１６を介
して第２サンギヤ３４へ伝達され、第２サンギヤ３４か
ら第２ピニオン３６を介して第２キヤリヤ４０へ伝達さ
れ、第２キヤリヤ４０から出力軸１４に伝達される。

この時、第１プラネタリギヤセツト２２では、第１サン
ギヤ２４が入力軸１２と逆方向へ回転し、第２キヤリヤ
４０が回転を停止し、第１中間軸１６に連結された第１
リングギヤ２８が入力軸１２と一体に回転している。ま
た、第２プラネタリギヤセツト３２では、第１中間軸１
６に連結された第２サンギヤ３４が入力軸１２と一体に
回転し、第２キヤリヤ４０が入力軸１２と同方向へ回転
し、第２リングギヤ３８が回転を停止している。また、
第３プラネタリギヤセツト４２では、第３サンギヤ４４
が第２キヤリヤ４０と一体となって入力軸１２と同方向
へ回転し、第３キヤリヤ５２が入力軸１２と逆方向に回
転し、第３リングギヤ５０が回転を停止している。

この第１速では、第１プラネタリギヤセツト２２及び第
３プラネタリギヤセツト４２は変速比には閲与せず、第
２プラネタリギヤセツト３２によって、（１＋ρ２）／
ρ２の変速比が得られ、本実施例では３．５００の数値
を得ている。

第２速 ′第２速では、第１クラッチ手段５４及び第２ブレーキ
手段６２が作動される。即ち、前記第１速からの変速で
は、第１クラッチ手段５４が作動したままで、第１ブレ
ーキ手段６０の作動が解除されて代わりに第２ブレーキ
手段６２が作動される。

これにより、入力軸１２と第１中間軸１６が連結された
ままで、新に第３キヤリヤ５２が回転を拘束される。

入力軸１２から人力された動力は、第１中間軸１６を介
して第２サンギヤ３４へ伝達され、第２サンギヤ３４か
ら第２ピニオン３６を介して第２キヤリヤ４０へ伝達さ
れ、第２キヤリヤ４０から出力軸１４に伝達される。ま
た、第２キヤリヤ４０へ伝達された動力の一部は、第３
サンギヤ４４へ伝達され、第３サンギヤ４４から第３ピ
ニオン４６及び第４ピニオン４８を介して第３リングギ
ヤ５０及び第２リングギヤ３８へ伝達され、第２リング
ギヤ３８から第２ピニオン３６を介して第２キヤリヤ４
０へ伝達される経路を循環する。

この時、第１プラネタリギヤセツト２２では、第１サン
ギヤ２４が入力軸１２と逆方向へ回転し、第１キヤリヤ
３０が入力軸１２と同方向へ回転し、第１中間軸１６に
連結された第１リングギヤ２８が入力軸１２と一体に回
転している。また、第２プラネタリギヤセツト３２では
、第１中間軸１６に連結された第２サンギヤ３４が入力
軸１２と一体に回転し、第２キヤリヤ４０が入力軸１２
と同方向へ回転し、第２リングギヤ３８が第１キヤリヤ
３０と一体となって入力軸１２と同方向へ回転している
。また、第３プラネタリギヤセツト４２では、第３サン
ギヤ４４が第２キヤリヤ４０と一体となって入力軸１２
と同方向に回転し、第３キヤリヤ５２が回転を停止し、
第３リングギヤ５０が第１キヤリヤ３０及び第２リング
ギヤ３８と−体となって入力軸１２と同方向へ回転して
いる。

この第２速では、第１プラネタリギヤセツト２２は変速
比には関与せず、第２プラネタリギヤセツト３２及び第
３プラネタリギヤセツト４２によって、（１＋ρ２−ρ
３）／ρ２の変速比が得られ、本実施例では２．１８５
の数値を得ている。

第３速 第３速では、第１クラッチ手段５４及び第３ブレーキ手
段６４が作動される。即ち、前記第２速からの変速では
、第１クラッチ手段５４が作動したままで、第２ブレー
キ手段６２の作動が解除されて代わりに第３ブレーキ手
段６４が作動される。

これにより、入力軸１２と第１中間軸１６が連結された
ままで、新に第１サンギヤ２４が回転を拘束される。

入力軸１２から入力された動力は、第１中間軸１６を介
して第２サンギヤ３４へ伝達され、第２サンギヤ３４か
ら第２ピニオン３６を介して第２キヤリヤ４０へ伝達さ
れ、第２キヤリヤ４０から出力軸１４に伝達される。ま
た、入力軸１２から入力された動力の一部は、第１中間
軸１６を介して第１リングギヤ２８へ伝達され、第１リ
ングギヤ２８から第１ピニオン２６を介して第１キヤリ
ヤ３０及び第２リングギヤ３８へ伝達され、第２リング
ギヤ３８から第２ピニオン３６を介して第２キヤリヤ４
０へ伝達され、第２キヤリヤ４０から出力軸１４に伝達
される。

この時、第１プラネタリギヤセツト２２では、第１サン
ギヤ２４が回転を停止し、第２キヤリヤ４０が入力軸１
２と同方向へ回転し、第１中間軸１６に連結された第１
リングギヤ２８が入力軸１２と一体に回転している。ま
た、第２ブラネクリギヤセツト３２では、第１中間軸１
６に連結された第２サンギヤ３４が入力軸１２と一体に
回転し、第２キヤリヤ４０が入力軸１２と同方向へ回転
し、第２リングギヤ３８が第１キヤリヤ３０と一体とな
って入力軸１２と同方向へ回転している。また、第３ブ
ラネクリギヤセツト４２では、第３サンギヤ４４が第２
キヤリヤ４０と一体となって入力軸１２と同方向へ回転
し、第３キヤリヤ５２が入力軸１２と同方向に回転し、
第３リングギヤ５０が第１キヤリヤ３０及び第２リング
ギヤ３８と一体となって入力軸１２と同方向へ回転して
いる。

この第３速では、第３プラネタリギヤセツト４２は変速
比には関与せず、第１プラネクリギヤセツト２２及び第
２プラネタリギヤセツト３２によって、　（１＋ρ１）
　（１＋ρ２）／　（１＋ρ２−ρ１ρ２）の変速比が
得られ、本実施例では１゜３７９の数値を得ている。

第４速 第４速では、第１クラッチ手段５４及び第２クラッチ手
段５６が作動される。即ち、前記第３速からの変速では
第１クラッチ手段５４が作動したままで、第３ブレーキ
手段６４の作動が解除されて代わりに第２クラッチ手段
５６が作動される。

これにより、入力軸１２と第１中間軸１６が連結された
ままで、新に入力軸１２に第２中間軸１８が連結される
。

入力軸１２から第１中間軸１６を介して入力された動力
は、第２サンギヤ３４へ伝達され、第２サンギヤ３４か
ら第２ピニオン３６を介して第２キヤリヤ４０へ伝達さ
れ、第２キヤリヤ４０がら出力軸１４に伝達される。ま
た、入力軸１２から第２中間軸１８を介して人力された
動力は、第２リングギヤ３８へ伝達され、第２リングギ
ヤ３８から第２ピニオン３６を介して第２キヤリヤ４０
へ伝達され、第２キヤリヤ４０から出力軸１４へ伝達さ
れる。

この時、第１プラネタリギヤセツト２２では、第１サン
ギヤ２４、第１キヤリヤ３０及び第１リングギヤ２８が
全て入力軸１２と一体に回転している。また、第２プラ
ネタリギヤセツト３２では、第２サンギヤ３４、第２キ
ヤリヤ４０及び第２リングギヤ３８が全て入力軸１２と
一体に回転している。また、第３プラネタリギヤセツト
４２では、第３サンギヤ４４、第３キヤリヤ５２及び第
３リングギヤ５０が全て入力軸１２と一体に回転してい
る。

この第４速では、第１プラネタリギヤセツト２２、第２
プラネタリギヤセツト３２及び第３プラネタリギャセッ
ト４２は各要素が全て一体となって入力軸１２と一体に
回転するので、１の変速比が得られる。

第５速 第５速では、第２クラッチ手段５６及び第３ブレーキ手
段６４が作動される。即ち、前記第４速からの変速では
、第２クラッチ手段５６が作動したままで、第１クラッ
チ手段５４の作動が解除されて代わりに第３ブレーキ手
段６４が作動される。

これにより、入力軸１２と第２中間軸１８が連結された
ままで、新に第１サンギヤ２４が回転を拘束される。

入力軸１２から人力された動力は、第２中間軸１８を介
して第１キヤリヤ３０及び第２リングギヤ３８へ伝達さ
れ、第２リングギヤ３８から第２ピニオン３６を介して
第２キヤリヤ４０へ伝達され、第２キヤリヤ４０から出
力軸１４に伝達される。また、第１キヤリヤ３０へ伝達
された動力は、第１ピニオン２６を介して第１リングギ
ヤ２８へ伝達され、第１リングギヤ２８から第１中間軸
１６を介して第２サンギヤ３４へ伝達され、第２サンギ
ヤ３４から第２ピニオン３６を介して第２キヤリヤ４０
へ伝達され、第２キヤリヤ４０から出力軸１４へ伝達さ
れる。

この時、第１プラネクリギヤセツト２２では、第１サン
ギヤ２４が回転を停止し、第２中間軸１８に連結された
第１キヤリヤ３０が入力軸１２と一体に回転し、第１リ
ングギヤ２８が入力軸１２と同方向へ回転している。ま
た、第２プラネクリギヤセツト３２では、第２サンギヤ
３４が第１リングギヤ２８と一体となって入力軸１２と
同方向へ回転し、第２キヤリヤ４０が入力軸１２と同方
向へ回転し、第２リングギヤ３８が第１キヤリヤ３０と
ともに入力軸１２と一体に回転している。

また、第３プラネタリギヤセツト４２では、第３サンギ
ヤ４４が第２キヤリヤ４０と一体となって入力軸１２と
同方向に回転し、第３キヤリヤ５２が入力軸１２と同方
向へ回転し、第３リングギヤ５０が第１キヤリヤ３０及
び第２リングギヤ３８とともに入力軸１２と一体に回転
している。

この第５速では、第３プラネタリギヤセツト４２は変速
比には関与せず、第１プラネタリギヤセツト２２及び第
２プラネタリギヤセツト３２によって、（１＋ρ２）／
　（１＋ρ２＋ρ１ρ２）の変速比が得られ、本実施例
では０．８４８の数値を得ている。

第６速 第６速では、第２クラッチ手段５６及びＭ２ブレーキ手
段６２が作動される。即ち、前記第５速からの変速では
、第２クラッチ手段５６が作動したままで、第３ブレー
キ手段６４の作動が解除されて代わりに第２ブレーキ手
段６２が作動される。

これにより、入力軸１２と第２中間軸１８が連結された
ままで、新に第３キヤリヤ５２が回転を拘束される。

入力軸１２から入力された動力は、第２中間軸１８を介
して第３リングギヤ５０へ伝達され、第３リングギヤ５
０から第４ピニオン４８及び第３ピニオン４６を介して
第３サンギヤ４４へ伝達され、第３サンギヤ４４から出
力軸１４に伝達される。

この時、第１プラネタリギヤセツト２２では、第１サン
ギヤ２４が入力軸１２と逆方向へ回転し、第２中間軸１
８に連結された第１キヤリヤ３０が入力軸１２と一体に
回転し、第１リングギヤ２８が入力軸１２と同方向へ回
転している。また、第２プラネクリギヤセツト３２では
、第２サンギヤ３４が第１リングギヤ２８と一体となっ
て入力軸１２と同方向へ回転し、第２キヤリヤ４０が入
力軸１２と同方向へ回転し、第２リングギヤ３８が第１
キヤリヤ３０とともに入力軸１２と一体に回転している
。また、第３プラネタリギヤセツト４２では、第３サン
ギヤ４４が第２キヤリヤ４０と一体となって入力軸１２
と同方向に回転し、第３キヤリヤ５２が回転を停止し、
第３リングギヤ５０が第１キヤリヤ３０及び第２リング
ギヤ３８とともに入力軸１２と一体に回転している。

この第６速では、第１プラネクリギヤセツト２２及び第
２プラネタリギヤセツト３２は変速比には関与せず、第
３プラネタリギヤセツト４２によって、ρ３の変速比が
得られ、本実施例では０゜５２６の数値を得ている。

後　　　退（その１） 後退では、第３クラッチ手段５８及び第２ブレーキ手段
６２が作動される。これにより、入力軸１２と第３中間
軸２０が連結されるとともに、第３キヤリヤ５２が回転
を拘束される。

入力軸１２から入力された動力は、第３中間軸２０を介
して第１サンギヤ２４へ伝達され、第１サンギヤ２４か
ら第１ピニオン２６を介して第１リングギヤ２８へ伝達
され、第１リングギヤ２８から第１中間軸１６を介して
第２サンギヤ３４へ伝達され、第２サンギヤ３４から第
２ピニオン３６を介して第２キヤリヤ４０へ伝達され、
第２キヤリヤ４０から出力軸１４に伝達される。また、
第２キヤリヤ４０へ伝達された動力の一部は、第３サン
ギヤ４４へ伝達され、第３サンギヤ４４から第３ピニオ
ン４６及び第４ピニオン４８を介して第３リングギヤ５
０及び第１キヤリヤ３０へ伝達され、第１キヤリヤ３０
から第１ピニオン２６を介して第１リングギヤ２８へ伝
達される。また、第３リングギヤ５０へ伝達された動力
の一部は、第２リングギヤ３８へ伝達され、第２リング
ギヤ３８から第２ピニオン３６を介して第２キヤリヤ４
０へ伝達される。

この時、第１プラネタリギヤセツト２２では、第３中間
軸２０に連結された第１サンギヤ２４が入力軸１２と一
体に回転し、第１キヤリヤ３０が入力軸１２と逆方向へ
回転し、第１リングギヤ２８が入力軸１２と逆方向へ回
転している。また、第２プラネタリギヤセツト３２では
、第２サンギヤ３４が第１リングギヤ２８と一体となっ
て入力軸１２と逆方向へ回転し、第２キヤリヤ４０が入
力軸１２と逆方向へ回転し、第２リングギヤ３３が第１
キヤリヤ３０と一体となって入力軸１２と逆方向へ回転
している。また、第３プラネタリギヤセツト４２では、
第３サンギヤ４４が第２キヤリヤ４０と一体となって入
力軸１２と逆方向へ回転し、第３キヤリヤ５２が回転を
停止し、第３リングギヤ５０が第１キヤリヤ３０及び第
２リングギヤ３８と一体となって入力軸１２と逆方向へ
回転している。

この後退では、第１プラネタリギヤセツト２２、第２プ
ラネタリギヤセツト３２及び第３プラネタリギヤセツト
４２が変速比に関与し、これらによって、−（（１＋ρ
２）（１−ρ３）−ρ１ρ２ρ３）／ρ１ρ２の変速比
が得られ、本実施例では−２，１２４の数値を得ている
。

後　　　退（その２） また、本実施例では後退をより大きな変速比とすること
ができ、前述の後退と組合せて後退２段とするか、乃至
はいずれか一方を任意に選択可能となっている。

この後退では、第３クラッチ手段５８及び第１ブレーキ
手段６０が作動される。これにより、入力軸１２と第３
中間軸２０が連結されるとともに、第１キヤリヤ３０、
第２リングギヤ３８及び第３リングギヤ５０が回転を拘
束される。

入力軸１２から入力された動力は、第３中間軸２０を介
して第１サンギヤ２４へ伝達され、第１サンギヤ２４か
ら第１ピニオン２６を介して第１リングギヤ２８へ伝達
され、第１リングギヤ２８から第１中間軸１６を介して
第２サンギヤ３４へ伝達され、第２サンギヤ３４から第
２ピニオン３６を介して第２キヤリヤ４０へ伝達され、
第２キヤリヤ４０から出力軸１４に伝達される。

この時、第１プラネタリギヤセツト２２では、第３中間
軸２０に連結された第１サンギヤ２４が入力軸１２と一
体に回転し、第１キヤリヤ３０が回転を停止し、第１リ
ングギヤ２８が入力軸１２と逆方向へ回転している。ま
た、第２プラネタリギヤセツト３２では、第２サンギヤ
３４が第１リングギヤ２８と一体となって入力軸１２と
逆方向へ回転し、第２キヤリヤ４０が入力軸１２と逆方
向へ回転し、第２リングギヤ３８が回転を停止している
。また、第３プラネタリギヤセツト４２ては、第３サン
ギヤ４４が入力軸１２と逆方向へ回転し、第３キヤリヤ
５２が入力軸１２と同方向へ回転し、第３リングギヤ５
０が回転を停止している。

この後退では、第３プラネタリギヤセツト４２は変速比
には関与せず、第１プラネタリギヤセツト２２及び第２
プラネタリギヤセツト３２によって、−（１＋ρ２）／
ρ１ρ２の変速比が得られ、本実施例では−５，５９１
の数値を得ている。

以上のように構成されて作動する第４実施例の歯車変速
装置では、所期の課題を解決することができるとともに
、第３速から第６速で動力循環を生じないので効率が良
く燃費が向上する利点を有する。

なお、上記実施例では、係合手段としての第１クラッチ
手段５４〜第３クラッチ手段５８及び第１ブレーキ手段
６０〜第３ブレーキ手段６４をいずれも単一の摩擦単板
形式のもので構成したが、夫々は前記第３図乃至第１１
図で説明した構成等とすることもできる。

第１６図には第４実施例とは異なる係合手段を備えた一
例としての第５実施例が示されている。

この第５実施例の歯車変速装置では、第１クラッチ手段
５４、第１ブレーキ手段６０、第２ブレーキ手段６２及
び第３ブレーキ手段６４が前記第２実施例と同様の構成
となっている。

また、第１７図には第２発明をエンジン横置の前輪駆動
車に適用する場合の第６実施例が示されている。この第
６実施例では、第２中間軸１８が廃され、第１中間軸１
６と第３中間軸２０が軸線方向に離隔して配置され、こ
れら中間軸１６．２０の内方に入力軸１２が通されてい
る。また、これに伴って第１クラッチ手段５４、第２ク
ラッチ手段５６及び第１ブレーキ手段６０の配設位置が
変更になっている。

この実施例の場合にも、係合手段を上記のような構成等
とすることができる。

［発明の効果］ 以上に説明した通り本発明になる歯車変速装置では、２
組のシンプルプラネタリギヤセットと１組のダブルピニ
オンシンプルプラネタリギヤセットとを組合せて前進５
段以上の変速段を成立させるに際し、オーバードライブ
を除く通常の前進段における変速比が等比級数に近い配
列となり、オーバードライブの変速比が動力性能を確保
できるものであり、各プラネタリギヤセットのギヤ比が
適切で歯車列の外径を小さくでき、入力軸と同一軸線上
に出力可能であり、次段への変速が二つの係合要素を制
御することで可能なる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明になる歯車変速装置の第１実施例を示す
スケルトン図、第２図は第１実施例における係合手段の
作動状況を示す表図、第３図乃至第１１図は係合手段の
変形例を示す略図、第１２図は第２実施例を示すスケル
トン図、第１３図は第３実施例を示すスケルトン図、第
１４図は本発明の第４実施例を示すスケルトン図、第１
５図は第４実施例における係合手段の作動状況を示す表
図、第１６図は第５実施例を示すスケルトン図、第１７
図は第６実施例を示すスケルトン図である。 １２・・・入力軸、 １４・・・出力軸、 ２２・・・第１プラネタリギヤセツト、２４・・・第１
サンギヤ、 ２６・・・第１ピニオン、 ２８・・・第１リングギヤ、 ３０・・・第１キヤリヤ、 ３２・・・第２プラネタリギヤセツト、３４・・・第２
サンギヤ、 ３６・・・第２ピニオン、 ３８・・・第２リングギヤ、 ４０・・・第２キヤリヤ、 ４２・・・第３プラネタリギヤセツト、４４・・・第３
サンギヤ、 ４６・・・第３ピニオン、 ４８・・・第４ピニオン、 ５０・・・第３リングギヤ、 ５２・・・第３キヤリヤ、 ５４・・・第１クラッチ手段、 ５６・・・第２クラッチ手段、 ５８・・・第３クラッチ手段、 ６０・・・第１ブレーキ手段、 ６２・・・第２ブレーキ手段、 ６４・・・第３ブレーキ手段。 第 ■ 図 準 図 第 図 第 図 第 図 第 図 第 図 第６ 図 第 図 第８ 図 第 図 第１０図 第 図 第 図 第 図 第 図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）収容ケースに対して回転可能に支承された入力軸
   と、収容ケースに対して回転可能に支承された出力軸と
   、収容ケースに対して回転可能に支承された第１サンギ
   ヤと第１サンギヤに噛合する第１ピニオンを回転可能に
   支承して収容ケースに対して回転可能に配置された第１
   キャリヤと第１サンギヤに同軸的に配置されるとともに
   収容ケースに対して回転可能に配置されて第１ピニオン
   に噛合する第１リングギヤとの組合せのシンプルプラネ
   タリギヤセツトからなる第１プラネタリギヤセツトと、
   第１プラネタリギヤセツトと同様の組合せのシンプルプ
   ラネタリギヤセツトからなる第２プラネタリギヤセット
   と、収容ケースに対して回転可能に支承された第３サン
   ギヤと第３サンギヤに噛合する第３ピニオン及び第３ピ
   ニオンに噛合する第４ピニオンを回転可能に支承して収
   容ケースに対して回転可能に配置された第３キャリヤと
   第３サンギヤに同軸的に配置されるとともに収容ケース
   に対して回転可能に配置されて第４ピニオンに噛合する
   第３リングギヤとの組合せのダブルピニオンシンプルプ
   ラネタリギヤセツトからなる第３プラネタリギヤセツト
   と、第１〜第３のクラッチ手段と、第１〜第３のブレー
   キ手段と、を備え、第１キャリヤと第２キャリヤと第３
   リングギヤとが連結され、第１リングギヤと第２サンギ
   ヤとが連結され、第２リングギヤと第３キャリヤとが連
   結され、第３サンギヤと出力軸とが連結され、第１クラ
   ッチ手段は入力軸を第１リングギヤと第２サンギヤとに
   連結可能に配置され、第２クラッチ手段は入力軸を第１
   キャリヤと第２キャリヤと第３リングギヤとに連結可能
   に配置され、第３クラッチ手段は入力軸を第１サンギヤ
   に連結可能に配置され、第１ブレーキ手段は第１キャリ
   ヤと第２キヤリヤと第３リングギヤを収容ケースに対し
   て拘束可能に配置され、第２ブレーキ手段は第２リング
   ギヤと第３キャリヤを収容ケースに対して拘束可能に配
   置され、第３ブレーキ手段は第１サンギヤを収容ケース
   に対して拘束可能に配置されたことを特徴とする歯車変
   速装置。
2. （２）収容ケースに対して回転可能に支承された入力軸
   と、収容ケースに対して回転可能に支承された出力軸と
   、収容ケースに対して回転可能に支承された第１サンギ
   ヤと第１サンギヤに噛合する第１ピニオンを回転可能に
   支承して収容ケースに対して回転可能に配置された第１
   キャリヤと第１サンギヤに同軸的に配置されるとともに
   収容ケースに対して回転可能に配置されて第１ピニオン
   に噛合する第１リングギヤとの組合せのシンプルプラネ
   タリギヤセツトからなる第１プラネタリギヤセツトと、
   第１プラネタリギヤセツトと同様の組合せのシンプルプ
   ラネタリギヤセツトからなる第２プラネタリギヤセツト
   と、収容ケースに対して回転可能に支承された第３サン
   ギヤと第３サンギヤに噛合する第３ピニオン及び第３ピ
   ニオンに噛合する第４ピニオンを回転可能に支承して収
   容ケースに対して回転可能に配置された第３キャリヤと
   第３サンギヤに同軸的に配置されるとともに収容ケース
   に対して回転可能に配置されて第４ピニオンに噛合する
   第３リングギヤとの組合せのダブルピニオンシンプルプ
   ラネタリギヤセットからなる第３プラネタリギヤセツト
   と、第１〜第３のクラッチ手段と、第１〜第３のブレー
   キ手段と、を備え、第１キャリヤと第２リングギヤと第
   ３リングギヤとが連結され、第１リングギヤと第２サン
   ギヤとが連結され、第２キャリヤと第３サンギヤと出力
   軸が連結され、第１クラッチ手段は入力軸を第１リング
   ギヤと第２サンギヤとに連結可能に配置され、第２クラ
   ッチ手段は入力軸を第１キャリヤと第２リングギヤと第
   ３リングギヤとに連結可能に配置され、第３クラッチ手
   段は入力軸を第１サンギヤに連結可能に配置され、第１
   ブレーキ手段は第１キャリヤと第２リングギヤと第３リ
   ングギヤを収容ケースに対して拘束可能に配置され、第
   ２ブレーキ手段は第３キャリヤを収容ケースに対して拘
   束可能に配置され、第３ブレーキ手段は第１サンギヤを
   収容ケースに対して拘束可能に配置されたことを特徴と
   する歯車変速装置。