JPH01306418A - 架橋重合体成型物、その製造方法及び反応性溶液の組合せ - Google Patents

架橋重合体成型物、その製造方法及び反応性溶液の組合せ

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JPH01306418A
JPH01306418A JP13566788A JP13566788A JPH01306418A JP H01306418 A JPH01306418 A JP H01306418A JP 13566788 A JP13566788 A JP 13566788A JP 13566788 A JP13566788 A JP 13566788A JP H01306418 A JPH01306418 A JP H01306418A
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JP
Japan
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metathesis
group
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crosslinked polymer
molded product
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JP13566788A
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English (en)
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Shigeyoshi Hara
原 重義
Zenichiro Endo
遠藤 善一郎
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
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  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 a、産業上の利用分野 本発明は、メタ上シス重合性モノマーをメタセシス重合
触媒系の共存下で鋳型内でバルク重合させて重合と同時
に成型をおこなって得られる重合体成型物の改良に関す
るものである。
更に詳しくは、末端にメタセシス重合性基を有し柔軟鎖
よりなる可溶性低重合体をメタセンス重合反応性成分と
して添加することによる耐衝撃性の改良された重合体成
型物その製造方法及びそれを得るための反応性溶液の組
合せに関するものでおる。
b、従来技術 環状オレフィンがメタセシス重合触媒によって開環し、
重合体を与えることは周知である。
そこでジシクロペンタジェンの如く安価に得られるメタ
上シス重合性モノマーも、液状のまま、鋳型に流し込み
、その型内でバルク重合をおこない重合と成型を1段で
得る方法が提案された。
(例えば特開昭58−129013号公報参照)かかる
方法によれば安価な鋳型を用いて大型の成型物が得られ
るため広範な用途に使用できる可能性を有する。
これらの成型物は曲げモジュラスで代表される剛ざと耐
衝撃性のバランスについて、その用途に応じて広い範囲
に適応させることが必要になってくる。
かかるバランスの調整法としてより剛くする方向におい
ては、より剛直で大きい残基を有する単量体や、架橋密
度の大きくなる単量体を共重合せしめる方法が提案され
ている。この場合熱変形温度もより高くなるが耐衝撃性
は低下する場合が多い。
一方、重合体をより柔らかくする方法としてはエラスト
マーや可塑剤を添加する方法が提案されている。しかし
可塑剤を加える方法は、軟化点の低下が大きくかつ長期
の使用にあたって可塑剤のブルーミングが起る可能性が
おることになる。その問題を克服するために、可塑作用
を有しうる長鎖の側鎖を有するメタ上シス重合性モノマ
ーを共重合する方法も本発明によって提案された。これ
によって可塑剤がブルーミングすることは防げるが、や
はり軟化点の低下がかなり大きい。
一方、エラストマーを添加する方法は、適当なエラスト
マーを選ぶことにより少量の添加で耐衝撃性向上に大き
な効果がみとめられる。しかしながらさらにより柔軟な
樹脂を得ようとするとエラストマーの添加は反応性溶液
の粘度が大きくなり過ぎて成型性に問題が起きることに
なる。それを克服するために、分子量の低いノンテレケ
リツク液状ゴムの添加も本発明者によって提案されてい
る。この場合も良好な効果を生むがゴムの添加mが大き
くなると相分離等の問題が現れることになる。
そこで、本発明者はより広範なバランスに対応できる方
法について鋭意検討の結果本発明に到達したものである
C1発明の構成 即ち、本発明者は先に提案した反応性の可塑剤の使用と
、液状ゴムの利用を効果的に組合せた方法、即ら、液状
ゴムとしてノンテレケリツタな液状ゴムを用いずに、末
端に官能基を有するテレケリツクな液状ゴムを用い、そ
の官能基を利用して、末端に、メタセシス重合反応性の
基を導入したものを用いることに到達したものである。
即ち、末端メタセシス重合反応性のそれ程、分子量の大
きくないゴム成分を共重合せしめることによりかかる柔
軟鎖を有する成分がブロック的に入った架橋ポリマーを
得ることができ、かかるポリマーは、剛さと、耐衝撃性
及びゴム弾性的な性質の広いバランスに対応しうろこと
を見出し得たものである。
即ち、本発明は下記の発明を包含する。
(1)メタセシス重合性モノマーをメタセシス重合触媒
系の共存下に重合と成型を同時におこなって得られる架
橋重合体成型物において、数平均分子間約350〜10
.000で、主鎖が脂肪族非環状炭化水素鎖或いはそれ
にエステル結合及び/又はエーテル結合を組合せたもの
から実質的になり末端にメタセシス重合性基を有する低
重合体(イ)を該メタ上シス重合性モノマーに添加した
ことを特徴とする架橋重合体成型物。
(2)メタセシス重合性モノマーをメタセシス重合触媒
系の共存下に重合と成型を同時におこなう架橋重合体成
型物の製造方法において、数平均分子量約350〜10
.000で主鎖が脂肪族非環状炭化水素鎖或いはそれに
エステル結合及び/又はエーテル結合を組合せたものか
ら実質的になり末端にメタセシス重合性基を有する低重
合体(イ)を該メタセシス重合性モノマーに添加したこ
とを特徴とする架橋重合体成型物の製造方法。
(3)a)メタセシス重合触媒系の触媒成分を含むメタ
上シス重合性モノマーの反応性溶液(溶液A)および b)メタセシス重合触媒系の活性他剤成分を含むメタ上
シス重合性モノマーの反応性溶液(溶液B) より少なくともなる反応性溶液の組合せにおいて、これ
らの溶液A及び溶液Bの少なくとも一方に、数平均分子
量約350〜10.000で、主鎖が脂肪族非環状炭化
水素鎖或いはそれにエステル結合及び/又はエーテル結
合を組合せたものから実質的になり、末端にメタセシス
重合性基を有する低重合体(イ)を添加したことを特徴
とする反応性溶液の組合せ。
本発明で用いられる上記低重合体(イ)は下記の如き一
般式で実質的に表わされるものからなる。
n (Y  X’)+ (X”  R+mRz  −”
(Y−X−R++  R2(−R1−X”)    ・
・・(I)n            m−n (イ)−1 nY’ +(Y”  X−R1+mRz →(Y−X−
R++RzfR+−Y”)    ・・・(I[)n 
           m−n (イ)−2 但し、式中Yはメタセシス重合反応性基、Xはメタセシ
ス重合反応性とテレケリツク液状ゴムとの結合基、RL
R2は各々2価及びm価の脂肪族非環状炭化水素鎖或い
はそれにエステル結合及び/又はエーテル結合から組合
せたものから実質的になり、側鎖にはシアノ基、フェニ
ル基、エステル基、エーテル基等を含有していてもよい
。R1のみ存在しR2が存在しない場合もありうる。m
は2〜4の整数、nは1〜4の整数でm≧nである。
X゛とX“は互いに反応してXを形成する官能基。
YoとYoは互いに反応してYを形成する官能基を表わ
す。
上記式化合物においてn/mは全官能性末端中のメタセ
シス重合性基末端の割合を表わし、理想的には1である
ことが望ましいが、現実には上記反応(I)〜(II)
において未反応末端がどうしても残る場合が多い。少な
くとも0.5以上であることが好ましい。X゛とX“は
互いに反応してXを形成する官能基。YoとYoは互い
に反応してYを形成する官能基を表わす。
Yとしては、本発明において用いられるメタセシス重合
性モノマーと少なくとも同等のメタセシス重合性を有す
る環状オレフィン基であることが必要である。かかる反
応性の見地から下式(ニ)で表わされるノルボルネン構
造を有するものが好ましい。
R1,R2としては、 (i)  エチレン、プロピレン、ブチレン等のα−オ
レフィンの重合構成単位から或いは後記する不飽和脂肪
族炭化水素鎖を添加した飽和脂肪族炭化水素鎖。
(ii)  ブタジェン、イソプレン等の共役ジエンの
重合構成単位から形成される不飽和脂肪族炭化水素鎖。
(町 上記α−オレフィンや共役ジエンと、クリロニト
リル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マ
レイン酸エステル、ビニルエーテル、ビニルカルボキシ
レート等の極性基含有ビニル化合物、ビニレン化合物、
或いは、スチレン等の環含有ビニル化合物との共重合に
よって或いはクロロプレンの如く置換共役ジエンの重合
によって側鎖にシアン基、エステル基、エーテル基、ハ
ロゲン基等の極性基やフェニル基等の環状基を含有する
炭化水素鎖。
(ivl  オキシラン、オキセタン、オキソラン等の
3〜5員環の環状エーテルの開環重合によるポリアルキ
レンエーテル鎖。
M  脂肪族ジオールと脂肪族ジカルボン酸或いはそれ
らの官能性誘導体との縮合反応による或いはラクトンの
開環重合によるポリアルキレンエステル鎖。
(vQ  脂肪族ジカルボン酸環状無水物と環状エーテ
ルとの開環共重合或いはラクトンと環状エーテルとの開
環共重合或いはエーテル結合を有するラクトンの開環重
合によって 得られるポリアルキレン−エーテル−エステル鎖等をあ
げることができる。
X ++としては、−〇ト1或いはそのエステル化物等
の官能性誘導体、−COOH或いはそのエステル化物或
いは酸ハライド化物等の官能性誘導体。
−Nl−12等をあげることができる。
X゛としては、X ++が一〇H及びその官能性誘導体
基の場合−COOH,−Co(ffl、−COOR3(
但しR3は1価の有償基)で表わされるカルボキシル基
或いはその誘導体、或いは例えば−C[]2C!2で表
わされるヒドロキシル基と反応してエーテル基を形成す
る反応性基。
X ++が一〇〇〇H及びその官能性誘導体基の場合−
OH,−0CR4(但しR4は1価の有機基)で表わさ
れるヒドロキシル基或いはその誘導体。
X゛が−NHzの場合、環状イミド基を形成しうるジカ
ルボン酸環状無水物基、等をあげることができる。
一方y”−x−としてはアクリル酸エステル基。
メタクリル酸エステル基、アリルエーテル基、フリルエ
ステル基等、Diels Alder反応に対してジェ
ノフィルとして作用しうる基をあげることができる。
またYoとしてはジェノフィルのYo“と反応しうる環
状共役ジエン、即ちシクロペンタジェン。
1.3−シクロへキサジエン等をあげることができるが
特にシクロペンタジェンが好ましい。
かかる組合せによって得られるY−X−基としてはその
好適なものとして下記の如き基をあげることができる。
(X” −R1’)IIIR;!、  (Y” −X−
R+−)mR2で表ねされる化合物は、いわゆるテレケ
リツク液状ゴムとして、上述した各種のものをかなりカ
ーバーしうるちのが市販されており、それを上述の如き
反応によってメタセンス重合反応性基含有末端に転化す
ることによって得られる。
カb1ル(X”−R+ +1llR2,(Y ”X −
R+ +lTI Rz(D好適な具体例としては下記の
化合物をめげることができる。
(A)オリゴ−エチレングリコールジメタクリレート或
いはジアクリレート、オリゴ−プロピレングリコールジ
メタクリレート或いはアクリレート (R:H又は−〇H3の少なくとも1種を表わす)(B
)液状ポリオキシプロピレン [HOCH2CH20+ CHCHzO+T−+−m 
R2CH3 ル HO(−CHz−CH2−CH2−Ct(z−0+pH
(D)液状ポリオレフィングリコール HO(−Ct−1z −CH)−+Cl−12−CH2
+。・01−[p (E)液状ポリブタジェン X”(= CH2−CH+D X” CH C)]2 (F)水添液状ポリブタジェン CR2 CH3 (G)液状ポリイソプレン ?H・ HOOCモCHz−CH2=C−CHz+pCool−
1([1)液状スチレン−ブタジェンゴムCI)液状ア
クリロニトリル−ブタジェンゴムX″÷CHz  CH
= CHCR2+−T−fC82CH+X”N (J)液状ポリ−ε−カプロラクトン [(HOCH2CH2CH2CH2CH2C−0+T−
+IIIRzかかる官能性低重合体の分子量は、約15
0〜io、oooまでのものを用いることができ、低重
合体(イ)として約350〜10,000までのものが
用いられる。
かかる分子量はその目的とする架橋重合体成型物の性質
によって最適なものを選べばよいことになるが、一般に
は1ooo〜5000のものが用いられる。
かかる低重合体(イ)は、末端のすべてがメタセシス重
合反応性基に転化されているのが好ましい。
しかしながら、上記の如きそれを導入する反応は、完全
におこなうことが難しく、一部未転化の官能基が残る場
合がおる。特にその官能基がヒドロキシル基、アミン基
、カルボキシル基等、活性水素を有する官能基の場合は
、メタセシス重合触媒成分と反応してメタセシス重合を
阻害する場合があり、従ってメタセシス重合性基に転化
できない場合でも、活性水素を置換する反応によって活
性水素含量をできるだけ少くする手段をとっておくこと
が好ましい。
また、かかる活性水素含有化合物の阻害効果はA液とB
液によって異なり、その程度によってかかる低重合体(
イ)の添加を溶液A及びBにいかに分配するかを考慮し
て、できるだけ阻害効果が小さくするようにすることが
できる。
また、低重合体(イ)の仝モノマー中での添加割合いに
ついては使用する(イ)の構造と要求される成型物の性
質によって、好適な値をきめることができる。一般に1
〜60重量%、より好ましくは3〜40重量%、ざらに
好ましくは5〜30重伍%の範囲が用いられる。かかる
低重合体(イ)の添加は溶液A及びBに等量おこなうこ
とは必ずしも必要でなく上述の如き、理由も考慮して、
適当に増減することができる。
かかる低重合体(イ)とともに成型物の形成に用いられ
るメタセシス重合性モノマーとしては、メタセシス重合
によってバルク重合して成型物を与え1qるものでおれ
ば、いかなるものでも差支えないが一般にメタセシス重
合性シクロアルケン基を1〜4個含有するものが用いら
れる。特にノルボルネン型の結合を有するものが好まし
い。特に炭化水素系のものが好ましく、具体例としては
、ジシクロペンタジェン(DCP)、ジヒドロジシクロ
ペンタジェン、シクロペンタジェン−メチルシクロペン
タジェン共二m体、5−エチリデンノルボルネン、5−
ビニルノルボルネン、ノルボルネン。
5−シクロへキセニルノルボルネン、1,4−メタノ−
1,4,4a、 5.6.7.8.8a−オクタヒドロ
ナフタレン、 1,4,5.8−ジメタノ−1,4,4
a、5,6,7,8.8a −オクタヒドロナフタレン
、6−メチル−1,4,5,8−ジメタノ−1、4,4
a、 5.6.7.8.8a−オクタヒドロナフタレン
、6−エチリデン−1,4,5,8−ジメタノ−1,4
,4a、 5.7.8.8a−ヘプタヒドロナフタレン
1.4,5.8−ジメタノ−1,4,4a、 5.8.
8a−へキサヒドロナフタレン、トリシクロ[8,2,
1,0] ]トリデカー5,11−ジエンノルボルナジ
ェン、5−フェニルノルボルネン、エチレンビス(5−
ノルボルネン)等をあげることができる。就中特にジシ
クロペンタジェン或いはそれを50%以上含有する七ツ
マー混合物が好ましい。
また必要に応じて酸素、窒素等の異種元素を有する極性
基を含むメタセシス重合性モノマーも用いることができ
る。かようなメタセシス重合性モノマーもノルボルネン
構造単位を有するものが好ましくかつ極性基としては、
エステル基、エーテル基、シアノ基或いはN−置換イミ
ド基等が好ましい。
かかる極性基はルイスペースとして、メタセシス重合反
応の開始を調節する作用を有してあり、また生成した重
合体成型物中に極性基を導入しうる効果もあり、ざらに
ノルボルネン化重合体(○)の種類によってはその溶解
性を増す効果もありうるので、それらの作用の必要性に
応じて好適に用いられる。
かかる極性上ツマ−としては、(5−ノルボルネニル)
メチル−フェニルエーテル、ビス[(−ノルボルネニル
)メチル]エーテル、5−メトキシカルボニルノルボル
ネン、5−メトキシカルボニル−5−メチル−ノルボル
ネン、5[(2−エチルへキシロキシ)カルホニル]ノ
ルボルネン。
エチレン−ビス(5−ノルボルネンカルボキシレート)
、5−シアノノルボルネン、6−ジアツー1.4,5.
8−ジメタノ−1,4,4a、 5.6.7.8.8a
−オクタヒドロナフタレン、N−プチルナデイク酸イミ
ド、5−(4−ピリジル)−ノルボルネン等をあげるこ
とができる。
また、難燃性や軟化温度の向上のために含ハロゲン・メ
タセシス重合性モノマーも用いることができる。かかる
モノマーの具体例としては、5−クロロノルボルネン、
5−ブロモノルボルネン。
5.5.6−トリクロロノルボルネン、 5,5,6.
6−チトラクロルノルボルネン、5.6−ジブロモノル
ボルネン、5−(2,4−ジブロモフェニル)ノルボル
ネン等をあげることができる。
上述した如きメタセシス重合性モノマーはすべてメタセ
シス重合触媒を阻害する不純物の含有量は極力小さいも
のが好ましい。
本発明で重合体成型物を1qるのに用いられるメタセシ
ス重合触媒系は、知られているように一般に触媒成分と
活性化剤成分の二成分からなる。
しかしながら、メタセシス重合反応は、一般に発熱反応
であり、−旦重合が開始されると、系がさらに加熱され
反応が加速されることになる。
そこで前述の如く、モノマーと触媒成分より主としてな
る溶液(溶液A)と、モノマーと活性化剤成分より主と
してなる溶液(溶液B)との二つの溶液を予め調製して
おき、衝突混合(RIM方式)やスタティックミキサー
等の手段によって急速混合し直らに鋳型に注入し、賦形
した後、型内で硬化させる方法が好適に使用できる。そ
の場合、モノマーの組成は、両液で同じであることは必
要でなく、モノマーの機能によって任意に変更すること
ができる。また液状ゴムの添加量を両液によって変える
こともできるが、一般に反応射出成型法においては、両
液の粘度が等しい方がミキシングが効果的におこなわれ
るのでその方がより好ましい。
もう一つの重合体成型物を得る方法として、前述の如く
メタセシス重合の開始を遅延する調節剤として働くルイ
スペース、或いはかかるルイスペースを有するメタ上シ
ス重合性モノマーを加えて、重合開始を遅延し、予め生
成したプレミックスを型内に流入する方法、即ち、レジ
ン・インジェクションの方式もとることができる。この
場合は型内にガラス繊維マット等を予め布置しておくこ
とにより、繊維強化成型物を得るのに有利でおる。
RIM方式においてもかかるガラス繊維マットを型内に
おいて用いることもできる。
メタセシス重合触媒系にお【プる触媒成分としてはタン
グステン、レニウム、タンタル、モリブデン等のハライ
ド等の塩類が用いられるが、タングステン、モリブデン
が好ましく特にタングステン化合物が好ましい。かかる
タングステン化合物としては、タングステンハライド、
タングステンオキシハライド等が好ましく、より具体的
には、タングステンへキサクロライド、タングステンオ
キシクロライド等が好ましい。また、有機アンモニウム
タングステン酸塩等も用いることができる。
かかるタングステンハライド系化合物は、直接上ツマ−
に添加すると、直ちにカチオン重合を開始することが判
っており好ましくない。従ってかかるタングステンハラ
イド系化合物は不活性溶剤例えばベンゼン、トルエン、
クロロベンゼン等に予め懸濁し、少量のアルコール系化
合物またはフェノール系化合物を添加することによって
可溶化ざ往て使用するのが好ましい。
さらに、上述した如き、好ましくない重合を予防するた
めにタングステン化合物1モルに対し、約1〜5モルの
ルイス塩基またはキレート化剤を添加することが好まし
い。かかる添加剤としてはアセチルアセトン、アセト酢
酸アルキルエステル類、テトラヒドロフラン、ベンゾニ
トリル等をあげることができる。本発明で用いられる共
重合用極性モノマーは、前述の如くそのものがルイス塩
基である場合がおり、上記の如き化合物を特に加えなく
てもその作用を有している場合もある。
かくして、触媒成分を含む七ツマー溶液(溶液A)は、
実用上充分な安定性を有することになる。
一方メタセシス重合触媒系における活性化剤成分は、周
期律表第■〜第■族の金属のアルキル化物を中心とする
有機金属化合物、特にテトラアルキル錫、トリアルキル
水素錫、トリアリル水素錫。
アルキルアルミニウム化合物、アルキルアルミニウムハ
ライド化合物が好ましく、具”体的には、塩かジエチル
アルミニウム、ジ塩かエチルアルミニウム、トリオクチ
ルアルミニウム、ジオクチルアルミニウムアイオダイド
、テトラブチル錫、トリブチル水素錫等をあげることが
できる。これら活性化剤成分としての有機金属化合物を
、原料単量体に溶解することにより、もう一方の溶液(
溶液Bに相当する)が形成される。
本発明においては、基本的に前記溶液へ及び溶液B8混
合することによって、架橋重合体成型物を得ることがで
きるが、上記組成のままでは、重合反応が非常に速く開
始されるので、成形用鋳型に充分流れ込まない間に硬化
が起ることがあり、度々問題となる場合が多く、そのた
めに前述の如く活性調節剤を用いることが好ましい。
かかる調節剤としては、ルイス塩基類が一般に用いられ
、就中エーテル類、エステル類、ニトリル類等が用いら
れる。具体例としては安息@酸エチル、ブチルエーテル
、ジグライム等をあげることができる。かかる調節剤は
一般的に、有機金属化合物の活性化剤の成分の溶液の側
に添加して用いられる。前述と同様にルイスペース基を
有する共重合上ツマ−を使用する場合には、それに調節
剤の1q目を兼ねさせることができる。
メタセシス重合触媒系の使用量は例えば触媒成分として
タングステン化合物を用いる場合は、上記原料単量体に
対するタングステン化合物の比率は、モル基準で、約1
000対1〜15000対1、好ましくは2000対1
の付近でありまた、活性化剤成分はアルキルアルミニウ
ム類を用いる場合には、上記原料単量体に対するアルミ
ニウム化合物の比率は、モル基準で約100対1〜約2
000対1、好ましくは約200対1〜約500対1の
付近が用いられる。
さらに上)ホした如き、マスク剤や調節剤については、
実験によって上記触媒系の使用量に応じて、適宜、調節
していることができる。
本発明により架橋重合体成型物には、実用に当って、そ
の特性を改良または維持するために、さらに各種添加剤
を配合することができる。かかる添加剤としては、充填
剤、顔料、!化防止剤、光安定剤、難燃化剤、高分子改
良剤、残留モノマー減少剤等がある。このような添加剤
は、本発明の架橋重合体が形成されて後は添加すること
が不可能であるから、添加する場合には予め前記した原
料溶液に添加しておく必要がある。
その最も容易な方法としては、前記溶液A及び溶液Bの
いずれかまたは両方に前もって添加しておく方法をあげ
ることができるが、その場合、その液中の反応性の強い
触媒成分や、活性化剤成分と実用上差支えある程度には
反応せず、かつ重合を阻害しないものでなくてはならな
い。どうしても、その反応がさけえないが共存しても、
重合は実質的に阻害しないものの場合は、単量体と混合
して、第三液を調整し、重合直前に、混合使用すること
もできる。また、固体の充填剤の場合であって、両成分
が混合されて、重合反応を開始する直前或いは重合をし
ながら、その空隙を充分にうずめ得る形状のものについ
ては、成形用モールド中に、充填しておくことも可能で
ある。
添加剤としての補強材または充填剤は、曲げモジュラス
を向上するのに効果がある。かがるものとしてはガラス
繊維、雲母、カーボンブラック。
ウオラストナイト等をあげることができる。これらを、
いわゆるシランガプラー等によって表面処理したものも
好適に使用できる。
また、本発明の架橋重合体成型物は、酸化防止剤を添加
しておくことが好ましく、そのためフェノール系または
アミン系の酸化防止剤を予め溶液中に加えておくことが
望ましい。これら酸化防止剤の具体例としては、2.6
−t−ブチル−p−クレゾール、N、N’−ジフェニル
−p−フェニレンジアミン、テトラキス[メチレン(3
,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシシナメート)コ
メタン等があげられる。
本発明の重合体成型物は、メタセシス重合性末端低重合
体(イ)を添加せしめることによって、可撓性をまし耐
衝撃性を増すとともに、メタセシス重合性基がメタセシ
ス重合に関与して末端が架橋に関与することによりブロ
ック型に柔軟鎖を導入し他の極性を維持することを特徴
とする。しかし通常のエラストマーも、粘度調節やさら
なる可撓性向上を目的として適当量、一般に15重量%
以下の量、ざらに一般には8重量%以下を併用して用い
ることができる。かかる目的に用いられるエラストマー
としては、スチレンーブタジエンースチレントリブロッ
クゴム、スチレン−イソプレン−スチレントリブロック
ゴム、ポリブタジェン、ポリイソプレン、ブチルゴム、
エチレン−プロピレンゴム、エチレンプロピレンージエ
ンターポリマー等をあげることができる。また、本発明
においては残留モノマーが成型物中に多くなると、軟化
点が下がるばかりでなく特有の臭いを発する場合があり
、できるだけ残留モノマーが少いことが好ましい。かか
る残留上ツマ−を減少せしめるための添加剤として、α
、α、α−トリクロルトルエン。
ω、ω−ジクロルジフェニルメタン、フタル酸クロライ
ド、安息香酸無水物、ペンガンスルホン酸クロライド、
オキシ塩化リン等のハライド類や酸無水物類を極く少量
添加することができる。
本発明の架橋重合体成型物は、前記した如く、重合と成
型とを同時におこなうことによって製造される。
かかる成型法としては前述の如く、触媒系とモ5ツマー
混合物を前もって、混合したプレミックスを型の中に流
入せしめるレジンインジェクション方式、触媒系を2つ
に分けた溶液Aと溶液Bをヘッド部で衝突混合せしめて
そのまま型に流し込むRIM方式をとることができる。
いずれの場合も鋳型(モールド)への注入圧力は比較的
低圧であることができ、従って安価な鋳型を使用するこ
とが可能である。
また、型内の重合反応が開始されると反応熱によって型
内の温度は急速に上昇し、短時間に重合反応が終了する
。ポリウレタン−RIMの場合と異なり、モールドから
離脱は容易でおり、特別の離型剤を必要としない場合が
多い。
成型物は、表面に酸化層ができることによってエポキシ
やポリウレタン等の一般に使用される塗料への付着性は
良好である。
かくして得られた成型物は、従来のものに比して、特に
可塑性をまし広い範囲の耐衝撃性−合成バランスのカバ
ーが可能となり、自動車等を含めた各種運搬機器の部材
、電気、電子機器のハウジング等、大型の成型物を含め
て広範な用途に使用できる。
以下に実施例を掲げて本発明を詳述する。なお実施例は
説明のためでおってそれに限定するものではない。
実施例1〜11.比較例 [末端にメタセシス重合性基を有する低手合体(イ)の
調製] 市販のテレケリツクゴム(A−H)をトルエンに溶解し
、5−クロロカルボニルノルボルネンとピリジンとを表
2に示した割合で添加し20℃で撹拌反応させる方法で
末端にメタセシス重合性基を有する低重合体(イ)(A
“〜H’)を1qた。
減圧下蒸沼し、ピリジンと未反応の5−クロロカルボニ
ルノルボルネンを除去し重合に供した。
エステル化の程度はピリジン−無水酢酸法により測定し
た。使用したテレケリツクゴムA−Hの構造及び商品名
は表1に、末端にメタセシス重合性基を有する低重合体
(イIA’〜H°の調製条件及びヒドロキシル価は表2
に示した。
[主触媒濃縮液の調製] 高純度六塩化タングステン19.80(J (0,05
モル)を乾燥トルエン90m1に窒素気流下で添加し、
t−ブタノール0.925(Jを5dのトルエンに溶解
したものを加え1時間攪拌し、次いでノニルフェノール
11.05(] (00,05モル及びトルエン5ml
よりなる溶液を添加し1時間窒素パージ下に攪拌する。
10(]のアセチルアセトンを混合物に加え、副生ずる
塩化水素ガスを追い出しながら窒素パージ下に一晩攪拌
を継続し、その後、一部留出したトルエンを補い0.5
Hタングステン含有触媒濃縮液を調整した。
[活性止剤濃縮液の調製] ジ−n−オクチルアルミニウムアイオダイド5.70(
1、トリーn−オクチルアルミニウム31.17(1゜
ジグライム13.42gを窒素気流下で混合し、次いで
ジシクロペンタジェン(DCP>を添加し全体で100
m1になるように希釈し1.OHアルミニウム含含有活
性化製濃縮液得た。
[反応性溶液の調装〕 市販のものを蒸留精製した精製DCP、必要に応じてエ
チリデンノルボルネン、ビニルノルボルネンを加えたモ
ノマーと、上記調製の低重合体(イ)と、溶液Aの場合
はそれに上記主触媒濃縮液をタングステン濃度o、 o
oiモルになるように加え、溶液Bの場合は重合性が確
保できるようにアルミニウム濃度を調節し、表3に示す
如き濃度になるよう活性止剤濃縮液を加えたものを調製
した。
[架橋重合体成型物の調製〕 かかる上記の溶液を触媒成分溶液(溶液A>10d、活
性化剤成分溶液(溶液B ) 10m1を所定の温度と
しだ後充分窒素で置き換えたシリンジ内に取り出した。
かかるシリンジから液を一定速度で両方を同時に攪拌機
つきioo yガラスフラスコ内に急速攪拌下に押出し
、急速混合し厚み約1cmの架橋樹脂のフラスコ形態に
固化した成型物を得た。
得られた樹脂は比較例に比べ柔軟でよりゴム弾性的性質
を示すことが確認された。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)メタセシス重合性モノマーをメタセシス重合触媒
    系の共存下に重合と成型を同時におこなつて得られる架
    橋重合体成型物において、数平均分子量約350〜10
    ,000で、主鎖が脂肪族非環状炭化水素鎖或いはそれ
    にエステル結合及び/又はエーテル結合を組合せたもの
    から実質的になり末端にメタセシス重合性基を有する低
    重合体(イ)を該メタセシス重合性モノマーに添加した
    ことを特徴とする架橋重合体成型物。
  2. (2)メタセシス重合性モノマーをメタセシス重合触媒
    系の共存下に重合と成型を同時におこなう架橋重合体成
    型物の製造方法において、数平均分子量約350〜10
    ,000で主鎖が脂肪族非環状炭化水素鎖或いはそれに
    エステル結合及び/又はエーテル結合を組合せたものか
    ら実質的になり末端にメタセシス重合性基を有する低重
    合体(イ)を該メタセシス重合性モノマーに添加したこ
    とを特徴とする架橋重合体成型物の製造方法。
  3. (3)a)メタセシス重合触媒系の触媒成分を含むメタ
    セシス重合性モノマーの反応性溶液(溶液A)および b)メタセシス重合触媒系の活性化剤成分を含むメタセ
    シス重合性モノマーの反応性溶液 (溶液B) より少なくともなる反応性溶液の組合せにおいて、これ
    らの溶液A及び溶液Bの少なくとも一方に、数平均分子
    量約350〜10,000で、主鎖が脂肪族非環状炭化
    水素鎖或いはそれにエステル結合及び/又はエーテル結
    合を組合せたものから実質的になり、末端にメタセシス
    重合性基を有する低重合体(イ)を添加したことを特徴
    とする反応性溶液の組合せ。
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