JPH05178970A - ジシクロペンタジエン重合体の加熱撓み温度及びガラス転移温度を高める塩素化重合体の使用 - Google Patents

ジシクロペンタジエン重合体の加熱撓み温度及びガラス転移温度を高める塩素化重合体の使用

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JPH05178970A
JPH05178970A JP4159034A JP15903492A JPH05178970A JP H05178970 A JPH05178970 A JP H05178970A JP 4159034 A JP4159034 A JP 4159034A JP 15903492 A JP15903492 A JP 15903492A JP H05178970 A JPH05178970 A JP H05178970A
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Nitya P Khasat
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Hercules LLC
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    • C08F236/00Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, at least one having two or more carbon-to-carbon double bonds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 塩素化エラストマー又は塩素化ポリプロピレ
ンのような塩素化重合体を溶解させたジシクロペンタジ
エンモノマーのメタセシス重合によって得られる架橋重
合体組成物;開環したジシクロペンタジエン重合体及び
ジシクロペンタジエンに可溶な塩素化重合体からなる架
橋したジシクロペンタジエン重合体組成物;及び反応性
成分液体の二つの流れからなり、そのうち一つはジシク
ロペンタジエンと開環メタセシス触媒を含有し、他の一
つは触媒活性化剤を含有しているが、いずれか一方の流
れに塩素化重合体を加え、二つの流れを合体し、そして
それらをジシクロペンタジエンが重合する型又は類似の
成形用容器に注入することからなる架橋重合体組成物を
調製する方法。 【効果】 本方法で得られたジシクロペンタジエン重合
体は高められた加熱撓み温度およびガラス転移温度を有
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、ノルボルネン系のモノマー又は
そのようなモノマーの混合物の重合体に関し、より詳細
には一種又はそれ以上の他のノルボルネン系コモノマー
を場合により含有するジシクロペンタジエンの重合体及
びそれらを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】歪んだ環を有する多環式シクロオレフィ
ンの架橋(熱硬化)重合体は成型された構造物品の製造
に広く使われている。これらの重合体の調製は通常ジシ
クロペンタジエンをベースにしていることは、例えば米
国特許第4,400,340号で知られており、これには
反応射出成型(RIM)技法が記載されている。この技
法では、重合させるべきモノマーとメタセシス触媒を含
有する反応用成分の流れと、触媒賦活剤と追加モノマー
とを含有する第二の流れを、混合ヘッドに一緒に入れ
て、実質的に直ちに型に射出して、そこでモノマーは数
秒以内に重合して型の形状に合致した成型物を形成す
る。重合はシクロオレフィン環の開環にかかわってお
り、そしてモノマーはメタセシス重合性があると記載し
ている。遷移金属触媒、例えばタングステン又はモリブ
デン塩、好ましくはハロゲン化タングステン又はオキシ
ハロゲン化タングステンがアルキルアルミニウム化合物
によって活性化されると、これによって反応は触媒作用
を受ける。この触媒調製の詳細は、例えば米国特許第
4,568,660号により広く知られている。この重合
のゲル化段階は、この反応を遅延させるような変成がな
されていないならば、殆ど瞬間的に生起する。事前に混
合された成分のゲル化段階を遅延させる変成剤を用い
て、このような重合体を単一の流れから成型することも
できる。
【0003】ポリ(ジシクロペンタジエン)及び他のシ
クロオレフィン重合体生成物は広範に架橋されており、
他の重合体に比して、相対的に高い値の衝撃強さ及び屈
曲弾性率を併せて有しており、そしてガソリン、ナフ
サ、塩素化炭化水素及び芳香族化合物のような普通の溶
剤に不溶である。しかしながら、これらの重合体生成物
は約85℃の比較的低い熱屈曲温度(HDT)、及びポ
リ(ジシクロペンタジエン)に対しては125〜130
℃程度である比較的低いガラス転移温度(Tg)を有し
ている。米国特許第4,703,098号に指摘されてい
るように、数多くの適用に対して概して良好な衝撃強さ
と同様により高いHDTとTgの値が必要とされてい
る。この特許は、ジシクロペンタジエンを特別な熱処理
をして、その後低沸点の炭化水素副生物を除去して調製
したジシクロペンタジエンとシクロペンタジエンの分子
量の比較的大きいオリゴマーとの架橋共重合体を開示し
ている。結果的に生じるTgの増大は衝撃強さの低減を
来すことにもなるが、この特許は、この低減は炭化水素
エラストマーを3〜15重量パーセント添加することに
よって実質的に回復することができることを記載してい
る。
【0004】液体成型、殊にRIM法においては、反応
用成分の流れの粘度を増大させ、またその際にRIM法
に要求される高速混合によって低粘性液体中に生じる乱
流を避けるために、反応用成分の一方又は双方の流れに
可溶性の炭化水素ベースのエラストマーを添加すること
は慣用的なことである。過度の乱流は成型物に気胞を発
生させることになる。また、このような低粘性液体は、
漏洩防止のための特別な処置がなされないならば、型枠
から洩れることになる。例えば米国特許第4,699,9
63号には、適切な混合を損なうことなく粘度を増大さ
せ、一方では重合体製品の衝撃強さを増大させる(ノッ
チ付アイゾッド強度試験で約10ないし13ft-lbs/in
=約5.3〜6.9J/cm)溶解性エラストマーを反応性
成分の流れの一方又は双方に5ないし10%添加するこ
とが開示されている。
【0005】勿論、反応性成分の流れは、適切な混合が
不可能な程、粘性ではなかった。この特許は、粘度が
0.3Pas〜1Pas(DCPDの粘度は35℃において約
0.006Pas(6cps)である)に増加すると混合した
反応性成分の流れの型枠充填特性が変わることを示して
いる。このエラストマーは反応性成分のいずれか一方又
は双方に溶解するけれども、双方に溶解することが望ま
しい。双方の反応性成分の流れが類似の粘度を有すると
きは、より均一な混合が得られる。
【0006】米国特許第4,703,098号及び第4,
699,963の開示によれば、粘性増加用エラストマ
ーは、例えばスチレン−ブタジエンゴム(SBR)、天
然ゴム、ポリイソプレン、エチレン−プロピレン共重合
体及びスチレン−ブタジエン−スチレンゴムのような炭
化水素ゴムである。しかしながら、それらは、熱硬化性
重合物の熱屈曲温度(HDT)とガラス転移温度のいず
れも高めることはできない。
【0007】米国特許第4,039,491号には、極性
基を有するノルボルネン誘導体と炭素−炭素間の二重結
合を有する不飽和重合体との、難燃性メタセシス重合熱
可塑性共重合体が開示されているが、この共重合体にお
いてはノルボルネン誘導体の開環重合体か不飽和重合体
(例えばポリイソプレン)のいずれか、又はこの両方が
ハロゲン化されて、これまで知られている開環ハロゲン
置換ノルボルネン誘導体で見られる衝撃強さ及び加熱撓
み温度の低下を生じることなく、難燃性を得ている。し
かしながら、この開示されている生成物は熱可塑性であ
るばかりでなく、HDT又はTgを高めるかもしくは臭
気又は残留モノマー水準の低減を示すには至っていな
い。
【0008】多くの適用のために、これまで知られてい
る比肩し得る重合体物質よりもさらに改善されたこれら
の性質を有する、ポリ(ジシクロペンタジエン)のよう
なノルボルネン系モノマーの熱可塑性重合体に対する絶
えることのない要望がある。
【0009】本発明による熱硬化性重合組成物を製造す
るための方法は、二つの反応用成分液体の流れのうち、
一つの流れはジシクロペンタジエンモノマーと開環メタ
セシス触媒を含有し、他の流れは触媒活性化剤を含有す
る、二つの反応用成分の流れを合体させ、そしてそれら
を型又は類似の成形用容器に注入してモノマーを重合さ
せることからなり、ジシクロペンタジエンに可溶性の塩
素化重合体を二つの流れのうちの少くとも一つの流れに
加えることを特徴としている。
【0010】米国特許第4,699,963号に記載され
ているように、炭化水素エラストマーをジシクロペンタ
ジエンに可溶性の塩素化重合体で全部又は部分的に置き
換えると加熱撓み温度の可成りの改善、例えば約25℃
の上昇、またガラス転移温度及び関連特性の可成りの改
善、並びに重合体臭気の著しい減少が起る。そしてまた
重合完了後の残留未反応モノマー水準の減少、例えば約
2.5%から約0.5%まで低下することもあり得る。
【0011】もし塩素化重合体がエラストマーであるな
らば、反応用成分の流れの粘度と通常添加される炭化水
素エラストマーに起因する重合体の衝撃強さの有益な増
加もまた実質的に実現される。もし塩素化ポリプロピレ
ンのような非エラストマー重合体が用いられ、且つエラ
ストマーが存在しないならば、反応用成分の流れの粘度
─これは重合体の分子量に依存するが─又はエラストマ
ーに起因する重合体の衝撃強さのいずれかを必ずしも維
持せずに、加熱撓み温度及びTgが上昇する。
【0012】また、本発明によれば、本発明の方法によ
って製造された熱硬化性重合体組成物は3〜10重量パ
ーセントの塩素化重合体を含有することを特徴とする。
それ故に、本発明による重合体組成物は、ジシクロペン
タジエン(DCPD)そのものであるか又はDCPDと
別のノルボルネン基含有シクロオレフィンとの混合物で
あるジシクロペンタジエンモノマーの架橋した開環重合
体と、ジシクロペンタジエンに可溶性の塩素化重合体と
からなっている。
【0013】
【発明の詳細な記述】本発明の重合体組成物を製造す
る、従来使用されている炭化水素ゴムに取って替ること
のできる、ジシクロペンタジエンに可溶性の塩素化重合
体には、ポリクロロプレンゴム及び他の塩素化重合体が
ある。好ましい塩素化重合体はポリクロロプレンゴムで
あり、例えば E. I. du Pont 社の NeopreneW の商品名
で入手でき、また好ましい塩素化非エラストマー重合体
は塩素化ポリプロピレンである。ジシクロペンタジエン
に可溶性の塩素化重合体の使用量は、もしこの塩素化重
合体が非エラストマー性であるならば、重合体組成の全
重量基準で約3〜20重量パーセント、好ましくは10
〜15重量パーセントであり、またもし塩素化重合体が
エラストマー性であるならば、この重合体が粘度増強剤
としていかなる効果があるかによって、約3〜10重量
パーセント、好ましくは5〜8重量パーセントである。
【0014】アルミニウムアルキルと反応してカチオン
を形成することによって助触媒として明らかに作用し得
る、一種又はそれ以上の塩素化添加剤、例えばクロロジ
フェニルメタン、ジクロロジフェニルメタン又は2クロ
ロ−2−ブテンを重合混合物に加えることによって重合
体の衝撃強さの有益な増加と同様に、重合体の臭気及び
残留未反応モノマーのレベルの低減を強化することがで
きる。
【0015】ジシクロペンタジエン(DCPD)と混合
してDCPDとメタセシス重合性可能な混合を形成する
ことのできる、少くとも一つのノルボルネン基を含むシ
クロオレフィンは、混合物の約50重量パーセントまで
の含有が可能であり、そして通常ジシクロペンタジエン
と混合して熱硬化性共重合体を形成するシクロオレフィ
ンであって、ノルボルネン、ノルボルナジエン、フェニ
ルノルボルネン、テトラシクロドデセン、テトラシクロ
ドデカジエン、エチリデンノルボルネン、エチリデンテ
トラシクロドデセン及びトリシクロペンタジエン並びに
他の分子量の比較的大きいシクロペンタジエンオリゴマ
ーなどを含む。
【0016】使用できる他のコモノマーは、シアノノル
ボルネン、ノルボルネンカルボン酸エステル及びピリジ
ルノルボルネンのような極性基を有するノルボルネン誘
導体である。好ましいコモノマーは分子量の比較的大き
いシクロペンタジエンオリゴマー、テトラシクロドデセ
ン及びテトラシクロドデセジエンである。エチリデンノ
ルボルネンもまたDCPDの凝固点降下作用を利用する
ためにDCPDとのコモノマーとして使用することがで
きる。これらコモノマーはDCPDとコモノマーの合計
量に対して約20重量パーセントまでの濃度で使用する
のが好ましい。
【0017】モノマーの半量又はそれ以上がDCPDで
あるから、得られる重合体は重合し且つ同時に架橋す
る。そのようにして、好ましいことには、メタセシス重
合が、既に言及した反応射出成形技法又は樹脂トランス
ファー成形(比較的長い型への充填時間を要する)によ
ってバルク状態で行われるので、その結果反応性液体は
所望の最終形状に直接重合する。重合及び成形はRIM
法によって実施するのが好ましい。メタセシス触媒系の
二つの反応性部分の各々はモノマーと混合して安定な溶
液を形成し、この溶液は別の容器に入れられ、各反応性
流れ用の供給源となる。二つの流れはRIMマシンの混
合ヘッドで合し、次いで型に射出され、そこで速かに重
合して造形構造となる。混合ヘッドは普通直径約0.0
8cmのオリフィスを有し、また約122m/secの噴射速
度を有している。射出のために、好ましくは、約35な
いし53N/m2(10〜15psi)の成形圧のもとで、
約40℃〜約150℃好ましくは60℃〜約100℃の
温度に維持するのがよい。重合体が生成するにつれて急
速な発熱反応が生ずる。
【0018】活性化剤溶液は従来、触媒成分の活性化速
度を低下せしめて重合反応の開始を遅らせるように改変
されている。このような改変なしには、発熱は反応成分
流れの混合後約7〜10秒で始り、そして重合は30秒
以内で完了するかも知れない。重合が早期に開始して、
モノマーを混合機から型へ移す前に重合する危険性があ
る。エーテル、エステル、ケトン、ニトリル、アルカノ
ール、立体障害アミン及び有機亜燐酸塩は減速剤として
従来使用されている。ジグライム(ジエチレングリコー
ルジメチルエーテル)、安息香酸エチル及びブチルエー
テルが好ましく、そして好ましくはこの減速剤はアルキ
ルアルミニウム化合物1モル当り減速剤約1.5〜5モ
ルの比率で使用される。
【0019】重合開始に対する遅延は、当業界でよく知
られているように、通切な減速剤を選択することによっ
て数分以上に延長することができる。例えば、アルカノ
ール及び立体障害を受けたアミンは遅延させ、時には反
応が昇温させることによって漸く起るような程度まで遅
延させることもできる。このような遅延は、大きな物、
例えば重量45kg(100lbs)又はそれ以上のものを
成形する場合にしばしば望ましく、そして例えばフェニ
ルアセチレンの添加によって達成される。
【0020】あるいはまた、反応性成分の流れの一つに
モノマーを配合するか又は追加反応性成分の流れがモノ
マー又は添加剤もしくはその両方を含有する反応性成分
の複数の流れを採用するのが望ましい。
【0021】開環メタセシス重合系システム(procatal
yst)(代理触媒)の触媒成分は、タングステン、モリ
ブデン、レニウム及びタンタルムのような遷移金属の塩
からなり、より好ましい塩は塩化物及びオキシ塩化物で
ある。好ましいタングステン化合物は下記の一般式で示
すフェノキシ化塩化タングステンである。
【0022】
【化1】 式中、R1、R2及びR3は水素、又は1〜10個の炭素
原子を有する直鎖又は分岐鎖アルキル基を示し、Xは塩
素を示す。
【0023】このような化合物は六塩化タングステン又
はオキシ四塩化タングステンを不活性溶剤中に分散させ
て、化学量論量のフェノールで処理して所望数のフェノ
ール基をタングステン上に置換させることによって調製
される。タングステン化合物のフェノキシ化によりタン
グステン化合物をDCPDに可溶化し、また接触反応性
及び効率に変化をもたらし、一方では空気及び水分に対
するその抵抗力を増大する。
【0024】タングステンをベースにした触媒はDCP
Dに対してイオン重合触媒として機能し、そしてもし安
定化されないならば、数日間に亙る貯蔵中にDCPDを
重合させることになろう。DCPD/触媒溶液の保存寿
命を増すためには、ルイス塩基又はキレート化剤を溶液
に加えてフェノキシ化タングステン化合物を錯塩化し、
そしてイオン重合触媒としての活性を失なわせる。好ま
しいルイス塩基には、ベンゾニトリル及びテトラヒドロ
フランのようなニトリル類及びエーテル類が含まれる。
好ましいキレート化剤にはアセチルアセトン及びアセト
酢酸アルキルが含まれるが、その場合アルキル基は1〜
10個の炭素原子を有している。錯化の工程はフェニル
化前又はその後に実施することができる。
【0025】この触媒系の他の成分は活性化剤である。
好ましい活性化剤はアルキルアルミニウム化合物であ
り、殊にトリアルキルアルミニウム、ハロゲン化ジアル
キルアルミニウム及びジハロゲン化アルキルアルミニウ
ムであって、これら化合物中でアルキル基は1〜10個
の炭素原子を有し、またハロゲン化物は塩化物又は沃化
物である。殊に好ましい活性化剤の組合せはトリオクチ
ルアルミニウムと酸化ジオクチルアルミニウムとの混合
物である。従来使用されている活性化剤には他に、アル
キル亜鉛化合物及びアルキル錫化合物、特にトリアルキ
ル錫水素化物が含まれる。
【0026】下記の実施例により本発明を示す。触媒濃縮物の調製 不活性雰囲気(グローブバッグ)下で、若干量のWCl
6を秤量して磁気撹拌棒を備えたガラス容器(ポップボ
トル)に入れる。瓶に蓋をして前記バッグから取出す。
次いで、充分な量の乾燥トルエン(又は他の芳香族溶
剤)を加えて0.5Mスラリーを作る。撹拌しながら、
0.25当量のt−ブタノール(タングステン基準で)
をゆっくり加える。発生するHClは低速の窒素スパー
ジにより容器から追出す。撹拌とスパージを継続しなが
ら少くとも1時間後に、1.2当量のノニルフェノール
(タングステン基準で)を徐々に加える。この混合物を
再び少くとも1時間撹拌下に置きこの間窒素スパージを
続ける。
【0027】最後に、2.0当量のアセチルアセトン
(2,4−ペンタンジオン)を加え、そしてこの混合物
を数時間撹拌とスパージの状態に置く。窒素スパージ中
に失なわれる溶剤を補給して、トルエン中安定化メタセ
シス触媒の0.5M溶液が得られる。
【0028】活性化剤濃縮物の調製 不活性雰囲気下で、容器に所望量のトリ−n−オクチル
アルミニウム(TNOA)を入れる。次いでTNOA
85mole%とDOAI 15mole%とからなる混合物と
なるように適切な量の沃化ジ−n−オクチルアルミニウ
ム(DOAI)を加える。これに1当量(全アルミニウ
ム基準で)のジグライム(ビス−2−メトキシエチルエ
ーテル)を注意深く加えて、発熱反応期間中の熱の放出
を調節する。次にこの混合物を適切な量のジシクロペン
タジエン(DCPD)又はトルエンのような不活性溶剤
で希釈してアルミニウム1.0M溶液を得る。
【0029】実施例1〜6 この実験のための反応用成分を32オンスポップボトル
“A”と“B”で調整した。30グラムのネオプレンW
をボトル“A”に入れて蓋をし窒素スパージを行なっ
た。ジシクロペンタジエン600ミリリットルを加えた
後、ボトルを磁気撹拌器を備えたオイルバスに置いた。
ポリクロロプレンをジシクロペンタジエンに溶解させ
た。第2ボトル“B”を同じ方法で調製した。このボト
ルには Irganox-1035を12グラムとCGA 6886酸
化防止剤を12グラム入れた、但し実施例6は例外でC
GA 6886酸化防止剤を除いた。1Mの活性化剤2
1ミリリットルを第1ボトル“A”に加えた。0.5M
の触媒21ミリリットルを第2ボトル“B”に加えた。
各組成は実施例の混合物として1Aと1Bから6Aと6
Bまで表1に列記する。
【0030】プラック測定用試料10.2cm×20.3cm
×0.32cm(4″×8″×0.125″)はmini-RIMマ
シンを用いて作った。ボトル“A”及び“B”の液体を
mini-RIMマシンのそれぞれのタンクへ移した。数回循還
させた後、液を加熱した金属製の型に射出した。A液と
B液は混合ヘッドで衝突混合した。
【0031】反応終結後、プラックを型から外して機械
的特性及び残留ジシクロペンタジエンの結果を得るのに
使った。これらは例示性状として1から6まで表1に列
記してある。
【0032】実施例7 この実験のための反応用成分は32オンスのポップボト
ル“A”と“B”で行った実施例1から6までの場合と
同じように調製した。塩素含有量65%の塩素化ポリプ
ロピレン60グラム(Scientific Polymer Products 社
から入手)をボトル“A”に加えて、蓋をして窒素スパ
ージを行った。ジシクロペンタジエン400ミリリット
ルを加えた後、このボトルを磁気撹拌器を備えたオイル
バスに置いた。塩素化ポリプロピレンをジシクロペンタ
ジエンに溶解させた。第2のボトルも同じ方法で調製し
た。このボトルにはIrganox-1035酸化防止剤16グラム
も入っていた。1Mの活性化剤14ミリリットルを第1
のボトル“A”に加え、また0.5Mの触媒8ミリリッ
トルを第2のボトル“B”に加えた。それぞれの組成は
実施例の混合物として7Aから7Bまでを表1に記載す
る(見出し“実施例混合物”欄に続く)。
【0033】プラック測定用試料(0.2cm×20.3cm
×0.32cm(4″×8″×0.125″)はmini-RIMマ
シンを用いて作った。ボトル“A”及び“B”の液体を
mini-RIMマシンのそれぞれのタンクへ移した。数回循還
させた後に、この液体を加熱した金属製の型へ射出し
た。A液とB液は混合ヘッドで衝突混合した。
【0034】反応終結後、プラックを型から外して機械
的特性及び残留ジシクロペンタジエンの結果を測定する
のに用いた。これらは例示性状として1から7まで表1
に記載してある(見出し“例示性常”欄に続く)。
【0035】実施例8 この実施例は本発明による方法によって生ずるTgの増
大を示す。ネオプレンW4グラムを8オンスボトルに加
えた。蓋をして窒素スパージを行った後、ジシクロペン
タジエン100ミリリットルを加えて磁気撹拌器を用い
てこのエラストマーを溶解した。この溶液20ミリリッ
トルを蓋をして窒素パージした重合管へ移した。この管
へ、1Mの活性化剤0.24ミリリットル及び0.5Mの
触媒0.16ミリリットルを加えた。混合の後、混合物
を重合させた。次に生成した重合体のプラッグを、重合
管を破壊して取出し、これを機械加工して21/2″×1/
2″×1/8″のバーを得た。このバーを使用して動的機械
分析によってTgを測定して152℃であることを見出
した。これはポリクロロプレンを用いないコントロール
のものよりも約25℃上廻ることを示している。トルエ
ン抽出及びガスクロマトグラフィー分析によって定量し
た残留ジシクロペンタジエンは0.79%であった。
【0036】コントロール実験 この実験のための反応用成分は32オンスポップボトル
“A”及び“B”を用いた実験1から6までの場合と同
じように調製した。炭化水素エラストマーであるSBR
36グラムをボトル“A”に入れて、蓋をして窒素ス
パージを行った。ジシクロペンタジエン600ミリリッ
トルを加えた後、ボトルを磁気撹拌器を備えたオイルバ
スに置いた。SBRをジシクロペンタジエンに溶解させ
た。第2のボトルも同じやり方で調製した。このボトル
には Irganox-1035酸化防止剤16グラムも入ってい
た。1Mの活性化剤14ミリリットルを第1のボトル
“A”に加え、そして0.5Mの触媒8ミリリットルを
第2のボトル“B”に加えた。
【0037】プラック測定用試料10.2cm×20.3cm
×0.32cm(4″×8″×0.125″)をmini-RIMマ
シンを用いて作った。ボトル“A”及び“B”の液体を
mini-RIMマシンのそれぞれのタンクへ移した。数回循還
させた後、液体を加熱した金属製の型へ射出した。A液
とB液は混合ヘッドで衝突混合した。
【0038】反応の終結後に、実施例1から7までのプ
ラックを型から外して、機械的特性及び残留ジシクロペ
ンタジエンの結果を得るために使った。これらは例示性
状として1から7まで表1に列記する(見出し“例示性
状”欄に続く)。コントロール実験から作ったプラック
を型から外したが、下記の特性を有していた。
【0039】残留ジシクロペンタジエン:2.5% 加熱撓み温度(HDT) :85℃ 衝撃強さ :4.3J/cm ガラス転移温度(Tg) :127℃
【0040】
【表1】 (1) ポリクロロプレン(ネオプレンW) (2) 塩素化ポリプロピレン(65%塩素) (3) エチリデンノルボルネン (4) クロロジフェニルメタン (5) ジクロロジフェニルメタン (6) 2クロロ−2−ブテン * CGA 6886酸化防止剤を除外した # コントロール用の各ボトルにはSBR 36グラム
入れた
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 23:28) 7107−4J

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジシクロペンタジエンモノマーを含有す
    る少くとも一つの重合可能な液体の流れに、開環性メタ
    セシス触媒と触媒活性化剤を混合し、そしてモノマーの
    重合が行われる型又は類似の成形用容器へ重合前に前記
    流れ又は複数の流れを流し込むことからなる、熱硬化性
    重合体組成物を製造する方法において、ジシクロペンタ
    ジエンに可溶性の塩素化重合体を少くとも前記流れの一
    つに添加することを特徴とする熱硬化性重合体組成物を
    製造する方法。
  2. 【請求項2】 前記ジシクロペンタジエンモノマーがジ
    シクロペンタジエンであることを特徴とする請求項1記
    載の熱硬化性重合体組成物を製造する方法。
  3. 【請求項3】 少くとも一つの反応性成分の流れが、ジ
    シクロペンタジエン以外のノルボルネン基を有するシク
    ロオレフィンを含有することを特徴とする請求項1又は
    2記載の熱硬化性重合体組成物を製造する方法。
  4. 【請求項4】 前記塩素化重合体をジシクロペンタジエ
    ンに溶解することを特徴とする請求項2記載の熱硬化性
    重合体組成物を製造する方法。
  5. 【請求項5】 前記塩素化重合体が塩素化ポリプロピレ
    ンであることを特徴とする前項のいずれかに記載の熱硬
    化性重合体組成物を製造する方法。
  6. 【請求項6】 前記塩素化重合体がエラストマーである
    ことを特徴とする前項のいずれかに記載の熱硬化性重合
    体組成物を製造する方法。
  7. 【請求項7】 前記エラストマーがポリクロロプレンで
    あることを特徴とする請求項6記載の熱硬化性重合体組
    成物を製造する方法。
  8. 【請求項8】 前記塩素化ポリプロピレンが塩素65%
    を含有することを特徴とする請求項5記載のポリプロピ
    レン組成物を製造する方法。
  9. 【請求項9】 前記塩素化重合体を3〜20重量パーセ
    ント含有することを特徴とする前項のいずれかの方法に
    よって作られる熱硬化性重合体組成物。
  10. 【請求項10】 前記塩素化重合体を5〜8重量パーセ
    ント含有することを特徴とする請求項9記載の熱硬化性
    重合体組成物。
JP4159034A 1991-06-19 1992-06-18 ジシクロペンタジエン重合体の加熱撓み温度及びガラス転移温度を高める塩素化重合体の使用 Pending JPH05178970A (ja)

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US07/717,765 US5171776A (en) 1991-06-19 1991-06-19 Use of chlorinated polymers to increase the hdt and tg of dicyclopentadiene polymers

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EP0523392A1 (en) 1993-01-20
TW211027B (ja) 1993-08-11
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US5171776A (en) 1992-12-15
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