JPH01160710A - 不整地用空気入りタイヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は不整地用空気入りタイヤ、例えば、硬質路およ
び軟質路からなる不整地を２輪車で走行するモトクロス
競技に使用する不整地用空気入りタイヤの走行性能の向
上に関する。

（従来の技術） 従来の不整地用空気入りタイヤとしては、例えば、第６
図に示すようなものがある。第６図において、ｌはモト
クロス競技に使用する不整地用空気入りタイヤであり、
不整地用空気入りタイヤはトレッド２の表部２ａに周囲
を溝３により区画された孤立的な多数のブロック５を有
するパターンからなっている。そして、このブロック５
は、競走路の直進走行路およびコーナー路および路面の
状態等を考慮して、配置および大きさ等が決められる。

従来の不整地用空気入りタイヤにおいて、トレッド２の
中央部２ｂに配置されたブロック５１は、トラクション
性能を重視するために、はぼタイヤ幅方向のエッヂ５ａ
を有するブロック５を配、置するのが基本的であり、こ
れにより、直進走行時の瞬間的なトルクに対するトラク
ション性能を得ている。

（発明が解決しようとする問題点） しかしながら、不整地用空気入りタイヤ１がモトクロス
競技等の競走路を走行するとき、２輪車は、直進走行路
を走行するとともに、コーナー路上を大きなキャンバ−
角をとり左右に大きく傾斜しながらコーナリング走行す
る。その際、２輪車のトレッド２は接地部分を中央部２
ｂから両側部２Ｃに移行し横方向に大きな横力を発生す
るが、トレッド２のようなパターンにおいては、中央部
２ｂから両側部２Ｃへの移行が穏やかな挙動をしないと
いう問題点があった。従来のタイヤ１において、このト
ラクション性能と移行性能とを両立させることは難しく
、コーナー路を走行時にドライバーは移行に際し特別な
運転技術が必要であった。

そこで本発明は、競走路を走行するとき、直進走行路に
おいて十分なトラクション性能を有するとともにコーナ
ー路を左右に傾斜しながら走行するとき、横方向に穏や
かに挙動する移行性能を有する不整地用空気入りタイヤ
を提供することを目的とする。

（問題点を解決するための手段） 本発明者らは、走行路を走行するトレッドのブロックの
大きさ、形状および配置（位置および傾斜角度）と、ブ
ロックに発生するトルクおよび横力とその移行性等につ
き種々研究を重ねた。

その結果、トレッド７の中央部７ａのブロック８は、第
５図に示すように略長方形状とし、ブロック８の長いエ
ッヂ８ａがトレッド７の一方側からトレッドセンターＣ
を越えてトレッド７の他方側に突出するよう配置し、一
方、ブロック８の外側にブロック８の長いエッヂ８ａよ
り短いエッヂ９ａを有する側ブロック９を配置し、ブロ
ック８の長いエッヂ８ａと側ブロック９の短いエッヂ９
ａとがＶ字形（図には２点鎖線にて示す）を構成するよ
うに配列することにより、走行時のトラクション性能、
直進安定性能およびコーナー路の路面把持性能が向上す
るのを見出した。すなわち、トラクション性能は走行時
にトレッド７に作用するトルクＴをＶ字形に配置したブ
ロック８の長いエッヂ８ａおよび側ブロック９の短いエ
ッヂ９ａにより受は止め、かつ土咬み、土はけをより効
果的に発揮される。また、直進安定性能はトレッドセン
ターＣを中心に左右に向けて発生する振れＵをブロック
８および側ブロック９のそれぞれの周方向に傾斜したエ
ッヂによりバランス良く制御することにより効果的に発
揮される。コーナー時の路面把持性能は遠心力に抗する
横力Ｓをブロック８および側ブロック９のそれぞれの長
いエッヂ８ａおよび短いエッヂ９ａにより、効果的に発
揮するとともに、ブロック８の長いエッヂ８ａがトレッ
ドセンターＣを越えてトレッド７の一方側から他方側に
突出することにより、これらの横力の移行をスムースに
、かつ効果的に発揮させることを見出した。

本発明者らは、さらに、鋭意研究を重ね、本発明に到達
した。

すなわち、本発明に係る不整地用空気入りタイヤは、ト
レッドと、トレッドの表部に周囲の溝から半径方向に突
出し周方向に対し４０°〜７０°の角度範囲で傾斜した
ほぼ並列の二つの長いエッヂおよびこれらの長いエッヂ
の端間を連ねる二つのエッヂを有し、トレッドセンター
に対してオフセット配置され、周方向に千鳥状にかつ長
いエッヂが交互に反対方向に傾斜するよう配列したオフ
セットブロックと、オフセットブロックのオフセット量
の少ない側のトレンドのショルダ部に周囲の溝から半径
方向に突出し周方向に対し傾斜したほぼ並列の二つの短
いエッヂおよびこれらの短いエッヂの端間を連ねる二つ
のエッヂを有する側ブロックと、を備え、前記オフセッ
トブロックの長いエッヂと側方ブロックの短いエッヂと
が略Ｖ字形をなすよう配置したことを特徴としている。

ここに、エッヂとは、トレンドの表部に設けたオフセッ
トブロックおよび側ブロックの周辺を囲む綿状の端縁を
いう。

また、オフセット配置とは、トレンドはトレッドセンタ
ーを中心に左右のトレッド半載に区画されるが、互いに
略並列する二つの長いエッヂと、これらの長いエッヂの
端をそれぞれ連結するエッヂにより囲繞されたブロック
の主体部が一方側のトレンド半載にあり、この主体部に
連なるトレッドセンターを越して他方側のトレッド半載
に延在する突出部を有し、主体部が突出部に比して大き
いブロック面積を有する配置を言う。

また、オフセットブロックの長いエッヂの方向が周方向
に対して４０°〜７５°の角度範囲θで傾斜するとした
のは、４０°未満では、第５図に示す長いエッヂ８ａの
エッヂの成分Ｅ０において、周方向のエッヂ成分Ｅ、は
増加するが、幅方向のエッヂ成分Ｅ２が減少し、十分な
トラクションが得られないからである。７５°を超える
と周方向のエッヂ成分Ｅ、が減少し、幅方向のエッヂ成
分Ｅｔが増加するため、トラクション性能は得られるが
、周方向のエッヂ成分Ｅ１が不足し、直進走行からコー
ナリング走行へ移行する移行性能が悪くなり、直進走行
安定性能が悪化するからである。

また、オフセット量とは、第５図に示すように、トレン
ドセンターＣからブロック８のタイヤ幅方向の最先端ま
での距離であり、ｍはブロック８の突出部８Ｃのオフセ
ット量、Ｍはブロック８の主体部８ｄのオフセット量で
ある。ここに、突出部８ｃのオフセットｉ１ｍは主体部
８ｄのオフセット量Ｍの０．２５〜０．７５倍が好まし
い。オフセット量Ｍの０．２５〜０．７５倍としたのは
、０．２５未満では周方向に千鳥状に配列したオフセッ
トブロックの周方向の重なり量が少なくなり過ぎ、走行
時の直進安定性および移行性能が低下するからである。

０．７５倍を超えると隣合うオフセットブロックが周方
向で殆ど完全に重なりラグ的となり、直進安定性が低下
するとともに、千鳥状に配列したブロックのバランスが
くずれて、移行性能が損なわれるからである。

ところで、オフセットブロックの幅方向長さであるＭ　
＋　ｍはトレッドのペリフェリ長さＴＷの１５％〜３５
％、オフセットブロックの長いエッヂ間の周方向長さは
、幅方向長さＭ　＋　ｍの４０％〜７０％の範囲で適正
なものとすることができる。　−また、側ブロック９の
短いエッヂ９ａの長さｌは、ブロック８の長いエッヂ８
ａの長さしの２５％〜７５％が好ましい。２５％〜７５
％としたのは、２５％未満では側ブロック９の幅方向の
エッヂ成分が小さくなり過ぎ、トラクション性能が不足
するからであり、７５％を超えると、側ブロック９の幅
方向のエッヂ成分が過大となり、千鳥状の配列により得
られる移行性能および直進安定性能が損なわれるからで
ある。

また、トレッドの溝の面積のトレンド全面積に対する比
であるネガティブ比は６５〜８５％が好ましい。

（作用） 走行路において、直進走行路を高速で直進走行したり、
コーナー路を太きキャンバ−角度をとりながらコーナリ
ング走行すると、本発明の不整地用空気入りタイヤはオ
フセットブロックが、長いエッヂを周方向に対し４０°
〜７５°の角度範囲で傾斜するように配置されるととも
に、オフセット配置され、またオフセットブロックの外
側に離隔して側ブロックを配置し、側ブロックの短いエ
ッヂとオフセットブロックの長いエッヂが略Ｖ字形状に
配置されているので、７字形状の二つの離隔した長いエ
ッヂと短いエッヂにより土咬みおよび土はけを効果的に
行い十分なトラクション性能を発揮するとともに、トレ
ッドセンターの左右のＶ字形状の長いエッヂと短いエッ
ヂおよびオフセット配置により、直進走行時の左右に振
れをバランス良く押さえて直進安定性能を向上させる。

また、これらの長いエッヂ、短いエッヂおよびこれらの
エッヂ端を連ねたエッヂにより、コーナー時に発生する
横力を押さえて、路面把持性能を向上させるとともに、
オフセットブロックをオフセット配置にして周方向の重
なり量を設けることにより、直進走行からコーナー路に
おけるコーナリング走行への移行が穏やかな挙動となり
移行性能が向上する。

（実施例） 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第１〜２図は本発明に係る不整地用空気入りタイヤの第
１実施例を示す図である。

まず、構成について説明する。第１．２図において、１
０はタイヤサイズ１１０／　１００−１８のモトクロス
競走に用いる不整地用空気入りタイヤである。

不整地用空気入りタイヤ１０は、トレッド１２と、トレ
ッド１２の表部１２ａに周囲の溝１１から半径方向に突
出し、トレッドセンターＣに対してオフセット配置され
、周方向に千鳥状に配列したオフセットブロック１３と
、オフセットブロック１３のオフセット量の少ない側の
トレンド１２のショルダ部１２Ｃに周囲の溝１１から半
径方向に突出した側ブロック１５を備えている。オフセ
ットブロック１３は、タイヤの周方向に対し角度θ°約
６０°で傾斜したほぼ並列の二つの長いエッヂ１３ａお
よび１３ｂおよびこれら長いエッヂ１３ａおよび１３ｂ
のエッヂ端１３ｃ間を連ねる二つのエッヂ１３ｄを有し
ている。オフセットブロック１３の長いエッヂ１３ａお
よび１３ｂは、周方向に千鳥状にかつ交互に反対方向に
傾斜するよう配列している。

トレッド１２はトレッドセンターＣを中／Ｃ，−＆こタ
イヤの外側から見て、左右に一方側のトレッド半載１２
ａおよび他方側のトレッド半載１２ｓに区画されている
。オフセットブロック１３は、オフセットブロック１３
の主体部１３Ａが一方側のトレッド半載１２えにあり、
この主体部１３ｍに連なりトレッドセンターＣを越えて
他方側のトレッド半載１２．に延在する突出部１３ｍを
有するように、オフセット配置されており、主体部１３
Ａが突出部１３．に対して大きいブロック面積を有して
いる。

主体部１３ＡはトレッドセンターＣからタイヤ幅方向の
最先端１３ｅまでの距離であるオフセット量Ｍを有し、
突出部１３ｍはトレンドセンターＣからタイヤ幅方向の
最先端１３ｆまでの距離であるオフセット量ｍを有し、
オフセット量ｍは主体部のオフセットｉ１Ｍの０．２５
〜０．７５倍である。したがって、隣合うオフセットブ
ロック１３は、突出部１３ｍのオフセット量ｍの２倍の
幅だけ周方向に重複しており、この重複があるために、
直進走行時の直進安定性およびコーナー走行時の移行性
が良くなり、ドライバーはコーナリング時のハンドルの
制御に特別の注意を必要としない。

側ブロック１５は、一方側のトレッド半載１２ａに主体
部１３Ａを有するオフセットブロック１３において、オ
フセット量の少ない側のトレッド１２、すなわち、他方
側のトレッド半載１２．のシッルダ一部１２に、かつオ
フセットブロック１３から離隔した位置に周囲の溝１１
から半径方向に突出して設けられ、かつ周方向に対し傾
斜したほぼ並列の二つの短いエッヂ１５ａおよび１５ｂ
およびこれらの短いエッヂ１５ａ、１５ｂの端１５ｃ間
を連ねに二つのエッヂ１５ｄを有している。短いエッヂ
１５ａの長さｌは長いエッヂ１３ａの長さしの２５％〜
７５％である。

オフセットブロック１３の長いエッヂ１３ａと側ブロッ
ク１５の短いエッヂ１５ｂとは略Ｖ字形（図には２点鎖
線にて示している）をなすよう配置されている。また、
側ブロック１５の面心１５ｇはオフセットブロック１３
の面心１３ｓより回転方向Ｒに対し前側にあるのが好ま
しく、この実施例では距ＩＳだけ前側であり、不整地用
空気入りタイヤ１０の回転に対し面心１５ｓが面心１３
３より先に接地する。オフセットブロック１３において
は、回転時に、主体部１３ａが先に接地し、突出部１３
ｍの端１３ｇが最後に接地する。

この長いエッヂ１３ａと短いエッヂ１５ａとのＶ字形の
配置により、走行時の土咬みおよび土はけを効果的とし
、トルクに対応した十分なトラクションを発揮するとと
もに、走行時に発生する左右の振れ力を長いエッヂ１３
ａ、１３ｂ、１３ｄおよび短いエッヂ１５ａ、１５ｂ、
１５ｄ等によりバランス良く押さえ、直進安定性を維持
する。また、コーナー時の横力Ｓは、これらのオフセッ
トブロック１３および側ブロック１５のエッヂにより効
果的に受けて、路面把持性能を発揮する。

１６はプラットフォームであり、溝１１の溝底１１ａよ
り浅い浅溝である。カーカス１７は一対のビード間に跨
がるナイロン２層のバイアス構造であり、１８は１層の
ナイロンブレーカ−である。前述以外の構成は通常の不
整地用空気入りタイヤと同じである。

次に、本発明の第２実施例について説明する。

第３．４図は本発明に係る不整地用空気入りタイヤの第
２実施例２０を示す図である。第１実施例と同じ構成に
は同じ符号をつける。

第２実施例においては、オフセットブロック２３が二つ
の曲線からなる長いエッヂ２３ａおよび２３ｂと、エッ
ヂ端２３Ｃを連ねる二つのエッヂ２３ｄからなり、かつ
、この主体部２３ＡがトレッドセンターＣ側の第１主体
部２３Ａ、とショルダ部１２ｃ側の第２主体部２３Ａ２
とをプラットフォーム２３Ａ３を介して連結している。

長いエッヂ２３ａは、トレッドセンターＣにおいて、長
いエッヂ２３ａの接ｂＩＮと、トレッドセンターＣとの
なす角度θが４０°〜７５゛の角度範囲になるよう傾斜
している。

次に、試験タイヤ２種類（実施例、比較例）を準備し、
本発明の効果を確認したので説明する。

試験タイヤの実施例は第２図に示す前述の第２実施例に
同じ、比較例は第６図に示す前述の従来タイヤと同じで
あり、トレッドのパターン以外は同じである。

試験は試験タイヤをモトクロス競走用のエンジン容量２
５０ｃｃの２輪車の後輪に装着し、トラクション性能、
直進安定性能および路面把持性能、移行性能を含むコー
ナリング性能についてドライバーにより評価試験を行っ
た。

試験結果は、次表に示す。従来タイヤを１００として指
数表示をした。数値は大きい程良いことを示す。

試験結果は、前表に示すように、実施例は比較例（従来
タイヤ）に比較し、トラクション性能、直進安定性能お
よびコーナリング性能でともに大幅に向上した。

（効果） 以上説明したように、本発明によれば、競走路を走行時
に、直進走行路において十分な）ラクション性能ととも
に直進安定性が大幅に向上できるとともに、コーナー路
を走行時に穏やかな移行性能を発揮でき、コーナリング
性能が大幅に向上できる。

【図面の簡単な説明】

第１．２図は本発明に係る不整地用空気入りタイヤの第
１実施例を示す図であり、第１図はその一部平面図、第
２図はそのｎ−ｎ矢視断面図、第３．４図は本発明に係
る不整地用空気入りタイヤの第２実施例を示す図であり
、第３図はその一部平面図、第４図はそのＩＶ−Ｎ矢視
断面図である。 第５図は本発明の基本概念を説明する概念図である。第
６図は従来タイヤを示す一部平面図である。 １０．２０・・・・・・不整地用空気入りタイヤ、１１
・・・・・・溝、 １２・・・・・・トレッド、 １３．２３・・・・・・オフセットブロック、１３ａ　
、　１３ｂ　、　２３ａ　、２３ｂ−・−・長いエッヂ
、１５・・・・・・側ブロック、 １５ａ、１５ｂ・・・・・・短いエッヂ、ｍ・・・・・
・突出部のオフセット量、Ｍ・・・・・・主体部のオフ
セット量、Ｃ・・・・・・トレッドセンター。 代理′人弁理士　有我軍一部 第１図 第２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. トレッドと、トレッドの表部に周囲の溝から半径方向に
   突出し周方向に対し４０°〜７０°の角度範囲で傾斜し
   たほぼ並列の二つの長いエッヂおよびこれらの長いエッ
   ヂの端間を連ねる二つのエッヂを有し、トレッドセンタ
   ーに対してオフセット配置され、周方向に千鳥状にかつ
   長いエッヂが交互に反対方向に傾斜するよう配列したオ
   フセットブロックと、オフセットブロックのオフセット
   量の少ない側のトレッドのショルダ部に周囲の溝から半
   径方向に突出し周方向に対し傾斜したほぼ並列の二つの
   短いエッヂおよびこれらの短いエッヂの端間を連ねる二
   つのエッヂを有する側ブロックと、を備え、前記オフセ
   ットブロックの長いエッヂと側方ブロックの短いエッヂ
   とが略Ｖ字形をなすよう配置した不整地用空気入りタイ
   ヤ。