JP7423257B2 - 積層フィルム、その製造方法、およびその用途 - Google Patents

積層フィルム、その製造方法、およびその用途 Download PDF

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Description

本発明は、積層フィルムに関し、より詳しくは、バリア性フィルムとして好ましく用いることのできる積層フィルムに関する。
積層プラスチックフィルム製の包装材料は、軽量で気密性に優れ、強度が高く、取り扱いに便利であるほか、ヒートシールにより密封し得るため、食品、医薬品など多岐に渡る商品の包装に使用されている。包装材料には内容物の品質劣化を防ぐ機能が要求されることがあり、内容物によっては高い酸素ガスバリア性、防湿性等が求められる。
これらの性能を備える種々の積層プラスチックフィルムが開発されており、たとえば特許文献1には、プラスチックフィルム、ガスバリア性無機物(酸化アルミニウムなど)薄膜層、変性ポリエチレン組成物層およびポリエチレンフィルムがこの順序で積層された、酸素ガスおよび水蒸気を透過させ難い積層フィルムが開示されている。
特許文献2には、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム、アンダーコート層、ガスバリア層、酸化アルミニウム等からなるコーティング層、変性ポリオレフィン等からなる接着層、およびポリオレフィンフィルムからなる保護層を順次積層してなる、酸素ガスおよび水蒸気を透過させ難いポリオレフィンフィルム積層体が開示されている。
また特許文献3には、変性エチレン・α-オレフィン共重合体および未変性のエチレン・α-オレフィン共重合体を含む接着性樹脂組成物層と、ガスバリア性樹脂層とを含むガスバリア性積層フィルムが開示されている。
特開2004-142390号公報 特開2001-315250号公報 特開2018-171807号公報
しかしながら、従来のバリア性積層フィルムには、アルミニウム箔等からなるバリア層と隣接する接着層との間の接着力の観点から、さらなる改善の余地があった。
本発明者らは、鋭意研究したところ、接着層を未変性ポリオレフィンおよび変性プロピレン系重合体を含む組成物から形成することにより上記課題を解決できることを見い出し、本発明を完成させた。
本発明は、例えば以下の[1]~[8]に関する。
[1]
バリア層と、前記バリア層と接する接着層とを有し、
前記接着層は、密度が890~950kg/m3、かつメルトフローレート(ASTM D1238に準拠、190℃、2.16kg荷重)が1~50g/10分であるエチレン系重合体(X)を50~95質量部、および酸変性プロピレン系重合体(Y)を5~50質量部(ただし、エチレン系重合体(X)および酸変性プロピレン系重合体(Y)の合計量を100質量部とする。)含む接着層組成物からなる
積層フィルム。
[2]
前記酸変性プロピレン重合体(Y)が、
示差走査熱量計により測定される融点が120℃未満であるかまたは観測されず、かつ13C-NMRにより測定されるトリアドタクティシティ(mm分率)が85%以上であるプロピレン系重合体(y-1)50~95質量%と、
示差走査熱量計により測定される融点が120~180℃であるポリプロピレン(y-2)5~50質量%(但し(y-1)と(y-2)との合計を100質量%とする)と
からなるプロピレン組成物を酸無水物で変性したものである
前記[1]の積層フィルム。
[3]
前記バリア層が無機物からなる前記[1]または[2]の積層フィルム。
[4]
前記バリア層がポリエステル、ポリアミドおよびエチレン・ビニルアルコール共重合体からなる群から選択される少なくとも1種からなる前記[1]または[2]の積層フィルム。
[5]
基材層/前記バリア層/前記接着層の順序で積層された基材層をさらに有する前記[1]~[4]のいずれかの積層フィルム。
[6]
前記バリア層/前記接着層/ヒートシール層の順序で積層されたヒートシール層をさらに有する前記[1]~[5]のいずれかの積層フィルム。
[7]
前記[1]~[6]のいずれかの積層フィルムを含む包装体。
[8]
前記[1]の積層フィルムの製造方法であって、前記バリア層と前記接着層とを押出ラミネーション法によって積層する積層フィルムの製造方法。
前記接着層に柔軟な変性プロピレン系重合体を含む本発明の積層フィルムは、バリア層とこれに隣接する接着層との間の接着力に優れている。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明に係る積層フィルムは、バリア層と接着層とを有する。
本発明に係る積層フィルムは、さらに、基材層/前記バリア層/前記接着層の順序で積層された基材層を有していてもよく、前記バリア層/前記接着層/ヒートシール層の順序で積層されたヒートシール層を有していてもよい。
(基材層)
前記基材層としては、可撓性を有しかつ高い透明性を有することから、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステルのフィルム、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミドのフィルム、エチレン・ビニルアルコール共重合体フィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンのフィルム、ポリイミドフィルム等が好ましく、透明性、耐熱性、機械的強度等の物性に優れることから、ポリエチレンテレフタレート(PET)またはポリプロピレンの2軸延伸されたフィルムがより好ましく、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムがさらに好ましい。
前記基材層には、本発明の効果を損なわない範囲で、バリア性積層フィルムの基材層に通常含まれることのある添加剤が含まれていてもよい。
前記基材層の厚さは、通常3~100μm、好ましくは8~50μm、さらに好ましくは10~30μmである。
(バリア層)
前記バリア層は、前記接着層と接するように配置される。
前記バリア層は、酸素、水蒸気、臭気等のガスの透過を防止ないし抑制する。さらに前記バリア層は、不透明な素材を選択することで、光線透過も防止する。
前記バリア層は、無機物、たとえば金属または無機酸化物からなるか、またはポリエステル、ポリアミドおよびエチレン・ビニルアルコール共重合体からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂からなり、汎用性という観点からは、好ましくは前記無機物からなる。
また、無機物からなる前記バリア層としては、箔、および前記基材層表面に形成された蒸着膜が挙げられる。
前記バリア層を構成する金属としては、たとえばアルミニウム、銅、ニッケル、金、銀、ステンレスが挙げられ、汎用性という観点からは、好ましくはアルミニウムが挙げられ、主にアルミニウム箔が用いられる。
前記バリア層が蒸着膜である場合、その材料としては、汎用性という観点からはアルミニウム等の金属、酸化アルミニウム、酸化ケイ素等の無機酸化物が挙げられ、好ましくはアルミニウムが挙げられる。
前記金属箔の厚さは、通常1~30μm、好ましくは5~15μmであり、前記蒸着層の厚さは、通常10~2000nm、好ましくは20~100nmである。
前記バリア層が金属箔である場合には、たとえば、金属箔(たとえばアルミニウム箔)の艶消し面を前記基材層側に向けて、必要に応じて接着剤(たとえばウレタン系接着剤)を介して、ドライラミネーション法により前記金属箔を前記基材層に積層することにより、前記バリア層を製造することができる。この方法で前記バリア層を製造する場合には、前記金属箔の艶面が前記接着層と接することになる。
前記蒸着膜は、前記基材層の表面に従来公知の方法により金属または他の無機物を蒸着することにより形成することができる。
前記金属からなる前記バリア層の表面の全部または一部は酸化されていてもよい。
前記バリア層が前記樹脂からなる場合、前記ポリエステルの例としては、ポリエチレンテレフタレートが挙げられる。
前記ポリアミドの例としては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン6・10、ナイロン12、ナイロン11、MXDナイロン、アモルファスナイロン、およびテレフタル酸/アジピン酸/ヘキサメチレンジアミン共重合体が挙げられる。
前記エチレン・ビニルアルコール共重合体の例としては、エチレンから導かれる構成単位含有量が好ましくは15~70モル%、より好ましくは20~50モル%である共重合体が挙げられる。
前記樹脂からなる前記バリア層の厚さは、通常1~30μm、好ましくは5~15μmである。
(接着層)
前記接着層は、エチレン系重合体(X)および酸変性プロピレン系重合体(Y)を含む接着層組成物からなる。
前記エチレン系重合体(X)および前記酸変性プロピレン系重合体(Y)の割合は、それぞれ、50~95質量部および5~50質量部(ただし、エチレン系重合体(X)および酸変性プロピレン系重合体(Y)の合計を100質量部とする。)であり、好ましくは50~90質量部および10~50質量部である。前記接着層は、前記酸変性プロピレン系重合体(Y)を前記下限値以上の割合で含むため、前記バリア層との接着力に優れる。
<エチレン系重合体(X)>
前記エチレン系重合体(X)の密度は890~950kg/m3、好ましくは895~940kg/m3、より好ましくは900~930kg/m3である。
前記エチレン系重合体(X)のメルトフローレート(ASTM D1238に準拠、190℃、2.16kg荷重)は1~50g/10分、好ましくは2~25g/10分、より好ましくは3~20g/10分である。
前記エチレン系重合体(X)としては、たとえばエチレン単独重合体、およびエチレンと炭素数3以上のα-オレフィンとの共重合体が挙げられる。前記共重合体は、通常、ランダム共重合体である。
前記α-オレフィンの炭素数は好ましくは3~10、より好ましくは3~8である。
前記α-オレフィンとしては、たとえばプロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテンが挙げられる。
前記エチレン系重合体(X)は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記エチレン系重合体(X)は、以下に説明する酸変性プロピレン重合体(Y)とは異なり、酸変性されていない。
<酸変性プロピレン系重合体(Y)>
前記酸変性プロピレン系重合体(Y)は、プロピレン重合体(2種以上のプロピレン重合体の組成物であってもよい。)を不飽和カルボン酸またはその誘導体で変性したものである。
前記酸変性プロピレン系重合体(Y)の密度は、好ましくは850~930kg/m3、より好ましくは855~920kg/m3、さらに好ましくは860~910kg/m3である。
前記酸変性プロピレン系重合体(Y)のメルトフローレート(ASTM D1238に準拠、230℃、2.16kg荷重)は、好ましくは0.01~1000g/10分、より好ましくは0.1~500g/10分、さらに好ましくは1~200g/10分である。
前記プロピレン重合体としては、たとえばプロピレン単独重合体、およびプロピレンとエチレンおよび/または炭素数4以上のα-オレフィンとの共重合体が挙げられる。
前記α-オレフィンの炭素数は好ましくは4~10、より好ましくは4~8である。
前記α-オレフィンとしては、たとえば1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテンが挙げられる。
前記α-オレフィンは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(変性前の)プロピレン系重合体の具体例としては、たとえばプロピレン単独重合体、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・エチレン・1-ブテン共重合体、プロピレン・1-オクテン共重合体、プロピレン・エチレン・1-オクテン共重合体、プロピレン・1-ブテン・1-オクテン共重合体が挙げられる。前記プロピレン系重合体は、共重合体の場合、通常、ランダム共重合体である。
前記プロピレン系重合体は、共重合体の場合、プロピレン由来の構成単位を主成分(全構成単位に対して50質量%以上)として含んでいる。
前記不飽和カルボン酸の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸が挙げられる。
前記誘導体の例としては、無水マレイン酸、エンディック酸無水物(cis-5-ノルボルネン-endo-2,3-ジカルボン酸無水物)、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等の酸無水物;
アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸グリシジル、マレイン酸モノエチルエステル、マレイン酸ジエチルエステル、フマル酸モノメチルエステル、フマル酸ジメチルエステル、イタコン酸モノメチルエステル、イタコン酸ジエチルエステル等のエステル;
アクリルアミド、メタクリルアミド、マレイン酸モノアミド、マレイン酸ジアミド、マレイン酸-N-モノエチルアミド、マレイン酸-N,N-ジエチルアミド、マレイン酸-N-モノブチルアミド、マレイン酸-N,N-ジブチルアミド、フマル酸モノアミド、フマル酸ジアミド、フマル酸-N-モノブチルアミド、フマル酸-N,N-ジブチルアミド等のアミド;
マレイミド、N-ブチルマレイミド、N-フェニルマレイミド等のイミド;
アクリル酸ナトリウム、メタクリル酸ナトリウム、アクリル酸カリウム、メタクリル酸カリウム等の金属塩が挙げられる。
これらの不飽和カルボン酸およびその誘導体の中でも、マレイン酸および無水マレイン酸が好ましく、無水マレイン酸がより好ましい。
前記酸変性プロピレン系重合体(Y)は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記酸変性プロピレン系重合体(Y)の好ましい態様としては、たとえば、下記条件下で示差走査熱量計(以下「DSC」とも記載する。)により測定される融点が120℃未満であるかまたは観測されず、かつ国際公開第2006/57361号の[0294]に記載の条件下で13C-NMRにより測定されるトリアドタクティシティ(mm分率)が85%以上であるプロピレン系重合体(y-1)50~95質量%と、下記条件下でDSCにより測定される融点が120~180℃であるポリプロピレン(y-2)5~50質量%(ただし(y-1)と(y-2)との合計を100質量%とする)からなるプロピレン系重合体組成物を酸無水物で変性したものが挙げられる。
前記プロピレン系重合体(y-1)としては、上述したプロピレンとエチレンおよび/または炭素数4以上のα-オレフィンとの共重合体(たとえば、プロピレン・エチレン・1-ブテンランダム共重合体)が挙げられる。
前記プロピレン系重合体(y-1)の下記条件で測定される融点は、120℃未満であるかまたは観測されず、好ましくは110℃以下であるかまたは観測されない。
前記プロピレン系重合体(y-1)のトリアドタクティシティは、85%以上、好ましくは87%以上であり、その上限は、たとえば98%である。
前記ポリプロピレン(y-2)としては、プロピレン単独重合体が挙げられるが、プロピレン以外の少量のモノマーが共重合されていてもよい。
前記ポリプロピレン(y-2)の下記条件で測定される融点は、120~180℃、好ましくは120~170℃である。
《融点の測定条件》
DSC測定装置内で、試料を、昇温速度100℃/分で200℃まで昇温し、200℃に10分間保持した後、降温速度10℃/分で-150℃まで降温し、次いで昇温速度10℃/分で昇温して発熱・吸熱曲線を作成し、最大融解ピーク位置の温度を融点とする。
前記プロピレン系重合体(y-1)および前記ポリプロピレン(y-2)の割合は、それぞれ、50~95質量%および5~50質量%、好ましくは60~90質量%および10~40質量%である。
前記プロピレン系重合体(y-1)および前記ポリプロピレン(y-2)のメルトフローレートは、酸変性プロピレン系重合体(Y)のメルトフローレートが上記範囲に収まるように、適宜設定される。
不飽和カルボン酸またはその誘導体によるプロピレン系重合体の変性は、従来公知の方法で行なうことができる。たとえば、前記プロピレン系重合体に、必要に応じて後述する添加剤を加え、不飽和カルボン酸またはその誘導体(たとえば、マレイン酸またはその無水物)をラジカル開始剤の存在下でグラフト重合させることにより、前記酸変性プロピレン系重合体(Y)を得ることができる。
不飽和カルボン酸またはその誘導体の仕込み量は、変性前のプロピレン系重合体100質量部に対して、通常0.010~15質量部、好ましくは0.010~5.0質量部である。ラジカル開始剤の使用量は、変性前のプロピレン系重合体100質量部に対して、通常0.0010~1.0質量部、好ましくは0.0010~0.30質量部である。
ラジカル開始剤としては、たとえば、有機過酸化物、アゾ化合物および金属水素化物が挙げられる。ラジカル開始剤は、変性前のプロピレン系重合体、不飽和カルボン酸またはその誘導体、および他の任意成分とそのまま混合して使用してもよく、少量の有機溶媒に溶解してから使用してもよい。この有機溶媒は、ラジカル開始剤を溶解し得る有機溶媒であれば特に限定されない。
グラフト変性は従来公知の方法で行うことができ、その方法としては、たとえば変性前のプロピレン系重合体を有機溶媒に溶解し、得られた溶液に不飽和カルボン酸またはその誘導体、およびラジカル開始剤などを加え、70~200℃、好ましくは80~190℃の温度で、0.5~15時間、好ましくは1~10時間反応させる方法が挙げられる。
また、押出機などの装置内で、溶媒を用いず、ラジカル開始剤存在下、不飽和カルボン酸またはその誘導体と、変性前プロピレン系重合体とを反応させて酸変性プロピレン系重合体(Y)を製造してもよい。この反応は、通常は変性前のプロピレン系重合体の融点以上の温度で、通常0.5~10分間行われる。
下式で定義され、かつ後述する実施例で採用された方法で測定される酸変性プロピレン系重合体(Y)の酸変性度は好ましくは0.1~5質量%、より好ましくは0.3~2質量%である。
酸変性度(グラフト量)(質量%)=(エチレン性不飽和基および極性官能基を1分子中に有する単量体に由来する構造を有する構成単位の質量)/(酸変性プロピレン系重合体(Y)の質量)×100
前記接着層組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、バリア性積層フィルムの接着層に通常含まれることのある添加剤が含まれていてもよい。
前記接着層の厚さは、通常1~100μm、好ましくは5~80μm、さらに好ましくは10~50μmである。
(ヒートシール層)
本発明の積層フィルムには、任意の前記基材層/前記バリア層/前記接着層/ヒートシール層の順序でヒートシール層が設けられていてもよい。
前記ヒートシール層は、たとえば高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン・α-オレフィン(炭素数3以上)共重合体等のエチレン系重合体から構成され、単層または多層構成でも良い。
単層の場合、ヒートシールが容易であり、強度が高く、透明性が高いことから、ヒートシール層の材料としては、エチレン・α-オレフィン(炭素数3以上)共重合体が好ましい。エチレン・α-オレフィンはエチレンとα-オレフィンとのランダム共重合体であり、α-オレフィンとしては、炭素原子数3~12、好ましくは3~10のα-オレフィンが望ましい。その例として、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテンを挙げることができる。共重合体の具体例としては、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1-ブテン共重合体、エチレン・4-メチル-1-ペンテン共重合体、エチレン・1-ヘキセン共重合体、エチレン・1-オクテン共重合体が挙げられる。
前記ヒートシール層に用いられるエチレン系重合体の密度は、好ましくは885~960kg/m3、より好ましくは890~950kg/m3である。
前記エチレン系重合体のメルトフローレート(ASTM D1238に準拠、190℃、2.16kg荷重)は、好ましくは0.5~50g/10分、より好ましくは1~30g/10分である。
前記ヒートシール層には、本発明の効果を損なわない範囲で、バリア性積層フィルムのヒートシール層に通常含まれることのある添加剤が含まれていてもよい。
前記ヒートシール層の厚さは、通常1~100μm、好ましくは5~50μm、さらに好ましくは10~40μmである。
(積層フィルムの製造方法)
本発明に係る積層フィルムは、任意の前記基材層、前記バリア層、前記接着層、および任意の前記ヒートシール層をこの順序で、かつ前記バリア層が前記接着層と接触するように配置すること以外は従来公知の方法を採用することにより、製造することができる。たとえば、押出ラミネーターを用い、前記バリア層上に前記接着層を押し出すことにより製造することができる。
(積層フィルムの用途)
本発明に係る積層フィルムは、包装材料、特に食料品、医薬品等の、高い酸素ガスバリア性、防湿性等が求められる内容物の包装材料として、好ましく用いることができる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
[測定ないし評価方法]
原料の物性の測定および積層フィルムの評価は、以下の方法により行った。
(酸変性プロピレン系重合体(Y)等の融点(再昇温法による測定))
試料を、DSC測定装置内で200℃に10分間保持した後、降温速度10℃/分で-20℃まで冷却し、-20℃に分間保持した後、昇温速度10℃/分の条件下で測定したときに得られるDSC曲線を作成した。このときに得られた融解ピークを融点とした。
(酸変性プロピレン系重合体(Y)等の酸変性度)
マレイン酸無水物で変性された重合体(組成物)を250℃で熱プレスしてフィルムを作製し、このフィルムをFT-IR測定に供し、カルボニル基に帰属される波数1780cm-1のピーク強度、および別途作成した検量線に基づき、下式で定義される酸変性度(グラフト量)(質量%)を求めた。
酸変性度(グラフト量)(質量%)=(エチレン性不飽和基および極性官能基を1分子中に有する単量体に由来する構造を有する構成単位の質量)/(マレイン酸無水物で変性された重合体(組成物)の質量)×100
(積層フィルムの接着力)
実施例または比較例で製造された積層フィルムを15mm幅の短冊試験片として切出し、接着層とバリア層(アルミニウム箔)との間に切り込みを入れ、引張試験機を用い、分離された箇所のバリア層および接着層をそれぞれチャックで掴み、50mm/分の引っ張り速度でT型剥離試験を行った。両層が剥がれる際に10mm以上の剥離距離において安定した剥離荷重を示した箇所の平均値を接着力とした。
この接着力は積層フィルムの製造後に経時的に変化することが知られており、以下の実施例等では、積層フィルムの製造から1週間後および1か月後の接着力を評価した。
[製造例1]
(バリア層付き基材層の製造)
ユニチカ(株)製のエンブレット(登録商標)PET-12(二軸延伸PETフィルム、厚さ12μm)上に、ウレタン系接着剤を介して、東洋アルミニウム(株)製のアルミニウム箔(食品包装用ラミネート通常銘柄、厚さ7μm)を、アルミニウム箔の艶消し面側を二軸延伸PETフィルムに向けてドライラミネーション法により積層し、バリア層付き基材層を製造した。
[製造例2-1]
(接着層用原料の製造)
国際公開第2006/57361号の実施例3-1に従って樹脂組成物の調製を行った。その結果、融点が140℃、メルトフローレート(ASTM D1238に準拠、230℃、2.16kg荷重)が7g/10分であるランダムポリプロピレン20質量%と、エチレン起因骨格含量が13モル%、プロピレン起因骨格含量が67モル%、かつ1-ブテン起因骨格含量が19モル%であり、国際公開第2006/57361号の[0510]に記載の測定で融点が観測されず、13C-NMRにより測定されるトリアドタクティシティ(mm分率)が92%であり、メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が7g/10分であるプロピレン・エチレン・1-ブテン共重合体80質量%からなるプロピレン系樹脂組成物を得た。このプロピレン系樹脂組成物100質量部に対し、マレイン酸無水物を0.6質量部、ラジカル開始剤(2,5-ジメチル-2,5-ジ-(t-ブチルペルオキシ)-3-ヘキシン(商品名パーヘキサ25B))を0.15質量部の比率で混合し、二軸押出機を用い、樹脂温度200℃、スクリュー回転数250rpm、吐出量300kg/時で押し出すことで、酸変性プロピレン系重合体(Y)としての酸変性プロピレン系樹脂組成物を得た。その物性を表1に示す。
[製造例2-2]
(接着層用原料の製造)
プロピレン系樹脂組成物をエチレン・1-ブテン共重合体(商品名:タフマー(登録商標)A-20090S、三井化学(株)製)に変更し、マレイン酸無水物を0.75質量部、ラジカル開始剤(2,5-ジメチル-2,5-ジ-(t-ブチルペルオキシ)-3-ヘキシン(商品名パーヘキサ25B))を0.05質量部の比率で混合したこと以外は製造例2-1と同様の操作を行い、酸変性エチレン系重合体(以下「酸変性EBR-1」と記載する。)を製造した。その物性を表1に示す。
[製造例2-3]
(接着層用原料の製造)
プロピレン系樹脂組成物を高圧法低密度ポリエチレン(商品名:ミラソン(登録商標)16P、三井・ダウ ポリケミカル(株)製)に変更し、マレイン酸無水物を0.75質量部、ラジカル開始剤(2,5-ジメチル-2,5-ジ-(t-ブチルペルオキシ)-3-ヘキシン(商品名パーヘキサ25B))を0.05質量部の比率で混合したこと以外は製造例2-1と同様の操作を行い、酸変性ポリエチレン(以下「酸変性LDPE」と記載する。)を製造した。その物性を表1に示す。
[接着層の原料]
積層フィルムの接着層の原料として、表1に示す樹脂を準備した。
Figure 0007423257000001
[実施例1]
押出機2台からなる共押出ラミネーターを用いて積層フィルムを製造した。具体的には、最外層を形成するための1台の押出機からはLDPE(ミラソン16P)を厚さが30μmとなるように押し出し、バリア層(アルミニウム箔)と接する層を形成するためのもう1台の押出機からは接着層用原料である、80質量部のLDPE(ミラソン16P)および20質量部の製造例2-1で製造した酸変性プロピレン系樹脂組成物を、押出機内で混練した後、製造例1で得られたバリア層付き基材層のバリア層(アルミニウム箔)上に、押出温度320℃、製膜速度5m/分の条件で、厚さが20μmとなるように(共押出された樹脂の総厚さが50μmとなるように)押し出し、積層フィルムを製膜した。積層フィルムの評価結果を表2に示す。
[比較例1~4]
接着層形成用原料を表2に記載のように変更したこと以外は実施例1と同様にして、積層フィルムを製造した。積層フィルムの評価結果を表2に示す。
Figure 0007423257000002

Claims (7)

  1. バリア層と、前記バリア層と接する接着層とを有し、
    前記接着層は、密度が890~950kg/m3、かつメルトフローレート(ASTM D1238に準拠、190℃、2.16kg荷重)が1~50g/10分であるエチレン系重合体(X)を50~95質量部、および酸変性プロピレン系重合体(Y)を5~50質量部(ただし、エチレン系重合体(X)および酸変性プロピレン系重合体(Y)の合計量を100質量部とする。)含む接着層組成物からなり、
    前記酸変性プロピレン系重合体(Y)が、
    下記条件下で示差走査熱量計(DSC)により測定される融点が120℃未満であるかまたは観測されず、かつ下記条件下で測定される 13C-NMRスペクトルにおけるメチル基のピーク強度から求められるトリアドタクティシティ(mm分率)が85%以上であるプロピレン系重合体(y-1)50~95質量%と、
    下記条件下でDSCにより測定される融点が120~180℃であるポリプロピレン(y-2)5~50質量%(但し(y-1)と(y-2)との合計を100質量%とする)とからなるプロピレン組成物を酸無水物で変性したものである
    積層フィルム。
    《融点の測定条件》
    DSC測定装置内で、試料を、昇温速度100℃/分で200℃まで昇温し、200℃に10分間保持した後、降温速度10℃/分で-150℃まで降温し、次いで昇温速度10℃/分で昇温して発熱・吸熱曲線を作成し、最大融解ピーク位置の温度を融点とする。
    13 C-NMRスペクトルの測定条件》
    試料を、ロック溶媒として少量の重水素化ベンゼンを含むへキサクロロブタジエンに完全に溶解させた後、120℃において、フリップアングルを45°、パルス間隔を3.4T1以上(T1はメチル基のスピン格子緩和時間のうち最長の値)とし、プロトン完全デカップリング法により、 13 C-NMRスペクトルを測定する。
    ケミカルシフトは、テトラメチルシランを基準として頭-尾結合したプロピレン単位5連鎖(mmmm)の第3単位目のメチル基炭素ピークを21.593ppmとして、他の炭素ピークはこれを基準とする。
  2. 前記バリア層が無機物からなる請求項1に記載の積層フィルム。
  3. 前記バリア層がポリエステル、ポリアミドおよびエチレン・ビニルアルコール共重合体からなる群から選択される少なくとも1種からなる請求項1に記載の積層フィルム。
  4. 基材層/前記バリア層/前記接着層の順序で積層された基材層をさらに有する請求項1~3のいずれか一項に記載の積層フィルム。
  5. 前記バリア層/前記接着層/ヒートシール層の順序で積層されたヒートシール層をさらに有する請求項1~4のいずれか一項に記載の積層フィルム。
  6. 請求項1~5のいずれか一項に記載の積層フィルムを含む包装体。
  7. 請求項1に記載の積層フィルムの製造方法であって、前記バリア層と前記接着層とを押出ラミネーション法によって積層する積層フィルムの製造方法。
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